外部コール制御の設定チェックリスト
Cisco Unified Communications Manager Release 8.0(2) (以降)は、外部コール制御機能をサポートしています。この機能により、付加ルート サーバでは、8.0(2) の Cisco Unified Routing Rules Interface を使用して Cisco Unified Communications Manager のコール ルーティングを決定できます。外部コール制御を設定すると、Cisco Unified Communications Manager は、発信側と着信側の情報が含まれるルート要求を付加ルート サーバに発行します。付加ルート サーバは要求を受信し、適切なビジネス ロジックを適用して、コールのルーティング方法および適用が必要なその他のコール処理を Cisco Unified Communications Manager に対して指示するルート応答を返します。
付加ルート サーバは、コールの許可、コールの即時転送、コールの拒否、発信側と着信側の情報の変更、発信者に対するアナウンスの再生を行うように Cisco Unified Communications Manager に指示できます。また、付加ボイスメール サーバと IVR サーバが発信側と着信側の情報を適切に解釈できるように通話履歴をリセットしたり、コールの即時転送または拒否理由を表す理由コードを記録したりするように指示できます。次の例は、外部コール制御がどのように機能するかを示しています。
• 最高品質のボイス ルーティング:付加ルート サーバは、音声ゲートウェイ経由でコール参加者全員に高音質のコールが送信されるように、ネットワーク リンクの可用性、帯域幅使用、遅延、ジッタ、および MOS スコアを監視します。
• 最小限コストのルーティング:付加ルート サーバには、最もコスト効率の高いリンクでコールがルーティングされるように、LATA 料金プランと LATA 間料金プラン、トランキング コスト、バースト使用コストなどの通信事業者契約情報が構成されています。
• 倫理的境界:付加ルート サーバには、通信の可否を決定する企業ポリシー(ユーザ 1 がユーザ 2 にコールを発信できるかなど)が構成されています。Cisco Unified Communications Manager がルート要求を発行すると、ルート サーバは、コールを許可、拒否、または別のパーティにリダイレクトするかを指示する応答を送信します。
表 22-1 は、ネットワークで外部コール制御を設定するためのチェックリストです。外部コール制御がどのように機能するかの詳細については、「Cisco Unified Communications Manager の外部コール制御の概要」および「インタラクションおよび制限事項」を参照してください。
表 22-1 外部コール制御の設定チェックリスト
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ステップ 1 |
ルート サーバが Cisco Unified Communications Manager にコールの処理方法を指示できるように、Cisco Unified Routing Rules Interface を設定します。 |
『Cisco Unified Communications Manager XML Developers Guide』 |
ステップ 2 |
ルート サーバにより Cisco Unified Communications Manager に Divert オブリゲーションが送信されたときに Cisco Unified Communications Manager で使用されるコーリング サーチ スペースを設定します ([コールルーティング(Call Routing)] > [コントロールのクラス(Class of Control)] > [コーリングサーチスペース(Calling Search Space)])。 プロファイルの設定時に、このコーリング サーチ スペースを外部コール制御プロファイルに割り当てます。 |
『 Cisco Unified Communications Manager アドミニストレーション ガイド 』の |
ステップ 3 |
外部コール制御プロファイルを設定します ([コールルーティング(Call Routing)] > [外部コール制御プロファイル(External Call Control Profile)])。 |
「外部コール制御プロファイルの設定項目」 「外部コール制御プロファイルの設定レコードの検索」 「外部コール制御プロファイルの設定」 |
ステップ 4 |
外部コール制御で使用するトランスレーション パターンに、外部コール制御プロファイルを割り当てます ([コールルーティング(Call Routing)] > [トランスレーションパターン(Translation Pattern)])。 |
「外部コール制御プロファイルのトランスレーション パターンへの割り当て」 |
ステップ 5 |
ルート サーバで https が使用されている場合は、ルート サーバの証明書を Cisco Unified Communications Manager サーバの信頼ストアにインポートします (Cisco Unified Communications オペレーティング システムで、[セキュリティ(Security)] > [証明書の管理(Certificate Management)] を選択します)。 ルート サーバにルーティング クエリーを送信する可能性のあるクラスタ内のノードごとに、この作業を実行する必要があります。 |
「外部コール制御プロファイルの設定項目」 |
ステップ 6 |
ルート サーバで https が使用されている場合は、Cisco Unified Communications Manager 自己署名証明書をルート サーバにエクスポートします (Cisco Unified Communications オペレーティング システムで、[セキュリティ(Security)] > [証明書の管理(Certificate Management)] を選択します)。 ルート サーバにルーティング クエリーを送信する可能性のあるクラスタ内のノードごとに、この作業を実行する必要があります。 |
「エクスポート用の Cisco Unified Communications Manager 自己署名証明書の生成」 |
ステップ 7 |
ルート サーバのルーティング ルールで、監察者によるコールの監視や録音が必要であることが指定されている場合は、Cisco Unified Communications Manager の管理ページで監察者機能を設定します。 • 電話機での録音を有効にする場合は、[電話の設定(Phone Configuration)] ウィンドウで [ビルトインブリッジ(Built In Bridge)] を [オン(On)] に設定します。 • 録音プロファイルを作成します。[デバイス(Device)] > [デバイスの設定(Device Settings)] > [録音プロファイル(Recording Profile)] の順に選択し、監察対象の会議を録音する電話機に対してコール録音プロファイルを作成します。 • 録音プロファイルをライン アピアランスに適用します。 • レコーダをポイントする SIP トランクを追加し、その SIP トランクをポイントするルート パターンを作成します。 • Play Recording Notification Tone to Observed Target および Play Recording Notification Tone to Observed Connected Target サービス パラメータを設定します。 • 監察者が使用する電話機に Standard Chaperone Phone ソフトキー テンプレートを割り当てます。 • 監察者の電話機にシェアドラインや複数の電話番号または回線が設定されていないことを確認します。監察者の電話機には、電話番号を 1 つだけ設定します ([コールルーティング(Call Routing)] > [電話番号(Directory Number)]、または電話機がすでに設定されている場合は [デバイス(Device)] > [電話(Phone)])。 • 監察者の電話機の電話番号について、[録音オプション(Recording Option)] ドロップダウン リスト ボックスから [デバイスから呼び出されたコール録音が有効(Device Invoked Call Recording Enabled)] を選択します ([コールルーティング(Call Routing)] > [電話番号(Directory Number)]、または電話機がすでに設定されている場合は [デバイス(Device)] > [電話(Phone)])。 • 監察者の電話機の電話番号について、[コール最大数(Maximum Number of Calls)] 設定に 2 を入力し、[ビジートリガー(Busy Trigger)] 設定に 1 を入力します ([コールルーティング(Call Routing)] > [電話番号(Directory Number)]、または電話機がすでに設定されている場合は [デバイス(Device)] > [電話(Phone)])。 • [録音] ソフトキーをサポートしている Cisco Unified IP Phone の場合、接続状態の電話機に [会議]、[録音]、および [終了] のソフトキーだけが表示されるように Standard Chaperone Phone ソフトキー テンプレートが設定されていることを確認します。 • Programmable Line Key(PLK; プログラム可能な回線キー)の録音をサポートしている Cisco Unified IP Phone の場合は、[電話ボタンテンプレートの設定(Phone Button Template Configuration)] ウィンドウで PLK を設定します。 • クラスタ内に複数の監察者がいる場合、監察者ハント リストに割り当てる予定の監察者回線グループに監察者 DN を追加します。ハント リストに含まれる回線グループに監察者を追加すると、対応可能な監察者によって確実にコールが監視されるようになります。 |
