NSF/SSO スーパーバイザ エンジンの冗長構成の概要
ここでは、NSF/SSO を使用したスーパーバイザ エンジンの冗長構成について説明します。
• 「Cisco IOS NSF 認識および NSF 対応サポートの概要」
• 「NSF/SSO スーパーバイザ エンジンの冗長構成の概要」
• 「SSO の動作」
• 「NSF の動作」
• 「CEF」
• 「ルーティング プロトコル」
• 「NSF の注意事項と制約事項」
Cisco IOS NSF 認識および NSF 対応サポートの概要
Cisco IOS NSF には2 つの主なコンポーネントがあります。
NSF 認識 ― スーパーバイザ エンジン スイッチオーバーが発生していても NSF ルータがまだパケットを転送可能なことを隣接ルータ デバイスが検出する機能を NSF 認識といいます。レイヤ 3 ルーティング プロトコル(OSPF、Border Gateway Protocol[BGP; ボーダー ゲートウェイ プロトコル]、EIGRP、IS-IS)に対する Cisco IOS 拡張機能は、Cisco Express Forwarding(CEF; シスコ エクスプレス フォワーディング)ルーティング テーブルが時間切れにならないように、または NSF ルータがルートをドロップしないように、ルート フラッピングを防ぐよう設計されています。NSF 認識ルータは、ルーティング プロトコル情報を近接 NSF ルータに送信します。
NSF 機能 ― NSF は SSO と連動して IP パケットを転送し続けることにより、スーパーバイザ エンジン スイッチオーバーのあとのレイヤ 3 ネットワークを利用できない時間を最小限にします。レイヤ 3 ルーティング プロトコル(BGP、EIGRP、OSPFv2、IS-IS)の再コンバージェンスは、ユーザに対してトランスペアレントであり、バックグラウンドで自動的に発生します。ルーティング プロトコルは隣接デバイスから情報を回復し、CEF テーブルを再構築します。
(注) NSF は、VRF および IPv6 をサポートしていません。
(注) NSF 対応デバイスには、Catalyst 4500 シリーズ スイッチ、Catalyst 6500 シリーズ スイッチ、Cisco 7500 シリーズ ルータ、Cisco 10000 シリーズ ルータ、および Cisco 12000 シリーズ ルータがあります。
次に、NSF および NSF 認識ルータの一般的なトポロジを示します。
図9-1 NSF および NSF 対応スイッチのトポロジ
表9-1 に、NSF 認識をサポートするスーパーバイザ エンジンおよび Catalyst 4500 シリーズ スイッチを示します。
表9-1 NSF 認識スーパーバイザ エンジン
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Supervisor Engine II-Plus(WS-X4013) |
Catalyst 4507R シリーズ スイッチ、Catalyst 4506 シリーズ スイッチ、Catalyst 4503 シリーズ スイッチ |
Supervisor Engine II-Plus+TS(WS-X4013+TS) |
Catalyst 4507R シリーズ スイッチ、Catalyst 4506 シリーズ スイッチ、Catalyst 4503 シリーズ スイッチ |
Supervisor Engine II-Plus+10GE(WS-X4013+10GE) |
Catalyst 4507R シリーズ スイッチ、Catalyst 4506 シリーズ スイッチ、Catalyst 4503 シリーズ スイッチ |
Supervisor Engine IV(WS-X4515) |
Catalyst 4507R シリーズ スイッチ、Catalyst 4506 シリーズ スイッチ、Catalyst 4503 シリーズ スイッチ |
Supervisor Engine V(WS-X4516) |
Catalyst 4507R シリーズ スイッチおよび Catalyst 4510R シリーズ スイッチ |
Supervisor Engine V-10GE(WS-X4516-10GE) |
Catalyst 4506 シリーズ スイッチ、Catalyst 4507R シリーズ スイッチ、Catalyst 4510R シリーズ スイッチ |
Supervisor Engine 6-E(WS-X45-Sup6-E) |
Catalyst 4500 E シリーズ スイッチ |
固定スイッチ(WS-C4948 および WS-C4948-10GE) |
Catalyst 4948 スイッチおよび Catalyst 4948-10GE スイッチ |
Cisco IOS Release 12.2(20)EWA 以降、Catalyst 4500 シリーズ スイッチでは、EIGRP、IS-IS、OSPF、および BGP プロトコルに対する NSF 認識がサポートされています。Cisco IOS Release 12.2(31)SG 以降、Catalyst 4500 シリーズ スイッチでは IP Base イメージの EIGRP スタブの NSF 認識がすべてのスーパーバイザ エンジンに対してサポートされています。NSF 認識は、EIGRP スタブ、EIGRP、IS-IS、および OSPF プロトコルに対してはデフォルトでオンになります。BGP の場合、手動でオンにする必要があります。
スーパーバイザ エンジンが BGP(graceful-restart コマンドを使用)、EIGRP、OSPF、または IS-IS ルーティング プロトコル用に設定された場合、ルーティング アップデートは、近接 NSF 対応スイッチ(一般的に Catalyst 6500 シリーズ スイッチ)のスーパーバイザ エンジンのスイッチオーバー中に自動的に送信されます。
Cisco IOS Release 12.2(31)SG から、Catalyst 4500 シリーズ スイッチでは NSF 機能がサポートされています。 表9-2 に、NSF 対応であるスーパーバイザ エンジンおよび Catalyst 4500 シリーズ スイッチを示します。
表9-2 NSF 対応スーパーバイザ エンジン
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Supervisor Engine IV(WS-X4515) |
Catalyst 4507R シリーズ スイッチ |
