会議デバイスの概要
Cisco Unified Communications Manager は、会議に参加するエンドポイント間でオーディオを混合する際の負荷を分散するために、複数の会議デバイスをサポートしています。Media Resource Manager(MRM; メディア リソース マネージャ)と呼ばれる Cisco Unified Communications Manager のコンポーネントが、クラスタ全体のリソースを検索して割り当てます。MRM はすべての Cisco Unified Communications Manager サーバに常駐していて、他の Cisco Unified Communications Manager サーバ上の MRM と通信します。
Cisco Unified Communications Manager はハードウェア会議デバイスおよびソフトウェア会議デバイスをサポートします。つまり、ハードウェア会議とソフトウェア会議の両方の会議ブリッジを同時にアクティブにすることができます。
電話会議を行う場合は、ある一時点で同時に参加するユーザ(またはオーディオ ストリーム)の合計数を決定する必要があります(オーディオ ストリームは会議での双方向オーディオ パスで、エンドポイント/参加者ごとに 1 つのストリームをサポートします)。その後、ソフトウェア会議デバイスを使用する場合は、算出したストリーム数をサポートするデバイスを作成し、その設定を行います(ストリーム数の計算方法については、「ソフトウェア会議デバイス」を参照してください)。ハードウェア会議ブリッジのストリーム数は設定することができません。この設定済みのオーディオ ストリームは、大会議用に 1 本使用することも、小会議用に数本使用することもできます。
注意 ソフトウェア会議デバイスは、Cisco Unified CallManager サービスと同一のサーバ上で動作可能ですが、別のサーバ上で動作させることを強くお勧めします。Cisco Unified CallManager サービスと同一のサーバ上で会議デバイスを実行すると、Cisco Unified Communications Manager のパフォーマンスに悪影響を与えることがあります。
ハードウェア会議デバイスおよびソフトウェア会議デバイスの詳細については、次の項を参照してください。
• 「ルータ ベースの会議機能」
• 「ソフトウェア会議デバイス」
• 「ビデオ会議デバイス」
• 「シスコ会議デバイス(WS-SVC-CMM)」
• 「MTP WS-X6608 DSP サービス カード」
• 「会議ブリッジに対するアナンシエータのサポート」
• 「Cisco Unified Communications Manager の管理機能における会議ブリッジのタイプ」
ルータ ベースの会議機能
Cisco 1700、Cisco 2600、Cisco 2600XM、Cisco 2800、Cisco 3600、Cisco 3700、および Cisco 3800 シリーズの音声ゲートウェイ ルータには、Cisco Unified Communications Manager 用の会議機能があります。これらのルータは、次の 2 つの機能で会議を提供します。
• Cisco Conferencing and Transcoding for Voice Gateway Routers。NM-HDV ネットワーク モジュールまたは NM-HDV-FARM ネットワーク モジュールを使用します。この機能は、1 つの会議で最大 6 人の参加者をサポートします。この機能をサポートするには、Cisco Unified Communications Manager の管理ページの [会議ブリッジの設定(Conference Bridge Configuration)] ウィンドウから [Cisco IOS Conference Bridge] を選択します。
Cisco Enhanced Conferencing and Transcoding for Voice Gateway Routers。Cisco 2800 シリーズおよび 3800 シリーズの音声ゲートウェイ ルータ上で Cisco Packet Voice/Fax Digital Signal Processor Modules(PVDM2)を使用するか、NM-HD-xx ネットワーク モジュールまたは NM-HDV2 ネットワーク モジュールを使用します。この機能は、1 つの会議で 8 人の参加者をサポートします(Communications Manager のバージョン番号を指定できる Cisco IOS バージョンを使用している場合、この機能をサポートするには、そのバージョンが、使用している Communications Manager のバージョンと一致していることを確認し、Cisco Unified Communications Manager の管理ページの [会議ブリッジの設定(Conference Bridge Configuration)] ウィンドウから [Cisco IOS Enhanced Conference Bridge] を選択します。Communications Manager のバージョン番号を指定できない Cisco IOS バージョンを使用している場合は、代わりに [Cisco IOS Conference Bridge] を選択します)。これらの会議ルータの詳細については、使用するルータに添付されている IOS ルータの資料を参照してください。
ルータが使用可能な会議では、ハードウェアでの音声会議がサポートされます。Digital Signaling Processor(DSP; デジタル シグナル プロセッサ)は、複数の Voice over IP メディア ストリームを TDM ストリームに変換し、1 本の電話会議ストリームに混合します。DSP では、Cisco Unified Communications Manager を使用するミートミー会議とアドホック会議の両方をサポートします。
会議をサポートするシスコのルータには、次のコーデックがあります。
• G.711 a/u-law
• G.729、G.729a、G.729b、G.729ab
• GSM FR、GSM EFR(Cisco Enhanced Conferencing and Transcoding for Voice Gateway Routers 機能のみをサポート)
ソフトウェア会議デバイス
ソフトウェア会議デバイスの場合は、可変数のオーディオ ストリームをサポートするため、 ストリーム数を調整することができます。ユーザはソフトウェア会議デバイスを設定すると、その会議デバイスがサポートする全二重オーディオ ストリーム数を選択できます。デバイスがサポートする会議の合計数を計算するには、オーディオ ストリーム数を 3(1 つの会議の最小参加者数)で割ります。オーディオ ストリームの最大数は、128 です。ソフトウェア会議デバイスの詳細については、「Cisco Unified Communications Manager の管理機能における会議ブリッジのタイプ」を参照してください。
ビデオ会議デバイス