「ルーティング ルールの監察者サポート」 |
ステップ 8 |
ルーティング ルールで一部のコールに対してアナウンスの再生が必要となっているときに、シスコ提供のアナウンスを使用しない場合は、[アナウンス(Announcements)] ウィンドウでシスコ提供のアナウンスをカスタム アナウンスで上書きします ([メディアリソース(Media Resources)] > [アナウンス(Announcements)])。 シスコ提供のアナウンスを使用しない場合は、カスタム アナウンスを使用できるようにアナンシエータを設定します ([メディアリソース(Media Resources)] > [アナンシエータ(Annunciator)])。 |
「ルーティング ルールのアナウンス サポート」 |
Cisco Unified Communications Manager の外部コール制御の概要
Cisco Unified Communications Manager Release 8.0(2) (以降)は、外部コール制御機能をサポートしています。この機能により、付加ルート サーバでは、8.0(2) の Cisco Unified Routing Rules Interface を使用して Cisco Unified Communications Manager のコール ルーティングを決定できます。外部コール制御を設定すると、Cisco Unified Communications Manager は、発信側と着信側の情報が含まれるルート要求を付加ルート サーバに発行します。付加ルート サーバは要求を受信し、適切なビジネス ロジックを適用して、コールのルーティング方法および適用が必要なその他のコール処理を Cisco Unified Communications Manager に対して指示するルート応答を返します。
ヒント コールの処理方法は、付加ルート サーバのルーティング ルールまたはビジネス ロジックによって決まることに注意してください。Cisco Unified Communications Manager の管理ページの設定内容がルーティング ルールと競合する場合は、ルーティング ルールがコールに対して使用されます。
Cisco Unified Communications Manager の管理ページで、設定済みの外部コール制御プロファイルをトランスレーション パターンに割り当てることにより、トランスレーション パターンに対して外部コール制御を有効にします。次の例は、ネットワーク内で外部コール制御がどのように機能するかを示しています。
1. Cisco Unified Communications Manager が着信コールを受信し、Cisco Unified Communications Manager 内の番号分析エンジンが最適なトランスレーション パターンを選択します。
2. 設定済みの外部コール制御プロファイルをトランスレーション パターンに割り当てた場合、Cisco Unified Communications Manager はコールをデバイスに送達しません。Cisco Unified Communications Manager はコール ルーティング クエリーを、eXtensible Access Control Markup Language(XACML)を使用して、http または https の POST メソッドでルート サーバに送信します。
Cisco Unified Communications Manager は、発信側番号、変換された発信側番号、着信側番号(ダイヤルされた番号)、変換された着信側番号、トリガー ポイント情報(トランスレーション パターン用のストリング)などをクエリーに含めます。
3. コールのルーティング方法は、ルート サーバのルーティング ルールおよびビジネス ロジックによって決まります。ルート サーバは、コール ルーティング ディレクティブを Cisco Unified Communications Manager に送信し、Cisco Unified Communications Manager はそのディレクティブに従ってコールを処理します。Cisco Unified Communications Manager に応答するときに、ルート サーバは、ルート決定とオブリゲーションで構成される XACML ディレクティブを送信します。ルート決定には、決定のための次の値が含まれることがあります。
– Permit:コールが許可されます。
– Deny:コールが拒否されます。
– Indeterminate:コール ルーティング ルールが決定されていません (通常は設定の問題に関連しています)。
– Not applicable:要求に一致するコール ルーティング ルールがありません。
Cisco Unified Communications Manager 専用にカスタマイズされた指示を含むオブリゲーションが、Call Instruction XML(CIXML; コール指示 XML)で符号化されます。このオブリゲーションはルート決定と整合している必要があります。整合していない場合、Cisco Unified Communications Manager はルート決定に従います。また、オブリゲーションには、理由コードやコール処理時に Cisco Unified Communications Manager が実行する必要のある追加作業を示すパラメータが含まれることがあります。 表 22-2 では、オブリゲーションとその関連パラメータについて説明します。
表 22-2 外部コール制御用のオブリゲーション
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Reject |
付加ルート サーバは、Permit 決定または Deny 決定について、Reject オブリゲーションを発行することがあります。 Cisco Unified Communications Manager がコールを拒否し、発信者は速いビジー トーンを受信します。 ルート決定が Deny であり、オブリゲーションが何も送信されない場合、Cisco Unified Communications Manager は Reject オブリゲーションが発行された場合と同様の方法でコールを処理します。 |
Reject オブリゲーションには、次のパラメータを指定できます。 • Announce:Cisco Unified Communications Manager は [id] で識別される指定のアナウンスを発信者側で再生し、コールが拒否されたことを示します。 • Reason:コールが拒否された理由を示すストリング。理由ストリングは、通知および記録目的で使用されます。ルート違反が発生したことが理由に示されている場合、イベントに対して CallAttemptBlockedByPolicy というアラームが発行されます。 |
Continue |
Continue オブリゲーションを使用するには、ルート決定が Permit である必要があります。決定が Deny の場合、このオブリゲーションは無視されます。 Cisco Unified Communications Manager がコールを現在の接続先にルーティングします。つまり、Cisco Unified Communications Manager は通常どおりに番号を操作し、コールをルーティングします。 Continue オブリゲーション内の変更された発信側番号または着信側番号は、トランスレーション パターンの変換の結果を上書きします。これにより、コールの宛先が変更されることもあります。 付加ルート サーバが Permit 決定を発行し、オブリゲーションが何も送信されない場合、Cisco Unified Communications Manager は Continue オブリゲーションが発行された場合と同様の方法でコールを処理します。 |