Supervisor Engine V(WS-X4516) |
Catalyst 4507R シリーズ スイッチおよび Catalyst 4510R シリーズ スイッチ |
Supervisor Engine V-10GE(WS-X4516-10GE) |
Catalyst 4507R シリーズ スイッチおよび Catalyst 4510R シリーズ スイッチ |
NSF/SSO スーパーバイザ エンジンの冗長構成の概要
Catalyst 4500 シリーズ スイッチでは、プライマリ スーパーバイザ エンジンが故障した場合に冗長スーパーバイザ エンジンに処理を引き継ぐことにより、耐障害性をサポートしています。NSF は、SSO と連動して、スイッチオーバー後にユーザがネットワークを使用できない時間を最小限に抑えます。
NSF には次の利点があります。
• ネットワークのアベイラビリティの向上
NSF は、ユーザのセッション情報がスイッチオーバー後も維持されるように、ネットワーク トラフィックとアプリケーションのステート情報を転送し続けます。
• 全体的なネットワークの安定
ネットワークの安定性は、ネットワーク内のルータで障害が発生してルーティング テーブルが消失したときに生成されるルート フラップ数を減らすことで改善できます。
• 隣接ルータがリンク フラップを検出しない
スイッチオーバー中もインターフェイスはアップのままなので、隣接ルータはリンク フラップを検出しません(リンクがダウン後にアップに戻るということがありません)。
• ルーティング フラップの回避
SSO がスイッチオーバー時にネットワーク トラフィックを転送し続けるので、ルーティング フラップが回避されます。
• スイッチオーバーの前に確立したユーザ セッションの維持
Catalyst 4500 シリーズ スイッチは、Route Processor Redundancy(RPR)もサポートします。これらの冗長モードの詳細については、「RPR および SSOを使用したスーパーバイザ エンジンの冗長設定」を参照してください。
SSO の動作
SSO は、スーパーバイザ エンジンの 1 つをアクティブに設定してもう 1 つのスーパーバイザ エンジンをスタンバイに指定し、その後これらの間で情報を同期させます。アクティブ スーパーバイザ エンジンで障害が発生したり、スイッチから取り外されたり、またはメンテナンスのため手動でシャットダウンされたりした場合に、アクティブ スーパーバイザ エンジンから冗長スーパーバイザ エンジンへのスイッチ オーバーが発生します。
SSO を実行しているネットワーキング デバイスでは、アクティブ スーパーバイザ エンジンが故障したあとに冗長スーパーバイザ エンジンがいつでも制御を行えるように、両方のスーパーバイザ エンジンが同じ Cisco IOS ソフトウェア バージョンと ROMMON バージョンで動作している必要があります。また SSO スイッチオーバーでは、Forwarding Information Base(FIB; 転送情報ベース)および隣接関係エントリが維持され、スイッチオーバー後もレイヤ 3 トラフィックを転送できます。設定情報とデータ構造は、起動時やアクティブ スーパーバイザ エンジンの設定変更が発生したときに、アクティブ スーパーバイザエンジンから冗長スーパーバイザ エンジンへ同期するようになっています。2 つのスーパーバイザ エンジン間の初期同期後に、SSO は転送情報などの両者間のステート情報を維持しています。
スイッチオーバー時に、システム制御とルーティング プロトコル実行はアクティブ スーパーバイザから冗長スーパーバイザ エンジンに転送されます。
(注) [no] service slave-log コンフィギュレーション コマンドを使用して、すべてのエラー メッセージをスタンバイ スーパーバイザ エンジンからアクティブ エンジンに転送できることに注意してください。デフォルトでは、この機能はイネーブルに設定されています。詳細については、『Catalyst 4500 Series Switch Cisco IOS System Error Message Guide』Release 12.2(37)SG を参照してください。
NSF の動作
NSF は、常に SSO とともに実行され、レイヤ 3 トラフィックの冗長機能を提供します。NSF は、ルーティングについては BGP、OSPF、IS-IS、EIGRP ルーティング プロトコルで、転送については CEF でサポートされています。ルーティング プロトコルは NSF 機能と NSF 認識によって強化されています。つまり、これらのプロトコルを実行しているルータは、スイッチオーバーを検出し、ネットワーク トラフィックの転送を継続して、ピア デバイスからルート情報を回復するための必要な処理を行います。スイッチオーバー後のルート情報を回復するために、ピア デバイスから情報を受信するのではなく、アクティブ スーパーバイザ エンジンと冗長スーパーバイザ エンジンとの間で同期しているステート情報を使用するように、IS-IS プロトコルを設定できます。
ネットワーキング デバイスは、NSF 互換ソフトウェアを実行している場合に NSF を認識します。NSF をサポートするようにデバイスを設定した場合にデバイスは NSF 対応になります。NSF 認識ネイバーまたは NSF 対応ネイバーからルーティング情報を再構築します。
スイッチオーバー中にルーティング プロトコルが Routing Information Base(RIB)テーブルを再構築している間、各プロトコルは CEF に依存してパケット転送を継続します。ルーティング プロトコルが収束したあと、CEF が FIB テーブルを更新して失効したルート エントリを削除します。次に、CEF は新しい FIB 情報でラインカードを更新します。
CEF
NSF で重要となる要素は、パケット転送です。シスコのネットワーキング デバイスでは、パケット転送は CEF で提供されます。CEF は FIB を維持し、スイッチオーバーの時点の FIB 情報を使用してスイッチオーバー中のパケット転送を継続します。この機能は、スイッチオーバー中のトラフィックの中断を低減します。
