コンファレンス デバイスの概要
Cisco CallManager は、コンファレンス デバイス間でオーディオを混合する際の負荷を分散するため、複数のコンファレンス デバイスをサポートしています。Media Resource Manager(MRM; メディア リソース マネージャ)と呼ばれる Cisco CallManager のコンポーネントが、クラスタ全体のリソースを検索して割り当てます。MRM はすべての Cisco CallManager に常駐していて、他の Cisco CallManager サーバ上の MRM と通信します。
Cisco CallManager はハードウェア コンファレンス デバイスおよびソフトウェア コンファレンス デバイスをサポートします。つまり、ハードウェア会議とソフトウェア会議の両方の Conference Bridge を同時にアクティブにすることができます。
電話会議を行う場合は、ある一時点で同時に参加するユーザ(またはオーディオ ストリーム)の合計数を決定する必要があります。その後、ソフトウェア コンファレンス デバイスを使用する場合は、算出したストリーム数をサポートするデバイスを作成し、その設定を行います。ハードウェア Conference Bridge のストリーム数は設定することができません。この設定済みのオーディオ ストリームは、大会議用に 1 本使用することも、小会議用に数本使用することもできます。
注意 ソフトウェア コンファレンス デバイスは、Cisco CallManager サービスと同一のサーバ上で動作可能ですが、別のサーバ上で動作させることを強くお勧めします。Cisco CallManager サービスと同一のサーバ上でコンファレンス デバイスを実行すると、Cisco CallManager のパフォーマンスに悪影響を与えることがあります。
ハードウェア コンファレンス デバイスおよびソフトウェア コンファレンス デバイスの詳細については、次の項を参照してください。
• 「ハードウェア コンファレンス デバイス」
• 「ソフトウェア コンファレンス デバイス」
• 「ビデオ コンファレンス デバイス」
• 「Conference Bridge に対する Annunciator のサポート」
• 「Cisco CallManager Administration における Conference Bridge のタイプ」
ハードウェア コンファレンス デバイス
ハードウェア コンファレンス デバイスは、ハードウェア内で音声会議をサポートします。Digital Signaling Processor(DSP; デジタル シグナリング プロセッサ)は、複数の Voice over IP メディア ストリームを TDM ストリームに変換し、1 本の電話会議ストリームに混合します。DSP では、Cisco CallManager を使用する Meet-Me 会議と Ad Hoc 会議の両方をサポートします。
ハードウェア コンファレンス デバイスでは、G.711、G.729、G.723、GSM Full Rate(FR)、および GSM Enhanced Full Rate(EFR)の各コーデックに対してトランスコーディングを提供します。
MTP WS-X6608 DSP サービス カード
ハードウェア コンファレンス デバイスは WS-X6608 ポートごとに 32 の全二重ストリームに固定されています。したがって、ハードウェア コンファレンス デバイスがサポートする会議数は 32 を 3 で割った数(32/3)、つまり 10 です。ユーザは、この値を変更することはできません。
注意
WS-X6608 ポートごとの全二重ストリーム数は、最大 32 に限定されます。
NM-HDV ネットワーク モジュール
次の NM-HDV ネットワーク モジュールは、「Cisco CallManager Administration における Conference Bridge のタイプ」に示すセッションをサポートできます。ネットワーク モジュールの詳細については、『 Cisco IP テレフォニー ソリューション リファレンス ネットワーク デザイン ガイド 』、およびネットワーク モジュールをサポートする資料を参照してください。
• NM-HDV
• NM-HDV-2E1-60
• NM-HDV-2T1-48
• NM-HDV-FARM-C36
• NM-HDV-FARM-C54
• NM-HDV-FARM-C90
NM-HD ネットワーク モジュール
次の NM-HD ネットワーク モジュールは、「Cisco CallManager Administration における Conference Bridge のタイプ」に示すセッションをサポートできます。ネットワーク モジュールの詳細については、『 Cisco IP テレフォニー ソリューション リファレンス ネットワーク デザイン ガイド 』、およびネットワーク モジュールをサポートする資料を参照してください。
• NM-HD-1V
• NM-HD-2V
• NM-HD-2VE
NM-HDV2 ネットワーク モジュール
次の NM-HDV2 ネットワーク モジュールは、「Cisco CallManager Administration における Conference Bridge のタイプ」に示すセッションをサポートできます。ネットワーク モジュールの詳細については、『 Cisco IP テレフォニー ソリューション リファレンス ネットワーク デザイン ガイド 』、およびネットワーク モジュールをサポートする資料を参照してください。