Continue オブリゲーションには次のパラメータがあります。これらはオプションです。 • Greeting:Cisco Unified Communications Manager は、発信者を着信側に接続する前に、[id] で識別されたアナウンスを発信者側で再生します。 • Modify:付加ルート サーバは、トランスレーション パターンに設定されている発信側および着信側の変換を上書きします。Cisco Unified Communications Manager は、発信側番号または着信側番号を、ディレクティブ内で指定されている番号に変更します。ディレクティブ内に番号が指定されていない場合、ルート パターンまたはトランスレーション パターンの設定が適用されます。 |
Divert |
Divert オブリゲーションを使用するには、ルート決定が Permit である必要があります。 Cisco Unified Communications Manager は、Destination パラメータ(Divert オブリゲーションの必須パラメータ)で指定された別の接続先にコールをリダイレクトします。 付加ルート サーバによりコールが転送されると、複数の転送ホップまたは 1 つの転送ループが発生することがあります。ホップの数を制御する場合、または転送ホップを回避する場合は、「外部コール制御のサービス パラメータ」の説明に従って、Maximum External Call Control Diversion Hops to Pattern or DN または External Call Control Diversion Maximum Hop Count サービス パラメータを設定します。 |
Divert オブリゲーションには、次のパラメータを指定できます。 • Destination(必須パラメータ):Cisco Unified Communications Manager は、指定された番号または元の着信側のボイスメールボックスにコールを転送します。 • Reason:監察者がコールの監視や録音を行う必要があることを示します。 • Modify:コールの現在のホップについて、付加ルート サーバは更新済みの発信側番号または着信側番号を含めます。ディレクティブ内に番号が指定されていない場合、ルート パターンまたはトランスレーション パターンの設定が適用されます。電話機には更新済みの番号が表示されることがあり、変更された値は CDR に書き込まれることに注意してください。 • Reset Call History:Cisco Unified Communications Manager はコールをリダイレクトし、最後のコール ホップまたは過去のコール ホップすべてが通話履歴から削除されます。 |
付加ルート サーバへの Cisco Unified Communications Manager 接続
Cisco Unified Communications Manager は、付加ルート サーバへの持続的な接続を保持することで、コールの設定における遅延を低減しています。Cisco Unified Communications Manager クラスタ内の各ノードは、パラレルまたは同時クエリーのために、付加ルート サーバへの複数の接続を高いコール レートで確立することがあります。Cisco Unified Communications Manager は、持続的な接続のためのスレッド プールを管理します。このスレッド プールは、次のサービス パラメータの設定によって決定されます。
• External Call Control Initial Connection Count To PDP:このパラメータは、Cisco Unified Communications Manager がコール ルーティング要求を処理するために付加ルート サーバに対して確立する最小接続数を指定します。
• External Call Control Maximum Connection Count To PDP:このパラメータは、Cisco Unified Communications Manager がコール ルーティング要求を処理するために付加ルート サーバに対して確立する最大接続数を指定します。
これらのパラメータおよびその他の外部コール制御サービス パラメータの詳細については、「外部コール制御のサービス パラメータ」を参照してください。
外部コール制御プロファイル
Cisco Unified Communications Manager の管理ページで、設定済みの外部コール制御プロファイルをトランスレーション パターンに割り当てることにより、外部コール制御を有効にします。トランスレーション パターンは、外部コール制御のトリガー ポイントです。つまり、トランスレーション パターンに外部コール制御プロファイルが割り当てられている場合、コールの着信側番号がトランスレーション パターンに一致すると、Cisco Unified Communications Manager は即時にコール ルーティング クエリーを付加ルート サーバに送信します。付加ルート サーバは、コールの処理方法を Cisco Unified Communications Manager に指示します。
外部コール制御プロファイルには、プライマリ付加ルート サーバと冗長付加ルート サーバの URI(GUI では Web サービスと呼ばれる)、コールの即時転送で使用されるコーリング サーチ スペース、Cisco Unified Communications Manager が付加ルート サーバからの応答を待機する時間などが指定されています。
Cisco Unified Communications Manager の管理ページで設定する外部コール制御プロファイルには、ルート決定とオブリゲーションを Cisco Unified Communications Manager に提供する付加ルート サーバの URI を指定する必要があります。この場合、Cisco Unified Communications Manager の管理ページでプライマリ Web サービスと呼ばれる URI を 1 つ設定するか、または付加ルート サーバへのアクティブ リンクとスタンバイ リンクを作成するためにプライマリ URI とセカンダリ URI を設定できます。プライマリ URI とセカンダリ URI を設定した場合、ルート サーバはコール ルーティング クエリーのロード バランスをラウンド ロビン方式で行うことができます。URI には http または https を使用できます。https を指定した場合、Cisco Unified Communications Manager では、付加ルート サーバへの TLS 接続を介して、証明書による相互認証が行われます。
ヒント https を使用した場合、Cisco Unified Communications Manager では、証明書の件名が付加ルート サーバのホスト名と一致しているかどうかが確認されます。また、Cisco Unified Communications Manager により、証明書の署名が信頼された CA によって発行されたものかどうか、または署名が信頼ストアにインポートされた自己署名の証明書と一致しているかどうかが確認されます。
https 接続を確立するには、各付加ルート サーバから Cisco Unified Communications Manager の各ノード上の信頼ストアに証明書をインポートする必要があります。同様に、Cisco Unified Communications Manager の各ノードから自己署名証明書をエクスポートし、各付加ルート サーバ上の信頼ストアにインポートする必要があります。これらの作業の詳細については、「外部コール制御プロファイルの設定項目」および「エクスポート用の Cisco Unified Communications Manager 自己署名証明書の生成」を参照してください。
付加ルート サーバにより即時転送ルーティング ディレクティブが発行されたために Cisco Unified Communications Manager がコールをリダイレクトする必要がある場合は、[ディバージョン再ルーティング用コーリングサーチスペース(Diversion Rerouting Calling Search Space)] の設定が使用されます。
外部コール制御プロファイル内に、Cisco Unified Communications Manager が付加ルート サーバからの応答を待機する時間を設定できます。タイマーが時間切れになると、外部コール制御プロファイルの [障害時のコール処理(Call Treatment on Failure)] 設定で指定した方法に基づいて、Cisco Unified Communications Manager によりコールが許可またはブロックされます。
ルーティング ルールの監察者サポート
付加ルート サーバのルーティング ルールで、コールに監察者を設定する必要があると指定されている場合、Cisco Unified Communications Manager の管理ページで監察者サポートを設定する必要があります。この場合、付加ルート サーバは Cisco Unified Communications Manager に次のルーティング ディレクティブを送信します。
• Permit 決定
• 理由として監察者が指定された Divert オブリゲーション
監察者とは、コールに対する企業ポリシーの通知、コールの監視、およびコールの録音を必要に応じて実行できる、指定された電話機ユーザです。Cisco Unified Communications Manager には、付加ルート サーバの指示に従って監察者機能をサポートするための次の機能が用意されています。