Cisco は、デュアル マルチメディア ブリッジで、ビデオ会議を提供します。Cisco Unified Communications Manager はこの会議ブリッジ タイプを適切な設定で制御します。Cisco Video Conference Bridge は、Cisco IP video phone、H.323 エンドポイント、および音声専用の Cisco Unified IP Phone にオーディオおよびビデオによる会議機能を提供します。管理者は、ビデオ テレフォニー ネットワークと H.323 または SIP ネットワーク間の Cisco video conference bridge リソースをパーティション化できます。Cisco Video Conference Bridge は、ビデオ用の H.261、H.263、および H264 コーデックをサポートします。
このタイプの会議デバイスを設定するには、Cisco Unified Communications Manager の管理ページの [会議ブリッジタイプ(Conference Bridge Type)] で [Cisco Video Conference Bridge (IPVC-35xx)] を選択します。
ビデオ会議を保留にするときにビデオ会議ブリッジだけが使用されるようにするには、そのビデオ会議ブリッジをメディア リソース グループに追加します。メディア リソース グループをメディア リソース グループ リストに追加し、ビデオ会議ブリッジを使用するデバイスまたはデバイス プールにそのメディア リソース グループ リストを割り当てます。詳細については、『 Cisco Unified Communications Manager アドミニストレーション ガイド 』の 「会議ブリッジの設定」 、 「メディア リソース グループの設定」 、 「メディア リソース グループ リストの設定」 、および 「デバイス プールの設定」 を参照してください。Cisco Video Conference Bridge の詳細については、『 Cisco Unified Videoconferencing MCU 3511 and Cisco Unified Videoconferencing MCU 3540 Module Administrator Guide 』を参照してください。
シスコ会議デバイス(WS-SVC-CMM)
アプリケーションは、Cisco Unified Communications Manager Conference Bridge(WS-SVC-CMM)を制御できます。シスコ会議デバイス(WS-SVC-CMM)の詳細については、「Cisco Unified Communications Manager の管理機能における会議ブリッジのタイプ」を参照してください。
このタイプの会議デバイスを設定するには、Cisco Unified Communications Manager の管理ページの [会議ブリッジタイプ(Conference Bridge Type)] で [Cisco Conference Bridge (WS-SVC-CMM)] を選択します。
MTP WS-X6608 DSP サービス カード
ハードウェア会議デバイスは WS-X6608 ポートごとに 32 の全二重ストリームに固定されています。したがって、ハードウェア会議デバイスがサポートする会議数は 32 を 3 で割った数(32/3)、つまり 10 です。ユーザは、この値を変更することはできません。
注意 WS-X6608 ポートごとの全二重ストリーム数は、最大 32 に限定されます。
会議ブリッジに対するアナンシエータのサポート
Cisco Unified Communications Manager は、次の場合、会議ブリッジにアナンシエータ リソース サポートを提供します。
• アナンシエータを含むメディア リソース グループ リストが、会議ブリッジの存在するデバイス プールに割り当てられている場合。
• アナンシエータがデフォルトのメディア リソースとして設定されているため、クラスタ内のすべてのデバイスがアナンシエータを使用できる場合。
メディア リソース グループ リストが、会議を制御するデバイスに直接割り当てられている場合、Cisco Unified Communications Manager は会議ブリッジにアナンシエータ リソース サポートを提供しません。
Cisco Unified Communications Manager の管理機能における会議ブリッジのタイプ
Cisco Unified Communications Manager の管理機能には、 表 24-2 に示す会議ブリッジ タイプがあります。
表 24-2 会議ブリッジ タイプ
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Cisco Conference Bridge Hardware (WS-6608-T1 または WS-6608-E1) |
このタイプは Cisco Catalyst 4000 および 6000 音声ゲートウェイ モジュールをサポートし、次の会議セッション数をサポートします。 Cisco Catalyst 6000 • G.711 または G.729a 会議:1 ポート当たりの参加者数 32 人、1 会議当たりの最大参加者数 6 人、1 モジュール当たりの合計参加者数 256 人、参加者数 3 人でのブリッジの数は 10。 • GSM:1 ポート当たりの参加者数 24 人、1 会議当たりの最大参加者数 6 人、1 モジュール当たりの合計参加者数 192 人。 Cisco Catalyst 4000 • G.711 会議のみ:会議参加者数 24 人。各会議の参加者が 6 人の場合、会議の最大数は 4。 |
Cisco Conference Bridge Software |
ソフトウェア会議デバイスはデフォルトで G.711 コーデックをサポートします。 このタイプのオーディオ ストリームの最大数は 128。ストリーム数を 128 に設定した場合、ソフトウェア会議のメディア リソースで処理可能なユーザ数は、単独の会議内で 128 人。または、ソフトウェア会議のメディア リソースで処理可能な会議リソース数は、各会議に 3 人が参加するものとして最大で 42。
注意 Cisco IP Voice Media Streaming Application サービスおよび Cisco CallManager サービスが同一サーバ上で実行されている場合、ソフトウェア会議の最大参加者数は、48 人に限定されます。
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Cisco IOS Conferencing and Transcoding for Voice Gateway Routers |
• NM-HDV または NM-HDV-FARM ネットワーク モジュールを使用。 • G.711 a/mu-law、G.729、G.729a、G.729b、および G.729ab の参加者が 1 つの会議に参加。 • 最大 6 パーティが 1 つの会議コールに参加。 Cisco Unified Communications Manager は、会議リソースをコールに動的に割り当てます。Cisco IOS Conferencing と Cisco IOS Enhanced Conferencing の両方を含んだ Cisco Unified Communications Manager ネットワークでは、Cisco CallManager サービス パラメータの Maximum Ad hoc Conference と Maximum MeetMe Conference Unicast を会議参加者数 6 に設定します。 Cisco IOS Conferencing and Transcoding for Voice Gateway Routers の詳細については、製品に付属の IOS 資料を参照してください。 |
