この製品のマニュアルセットは、偏向のない言語を使用するように配慮されています。このマニュアルセットでの偏向のない言語とは、年齢、障害、性別、人種的アイデンティティ、民族的アイデンティティ、性的指向、社会経済的地位、およびインターセクショナリティに基づく差別を意味しない言語として定義されています。製品ソフトウェアのユーザーインターフェイスにハードコードされている言語、RFP のドキュメントに基づいて使用されている言語、または参照されているサードパーティ製品で使用されている言語によりドキュメントに例外が存在する場合があります。シスコのインクルーシブランゲージに対する取り組みの詳細は、こちらをご覧ください。
このドキュメントは、米国シスコ発行ドキュメントの参考和訳です。リンク情報につきましては、日本語版掲載時点で、英語版にアップデートがあり、リンク先のページが移動/変更されている場合がありますことをご了承ください。あくまでも参考和訳となりますので、正式な内容については米国サイトのドキュメントを参照ください。
この章では、SCCP プロトコル用の Cisco ATA ソフトウェアをアップグレードするための 2 つの方法について説明します。
• 「Cisco CallManager を使用したシグナリング イメージのアップグレード」:これは SCCP プロトコル用としてシスコ推奨の方法です。この方法は最も効率的で、設定ファイルの変更を必要としません。
• 「シグナリング イメージの手動アップグレード」:単一の Cisco ATA のイメージを手動でアップグレードする場合は、この方法を使用してもかまいません。ただし、この方法は Cisco CallManager 環境ではお勧めできません。アップグレードを実行する前と後に設定ファイルを変更する必要があるからです。
この章では、イメージが正常にアップグレードされたことを確認するための手順についても説明します。
• 「シグナリング イメージが正常にアップグレードされたかどうかの確認」:Web ブラウザまたは音声設定メニューを使用する場合の手順が記載されています。
(注) Cisco ATA に ata186-v2-15-ms-020911b より前のバージョンの SCCP イメージがロードされ、Cisco CallManager に登録されている場合、SCCP イメージを ata186-v2-15-ms-02911b 以降のバージョンにアップグレードすると、Cisco CallManager で Not Registered ステータスが表示される可能性があります。このステータスは、Cisco ATA の登録プロセスが正常に完了していても、表示されることがあります。この場合、Cisco CallManager を再起動して、Cisco ATA の登録ステータスを正しいものにアップデートする必要があります(詳細については、「Cisco CallManager の再起動」を参照してください)。
(注) Cisco ATA という用語は、このマニュアルを通じて Cisco ATA 186 と Cisco ATA 188 の両方を示します。Cisco ATA 186 と Cisco ATA 188 に違いがある場合は、特に明記します。
この機能は、Cisco CallManager バージョン 3.2 以降でサポートされており、SCCP 用としてシスコ推奨の方法です。次の要件を満たす必要があります。
• Cisco ATA で XML サポートがオンになっている必要があります(デフォルトはオンです)。XML サポートは ConnectMode パラメータのビット 31 を使用して設定されます(「ConnectMode」を参照してください)。
• この手順を実行できるのは、Cisco CallManager の管理者だけです。
Cisco Web サイトから最新のシグナリング イメージを入手します。Cisco Web サイトでのソフトウェアの入手先、および Cisco CallManager の TFTP サーバにファイルを配置する方法については、「Cisco ATA ソフトウェアによる TFTP サーバのセットアップ」を参照してください。イメージ ファイルには .zup という拡張子が付いています。
この項では、次の 2 種類のシナリオの手順について取り上げます。
• 「すべての Cisco ATA を一括してアップグレードするための手順」
• 「単一の Cisco ATA をアップグレードするための手順」
ステップ 1 Cisco Web サイトから SCCP 用の最新の Cisco ATA リリース ソフトウェアをダウンロードし、そのファイルを Cisco CallManager の TFTP サーバに保存します。詳細については、「Cisco ATA ソフトウェアによる TFTP サーバのセットアップ」を参照してください。
ステップ 2 Cisco CallManager のメインの管理ページにアクセスします。
ステップ 3 System プルダウン メニューから Device Defaults を選択します。Device Defaults 画面が表示されます。