• NM-HDV2
• NM-HDV2-1T1/E1
• NM-HDV2-2T1/E1
ソフトウェア コンファレンス デバイス
ソフトウェア コンファレンス デバイスの場合は、可変数のオーディオ ストリームをサポートするため、 ストリーム数を調整することができます。ユーザはソフトウェア コンファレンス デバイスを作成してその設定を行うと、そのコンファレンス デバイスがサポートする全二重オーディオ ストリーム数を選択できます。デバイスがサポートする会議の合計数を計算するには、オーディオ ストリーム数を 3 で割ります。オーディオ ストリームの最大数は、128 です。ソフトウェア コンファレンス デバイスの詳細については、「Cisco CallManager Administration における Conference Bridge のタイプ」を参照してください。
ビデオ コンファレンス デバイス
Cisco video conference bridge は、デュアル マルチメディア ブリッジで、ビデオ会議を提供します。Cisco CallManager はこの Conference Bridge タイプを適切な設定で制御します。Cisco video conference bridge は、Cisco IP video phone、H.323 エンドポイント、および音声専用の Cisco IP Phone にオーディオおよびビデオによる会議機能を提供します。管理者は、ビデオ テレフォニー ネットワークと H.323 または SIP ネットワーク間の Cisco video conference bridge リソースをパーティション化できます。Cisco video conference bridge は、ビデオ用の H.261、H.263、および H264 コーデックをサポートします。
このタイプのコンファレンス デバイスを設定するには、Cisco CallManager Administration の Conference Bridge タイプで Cisco video conference bridge (IPVC-35xx) を選択します。
ビデオ会議を保留にするときに video conference bridge だけが使用されるようにするには、その video conference bridge をメディア リソース グループに追加します。メディア リソース グループをメディア リソース グループ リストに追加し、video conference bridge を使用するデバイスまたはデバイス プールにそのメディア リソース グループ リストを割り当てます。詳細については、『 Cisco CallManager アドミニストレーション ガイド 』の「 Conference Bridge の設定」 、「 メディア リソース グループの設定」 、「 メディア リソース グループ リストの設定」 、「および デバイス プールの設定」 を参照してください。Cisco video conference bridge の詳細については、『 Cisco IP/VC 3511 MCU / Cisco IP/VC 3540 MCU モジュール アドミニストレータ ガイド 』を参照してください。
シスコ コンファレンス デバイス(WS-SVC-CMM)
アプリケーションは、Cisco Conference Bridge(WS-SVC-CMM)を制御できます。シスコ コンファレンス デバイス(WS-SVC-CMM)の詳細については、「Cisco CallManager Administration における Conference Bridge のタイプ」を参照してください。
このタイプのコンファレンス デバイスを設定するには、Cisco CallManager Administration の Conference Bridge タイプで Cisco Conference Bridge (WS-SVC-CMM) を選択します。
Conference Bridge に対する Annunciator のサポート
Cisco CallManager は、次の場合、Conference Bridge に Annunciator リソース サポートを提供します。
• Annunciator を含むメディア リソース グループ リストが、Conference Bridge の存在するデバイス プールに割り当てられている場合。
• Annunciator がデフォルトのメディア リソースとして設定されているため、クラスタ内のすべてのデバイスが Annunciator を使用できる場合。
メディア リソース グループ リストが、会議を制御するデバイスに直接割り当てられている場合、Cisco CallManager は Conference Bridge に Annunciator リソース サポートを提供しません。
Cisco CallManager Administration における Conference Bridge のタイプ
Cisco CallManager Administration には、 表 21-1 に示す Conference Bridge タイプがあります。
表 21-1 Conference Bridge タイプ
|
|
Cisco Conference Bridge Hardware |