• Cisco Unified Communications Manager は着信コールを、1 人の監察者や、監察者のハント グループやハント リストにリダイレクトできます。
• Cisco Unified Communications Manager は、監察者に対してコールの録音を許可できます。
監察者が発信者に接続した場合、または監察対象の会議が確立された場合、(電話機モデルに応じて)電話機の [録音] ソフトキーまたは PLK がアクティブになり、監察者がコール録音を呼び出すことができるようになります。コール録音は現在のコールに対してだけ行われます。現在のコールが終了すると、コール録音は停止します。監察者が [録音] ソフトキーまたは PLK を押すと、電話機に録音のステータスを示すメッセージが表示されることがあります。
ヒント 監察者サポートを設定するために Cisco Unified Communications Manager の管理ページで実行が必要な設定作業のリストについては、「外部コール制御の設定チェックリスト」を参照してください。
コールに参加するユーザが監察者の不在時に会話できないという、監察者の制限があります。監察者には、次のような制限があります。
• 監察者は、電話機を使用して会議コールを保留にすることができません。
• 監察者は、会議の開始後に電話機を使用して会議にユーザを追加できません。これは、監察者がユーザを追加するには、コールを保留にする必要があるためです。
監察者が会議を作成すると(つまり、電話機で [会議] ソフトキーが使用されている場合)、その [会議] ソフトキーが無効になります。
会議の他のユーザは会議にユーザを追加できる可能性があることに注意してください。他のユーザが会議に参加者を追加できるかどうかは、Cisco CallManager サービスがサポートされている Advanced Ad Hoc Conference Enabled サービス パラメータの設定によって決まります。このサービス パラメータが True に設定されている場合は、他のユーザが会議に参加者を追加できます。
• 監察者は、電話機を使用して会議コールを別のユーザに転送できません。
• 監察者が会議から退出すると、会議全体が終了します。
• 監察者が、会議への参加が必要なユーザに打診コールを行う前に録音を開始した場合、監察者が打診コールを行う間、Cisco Unified Communications Manager では録音が中断されます。会議が確立されると、録音が再開されます。
ルーティング ルールのアナウンス サポート
付加ルート サーバのルーティング ルールで、Cisco Unified Communications Manager がコールに対してアナウンスを再生する必要があると指定されていることがあります。たとえば、コールが拒否されることを示すアナウンスや、発信者を着信側に接続する前にグリーティングを発行するアナウンスなどです。Cisco Unified Communications Manager をインストールすると、シスコ提供のアナウンスおよびトーンがインストールされます。これらのアナウンスおよびトーンは、Cisco Unified Communications Manager の管理ページの [アナウンスの検索と一覧表示(Find and Lists Announcements)] ウィンドウに表示され、外部コール制御に使用できます ([メディアリソース(Media Resources)] > [アナウンス(Announcements)])。このウィンドウに表示されるすべてのアナウンスで外部コール制御がサポートされますが、Cisco Unified Communications Manager でどのアナウンスが再生されるかは、付加ルート サーバが発行したオブリゲーションによって決まります。たとえば、付加ルート サーバからのオブリゲーションに、Cisco Unified Communications Manager がコールを拒否して Custom_05006 アナウンスを再生するように指定されている場合は、そのアナウンスが再生されます。
ヒント シスコ提供のアナウンスではなくカスタム アナウンスを使用する場合は、[アナウンス設定(Announcement Configuration)] ウィンドウでカスタム アナウンスをアップロードできます。
詳細情報
『 Cisco Unified Communications Manager アドミニストレーション ガイド 』の
外部コール制御のシステム要件
外部コール制御のシステム要件は、次のとおりです。
• Cisco Unified Communications Manager 8.0(2) (以降)
• Cisco Unified Routing Rules XML Interface(コールのルート決定とオブリゲーションを提供)
インタラクションおよび制限事項
アナンシエータ
ルーティング ルールでコールに対するアナウンスの再生が必要となっている場合、[アナウンス(Announcements)] ウィンドウで標準のアナウンスをアップロードします。シスコ提供のアナウンスを使用しない場合は標準のアナウンスをカスタマイズします ([メディアリソース(Media Resources)] > [アナウンス(Announcements)])。
カスタム アナウンスをアップロードした場合、そのアナウンスを使用できるようにアナンシエータを設定します ([メディアリソース(Media Resources)] > [アナンシエータ(Annunciator)])。
Cisco Unified Communications Manager コールの高音質ルーティング
必要に応じて、付加ルート サーバで、音質が重要な場合にどのゲートウェイをコールに使用するかを決定するルーティング ルールを設定できます。たとえば、ゲートウェイ A で高音質を実現できる場合、コールにはゲートウェイ A が使用されます。付加ルート サーバは、音声ゲートウェイ経由でコール参加者全員に高音質のコールが送信されるように、ネットワーク リンクの可用性、帯域幅使用、遅延、ジッタ、および MOS スコアを監視します。
呼詳細レコード
外部コール制御機能が呼詳細レコードに表示されることがあります。たとえば、付加ルート サーバがコールを許可したか、それとも拒否したかが呼詳細レコードに示されることがあります。また、Cisco Unified Communications Manager が付加ルート サーバからの決定を受信していない場合に、Cisco Unified Communications Manager がコールをブロックしたか許可したかが呼詳細レコードに示されることもあります。呼詳細レコードおよび外部コール制御の詳細については、『 Cisco Unified Communications Manager Call Detail Records Administration Guide 』を参照してください。
自動転送
外部コール制御がトランスレーション パターン レベルでコールを代行受信するのに対し、自動転送は電話番号レベルでコールを代行受信します。外部コール制御の方が優先順位が高くなります。つまり、自動転送が呼び出された場合、トランスレーション パターンに外部コール制御プロファイルが割り当てられていると、Cisco Unified Communications Manager は付加ルート サーバにルーティング クエリーを送信します。自動転送がトリガーされるのは、付加ルート サーバが Continue オブリゲーションを含む Permit 決定を Cisco Unified Communications Manager に送信した場合だけです。
外部コール制御をサポートする call diversion hop count サービス パラメータと、自動転送をサポートする call forward call hop count サービス パラメータは独立している、つまり個別に機能することに注意してください。
コール ピックアップ
電話機ユーザがコール ピックアップ機能を使用してコールを受けようとしていることが Cisco Unified Communications Manager で認識されると、外部コール制御は呼び出されません。つまり、Cisco Unified Communications Manager は、そのコール部分に対してはルーティング クエリーを付加ルート サーバに送信しません。
監察者
監察者とは、コールに対する企業ポリシーの通知、コールの監視、およびコールの録音を必要に応じて実行できる、指定された電話機ユーザです。コールに参加するユーザが監察者の不在時に会話できないという、監察者の制限があります。監察者の制限については、「ルーティング ルールの監察者サポート」を参照してください。
Cisco Unified Mobility
次の Cisco Unified Mobility 機能に対しては、Cisco Unified Communications Manager は付加ルート サーバからのルート決定を優先します。
• モバイル コネクト
• モバイル ボイス アクセス
• エンタープライズ機能アクセス
