IPv6 VPN over MPLS の実装に関する情報
マルチプロトコル BGP は、IPv4 と IPv6 の両方において MPLS IPv6 VPN アーキテクチャの中心的存在です。サービス プロバイダー バックボーンを介して IPv6 ルートを配布するために使用され、同じ手順を使用して、重複するアドレス、再配布ポリシー、およびスケーラビリティの問題が処理されます。
IPv6 には重複するアドレス空間はありませんが、IPv6 アドレスの先頭には Route Distinguisher(RD; ルート識別子)が付加されます。Network Layer Reachability Information(NLRI; ネットワーク レイヤ到達可能性情報)の 3 タプル形式(長さ、IPv6 プレフィクス、およびラベルを含む)は、マルチプロトコル BGP を使用してこれらのルートを配布するように定義されます。拡張コミュニティ アトリビュート(ルート ターゲット)は、エクスポートされたルートにタグを付け、インポートされたルートをフィルタリングすることによって、ルーティング情報の再配布を制御するために使用されます。
スケーラビリティを実現するために、ルート リフレクタを使用してルーティング パスを集中させ、完全 PE メッシュを回避することができます。ルート リフレッシュ、自動ルート フィルタリング、アウトバウンド ルート フィルタリングなどの IPv6 の BGP 機能は、各 PE に保持されるルートの数を削減するのに役立ちます。
このマニュアルでは、IPv4 と IPv6 間の次の相違点を中心に説明します。
• 新しいマルチプロトコル BGP IPv6 VPN アドレス ファミリの作成と IPv6 VPN アドレス形式の仕様
• 新しい IPv6 VPN NLRI の仕様
• ルータに IPv4 ベースの MPLS コアがある場合の BGP ネクストホップ符号化の仕様
プロバイダー間トポロジおよび Carrier Supporting Carrier(CSC)トポロジなどの一部の IPv6 VPN 機能は、BGP-MPLS IPv6 VPN に固有です。たとえば、Autonomous System Boundary Router(ASBR; 自律システム境界ルータ)間のリンクは、転送されるアドレス ファミリとは関係なく、IPv4 だけ、IPv6 だけ、または両方をサポートすることがあります。
IPv6 VPN over MPLS を設定するには、次の概念を理解する必要があります。
• 「IPv6 VPN over MPLS(6VPE)のアドレッシングに関する考慮事項」
• 「IPv6 VPN over MPLS の基本的な機能」
• 「IPv6 MPLS VPN の高度な機能」
IPv6 VPN over MPLS(6VPE)のアドレッシングに関する考慮事項
配置されている VPN モデル(Customer Edge(CE; カスタマー エッジ)ベース、PE ベースなど)に関係なく、ホストが 1 つの VPN 内の 1 つのサイトを使用して他のサイトやパブリック リソースと通信できるように、VPN のアドレッシング計画を定義する必要があります。
VPN IPv4 サイトは、多くの場合、アドレッシング計画にプライベート アドレッシングを使用します。これらのアドレスは、登録の必要はありませんが、パブリック ネットワーク上ではルーティング不可になります。プライベート サイト内のホストでパブリック ドメインにアクセスする必要がある場合、ホストは常に、そのホストの代わりにパブリック アドレスを検出するデバイスを通過します。IPv4 では、このデバイスに、ネットワーク アドレス変換またはアプリケーション プロキシを指定できます。
IPv6 ではより大きいアドレス空間を使用できるため、IPv6 アドレッシングを実現する最も簡単なアプローチは、プライベート アドレッシング計画に IPv6 グローバル アドレスを使用することです。また別のアプローチとして、Unique Local Address(ULA; ユニーク ローカル アドレス)を使用することもできます。ULA は、それらのスコープに基づいてサイト境界で簡単にフィルタリングできます。また、ULA は Internet Service Provider(ISP; インターネット サービス プロバイダー)非依存であり、永続的または間欠的なインターネット接続がないサイト内での通信に使用できます。
6VPE では、ULA は通常のグローバル アドレスとして処理されます。ULA プレフィクスは、パブリック ドメイン内に表示されないように、ルータ設定によってフィルタリングされます。ピア上のリンクローカル アドレスが、BGP(IPv6 または IPv6 VPN)スピーカーによってアナウンスされることはありません。
パブリック ドメインにアクセスする必要があるプライベート サイト内のホストは、ルーティング可能なグローバル アドレスを使用してホストの代わりにパブリック リソースにアクセスする IPv6 アプリケーション プロキシ(Web ページにアクセスするための Web プロキシなど)を介して、これを行うことができます。または、ホスト自身のパブリック アドレスを使用することもできます。後者の場合、ULA が配置されているときには、IPv6 ホストもまたルーティング可能なグローバル アドレスを使用して設定されます。送信元アドレスの選択アルゴリズムを使用して、宛先アドレスを基にどちらか片方が選択されます。
IPv6 VPN アーキテクチャの概要
図 1 に、IPv6 VPN アーキテクチャの重要な特徴を示します。
図 1 簡単な IPv6 VPN アーキテクチャ
CE ルータは、PE ルータを使用して、プロバイダーのバックボーンに接続されます。PE ルータは、プロバイダー(図 1 の P1 および P2)ルータを使用して接続されます。プロバイダー(P)ルータは VPN ルートを認識せず、6VPE の場合は、IPv4 しかサポートしていないこともあります。PE ルータだけが VPN 固有の作業を実行します。6VPE の場合、PE ルータはデュアル スタック(IPv4 および IPv6)ルータになります。
VPN 動作のルーティング コンポーネントは、コア ルーティングとエッジ ルーティングに分けられます。PE ルータと P ルータを含むコア ルーティングは、一般的に Open Shortest Path First(OSPF)または Intermediate System-to-Intermediate System(IS-IS)などの IPv4 Interior Gateway Protocol(IGP; 内部ゲートウェイ プロトコル)によって実行されます。図 1 の場合、IGP は内部ルートだけをプロバイダーの自律システムに配布します。コア ルーティングにより、P および PE ルータ間の接続が可能になります。
エッジ ルーティングは、PE ペア間のルーティングと PE と CE 間のルーティングの 2 方向で発生します。PE ペア間のルーティングは、IPv6 VPN アドレス ファミリを使用したマルチプロトコル internal BGP(iBGP; 内部 BGP)を使用して実行されます。この方式は、入力 PE ルータでは適切なルート エクスポート ポリシーを、出力 PE ルータでは適切なルート インポート ポリシーを使用して、PE-CE ルーティングを介して CE から学習したルートを配布します。
CE とその PE 間のルーティングは、VRF 対応のルーティング プロトコルを使用して実行されます。スタティック ルート、external BGP(eBGP; 外部 BGP)、および Enhanced Interior Gateway Routing Protocol(EIGRP)は、VPN Routing and Forwarding(VRF; VPN ルーティングおよび転送)インスタンス対応です。図 1 の場合、CE(CE1)と PE(PE1)間で eBGP が使用されます。同時に、VPN サイト(図 1 のサイト 1)内では、CE によって IPv6 IGP(IPv6 用の OSPFv3 または IS-IS など)が実行されます。CE は、IGP ルートをマルチプロトコル eBGP アドレス ファミリ IPv6 に再配布します。これらのルートは、PE で vrf1 という名前の VRF にインストールされ、この VRF に定義されているエクスポート ポリシーに応じて、リモート PE(図 1 の PE2)に転送されます。
IPv6 VPN ネクストホップ
ルータが MP_REACH_NLRI アトリビュートを使用してプレフィクスをアナウンスすると、1 つの PE で稼動している MP-BGP が、リモート PE に送信されるアップデート メッセージ内に BGP ネクストホップを挿入します。このネクストホップは、受信されたアップデートから伝播されるか(たとえば、PE がルート リフレクタの場合など)、またはアップデート メッセージを送信する PE(出力 PE)のアドレスになります。
IPv6 VPN アドレス ファミリの場合、PE スピーカー間のネットワークの特性に関係なく、ネクストホップは IPv6 VPN アドレスである必要があります。RD は意味を持たないため(アドレスは VPN の一部ではない)、0 に設定されます。プロバイダー ネットワークがネイティブ IPv6 ネットワークの場合、ネクストホップの残りの部分は出力 PE の IPv6 アドレスになります。それ以外の場合は、IPv6 マッピング アドレスとして使用される IPv4 アドレスになります(たとえば、::FFFF:IPv4-address など)。
IPv6 VPN ネクストホップの設定例については、「例:IPv4 ネクストホップを使用した IPv6 VPN の設定」を参照してください。
MPLS 転送
1 つのカスタマー サイトから IPv6 トラフィックを受信すると、入力 PE ルータは MPLS を使用して、BGP ネクストホップとして識別された出力 PE ルータに向けて、バックボーンを介して IPv6 VPN パケットをトンネリングします。入力 PE ルータは、一般的に IPv6 パケットの先頭に外部ラベルおよび内部ラベルを付加してから、出力インターフェイスにパケットを配置します。
通常の動作では、転送パス上の P ルータは最初のラベルの先にあるフレームの内部を調べません。P ルータは着信ラベルを発信ラベルと交換するか、または次のルータが PE ルータの場合には着信ラベルを削除します。着信ラベルの削除は、最後から 2 番めのホップのポッピングと呼ばれます。残りのラベル(BGP ラベル)は、カスタマー サイトへの出力 PE インターフェイスを識別するために使用されます。また、このラベルは、プロトコル バージョン(IPv6)を最後の P ルータから隠します。このようにしなかった場合、最後の P ルータで IPv6 パケットを転送する必要があります。
P ルータは IPv6 VPN ルートを認識しません。IPv6 ヘッダーは 1 つ以上の MPLS ラベルの下に隠されたままになります。P ルータで、送達できない MPLS カプセル化 IPv6 パケットを受信した場合のオプションは 2 つあります。P ルータが IPv6 対応の場合、IPv6 ヘッダーを公開し、IPv6 メッセージ用の Internet Control Message Protocol(ICMP; インターネット制御メッセージ プロトコル)を構築して、MPLS カプセル化メッセージを元のパケットの送信元に送信します。P ルータが IPv6 対応ではない場合、パケットはドロップされます。
GRE トンネルを介した 6VPE
一部の Cisco IOS リリースでは、入力 PE ルータは、MPLS を介した 6VPE と組み合せた IPv4 Generic Routing Encapsulation(GRE; 総称ルーティング カプセル化)トンネルを使用して、BGP ネクストホップとして識別された出力 PE ルータに向けて、バックボーンを介して IPv6 VPN パケットをトンネリングします。
VRF の概念
VRF は、プライベートなカスタマー固有の Routing Information Base(RIB; ルーティング情報ベース)および Forwarding Information Base(FIB; 転送情報ベース)とともに動作する仮想ルーティングおよび転送エンティティです。IPv4 ルーティング テーブルと IPv6 ルーティング テーブルは区別されますが、2 つのプロトコルで特定のカスタマーの同じ VRF を共有すると便利です。
IPv6 VPN カスタマーは、デュアル スタック ホストとルータを配置しているか、または IPv4 インフラストラクチャの一部を IPv6 ノードで覆っている既存の VPNv4 カスタマーである可能性があります。複数の配置モデルが可能です。一部のカスタマーは、IPv4 と IPv6 に別々の論理インターフェイスを使用して、それぞれに異なる VRF を定義しています。このアプローチでは IPv4 および IPv6 に別々のポリシーを設定できる柔軟性が提供されますが、同じポリシーを共有することはできなくなります。もう 1 つのアプローチのマルチプロトコル VRF では、PE-CE インターフェイス上で単一の VRF を保持し、IPv4、IPv6、または両方に対してイネーブルにします。これにより、共通または別々のポリシーを IP バージョンごとに定義できるようになります。このアプローチを使用すると、VRF は、PE で検出されるテーブル、インターフェイス、およびポリシーのセットとしてより適切に定義され、この PE に接続されている特定の VPN のサイトによって使用されます。
図 2 に、マルチプロトコル VRF を示します。ここでは、vrf1 という名前の VRF が IPv4 と IPv6 の両方に対してイネーブルになっており、2 つのインターフェイス(IF1、IF2)、2 つのテーブル セット(IPv4 RIB と FIB、IPv6 RIB と FIB)、および共通または個別のポリシー セットに関連付けられています。
IPv6 の VRF を設定する方法については、「IPv6 用の仮想ルーティングおよび転送インスタンスの設定」を参照してください。
図 2 マルチプロトコル VRF
IPv6 VPN スケーラビリティ
BGP-MPLS IPv6 VPN などの PE ベースの VPN は、CE ベースの VPN よりもスケーラビリティが高くなります。ネットワーク設計者は、ネットワークの設計時にスケーリングを考慮する必要があります。BGP-MPLS IPv6 VPN のスケーリングは、BGP-MPLS IPv4 VPN のスケーリングと似ています。次の点について考慮する必要があります。
• VRF テーブル サイズおよび BGP テーブル サイズなどのルーティング テーブル サイズ
• PE の平方数として増加する BGP セッション数
ルーティング テーブル サイズに関する問題は、多数のカスタマー サイトを処理する PE で発生します。これらの PE は、接続されているカスタマーごとに 1 つの RIB および FIB を持つだけではなく、PE の BGP テーブル(個々の VRF のすべてのエントリが統合される)もそれに応じて増加します。もう 1 つのスケーラビリティの問題は、プロバイダー ネットワーク内の PE の数が一定のレベル以上に増加したときに発生します。同じ VPN に属する多くのサイトが多数の PE に広がっていると想定した場合、マルチプロトコル BGP セッションの数は ( n -1) x n /2 のように急速に増加します。ここで、 n は PE の数です。
IPv6 VPN over MPLS には、次の機能が含まれています。
• ルート リフレッシュおよび自動ルート フィルタリング:VRF にインポートされたルートだけがローカルに保持されるため、ルーティング テーブルのサイズが制限されます。インポート ポリシーが変更された場合は、ルート リフレッシュを送信して、ルーティング アップデートの再送信を照会できます。
• Outbound Route Filtering(ORF; アウトバウンド ルート フィルタリング):アップデートがネットワーク上に不必要に送信されないように、入力 PE が出力 PE にフィルタをアドバタイズできるようにします。
• ルート リフレクタ:Route Reflector(RR; ルート リフレクタ)は、他の iBGP ピアから学習した iBGP ルートを伝播する iBGP ピアです。RR は iBGP セッションを集中させるために使用されます。
内部アクセス
大部分の VPN サイトでインターネットへのアクセスが必要になります。RFC 4364 には、インターネットへの VPN アクセスをイネーブルにするモデル セットが記載されています。これらすべてのモデルが IPv6 VPN にも適用されます。あるアプローチでは、1 つのインターフェイスがインターネットに接続するために CE によって使用され、別のインターフェイスが VRF に接続するために使用されます。別のモデルでは、すべてのインターネット ルートが VRF に再配布されます。このアプローチには、VRF ごとにインターネット ルートを複製する必要があるというデメリットがあります。
あるシナリオでは、IPv6 デフォルト テーブルで見つかったインターネット ゲートウェイを指すネクスト ホップとともに、スタティック ルートが VRF テーブルに挿入されます。図 3 に、このシナリオを示します。ここでは、インターネット アクセスが vrf1 という名前の VRF 内のカスタマーに提供されます。
図 3 インターネット アクセス トポロジ
カスタマー サイト(図 3 のサイト 1)がインターネット経由でパブリック リソースにアクセスするには、このサイトがパブリック プレフィクスによって認識されている必要があります。IPv4 とは異なり、IPv6 では、サイト境界から発信されたときにプライベート アドレスをパブリック アドレスに変換できるようにする Network Address Translation(NAT; ネットワーク アドレス変換)メカニズムは提供されません。これは、サイト内のホストがパブリック アドレスを使用して発信することだけではなく、これらのアドレス(またはそれらが属するプレフィクス)がパブリック ドメイン内に表示される必要があることも意味します。
発信トラフィックの場合、入力 PE(PE1)の VRF テーブルに設定されているデフォルト ルートは、VPN 外の宛先に向かうトラフィックをインターネット ゲートウェイに誘導します。
着信トラフィックの場合、カスタマー サイトに向かうトラフィックを接続 PE(図 3 の PE1)経由で誘導するためのルートが、インターネット ゲートウェイに存在している必要があります。このルートは、入力 PE(PE1)により、(IPv6 アドレス ファミリ設定を含む)マルチプロトコル iBGP を使用して配布されます。そのため、インターネット ゲートウェイの VPN PE ごとに特別な設定を行う必要はありません。それでもなお、PE1 の着信トラフィックの場合は、サイトの VRF を指すカスタマー サイト グローバル プレフィクスのデフォルト テーブルに、ルートが存在している必要があります。
マルチ自律システム バックボーン
IPv4 が配置されていたすべての場所に IPv6 が配置されていると想定した場合、プロバイダー間 VPN の問題は、IPv6 および IPv4 で似ています。
自律システム境界を横断する IPv6 配置の場合、プロバイダーはピアリング モデルを入手するか、または VPNv4 用に設置されているピアリング モデルを使用する必要があることがあります。
図 4 に、IPv6 VPN のプロバイダー間シナリオを示します。
図 4 プロバイダー間シナリオ
ASBR 間で使用されるネットワーク プロトコルに応じて、図 4 の 3 つのシナリオで複数の実装オプションを使用できます。たとえば、ASBR 間のマルチプロトコル eBGP IPv6 VPN ピアリングを提案しているシナリオ B では、IPv6 または IPv4 リンクのどちらでも使用できます。
シナリオ C の場合、マルチホップ マルチプロトコル eBGP は、個々の自律システムのルート リフレクタ全体に IPv6 VPN ルートを再配布します。PE へのラベル付き IPv4 ルートは(6VPE の場合)、完全なラベル付きスイッチ パスがエンドツーエンドで設定されるように、ASBR 全体にアドバタイズされる必要があります。