ステップ 4 Device Type リストで、Cisco ATA 186 というデバイス タイプを探します。デバイス タイプ Cisco ATA 186 の隣にある Load Information フィールドに、Cisco ATA のアップグレードに使用するシグナリング イメージの名前を入力します(シグナリング イメージの拡張子は .zup で、
ATA186-v2-15-ms-020812a.zup のようになります)。
ステップ 5 Device Defaults 画面の上部にある Update ボタンをクリックします。
ステップ 6 Device プルダウン メニューから Phone を選択します。Find and List Phones 画面が表示されます。
ステップ 7 Find ボタンの隣の領域に、「ata」という文字を入力し、Find を押します。Find and List Phones 画面が再び表示され、今度は Cisco CallManager に接続されているすべての Cisco ATA が示されます。
ステップ 8 Device Name カラム(リストのすべてのデバイスの上)の左側にあるチェックボックスをオンにして、表示されているすべての Cisco ATA を選択します。
ステップ 9 Find and List Phones 画面の下部にある Reset Selected ボタンをクリックします。
ステップ 10 Reset Device ポップアップ ウィンドウが表示されます。Reset Device をクリックします。Reset Device ポップアップ ウィンドウが表示されます。Reset をクリックして手順を完了します。
ステップ 11 確認メッセージが表示されます。OK をクリックします。
ステップ 1 Cisco Web サイトから SCCP 用の最新の Cisco ATA リリースをダウンロードし、そのファイルを Cisco CallManager の TFTP サーバに保存します。詳細については、「Cisco ATA ソフトウェアによる TFTP サーバのセットアップ」を参照してください。
ステップ 2 Cisco CallManager のメインの管理ページにアクセスします。
(注) この手順を続行する前に、Device Defaults 画面(System > Device Defaults)で、デバイス タイプ Cisco ATA 186 の Load Information フィールドが 0 に設定されていることを確認します。
ステップ 3 Device プルダウン メニューから Phone を選択します。Find and List Phones 画面が表示されます。
ステップ 4 Find ボタンの隣の領域に、Cisco ATA の MAC アドレスの一部または全体を入力し、Find を押します。Find and List Phones 画面が再び表示され、今度は前の画面で入力した検索基準と一致する Cisco ATA が示されます。
ステップ 5 シグナリング イメージをアップグレードする Cisco ATA のアイコンをクリックします。Phone Configuration 画面が表示されます。
ステップ 6 Phone Load フィールドに、シグナリング イメージの名前を入力します(シグナリング イメージの拡張子は .zup で、ATA186-v2-15-ms-020812a.zup のようになります)。
ステップ 8 デバイスのリセットを求めるメッセージが表示されます。OK をクリックします。
ステップ 9 Phone Configuration 画面にある Reset Phone ボタンをクリックします。
ステップ 10 Reset Device ポップアップ ウィンドウが表示されます。Reset をクリックします。
ステップ 11 確認メッセージが表示されます。OK をクリックします。
アップグレード中は、Cisco ATA の機能ボタンが点滅します。ボタンが点滅しなくなったらアップグレードは完了で、デバイスは Cisco CallManager に再登録されます。
この項では、最新のシグナリング イメージを使用して Cisco ATA を手動でアップグレードする方法について説明します。必要な実行可能ファイルは ata186us.exe という名前で、Cisco ATA リリース ソフトウェアの ZIP ファイルに組み込まれています。
この手順は、Cisco CallManager の IP アドレスまたは URL が、CA0orCM0 パラメータまたは CA1orCM1 パラメータ(「CA0orCM0 および CA1orCM1」を参照してください)によってスタティックに設定されている場合に限って使用してください。
• 「予備段階」
実行可能ファイルを実行する前に、次の手順を完了してください。
ステップ 1 CCO の登録ユーザである場合は、URL http://www.cisco.com/cgi-bin/tablebuild.pl/ata186 にアクセスしてください。