• Dial-via-Office リバース コールバック
• Dial-via-Office 転送
ヒント モバイル ボイス アクセスまたはエンタープライズ機能アクセスを呼び出すには、エンド ユーザが、Cisco Unified Communications Manager の管理ページで設定されている機能電話番号をダイヤルする必要があります。着信側番号は(この場合)機能 DN であるため、Cisco Unified Communications Manager はコールを受信したときに、Cisco Unified Communications Manager は外部コール制御を呼び出しません。コールがアンカーされた後、Cisco Unified Communications Manager によりユーザ認証が要求され、ユーザは発信先の番号を入力します。Cisco Unified Communications Manager が発信先にコールを送達しようとすると、外部コール制御が呼び出されます。Cisco Unified Communications Manager は、コール ルーティング クエリーを付加ルート サーバに送信して、コールの処理方法を決定します。
次の Cisco Unified Mobility 機能に対しては、Cisco Unified Communications Manager はルーティング クエリーを送信しません。
• セル ピックアップ
• デスク ピックアップ
• セッション ハンドオフ
Cisco Unified サービスアビリティ
外部コール制御のアラーム定義は、Cisco Unified サービスアビリティの Cisco CallManager アラーム カタログに表示されます。アラーム定義の詳細については、『 Troubleshooting Guide for Cisco Unified Communications Manager 』を参照してください。
会議
電話機ユーザが会議を作成すると、プライマリ コールと打診コールに対して外部コール制御が呼び出されることがあります。
電話番号
ネット上ダイヤリングで 4 桁または 5 桁がサポートされている場合、電話番号を 4 桁または 5 桁の内線(エンタープライズ拡張)として設定する際に、2 つのトランスレーション パターンを設定する必要があります。1 つ目のトランスレーション パターンは発信側番号と着信側番号のグローバル化をサポートし、2 つ目のトランスレーション パターンは発信側番号と着信側番号のローカライズをサポートします。発信側番号および着信側番号のグローバル化に使用するトランスレーション パターンに外部コール制御プロファイルを割り当てます。
サイレント
デフォルトでは、ユーザの DND 設定は、付加ルート サーバのユーザ ルールで、付加ルート サーバが Continue オブリゲーションを送信することが指定されている場合に有効になります。たとえば、付加ルート サーバが Continue オブリゲーションを送信した場合、ユーザの DND-R が有効になっていると、Cisco Unified Communications Manager はコールを拒否します。
緊急通話処理(911 や 9.11 など)
注意 緊急通話(911 や 9.911 など)に対しては、ルート サーバに接続してコール処理方法の指示を受けなくてもコールが適切な接続先(Cisco Emergency Responder やゲートウェイなど)にルーティングされるように、明示的な緊急通話のパターン セットを設定しておくことを強く推奨します。
たとえば、ある電話機グループから発信されるすべてのコールに外部コール制御機能を使用している場合、緊急通話を含むすべてのコールがルート サーバにルーティングされます。この場合、コールの処理方法は、ルート サーバのルール設定によって決定されます。ルート サーバが Permit ディレクティブを発行しない場合(ルート サーバに緊急通話を処理するためのルールもビジネス ロジックもない場合)、緊急通話が拒否される可能性があります(または、コールの処理が遅延する可能性もあります)。
Real-Time Monitoring Tool
外部コール制御では、RTMT の外部コール制御オブジェクトおよび Cisco CallManager オブジェクトにパフォーマンス モニタリング カウンタが表示されます。これらのカウンタの詳細については、『 Troubleshooting Guide for Cisco Unified Communications Manager 』を参照してください。
転送
電話機ユーザがコールを転送すると、プライマリ コールと打診コールの両方に対して外部コール制御が呼び出されることがあります。ただし、Cisco Unified Communications Manager は、転送側と転送先との間に付加ルート サーバからのルーティング ルールを実施できません。
外部コール制御のインストールおよびアクティブ化
Cisco Unified Communications Manager をインストールした後、必要な設定作業を実行すると、ネットワークで外部コール制御をサポートできるようになります。実行する必要がある設定作業については、「外部コール制御の設定チェックリスト」を参照してください。
外部コール制御の設定
この項は、次の内容で構成されています。
• 「外部コール制御のサービス パラメータ」
• 「外部コール制御プロファイルの設定項目」
• 「外部コール制御プロファイルの設定レコードの検索」
• 「外部コール制御プロファイルの設定」
• 「外部コール制御プロファイルのトランスレーション パターンへの割り当て」
• 「外部コール制御プロファイルの設定レコードの削除」
• 「付加ルート サーバ証明書のインポート」
• 「エクスポート用の Cisco Unified Communications Manager 自己署名証明書の生成」
ヒント 外部コール制御を設定する前に、「外部コール制御の設定チェックリスト」を参照してください。
外部コール制御のサービス パラメータ
外部コール制御機能をサポートするサービス パラメータにアクセスするには、[システム(System)] > [サービスパラメータ(Service Parameters)] を選択します。サーバを選択し、[Cisco CallManager] サービスを選択します。次に、[Clusterwide Parameters (Feature - External Call Control)] ペインを検索します。 表 22-3 では、外部コール制御機能のサービス パラメータについて説明します。詳細については、[サービス パラメータ(Service Parameters)] ウィンドウで疑問符をクリックしてください。
表 22-3 外部コール制御のサービス パラメータ
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External Call Control Diversion Maximum Hop Count |
このパラメータは、付加ルート サーバが 1 つのコールに対して Divert オブリゲーションを発行できる最大回数を指定します。デフォルト値は 12 です。最小値は 1、最大値は 500 です。 |
Maximum External Call Control Diversion Hops to Pattern or DN |
このパラメータは、付加ルート サーバが電話番号、ルート パターン、トランスレーション パターン、またはハント パイロットに対してコールの Divert オブリゲーションを発行できる最大回数を指定します。 デフォルト値は 12、最小値は 1、最大値は 60 です。 |
External Call Control Routing Request Timer |
このパラメータは、Cisco Unified Communications Manager が付加ルート サーバからのコール ルーティング ディレクティブを待機する最大時間(ミリ秒)を指定します。この時間が経過すると、外部コール制御プロファイル内の [障害時のコール処理(Call Treatment on Failures)] 設定の値に従って、コールが許可またはブロックされます。 デフォルト値は 2000、最小値は 1000、最大値は 5000 です。 |
External Call Control Fully Qualified Role And Resource |
このパラメータは、Cisco Unified Communications Manager が XACML コール ルーティング要求で付加ルート サーバに送信する完全修飾ロールおよびリソースを指定します。入力した値は付加ルート サーバ上の設定と照合され、これにより Cisco Unified Communications Manager クエリーは常に付加ルート サーバ上の適切なルーティング ルールをポイントします。 デフォルト値は CISCO:UC:UCMPolicy:VoiceOrVideoCall です。CISCO:UC:UCMPolicy は付加ルート サーバ上のロールを表し、VoiceOrVideoCall は付加ルート サーバ上のリソースを表します。 英数字(A ~ Z、a ~ z、0 ~ 9)またはコロン(:)を含む、最大 100 文字を入力できます。コロンは、英数字と英数字の間にだけ使用できます。 |
