Connection 9.1(1) 以降の Cisco Unity Connection SRSV の概要
Cisco Unity Connection Survivable Remote Site Voicemail(Connection SRSV)は、WAN の障害時にボイス メッセージを受信できるバックアップ ボイスメール ソリューションです。Cisco Unified Survivable Remote Site Telephony(SRST)と連携して機能して、中央の Connection ボイスメール サービスとの接続が失われたときにブランチにボイスメール サービスを提供します。
Connection SRSV は、複数のブランチ オフィスや小規模なサイトがある、集中型 Cisco Unified Communications Manager および Cisco Unity Connection 環境で使用されます。これは、中央の Connection ボイスメール サービスと同期されたままになる限定されたボイスメールおよび自動アテンダント機能を提供し、WAN の停止や障害が発生したときに、Connection SRSV ソリューションがブランチのユーザにボイスメール サービスを提供できるようにします。ただし、ネットワークが復元されるとすぐに、ブランチのユーザが受信したボイスメールはすべて、中央の Connection ボイスメール サーバに自動的にアップロードされます。
Connection SRSV ソリューションには次の 2 つのコンポーネントが必要です。
• Cisco Unity Connection:中央サイトに Cisco Unified CM とともに配置され、強力な統合メッセージングおよびボイスメール サービスを提供します。
• Connection SRSV:SRSV コンポーネントは、ネイティブに Cisco Unified CM Express または Cisco Unified Survivable Remote Site Telephony(SRST)とともにブランチ サイトに配置される Connection の一部です。Connection SRSV は、Service Ready Engine Virtualization を使用して Cisco Integrated Service Routers Generation 2(ISR G2)プラットフォームでホストされます。
次の項を参照してください。
• 「Connection SRSV の使用」
• 「Cisco Unity Connection SRSV のワークフロー」
Connection SRSV の使用
Connection SRSV は、WAN の障害時にアクティブになり、ブランチ サイトのボイス メッセージング システムのバックアップとして機能します。これで、ブランチ オフィスのユーザが WAN の障害時にボイス メッセージを受け取ることができます。
Connection 9.1(1) では、Connection SRSV は、Connection を SRSV モードで実行するために、コマンドライン インターフェイス(CLI)を介した Connection のプロビジョニングに関与します。SRST/E-SRST リファレンス Cisco Unified Communications Manager、および SRSV 関連のすべての機能(ユーザ プロビジョニングやボイスメールのアップロードなど)は、中央の Connection サーバによって管理されます。Connection SRSV システム全体を配置してプロビジョニングすると、ブランチ サイトでアイドル状態になり、SRST システム(SRST または CUCME-as-SRST)からのコールを受信できる状態になります。SRST コンポーネントもアイドル状態となり、IP フォンが登録されるのを待ちます。WAN の障害が発生すると、中央の Cisco Unified Communications Manager に登録されているブランチ オフィスの IP フォンが接続の切断を検出して、SRST にリホームします。これで、ブランチへのすべての着信コールが SRST によって処理されます。無応答コールまたはビジー回線に届いたコールについては、SRST はそのコールを CUC-SRSV のボイスメール サーバに転送して、発信者がブランチ ユーザにボイス メッセージを残せるようにします。その結果、セントラル オフィスのボイスメール システムに到達不能な WAN の障害時にブランチ オフィスのボイスメールがサポートされます。
ただし、WAN 接続が復元すると、IP フォンは中央の Cisco Unified Communications Manager に自動的にリホームされます。その後、すべてのコールは Cisco Unified Communications Manager によって管理され、無応答または話中コールは中央の Connection ボイスメール システムに転送されます。ブランチに保存されているすべてのボイスメールは、中央の Connection ボイスメールと自動的に同期されます。
サポートされる SRSV トポロジ
Connection SRSV は、ルータの設定に基づき複数のトポロジをサポートしています。元の SRST または CUCME-as-SRST(SRST フォールバック モードとも呼ばれる)をブランチに配置できます。
(注) ブランチ サイトで SRST を実行している場合、E-SRST 機能も配置することはできません。
次の図は、Connection SRSV でサポートされている 3 つのトポロジを示しています。
図 1-1:SRST がブランチ サイトに配置されているトポロジを示しています。WAN 障害が発生、または PSTN がダウンした場合、ブランチ サイトの Connection SRSV は、フェールオーバー モードで限定されたボイスメールのサポートを提供します。
図 1-2:CUCME-as-SRST(SRST フォールバック モードとも呼ばれる)がブランチ サイトでコール制御を提供しているトポロジを示しています。
図 1-3:複数の CUCME-as-SRST および SRSV-CUE デバイスが存続可能なブランチ サイトのロード バランシングのためにペア化されているトポロジを示しています。このシナリオでは、管理者は Cisco Unified Communications Manager を使用して、CUCME-SRST-1 と CUCME-SRST-2 間でブランチ ユーザを分割します。中央の Connection サーバがそれを検出し、ブランチ サイトの SRSV-1 および SRSV-2 に適切な設定を送信します。WAN 障害時には、各 SRSV デバイスは、ペア化された CUCME-as-SRST デバイスから送信されるコールを処理します。
図 1-1 トポロジ 1
図 1-2 トポロジ 2
図 1-3 トポロジ 3