Carrier Supporting Carrier
CSC 機能はカスタマー サービス プロバイダーに VPN アクセスを提供します。そのため、このサービスでは ISP MPLS バックボーンを介してルートを交換し、トラフィックを送信する必要があります。通常の PE との唯一の違いは、CSC-CE から CSC-PE へのインターフェイス上に、IP から MPLS への転送ではなく MPLS から MPLS への転送を提供することです。
図 5 に、2 つの ISP のインターフェイスの重要点を示します。
図 5 CSC 6VPE の設定例
IPv6 用の BGP-MPLS VPN に CSC を設定する方法については、「IPv6 VPN 用の CSC の設定」を参照してください。
IPv6 VPN over MPLS の実装方法
• 「IPv6 用の仮想ルーティングおよび転送インスタンスの設定」
• 「インターフェイスへの VRF のバインド」
• 「PE から CE へのルーティングのためのスタティック ルートの設定」
• 「eBGP の PE から CE へのルーティング セッションの設定」
• 「iBGP 用の IPv6 VPN アドレス ファミリの設定」
• 「スケーラビリティ向上のためのルート リフレクタの設定」
• 「インターネット アクセスの設定」
• 「IPv6 VPN 用のマルチ自律システム バックボーンの設定」
• 「IPv6 VPN 用の CSC の設定」
• 「IPv6 VPN の確認とトラブルシューティング」
IPv6 用の仮想ルーティングおよび転送インスタンスの設定
VRF は、サポートされているアドレス ファミリごとにイネーブルにしたり設定したりできる、アドレス ファミリ非依存のオブジェクトです。VRF の設定は、次の 3 つの手順で構成されています。
1. VRF のアドレス ファミリ非依存部分の設定
2. VRF を使用するための IPv4 のイネーブル化および設定
3. VRF を使用するための IPv6 のイネーブル化および設定
VRF には名前および RD が与えられます。RD は特定の BGP アドレス ファミリのコンテキスト内にある重複するアドレスを区別するために使用されるものですが、アドレス ファミリのコンテキスト外で設定されます。IPv4 VPN アドレスと IPv6 VPN アドレスとで別々の RD を持っていても問題はありません。Cisco ルータでは、設定および VPN 管理を簡素化するために RD は同じになっています。
アドレス ファミリ コンテキストを使用していない場合、ユーザは IPv4 と IPv6 間で共通のポリシーを設定できます。この機能はルート ターゲット(インポートおよびエクスポート)共有であり、IPv4 ポリシーがすでに設定済みで、IPv6 ポリシーを IPv4 ポリシーと同じようにする必要がある移行シナリオで役立ちます。
IPv4 および IPv6 アドレス ファミリは、それぞれ個別にイネーブル化したり設定したりできます。このレベルで入力したルート ターゲット ポリシーは、アドレス ファミリ非依存の設定時に指定されている可能性のあるグローバル ポリシーに優先することに注意してください。
手順の概要
1. enable
2. configure terminal
3. mls ipv6 vrf
4. vrf definition vrf-name
5. rd route-distinguisher
6. route-target { import | export | both } route-target-ext-community
7. address-family ipv4 [ mdt | multicast | tunnel | unicast [ vrf vrf-name ] | vrf vrf-name ]
8. route-target { import | export | both } route-target-ext-community
9. exit
10. address-family ipv6 [ vrf vrf-name ] [ unicast | multicast ]
11. route-target { import | export | both } route-target-ext-community
手順の詳細
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ステップ 1 |
enable
Router> enable |
特権 EXEC モードをイネーブルにします。 • 必要に応じてパスワードを入力します。 |
ステップ 2 |
configure terminal
Router# configure terminal |
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 3 |
mls ipv6 vrf
Router(config)# mls ipv6 vrf |
VRF 内で IPv6 をグローバルにイネーブルにします。 |
ステップ 4 |
vrf definition vrf-name
Router(config)# vrf definition vrf1 |
VPN VRF ルーティング テーブルを設定し、VRF コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 5 |
rd route-distinguisher
Router(config-vrf)# rd 100:1 |
VRF の RD を指定します。 |
ステップ 6 |
route-target { import | export | both } route-target-ext-community
Router(config-vrf)# route target import 100:10 |
IPv4 と IPv6 の両方のルート ターゲット VPN 拡張コミュニティを指定します。 |
ステップ 7 |
address-family ipv4 [ mdt | multicast | tunnel | unicast [ vrf vrf-name ] | vrf vrf-name ]
Router(config)# address-family ipv4 |
アドレス ファミリ コンフィギュレーション モードを開始し、標準 IPv4 アドレス プレフィクスを使用するルーティング セッションを設定します。 |
ステップ 8 |
route-target { import | export | both } route-target-ext-community
Router(config-vrf-af)# route target import 100:11 |
IPv4 固有のルート ターゲット VPN 拡張コミュニティを指定します。 |
ステップ 9 |
exit
Router(config-vrf-af)# exit |
この VRF のアドレス ファミリ コンフィギュレーション モードを終了します。 |
ステップ 10 |
address-family ipv6 [ vrf vrf-name ] [ unicast | multicast ]
Router(config-vrf)# address-family ipv6 |
標準 IPv6 アドレス プレフィクスを使用する BGP などのルーティング セッションを設定するために、アドレス ファミリ コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 11 |
route-target { import | export | both } route-target-ext-community
Router(config-vrf-af)# route target import 100:12 |
IPv6 固有のルート ターゲット VPN 拡張コミュニティを指定します。 |
インターフェイスへの VRF のバインド
次の作業では、VRF をインターフェイスにバインドする方法を示します。どのインターフェイスがどの VRF に属するかを指定するために、IPv4 と IPv6 の両方に対して vrf forwarding コマンドを使用します。インターフェイスは、複数の VRF に属すことはできません。インターフェイスが VRF にバインドされると、以前に設定したアドレス(IPv4 および IPv6)は削除されるため、再設定が必要になります。
手順の概要
1. enable
2. configure terminal
3. interface type number
4. vrf forwarding vrf-name
5. ip address ip-address mask [ secondary ]
6. ipv6 address { ipv6-address / prefix-length | prefix-name sub-bits / prefix-length }
手順の詳細
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ステップ 1 |
enable
Router> enable |
特権 EXEC モードをイネーブルにします。 • 必要に応じてパスワードを入力します。 |
ステップ 2 |
configure terminal
Router# configure terminal |
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 3 |
interface type number
Router(config)# interface Ethernet 0/0 |
インターフェイスのタイプと番号を指定し、ルータをインターフェイス コンフィギュレーション モードにします。 |
ステップ 4 |
vrf forwarding vrf-name
Router(config-if)# vrf forwarding vrf1 |
VPN VRF をインターフェイスまたはサブインターフェイスに関連付けます。 このコマンドを入力する前に設定されていたアドレス(IPv4 または IPv6)はすべて削除されることに注意してください。 |
ステップ 5 |
ip address ip-address mask [ secondary ]
Router(config-if)# ip address 10.10.10.1 255.255.255.0 |
インターフェイスに IPv4 アドレスを設定します。 |
ステップ 6 |
ipv6 address { ipv6-address / prefix-length | prefix-name sub-bits / prefix-length }
Router(config-if)# ipv6 address 2001:DB8:100:1::1/64 |
インターフェイスに IPv6 アドレスを設定します。 |
PE から CE へのルーティングのためのスタティック ルートの設定
手順の概要
1. enable
2. configure terminal
3. ipv6 route [ vrf vrf-name ] ipv6-prefix / prefix-length { ipv6-address | interface-type interface-number [ i pv6-address ]} [ nexthop-vrf [ vrf-name1 | default ]] [ administrative-distance ] [ administrative-multicast-distance | unicast | multicast ] [ next-hop-address ] [ tag tag ]
手順の詳細
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ステップ 1 |
enable
Router> enable |
特権 EXEC モードをイネーブルにします。 • 必要に応じてパスワードを入力します。 |
ステップ 2 |
configure terminal
Router# configure terminal |
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 3 |
ipv6 route [ vrf vrf-name ] ipv6-prefix / prefix-length { ipv6-address | interface-type interface-number [ ipv6-address ]} [ nexthop-vrf [ vrf-name1 | default ]] [ administrative-distance ] [ administrative-multicast-distance | unicast | multicast ] [ next-hop-address ] [ tag tag ]
Router(config)# ipv6 route vrf vrf1 ::/0 2001:DB8:200::1 nexthop-vrf default |
指定したネクストホップを使用して、指定した IPv6 スタティック ルートをインストールします。 |
eBGP の PE から CE へのルーティング セッションの設定
手順の概要
1. enable
2. configure terminal
3. router bgp autonomous-system-number
4. address-family ipv6 [ vrf vrf-name ] [ unicast | multicast ]
5. neighbor { ip-address | ipv6-address | peer-group-name } remote-as as-number
6. neighbor { ip-addres s | peer-group-name | ipv6-address } activate
手順の詳細
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ステップ 1 |
enable
Router> enable |
特権 EXEC モードをイネーブルにします。 • 必要に応じてパスワードを入力します。 |
ステップ 2 |
configure terminal
Router# configure terminal |
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 3 |
router bgp autonomous-system-number
Router(config)# router bgp 100 |
BGP ルーティング プロセスを設定します。 |
ステップ 4 |
address-family ipv6 [ vrf vrf-name ] [ unicast | multicast ]
Router(config-router)# address-family ipv6 vrf vrf1 |
アドレス ファミリ コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 5 |
neighbor { ip-address | ipv6-address | peer-group-name } remote-as as-number
Router(config-router-af)# neighbor 2001:DB8:100:1::2 remote-as 200 |
マルチプロトコル BGP ネイバーテーブルにエントリを追加します。 |
ステップ 6 |
neighbor { ip-address | peer-group-name | ipv6-address} activate
Router(config-router-af)# neighbor 2001:DB8:100:1::2 activate |
このアドレス ファミリの情報を、指定した BGP ネイバーと交換できるようにします。 |
iBGP 用の IPv6 VPN アドレス ファミリの設定
手順の概要
1. enable
2. configure terminal
3. router bgp autonomous-system-number
4. neighbor { ip-address | ipv6-address | peer-group-name } remote-as as-number
5. neighbor { ip-address | ipv6-address | peer-group-name } update-source interface-type interface-number
6. address-family vpnv6 [ unicast ]
7. neighbor { ip-addres s | peer-group-name | ipv6-address } activate
8. neighbor { ip-address | ipv6-address | peer-group-name } send-community [ both | standard | extended ]
9. exit
手順の詳細
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ステップ 1 |
enable
Router> enable |
特権 EXEC モードをイネーブルにします。 • 必要に応じてパスワードを入力します。 |
ステップ 2 |
configure terminal
Router# configure terminal |
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 3 |
router bgp autonomous-system-number
Router(config)# router bgp 100 |
BGP ルーティング プロセスを設定します。 |
ステップ 4 |
neighbor { ip-address | ipv6-address | peer-group-name } remote-as as-number
Router(config-router)# neighbor 192.168.2.11 remote-as 100 |
マルチプロトコル BGP ネイバーテーブルにエントリを追加します。 • IPv6 VPN の場合、BGP セッションを IPv4 ベースのコア ネットワークで転送できるようにするために、ピア アドレスは一般的に IPv4 アドレスになります。 |
ステップ 5 |
neighbor { ip-address | ipv6-address | peer-group-name } update-source interface-type interface-number
Router(config-router)# neighbor 192.168.2.11 update-source Loopback 0 |
BGP セッションで、指定したインターフェイスの送信元アドレスを使用できるようにします。 |
ステップ 6 |
address-family vpnv6 [ unicast ]
Router(config-router)# address-family vpnv6 |
ルーティング セッションを設定するために、ルータをアドレス ファミリ コンフィギュレーション モードに設定します。 |
ステップ 7 |
neighbor { ip-address | peer-group-name | ipv6-address } activate
Router(config-router-af)# neighbor 192.168.2.11 activate |
このアドレス ファミリの情報を、指定した BGP ネイバーと交換できるようにします。 |
ステップ 8 |
neighbor { ip-address | ipv6-address | peer-group-name } send-community [ both | standard | extended ]
Router(config-router-af)# neighbor 192.168.2.11 send-community extended |