通常の NSF 動作中に、アクティブ スーパーバイザ エンジンの CEF が現行の FIB および隣接関係データベースを冗長スーパーバイザ エンジンの FIB および隣接関係データベースと同期させます。アクティブ スーパーバイザ エンジンのスイッチオーバーでは、冗長スーパーバイザ エンジンに最初からアクティブ スーパーバイザ エンジンで使用中の FIB と隣接関係データベースのミラー イメージがあります。転送エンジンが存在するプラットフォームでは、アクティブ スーパーバイザ エンジンの CEF によって送信される変更を使用して、CEF が冗長スーパーバイザ エンジンの転送エンジンを最新の状態に保ちます。転送エンジンは、インターフェイスおよびデータ パスが使用可能になりしだい、スイッチオーバー後も転送を継続できます。
ルーティング プロトコルがプレフィクス単位で RIB を再び読み込み始めるため、CEF に対してプレフィクス単位のアップデートが行われます。CEF はこれを使用して FIB と隣接データベースを更新します。既存エントリと新規エントリには、最新であることを示す新しいバージョン(「エポック」)番号が付けられます。転送エンジンでは、コンバージェンス中に転送情報が更新されます。RIB が収束すると、スーパーバイザ エンジンが信号通知を行います。ソフトウェアが、現在のスイッチオーバー エポックよりも古いエポックを持つすべての FIB および隣接関係エントリを削除します。これで、FIB には最新のルーティング プロトコル転送情報が反映されます。
ルーティング プロトコル
(注) Catalyst 4500 シリーズ スイッチでは、ルーティング プロトコルを使用するのに、Enterprise Services(ES)Cisco IOS ソフトウェア イメージが必要です。
ルーティング プロトコルは、アクティブ スーパーバイザ エンジン上でのみ動作し、隣接ルータからルーティング アップデートを受信します。ルーティング プロトコルは、スタンバイ スーパーバイザ エンジンでは実行されません。スイッチオーバー後に、ルーティング プロトコルは、ルーティング テーブルの再構築に役立てるために、NSF を認識する隣接デバイスに、ステート情報を送信するように要求します。またこの代わりに、隣接デバイスが NSF を認識しないような環境にある NSF 対応デバイスのルーティング テーブルの再構築に役立つように、アクティブ スーパーバイザ エンジンからのステート情報を冗長スーパーバイザ エンジンと同期させるように、IS-IS プロトコルを設定できます。NSF は BGP、OSPF、IS-IS、および EIGRP プロトコルをサポートしています。
(注) NSF 動作の場合、ルーティング プロトコルがルーティング情報を再構築している間、ルーティング プロトコルは CEF に依存してパケット転送を継続します。
BGP の動作
NSF 対応ルータが BGP ピアと BGP セッションを開始するときに、OPEN メッセージをピアに送信します。メッセージには、NSF 対応デバイスに「グレースフル」リスタート機能があることを示す文が含まれています。グレースフル リスタートとは、スイッチオーバー後に BGP ルーティング ピアでルーティング フラップが発生しないようにするためのメカニズムです。BGP ピアがこのステートメントを受信すると、メッセージを送信しているデバイスが NSF 対応であることを認識します。NSF 対応ルータと BGP ピアの両方は、セッション確立時に OPEN メッセージでグレースフル リスタート機能を示すステートメントを交換する必要があります。両方のピアがグレースフル リスタート機能を示すステートメントを交換しない場合、このセッションでグレースフル リスタートは行われません。
スーパーバイザ エンジンのスイッチオーバー中に BGP セッションが切断された場合、NSF 認識 BGP ピアは、NSF 対応ルータに関連したすべてのルートを失効とマーキングします。ただし、所定の時間内は、引き続きこれらのルートを転送の決定に使用します。この機能により、新しくアクティブになったスーパーバイザ エンジンが BGP ピアとのルーティング情報のコンバージェンスを待機している間にパケットが消失することを防げます。
スーパーバイザ エンジンのスイッチオーバーが発生したあと、NSF 対応ルータは BGP ピアとのセッションを再確立します。新しいセッションの確立中に、NSF 対応ルータが再起動したことを示す新しいグレースフル リスタート メッセージを送信します。
この時点で、ルーティング情報は 2 つの BGP ピア間で交換されています。この交換が完了すると、NSF 対応デバイスはルーティング情報を使用して RIB と FIB を新しい転送情報で更新します。NSF 認識デバイスは、ネットワーク情報を使用して失効したルートを BGP テーブルから削除し、これで BGP プロトコルが完全に収束します。
BGP ピアがグレースフル リスタート機能をサポートしていない場合、OPEN メッセージ内のグレースフル リスタート機能は無視されますが、NSF 対応デバイスとの BGP セッションは確立します。この機能により、NSF 非認識(つまり NSF 機能のない)BGP ピアとの相互運用が可能になりますが、NSF 非認識 BGP ピアとの BGP セッションではグレースフル リスタートは使用できません。
(注) NSF での BGP サポートでは、隣接ネットワーキング デバイスが NSF を認識できなければなりません。つまり、デバイスはグレースフル リスタート機能に対応している必要があり、セッション確立中に OPEN メッセージでその機能をアドバタイズする必要があります。NSF 対応ルータが特定の BGP ネイバーにグレースフル リスタート機能がないことを検出すると、NSF 対応セッションをそのネイバーと確立しません。グレースフル リスタート機能のある他のすべてのネイバーは、この NSF 対応ネットワーキング デバイスと NSF 対応セッションを継続します。
OSPF の動作
OSPF NSF 対応ルータがスーパーバイザ エンジンのスイッチオーバーを実行する場合、リンク ステート データベースを OSPF ネイバーと再同期するために、次の処理を実行する必要があります。
• ネイバー関係をリセットせずに、ネットワーク上の使用可能な OSPF ネイバーを再学習します。
• ネットワークのリンク ステート データベースの内容を再取得します。
スーパーバイザ エンジンのスイッチオーバー後できるだけ早く、NSF 対応ルータは OSPF NSF 信号を隣接 NSF 認識デバイスに送信します。隣接ネットワーキング デバイスは、この信号をこのルータとのネイバー関係がリセットされるべきでないことを示すインジケータとして認識します。NSF 対応ルータがネットワーク上の他のルータから信号を受信すると、隣接リストを再構築できます。