External Call Control Initial Connection Count To PDP |
このパラメータは、Cisco Unified Communications Manager がコール ルーティング要求を処理するために付加ルート サーバに対して確立する初期接続数を指定します。このパラメータの値は必ず、External Call Control Maximum Connection Count To PDP の値以下にしてください。この値が External Call Control Maximum Connection Count To PDP の値以上の場合、External Call Control Maximum Connection Count To PDP の値は無視されます。この設定は、各外部コール制御プロファイル内で設定されている各 URI に適用されます。 デフォルト値は 2、最小値は 2、最大値は 20 です。 |
External Call Control Maximum Connection Count To PDP |
このパラメータは、Cisco Unified Communications Manager がコール ルーティング要求を処理するために付加ルート サーバに対して確立する最大接続数を指定します。このパラメータの値は必ず、External Call Control Initial Connection Count To PDP の値以上にしてください。この値が External Call Control Initial Connection Count To PDP の値より小さい場合、値は無視されます。この設定は、各外部コール制御プロファイル内で設定されている各 URI に適用されます。 デフォルト値は 4、最小値は 2、最大値は 20 です。 |
外部コール制御プロファイルの設定項目
Cisco Unified Communications Manager Release 8.0(2) (以降)は、外部コール制御機能をサポートしています。この機能により、付加ルート サーバでは、8.0(2) の Cisco Unified Routing Rules Interface を使用して Cisco Unified Communications Manager のコール ルーティングを決定できます。外部コール制御を設定すると、Cisco Unified Communications Manager は、発信側と着信側の情報が含まれるルート要求を付加ルート サーバに発行します。付加ルート サーバは要求を受信し、適切なビジネス ロジックを適用して、コールのルーティング方法および適用が必要なその他のコール処理を Cisco Unified Communications Manager に対して指示するルート応答を返します。
付加ルート サーバは、コールの許可、コールの即時転送、コールの拒否、発信側と着信側の情報の変更、発信者に対するアナウンスの再生を行うように Cisco Unified Communications Manager に指示できます。また、付加ボイスメール サーバと IVR サーバが発信側と着信側の情報を適切に解釈できるように通話履歴をリセットしたり、コールの即時転送または拒否理由を表す理由コードを記録したりするように指示できます。
外部コール制御プロファイルには、付加ルート サーバの URI、コールの即時転送に使用されるコーリング サーチ スペース、Cisco Unified Communications Manager が付加ルート サーバからの応答を待機する時間を示すタイマーなどが指定されています。
表 22-4 では、[外部コール制御プロファイル(External Call Control Profile)] ウィンドウに表示される設定([コールルーティング(Call Routing)] > [外部コール制御プロファイル(External Call Control Profile)])について説明します。
始める前に
外部コール制御プロファイルを設定する前に、付加ルート サーバが Cisco Unified Communications Manager に Divert オブリゲーションを送信したときに Cisco Unified Communications Manager が使用するコーリング サーチ スペースを設定します ([コールルーティング(Call Routing)] > [コントロールのクラス(Class of Control)] > [コーリングサーチスペース(Calling Search Space)])。
外部コール制御プロファイルを設定する前に、「外部コール制御の設定チェックリスト」を参照してください。
次の作業
外部コール制御プロファイルを設定した後は、プロファイルをトランスレーション パターンに割り当てます ([コールルーティング(Call Routing)] > [トランスレーションパターン(Translation Pattern)])。
表 22-4 外部コール制御プロファイルの設定項目
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[名前(Name)] |
外部コール制御プロファイルの名前を入力します。有効な入力値は、英数字、ハイフン、ピリオド、アンダースコア、およびスペースです。 入力した名前は、[外部コール制御プロファイルの検索と一覧表示(Find and List External Call Control Profile)] ウィンドウと、[トランスレーションパターンの設定(Translation Pattern Configuration)] ウィンドウの [外部コール制御プロファイル(External Call Control Profile)] ドロップダウン リスト ボックスに表示されます。 |
[プライマリWebサービス(Primary Web Service)] |
プライマリ付加ルート サーバの URI を入力します。これは、Cisco Unified Communications Manager がコールの処理方法を決定するためにルーティング クエリーを送信する付加ルート サーバです。 このフィールドには、http または https を入力できます。https を入力した場合は、付加ルート サーバから自己署名証明書をインポートする必要があります。また、Cisco Unified Communications Manager 自己署名証明書を付加ルート サーバにエクスポートする必要があります。 次の式を使用して、URI を入力します。 https://<プライマリ ルート サーバのホスト名または IPv4 アドレス>:<プライマリ ルート サーバ上に設定されているポート>/ルート サーバ設定からのパス たとえば、https://primaryrouteserver:8443/pdp/AuthenticationEndPoint のように入力します。 https を使用する場合、このフィールドには必ず、証明書に含まれているホスト名を入力してください (証明書内の Common Name(CN; 通常名)など)。 |
[セカンダリWebサービス(Secondary Web Service)] |
冗長付加ルート サーバの URI を入力します。これは、Cisco Unified Communications Manager がコールの処理方法を決定するためにルーティング クエリーを送信する冗長付加ルート サーバです。セカンダリ Web サービスはオプションです。[ロードバランシングの有効化(Enable Load Balancing)] チェックボックスをオンにした場合は、プライマリ ルート サーバとセカンダリ ルート サーバ間の負荷バランシングを行うためにセカンダリ Web サービスが使用されます。また、セカンダリ Web サービスを設定することで、アクティブ/スタンバイ リンクが使用可能になるため、冗長性も確保されます。 このフィールドには、http または https を入力できます。https を入力した場合は、付加ルート サーバから自己署名証明書をインポートする必要があります。また、Cisco Unified Communications Manager 自己署名証明書を付加ルート サーバにエクスポートする必要があります。https を使用する場合、このフィールドには必ず、証明書に含まれているホスト名を入力してください 次の式を使用して、URI を入力します。 https://<セカンダリ ルート サーバのホスト名または IPv4 アドレス>:<セカンダリ ルート サーバ上に設定されているポート>/ルート サーバ設定からのパス たとえば、https://secondaryrouteserver:8443/pdp/AuthenticationEndPoint のように入力します。 https を使用する場合、このフィールドには必ず、証明書に含まれているホスト名を入力してください(証明書内の Common Name(CN; 通常名)など)。 |
[ロードバランシングの有効化(Enable Load Balancing)] |