コミュニティ アトリビュートを BGP ネイバーに送信する必要があることを指定します。 |
ステップ 9 |
exit
Router(config-router-af)# exit |
アドレス ファミリ コンフィギュレーション モードを終了します。 |
スケーラビリティ向上のためのルート リフレクタの設定
RR を配置すると、BGP セッションの数が大幅に削減され、これによりスケーラビリティが向上します。通常、1 つの RR が多数の iBGP スピーカーとピアリングして、BGP セッションの完全メッシュが防止されます。
MPLS ベースのコアの場合、RR はラベル スイッチ パスの一部ではないため、ネットワーク内の任意の場所に配置できます。たとえば、フラットな RR 設計では、RR はレベル 1 の Point of Presence(POP)に配置でき、完全メッシュ トポロジで互いにピアリングします。階層型の RR 設計では、RR はレベル 1 とレベル 2 の POP に配置でき、レベル 1 POP で互いにピアリングし、レベル 2 の RR ともピアリングします。
既存の MPLS ネットワーク(つまり、VPNv4 サービスを提供するネットワーク)に 6VPE を配置する一般的なケースでは、一部の RR 設計がすでに実施されている可能性が高く、IPv6 VPN サービス用に同様の RR インフラストラクチャを配置できます。図 6 に、ISP POP 内の RR とその RR クライアント セット間の主なピアリング ポイントを示します。
図 6 ルート リフレクタのピアリング設計
この作業では、冗長性の理由から 2 つの RR が設定されていることに注意してください。
次のリストの BGP RR クライアントを、各 POP の IPv6 RR(図 6 の RR6 および RR6_1)ルータごとに設定する必要があります。
• ISP カスタマーに IPv6 VPN アクセスを提供する POP の PE ルータ(PE-VPN)。これには、カスタマー サイトを相互接続するための IPv6 VPN(6VPE)ピアリングと、VPN カスタマーにインターネット アクセスを提供するための IPv6 ピアリング(6PE)の両方が含まれます(「インターネット アクセスの設定」 を参照)。
• PE カスタマーに IPv6 インターネットへのアクセスを提供するために、POP 内に配置される Internet Gateway(IGW; インターネット ゲートウェイ)(「インターネット アクセスの設定」 を参照)。
• 他のサービス プロバイダーの RR。この機能は、相互自律システムの接続を提供するために使用されるもので、IPv6 と IPv6 VPN ピアリングの両方が含まれます。このサービスについては、「IPv6 VPN 用のマルチ自律システム バックボーンの設定」で説明しています。
• 他の POP 内の RR。IPv6 と IPv6 VPN の両方のアドレス ファミリがイネーブルになっている場合、すべての RR が互いにピアリングします。
手順の概要
1. enable
2. configure terminal
3. router bgp autonomous-system-number
4. neighbor { ip-address | ipv6-address | peer-group-name } remote-as as-number
5. neighbor { ip-address | ipv6-address | peer-group-name } update-source interface-type interface-number
6. neighbor { ip-address | ipv6-address | peer-group-name } remote-as as-number
7. neighbor { ip-address | ipv6-address | peer-group-name } update-source interface-type interface-number
8. neighbor { ip-address | ipv6-address | peer-group-name } remote-as as-number
9. neighbor { ip-address | ipv6-address | peer-group-name } update-source interface-type interface-number
10. neighbor { ip-address | ipv6-address | peer-group-name } remote-as as-number
11. neighbor { ip-address | ipv6-address | peer-group-name } update-source interface-type interface-number
12. neighbor { ip-address | ipv6-address | peer-group-name } ebgp-multihop [ ttl ]
13. address-family ipv6
14. neighbor { ip-addres s | peer-group-name | ipv6-address } activate
15. neighbor { ip-address | ipv6-address | peer-group-name } send-label
16. neighbor { ip-address | ipv6-address | peer-group-name } route-reflector-client
17. neighbor { ip-addres s | peer-group-name | ipv6-address } activate
18. neighbor { ip-address | ipv6-address | peer-group-name } send-label
19. neighbor { ip-address | ipv6-address | peer-group-name } route-reflector-client
20. neighbor { ip-addres s | peer-group-name | ipv6-address } activate
21. neighbor { ip-address | ipv6-address | peer-group-name } send-label
22. neighbor { ip-address | ipv6-address | peer-group-name } route-reflector-client
23. exit
24. address-family vpnv6 [ unicast ]
25. neighbor { ip-addres s | peer-group-name | ipv6-address } activate
26. neighbor { ip-address | ipv6-address | peer-group-name } send-community [ both | standard | extended ]
27. neighbor { ip-address | ipv6-address | peer-group-name } route-reflector-client
28. neighbor { ip-addres s | peer-group-name | ipv6-address } activate
29. neighbor { ip-address | ipv6-address | peer-group-name } send-community [ both | standard | extended ]
30. neighbor { ip-address | ipv6-address | peer-group-name } route-reflector-client
31. neighbor { ip-addres s | peer-group-name | ipv6-address } activate
32. neighbor { ip-address | ipv6-address | peer-group-name } send-community [ both | standard | extended ]
33. neighbor { ip-address | ipv6-address | peer-group-name } route-reflector-client
34. neighbor { ip-address | ipv6-address | peer-group-name } next-hop-unchanged [ allpaths ]
手順の詳細
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ステップ 1 |
enable
Router> enable |
特権 EXEC モードをイネーブルにします。 • 必要に応じてパスワードを入力します。 |
ステップ 2 |
configure terminal
Router# configure terminal |
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 3 |
router bgp autonomous-system-number
Router(config)# router bgp 100 |
BGP ルーティング プロセスを設定します。 |
ステップ 4 |
neighbor { ip-address | ipv6-address | peer-group-name } remote-as as-number
Router(config-router)# neighbor 192.168.2.101 remote-as 100 |
マルチプロトコル BGP ネイバーテーブルにエントリを追加して、インターネット アクセスを提供するためにインターネット ゲートウェイとのピアリングを提供します。 |
ステップ 5 |
neighbor { ip-address | ipv6-address | peer-group-name } update-source interface-type interface-number
Router(config-router)# neighbor 192.168.2.101 update-source Loopback 0 |
BGP セッションで、指定したインターフェイスの送信元アドレスを使用できるようにします。 |
ステップ 6 |
neighbor { ip-address | ipv6-address | peer-group-name } remote-as as-number
Router(config-router)# neighbor 192.168.2.121 remote-as 100 |
マルチプロトコル BGP ネイバーテーブルにエントリを追加して、他の POP の RR とのピアリングを提供します。 |
ステップ 7 |
neighbor { ip-address | ipv6-address | peer-group-name } update-source interface-type interface-number
Router(config-router)# neighbor 192.168.2.121 update-source Loopback 0 |
BGP セッションで、指定したインターフェイスの送信元アドレスを使用できるようにします。 |
ステップ 8 |
neighbor { ip-address | ipv6-address | peer-group-name } remote-as as-number
Router(config-router)# neighbor 192.168.2.127 remote-as 100 |
マルチプロトコル BGP ネイバーテーブルにエントリを追加します。 |
ステップ 9 |
neighbor { ip-address | ipv6-address | peer-group-name } update-source interface-type interface-number
Router(config-router)# neighbor 192.168.2.127 update-source Loopback 0 |
BGP セッションで、指定したインターフェイスの送信元アドレスを使用できるようにします。 |
ステップ 10 |
neighbor { ip-address | ipv6-address | peer-group-name } remote-as as-number
Router(config-router)# neighbor 192.168.2.1 remote-as 200 |
(任意)マルチプロトコル BGP ネイバーテーブルにエントリを追加して、VPN 間サービスを提供するためにピア ISP の RR とのピアリングを提供します。 |
ステップ 11 |
neighbor { ip-address | ipv6-address | peer-group-name } update-source interface-type interface-number
Router(config-router)# neighbor 192.168.2.1 update-source Loopback 0 |
(任意)BGP セッションで、指定したインターフェイスの送信元アドレスを使用できるようにします。 |
ステップ 12 |
neighbor { ip-address | ipv6-address | peer-group-name } ebgp-multihop [ ttl ]
Router(config-router)# neighbor 192.168.2.1 ebgp-multihop |
(任意)直接接続されていないネットワーク上の外部ピアからの BGP 接続を受け入れ、またそのピアへの BGP 接続を試みます。 |
ステップ 13 |
address-family ipv6
Router(config-router)# address-family ipv6 |
(任意)インターネット アクセス サービスを提供するために、アドレス ファミリ コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 14 |
neighbor { ip-address | peer-group-name | ipv6-address } activate
Router(config-router-af)# neighbor 192.168.2.101 activate |
(任意)このアドレス ファミリの情報を、指定したネイバーと交換できるようにします。 |
ステップ 15 |
neighbor { ip-address | ipv6-address | peer-group-name } send-label
Router(config-router-af)# neighbor 192.168.2.101 send-label |
(任意)BGP ルートとともに MPLS ラベルをネイバー BGP ルータに送信できるように BGP ルータを設定します。 |
ステップ 16 |
neighbor { ip-address | ipv6-address | peer-group-name } route-reflector-client
Router(config-router-af)# neighbor 192.168.2.101 route-reflector-client |
(任意)ルータを BGP ルート リフレクタとして設定し、指定したネイバーをそのクライアントとして設定します。 |
ステップ 17 |
neighbor { ip-address | peer-group-name | ipv6-address } activate
Router(config-router-af)# neighbor 192.168.2.121 activate |
(任意)このアドレス ファミリの情報を、指定した BGP ネイバーと交換できるようにします。 |
ステップ 18 |
neighbor { ip-address | ipv6-address | peer-group-name } send-label
Router(config-router-af)# neighbor 192.168.2.121 send-label |
(任意)BGP ルートとともに MPLS ラベルをネイバー BGP ルータに送信できるように BGP ルータを設定します。 |
ステップ 19 |
neighbor { ip-address | ipv6-address | peer-group-name } route-reflector-client
Router(config-router-af)# neighbor 192.168.2.121 route-reflector-client |
(任意)指定したネイバーをルート リフレクタ クライアントとして設定します。 |
ステップ 20 |
neighbor { ip-address | peer-group-name | ipv6-address } activate
Router(config-router-af)# neighbor 192.168.2.127 activate |
(任意)このアドレス ファミリの情報を、指定した BGP ネイバーと交換できるようにします。 |
ステップ 21 |
neighbor { ip-address | ipv6-address | peer-group-name } send-label
Router(config-router-af)# neighbor 192.168.2.127 send-label |
(任意)BGP ルートとともに MPLS ラベルをネイバー BGP ルータに送信できるように BGP ルータを設定します。 |
ステップ 22 |
neighbor { ip-address | ipv6-address | peer-group-name } route-reflector-client
Router(config-router-af)# neighbor 192.168.2.127 route-reflector-client |
(任意)指定したネイバーをルート リフレクタ クライアントとして設定します。 |
ステップ 23 |
exit
Router(config-router-af)# exit |
(任意)アドレス ファミリ コンフィギュレーション モードを終了します。 |
ステップ 24 |
address-family vpnv6 [ unicast ]
Router(config-router)# address-family vpnv6 |
ルーティング セッションを設定するために、ルータをアドレス ファミリ コンフィギュレーション モードに設定します。 |
ステップ 25 |
neighbor { ip-address | peer-group-name | ipv6-address } activate
Router(config-router-af)# neighbor 192.168.2.121 activate |
このアドレス ファミリの情報を、指定した BGP ネイバーと交換できるようにします。 |
ステップ 26 |
neighbor { ip-address | ipv6-address | peer-group-name } send-community [ both | standard | extended ]
Router(config-router-af)# neighbor 192.168.2.21 send-community extended |
コミュニティ アトリビュートを BGP ネイバーに送信する必要があることを指定します。 |
ステップ 27 |
neighbor { ip-address | ipv6-address | peer-group-name } route-reflector-client
Router(config-router-af)# neighbor 192.168.2.121 route-reflector-client |