このタイプは Cisco Catalyst 4000 および 6000 音声ゲートウェイ モジュールをサポートし、次の会議セッション数をサポートします。 Cisco Catalyst 6000 • G.711 会議:使用可能なストリーム数は 32。各会議の参加者が 3 人の場合、会議セッションの最大数は 10。または参加者が 32 人の場合、会議セッション数は 1。 Cisco Catalyst 4000 • G.711 会議のみ:会議参加者数 24 人。各会議の参加者が 6 人の場合、会議の最大数は 4。 |
Cisco Conference Bridge Software |
ソフトウェア コンファレンス デバイスはデフォルトで G.711 コーデックをサポートします。 このタイプのオーディオ ストリームの最大数は 128。ストリーム数を 128 に設定した場合、ソフトウェア会議のメディア リソースで処理可能なユーザ数は、単独の会議内で 128 人。または、ソフトウェア会議のメディア リソースで処理可能な会議リソース数は、各会議に 3 人が参加するものとして最大で 42。 Cisco IP Voice Media Streaming Application サービスおよび Cisco CallManager サービスが異なるサーバ上で実行されている場合、ソフトウェア会議の最大参加者数は、128 人に限定。
注意 Cisco IP Voice Media Streaming Application サービスおよび Cisco CallManager サービスが同一サーバ上で実行されている場合、ソフトウェア会議の最大参加者数は、48 人に限定されます。
|
Cisco IOS Conference Bridge |
このタイプは NM-HDV を使用し、Cisco VG 200 を対象に G.711 ulaw と、G.729a、G.729ab、G.729、G.729b、GSM FR、および GSM EFR コーデックとの間の変換をサポートします。 NM-HDV
|
Cisco IOS Enhanced Conference Bridge |
NM-HD 単位 このタイプは Cisco 2600XM、Cisco 2691、Cisco 3660、Cisco 3725、および Cisco 3745 をサポートし、次のセッション数を提供します。 • G.711 だけの会議:24 • G.729 会議:6 • GSM FR 会議:2 • GSM EFR 会議:1
ヒント Cisco CallManager Administration では、ゲートウェイのコマンドライン インターフェイスで、存在する同じ Conference Bridge 名を入力するようにしてください。
NM-HDV2 単位 このタイプは Cisco 2600XM、Cisco 2691、Cisco 3725、および Cisco 3745 をサポートし、次のセッション数を提供します。 • G.711 だけの会議:50 • G.729 会議:32 • GSM FR 会議:14 • GSM EFR 会議:10 |
Cisco video conference bridge (IPVC-35xx) |
この Conference Bridge タイプはビデオ会議を提供するデュアル マルチメディア ブリッジを指定します。Cisco video conference bridge は、Cisco IP video phone、H.323 エンドポイント、および音声専用の Cisco IP Phone にオーディオおよびビデオによる会議機能を提供します。 |
Cisco Conference Bridge(WS-SVC-CMM) |
この Conference Bridge タイプは Cisco Catalyst 6500 シリーズおよび Cisco 7600 シリーズの Communication Media Module(CMM)をサポートします。 この Conference Bridge タイプは、会議ごとに最大 8 つのパーティ、ポート アダプタごとに最大 64 の会議をサポートします。この Conference Bridge タイプは、G.711 mu-law、G.711 a-law、G.729 annex A と annex B、および G.723.1 コーデックをサポートします。この Conference Bridge タイプは、Ad Hoc 会議をサポートします。 |
タイプの異なる会議の使用方法:Meet-Me と Ad Hoc
Cisco CallManager は、Meet-Me 会議および Ad Hoc 会議の両方をサポートします。Meet-Me 会議では、ユーザが会議にダイヤルインして参加することができます。Ad Hoc 会議では、会議の管理者が、特定の参加者だけを会議に参加させることができます。
Meet-Me 会議では、会議専用に一連の電話番号を割り当てる必要があります。Meet-Me 会議がセットアップされると、会議の管理者は、電話番号を選択し、グループのメンバ全員にその番号を通知します。ユーザは、その電話番号に電話して、会議に参加します。会議がアクティブ中は、メンバーのだれでもその電話番号に電話すれば、会議に参加できます(ただし、ユーザが参加できるのは、その会議タイプに指定されている最大参加者数を超えていない場合で、コンファレンス デバイス上のストリームに余裕のある場合に限られます)。
Ad Hoc Conference Bridge の開始
次の 2 つの方法で Ad Hoc 会議を開始します。
• コールを保留して別の参加者にダイヤルし、追加の参加者と会議を行う。
• Select ソフトキーと Join ソフトキーを使用して、確立されたコールに参加する。
