Cisco Unity Connection 8.x におけるパスワード変更の問題に関するトラブルシューティング
ユーザが、Messaging Assistant の Cisco Personal Communications Assistant(PCA)パスワードを変更する場合は、IMAP 電子メール クライアント アプリケーションでもパスワードを更新し、その後もクライアントが Connection にアクセスしてボイス メッセージを取得できるようにする必要があります。
Cisco Unity Connection 8.x における IMAP 電子メール クライアントのサインインの問題に関するトラブルシューティング(LDAP を設定していない場合)
ユーザが IMAP クライアントにサインインできない場合や、IMAP クライアントでボイス メッセージを受信できない場合は、次の可能性が考えられます。
• IMAP クライアント アプリケーションから Cisco Personal Communications Assistant(PCA)パスワードの入力を求められたが、入力したパスワードが受け入れられない場合は、次の可能性があります。
– Cisco Unity Connection ユーザ アカウントは、不正なサインイン試行回数が多すぎたため、ロックされている。
– Connection ユーザ アカウントが、管理者によりロックされている。
– Connection ユーザのパスワード期限が切れている。
– Connection ユーザ アカウントで、ユーザが新規パスワードを指定する必要があることが設定されている。
– Connection ユーザが間違ったパスワードを入力している。
Messaging Assistant または Messaging Inbox へのアクセスが許可されたサービス クラスに属しているユーザは、Cisco PCA へのサインインを試行できますが、Cisco PCA からはサインイン試行が失敗した理由を示すエラー メッセージが表示されます。Messaging Assistant または Messaging Inbox へアクセスできないユーザは、管理者に問い合わせる必要があります。
• Microsoft Outlook ユーザが Cisco PCA パスワードの入力を求められない場合は、[インターネット電子メールの設定(IMAP)(Internet E-mail Settings (IMAP))] ページの [パスワードの保存(Remember Password)] チェックボックスがオフになっていることを確認します。このオプションがオンになっていて、ユーザのパスワードが期限切れか、変更されたか、またはロックされている場合、Microsoft Outlook はユーザに Cisco PCA パスワードの入力を求めません。その結果、ユーザは Connection からボイス メッセージを受信できず、Outlook はユーザ名とパスワードを要求します。
Cisco Unity Connection 8.x における IMAP 電子メール クライアントのサインインの問題に関するトラブルシューティング(LDAP を設定している場合)
LDAP 認証を使用している場合に IMAP 電子メール クライアントで Cisco Unity Connection ボイス メッセージにアクセスする場合や、統合されたユーザを LDAP で認証できない場合は、次の可能性が考えられます。
• Active Directory を使用している場合は、認証用に使用しているサーバがグローバル カタログ サーバであること、およびポート 3268(LDAP サーバと Connection サーバの間で送信されるデータの暗号化に SSL を使用していない場合)またはポート 3269(SSL を使用している場合)を使用していることを確認します。認証設定は、Connection の管理の [システム設定(System Settings)] > [LDAP] > [LDAP 認証(LDAP Authentication)] ページにあります。
[LDAP 認証(LDAP Authentication)] ページで値を変更した場合、IMAP クライアントが Connection にアクセスするときは、Cisco Unity Connection Serviceability の Connection IMAP サーバ サービスを再起動します。他の Web アプリケーション(Cisco Personal Communications Assistant など)が Connection にアクセスするときは、サーバを再起動します。
• グローバル カタログ サーバをすでに使用している(または Active Directory を使用していない)にもかかわらず問題が発生する場合は、IMAP 電子メール クライアントにサインインできないアカウントを使用して Cisco PCA にサインインしてみます。
– この試行が失敗する場合、考えられる原因は 2 つあります。つまり、[LDAP 認証(LDAP Authentication)] ページでの指定に誤りがあるか、LDAP サーバ上のユーザ クレデンシャルに問題があるか(パスワードが期限切れになっている、ユーザが誤ったパスワードを指定しているなど)のいずれかです。
– この試行が成功する場合、LDAP サーバと Connection サーバの間で送信されるデータの暗号化に SSL を使用しているときは、SSL 証明書に問題があることが考えられます。これを確認するには、SSL を使用できるようにするチェックボックスをオフにし、ポートを 3268 に変更して、Cisco Unity Connection Serviceability の Connection IMAP サーバ サービスを再起動してから、再試行します。