指定したネイバーをルート リフレクタ クライアントとして設定します。 |
ステップ 28 |
neighbor { ip-address | peer-group-name | ipv6-address } activate
Router(config-router-af)# neighbor 192.168.2.127 activate |
このアドレス ファミリの情報を、指定した BGP ネイバーと交換できるようにします。 |
ステップ 29 |
neighbor { ip-address | ipv6-address | peer-group-name } send-community [ both | standard | extended ]
Router(config-router-af)# neighbor 192.168.2.127 send-community extended |
コミュニティ アトリビュートを BGP ネイバーに送信する必要があることを指定します。 |
ステップ 30 |
neighbor { ip-address | ipv6-address | peer-group-name } route-reflector-client
Router(config-router-af)# neighbor 192.168.2.127 route-reflector-client |
指定したネイバーをルート リフレクタ クライアントとして設定します。 |
ステップ 31 |
neighbor { ip-address | peer-group-name | ipv6-address } activate
Router(config-router-af)# neighbor 192.168.2.1 activate |
このアドレス ファミリの情報を、指定した BGP ネイバーと交換できるようにします。 |
ステップ 32 |
neighbor { ip-address | ipv6-address | peer-group-name } send-community [ both | standard | extended ]
Router(config-router-af)# neighbor 192.168.2.1 send-community extended |
コミュニティ アトリビュートを BGP ネイバーに送信する必要があることを指定します。 |
ステップ 33 |
neighbor { ip-address | ipv6-address | peer-group-name } route-reflector-client
Router(config-router-af)# neighbor 192.168.2.1 route-reflector-client |
指定したネイバーをルート リフレクタ クライアントとして設定します。 |
ステップ 34 |
neighbor { ip-address | ipv6-address | peer-group-name } next-hop-unchanged [ allpaths ]
Router(config-router-af)# neighbor 192.168.2.1 next-hop-unchanged allpaths |
EBGP マルチホップ ピアで、パスのネクストホップを変更せずに伝播できるようにします。 |
インターネット アクセスの設定
大部分の VPN カスタマーは IPv4 インターネットにアクセスできます。IPv6 VPN にアクセスするカスタマーの場合は、IPv6 インターネットにアクセスできる必要があります。このサービスの設計は、グローバル インターネット アクセス サービスと似ています。レベル 1 POP に配置されている 6VPE ルータ(IGW ルータと共存)はネイティブに IGW にアクセスできますが、レベル 2 およびレベル 3 POP に配置されている、IGW に直接アクセスできない 6VPE ルータは、6PE を介して最も近いレベル 1 POP の IGW にアクセスできます。
このような 6VPE ルータで VPN インターネット アクセスを設定するには、IGW との BGP ピアリングの設定が必要になります(多くの場合、「スケーラビリティ向上のためのルート リフレクタの設定」の項で説明したように、IPv6 RR を使用します)。次に、ユーザは、プライベート ドメイン(VRF)とパブリック ドメイン(インターネット)間の通信をイネーブルにするように、相互テーブル ルーティングを設定する必要があります。
図 3 に、次の設定作業が示されています。
• 「インターネット ゲートウェイの設定」
• 「IPv6 VPN PE の設定」
VPN PE への iBGP 6PE ピアリングの設定
手順の概要
1. enable
2. configure terminal
3. router bgp autonomous-system-number
4. neighbor { ip-address | ipv6-address | peer-group-name } remote-as as-number
5. neighbor { ip-address | ipv6-address | peer-group-name } update-source interface-type interface-number
6. address-family ipv6
7. neighbor { ip-addres s | peer-group-name | ipv6-address } activate
8. neighbor { ip-address | ipv6-address | peer-group-name } send-label
手順の詳細
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ステップ 1 |
enable
Router> enable |
特権 EXEC モードをイネーブルにします。 • 必要に応じてパスワードを入力します。 |
ステップ 2 |
configure terminal
Router# configure terminal |
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 3 |
router bgp autonomous-system-number
Router(config)# router bgp 100 |
BGP ルーティング プロセスを設定します。 |
ステップ 4 |
neighbor { ip-address | ipv6-address | peer-group-name } remote-as as-number
Router(config-router)# neighbor 192.168.2.127 remote-as 100 |
マルチプロトコル BGP ネイバーテーブルにエントリを追加して、VPN PE とのピアリングを提供します。 |
ステップ 5 |
neighbor { ip-address | ipv6-address | peer-group-name } update-source interface-type interface-number
Router(config-router)# neighbor 192.168.2.127 update-source Loopback 0 |
BGP セッションで、指定したインターフェイスの送信元アドレスを使用できるようにします。 |
ステップ 6 |
address-family ipv6
Router(config-router)# address-family ipv6 |
グローバル テーブルの到達可能性を交換するために、アドレス ファミリ コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 7 |
neighbor { ip-address | peer-group-name | ipv6-address } activate
Router(config-router-af)# neighbor 192.168.2.127 activate |
このアドレス ファミリの情報を、指定した BGP ネイバーと交換できるようにします。 |
ステップ 8 |
neighbor { ip-address | ipv6-address | peer-group-name } send-label
Router(config-router-af)# neighbor 192.168.2.127 send-label |
BGP ルートとともに MPLS ラベルをネイバー BGP ルータに送信できるように BGP ルータを設定して、PE VPN が MPLS を介してインターネット ゲートウェイに到達できるようにします。 |
手順の概要
1. enable
2. configure terminal
3. router bgp autonomous-system-number
4. address-family ipv6
5. network ipv6-address / prefix-length
6. exit
手順の詳細
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ステップ 1 |
enable
Router> enable |
特権 EXEC モードをイネーブルにします。 • 必要に応じてパスワードを入力します。 |
ステップ 2 |
configure terminal
Router# configure terminal |
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 3 |
router bgp autonomous-system-number
Router(config)# router bgp 100 |
BGP ルーティング プロセスを設定します。 |
ステップ 4 |
address-family ipv6
Router(config-router)# address-family ipv6 |
グローバル テーブルの到達可能性を交換するために、アドレス ファミリ コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 5 |
network ipv6-address / prefix-length
Router(config-router-af)# network 2001:DB8:100::1/128 |
PE VPN によって使用されるネクストホップのネットワーク ソースを設定します。 |
ステップ 6 |
exit
Router(config-router-af)# exit |
アドレス ファミリ コンフィギュレーション モードを終了します。 |
インターネットへの eBGP ピアリングの設定
次の作業では、グローバル テーブルに値を格納するようにインターネットへの eBGP ピアリングを設定する方法を示します。
手順の概要
1. enable
2. configure terminal
3. router bgp autonomous-system-number
4. neighbor { ip-address | ipv6-address | peer-group-name } remote-as as-number
5. address-family ipv6
6. neighbor { ip-addres s | peer-group-name | ipv6-address } activate
7. aggregate-address address mask [ as-set ] [ summary-only ] [ suppress-map map-name ] [ advertise-map map-name ] [ attribute-map map-name ]
手順の詳細
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ステップ 1 |
enable
Router> enable |
特権 EXEC モードをイネーブルにします。 • 必要に応じてパスワードを入力します。 |
ステップ 2 |
configure terminal
Router# configure terminal |
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 3 |
router bgp autonomous-system-number
Router(config)# router bgp 100 |
BGP ルーティング プロセスを設定します。 |
ステップ 4 |
neighbor { ip-address | ipv6-address | peer-group-name } remote-as as-number
Router(config-router)# neighbor FE80::300::1%Ethernet0/0 remote-as 300 |
マルチプロトコル BGP ネイバーテーブルにエントリを追加して、PE(PE-VPN)とのピアリングを提供します。 • ピアリングは、リンクローカル アドレス経由で行われることに注意してください。 |
ステップ 5 |
address-family ipv6
Router(config-router)# address-family ipv6 |
グローバル テーブルの到達可能性を交換するために、アドレス ファミリ コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 6 |
neighbor { ip-address | peer-group-name | ipv6-address } activate
Router(config-router-af)# neighbor FE80::300::1%Ethernet0/0 activate |
このアドレス ファミリの情報を、指定した BGP ネイバーと交換できるようにします。 |
ステップ 7 |
aggregate-address address mask [ as-set ] [ summary-only ] [ suppress-map map-name ] [ advertise-map map-name ] [ attribute-map map-name ]
Router(config-router-af)# aggregate-address 2001:DB8::/32 summary-only |
集約プレフィクスを作成してから、インターネットにアドバタイズします。 |
VRF からインターネット ゲートウェイへのデフォルト スタティック ルートの設定
手順の概要
1. enable
2. configure terminal
3. ipv6 route [ vrf vrf-name ] ipv6-prefix / prefix-length { ipv6-address | interface-type interface-number [ i pv6-address ]} [ nexthop-vrf [ vrf-name1 | default ]] [ administrative-distance ] [ administrative-multicast-distance | unicast | multicast ] [ next-hop-address ] [ tag tag ]
手順の詳細
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ステップ 1 |
enable
Router> enable |
特権 EXEC モードをイネーブルにします。 • 必要に応じてパスワードを入力します。 |
ステップ 2 |
configure terminal
Router# configure terminal |
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 3 |
ipv6 route [ vrf vrf-name ] ipv6-prefix / prefix-length { ipv6-address | interface-type interface-number [ ipv6-address ]} [ nexthop-vrf [ vrf-name1 | default ]] [ administrative-distance ] [ administrative-multicast-distance | unicast | multicast ] [ next-hop-address ] [ tag tag ]
Router(config)# ipv6 route vrf vrf1 ::/0 2001:DB8:100::1 nexthop-vrf default |
発信トラフィックを VRF から発信できるようにするために、VRF からインターネット ゲートウェイへのデフォルト スタティック ルートを設定します。 |
デフォルト テーブルから VRF へのスタティック ルートの設定
手順の概要
1. enable
2. configure terminal
3. ipv6 route [ vrf vrf-name ] ipv6-prefix / prefix-length { ipv6-address | interface-type interface-number [ i pv6-address ]} [ nexthop-vrf [ vrf-name1 | default ]] [ administrative-distance ] [ administrative-multicast-distance | unicast | multicast ] [ next-hop-address ] [ tag tag ]
手順の詳細
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ステップ 1 |
enable
Router> enable |
特権 EXEC モードをイネーブルにします。 • 必要に応じてパスワードを入力します。 |
ステップ 2 |
configure terminal
Router# configure terminal |
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 3 |
ipv6 route [ vrf vrf-name ] ipv6-prefix / prefix-length { ipv6-address | interface-type interface-number [ ipv6-address ]} [ nexthop-vrf [ vrf-name1 | default ]] [ administrative-distance ] [ administrative-multicast-distance | unicast | multicast ] [ next-hop-address ] [ tag tag ]
Router(config)# ipv6 route 2001:DB8:100:2000::/64 nexthop-vrf vrf1 |
着信トラフィックが VRF に到達できるようにするために、デフォルト テーブルから VRF へのスタティック ルートを設定します。 |
インターネット ゲートウェイへの iBGP 6PE ピアリングの設定
手順の概要
1. enable
2. configure terminal
3. router bgp autonomous-system-number
4. neighbor { ip-address | ipv6-address | peer-group-name } remote-as as-number
5. neighbor { ip-address | ipv6-address | peer-group-name } update-source interface-type interface-number
6. address-family ipv6 [ vrf vrf-name ] [ unicast | multicast ]
7. neighbor { ip-addres s | peer-group-name | ipv6-address } activate
8. neighbor { ip-address | ipv6-address | peer-group-name } send-label