ネイバー関係が再確立されたあと、NSF 対応ルータはすべての NSF 認識ネイバーとのデータベースの再同期を開始します。この時点で、ルーティング情報は OSPF ネイバー間で交換されています。この交換が完了すると、NSF 対応デバイスは、ルーティング情報を使用して失効したルートを削除し、RIB を更新し、FIB を新しい転送情報で更新します。ここで OSPF プロトコルが完全に収束されます。
(注) OSPF NSF では、すべての隣接ネットワーキング デバイスが NSF を認識できなければなりません。NSF 対応ルータが特定のネットワーク セグメントで NSF 非認識ネイバーを検出すると、そのセグメントで NSF 機能をディセーブルにします。NSF 対応または NSF 認識ルータで完全に構成された他のネットワーク セグメントに対しては、継続して NSF 機能を提供します。
IS-IS の動作
IS-IS NSF 対応ルータがスーパーバイザ エンジンのスイッチオーバーを実行する場合、リンク ステート データベースを IS-IS ネイバーと再同期するために、次の処理を実行する必要があります。
• ネイバー関係をリセットせずに、ネットワーク上の使用可能な IS-IS ネイバーを再学習します。
• ネットワークのリンク ステート データベースの内容を再取得します。
NSF を設定する場合、IS-IS NSF 機能には次の 2 つのオプションがあります。
• Internet Engineering Task Force(IETF; インターネット技術特別調査委員会)IS-IS
• Cisco IS-IS
あるネットワーク セグメントの隣接ルータがルータの再起動に関する IETF インターネット ドラフトをサポートするソフトウェア バージョンを実行している場合、再起動する IETF NSF ルータを支援します。IETF を使用すると、隣接ルータはスイッチオーバー後のルーティング情報の再構築に役立つ隣接関係およびリンク ステート情報を提供します。IETF IS-IS 設定の利点は、標準案に基づくピア デバイス間の動作にあります。
(注) ネットワーキング デバイスで IETF を設定したにもかかわらず、隣接ルータが IETF と互換性がない場合、スイッチオーバー後に NSF が打ち切られます。
あるネットワーク セグメントの隣接ルータが NSF を認識しない場合、シスコの設定オプションを使用する必要があります。Cisco IS-IS 設定は、プロトコル隣接関係情報とリンク ステート情報の両方をアクティブ スーパーバイザ エンジンから冗長スーパーバイザ エンジンに転送します。シスコの設定のメリットは、NSF 認識ネイバーに依存していないことです。
IETF IS-IS 設定
スーパーバイザ エンジンのスイッチオーバー後できるだけ早く、NSF 対応ルータは IETF IS-IS 設定を使用して、IS-IS NSF 再起動要求を隣接 NSF 認識デバイスに送信します。隣接ネットワーキング デバイスは、この再起動要求をこのルータとのネイバー関係がリセットされるべきでないが、再起動ルータとの間でデータベースの再同期を開始すべきであることを示すインジケータとして認識します。再起動ルータがネットワーク上のルータから再起動要求に対する応答を受信すると、ネイバー リストを再構築できます。
この交換が完了すると、NSF 対応デバイスはリンク ステート情報を使用して失効したルートを削除し、RIB を更新し、FIB を新しい転送情報で更新します。ここで IS-IS が完全に収束されます。
あるスーパーバイザ エンジンから別のスーパーバイザ エンジンへのスイッチオーバーは、数秒間以内に発生します。IS-IS は、その後の数秒間のうちにルーティング テーブルを再確立し、ネットワークと再同期します。この時点で、IS-IS は次の NSF 再起動を試行する前に特定の期間待機します。この期間に、新しい冗長スーパーバイザ エンジンが起動してアクティブ スーパーバイザ エンジンとの設定を同期します。IS-IS NSF 動作では、IS-IS NSF がもう一度再起動を試行する前に接続が確実に安定するように特定の期間待機します。この機能により、IS-IS が失効した情報で連続して NSF 再起動を試行しないようにします。
Cisco IS-IS 設定
シスコの設定オプションを使用することで、冗長スーパーバイザ エンジンに対して、すべての隣接関係および LSP 情報が保存(検査)されます。スイッチオーバーのあと、新しくアクティブになったスーパーバイザ エンジンは検査済みのデータを使用して隣接関係を維持し、ルーティング テーブルを迅速に再構築できます。
(注) スイッチオーバーのあと、Cisco IS-IS NSF には完全なネイバー隣接関係および LSP 情報が含まれます。ただし、スイッチオーバーの前に隣接であったすべてのインターフェイスがオンラインになるまで待機する必要があります。割り当てられたインターフェイス待機時間内にインターフェイスがオンラインにならない場合、これらの隣接デバイスから学習したルートは、ルーティング テーブルの再計算で考慮されません。IS-IS NSF には、何らかの理由で時間内にオンラインにならないインターフェイスに対して、待機時間を延長するコマンドがあります。
あるスーパーバイザ エンジンから別のスーパーバイザ エンジンへのスイッチオーバーは、数秒間以内に発生します。IS-IS は、その後の数秒間のうちにルーティング テーブルを再確立し、ネットワークと再同期します。この時点で、IS-IS は次の NSF 再起動を試行する前に特定の期間待機します。この期間に、新しい冗長スーパーバイザ エンジンが起動してアクティブ スーパーバイザ エンジンとの設定を同期します。この同期が完了したあと、IS-IS 隣接関係および LSP データは検査され、冗長スーパーバイザ エンジンに保存されます。ただし、新しい NSF 再起動は、待機期間が経過しないと IS-IS で試行されません。この機能により、IS-IS が連続して NSF 再起動を試行しないようにします。
EIGRP の動作
EIGRP NSF 対応ルータが NSF 再起動後に最初に再起動したときには、ネイバーはなくトポロジ テーブルは空です。ルータはインターフェイスを立ち上げてネイバーを再取得し、トポロジとルーティング テーブルを再構築する必要があるときに、冗長(現在アクティブな)スーパーバイザ エンジンから通知を受けます。ルータとピアの再起動の際は、再起動するルータへ向かうデータ トラフィックを中断せずに、これらの処理を実行する必要があります。EIGRP ピア ルータは、再起動するルータから学習したルートを維持し、NSF 再起動プロセス中もトラフィックを転送し続けます。