Cisco IOS Enhanced Conferencing and Transcoding for Voice Gateway Routers |
• Cisco 2800 シリーズおよび 3800 シリーズの音声ゲートウェイ ルータ上でオンボードの Cisco Packet Voice/Fax Digital Signal Processor Modules(PVDM2)を使用、あるいは NM-HD ネットワーク モジュールまたは NM-HDV2 ネットワーク モジュールを使用。 • G.711 a-law/mu-law、G.729、G.729a、G.729b、G.729ab、GSM FR、および GSM EFR の参加者が 1 つの会議に参加。 • 最大 8 パーティが 1 つのコールに参加。 ヒント Cisco Unified Communications Manager の管理ページでは、ゲートウェイのコマンドライン インターフェイスで、存在する同じ会議ブリッジ名を入力するようにしてください。 Cisco Unified Communications Manager は、会議リソースをコールに動的に割り当てます。Cisco IOS Conferencing と Cisco IOS Enhanced Conferencing の両方を含んだ Cisco Unified Communications Manager ネットワークでは、Cisco CallManager サービス パラメータの Maximum Ad hoc Conference と Maximum MeetMe Conference Unicast を会議参加者数 6 に設定します。 Cisco IOS Enhanced Conferencing and Transcoding for Voice Gateway Routers の詳細については、製品に付属の IOS 資料を参照してください。 |
Cisco video conference bridge (IPVC-35xx) |
この会議ブリッジ タイプはビデオ会議を提供するデュアル マルチメディア ブリッジを指定します。Cisco Video Conference Bridge は、Cisco IP video phone、H.323 エンドポイント、および音声専用の Cisco Unified IP Phone にオーディオおよびビデオによる会議機能を提供します。 |
Cisco Conference Bridge(WS-SVC-CMM) |
この会議ブリッジ タイプは Cisco Catalyst 6500 シリーズおよび Cisco 7600 シリーズの Communication Media Module(CMM)をサポートします。 この会議ブリッジ タイプは、会議ごとに最大 8 つのパーティ、ポート アダプタごとに最大 64 の会議をサポートします。この会議ブリッジ タイプは、G.711 mu-law、G.711 a-law、G.729 annex A と annex B、および G.723.1 コーデックをサポートします。この会議ブリッジ タイプは、アドホック会議をサポートします。 |
さまざまなタイプの会議の使用方法:ミートミーとアドホック
Cisco Unified Communications Manager は、ミートミー会議およびアドホック会議の両方をサポートします。ミートミー会議では、ユーザが会議にダイヤルインして参加することができます。アドホック会議では、会議の管理者(または、ある場合には別の参加者)が特定の参加者を会議に追加することができます。
ミートミー会議では、会議専用に一連の電話番号を割り当てる必要があります。ミートミー会議がセットアップされると、会議の管理者は、電話番号を選択し、グループのメンバー全員にその番号を通知します。ユーザは、その電話番号に電話して、会議に参加します。会議がアクティブ中は、メンバーの誰でもその電話番号に電話すれば、会議に参加できます(ただし、ユーザが参加できるのは、その会議タイプに指定されている最大参加者数を超えていない場合で、会議デバイス上のストリームに余裕のある場合に限られます)。
アドホック会議には、基本と高度の 2 つのタイプがあります。基本アドホック会議では、会議の開始者が会議の管理者になり、他の参加者を追加または削除できる唯一の参加者になります。高度なアドホック会議では、どの参加者も他の参加者を追加または削除できます。追加と削除を使用できるのは、会議の開始者に限定されません。高度なアドホック会議では、複数のアドホック会議をリンクして統合することもできます。クラスタ全体のサービス パラメータ Advanced Ad Hoc Conference Enabled を [True] に設定すると、高度なアドホック会議にアクセスできるようになります。
アドホック会議およびミートミー会議の詳細については、次の項を参照してください。
• 「アドホック会議の開始」
• 「ミートミー会議の開始」
アドホック会議の開始
次の方法でアドホック会議を開始します。
• [会議(Confrn)]ソフトキーを押し、別の参加者にダイヤルして、[会議] ソフトキーを再度押して新しい参加者を追加する。
• [選択] ソフトキーと [参加] ソフトキーを使用して、確立されたコールに参加する。
会議デバイス上で十分なストリームが使用可能な場合に、会議の管理者(または、高度なアドホック会議の場合は他の参加者)は、アドホック会議に指定されている最大参加者数に達するまで、参加者を会議に追加できます。アドホック会議の最大参加者数は、[サービスパラメータ設定(Service Parameter Configuration)] ウィンドウで Maximum Ad Hoc Conference サービス パラメータを使用して設定します。Cisco Unified Communications Manager はデバイスの各ライン アピアランスにある複数のアドホック会議を同時にサポートします。
[会議] ソフトキーを使用したアドホック会議
ユーザが会議コールを開始すると、Cisco Unified Communications Manager は現在のコールを保留にし、会議ランプを点滅させます(該当する場合)。ユーザには、ダイヤル トーンが聞こえます。ダイヤル トーンが聞こえたら、会議の管理者は次の会議参加者にダイヤルして [会議] ソフトキーを押し、会議を成立させます。Cisco Unified Communications Manager は、会議の管理者、最初の参加者と新しい会議参加者の間を会議ブリッジで接続します。参加している各 Cisco Unified IP Phone のディスプレイには、会議への接続状況が表示されます。
会議の管理者(または、高度なアドホック会議の場合は他の参加者)は、Cisco Unified IP Phone 7960 または 7940 上で、[ドロップ] ソフトキーを押すことで最後の会議参加者を会議から削除できます。会議の管理者(または、高度なアドホック会議の場合は他の参加者)は、[参加者] ソフトキーを押して参加者のリストを表示し、参加者を選択して、[削除] ソフトキー([参加者] ソフトキーを押した後のみ表示)を押して任意の参加者を削除することもできます。