IMAP クライアントから送信されたメッセージを Cisco Unity Connection 8.x で受信できない
ユーザが Cisco Unity Connection サーバ経由で IMAP クライアントからメッセージを送信できない場合は(たとえば、メッセージが Outbox に残っていて、SMTP エラーがクライアントに表示されたか、ユーザが不達確認(NDR)を受信した場合)、次の可能性が考えられます。
• Connection が、[システム設定(System Settings)] > [SMTP 設定(SMTP Configuration)] > Cisco Unity Connection の管理の [サーバ(Server)] ページで、信頼されない IP アドレスからのクライアント接続を許可するよう設定されていない場合は、クライアントの IP アドレスが、Connection の IP アドレス アクセス リストに含まれている必要があります。「IP アドレス アクセス リストの確認」を参照してください。
• Connection が、[システム設定(System Settings)] > [SMTP 設定(SMTP Configuration)] > Connection の管理の [サーバ(Server)] ページで、信頼されない IP アドレスからのクライアント接続を許可するよう設定されている場合は、このページの他の 2 つの設定が、IMAP クライアントのメッセージ送信機能に影響を与える可能性があります。
– [信頼されていない IP アドレスからの認証を要求する(Require Authentication From Untrusted IP Addresses)] チェックボックスがオンになっている場合、クライアントは発信 SMTP サーバで認証するよう設定されている必要があります。
– [信頼されていない IP アドレスからのトランスポート層セキュリティ(Transport Layer Security From Untrusted IP Addresses)] フィールドが [必須(Required)] に設定されている場合、クライアントは Connection サーバに接続する際に Secure Sockets Layer(SSL)を使用するよう設定されている必要があります。
• メッセージの送信者の電子メール アドレスは、次のように Connection で設定されたプライマリ SMTP アドレスまたはプロキシ SMTP アドレスと完全に一致している必要があります。
– メッセージが Connection サーバで認証された IMAP クライアントから送信される場合、電子メール アドレスは、Connection の管理でユーザの [ユーザの基本設定(User Basics)] ページに表示されるプライマリ SMTP アドレスか、[SMTP プロキシ アドレス(SMTP Proxy Addresses)] ページに設定される SMTP プロキシ アドレスのいずれかと、完全に一致している必要があります。
– メッセージが Connection サーバで認証されていない IMAP クライアントから送信される場合、電子メール アドレスは、Connection サーバのすべてのユーザに対して設定されている、プライマリ アドレスまたはプロキシ アドレスと一致している可能性があります。
• メッセージ受信者の電子メール アドレスは、Connection ユーザ用に設定されているプライマリ SMTP アドレスまたはプロキシ SMTP アドレスか、VPIM 連絡先用に設定されている SMTP プロキシ アドレスと一致している必要があります。一致するものが見つからない場合、Connection はメッセージを SMTP スマート ホストにリレーするか、NDR を送信者に送信します。これは、Connection の管理の [システム設定(System Settings)] > [全般的な設定(General Configuration)] ページにある [受信者が見つからない場合(When a recipient can not be found)] 設定で選択されたオプションに応じて決定されます。デフォルトでは、Connection は NDR を送信します。
• メッセージが、Connection の管理の [システム設定(System Settings)] > [SMTP サーバ設定(SMTP Server Configuration)] ページで設定されているメッセージごとの最大長または受信者数を上回っています(デフォルトでは、最大許容メッセージ長は 10 MB です)。
• ネットワーク接続に問題があるか、アクセスがファイアウォールによりブロックされているため、IMAP クライアントが Connection SMTP サーバに到達できません。