ネイバーによって隣接関係がリセットされないように、再起動するルータは再起動を示すために EIGRP パケット ヘッダーの新しい再起動(RS)ビットを使用します。RS ビットは、NSF 再起動中に hello パケットと初期 INIT アップデート パケットに設定されます。hello パケットの RS ビットにより、ネイバーに迅速に NSF 再起動を通知できます。RS ビットを調べない場合、ネイバーは INIT アップデートを受信するか hello ホールド タイマーの期間が満了することでしか、隣接関係のリセットを検出することができません。RS ビットがないと、ネイバーは NSF を使用して隣接関係のリセットが処理されたか、通常のスタートアップ方式で処理されたかを判断できません。
hello パケットまたは INIT パケットを受信することでネイバーが再起動の知らせを受信すると、ピア リスト内で再起動したピアを見つけ、再起動しているルータとの隣接関係を維持します。次にネイバーは、再起動しているルータに対して、最初のアップデート パケットに RS ビットを設定してトポロジ テーブルを送信します。この アップデート パケットでは、NSF を認識することが可能でルータの再起動を支援できることが示されています。ネイバーが NSF 再起動ネイバーでない場合は、hello パケットに RS ビットを設定しません。
(注) ルータが NSF を認識できていても、コールド スタートで起動されたために NSF 再起動ネイバーを支援しない場合もあります。
少なくとも 1 つのピア ルータが NSF を認識できる場合、再起動ルータはアップデートを受信しデータベースを再構築します。次に再起動ルータは、RIB を通知できるように収束されているかどうかを調べる必要があります。各 NSF 認識ルータは、テーブルの内容が終わりであることを示すために、最後のアップデート パケットで End of Table(EOT)マーカーを送信する必要があります。EOT マーカーを受信すると、再起動ルータは収束していることがわかります。ここで再起動ルータがアップデートを送信し始めることができます。
NSF 認識ピアは、再起動ルータから EOT 表示を受信したときにいつ再起動ルータが収束したかを認識します。次にピアは、再起動ネイバーを送信元としてルートを検索するために、トポロジ テーブルをスキャンします。ピアは、ルートのタイムスタンプと再起動イベントのタイムスタンプを比較して、ルートがまだ使用可能かどうかを判断します。次に、ピアはアクティブになり、再起動されたルータで使用できなくなったルートの代替パスを検索します。
再起動ルータがすべての EOT 表示をネイバーから受信した場合、または NSF 収束タイマーが満了した場合、EIGRP は RIB にコンバージェンスを通知します。EIGRP は RIB コンバージェンス信号を待機し、待機しているすべての NSF 認識ピアに対してトポロジ テーブルをフラッディングします。
NSF の注意事項と制約事項
NSF/SSO には次のような制約事項があります。
• NSF の動作では、デバイスに SSO を設定しておく必要があります。
• NSF/SSO は、IP バージョン 4 トラフィックおよびプロトコルのみをサポートします。IPv6 トラフィックはサポートしていません。
• Virtual Redundancy Router Protocol(VRRP; 仮想ルータ冗長プロトコル)は SSO を認識しないので、通常の動作中にアクティブ スーパーバイザ エンジンとスタンバイ スーパーバイザ エンジン間でステート情報が維持されません。VRRP と SSO は共存できますが、いずれも別々に機能します。VRRP に依存しているトラフィックは、スーパーバイザのスイッチオーバー時に VRRP スタンバイに切り替わる場合があります。
• BGP NSF に参加しているすべての隣接デバイスは、NSF 対応で、BGP のグレースフル リスタート用に設定されている必要があります。
• 仮想リンクの OSPF NSF はサポートされていません。
• 同じネットワーク セグメントにあるすべての OSPF ネットワーキング デバイスは、NSF を認識できる必要があります(NSF ソフトウェア イメージを実行している必要があります)。
• IETF IS-IS の場合、すべての隣接デバイスは NSF 認識ソフトウェア イメージを実行している必要があります。
NSF/SSO スーパーバイザ エンジンの冗長構成の設定
次のセクションでは、NSF 機能の設定作業について説明します。
• 「SSO の設定」
• 「CEF NSF の設定」
• 「CEF NSF の確認」
• 「BGP NSF の設定」
• 「BGP NSF の確認」
• 「OSPF NSF の設定」
• 「OSPF NSF の確認」
• 「IS-IS NSF の設定」
• 「IS-IS NSF の確認」
• 「EIGRP NSF の設定」
• 「EIGRP NSF の確認」
SSO の設定
NSF をサポートしているプロトコルで NSF を使用するには SSO を設定する必要があります。SSO を設定するには、次の作業を行います。
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ステップ 1 |
Switch(config)# redundancy |
冗長コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 2 |
Switch(config-red)# mode sso |
SSO を設定します。このコマンドを入力すると、冗長スーパーバイザ エンジンはリロードされ、SSO モードでの動作が開始されます。 |
ステップ 3 |
Switch(config-red)# end |
EXEC モードに戻ります。 |
ステップ 4 |
Switch# show running-config |
SSO がイネーブルになっていることを確認します。 |
ステップ 5 |
Switch# show redundancy states |
動作中の冗長モードを表示します。 |
(注) sso キーワードは、Cisco IOS Release 12.2(20)EWA 以降のリリースでサポートされます。
次に、SSO にシステムを設定し、冗長ステートを表示する例を示します。
Switch# configure terminal
