Single Number Reach のプロビジョニング
Mobile Connect と呼ばれる Cisco Unified Mobility アプリケーションは、一般的には Single Number Reach(SNR)と呼ばれており、Cisco Unified Communications ユーザは、デスク上の IP 電話機と携帯電話(リモート宛先)を同時に呼び出す単一のエンタープライズ電話番号を介して電話を受けることができます。Mobile Connect ユーザは、着信コールを自分のデスクか携帯電話のいずれかの任意の場所で受けることができ、割り込みなしでこれらの 1 つの電話機から別の電話機に通話を移動させることもできます。
Hosted UCS 7.1a は、Single Number Reach のプロビジョニングをサポートしています。これにより、ユーザはリモート宛先番号を作成し、これに 1 つ以上の内線を関連付けることができます。この機能が Call Manager で有効になっている場合、リモート宛先番号にも同時に転送されるため、Mobile Connect/Single Number Reach という概念になります。
ある場所でユーザが SNR 機能を使用する場合、SNR が(機能グループを介して)ユーザとその場所で有効になっている必要があります。SNR が機能グループにある場合ユーザに対して SNR ボタンが表示されますが、そのロケーションが SNR に対応していない場合、エラー メッセージ「This location does not support single number reach」が表示されます。
この章は、次の各項で構成されています。
• 「SNR/Mobile Connect 静的設定」
• 「ユーザの SNR 機能の有効化」
• 「ロケーションでの SNR 機能の有効化」
• 「SNR リモート宛先の追加」
SNR/Mobile Connect 静的設定
ここでは、Hosted UCS 7.1 a SNR 機能をサポートするために必要な手動(静的)設定手順について説明します。ここでは、次の内容について説明します。
• モビリティ向け CUCM サービス パラメータの更新
• ソフトキー テンプレートの変更とインポート
モビリティ向け CUCM サービス パラメータの更新
プロビジョニングされたリモート宛先がセントラルまたはローカル PSTN ブレークアウトを介したリモート PSTN 電話機の場合、システム(モビリティ)向けのクラスタ ワイドなサービス パラメータが Hosted UCS 7.1a SNR 機能用に設定されている必要があります。
ステップ 1 各 Cisco Unified CM クラスタで、[System] > [Service Parameters] > [Clusterwide Parameters (System - Mobility)] に移動します。
ステップ 2 [Matching Caller ID with Remote Destination] を [Partial Match] に設定します。
ステップ 3 [Number of Digits for Caller ID Partial Match] を [14] に設定します。
(注) モビリティ ユーザをサポートするためにモバイル エンタープライズ機能の保持とレジュームが必要な場合、CUCM クラスタで「Mobile Enterprise Feature Access」サービス パラメータを true に設定する必要があります。
ソフトキー テンプレートの変更とインポート
ソフトキー テンプレート設定により、管理者は Cisco Unified IP Phone がサポートするソフトキーを管理することができます。SNR デスク電話機からの SNR コールを必要なリモート宛先のデスク電話機にハンドオフするには、モビリティ ソフトキーがソフトキー テンプレートに設定されている必要があります。
Unified CM クラスタにモビリティ ソフトキーを追加するには、モビリティ キーのある関連 CUCM クラスタのソフトキー テンプレート Softkey_Advanced を編集し、ソフトキー テンプレートを USM にインポートします。詳細については、次のセクションを参照してください。 「ソフトキーと電話ボタンのテンプレートのインポート」
ユーザの SNR 機能の有効化
エンド ユーザに対して SNR 機能を有効にするには、ユーザが使用している機能グループで SNR を有効にする必要があります。
手順:
ステップ 1 [General Administration] > [Feature Groups] を選択します。
ステップ 2 [Customer] を選択します(例:Customer_D)。
ステップ 3 [Feature Group] を選択します(例:COS1International24Hour)。
ステップ 4 [Single Number Reach / Mobile Connect capabilities] チェックボックスをオンにします。
ステップ 5 [Modify] をクリックします。
ロケーションでの SNR 機能の有効化
SNR は、ロケーションで有効になっている必要があります。これは、ロケーションを追加しているときや、そのロケーションに対して SNR を有効にするように変更しているときに実行できます。SNR をサポートするようにロケーションを変更するには、次の手順を実行します。
ステップ 1 [General Administration] > [Locations] を選択します。
ステップ 2 [Location Details] で、[Single Number Reach Support] チェックボックスをオンにします。
ステップ 3 [Modify] をクリックします。
(注) そのロケーションに PSTN 公開番号が設定されいていることを確認します。リモート宛先に延長されたモビリティ コールは、SNR コールの発呼側番号のあるそのロケーションの PSTN 公開番号を使用します。
SNR リモート宛先の追加
SNR はユーザ レベルにあります。SNR Mobile Connect の USM プロビジョニングは、ローミング プロファイルおよび内線モビリティのあるユーザに限定されています。ローミング プロファイルは、内線のリモート宛先を追加するために SNR ユーザに関連付けられている必要があります。ユーザは、内線を関連付けることなくリモート宛先を作成できることに注意してください。ここでは、内線に対してリモート宛先を追加するプロビジョニング手順についてリストしています。
• SNR ユーザのローミング プロファイルの関連付け
• SNR ユーザに対するリモート宛先の追加
SNR ユーザのローミング プロファイルの関連付け
SNR ロケーション ユーザがどのローミング プロファイル(モビリティ)にも関連付けられていない場合、第 4 章の「ユーザ エクステンション モビリティの追加」にある手順を実行します。
SNR ユーザに対するリモート宛先の追加
SNR ユーザに対してリモート宛先を追加するには、次の手順を実行します。
ステップ 1 ユーザを選択する階層を介して [Location Administration] > [Users] にナビゲートします。
ステップ 2 SNR リモート宛先を追加するロケーション ユーザをクリックします。
ステップ 3 [User Management] 画面で、[Single Number Reach] をクリックします。
ステップ 4 名前を入力します(例:Remote1)。
ステップ 5 番号を入力します(例:901628100060)。
(注) SNR 名と番号は、Call Manager クラスタごとに一意です。
ステップ 6 [Mobile Phone] チェックボックスをオンにします。
(注) [Mobile Phone] チェックボックスをオンにすると、ユーザは、[Mobility] ソフトキーを押すことで、アクティブな任意のデスク電話機の通話を希望するリモート宛先にハンドオフすることができます。リモート宛先が応答すると、デスク電話機側で通話をリリースします。
ステップ 7 [Enable Mobile Connect] チェックボックスをオンにします。
(注) [Enable Mobile Connect] チェックボックスをオンにすると、着信コールに対してデスク電話機とリモート宛先が同時に鳴ります。
ステップ 8 [Available extensions to user] で、リモート宛先が必要な内線を選択します。
(注) SNR モバイル フォンの USM プロビジョニング機能([Mobility] ソフトキーを押すことによるリモート宛先へのコールのハンドオフ)は、電話機にログオンしている内線モビリティ ユーザに限定されます。SNR ユーザに対して追加するすべてのリモート宛先についてこれを繰り返します。