Conference ソフトキーを使用した Ad Hoc 会議
会議の管理者が、Ad Hoc 会議を制御します。 Cisco CallManager は、Ad Hoc 会議を開始したユーザを会議の管理者と見なします。Ad Hoc 会議では、会議の管理者だけが会議に参加者を追加できます。 コンファレンス デバイス上で十分なストリームが使用可能な場合に、会議の管理者は、Ad Hoc 会議に指定されている最大参加者数に達するまで、参加者を会議に追加できます(Ad Hoc 会議の最大参加者数は、Cisco CallManager Administration の Cisco CallManager Service Parameters Configuration で Maximum Ad Hoc Conference サービス パラメータ設定を使用して設定します)。Cisco CallManager はデバイスの各回線表示にある複数の Ad Hoc 会議を同時にサポートします。
会議の管理者が電話会議を開始すると、Cisco CallManager は現在のコールを保留にし、会議ランプを点滅させます(該当する場合)。ユーザには、ダイヤル トーンが聞こえます。ダイヤル トーンが聞こえたら、会議の管理者は次の会議参加者にダイヤルします。そのユーザが応答したときに Conference ソフトキーをもう一度押せば、会議は成立します。Cisco CallManager は、会議の管理者、最初の参加者と新しい会議参加者の間を Conference Bridge で接続します。各参加者の Cisco IP Phone のディスプレイには、会議への接続状況が表示されます。
会議の管理者が会議から最後の参加者を退出させるには、Cisco IP Phone モデル 7960 または 7940 上の RmLstC ソフトキーを押します。ある参加者が会議を他のパーティに転送した場合は、その転送相手が会議の最後の参加者になります。会議の参加者が会議をいったんパークし、その後でパーク中の会議を取り上げた時点で、その参加者は会議中の最後のパーティになります。会議で 2 人の参加者だけが残った場合、Cisco CallManager は会議を終了し、残った 2 人の参加者が直接ポイントツーポイント コールで再接続されます。
参加者は、電話を切るだけで会議から抜けることができます。会議の管理者が電話を切っても会議は続行しますが、会議に残っている参加者は、新らたに参加者を追加することはできません。
Join ソフトキーを使用した会議
ユーザは Select ソフトキーと Join ソフトキーを使用して、Ad Hoc 会議を開始します。確立したコール中に、Select ソフトキーを押して会議参加者を選択し、Join ソフトキーを押すと、Ad Hoc 会議が成立します。最大 15 の確立したコールを Ad Hoc 会議に追加でき、この場合の参加者総数は 16 人になります。Cisco CallManager は、Ad Hoc 会議を Conference ソフトキー方式を使用して開設した会議と同様に扱います。
cBarge を使用した会議
cBarge ソフトキーを押して会議を開始することができます。cBarge を押すと、使用可能な場合は共有 Conference Bridge を使用して割り込みコールがセットアップされます。元のコールは Conference Bridge で分割後、参加します。すべてのパーティのコール情報は Conference に変更されます。
割り込みターゲット デバイスを会議の管理者として、割り込みコールが電話会議になります。会議にさらにパーティを追加したり、任意のパーティを退出させることが可能です。
パーティがコールから解放されて会議に 2 つのパーティだけが残されると、残った 2 つのパーティは短い中断の後にポイントツーポイント コールで再接続されます。このとき、共有する会議リソースは解放されます。
cBarge を使用した共有会議の詳細については、『 Cisco CallManager 機能およびサービス ガイド 』の「 割り込みとプライバシー 」を参照してください。
Ad Hoc 会議の設定
Cisco CallManager Administration には、クラスタ全体のサービス パラメータ Drop Ad Hoc Conference が用意されています。したがって、Cisco CallManager Administration の Service Parameters Configuration ウィンドウに入力する値に基づいて、いつ Ad Hoc 会議を終了するかを選択できます。
このサービス パラメータの値を設定するには、次の手順を実行します。
手順
ステップ 1 Cisco CallManager Administration から、 Service > Service Parameter を選択します。
ステップ 2 Server ドロップダウン リスト ボックスから、クラスタ内のサーバを選択します。
ステップ 3 Service ドロップダウン リスト ボックスから、 Cisco CallManager を選択します。
ステップ 4 Drop Ad Hoc Conference ドロップダウン リスト ボックスから、次のいずれかのオプションを選択します。
• Never :会議は終了しません(これがデフォルトのオプションです)。