会議の参加者は、Cisco Unified IP Phone 上で、[参加者] ソフトキーを押すことで会議参加者のリストを表示でき、[ドロップ] ソフトキーを押すことで、最後の会議参加者を会議から削除できます。会議参加者が別のパーティへ会議を転送すると、その転送されたパーティが最後の会議参加者になります。会議の参加者が会議をいったんパークし、その後でパーク中の会議を取り上げた時点で、その参加者は会議中の最後のパーティになります。会議で 2 人の参加者だけが残った場合、Cisco Unified Communications Manager は会議を終了し、残った 2 人の参加者が直接ポイントツーポイント コールで再接続されます。
参加者は、電話を切るだけで会議から抜けることができます。基本アドホック会議の場合、会議の管理者が電話を切っても会議は続行しますが、会議に残っている参加者は、新たに参加者を追加することはできません。高度なアドホック会議の場合は、開始者が電話を切っても会議が継続され、残っている参加者が新しい参加者を追加できます。
[参加] ソフトキーを使用した会議
ユーザは [選択] ソフトキーと [参加] ソフトキーを使用して、アドホック会議を開始します。確立したコール中に、[選択] ソフトキーを押して会議参加者を選択し、[参加] ソフトキーを押すと、アドホック会議が成立します。最大 15 の確立したコールをアドホック会議に追加でき、この場合の参加者総数は 16 人になります。Cisco Unified Communications Manager は、アドホック会議を [会議] ソフトキー方式を使用して開設した会議と同様に扱います。
(注) 回線をまたいで参加の機能を使用すると、複数の異なる回線(電話番号が異なる回線または電話番号が同じでパーティションが異なる回線)上の会議参加者を参加させることができます。会議に追加できる確立されたコールの最大数は、Maximum Ad Hoc Conference サービス パラメータで制御されます。
[C割込] を使用した会議
会議は、[C割込] ソフトキーを押して開始できます。または、ワンボタン C 割り込み機能が使用可能になっている場合は、アクティブなコールのシェアドライン ボタンを押して開始することもできます。C 割り込みが起動されると、使用可能な場合は共有会議ブリッジを使用して割り込みコールがセットアップされます。元のコールは会議ブリッジで分割後、参加します。すべてのパーティのコール情報は Conference に変更されます。
割り込みターゲット デバイスを会議の管理者として、割り込みコールが電話会議になります。会議にさらにパーティを追加したり、任意のパーティを退出させたりすることが可能です。
パーティがコールから解放されて会議に 2 つのパーティだけが残されると、残った 2 つのパーティは短い中断の後、ポイントツーポイント コールで再接続されます。このとき、共有する会議リソースは解放されます。
C 割り込みまたはワンボタン C 割り込みの機能を使用した共有会議の詳細については、『 Cisco Unified Communications Manager 機能およびサービス ガイド 』の 「割り込みとプライバシー」 の項を参照してください。
アドホック会議のリンク
高度なアドホック会議では、アドホック会議を別のアドホック会議に個々の参加者のように追加して、複数のアドホック会議をリンクし、統合することができます。Advanced Ad Hoc Conference Enabled サービス パラメータが [False] に設定されている場合、複数の会議をリンクして統合しようとすると、IP Phone にメッセージが表示されます。個々の参加者をアドホック会議に追加する場合と同じ方法で、別の会議をアドホック会議に追加することもできます。
SIP を実行している電話機の場合、アドホック会議のリンクを開始できるのは、会議機能と転送機能を使用する方法だけです。このシステムでは、直接転送および参加をサポートしていません。SIP を実行している電話機のうちサポートされる電話機は、Cisco Unified IP Phone 7911、7941、7961、7970、および 7971 です。
(注) リンクされた会議の参加者は、全員が互いに会話できますが、会議が単一の会議に併合されたわけではありません。[参加者] ソフトキーを押すと、追加された会議は会議として表示され、追加された会議に含まれている個々の参加者は表示されません。各参加者に表示される参加者は、自分の会議ブリッジに含まれている個々の参加者だけです。
会議のリンクには、リニアとノンリニアの 2 タイプがあります。
リニア アドホック会議リンク
リニア アドホック会議リンクでは、2 つまでのアドホック会議が任意の参加先会議に直接リンクできます。リニア アドホック会議リンクの例については、図 24-1 を参照してください。
図 24-1 リニア アドホック会議リンクの例
リニア会議リンクでは、1 つの会議に直接リンクしている会議リンクが 2 つまでである限り、追加できるアドホック会議の数に制限はありません。
注意
図 24-1 の場合、会議ブリッジ 1 が会議ブリッジ 3 に直接リンクすると会議のループが発生します。会議をループすることで追加される機能はありません。すべての会議の参加者にエコーが聞こえる場合があるため、この状態になることは避けるようにしてください。
ノンリニア アドホック会議リンク
3 つ以上のアドホック会議が別の会議に直接リンクすると、ノンリニア リンクが発生します。このタイプのリンクは、会議リソースに悪影響を及ぼす可能性があるため、デフォルトでは許可されません。ノンリニア アドホック会議リンクの例については、図 24-2 を参照してください。
図 24-2 ノンリニア アドホック会議リンクの例
ノンリニア会議リンクを有効にするには、クラスタ全体のサービス パラメータ Non-linear Ad Hoc Conference Linking Enabled を [True] に設定します。ノンリニア アドホック会議リンクは、Non-linear Ad Hoc Conference Linking Enabled サービス パラメータと Advanced Ad Hoc Conference Enabled サービス パラメータを両方とも [True] に設定しない限り有効になりません。
Non-linear Ad Hoc Conference Linking Enabled サービス パラメータにアクセスできるのは、[サービス パラメータ設定(Service Parameter Configuration)] ウィンドウの詳細設定ビューだけです。[サービスパラメータ設定(Service Parameter Configuration)] ウィンドウの詳細設定ビューの詳細については、『 Cisco Unified Communications Manager アドミニストレーション ガイド 』の 「サービス パラメータの設定」 の項を参照してください。
(注) Non-linear Ad Hoc Conference Linking Enabled サービス パラメータは、シスコのサポート技術者から指示がない限り、デフォルト値([False])のままに設定しておいてください。
注意
会議がノンリニア方式でリンクされている場合、実際の参加者が会議から全員退出したときに会議リソースが解放されないことがあります。この状態では、誰も会議ブリッジを使用していない場合でも会議ブリッジが相互に接続されたままになります。この現象が発生するのは、各会議が、自身の会議ブリッジに直接接続している参加者しか認識しないためです。それぞれの会議は、他の会議の実際の参加者が全員退出したことを検出できません。会議リソースが停止状態になるリスクを低減するには、Non-linear Ad Hoc Conference Linking Enabled サービス パラメータを [True] に設定している場合、会議ブリッジを頻繁に再起動するようにします。