ステップ 2 適切なリリースのソフトウェアおよび使用するシグナリング イメージが含まれる ZIP ファイルを探します。それぞれのファイルの内容は、ファイル名の隣に記載されています。シグナリング イメージ ファイル(このファイルの拡張子は .zup で、ata186-v2-15-020723a.zup のようになります)を抽出し、Cisco ATA との接続性がある PC に保存します。
ステップ 3 Cisco ATA の UseTftp パラメータを 0 に設定します。
(注) 後で Cisco CallManager のアップグレード方式を使用する前に、この値の設定を 1 に戻すことを忘れないでください。
ステップ 4 (Cisco CallManager バージョン 3.2 以降の場合)Cisco CallManager の Phone Configuration 画面で、イメージをアップグレードする Cisco ATA の Phone Load フィールドを NONE に設定します。
ステップ 5 「実行可能ファイルの実行」の手順を実行します。
この項では、実行可能ファイルを実行し、音声設定メニューを使用してアップグレード プロセスを完了する手順について説明します。アップグレードの要件を満たしていること、およびプログラムの実行に使用する構文を特定していることを、まず確認してください。
• 「構文」
ata186us.exe ファイルおよび音声設定メニューを使用して Cisco ATA を最新のシグナリング イメージにアップグレードするための要件は、次のとおりです。
• -any
:ソフトウェアやビルドのバージョンに関係なくアップグレードできるようにします(推奨)。
• -h[host_ip]
--:ホストに複数の IP アドレスが割り当てられている場合に、アップグレード サーバを特定の IP アドレスに設定します。デフォルトでは、gethostbyname コマンドを実行して最初に取得した IP アドレスがプログラムで使用されます。
• -p[port]--
:サーバ ポートを特定のポート番号に設定します(デフォルトのポート番号は 8000 です。デフォルト以外のアップグレード サーバをセットアップする場合に限り、別のポート番号を使用してください)。
• -quiet
:サイレント モードです。すべての出力を [port].log という名前のログ ファイルに出力します(アップグレード サーバをデーモンとして実行している場合に役立ちます)。
• -d1,-d2,-d3
:デバッグの詳細レベルを選択します。-d3 が最も詳細です。
• image file:Cisco ATA のアップグレードに使用するシグナリング イメージ ファイルの名前です。
Cisco ATA を ata186-v2-15-020723a.zup というシグナリング イメージにアップグレードするには、次の構文を使用します。
ステップ 1 Microsoft Windows の DOS プロンプトまたはコマンド プロンプトから実行可能ファイル(「構文」を参照してください)を実行します。アップグレード方法についての指示が表示されます。
ステップ 2 Cisco ATA で、機能ボタンを押して、音声設定メニューを起動します。
ステップ 3 電話機のキーパッドを使用して、次のように入力します。
100# ip_address_of_PC * port #
これは ata186us.exe ファイルを実行した DOS プロンプトで指定した PC の IP アドレスおよびポート番号です。
たとえば、IP アドレスが 192.168.1.10 で、ポート番号が 8000(デフォルト)の場合は、次のように入力します。
アップグレードが完了すると、「Upgrade Successful」というプロンプトが再生されます。
(注) 多数の Cisco ATA を手動でアップグレードする場合は、電話機の短縮ダイヤルにソフトウェア アップグレードのダイヤル パッド シーケンスを保存して、このシーケンスを繰り返し使用できます。
Cisco ATA のシグナリング イメージが正常にアップグレードされたかどうかは、次のいずれかの方法を使用して確認できます。
Web ブラウザを使用して、イメージが正常にアップグレードされたことを確認するには、次の手順を実行します。
ステップ 2 Cisco ATA Web 設定ページの IP アドレスを入力します。
ステップ 3 ページをリフレッシュして、キャッシュをクリアします。
イメージのバージョン番号と作成日が、Cisco ATA Web 設定ページの左下隅に表示されます。
音声設定メニューを使用して、イメージが正常にアップグレードされたことを確認するには、次の手順を実行します。
ステップ 1 Cisco ATA の Phone1 ポートに接続されている電話の受話器を取り上げます。
ステップ 3 電話機のキーパッドで 123# と押して、イメージのバージョン番号を音声で確認します。
電話機のキーパッドで 123123# と押して、イメージの作成日を音声で確認します。