Enter configuration commands, one per line. End with CNTL/Z.
Switch(config)# redundancy
Switch(config-red)# mode sso
Switch# show redundancy states
peer state = 8 -STANDBY HOT
Redundancy Mode (Operational) = sso
Redundancy Mode (Configured) = sso
client_notification_TMR = 30000 milliseconds
keep_alive TMR = 9000 milliseconds
keep_alive threshold = 18
CEF NSF の設定
ネットワーキング デバイスが SSO モードで動作している間、CEF NSF 機能はデフォルトで動作します。したがって設定作業は不要です。
CEF NSF の確認
CEF が NSF に対応していることを確認するには、 show cef state コマンドを入力します。
CEF switching enabled/running
CEF default capabilities:
Always FIB switching: yes
Default CEF switching: yes
Default dCEF switching: yes
Update HWIDB counters: no
Drop multicast packets: no
IPC delayed func on SSO: no
BGP NSF の設定
(注) BGP NSF に参加しているすべてのピア デバイスに BGP のグレースフル リスタートを設定する必要があります。
BGP で NSF を設定するには、次の作業を行います(各 BGP NSF ピア デバイスでこの手順を繰り返します)。
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ステップ 1 |
Switch# configure terminal |
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 2 |
Switch(config)# router bgp as-number |
BGP ルーティング プロセスをイネーブルして、スイッチをスイッチ コンフィギュレーション モードにします。 |
ステップ 3 |
Switch(config-router)# bgp graceful-restart |
BGP のグレースフル リスタート機能をイネーブルにして、BGP の NSF を開始します。 BGP セッションが確立されたあとにこのコマンドを入力した場合、BGP ネイバーと機能を交換するためにセッションを再起動する必要があります。 再起動スイッチとすべてのピアでこのコマンドを入力します。 |
BGP NSF の確認
BGP の NSF を確認するには、BGP のグレースフル リスタートが SSO 対応ネットワーキング デバイスと隣接デバイスに設定されているかどうかを確認する必要があります。これを確認するには、次の作業を行います。
ステップ 1 show running-config コマンドを入力して、[bgp graceful-restart] が SSO 対応スイッチの BGP 設定に表示されていることを確認します。
Switch# show running-config
neighbor 10.2.2.2 remote-as 300
ステップ 2 各 BGP ネイバーでステップ 1 を繰り返します。
ステップ 3 SSO デバイスと隣接デバイスで、グレースフル リスタート機能に [advertised and received] と表示されているかどうかを確認し、グレースフル リスタート機能のあるアドレス ファミリーを確認します。アドレス ファミリーが表示されていない場合、BGP NSF も発生しません。
Switch# show ip bgp neighbors x.x.x.x
BGP neighbor is 192.168.2.2, remote AS YY, external link
BGP version 4, remote router ID 192.168.2.2
BGP state = Established, up for 00:01:18
Last read 00:00:17, hold time is 180, keepalive interval is 60 seconds
Route refresh:advertised and received(new)
Address family IPv4 Unicast:advertised and received
Address famiiy IPv4 Multicast:advertised and received
Graceful Restart Capabilty:advertised and received
Remote Restart timer is 120 seconds
Address families preserved by peer:
IPv4 Unicast, IPv4 Multicast
Received 1539 messages, 0 notifications, 0 in queue
Sent 1544 messages, 0 notifications, 0 in queue
Default minimum time between advertisement runs is 30 seconds
OSPF NSF の設定
(注) OSPF NSF に参加しているすべてのピア デバイスは OSPF NSF を認識できるようにする必要があります。NSF ソフトウェア イメージをデバイスにインストールすれば自動的に認識するようになります。
OSPF NSF を設定するには、次の作業を行います。
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ステップ 1 |
Switch# configure terminal |
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 2 |
Switch(config)# router ospf processID |
OSPF ルーティング プロセスをイネーブルして、スイッチをルータ コンフィギュレーション モードにします。 |
ステップ 3 |