アドホック会議の設定
アドホック会議に影響するクラスタ全体のサービス パラメータは、次の 3 つです。
• Drop Ad Hoc Conference
• Advanced Ad Hoc Conference Enabled
• Non-linear Ad Hoc Conference Linking Enabled
Drop Ad Hoc Conference
Drop Ad Hoc Conference パラメータを使用すると、アドホック会議をいつ終了するかを選択できます。
(注) 高度なアドホック会議で提供される追加機能を使用する場合は、このサービス パラメータを [Never] に設定することをお勧めします。他の設定値にした場合、会議が予期しないタイミングで終了する可能性があります。
Cisco Unified Communications Manager の管理ページには、クラスタ全体のサービス パラメータ Drop Ad Hoc Conference があり、通話料金に関する不正行為を防止できます(内部の会議管理者が切断しても、外部の通話者は接続したままになります)。このサービス パラメータの設定値は、アドホック会議を終了する条件を指定します。
(注) SIP を実行している Cisco Unified IP Phone 7940 または 7960、あるいは SIP を実行しているサードパーティ電話機から開始された会議コールの場合は、Drop Ad Hoc Conference サービス パラメータの動作が異なります。「SIP を実行している電話機のアドホック会議の設定に関する制限事項」を参照してください。
このサービス パラメータの値を設定するには、次の手順を実行します。
手順
ステップ 1 Cisco Unified Communications Manager の管理ページで、[システム(System)] > [サービスパラメータ(Service Parameters)] を選択します。
ステップ 2 [サーバ(Server)] ドロップダウン リスト ボックスから、クラスタ内のサーバを選択します。
ステップ 3 [サービス(Service)] ドロップダウン リスト ボックスから [Cisco Unified Communications Manager] を選択します。
ステップ 4 ウィンドウの [Clusterwide Parameters (Features - General)] 領域に示される [Drop Ad Hoc Conference] ドロップダウン リスト ボックスから、次のいずれかのオプションを選択します。
• [Never]:会議は終了しません(これがデフォルトのオプションです)。
• [When No OnNet Parties Remain in the Conference]:会議に参加している最後の OnNet パーティが電話を切るか会議から退出すると、アクティブな会議が終了します。Cisco Unified Communications Manager は、会議に割り当てられているすべてのリソースを解放します。
OnNet および OffNet の詳細については、「Cisco Unified Communications Manager 音声ゲートウェイの概要」、「Cisco Unified Communications Manager トランク タイプの概要」、および「ルート プランの概要」を参照してください。
• [When Conference Controller Leaves]:プライマリ コントローラ(会議の作成者)が電話を切ると、アクティブな会議が終了します。Cisco Unified Communications Manager は、会議に割り当てられているすべてのリソースを解放します。
(注) 会議の管理者が会議を別のパーティに転送、パーク、またはリダイレクトすると、コールを取得したパーティが会議の仮想管理者の役割を果たします。仮想管理者は、会議に新しいパーティを追加することも、会議に追加されたいずれかのパーティを削除することもできませんが、会議を別のパーティに転送、パーク、またはリダイレクトできます。この操作により、今度はそのパーティが会議の仮想管理者になります。この仮想管理者が電話を切ると、会議が終了します。
ステップ 5 [保存(Save)] をクリックします。
(注) Cisco Unified Communications Manager は複数選択をサポートしません。つまり、選択するオプションに応じて、すべての会議で同じ機能がサポートされます。
Advanced Ad Hoc Conference Enabled
Advanced Ad Hoc Conference Enabled パラメータを使用すると、高度なアドホック会議機能の使用をユーザに許可するかどうかを選択できます。この機能には、会議の管理者以外の参加者が他の参加者を追加および削除する機能、すべての参加者がアドホック会議をリンクして統合する機能があります。
このサービス パラメータの値を設定するには、次の手順を実行します。
手順
ステップ 1 Cisco Unified Communications Manager の管理ページで、[サービス(Service)] > [サービスパラメータ(Service Parameter)] を選択します。
ステップ 2 [サーバ(Server)] ドロップダウン リスト ボックスから、クラスタ内のサーバを選択します。
ステップ 3 [サービス(Service)] ドロップダウン リスト ボックスから [Cisco Unified Communications Manager] を選択します。
ステップ 4 [Advanced Ad Hoc Conference Enabled] ドロップダウン リスト ボックスから、次のいずれかのオプションを選択します。
• [False]:このデフォルト オプションは、高度なアドホック会議機能を有効にしないことを指定します。
• [True]:このオプションは、高度なアドホック会議機能を有効にすることを指定します。
ステップ 5 [更新(Update)] をクリックします。
Non-linear Ad Hoc Conference Linking Enabled
Non-linear Ad Hoc Conference Linking Enabled パラメータを使用すると、会議をノンリニア方式でリンクする(1 つの会議に 3 つ以上の会議がリンクされる)ことを参加者に許可するかどうかを選択できます。
(注) この設定は、シスコのサポート技術者の指示がない限り、デフォルトから変更しないでください。
このサービス パラメータの値を設定するには、次の手順を実行します。
手順
ステップ 1 Cisco Unified Communications Manager の管理ページで、[サービス(Service)] > [サービスパラメータ(Service Parameter)] を選択します。
ステップ 2 [サーバ(Server)] ドロップダウン リスト ボックスから、クラスタ内のサーバを選択します。
ステップ 3 [サービス(Service)] ドロップダウン リスト ボックスから [Cisco Unified Communications Manager] を選択します。