プライマリ付加ルート サーバと冗長付加ルート サーバとの間で負荷バランシングを行う場合は、このチェックボックスをオンにします。オンにした場合、負荷バランシングがラウンド ロビン方式で行われます。 |
[ルーティング要求タイマー(Routing Request Timer)] |
このパラメータは、Cisco Unified Communications Manager が付加ルート サーバからのコール ルーティング ディレクティブを待機する最大時間(ミリ秒)を指定します。この時間が経過すると、外部コール制御プロファイル内の [障害時のコール処理(Call Treatment on Failures)] 設定の値に従って、コールが許可またはブロックされます。 デフォルト値は 2000、最小値は 1000、最大値は 5000 です。 このフィールドをブランクにしておくと、Cisco Unified Communications Manager では、Cisco CallManager サービスをサポートする External Call Control Routing Request Timer サービス パラメータの設定が使用されます。 |
[ディバージョン再ルーティング用コーリングサーチスペース(Diversion Rerouting Calling Search Space)] |
ドロップダウン リスト ボックスから、付加ルート サーバが Cisco Unified Communications Manager に Divert オブリゲーションを送信したときに Cisco Unified Communications Manager が使用するコーリング サーチ スペースを選択します。 |
[障害時のコール処理(Call Treatment on Failure)] |
ドロップダウン リスト ボックスから、次の状況のときに Cisco Unified Communications Manager がコールを許可するかブロックするかを選択します。 • 付加ルート サーバが Cisco Unified Communications Manager にコール ルーティング ディレクティブを送信しない場合 • Cisco Unified Communications Manager が付加ルート サーバに接続できない場合 • Cisco Unified Communications Manager がルーティング ディレクティブ(またはルーティング ディレクティブの補足要素)を解析できない場合 • Cisco Unified Communications Manager が付加ルート サーバから 4xx または 5xx メッセージを受信した場合 [コールの許可(Allow Calls)] を選択すると、付加ルート サーバが Continue オブリゲーションを含む Permit 決定を発行した場合と同様に、コールが現在の接続先にルーティングされます。 [コールのブロック(Block Calls)] を選択すると、Cisco Unified Communications Manager では、付加ルート サーバが Reject オブリゲーションを含む Deny 決定を発行した場合と同様に、コールがクリアされます。 障害が発生した場合は通知がログに記録されます。 |
外部コール制御プロファイルの設定レコードの検索
Cisco Unified Communications Manager は、外部コール制御機能をサポートしています。この機能により、付加ルート サーバでは、8.0(2) の Cisco Unified Routing Rules Interface を使用して Cisco Unified Communications Manager のコール ルーティングを決定できます。外部コール制御を設定すると、Cisco Unified Communications Manager は、発信側と着信側の情報が含まれるルート要求を付加ルート サーバに発行します。付加ルート サーバは要求を受信し、適切なビジネス ロジックを適用して、コールのルーティング方法および適用が必要なその他のコール処理を Cisco Unified Communications Manager に対して指示するルート応答を返します。
付加ルート サーバは、コールの許可、コールの即時転送、コールの拒否、発信側と着信側の情報の変更、発信者に対するアナウンスの再生を行うように Cisco Unified Communications Manager に指示できます。また、付加ボイスメール サーバと IVR サーバが発信側と着信側の情報を適切に解釈できるように通話履歴をリセットしたり、コールの即時転送または拒否理由を表す理由コードを記録したりするように指示できます。
ヒント コールの処理方法は付加ルート サーバのルーティング ルールおよびビジネス ロジックによって決まることに注意してください。Cisco Unified Communications Manager の管理ページの設定内容がルーティング ルールと競合する場合は、ルーティング ルールがコールに対して使用されます。
Cisco Unified Communications Manager の管理ページで外部コール制御プロファイルを検索するには、次の手順を実行します。
手順
ステップ 1 Cisco Unified Communications Manager の管理ページから、[コールルーティング(Call Routing)] > [外部コール制御プロファイル(External Call Control Profile)] の順に選択します。
ステップ 2 検索と一覧表示のウィンドウが表示されます。ウィンドウには、アクティブな(前の)クエリーのレコードも表示される場合があります。
ステップ 3 データベース内のすべてのレコードを検索するには、ダイアログボックスが空になっていることを確認し、ステップ 4 に進みます。
特定のレコードをフィルタリングまたは検索するには、次の操作を実行します。
• 最初のドロップダウン リスト ボックスで、検索パラメータを選択します。
• 2 番目のドロップダウン リスト ボックスで、検索パターンを選択します。
• 必要に応じて、適切な検索文字を入力します。
(注) 別の検索条件を追加するには、[+] ボタンをクリックします。条件を追加した場合は、指定したすべての条件に一致するレコードが検索されます。条件を削除するには、[-] ボタンをクリックして、最後に追加された条件を削除するか、または [フィルタのクリア(Clear Filter)] ボタンをクリックして、追加されたすべての検索条件を削除します。
ステップ 4 [検索(Find)] をクリックします。
条件に一致するレコードがすべて表示されます。[ページあたりの行数(Rows per Page)] ドロップダウン リスト ボックスで別の値を選択すると、各ページに表示される項目数を変更できます。
(注) 該当するレコードの横にあるチェックボックスをオンにして、[選択項目の削除(Delete Selected)] をクリックすると、データベースから複数のレコードを削除できます。[すべて選択(Select All)] をクリックして [選択項目の削除(Delete Selected)] をクリックすると、この選択対象として設定されているすべてのレコードを削除できます。
ステップ 5 表示されたレコード リストから、目的のレコードのリンクをクリックします。
(注) ソート順を逆にするには、リストのヘッダーにある上矢印または下矢印をクリックします(使用可能な場合)。
選択した項目がウィンドウに表示されます。
追加情報
「関連項目」を参照してください。
外部コール制御プロファイルの設定
外部コール制御は、ルールベースのルーティング機能であり、Cisco Unified Communications Manager がコールのルーティング前にコール ルーティング クエリーを付加ルート サーバに送信することを必要とします。コールの処理方法は、付加ルート サーバで設定されているルーティング ルールによって決まります。付加ルート サーバは、Cisco Unified Routing Rules XML Interface を使用して Cisco Unified Communications Manager と通信します。付加ルート サーバは Cisco Unified Communications Manager からクエリーを受信した後、コールの処理方法をCisco Unified Communications Manager に指示します。
ヒント コールの処理方法は付加ルート サーバのルーティング ルールおよびビジネス ロジックによって決まることに注意してください。Cisco Unified Communications Manager の管理ページの設定内容がルーティング ルールと競合する場合は、ルーティング ルールがコールに対して使用されます。
外部コール制御プロファイルには、付加ルート サーバの URI、コールの即時転送に使用されるコーリング サーチ スペース、Cisco Unified Communications Manager が付加ルート サーバからの応答を待機する時間を示すタイマーなどが指定されています。
始める前に