Switch(config-router)# nsf |
OSPF の NSF 動作をイネーブルにします。 |
OSPF NSF の確認
OSPF の NSF を確認するには、NSF 機能が SSO 対応ネットワーキング デバイスに設定されているかどうかを確認する必要があります。OSPF NSF を確認するには、次の作業を行います。
ステップ 1 show running-config コマンドを入力して、[nsf] が SSO 対応デバイスの OSPF 設定に表示されていることを確認します。
Switch# show running-config
network 192.168.20.0 0.0.0.255 area 0
network 192.168.30.0 0.0.0.255 area 1
network 192.168.40.0 0.0.0.255 area 2
ステップ 2 show ip ospf コマンドを入力して NSF がデバイスでイネーブルであることを確認します。
Routing Process "ospf 1" with ID 192.168.2.1 and Domain ID 0.0.0.1
Supports only single TOS(TOS0) routes
SPF schedule delay 5 secs, Hold time between two SPFs 10 secs
Minimum LSA interval 5 secs. Minimum LSA arrival 1 secs
Number of external LSA 0. Checksum Sum 0x0
Number of opaque AS LSA 0. Checksum Sum 0x0
Number of DCbitless external and opaque AS LSA 0
Number of DoNotAge external and opaque AS LSA 0
Number of areas in this router is 1. 1 normal 0 stub 0 nssa
External flood list length 0
Non-Stop Forwarding enabled, last NSF restart 00:02:06 ago (took 44 secs)
Number of interfaces in this area is 1 (0 loopback)
Area has no authentication
SPF algorithm executed 3 times
IS-IS NSF の設定
IS-IS NSF を設定するには、次の作業を行います。
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ステップ 1 |
Switch# configure terminal |
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 2 |
Switch(config)# router isis [ tag ] |
IS-IS ルーティング プロセスをイネーブルして、スイッチをルータ コンフィギュレーション モードにします。 |
ステップ 3 |
Switch(config-router)# nsf [ cisco | ietf ] |
IS-IS の NSF 動作をイネーブルにします。 ietf キーワードを入力して、IETF ドラフト ベースの再起動をサポートしているネットワーキング デバイスとの隣接関係が保証されている同種ネットワークで IS-IS をイネーブルにします。 cisco キーワードを入力して、NSF 認識ネットワーキング デバイスとの隣接関係がないことがある異種ネットワークで IS-IS を実行します。 |
ステップ 4 |
Switch(config-router)# nsf interval [ minutes ] |
(任意)NSF 再起動試行間隔の最小時間を指定します。 連続する NSF 再起動のデフォルトの時間間隔は、5 分です。 |
ステップ 5 |
Switch(config-router)# nsf t3 { manual [ seconds ] | adjacency } |
(任意)IS-IS 自身のリンク ステート情報の生成が過負荷になり、その情報がネイバーにフラッディングする前に、IS-IS が IS-IS データベースの同期を待機する時間を指定します。 IETF 動作を選択した場合のみ、 t3 キーワードを使用します。 adjacency を指定した場合、再起動しているスイッチは隣接デバイスから待機時間を取得します。 |
ステップ 6 |
Switch(config-router)# nsf interface wait seconds |
(任意)再起動が完了する前に、IS-IS 隣接関係があるインターフェイスがすべて立ち上がるまで、IS-IS NSF の再起動を待機する時間を指定します。デフォルトは 10 秒です。 |
IS-IS NSF の確認
IS-IS の NSF を確認するには、NSF 機能が SSO 対応ネットワーキング デバイスに設定されているかどうかを確認する必要があります。IS-IS NSF を確認するには、次の作業を行います。
ステップ 1 show running-config コマンドを入力して、[nsf] が SSO 対応デバイスの IS-IS 設定に表示されていることを確認します。Cisco IS-IS または IETF IS-IS 設定のいずれかが表示されます。次の表示は、デバイスで IS-IS NSF の Cisco 実装を使用していることを示しています。
Switch# show running-config
ステップ 2 NSF 設定が cisco に設定されている場合、 show isis nsf コマンドを入力して NSF がデバイスでイネーブルであることを確認します。シスコの設定を使用すると、表示出力はアクティブ RP と冗長 RP で異なります。次の表示は、アクティブ RP 上のシスコの設定の出力例です。この例で、[NSF restart enabled] が表示されていることを確認してください。
NSF is ENABLED, mode 'cisco'
RP is ACTIVE, standby ready, bulk sync complete
NSF interval timer expired (NSF restart enabled)
Checkpointing enabled, no errors