ステップ 4 ウィンドウの最上部付近にある [詳細設定(Advanced)] ボタンをクリックします。[サービスパラメータ設定(Service Parameter Configuration)] ウィンドウの詳細設定ビューについては、『 Cisco Unified Communications Manager アドミニストレーション ガイド 』の 「サービス パラメータの設定」 の項を参照してください。
ステップ 5 [Non-linear Ad Hoc Conference Linking Enabled] ドロップダウン リスト ボックスから、次のいずれかのオプションを選択します。
• [False]:このデフォルト オプションは、ノンリニア会議リンクが許可されないことを指定します。この設定は、シスコのサポート技術者の指示がない限り、デフォルトから変更しないでください。
• [True]:このオプションは、ノンリニア アドホック会議リンクが許可されることを指定します。この設定の注意事項については、「ノンリニア アドホック会議リンク」の項を参照してください。
ステップ 6 [更新(Update)] をクリックします。
SIP を実行している電話機のアドホック会議の設定に関する制限事項
ここでは、SIP を実行している Cisco Unified IP Phone でのアドホック会議の相違点について説明します。
SIP を実行している Cisco Unified IP Phone 7911、7941、7961、7970、および 7971 のアドホック会議に関する制限事項
• Cisco Unified Communications Manager は、新しいパーティが追加されたとき、および新しいパーティがアドホック会議から退出したときに、それぞれ「ビープ音 1 回(beep)」と「ビープ音 2 回(beep beep)」のトーンを使用します。パーティがアドホック会議に追加されたとき、SIP を実行している電話機のユーザにビープ音が再生されない場合があります。また、参加者がアドホック会議から退出したときに、SIP を実行している電話機のユーザにビープ音 2 回が再生されない場合があります。ユーザにビープ音が再生されない原因は、Cisco Unified Communications Manager が会議プロセスで接続を確立および破棄するのに時間がかかるためです。
SIP を実行している Cisco Unified IP Phone 7940/7960 および SIP を実行しているサードパーティ製電話機のアドホック会議に関する制限事項
• ローカル会議が作成されたとき、SIP を実行している電話機の表示が、SCCP を実行している電話機の表示と異なります。たとえば、SCCP を実行している電話機がコールを会議コールとして表示するのに対し、SIP を実行している電話機は会議コールを個別のコールとして(各コールの隣に会議アイコンを付けて)表示します。SIP を実行している Cisco Unified IP Phone 7940/7960 はアドホック会議を作成できませんが、ローカル会議は作成できます。
• [参加者] ソフトキー(ConfList)を使用できません。
• [ドロップ] ソフトキー(RmLstC)を使用できません。
• Cisco Unified Communications Manager は、会議コールを会議として開始した上記の SIP を実行している電話機を認識しないため、Drop Ad Hoc Conference サービス パラメータの設定は適用されません。
• SIP プロファイル パラメータの [会議参加が有効(Conference Join Enabled)] は、会議の管理者がローカルでホストされた会議を終了したときに、SIP を実行している電話機の動作を制御します。[会議参加が有効(Conference Join Enabled)] チェックボックスがオフの場合は、会議の管理者がアドホック会議コールを終了すると、すべてのレッグの接続が切断されます。[会議参加が有効(Conference Join Enabled)] チェックボックスがオンの場合、残りの 2 つのパーティは接続されたまま残ります。
• Drop Ad Hoc Conference パラメータの設定によって、SCCP を実行している電話機から開始された会議コールに提供される制御と同じレベルの制御を実現するには、SIP を実行している電話機(Cisco Unified IP Phone 7940/60)上で開始された会議に対して管理者が、Conference Join Enabled SIP プロファイル パラメータと Block OffNet to OffNet Transfer サービス パラメータを組み合わせて使用します(SIP を実行している電話機では会議コールから退出するときに転送が行われるため、Block OffNet to OffNet Transfer では、2 台の OffNet 電話機がコール中のままになることが禁止されて、通話料金の不正行為が防止されます)。
• Cisco Unified Communications Manager は、新しいパーティが追加されたとき、および新しいパーティがアドホック会議から退出したときに、それぞれ「ビープ音 1 回(beep)」と「ビープ音 2 回(beep beep)」のトーンを使用します。パーティがアドホック会議に追加されたとき、SIP を実行している電話機のユーザにビープ音が再生されない場合があります。また、参加者がアドホック会議から退出したときに、SIP を実行している電話機のユーザにビープ音 2 回が再生されない場合があります。ユーザにビープ音が再生されない原因は、Cisco Unified Communications Manager が会議プロセスで接続を確立および破棄するのに時間がかかるためです。
アドホック会議の制限事項
アドホック会議には、次の制限事項があります。
• Cisco Unified Communications Manager で同時にサポートされるアドホック会議の数は、Cisco Unified Communications Manager サーバごとに最大で 100 までです。
• Cisco Unified Communications Manager は、アドホック会議ごとに最大で 64 の参加者をサポートします(ただし、十分な会議リソースが使用可能な場合)。リンクされたアドホック会議の場合、システムはそれぞれの会議を 1 名の参加者と見なします。これは、会議がリニア方式とノンリニア方式のどちらでリンクされている場合でも同様です。
ミートミー会議の開始
ミートミー会議では、会議専用に一連の電話番号を割り当てる必要があります。ミートミー会議がセットアップされると、会議の管理者は、電話番号を選択し、グループのメンバー全員にその番号を通知します。ユーザは、その電話番号に電話して、会議に参加します。会議がアクティブ中は、メンバーの誰でもその電話番号に電話すれば、会議に参加できます(ただし、ユーザが参加できるのは、その会議タイプに指定されている最大参加者数を超えていない場合で、会議デバイス上のストリームに余裕のある場合に限られます)。