こうしたエラーの多くでは、IMAP クライアントがメッセージを Connection サーバに送信しようとしたときに、SMTP エラーを表示することがあります。このエラーには、エラー コードとテキスト説明が含まれ、問題の原因の絞り込みに役立ちます。クライアント アプリケーションが SMTP エラーをユーザに表示しない場合や、上記の原因を調べた後でも問題を確認できていない場合は、SMTP および MTA マイクロ トレース(全レベル)が SMTP 接続とメッセージ転送に関連する問題の診断に役立ちます。ログを調べるときは、最初に SMTP ログを調べてから、MTA ログを確認してください(SMTP サービスは、クライアントを認証し、メッセージを受信します。MTA サービスはメッセージを処理し、正しい Connection ユーザまたは連絡先にアドレス指定します)。トレースの有効化とトレース ログの表示方法については、 「Cisco Unity Connection 8.x の診断トレース」 の章を参照してください。
IP アドレス アクセス リストの確認
信頼されない IP アドレス リストからの接続を許可しない場合は、各クライアントの IP アドレスを IP アクセス リストに設定し、[接続を許可する(Allow Connection)] チェックボックスをオンにする必要があります。アクセス リストが正しく設定されていない場合、クライアントは接続拒否を示す SMTP エラー コード 5.5.0 を表示します。IP アドレス アクセス リストを確認および更新するには、次の手順に従ってください。
Cisco Unity Connection の IP アドレス アクセス リストの確認方法
ステップ 1 Cisco Unity Connection の管理で、[システム設定(System Settings)] > [SMTP 設定(SMTP Configuration)] を展開し、[サーバ(Server)] を選択します。
ステップ 2 [SMTP 設定(SMTP Configuration)] ページの [編集(Edit)] メニューで、[IP アドレス アクセス リストの検索(Search IP Address Access List)] を選択します。
ステップ 3 IMAP クライアントで使用中の IP アドレスがリストにエントリとして表示され、[接続を許可する(Allow Connection)] チェックボックスがオンになっていることを確認します。
ステップ 4 新しい IP アドレスをリストに追加するには、[新規追加(Add New)] を選択します。
ステップ 5 [アクセス IP アドレスの新規作成(New Access IP Address)] ページで IP アドレスを入力します。すべての IP アドレスと一致する * (アスタリスク)を 1 つ入力することもできます。
ステップ 6 [保存(Save)] を選択します。
ステップ 7 [アクセス IP アドレス(Access IP Address)] ページで、[接続を許可する(Allow Connection)] チェックボックスをオンにして、ステップ 4 で入力した IP アドレスからの接続を許可します。この IP アドレスからの接続を拒否するには、このチェックボックスをオフにします。
ステップ 8 [アクセス IP アドレス(Access IP Address)] ページで変更を行った場合は、[保存(Save)] を選択します。
メッセージを Cisco Unity Connection 8.x ボイス メールボックスではなく電子メール アカウントで受信する
ユーザが、Cisco Unity Connection メールボックスではなく、社内または他の電子メール アドレスのアカウントでボイス メッセージを予期せず受信した場合は、次の可能性が考えられます。
• メッセージ受信者の電子メール アドレスは、Connection ユーザ用に設定されているプライマリ SMTP アドレスまたはプロキシ SMTP アドレスか、VPIM 連絡先用に設定されている SMTP プロキシ アドレスと一致している必要があります。こうした一致するものが見つからず、Connection がメッセージを SMTP スマート ホストにリレーするように設定されている場合、メッセージは該当する電子メール アドレスにリレーされます。メッセージの受信者が、該当する電子メール アドレス用のプロキシ SMTP アドレスを設定していることを確認します。『 User Moves, Adds, and Changes Guide for Cisco Unity Connection 』 Release 8.x ( http://www.cisco.com/en/US/docs/voice_ip_comm/connection/8x/user_mac/guide/8xcucmacx.html )の「 Setting Up Features and Functionality That Are Controlled by User Account Settings in Cisco Unity Connection 8.x 」の章にある「SMTP Proxy Addresses in Cisco Unity Connection 8.x」の項を参照してください。
• ユーザの電子メール プロファイルに Exchange アカウントがある場合、Outlook の [Exchange キャッシュ モードの設定(Cached Exchange Mode setting)] が有効になっている必要があります。
• 受信者のメッセージ アクションが、特定のタイプのメッセージ(ボイス、電子メール、ファクス、または送信確認)を社内の電子メール アドレスでユーザにリレーするように設定されている場合、これは予想どおりの動作です。
ViewMail for Outlook 使用時にメッセージがときどき破損する
ユーザの電子メール プロファイルに Exchange アカウントがあり、ユーザが ViewMail for Outlook を使用している場合は、次の断続的な問題が発生する可能性があります。