外部コール制御プロファイルを設定する前に、付加ルート サーバが Cisco Unified Communications Manager に Divert オブリゲーションを送信したときに Cisco Unified Communications Manager が使用するコーリング サーチ スペースを設定します。
手順
ステップ 1 Cisco Unified Communications Manager の管理ページから、[コールルーティング(Call Routing)] > [外部コール制御プロファイル(External Call Control Profile)] の順に選択します。
ステップ 2 検索と一覧表示のウィンドウで、次のいずれかの作業を実行します。
• 外部コール制御プロファイルに関連する既存のレコードをコピーするには、「外部コール制御プロファイルの設定レコードの検索」の説明に従ってレコードを検索し、コピーするレコードの横にある [コピー(Copy)] ボタンをクリックして、ステップ 3 に進みます。
• 新しい外部コール制御プロファイルを追加するには、[新規追加(Add New)] ボタンをクリックし、ステップ 3 に進みます。
• 既存の外部コール制御プロファイルを更新するには、「外部コール制御プロファイルの設定レコードの検索」の説明に従って適切なレコードを検索し、ステップ 3 に進みます。
ステップ 3 表 22-4 の説明に従って、適切なフィールドを設定します。
ステップ 4 設定情報をデータベースに保存するには、[保存(Save)] をクリックします。
次の作業
外部コール制御プロファイルをトランスレーション パターンに割り当てます。
追加情報
「関連項目」を参照してください。
外部コール制御プロファイルのトランスレーション パターンへの割り当て
Cisco Unified Communications Manager の管理ページで外部コール制御プロファイルをトランスレーション パターンに割り当てるには、[コールルーティング(Call Routing)] > [トランスレーションパターン(Translation Pattern)] の順に選択します。[トランスレーションパターンの設定(Translation Pattern Configuration)] ウィンドウの [外部コール制御プロファイル(External Call Control Profile)] ドロップダウン リスト ボックスから、パターンに割り当てる外部コール制御プロファイルを選択します。
外部コール制御プロファイルの設定レコードの削除
この項では、Cisco Unified Communications Manager の管理 ページで設定済みの外部コール制御プロファイルを削除する方法について説明します。
(注) 該当するレコードの横にあるチェックボックスをオンにして [選択項目の削除(Delete Selected)] をクリックすると、検索と一覧表示のウィンドウから複数のレコードを削除できます。[すべて選択(Select All)] をクリックして [選択項目の削除(Delete Selected)] をクリックすると、ウィンドウ内のすべてのレコードを削除できます。
始める前に
外部コール制御プロファイルを削除する前に、そのプロファイルを参照しているトランスレーション パターンから割り当てを解除する必要があります。トランスレーション パターンに割り当てられているプロファイルを削除しようとすると、Cisco Unified Communications Manager の管理にエラー メッセージが表示されます。
手順
ステップ 1 検索と一覧表示のウィンドウからレコードを削除する場合は、次の作業を実行します。
a. 「外部コール制御プロファイルの設定レコードの検索」の手順を使用して、削除するレコードを検索します。
b. 削除するレコードをクリックします。
c. [選択項目の削除(Delete Selected)] をクリックします。
削除の確認を求めるメッセージが表示されます。
d. [OK] をクリックします。
ウィンドウが更新され、レコードがデータベースから削除されます。
ステップ 2 設定ウィンドウからレコードを削除する場合は、次の作業を実行します。
a. 「外部コール制御プロファイルの設定レコードの検索」の手順を使用して、削除するレコードを検索します。
b. 設定ウィンドウにアクセスし、設定ウィンドウで [削除(Delete)] をクリックします。
削除の確認を求めるメッセージが表示されます。
c. [OK] をクリックします。
ウィンドウが更新され、レコードがデータベースから削除されます。
追加情報
「関連項目」を参照してください。
付加ルート サーバ証明書のインポート
Cisco Unified Communications Manager の管理ページで外部コール制御プロファイルのプライマリ Web サービスまたはセカンダリ Web サービスに https を指定した場合、Cisco Unified Communications Manager では、証明書を使用して付加ルート サーバへの TLS 接続を介する相互認証が行われます。
付加ルート サーバの自己署名証明書を Cisco Unified Communications Manager 信頼ストアにインポートするには、次の手順を実行します。
手順
ステップ 1 Cisco Unified Communications オペレーティング システムで、[セキュリティ(Security)] > [証明書の管理(Certificate Management)] の順に選択します。
ステップ 2 [証明書の一覧(Certificate List)] ウィンドウで、[証明書のアップロード(Upload Certificate)] をクリックします。
ステップ 3 [証明書のアップロード(Upload Certificate)] ポップアップ ウィンドウが表示されたら、[証明書の名前(Certificate Name)] ドロップダウン リスト ボックスから [CallManagerの信頼性(CallManager-trust)] を選択し、付加ルート サーバの証明書を参照します。[ファイルのアップロード(Upload File)] フィールドに証明書が表示されたら、[ファイルのアップロード(Upload File)] ボタンをクリックします。
ステップ 4 Cisco Unified Communications Manager が冗長付加ルート サーバに接続できる場合は、この手順を再度実行します。
エクスポート用の Cisco Unified Communications Manager 自己署名証明書の生成
プライマリ ルート サーバと冗長ルート サーバが常に https を介して Cisco Unified Communications Manager に対して認証されるように、Cisco Unified Communications Manager にディレクティブを送信する各付加ルート サーバにインポートできる自己署名証明書を生成する必要があります。
Cisco Unified Communications Manager の管理で外部コール制御プロファイル内に指定したように、付加ルート サーバで http が使用される場合は、この手順を実行する必要はありません。
付加ルート サーバにエクスポートできる Cisco Unified Communications Manager 自己署名証明書を生成するには、次の手順を実行します。
手順
ステップ 1 Cisco Unified Communications オペレーティング システムで、[セキュリティ(Security)] > [証明書の管理(Certificate Management)] の順に選択します。
ステップ 2 [証明書の一覧(Certificate List)] ウィンドウで、[新規作成(Generate New)] をクリックします。
ステップ 3 [証明書の名前(Certificate Name)] ドロップダウン リスト ボックスから、[CallManager(CallManager)] を選択し、[新規作成(Generate New)] をクリックします。
ステップ 4 [証明書の検索と一覧表示(Find and List Certificates)] ウィンドウから、作成した CallManager.pem 証明書をクリックします。
ステップ 5 証明書ファイル データが表示されたら、[ダウンロード(Download)] をクリックして、付加ルート サーバへの証明書のエクスポートに使用できる場所に証明書をダウンロードします。
ステップ 6 ディレクティブを送信する各付加ルート サーバに証明書をエクスポートします。
ステップ 7 プライマリ付加ルート サーバおよび冗長付加ルート サーバに接続できる Cisco Unified Communications Manager クラスタ内のノードごとに、この作業を実行します。
エンド ユーザへの情報の提供
監察者には制約と制限があるため、ユーザを監察者として指定した場合、そのことをユーザに通知してください。
外部コール制御のトラブルシューティング
外部コール制御のトラブルシューティングの詳細については、『 Troubleshooting Guide for Cisco Unified Communications Manager 』を参照してください。