この製品のマニュアルセットは、偏向のない言語を使用するように配慮されています。このマニュアルセットでの偏向のない言語とは、年齢、障害、性別、人種的アイデンティティ、民族的アイデンティティ、性的指向、社会経済的地位、およびインターセクショナリティに基づく差別を意味しない言語として定義されています。製品ソフトウェアのユーザーインターフェイスにハードコードされている言語、RFP のドキュメントに基づいて使用されている言語、または参照されているサードパーティ製品で使用されている言語によりドキュメントに例外が存在する場合があります。シスコのインクルーシブランゲージに対する取り組みの詳細は、こちらをご覧ください。
このドキュメントは、米国シスコ発行ドキュメントの参考和訳です。リンク情報につきましては、日本語版掲載時点で、英語版にアップデートがあり、リンク先のページが移動/変更されている場合がありますことをご了承ください。あくまでも参考和訳となりますので、正式な内容については米国サイトのドキュメントを参照ください。
(注) このマニュアルでは、Cisco ICM Enterprise Edition について説明します。 IP Contact Center Enterprise Edition については、『Cisco IPCC Enterprise Edition インストレーション コンフィギュレーション ガイド』および『Cisco IPCC Enterprise Edition アドミニストレーション ガイド 』を参照してください。
Cisco Intelligent Contact Management(ICM)ソフトウェアは、地理的に分散しているコンタクト センターに電話のコール、Web 照会、および E メールをルーティングする分散アプリケーションです。 標準的な ICM システムでは、複数のサイトに多数のコンピュータが設置されます。 小規模の ICM システムでは、2、3 か所にコンピュータを設置する場合があります。 大規模なシステムでは、20 以上のサイトにコンピュータを設置する場合もあります。
ICM ソフトウェアは、コンタクト センターで使用されるさまざまな機器や、1 つまたは複数のキャリア ネットワークと連携する必要があるので、ICM の設置プロセスをスムーズかつスケジュールどおりに進めるためには、プリインストール プランニングが必要となります。
この章では、ICM プリインストール プランニング プロセスの概要を示します。 また、プリインストール プランニング マニュアルのロードマップを示して、作業を開始する順序を示します。
ICM プリインストール プランニング プロセスでは、ICM サーバ プラットフォームが到着する前に完了しておくべきいくつかの作業について、調整とスケジュールを行います。 通常は、ICM コンポーネントを導入するサイトごとに準備作業を行う必要があります。
プリインストール作業の中には、比較的時間のかかるものがあります。 したがって、時間のかかる作業を先に開始し、他のプリインストール作業と並行して行ってください。
プリインストール プランニング作業の調整やスケジューリングに対して全体的な責任を持つ人を、組織内から 1 人選任することをお勧めします。 この責任者は、責務を委譲して、専門知識を持つスタッフに作業を割り当てることもできます。
たとえば、MIS のエキスパートに、シスコと連絡を取ってサーバ プラットフォームを注文する役割を与えます。 同時に、データ通信のエキスパートに、それぞれのコンタクト センター サイトでのネットワーク ファシリティのプロビジョニング プロセスを開始させます。
現行のマニュアルには、IXC アクセスのプロビジョニング、ACD の準備、ICM データ通信要件の決定などに関するガイダンスが記載されています。 それぞれの項目で、1 つ以上のプリインストール作業を説明しています。
通常、プリインストール プランニング作業は次の順序で開始します。
1. 準備作業: 現行のコンタクト処理の手順を文書化します。 コンタクト センター サイト用の設定データを用意します。 ICM ソフトウェアについて理解します。 ICM 製品オプションを検討します。 ICM の構成を決定します。
第2章「ICM Enterprise Edition の概要」 、 第9章「ICM 製品のオプション」 、『 ICM Configuration Guide for Cisco ICM Enterprise Edition 』を参照してください。
2. IXC アクセス: ICM と IXC の対話を検討します。 ネットワーク リンクの耐障害性を確保する方法を選択します。 IXC アクセスの詳細について検討します。
第3章「IXC の概要」 、および関連する Cisco NIC 補足ドキュメントを参照してください。