ユーザが電話機の [ミートミー] を押してミートミー会議を開始すると、Cisco Unified Communications Manager はそのユーザを会議の管理者と見なします。会議の管理者は、会議で使用する電話番号をすべての参加者に通知します。通知を受けた参加者は、その電話番号にダイヤルして会議に参加します。ミートミー会議に登録されていない他の参加者が、[ミートミー] を押し、会議ブリッジ専用の電話番号をダイヤルした場合は、Cisco Unified Communications Manager はそのダイヤリング シグナルを無視します。
会議の管理者は、[ミートミー番号/パターン(Meet-Me Number/Pattern)] に指定した範囲から、電話番号を 1 つ選択します。Cisco Unified Communications Manager の管理者は、ユーザがこのミートミー機能を利用できるように、一連のミートミー会議電話番号をユーザに通知しておく必要があります。
会議管理者が電話を切っても、ミートミー会議は続行します。
ミートミー会議の制限事項
Cisco Unified Communications Manager で同時にサポートされるミートミー会議の数は、Cisco Unified Communications Manager サーバごとに最大で 100 までです。
インテリジェント ブリッジ選択
(注) インテリジェント ブリッジ選択機能は、アドホック会議にのみ適用され、ミートミー会議に対する会議ブリッジの割り当てには影響しません。ミートミー会議の会議ブリッジは、会議を開始したエンドポイントに対して設定されているメディア リソース グループ リスト(MRGL)に基づいて割り当てられます。Cisco Unified Communications Manager では、ミートミー会議コールに会議ブリッジを割り当てるとき、会議の開催者がビデオ対応かどうかは考慮されません。
当初からの会議参加者が 2 名以上ビデオに対応している場合、Cisco Unified Communications Manager は、設定済みの MRGL からビデオ会議ブリッジをインテリジェントに選択できます。ビデオ参加者が 1 名以下の場合は、Cisco Unified Communications Manager は設定済みの MRGL にあるオーディオ会議ブリッジを選択します。
Cisco Unified Communications Manager は、会議開催者の設定済み MRGL から、オーディオ会議ブリッジまたはビデオ会議ブリッジを選択します。会議開催者に対して MRGL が設定されていない場合は、Cisco Unified Communications Manager はデフォルトの MRGL にあるビデオ会議ブリッジまたはオーディオ会議ブリッジを割り当てます。
(注) メディア リソース グループに追加されていない会議リソースは、デフォルトの MRGL に追加され、任意のユーザが使用できます。
ビデオ会議ブリッジを割り当てる必要があるときに、使用可能なビデオ会議ブリッジがない場合、Cisco Unified Communications Manager は会議にオーディオ会議ブリッジを割り当てます。同様に、オーディオ会議ブリッジが必要なとき、使用可能なオーディオ会議ブリッジがない場合は、Cisco Unified Communications Manager はビデオ会議ブリッジを割り当てます。
(注) エンドポイントによっては(CUVA がインストールされ、SCCP を実行している電話機など)、Cisco Unified Communications Manager の管理ページで電話機のビデオ機能を設定していない場合、または CUVA アプリケーションが動作していない場合、ビデオ対応でないと報告されることがあります。
オーディオ ブリッジを使用して会議が確立された場合、ビデオ対応の参加者が以降に会議に参加しても、会議はオーディオ ブリッジ上に残り、ビデオ ブリッジには転送されません。同様に、ビデオ会議ブリッジを使用して会議が確立された場合、ビデオ対応の参加者が会議から退出しても、会議がオーディオ会議ブリッジに移されることはありません。
(注) 特定のシェアドライン環境では、必ずしも最適なビデオ機能が使用されないことがあります。たとえば、2 つのシェアドライン デバイスにブラインド会議コールが着信した場合は、最初に着信したデバイスのビデオ機能が使用されます。
会議に参加しようとするエンドポイントはビデオに対応しているものの、それらのデバイスが配置されているリージョンおよび会議ブリッジがあるリージョン内に、ビデオ会議で必要となる帯域幅が十分にない場合、会議開催者の設定済み MRGL にビデオ会議ブリッジがあるときは、そのビデオ会議ブリッジが割り当てられます。ただし、それらのデバイスは会議ブリッジのビデオ機能を利用できず、デバイス間ではビデオを交換できません。
インテリジェント ブリッジ選択機能は、SIP ICT または H323 ICT を使用したクラスタ間コール、およびクラスタ内コールの両方でサポートされます。
(注) ビデオ会議ブリッジは、エンドポイントのビデオ機能、および会議開催者に対して設定されている MRGL に基づいて割り当てられます。デバイスの機能が正常に報告される限り、Cisco Unified Communications Manager は適切な会議リソースを割り当てることができます。
Choose Encrypted Audio Conference Instead of Video Conference
このパラメータは、次の場合に、アドホック会議コールに対して Cisco Unified Communications Manager が暗号化オーディオ会議ブリッジと暗号化されないビデオ会議ブリッジのどちらを選択するかを決定します。
• 会議管理者のデバイス セキュリティ モードが、[認証のみ(Authenticated)] または [暗号化(Encrypted)] に設定されている。
• 2 名以上の会議参加者がビデオに対応している。
暗号化ビデオ会議ブリッジは存在しないため、Cisco Unified Communications Manager が選択するのは、暗号化オーディオ会議ブリッジと暗号化されないビデオ会議ブリッジのいずれかになります。
有効な値は、次のいずれかです。
• [True]:Cisco Unified Communications Manager は、ビデオ会議ブリッジではなく暗号化オーディオ会議ブリッジを割り当てます。
または
• [False]:Cisco Unified Communications Manager は、暗号化されないビデオ会議ブリッジを割り当てます。
このパラメータのデフォルト値は [True] です。
Minimum Video-Capable Participants to Allocate Video Conference
このパラメータでは、Cisco Unified Communications Manager がアドホック会議にビデオ会議ブリッジを割り当てる要件となる、ビデオに対応した会議参加者の数を指定します。ビデオに対応した参加者の数が、このパラメータで指定した数よりも少ない場合、Cisco Unified Communications Manager はオーディオ会議ブリッジを割り当てます。ビデオに対応した参加者の数が、このパラメータで指定した数以上の場合、Cisco Unified Communications Manager は、設定済みのメディア リソース グループ リスト(MRGL)にある使用可能なビデオ会議ブリッジを割り当てます。
値に 0 を指定すると、ビデオに対応した参加者がいない場合も、常にビデオ会議ブリッジが割り当てられます。