• When No OnNet Parties Remain in the Conference :会議に参加している最後の OnNet パーティが電話を切るか会議から退出すると、アクティブな会議が終了します。Cisco CallManager は、会議に割り当てられているすべてのリソースを解放します。
OnNet および OffNet の詳細については、 第36章「Cisco CallManager 音声ゲートウェイの概要」 、 第39章「Cisco CallManager トランク タイプの概要」 、および 第15章「ルート プランの概要」 を参照してください。
• When Conference Creator Drops Out :プライマリ コントローラ(会議の作成者)が電話を切ると、アクティブな会議が終了します。Cisco CallManager は、会議に割り当てられているすべてのリソースを解放します。
(注) 会議の管理者が会議を別のパーティに転送、パーク、またはリダイレクトすると、コールを取得したパーティが会議の仮想管理者の役割を果たします。仮想管理者は、会議に新しいパーティを追加することも、会議に追加された最後のパーティを削除することもできませんが、会議を別のパーティに転送、パーク、またはリダイレクトできます。この操作により、今度はそのパーティが会議の仮想管理者になります。この仮想管理者が電話を切ると、会議が終了します。
ステップ 5 Update をクリックします。
(注) Cisco CallManager は複数のオプションをサポートしません。つまり、選択するオプションに応じて、すべての会議で同じ機能がサポートされます。
Meet-Me Conference Bridge の開始
Meet-Me 会議では、会議専用に一連の電話番号を割り当てる必要があります。Meet-Me 会議がセットアップされると、会議の管理者は、電話番号を選択し、グループのメンバ全員にその番号を通知します。ユーザは、その電話番号に電話して、会議に参加します。会議がアクティブ中は、メンバーのだれでもその電話番号に電話すれば、会議に参加できます(ただし、ユーザが参加できるのは、その会議タイプに指定されている最大参加者数を超えていない場合で、コンファレンス デバイス上のストリームに余裕のある場合に限られます)。
ユーザが電話機のミートミーを押して Meet-Me 会議を開始すると、Cisco CallManager はそのユーザを会議の管理者と見なします。会議の管理者は、会議で使用する電話番号をすべての参加者に通知します。通知を受けた参加者は、その電話番号にダイヤルして会議に参加します。Meet-Me 会議に登録されていない他の参加者が、ミートミーを押し、Conference Bridge 専用の電話番号をダイヤルした場合は、Cisco CallManager はそのダイヤリング シグナルを無視します。
会議の管理者は、コンファレンス デバイスに指定済みの範囲から、電話番号を 1 つ選択します。Cisco CallManager 管理者は、ユーザがこの Meet-Me 機能を利用できるように、一連の Meet-Me 会議電話番号をユーザに通知しておく必要があります。
会議管理者が電話を切っても、会議は続行します。
Dependency Records
どのメディア リソース グループが Conference Bridge に関連付けられているかを検索するには、Cisco CallManager Administration Conference Bridge Configuration ウィンドウにある Dependency Records リンクをクリックします。Dependency Records Summary ウィンドウに、Conference Bridge を使用しているメディア リソース グループに関する情報が表示されます。メディア リソース グループについて詳細な情報を検索するには、メディア リソース グループをクリックして Dependency Records Details ウィンドウを表示します。Dependency Records がシステムで有効にされていない場合は、Dependency Records Summary ウィンドウにメッセージが表示されます。
Dependency Records の詳細については、『 Cisco CallManager アドミニストレーション ガイド 』の「 Dependency Records へのアクセス」 を参照してください。
Conference Bridge のパフォーマンス モニタリングおよびトラブルシューティング
Conference Bridge の Microsoft Performance Monitor カウンタを使用すると、現在 Cisco CallManager に登録はされているが現時点では使用中ではない会議の数、現在使用中の会議の数、会議が完了した回数、コールに対して会議が要求されたが使用できるリソースがなかった回数を監視することができます。
Performance Monitor カウンタの詳細については、『 Cisco CallManager Serviceability System Guide 』および『 Cisco CallManager Serviceability アドミニストレーション ガイド 』を参照してください。