3. スイッチの準備: ACD の要件を決定します。 CTI および MIS のリンク要件を決定します。 必要なアップグレードおよび機能拡張を注文します。
第4章「スイッチの概要」 、 第5章「ペリフェラル ゲートウェイの構成」 、および関連する Cisco ACD 補足ドキュメントを参照してください。
4. 製品オプションおよびシステム統合: 製品オプションの要件を決定します。 必要なアップグレードまたは機能拡張を注文します。
第6章「CTI のプランニング」 、 第7章「IVR のプランニング」 、 第8章「ICM アプリケーション ゲートウェイおよび ICM ゲートウェイ SQL のプランニング」 、 第9章「ICM 製品のオプション」 を参照してください。
5. システム サイズの見積り: ICM データベース サイジング ツールを使用してデータを入力します。 ツールによって提供された仕様を記録します。 必要な PC の数を決定します。
『 ICM Administration Guide for Cisco ICM Enterprise Edition 』の ICM Database Administration(ICMDBA; ICM データベース管理)ツールの説明、および 第10章「ICM プラットフォームのプランニング」 を参照してください。
6. ネットワークおよびサイトの要件: ICM ネットワーキングの要件を決定します。 IP アドレスを割り当てます。 追加のネットワーク ハードウェアを注文します。 サイトの基本要件を満たします。 追加のケーブルやその他の必要な機器を注文します。
第11章「データ通信要件の決定」 、 第12章「サイトの準備」 、 第13章「IP アドレス ワークシート」 を参照してください。
たとえば、IXC アクセスをプロビジョニングするには数週間のリードタイムが必要となるため、この作業はプロセスの初期段階で開始します。 次に、コンタクト センターで使用する機器(ACD、PBX、IVR)に必要なソフトウェア リリースおよびオプションが用意されていることを確認する作業などを進めることができます。 この作業を進めながら、ICM 製品オプションおよびコンポーネント プラットフォームを選択し、サイトの準備を開始できます。
NIC 補足ドキュメントは、ICM Network Interface Controller(NIC; ネットワーク インターフェイス コントローラ)とサポートされている IXC キャリア ネットワークとのインターフェイスに関する固有の情報が記載されているリファレンス マニュアルです。 NIC は、ICM システムとキャリアのインテリジェント スイッチング ネットワークとの通信を可能にするソフトウェア プロセスです。 IXC アクセスをプランニングする場合、NIC 補足ドキュメントで詳細な技術情報を参照できます。
ICM ソフトウェアでサポートされているキャリア(AT&T、MCI、Sprint など)ごとに、NIC および NIC 補足ドキュメントが用意されています。 NIC 補足ドキュメントは、Cisco ICM ソフトウェア マニュアル セットに付属するテクニカル リファレンスとして使用することを目的としています。
ACD 補足ドキュメントは、ICM 環境で ICM Peripheral Gateway(PG; ペリフェラル ゲートウェイ)を維持するために必要な固有の情報が記載されているリファレンス マニュアルです。 PG は、専用 ACD システムへのインターフェイスを提供する ICM コンポーネントです。 ICM ソフトウェアでサポートされている ACD(Aspect CallCenter、Avaya DEFINITY、Nortel Symposium など)ごとに、ACD 補足ドキュメントが用意されています。
ACD 補足ドキュメントは、Cisco ICM ソフトウェア マニュアル セットに付属する ACD 固有の資料として使用することを目的としています。 たとえば、他の ICM ドキュメント(『 Cisco ICM Enterprise Edition Configuration Guide 』、『 Cisco ICM Enterprise Edition スクリプティング/メディアルーティングガイド 』など)では、全体的な ICM システムの設定、コンタクト センターの要求をルーティングするスクリプトの作成などの一般的な項目が説明されていますが、ACD 補足ドキュメントには、特定の種類の PG を設定したり、ACD の設定に必要な調整を行う場合の特定の情報が記載されています。 ACD の要件を決定する場合は、ACD 補足ドキュメントに記載されている詳細な技術情報を参照してください。