9. network ipv6-address / prefix-length
手順の詳細
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ステップ 1 |
enable
Router> enable |
特権 EXEC モードをイネーブルにします。 • 必要に応じてパスワードを入力します。 |
ステップ 2 |
configure terminal
Router# configure terminal |
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 3 |
router bgp autonomous-system-number
Router(config)# router bgp 100 |
BGP ルーティング プロセスを設定します。 |
ステップ 4 |
neighbor { ip-address | ipv6-address | peer-group-name } remote-as as-number
Router(config-router)# neighbor 192.168.2.101 remote-as 100 |
インターネット ゲートウェイとピアリングするために、マルチプロトコル BGP ネイバーテーブルにエントリを追加します。 |
ステップ 5 |
neighbor { ip-address | ipv6-address | peer-group-name } update-source interface-type interface-number
Router(config-router)# neighbor 192.168.2.101 update-source Loopback 0 |
BGP セッションで、指定したインターフェイスの送信元アドレスを使用できるようにします。 |
ステップ 6 |
address-family ipv6 [ vrf vrf-name ] [ unicast | multicast ]
Router(config-router)# address-family ipv6 |
グローバル テーブルの到達可能性を交換するために、アドレス ファミリ コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 7 |
neighbor { ip-address | peer-group-name | ipv6-address } activate
Router(config-router-af)# neighbor 192.168.2.101 activate |
このアドレス ファミリの情報を、指定した BGP ネイバーと交換できるようにします。 |
ステップ 8 |
neighbor { ip-address | ipv6-address | peer-group-name } send-label
Router(config-router-af)# neighbor 192.168.2.101 send-label |
VPN PE が MPLS を介してインターネット ゲートウェイに到達できるようにするために、このネイバーに対するこのアドレス ファミリのラベル交換をイネーブルにします。 |
ステップ 9 |
network ipv6-address / prefix-length
Router(config-router-af)# network 2001:DB8:100:2000::/64 |
VRF プレフィクスをインターネット ゲートウェイに提供します。 |
IPv6 VPN 用のマルチ自律システム バックボーンの設定
たとえば、VPN の 2 つのサイトが異なるサービス プロバイダーに接続されているために、それぞれ別の自律システムに接続されることがあります。この場合、その VPN に接続されている PE ルータは、iBGP 接続を互いに維持したり、共通のルート リフレクタを使用して維持したりすることはできません。このような状況では、eBGP を使用して VPN-IPv6 アドレスを配布するには、何らかの方法が必要となります。
次に、2 つのシナリオでの設定例を示します。1 つは、ASBR 間のマルチプロトコル eBGP-IPv6 VPN ピアリングで IPv4 リンクを使用し、もう 1 つは同じピアリングで IPv6 リンクを使用します。ASBR 間のピアリングが IPv4 リンク経由で実行される場合、ASBR1 の BGP 設定は次のようになります。
router bgp 1001
no bgp default ipv4-unicast
no bgp default route-target filter
neighbor 192.1.1.1 remote-as 1002
neighbor 192.168.2.11 remote-as 1001
neighbor 192.168.2.11 update-source Loopback1
!
address-family vpnv6
!Peering to ASBR2 over an IPv4 link
neighbor 192.1.1.1 activate
neighbor 192.1.1.1 send-community extended
!Peering to PE1 over an IPv4 link
neighbor 192.168.2.11 activate
neighbor 192.168.2.11 next-hop-self
neighbor 192.168.2.11 send-community extended
ASBR 間のピアリングが IPv6 リンク経由で実行される場合、ASBR1 の BGP 設定は次のようになります。
neighbor 2001:DB8:101::72d remote-as 1002
!Peering to ASBR2 over an IPv6 link
neighbor 2001:DB8:101::72d activate
neighbor 2001:DB8:101::72d send-community extended
次の複数の作業は、マルチホップ マルチプロトコル eBGP を使用して個々の自律システムの RR 全体に VPN ルートを再配布する、マルチ自律システム バックボーン用の PE VPN を設定する方法を示しています。PE へのラベル付き IPv4 ルートは、完全な Label Switch Path(LSP; ラベル スイッチ パス)がエンドツーエンドで設定されるように、ASBR 全体にアドバタイズされます。
このシナリオでは、ASBR は VPN 対応ではなく、RR だけが VPN 対応になっています。次の設定を有効にし、かつ理解しておく必要があります。
• ASBR では、ピアリングするサービス プロバイダーに PE のループバック アドレスを提供しています。提供される内容は次のとおりです。
– リモート サービス プロバイダーのロケーションでネクストホップ解決をイネーブルにするための、VPN PE の IPv4 ループバック アドレス(/32)
– プロバイダー間(RR 間)eBGP ピアリングをイネーブルにするための、VPN RR の IPv4 ループバック アドレス(/32)
• VPN PE の IPv4 ループバック アドレスの場合、ラベルがエンドツーエンド LSP を確立するように、アドレス提供は、ラベルとともにリモート PE までマルチプロトコル BGP を介して実行されます。そのため、次の MP-BGP ピアリングが VPNv4 用に設定されています。
– VPN PE は VPN RR と iBGP ピアリングする。
– ASBR は VPN RR と iBGP ピアリングする。
– ASBR はリモート サービス プロバイダーの ASBR と eBGP ピアリングする。
• 各サービス プロバイダーの VPN RR は、eBGP を介して互いにピアリングして、VPN ルートを交換します。エンドツーエンド LSP が RR 経由にならないように、ネクストホップは変更せずに転送されます。
このシナリオで IPv6 VPN 相互自律システム アクセスをイネーブルにするには、ISP 側で PE VPN および RR での設定を変更する必要があります。同様のサービスを VPNv4 に提供するには、同じ RR を設定します。この場合、RR と ASBR 間のピアリングおよび ASBR 間のピアリングは IPv4 VPN と IPv6 VPN の両方で使用される IPv4 ネクストホップのラベルを交換するだけなので、ASBR は完全に IPv6 非対応のままであり、ここで必要な設定変更はありません。
図 7 に、PE-VPN ルータ(IPv6 VPN アクセスを提供)から xxCom ネットワークへの IPv6 プロバイダー間接続をイネーブルにするために必要な BGP ピアリング ポイントを示します。
図 7 InterAS シナリオ C をイネーブルにするための BGP ピアリング ポイント
次に、レベル 2 POP に配置されている IPv6 VPN PE からの相互自律システム通信をイネーブルにするために必要となる、その他の BGP ピアリングのリストを示します。
• PE VPN から RR1 という名前のルート リフレクタへの、ラベルを伴う IPv4 ピアリング(VPNv4 interAS が、同じ LSP を使用して同じノードに配置されている場合は、すでに設定済み)
• RR1 から ASBR1 への、ラベルを伴う IPv4 ピアリング
• ASBR1 と ASBR1 間の、ラベルを伴う IPv4 ピアリング
• IPv6 VPN ルートを交換するための、RR1 と RR2(他の自律システムのルート リフレクタ)間の IPv6 VPN ピアリング
• RR1 との IPv6 VPN ピアリング IPv6 VPN サービスを拡張するために使用されているそのルート リフレクタが自律システム機能に使用されている場合、この機能もまたすでに設定済みである可能性があります(「スケーラビリティ向上のためのルート リフレクタの設定」を参照)。
IPv6 VPN 用のマルチ自律システム バックボーンの設定は、次の手順で構成されます。
1. 「マルチ自律システム バックボーン用の PE VPN の設定」
2. 「マルチ自律システム バックボーン用のルート リフレクタの設定」
3. 「ASBR の設定」
ルート リフレクタへの iBGP IPv6 VPN ピアリングの設定
次の作業では、RR1 という名前のルート リフレクタへの iBGP IPv6 VPN ピアリングを設定する方法を示します。
手順の概要
1. enable
2. configure terminal
3. router bgp autonomous-system-number
4. neighbor { ip-address | ipv6-address | peer-group-name } remote-as as-number
5. neighbor { ip-address | ipv6-address | peer-group-name } update-source interface-type interface-number
6. address-family vpnv6 [ unicast ]
7. neighbor { ip-addres s | peer-group-name | ipv6-address } activate
8. neighbor { ip-address | ipv6-address | peer-group-name } send-community [ both | standard | extended ]
9. exit
手順の詳細
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ステップ 1 |
enable
Router> enable |
特権 EXEC モードをイネーブルにします。 • 必要に応じてパスワードを入力します。 |
ステップ 2 |
configure terminal
Router# configure terminal |
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 3 |
router bgp autonomous-system-number
Router(config)# router bgp 100 |
BGP ルーティング プロセスを設定します。 |
ステップ 4 |
neighbor { ip-address | ipv6-address | peer-group-name } remote-as as-number
Router(config-router)# neighbor 192.168.2.115 remote-as 100 |
相互自律システム機能を備えたルート リフレクタとピアリングするために、マルチプロトコル BGP ネイバーテーブルにエントリを追加します。 |
ステップ 5 |
neighbor { ip-address | ipv6-address | peer-group-name } update-source interface-type interface-number
Router(config-router)# neighbor 192.168.2.115 update-source Loopback 0 |
BGP セッションで、指定したインターフェイスの送信元アドレスを使用できるようにします。 |
ステップ 6 |
address-family vpnv6 [ unicast ]
Router(config-router)# address-family vpnv6 |
(任意)ルーティング セッションを設定するために、ルータをアドレス ファミリ コンフィギュレーション モードに設定します。 |
ステップ 7 |
neighbor { ip-address | peer-group-name | ipv6-address } activate
Router(config-router-af)# neighbor 192.168.2.115 activate |
このアドレス ファミリの情報を、指定した BGP ネイバーと交換できるようにします。 |
ステップ 8 |
neighbor { ip-address | ipv6-address | peer-group-name } send-community [ both | standard | extended ]
Router(config-router-af)# neighbor 192.168.2.115 send-community extended |
コミュニティ アトリビュートを BGP ネイバーに送信する必要があることを指定します。 |
ステップ 9 |
exit
Router(config-router-af)# exit |
アドレス ファミリ コンフィギュレーション モードを終了します。 |
ルート リフレクタへの IPv4 とラベルの iBGP ピアリングの設定
次の作業では、RR1 という名前のルート リフレクタへの IPv4 とラベルの iBGP ピアリングを設定する方法を示します。
手順の概要
1. enable
2. configure terminal
3. router bgp autonomous-system-number
4. address-family ipv4 [ mdt | multicast | tunnel | unicast [ vrf vrf-name ] | vrf vrf-name ]
5. neighbor { ip-addres s | peer-group-name | ipv6-address } activate
6. neighbor { ip-address | ipv6-address | peer-group-name } send-label
手順の詳細
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ステップ 1 |
enable
Router> enable |
特権 EXEC モードをイネーブルにします。 • 必要に応じてパスワードを入力します。 |
ステップ 2 |
configure terminal
Router# configure terminal |
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 3 |
router bgp autonomous-system-number
Router(config)# router bgp 100 |
BGP ルーティング プロセスを設定します。 |
ステップ 4 |
address-family ipv4 [ mdt | multicast | tunnel | unicast [ vrf vrf-name ] | vrf vrf-name ]
Router(config-router)# address-family ipv4 |
アドレス ファミリ コンフィギュレーション モードを開始し、標準 IPv4 アドレス プレフィクスを使用するルーティング セッションを設定します。 |
ステップ 5 |
neighbor { ip-address | peer-group-name | ipv6-address } activate
Router(config-router-af)# neighbor 192.168.2.115 activate |
このアドレス ファミリの情報を、指定した BGP ネイバーと交換できるようにします。 |
ステップ 6 |
neighbor { ip-address | ipv6-address | peer-group-name } send-label
Router(config-router-af)# neighbor 192.168.2.115 send-label |
エンドツーエンド LSP を設定するためのラベルとともにリモート PE ピア IPv4 ループバックを RR1 経由で受信するために、このネイバーに対するこのアドレス ファミリのラベル交換をイネーブルにします。 |
手順の概要
1. enable
2. configure terminal
3. router bgp autonomous-system-number
4. neighbor { ip-address | ipv6-address | peer-group-name } remote-as as-number
5. neighbor { ip-address | ipv6-address | peer-group-name } update-source interface-type interface-number
6. address-family vpnv6 [ unicast ]
7. neighbor { ip-addres s | peer-group-name | ipv6-address } activate
8. neighbor { ip-address | ipv6-address | peer-group-name } send-community [ both | standard | extended ]
9. exit
10. address-family ipv4 [ mdt | multicast | tunnel | unicast [ vrf vrf-name ] | vrf vrf-name ]
11. neighbor { ip-addres s | peer-group-name | ipv6-address } activate
12. neighbor { ip-address | ipv6-address | peer-group-name } send-label
13. exit
手順の詳細
|
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ステップ 1 |
enable
Router> enable |
特権 EXEC モードをイネーブルにします。 • 必要に応じてパスワードを入力します。 |
ステップ 2 |
configure terminal
Router# configure terminal |
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 3 |