Cisco CallManager は Conference Bridge に関するすべてのエラーを Event Viewer に書き込みます。Cisco CallManager Serviceability で Cisco IP Voice Media Streaming Application サービスのトレースを設定することができます。多くの問題のトラブルシューティングを行うには、サービスの Error オプションではなく、Significant オプションまたは Detail オプションを選択する必要があります。問題のトラブルシューティング後に、サービスのオプションを Error オプションに戻します。
Cisco CallManager は Cisco CallManager Serviceability で Conference Bridge の登録アラームおよび接続アラームを生成します。アラームの詳細については、『 Cisco CallManager Serviceability アドミニストレーション ガイド 』および『 Cisco CallManager Serviceability System Guide 』を参照してください。
テクニカル サポートが必要な場合、Cisco AVVID パートナーや Cisco Technical Assistance Center(TAC)に連絡する前に、C:\Program Files\Cisco\Trace\CMS\cms*.* および C:\Program Files\Cisco\Trace\CMM の Conference Bridge ログを検索してください。
Conference Bridge の設定チェックリスト
表 21-2 では、Conference Bridge を設定する際のチェックリストを示しています。
表 21-2 Conference Bridge の設定チェックリスト
|
|
ステップ 1 |
コンファレンス デバイスを設定します。 |
『 Cisco CallManager アドミニストレーション ガイド 』の「ソフトウェア コンファレンス デバイスの追加」 『 Cisco CallManager アドミニストレーション ガイド 』の「ハードウェア コンファレンス デバイスの追加」 『 Cisco CallManager アドミニストレーション ガイド 』の「Cisco IOS Conference Bridge デバイスの追加」 『 Cisco CallManager アドミニストレーション ガイド 』の「Cisco Video Conference Bridge デバイスの追加 」 『 Cisco CallManager アドミニストレーション ガイド 』の「Cisco Conference Bridge (WS-SVC-CMM) デバイスの追加」 |
ステップ 2 |
Meet-Me 番号またはパターンを設定します。 |
『 Cisco CallManager アドミニストレーション ガイド 』の「Meet-Me Number/Pattern の設定」 |
ステップ 3 |
必要に応じ、電話機テンプレートに Ad Hoc 会議用の Conference ボタンを追加するか、Meet-Me 会議用の Meet Me Conference ボタンを追加します。 このステップを行う必要があるのは、Cisco IP Phone 12 SP、12 SP+、および 30 VIP を使用する場合に限られます。 |
『 Cisco CallManager アドミニストレーション ガイド 』の「電話ボタン テンプレートの変更」 |
ステップ 4 |
ユーザが Ad Hoc 会議の開始に Join ソフトキーを使用する場合は、Standard Feature または Standard User ソフトキー テンプレートをユーザ デバイスに割り当てます。 |
『 Cisco CallManager アドミニストレーション ガイド 』の ソフトキー テンプレートの変更 |
ステップ 5 |
Ad Hoc 会議の設定値を指定します。 |
「Ad Hoc 会議の設定」を参照してください。 |
ステップ 6 |
Conference Bridge 機能が使用可能であることをユーザに通知します。 必要に応じて、Meet-Me 会議の番号範囲をユーザに通知します。 |
ユーザが Cisco IP Phone の Conference Bridge 機能にアクセスするための手順については、電話機のマニュアルを参照してください。 |
参考情報
関連項目
• 『 Cisco CallManager アドミニストレーション ガイド 』の「サーバの設定 」
• 『 Cisco CallManager アドミニストレーション ガイド 』の「電話ボタン テンプレートの設定」
• 『 Cisco CallManager アドミニストレーション ガイド 』の「Cisco IP Phone の設定」
• 『 Cisco CallManager アドミニストレーション ガイド 』の「パーティションの設定 」
• 『 Cisco CallManager アドミニストレーション ガイド 』の「Conference Bridge の設定」
• 「トランスコーディング、会議、および MTP 用の Cisco DSP リソース」
参考資料
• Cisco IP Phone Administration Guide for Cisco CallManager
• Cisco IP Phone のユーザ資料とリリース ノート(全モデル)
• Cisco CallManager Serviceability System Guide
• Cisco CallManager Serviceability アドミニストレーション ガイド
• Cisco IP/VC 3511 MCU / Cisco IP/VC 3540 MCU モジュール アドミニストレータ ガイド