このサービス パラメータのデフォルト値は 2 です。最小値は 0、最大値は 10 です。
Allocate Video Conference Bridge for Audio-only Conferences When Video Conference Bridge Has Higher Priority
このパラメータでは、MRGL でオーディオ会議ブリッジよりもビデオ会議ブリッジの優先順位が高い場合に、使用可能なビデオ会議ブリッジを Cisco Unified Communications Manager でオーディオのみのアドホック会議コールに使用するかどうかを決定します。
MRGL でビデオ会議ブリッジよりもオーディオ会議ブリッジの優先順位が高くなっている場合、Cisco Unified Communications Manager はこのパラメータを無視します。
このパラメータが有用となるのは、ローカル会議ブリッジがビデオ ブリッジであり、MRGL で高い優先順位に設定されていて、リモート ロケーションで使用できるのがオーディオ会議ブリッジのみの場合です。このような状況でこのパラメータを有効にすると、オーディオのみの会議コールに対しても Cisco Unified Communications Manager で最初にローカル ビデオ会議ブリッジを使用できるようになります。
有効な値は、次のいずれかです。
• [True]:Cisco Unified Communications Manager は、MRGL にあるビデオ会議ブリッジを割り当てます。
または
• [False]:Cisco Unified Communications Manager は、MRGL にあるオーディオ会議ブリッジを割り当てます。
このサービス パラメータのデフォルト値は [False] です。
(注) このパラメータは [詳細設定(Advanced)] オプションにあります。
SIP ICT でのブラインド会議
インテリジェント ブリッジ選択機能は、会議に参加する各デバイスのビデオ機能が、会議が確立される前に使用可能になっていることを前提としています。ただし、SIP ICT を使用する会議の場合は、メディア接続時間に達するまで遠端デバイスの機能を使用できません。したがって、ブラインド会議が開始されたとき、ビデオ機能を使用可能なエンドポイントが 2 つしかない場合は、不適切な会議ブリッジが割り当てられることがあります。
この制限事項については、次のシナリオを参考にしてください。
シナリオの例
1. ビデオ エンドポイント(CCM1)が、オーディオ エンドポイント(CCM1)に発信します。
2. オーディオ エンドポイント(CCM1)が [会議(Confrn)] ソフトキーを押し、SIP ICT を使用してビデオ エンドポイント(CCM2)にコールを発信します。
3. ビデオ エンドポイント(CCM2)がコールに応答する前に、オーディオ エンドポイントが再度 [会議(Confrn)] ソフトキーを押します。
結果
会議が作成され、会議には 2 つのビデオ エンドポイントが参加していますが、割り当てられるのはオーディオ会議ブリッジになります。これは、会議の作成時に、ビデオ エンドポイント(CCM2)のビデオ機能が使用可能になっていないためです。
H323 ICT を使用した会議
オーディオ エンドポイントが H323 ICT を使用してビデオ エンドポイントにコールを発信した場合、ビデオ エンドポイントは、自身の機能をビデオ対応ではなくオーディオ専用として報告します。したがって、別のビデオ エンドポイントを使用して会議が確立されるとき、インテリジェント ブリッジ選択機能では、ビデオ エンドポイントが 1 つしか存在しないものと見なされます。このため、不適切な会議ブリッジが割り当てられる場合があります。
この制限事項については、次のシナリオを参考にしてください。
シナリオの例
1. ビデオ エンドポイント(CCM1)が、オーディオ エンドポイント(CCM1)に発信します。
2. オーディオ エンドポイント(CCM1)が [会議] ソフトキーを押し、H323 ICT を使用してビデオ エンドポイント(CCM2)にコールを発信します。
3. ビデオ エンドポイント(CCM2)がコールに応答した後、オーディオ エンドポイント(CCM1)が再度 [会議] ソフトキーを押します。
結果
会議が作成され、会議には 2 つのビデオ エンドポイントが参加していますが、割り当てられるのはオーディオ会議ブリッジになります。これは、ビデオ エンドポイント(CCM2)は別のオーディオ エンドポイント(CCM1)と通話しているため、自身をオーディオのみ対応として報告することが原因です。
ただし、エンドポイントの機能が切り替わって、ビデオ エンドポイント(CCM1)がオーディオ エンドポイント(CCM2)にコールを発信した場合は、適切な会議ブリッジが割り当てられます。
会議ブリッジのパフォーマンス モニタリングおよびトラブルシューティング
会議ブリッジの Real Time Monitoring Tool カウンタを使用すると、現在 Cisco Unified Communications Manager に登録されていて現在使用中でない会議の数、現在使用中の会議の数、会議が完了した回数、コールに対して会議が要求され、使用できるリソースがなかった回数を監視することができます。
Real Time Monitoring Tool カウンタの詳細については、『 Cisco Unified Serviceability Administration Guide 』を参照してください。
Cisco Unified Communications Manager は、会議ブリッジに関するすべてのエラーを Real Time Monitoring Tool の Local SysLog Viewer に書き込みます。Cisco Unified サービスアビリティで Cisco IP Voice Media Streaming Application サービスのトレースを(Trace Filter Settings を使用して)設定できます。多くの問題のトラブルシューティングを行うには、サービスの [Error] オプションではなく、[Significant] オプションまたは [Detailed] オプションを選択する必要があります。問題のトラブルシューティング後に、[Debug Trace Level] を [Error] オプションに戻します。
Cisco Unified Communications Manager は Cisco Unified サービスアビリティで会議ブリッジの登録アラームおよび接続アラームを生成します。アラームの詳細については、『 Cisco Unified Serviceability Administration Guide 』を参照してください。
テクニカル サポートが必要な場合は、次の CLI コマンドを使用して会議ブリッジのログを検索してください。
file list activelog cm/trace/cms/sdi/*.txt
file get activelog cm/trace/cms/sdi/*.txt
file view activelog cm/trace/cms/sdi/cms00000000.txt
file tail activelog cm/trace/cms/sdi/cms00000000.txt
シスコのパートナーや Cisco Technical Assistance Center(TAC)に連絡する前に、ログを検索してください。