• ViewMail for Outlook を使用してボイス メッセージに応答する際に、受信者が再生不能な破損したボイス メッセージを受け取る。
• ViewMail for Outlook を使用してコメント付きのボイス メッセージを別の Connection ユーザへ転送する際に、受信者にはそのコメントしか聞こえず、メッセージ本体が聞こえない。
• ViewMail for Outlook を使用してボイス メッセージを別の Connection ユーザへ転送する際に、メッセージが受信者の Connection メールボックスではなく、受信者の Exchange メールボックスに転送される。しかも、メッセージが破損していて再生できないことがあります。
これらの問題を解決するには、Outlook で [Exchange キャッシュ モードの設定(Cached Exchange Mode setting)] を有効にします。
Cisco Unity Connection 8.x に ViewMail for Outlook フォームが表示されない
ViewMail をユーザのワークステーションにインストール後、Cisco Unity Connection ViewMail for Microsoft Outlook フォームが表示されない場合は、次のことを確認してください。
• 新しいメッセージだけがフォームを使用して表示される。ViewMail のインストール前にユーザのメールボックスにあったメッセージは、フォームを使用して表示されません。
• ViewMail のインストール後、Outlook を終了して再起動する必要があります。ユーザが PDA デバイスの同期プログラムを実行している場合は、Outlook がシャットダウンしても、Outlook.exe プロセスが完全に終了していない可能性があります。その場合は、同期プログラムを終了して Outlook を再起動します。
• ViewMail フォームが Outlook で無効になっている。Outlook でフォームを無効にしているかどうか確認するには、[ヘルプ(Help)] > [Microsoft Office Outlook のバージョン情報(About Microsoft Office Outlook)] > [使用できないアイテム(Disabled Items)] を選択して、vmoexchangeextension.dll がリストに含まれているかどうかを確認します。
Cisco Unity Connection 8.x の IMAP クライアントの問題に対する診断トレースの使用
次の項を参照してください。
• 「ユーザ ワークステーション上の ViewMail for Outlook からの診断情報の収集」
• 「IMAP クライアントの問題に対する Cisco Unity Connection サーバ上での診断情報の収集」
ユーザ ワークステーション上の ViewMail for Outlook からの診断情報の収集
ViewMail for Outlook フォームに関する問題をトラブルシューティングするには、ユーザ ワークステーション上で診断を有効にします。
ワークステーションで ViewMail for Outlook 診断を有効にし、ログ ファイルを表示する方法
ステップ 1 ユーザ ワークステーションの [Outlook ツール(Outlook Tools)] メニューで、[Outlook オプションの ViewMail(ViewMail for Outlook Options)] を選択します。
ステップ 2 [診断(Diagnostics)] タブを選択します。
ステップ 3 次の診断を有効にします。
• VMO Outlook 拡張機能の診断を有効にする(Enable VMO Outlook Extension Diagnostics)
• VMO マルチメディアの診断を有効にする(Enable VMO Multimedia Diagnostics)
ステップ 4 問題がセキュア メッセージや電話を介した録音と再生に関連している場合、次の診断を有効にします。
• VMO 電話録音/再生の診断を有効にする(Enable VMO Telephone Record/Playback Diagnostics)
• VMO HTTP の診断を有効にする(Enable VMO HTTP Diagnostics)
ステップ 5 [OK] を選択します。
ステップ 6 問題を再現します。
ステップ 7 生成されたログ ファイルを確認します。このファイルは C:¥Documents and Settings¥All Users¥Application Data¥Cisco Systems¥VMO¥1.0¥Logs フォルダにあります。
IMAP クライアントの問題に対する Cisco Unity Connection サーバ上での診断情報の収集
Cisco Unity Connection トレースを使用すると、IMAP クライアントの問題をサーバ側からトラブルシューティングできます。
次のマイクロ トレースを有効にして、IMAP クライアントの問題をトラブルシューティングしてください。
• SMTP(全レベル)
• MTA(全レベル)
• CuImapSvr(全レベル)
• CsMalUmss(全レベル)
• CML(全レベル)
診断トレースの有効化および収集方法の詳細については、 「Cisco Unity Connection 8.x の診断トレース」 の章を参照してください。