router bgp autonomous-system-number
Router(config)# router bgp 100 |
BGP ルーティング プロセスを設定します。 |
ステップ 4 |
neighbor { ip-address | ipv6-address | peer-group-name } remote-as as-number
Router(config-router)# neighbor 192.168.2.115 remote-as 100 |
InterAS 用のルート リフレクタとピアリングするために、マルチプロトコル BGP ネイバーテーブルにエントリを追加します。 |
ステップ 5 |
neighbor { ip-address | ipv6-address | peer-group-name } update-source interface-type interface-number
Router(config-router)# neighbor 192.168.2.115 update-source Loopback 0 |
BGP セッションで、指定したインターフェイスの送信元アドレスを使用できるようにします。 |
ステップ 6 |
address-family vpnv6 [ unicast ]
Router(config-router)# address-family vpnv6 |
(任意)ルータをアドレス ファミリ コンフィギュレーション モードに設定します。 |
ステップ 7 |
neighbor { ip-address | peer-group-name | ipv6-address } activate
Router(config-router-af)# neighbor 192.168.2.115 activate |
このアドレス ファミリの情報を、指定した BGP ネイバーと交換できるようにします。 |
ステップ 8 |
neighbor { ip-address | ipv6-address | peer-group-name } send-community [ both | standard | extended ]
Router(config-router-af)# neighbor 192.168.2.115 send-community extended |
コミュニティ アトリビュートを BGP ネイバーに送信する必要があることを指定します。 |
ステップ 9 |
exit
Router(config-router-af)# exit |
アドレス ファミリ コンフィギュレーション モードを終了します。 |
ステップ 10 |
address-family ipv4 [ mdt | multicast | tunnel | unicast [ vrf vrf-name ] | vrf vrf-name ]
Router(config-router)# address-family ipv4 |
アドレス ファミリ コンフィギュレーション モードを開始し、標準 IPv4 アドレス プレフィクスを使用するルーティング セッションを設定します。 |
ステップ 11 |
neighbor { ip-address | peer-group-name | ipv6-address } activate
Router(config-router-af)# neighbor 192.168.2.115 activate |
このアドレス ファミリの情報を、指定した BGP ネイバーと交換できるようにします。 |
ステップ 12 |
neighbor { ip-address | ipv6-address | peer-group-name } send-label
Router(config-router-af)# neighbor 192.168.2.115 send-label |
エンドツーエンド LSP を設定するためのラベルとともにリモート PE IPv4 ループバックをローカル PE に送信するために、このネイバーに対するこのアドレス ファミリのラベル交換をイネーブルにします。 |
ステップ 13 |
exit
Router(config-router-af)# exit |
アドレス ファミリ コンフィギュレーション モードを終了します。 |
手順の概要
1. enable
2. configure terminal
3. router bgp autonomous-system-number
4. neighbor { ip-address | ipv6-address | peer-group-name } remote-as as-number
5. neighbor { ip-address | ipv6-address | peer-group-name } update-source interface-type interface-number
6. address-family vpnv6 [ unicast ]
7. neighbor { ip-addres s | peer-group-name | ipv6-address } activate
8. neighbor { ip-address | ipv6-address | peer-group-name } send-community [ both | standard | extended ]
9. neighbor { ip-address | ipv6-address | peer-group-name } route-reflector-client
10. exit
11. address-family ipv4 [ mdt | multicast | tunnel | unicast [ vrf vrf-name ] | vrf vrf-name ]
12. neighbor { ip-addres s | peer-group-name | ipv6-address } activate
13. neighbor { ip-address | ipv6-address | peer-group-name } send-label
14. exit
手順の詳細
|
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ステップ 1 |
enable
Router> enable |
特権 EXEC モードをイネーブルにします。 • 必要に応じてパスワードを入力します。 |
ステップ 2 |
configure terminal
Router# configure terminal |
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 3 |
router bgp autonomous-system-number
Router(config)# router bgp 100 |
BGP ルーティング プロセスを設定します。 |
ステップ 4 |
neighbor { ip-address | ipv6-address | peer-group-name } remote-as as-number
Router(config-router)# neighbor 192.168.2.127 remote-as 100 |
InterAS 用の VPN PE とピアリングするために、マルチプロトコル BGP ネイバーテーブルにエントリを追加します。 |
ステップ 5 |
neighbor { ip-address | ipv6-address | peer-group-name } update-source interface-type interface-number
Router(config-router)# neighbor 192.168.2.127 update-source Loopback 0 |
BGP セッションで、指定したインターフェイスの送信元アドレスを使用できるようにします。 |
ステップ 6 |
address-family vpnv6 [ unicast ]
Router(config-router)# address-family vpnv6 |
(任意)ルータをアドレス ファミリ コンフィギュレーション モードに設定します。 |
ステップ 7 |
neighbor { ip-address | peer-group-name | ipv6-address } activate
Router(config-router-af)# neighbor 192.168.2.127 activate |
このアドレス ファミリの情報を、指定したネイバーと交換できるようにします。 |
ステップ 8 |
neighbor { ip-address | ipv6-address | peer-group-name } send-community [ both | standard | extended ]
Router(config-router-af)# neighbor 192.168.2.127 send-community extended |
コミュニティ アトリビュートを BGP ネイバーに送信する必要があることを指定します。 |
ステップ 9 |
neighbor { ip-address | ipv6-address | peer-group-name } route-reflector-client
Router(config-router-af)# neighbor 192.168.2.127 route-reflector-client |
指定したネイバーをルート リフレクタ クライアントとして設定します。 |
ステップ 10 |
exit
Router(config-router-af)# exit |
アドレス ファミリ コンフィギュレーション モードを終了します。 |
ステップ 11 |
address-family ipv4 [ mdt | multicast | tunnel | unicast [ vrf vrf-name ] | vrf vrf-name ]
Router(config-router)# address-family ipv4 |
アドレス ファミリ コンフィギュレーション モードを開始し、標準 IPv4 アドレス プレフィクスを使用するルーティング セッションを設定します。 |
ステップ 12 |
neighbor { ip-address | peer-group-name | ipv6-address } activate
Router(config-router-af)# neighbor 192.168.2.127 activate |
このアドレス ファミリの情報を、指定したネイバーと交換できるようにします。 |
ステップ 13 |
neighbor { ip-address | ipv6-address | peer-group-name } send-label
Router(config-router-af)# neighbor 192.168.2.127 send-label |
エンドツーエンド LSP を設定するためのラベルとともにリモート PE IPv4 ループバックをローカル PE に送信するために、このネイバーに対するこのアドレス ファミリのラベル交換をイネーブルにします。 |
ステップ 14 |
exit
Router(config-router-af)# exit |
アドレス ファミリ コンフィギュレーション モードを終了します。 |
自律システム境界ルータへのピアリングの設定
次の作業では、ASBR1 という名前の Autonomous System Boundary Router(ASBR; 自律システム境界ルータ)へのピアリングを設定する方法を示します。
手順の概要
1. enable
2. configure terminal
3. router bgp autonomous-system-number
4. neighbor { ip-address | ipv6-address | peer-group-name } remote-as as-number
5. neighbor { ip-address | ipv6-address | peer-group-name } update-source interface-type interface-number
6. address-family ipv4 [ mdt | multicast | tunnel | unicast [ vrf vrf-name ] | vrf vrf-name ]
7. neighbor { ip-addres s | peer-group-name | ipv6-address } activate
8. neighbor { ip-address | ipv6-address | peer-group-name } send-label
9. exit
手順の詳細
|
|
|
ステップ 1 |
enable
Router> enable |
特権 EXEC モードをイネーブルにします。 • 必要に応じてパスワードを入力します。 |
ステップ 2 |
configure terminal
Router# configure terminal |
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 3 |
router bgp autonomous-system-number
Router(config)# router bgp 100 |
BGP ルーティング プロセスを設定します。 |
ステップ 4 |
neighbor { ip-address | ipv6-address | peer-group-name } remote-as as-number
Router(config-router)# neighbor 192.168.2.102 remote-as 100 |
ASBR1 とピアリングするために、マルチプロトコル BGP ネイバーテーブルにエントリを追加します。 |
ステップ 5 |
neighbor { ip-address | ipv6-address | peer-group-name } update-source interface-type interface-number
Router(config-router)# neighbor 192.168.2.102 update-source Loopback 0 |
BGP セッションで、指定したインターフェイスの送信元アドレスを使用できるようにします。 |
ステップ 6 |
address-family ipv4 [ mdt | multicast | tunnel | unicast [ vrf vrf-name ] | vrf vrf-name ]
Router(config-router)# address-family ipv4 |
アドレス ファミリ コンフィギュレーション モードを開始し、標準 IPv4 アドレス プレフィクスを使用するルーティング セッションを設定します。 |
ステップ 7 |
neighbor { ip-address | peer-group-name | ipv6-address } activate
Router(config-router-af)# neighbor 192.168.2.102 activate |
このアドレス ファミリの情報を、指定した BGP ネイバーと交換できるようにします。 |
ステップ 8 |
neighbor { ip-address | ipv6-address | peer-group-name } send-label
Router(config-router-af)# neighbor 192.168.2.102 send-label |
エンドツーエンド LSP を設定するラベルとともにリモート PE IPv4 ループバックを受信するために、このネイバーに対するこのアドレス ファミリのラベル交換をイネーブルにします。 |
ステップ 9 |
exit
Router(config-router-af)# exit |
アドレス ファミリ コンフィギュレーション モードを終了します。 |
別の ISP のルート リフレクタへのピアリングの設定
次の作業では、RR2 という名前の別の ISP のルート リフレクタへのピアリングを設定する方法を示します。
手順の概要
1. enable
2. configure terminal
3. router bgp autonomous-system-number
4. neighbor { ip-address | ipv6-address | peer-group-name } remote-as as-number
5. neighbor { ip-address | ipv6-address | peer-group-name } update-source interface-type interface-number
6. neighbor { ip-address | ipv6-address | peer-group-name } ebgp-multihop [ ttl ]
7. address-family vpnv6 [ unicast ]
8. neighbor { ip-addres s | peer-group-name | ipv6-address } activate
9. neighbor { ip-address | ipv6-address | peer-group-name } send-community [ both | standard | extended ]
10. neighbor { ip-address | ipv6-address | peer-group-name } next-hop-unchanged [ allpaths ]
手順の詳細
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ステップ 1 |
enable
Router> enable |
特権 EXEC モードをイネーブルにします。 • 必要に応じてパスワードを入力します。 |
ステップ 2 |
configure terminal
Router# configure terminal |
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 3 |
router bgp autonomous-system-number
Router(config)# router bgp 100 |
BGP ルーティング プロセスを設定します。 |
ステップ 4 |
neighbor { ip-address | ipv6-address | peer-group-name } remote-as as-number
Router(config-router)# neighbor 192.168.2.1 remote-as 100 |
RR2 と eBGP ピアリングするために、マルチプロトコル BGP ネイバーテーブルにエントリを追加します。 |
ステップ 5 |
neighbor { ip-address | ipv6-address | peer-group-name } update-source interface-type interface-number
Router(config-router)# neighbor 192.168.2.1 update-source Loopback 0 |
BGP セッションで、指定したインターフェイスの送信元アドレスを使用できるようにします。 |
ステップ 6 |
neighbor { ip-address | ipv6-address | peer-group-name } ebgp-multihop [ ttl ]
Router(config-router)# neighbor 192.168.2.1 ebgp-multihop |
(任意)直接接続されていないネットワーク上の外部ピアからの BGP 接続を受け入れ、またそのピアへの BGP 接続を試みます。 |
ステップ 7 |
address-family vpnv6 [ unicast ]
Router(config-router)# address-family vpnv6 |
(任意)ルーティング セッションを設定するために、ルータをアドレス ファミリ コンフィギュレーション モードに設定します。 |