Local state:ACTIVE, Peer state:STANDBY HOT, Mode:SSO
次の表示は、スタンバイ RP 上のシスコの設定の出力例です。この例で、[NSF restart enabled] が表示されていることを確認してください。
NSF enabled, mode 'cisco'
RP is STANDBY, chkpt msg receive count:ADJ 2, LSP 7
NSF interval timer notification received (NSF restart enabled)
Checkpointing enabled, no errors
Local state:STANDBY HOT, Peer state:ACTIVE, Mode:SSO
ステップ 3 NSF 設定が ietf に設定されている場合、 show isis nsf コマンドを入力して NSF がデバイスでイネーブルであることを確認します。次の表示は、ネットワーキング デバイス上の IETF IS-IS 設定の出力例です。
NSF is ENABLED, mode IETF
NSF L1 active interfaces:0
NSF interfaces awaiting L1 CSNP:0
NSF L2 active interfaces:0
NSF interfaces awaiting L2 CSNP:0
NSF L1 Restart state:Running
NSF p2p Restart retransmissions:0
Maximum L1 NSF Restart retransmissions:3
L1 NSF ACK requested:FALSE
L1 NSF CSNP requested:FALSE
NSF L2 Restart state:Running
NSF p2p Restart retransmissions:0
Maximum L2 NSF Restart retransmissions:3
L2 NSF ACK requested:FALSE
Interface:GigabitEthernet2/0/0
NSF L1 Restart state:Running
NSF L1 Restart retransmissions:0
Maximum L1 NSF Restart retransmissions:3
L1 NSF ACK requested:FALSE
L1 NSF CSNP requested:FALSE
NSF L2 Restart state:Running
NSF L2 Restart retransmissions:0
Maximum L2 NSF Restart retransmissions:3
L2 NSF ACK requested:FALSE
L2 NSF CSNP requested:FALSE
NSF L1 Restart state:Running
NSF L1 Restart retransmissions:0
Maximum L1 NSF Restart retransmissions:3
L1 NSF ACK requested:FALSE
L1 NSF CSNP requested:FALSE
NSF L2 Restart state:Running
NSF L2 Restart retransmissions:0
Maximum L2 NSF Restart retransmissions:3
L2 NSF ACK requested:FALSE
L2 NSF CSNP requested:FALSE
EIGRP NSF の設定
EIGRP NSF を設定するには、次の作業を行います。
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ステップ 1 |
Switch# configure terminal |
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 2 |
Switch(config)# router eigrp as-number |
EIGRP ルーティング プロセスをイネーブルして、スイッチをルータ コンフィギュレーション モードにします。 |
ステップ 3 |
Switch(config-router)# nsf |
EIGRP NSF をイネーブルにします。 「再起動」スイッチとすべてのピアでこのコマンドを入力します。 |
EIGRP NSF の確認
EIGRP の NSF を確認するには、NSF 機能が SSO 対応ネットワーキング デバイスに設定されていることを確認する必要があります。EIGRP NSF を確認するには、次の作業を行います。
ステップ 1 show running-config コマンドを入力して、[nsf] が SSO 対応デバイスの EIGRP 設定に表示されていることを確認します。
Switch# show running-config
ステップ 2 show ip protocols コマンドを入力して NSF がデバイスでイネーブルであることを確認します。
Switch# show ip protocols
*** IP Routing is NSF aware ***
Routing Protocol is "eigrp 100"
Outgoing update filter list for all interfaces is not set
Incoming update filter list for all interfaces is not set
Default networks flagged in outgoing updates
Default networks accepted from incoming updates
EIGRP metric weight K1=1, K2=0, K3=1, K4=0, K5=0
EIGRP maximum hopcount 100
EIGRP maximum metric variance 1
Redistributing: eigrp 100
EIGRP NSF-aware route hold timer is 240s
NSF converge timer is 120s
Automatic network summarization is in effect
Routing Information Sources:
Gateway Distance Last Update
Distance: internal 90 external 170