ステップ 8 |
neighbor { ip-address | peer-group-name | ipv6-address } activate
Router(config-router-af)# neighbor 192.168.2.1 activate |
このアドレス ファミリの情報を、指定した BGP ネイバーと交換できるようにします。 |
ステップ 9 |
neighbor { ip-address | ipv6-address | peer-group-name } send-community [ both | standard | extended ]
Router(config-router-af)# neighbor 192.168.2.1 send-community extended |
コミュニティ アトリビュートを BGP ネイバーに送信する必要があることを指定します。 |
ステップ 10 |
neighbor { ip-address | ipv6-address | peer-group-name } next-hop-unchanged [ allpaths ]
Router(config-router-af)# neighbor 192.168.2.1 next-hop-unchanged allpaths |
eBGP マルチホップ ピアで、パスのネクストホップを変更せずに伝播できるようにします。 |
ルート リフレクタ RR1 とのピアリングの設定
次の作業では、RR1 という名前のルート リフレクタとのピアリングを設定する方法を示します。
手順の概要
1. enable
2. configure terminal
3. router bgp autonomous-system-number
4. neighbor { ip-address | ipv6-address | peer-group-name } remote-as as-number
5. neighbor { ip-address | ipv6-address | peer-group-name } update-source interface-type interface-number
6. address-family ipv4 [ mdt | multicast | tunnel | unicast [ vrf vrf-name ] | vrf vrf-name ]
7. neighbor { ip-addres s | peer-group-name | ipv6-address } activate
8. neighbor { ip-address | ipv6-address | peer-group-name } send-label
9. exit
手順の詳細
|
|
|
ステップ 1 |
enable
Router> enable |
特権 EXEC モードをイネーブルにします。 • 必要に応じてパスワードを入力します。 |
ステップ 2 |
configure terminal
Router# configure terminal |
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 3 |
router bgp autonomous-system-number
Router(config)# router bgp 100 |
BGP ルーティング プロセスを設定します。 |
ステップ 4 |
neighbor { ip-address | ipv6-address | peer-group-name } remote-as as-number
Router(config-router)# neighbor 192.168.2.115 remote-as 100 |
RR1 とピアリングするために、マルチプロトコル BGP ネイバーテーブルにエントリを追加します。 |
ステップ 5 |
neighbor { ip-address | ipv6-address | peer-group-name } update-source interface-type interface-number
Router(config-router)# neighbor 192.168.2.115 update-source Loopback 0 |
BGP セッションで、指定したインターフェイスの送信元アドレスを使用できるようにします。 |
ステップ 6 |
address-family ipv4 [ mdt | multicast | tunnel | unicast [ vrf vrf-name ] | vrf vrf-name ]
Router(config-router)# address-family ipv4 |
アドレス ファミリ コンフィギュレーション モードを開始し、標準 IPv4 アドレス プレフィクスを使用するルーティング セッションを設定します。 |
ステップ 7 |
neighbor { ip-address | peer-group-name | ipv6-address } activate
Router(config-router-af)# neighbor 192.168.2.115 activate |
このアドレス ファミリの情報を、指定した BGP ネイバーと交換できるようにします。 |
ステップ 8 |
neighbor { ip-address | ipv6-address | peer-group-name } send-label
Router(config-router-af)# neighbor 192.168.2.115 send-label |
エンドツーエンド LSP を設定するためのラベルとともにリモート PE IPv4 ループバックをローカル PE に送信するために、このネイバーに対するこのアドレス ファミリのラベル交換をイネーブルにします。 |
ステップ 9 |
exit
Router(config-router-af)# exit |
アドレス ファミリ コンフィギュレーション モードを終了します。 |
他の ISP の ASBR2 とのピアリングの設定
次の作業では、他の ISP の ASBR(ASBR2)とのピアリングを設定する方法を示します。
手順の概要
1. enable
2. configure terminal
3. router bgp autonomous-system-number
4. neighbor { ip-address | ipv6-address | peer-group-name } remote-as as-number
5. neighbor { ip-address | ipv6-address | peer-group-name } update-source interface-type interface-number
6. neighbor { ip-address | ipv6-address | peer-group-name } ebgp-multihop [ ttl ]
7. address-family ipv4 [ mdt | multicast | tunnel | unicast [ vrf vrf-name ] | vrf vrf-name ]
8. neighbor { ip-addres s | peer-group-name | ipv6-address } activate
9. neighbor { ip-address | ipv6-address | peer-group-name } send-label
10. network { network-number [ mask network-mask ] | nsap-prefix } [ route-map map-tag ]
11. network { network-number [ mask network-mask ] | nsap-prefix } [ route-map map-tag ]
手順の詳細
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ステップ 1 |
enable
Router> enable |
特権 EXEC モードをイネーブルにします。 • 必要に応じてパスワードを入力します。 |
ステップ 2 |
configure terminal
Router# configure terminal |
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 3 |
router bgp autonomous-system-number
Router(config)# router bgp 100 |
BGP ルーティング プロセスを設定します。 |
ステップ 4 |
neighbor { ip-address | ipv6-address | peer-group-name } remote-as as-number
Router(config-router)# neighbor 192.168.3.1 remote-as 100 |
ASBR2 とピアリングするために、マルチプロトコル BGP ネイバーテーブルにエントリを追加します。 |
ステップ 5 |
neighbor { ip-address | ipv6-address | peer-group-name } update-source interface-type interface-number
Router(config-router)# neighbor 192.168.3.1 update-source Loopback 0 |
BGP セッションで、指定したインターフェイスの送信元アドレスを使用できるようにします。 |
ステップ 6 |
neighbor { ip-address | ipv6-address | peer-group-name } ebgp-multihop [ ttl ]
Router(config-router)# neighbor 192.168.3.1 ebgp-multihop |
直接接続されていないネットワーク上の外部ピアからの BGP 接続を受け入れ、またそのピアへの BGP 接続を試みます。 |
ステップ 7 |
address-family ipv4 [ mdt | multicast | tunnel | unicast [ vrf vrf-name ] | vrf vrf-name ]
Router(config-router)# address-family ipv4 |
アドレス ファミリ コンフィギュレーション モードを開始し、標準 IPv4 アドレス プレフィクスを使用するルーティング セッションを設定します。 |
ステップ 8 |
neighbor { ip-address | peer-group-name | ipv6-address } activate
Router(config-router-af)# neighbor 192.168.3.1 activate |
このアドレス ファミリの情報を、指定した BGP ネイバーと交換できるようにします。 |
ステップ 9 |
neighbor { ip-address | ipv6-address | peer-group-name } send-label
Router(config-router-af)# neighbor 192.168.3.1 send-label |
エンドツーエンド LSP を設定するためのラベルとともにリモート PE IPv4 ループバックを受信するために、このネイバーに対するこのアドレス ファミリのラベル交換をイネーブルにします。 |
ステップ 10 |
network { network-number [ mask network-mask ] | nsap-prefix } [ route-map map-tag ]
Router(config-router-af)# network 192.168.2.27 mask 255.255.255.255 |
ネットワークをこの自律システムにローカルとしてフラグして、ネットワークを BGP テーブルに入力します。この設定は PE VPN ループバック用です。 |
ステップ 11 |
network { network-number [ mask network-mask ] | nsap-prefix } [ route-map map-tag ]
Router(config-router-af)# network 192.168.2.15 mask 255.255.255.255 |
ネットワークをこの自律システムにローカルとしてフラグして、ネットワークを BGP テーブルに入力します。この設定は RR1 ループバック用です。 |
IPv6 VPN 用の CSC の設定
次の作業は、CsC-PE1 の CsC-CE1 とのピアリング設定を指定する方法を示します。
手順の概要
1. enable
2. configure terminal
3. hostname name
4. router bgp autonomous-system-number
5. address-family ipv6 [ vrf vrf-name ] [ unicast | multicast ]
6. neighbor { ip-address | ipv6-address | peer-group-name } remote-as as-number
7. neighbor { ip-addres s | peer-group-name | ipv6-address } activate
8. neighbor { ip-address | ipv6-address | peer-group-name } send-label
手順の詳細
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ステップ 1 |
enable
Router> enable |
特権 EXEC モードをイネーブルにします。 • 必要に応じてパスワードを入力します。 |
ステップ 2 |
configure terminal
Router# configure terminal |
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 3 |
hostname name
Router(config)# hostname CSC-PE1 |
ネットワーク サーバのホスト名を指定または変更します。 |
ステップ 4 |
router bgp autonomous-system-number
Router(config)# router bgp 100 |
BGP ルーティング プロセスを設定します。 |
ステップ 5 |
address-family ipv6 [ vrf vrf-name ] [ unicast | multicast ]
Router(config-router)# address-family ipv6 vrf ISP2 |
アドレス ファミリ コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 6 |
neighbor { ip-address | ipv6-address | peer-group-name } remote-as as-number
Router(config-router-af)# neighbor FE80::866C:99%Serial0/0 remote-as 200 |
マルチプロトコル BGP ネイバーテーブルにエントリを追加します。 |
ステップ 7 |
neighbor { ip-address | peer-group-name | ipv6-address } activate
Router(config-router-af)# neighbor FE80::866C:99%Serial0/0 activate |
このアドレス ファミリの情報を、指定した BGP ネイバーと交換できるようにします。 |
ステップ 8 |
neighbor { ip-address | ipv6-address | peer-group-name } send-label
Router(config-router-af)# neighbor FE80::866C:99%Serial0/0 send-label |
このネイバーに対するこのアドレス ファミリのラベル交換をイネーブルにします。 |
IPv6 VPN の確認とトラブルシューティング
ユーザが IPv6 をトラブルシューティングする場合、VPNv4 と同様の働きをする機能は、IPv6 でも機能する可能性が高いため、新しい IPv6 ユーザの学習曲線は最小限に抑えられます。6PE および 6VPE のトラブルシューティングに使用される一部のツールおよびコマンドだけが、IPv6 に固有です。より正確に言うと、トラブルシューティング方法論は IPv4 も IPv6 も同じであり、多くの場合、コマンドおよびツールで異なるのは 1 つのキーワードだけです。
次の作業は、特定のシナリオで IPv6 VPN を確認して問題をトラブルシューティングする方法を示しています。
• 「ルーティングの確認とトラブルシューティング」
• 「転送の確認とトラブルシューティング」
• 「ルーティングおよび転送のデバッグ」
BGP IPv6 アクティビティ サマリー
次に、BGP IPv6 アクティビティのサマリーを表示する例を示します。
Router# show bgp ipv6 summary
For address family: IPv6 Unicast
BGP router identifier 192.168.2.126, local AS number 33751
BGP table version is 15, main routing table version 15
12 network entries using 1692 bytes of memory
22 path entries using 1672 bytes of memory
5/4 BGP path/bestpath attribute entries using 580 bytes of memory
14 BGP rrinfo entries using 336 bytes of memory
2 BGP AS-PATH entries using 48 bytes of memory
0 BGP route-map cache entries using 0 bytes of memory
0 BGP filter-list cache entries using 0 bytes of memory
BGP using 4328 total bytes of memory
Dampening enabled. 0 history paths, 0 dampened paths
BGP activity 13/1 prefixes, 23/1 paths, scan interval 60 secs
Neighbor V AS MsgRcvd MsgSent TblVer InQ OutQ Up/Down State/PfxRcd
192.168.2.146 4 33751 991 983 15 0 0 16:26:21 10
192.168.2.147 4 33751 991 983 15 0 0 16:26:22 10
4 20331 982 987 15 0 0 14:55:52 1
BGP IPv6 テーブルのダンプ
次の例に示すように、各テーブル(BGP IPv6、BGP IPv6 VPN など)を個別に確認できます。
Router# show bgp ipv6 unicast
BGP table version is 15, local router ID is 192.168.2.126
Status codes: s suppressed, d damped, h history, * valid, > best, i - internal,
Origin codes: i - IGP, e - EGP, ? - incomplete
Network Next Hop Metric LocPrf Weight Path
* i2001:DB8:100::/48 ::FFFF:192.168.2.101 0 100 0 10000 ?
*>i ::FFFF:192.168.2.101 0 100 0 10000 ?
* i2001:DB8::1/128 ::FFFF:192.168.2.101 0 100 0 i
*>i ::FFFF:192.168.2.101 0 100 0 i
IPv6 ルーティング テーブルのダンプ
次の例に示すように、IPv6 ルーティング テーブルを表示して、ルーティング可能なエントリを導出した各ルーティング プロトコルを確認できます。
IPv6 Routing Table - default - 13 entries
Codes: C - Connected, L - Local, S - Static, U - Per-user Static route
B - BGP, R - RIP, I1 - ISIS L1, I2 - ISIS L2
IA - ISIS interarea, IS - ISIS summary
O - OSPF Intra, OI - OSPF Inter, OE1 - OSPF ext 1, OE2 - OSPF ext 2
ON1 - OSPF NSSA ext 1, ON2 - OSPF NSSA ext 2
B 2001:DB8:100::/48 [200/0]
via 192.168.2.101%Default-IP-Routing-Table, indirectly connected
B 2001:DB8::1/128 [200/0]
via 192.168.2.101%Default-IP-Routing-Table, c
LC 2001:DB8::26/128 [0/0]
IPv6 ルーティングの観点から見ると、MPLS バックボーンを介して到達可能なエントリが、間接的に接続されているものとしてリストされることに注意してください。これは、MPLS がレイヤ 2 トンネル メカニズムを提供しているためです。
転送の確認とトラブルシューティング
ユーザがトラブルシューティングを実行できるように、転送の異常を検出して、理解しておく必要があります。 ping ipv6 および traceroute ipv6 などのコマンドを使用して、データプレーン接続を検証し、トラフィックのブラックホール化を検出します。 traceroute mpls および show mpls forwarding などのコマンドでは、障害の発生しているノード、インターフェイス、および Forwarding Error Correction(FEC; 転送エラー訂正)を特定できます。エッジでの特定の IPv6 宛先の転送障害のトラブルシューティングでは、一般的に、再帰的解決が基本構成要素に分割されます。この作業は、IPv6 ルーティング(iBGP または eBGP)、IP ルーティング(IS-IS または OSPF)、ラベル配布(BGP、LDP、または RSVP)、および解決の中断を検出する隣接解決の分析を組み合せて実行する必要があります。
次の例では、IPv6 VPN を確認して、さまざまな IPv6 VPN 転送状況をトラブルシューティングする方法を示します。
• 「PE-CE 接続」
• 「PE インポジション パス」
• 「PE ディスポジション パス」
• 「ラベル スイッチ パス」
PE-CE 接続
ipv6 ping および traceroute コマンドは、ローカルに接続されている場合でも、MPLS バックボーンを介してリモートで接続されている場合でも、PE から CE への接続を確認するのに役立ちます。
ルータがローカルに接続されている場合は、次の例に示すように、CE のリンクローカル アドレス(eBGP ピアリングに使用される)を指定して、 ipv6 ping コマンドを使用できます。
Router# ping FE80::4F6B:44%Serial1/0
Type escape sequence to abort.
Sending 5, 100-byte ICMP Echos to FE80::4F6B:44, timeout is 2 seconds:
Success rate is 100 percent (5/5), round-trip min/avg/max = 28/33/48 ms
また、 ipv6 ping コマンドを使用すると、リモート PE または CE の到達可能性もテストできますが、使用できるのは IPv6 グローバル アドレスだけです(リンクローカル アドレスはリンクの向こう側にはアドバタイズされません)。
Router# ping 2001:DB8:1120:1::44
Type escape sequence to abort.
Sending 5, 100-byte ICMP Echos to 2001:DB8:1120:1:44::1, timeout is 2 seconds:
Success rate is 100 percent (5/5), round-trip min/avg/max = 28/33/48 ms
MPLS を介した ping ipv6 および traceroute コマンド機能は、PE および CE に対して 1 つの IPv6 グローバル プレフィクスをアナウンスするように要求することに注意してください。各 6PE ルータは、自律システムのエッジでフィルタリングされる 2001:DB8::PE#/128 をアナウンスします。各 IPv6 CE は 2001:DB8: prefix :CE#/128 を設定し、これを特定的でないプレフィクスの一部としてアナウンスします(2001:DB8: prefix ::/n)。
リモート PE および CE の到達可能性は、 traceroute コマンドを使用してテストできます。すべての PE を no mpls ip propagate-ttl forwarded コマンドで設定してある場合、 traceroute コマンドを CE から実行すると、その出力には IPv6 ノードだけが表示されます。
Router# traceroute 2001:DB8::1
Type escape sequence to abort.
Tracing the route to 2001:DB8::1
1 2001:DB8::26 [AS 33751] 32 msec 32 msec 20 msec
2 2001:DB8::1 [AS 33751] [MPLS: Label 73 Exp 0] 20 msec 20 msec 20 msec
3 2001:DB8::1 [AS 33751] 28 msec 20 msec 20 msec
P ルータが ICMPv6 をサポートしているイメージでアップグレードされたあとに PE ルータで traceroute コマンドを実行すると(このとき、Time to Live(TTL; 存続可能時間)が伝播される)、次の例に示すように、P ルータの応答も表示されます。
Router# traceroute 2001:DB8::1
Type escape sequence to abort.
Tracing the route to 2001:DB8::1
1 ::FFFF:172.20.25.1 [MPLS: Labels 38/73 Exp 0] 40 msec 32 msec 32 msec
2 ::FFFF:172.20.10.1 [MPLS: Labels 30/73 Exp 0] 60 msec 32 msec 32 msec
3 2001:DB8::1 [MPLS: Label 73 Exp 0] 32 msec 32 msec 16 msec
ping ipv6 コマンドと traceroute コマンドを 6VPE ルータから実行すると、どちらのコマンドも VPNv4 の場合とまったく同様に vrf 引数を受け付けます。
traceroute コマンドは MPLS バックボーン全体のパスの評価には役立ちますが、データプレーン障害のトラブルシューティングには役立たないことに注意してください。P ルータは IPv6 対応ではないため(VPNv4 対応でもない)、 traceroute コマンドに応答して生成された ICMPv6 メッセージは、受信されたラベル スタックを使用して出力 PE に転送されます。出力 PE は ICMPv6 メッセージを traceroute の送信元にルーティングできます。MPLS パスが切断されている場合は ICMP メッセージからも切断されるため、ICMP メッセージは出力 PE に到達できません。
PE インポジション パス
Cisco ルータで、IPv6 のインポジション パスのトラブルシューティングに最も役立つツールは、 show ipv6 cef コマンドです。
IPv6 転送テーブルのダンプ
次の例に示すように、 show ipv6 cef コマンドを使用すると、各宛先プレフィクスに使用される転送テーブルとラベル スタックが表示されます。
nexthop 172.20.25.1 Serial0/0 label 38 72
nexthop 172.20.25.1 Serial0/0 label 38 73
attached to Loopback0, receive
転送テーブル内の IPv6 エントリの詳細
次の例に示すように、 show ipv6 cef コマンドを使用すると、特定のエントリの詳細を表示したり、宛先の解決方法やラベル スタックの計算方法を分析したりできます。
Router# show ipv6 cef 2001:DB8:100::/48 internal
2001:DB8:100::/48, epoch 0, RIB[B], refcount 4
recursive via 192.168.2.101[IPv4:Default] label 72, fib 0252B1F8, 1 terminal fib
path 024F56A8, path list 024F0BA8, share 0/1, type attached nexthop
path_list contains at least one resolved destination(s). HW IPv4 notified.
nexthop 172.20.25.1 Serial0/0 label 38, adjacency IP adj out of Serial0/0 0289BEF0
output chain: label 72 label 38 TAG adj out of Serial0/0 0289BD80
BGP テーブル内の BGP エントリの詳細
前述の例の詳細出力には、ラベル スタックを構成している各ラベルに、個別に追跡できる発信元がそれぞれ含まれていることが示されています。次の例に示すように、BGP テーブルには一番下のラベルが格納されています。
Router# show bgp ipv6 unicast 2001:DB8:100::/48
BGP routing table entry for 2001:DB8:100::/48, version 2
Paths: (2 available, best #2, table default)
Advertised to update-groups:
::FFFF:192.168.2.101 (metric 30) from 192.168.2.147 (192.168.2.147)
Origin incomplete, metric 0, localpref 100, valid, internal
Originator: 192.168.2.101, Cluster list: 192.168.2.147,
mpls labels in/out nolabel/72
::FFFF:192.168.2.101 (metric 30) from 192.168.2.146 (192.168.2.146)
Origin incomplete, metric 0, localpref 100, valid, internal, best
Originator: 192.168.2.101, Cluster list: 192.168.2.146,
mpls labels in/out nolabel/72
次の例に示すように、LDP ではその他のラベルが表示されます。
Router# show mpls ldp bindings 192.168.2.101 32
lib entry: 192.168.2.101/32, rev 56
remote binding: lsr: 192.168.2.119:0, label: 38
Router# show mpls ldp bindings 172.20.25.0 24
lib entry: 172.20.25.0/24, rev 2
local binding: label: imp-null
remote binding: lsr: 192.168.2.119:0, label: imp-null
PE ディスポジション パス
次の例を使用して、ディスポジション パスをトラブルシューティングします。
• 「MPLS 転送テーブルのダンプ」
• 「BGP ラベル分析」
MPLS 転送テーブルのダンプ
次に、ディスポジション パスをトラブルシューティングするための MPLS 転送テーブル情報の例を示します。
Router# show mpls forwarding-table
Local Outgoing Prefix Bytes Label Outgoing Next Hop
Label Label or VC or Tunnel Id Switched interface
16 Pop Label 192.168.2.114/32 0 Se0/0 point2point
17 26 192.168.2.146/32 0 Se0/0 point2point
72 No Label 2001:DB8:100::/48 63121 Se1/0 point2point
73 Aggregate 2001:DB8::1/128 24123
BGP ラベル分析
次に、スイッチングに使用されるラベルの例を示します。ラベルは iBGP(この例では 6PE)によってアナウンスされており、確認が可能です。
Router# show bgp ipv6 2001:DB8:100::/48
BGP routing table entry for 2001:DB8:100::/48, version 2
Paths: (1 available, best #1, table default)
Advertised to update-groups:
FE80::2710:2 (FE80::2710:2) from FE80::2710:2%Serial1/0 (192.168.2.103)
Origin incomplete, metric 0, localpref 100, valid, external, best,
ラベル スイッチ パス
6PE および 6VPE LSP エンドポイントは IPv4 アドレスであるため、LSP をトラブルシューティングする IPv4 ツールが、IPv6 トラフィックのブラックホール化につながるデータプレーン障害の検出に役立ちます。
ラベル スイッチ パスの分析
次に、LSP IPv4 エンドを表示する例を示します。
Router# show ipv6 route 2001:DB8::1/128
Routing entry for 2001:DB8::1/128
Known via "bgp 33751", distance 200, metric 0, type internal
Route count is 1/1, share count 0
192.168.2.101%Default-IP-Routing-Table indirectly connected
Last updated 02:42:12 ago
traceroute LSP の例
次に、traceroute LSP の例を示します。
Router# traceroute mpls ipv4 192.168.2.101/32 verbose
Tracing MPLS Label Switched Path to 192.168.2.101/32, timeout is 2 seconds
Codes: '!' - success, 'Q' - request not transmitted,
'.' - timeout, 'U' - unreachable,
'R' - downstream router but not target,
Type escape sequence to abort.
0 172.20.25.2 0.0.0.0 MRU 1500 [Labels: 38 Exp: 0]
R 1 172.20.25.1 0.0.0.0 MRU 1500 [Labels: 30 Exp: 0] 40 ms, ret code 6
R 2 172.20.10.1 0.0.0.0 MRU 1504 [Labels: implicit-null Exp: 0] 60 ms, ret code 6
VRF 情報
次のコマンド入力では、6VPE の VRF 情報が表示されます。
show ipv6 cef vrf
次に、cisco1 という名前の VRF に関連付けられているシスコ エクスプレス フォワーディング FIB からの出力例を示します。
Router# show ipv6 cef vrf cisco1
attached to FastEthernet0/0
nexthop 10.1.1.2 POS4/0 label 22 19
nexthop 2001:8::1 FastEthernet0/0
show ipv6 route vrf
次に、cisco1 という名前の VRF に関連付けられている IPv6 ルーティング テーブルに関する出力例を示します。
Router# show ipv6 route vrf cisco1
IPv6 Routing Table cisco1 - 6 entries
Codes: C - Connected, L - Local, S - Static, R - RIP, B - BGP
U - Per-user Static route
I1 - ISIS L1, I2 - ISIS L2, IA - ISIS interarea
O - OSPF intra, OI - OSPF inter, OE1 - OSPF ext 1, OE2 - OSPF ext 2
ルーティングおよび転送のデバッグ
ルーティングおよび転送の異常をトラブルシューティングする場合、デバッグ コマンドをイネーブルにすると役立つ可能性がありますが、いくつかのデバッグ メッセージはルータの動作を遅くし、このようなツールの有用性を損なう可能性があります。そのため、 debug コマンドは注意して使用する必要があります。 debug ipv6 cef 、 debug mpls packet 、および debug ipv6 packet コマンドは、転送パスのトラブルシューティングに役立ち、 debug bgp ipv6 および debug bgp vpnv6 コマンドはコントロール プレーンのトラブルシューティングに役立ちます。