Cisco Unified Presence の管理ページでのプレゼンス ゲートウェイの設定
プレゼンス ゲートウェイの目的は、設定済みのゲートウェイから Cisco Unified Presence のプレゼンス エンジンにプレゼンス ステータス情報を転送できるようにすることです。次のゲートウェイがサポートされています。
• Cisco Unified Communications Manager ゲートウェイ:Cisco Unified Communications Manager サーバをプレゼンス ゲートウェイとして設定できます。Cisco Unified Presence サーバから Cisco Unified Communications Manager に SIP トランク(Cisco Unified Communications Manager 上に設定されている)を経由して SIP 登録メッセージが送信されます。これにより、Cisco Unified Presence サーバは、電話のオンフック/オフフック ステータスなどのプレゼンス情報を受信できます。
• Microsoft Exchange(予定表連携用)ゲートウェイ:Microsoft Exchange サーバ(Microsoft Outlook 用)をプレゼンス ゲートウェイとして設定できます。これにより、Cisco Unified Presence サーバは、ユーザ単位のプレゼンス情報(予定表/会議ステータス)を収集し、そのユーザのプレゼンス ステータスに取り込むことができます。
• 「プレゼンス ゲートウェイの設定」
• 「プレゼンス ゲートウェイの検索」
• 「プレゼンス ゲートウェイの削除」
プレゼンス ゲートウェイの設定
[プレゼンス ゲートウェイ(Presence Gateways)] ウィンドウを使用して、Cisco Unified Presence クラスタに関連付けられたゲートウェイを設定します。
始める前に
フェデレーション ドメイン エントリをデータベースに追加すると、そのフェデレーション ドメインのプレゼンス ゲートウェイ エントリが自動的に追加されます。これらの設定手順を手動で実行する必要はありません。
手順
ステップ 1 次のいずれかの操作を実行します。
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プレゼンス ゲートウェイを追加する |
a. [プレゼンス(Presence)] > [ゲートウェイ(Gateways)] の順に選択します。 b. [新規追加(Add New)] をクリックします。 |
プレゼンス ゲートウェイを更新する |
a. 「プレゼンス ゲートウェイの検索」の説明に従ってレコードを検索します。 b. 必要に応じてレコードを編集します。 |
ステップ 2 表 12-1 の説明に従ってプレゼンス ゲートウェイの設定値を入力します。
表 12-1 プレゼンス ゲートウェイの設定値
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プレゼンス ゲートウェイ タイプ(Presence Gateway Type) |
リスト ボックスから次のゲートウェイ タイプを指定します。 • CUCM:Cisco Unified Communications Manager ゲートウェイ • Outlook:Outlook 予定表連携用の Microsoft Exchange ゲートウェイ (注) Cisco Unified Presence の管理ページに、選択したゲートウェイ タイプに該当するフィールドが表示されます。 |
説明(Description) |
このプレゼンス ゲートウェイの説明 最大文字数:255 |
プレゼンス ゲートウェイ(Presence Gateway) |
関連付けられたゲートウェイの Fully Qualified Domain Name(FQDN; 完全修飾ドメイン名)または IP アドレス (注) Outlook ゲートウェイ タイプを設定する場合は、有効な証明書チェーンを Cisco Unified Presence にアップロードする必要があります。[プレゼンス ゲートウェイ(Presence Gateway)] フィールドの値は、この証明書チェーンのリーフ証明書の件名 CN 値と一致している必要があります。この件名 CN 値は、常に Exchange サーバの FQDN または IP アドレスのいずれかになることが予想されます。 – Cisco Unified Presence で DNS を設定した場合は、リーフ証明書の件名 CN 値は FQDN または IP アドレスのいずれかになると考えられます。[プレゼンス ゲートウェイ(Presence Gateway)] フィールドの値は、リーフ証明書の件名 CN 値と一致している必要があります。 – Cisco Unified Presence で DNS を設定していない場合は、リーフ証明書の件名 CN 値は IP アドレスになります。件名 CN 値が IP アドレスでない場合は、件名 CN 値が Exchange サーバの IP アドレスになるようにこの Exchange 証明書を生成し直す必要があります。[プレゼンス ゲートウェイ(Presence Gateway)] フィールドの値は、リーフ証明書の件名 CN 値と一致している必要があります。 |
アカウント名(Account Name)(Outlook のみ) |
Microsoft Exchange サーバに接続する場合に Cisco Unified Presence で使用されるグローバルなアカウント名。 |
アカウント パスワード(Account Password)(Outlook のみ) |
Microsoft Exchange サーバのアカウント パスワード |
パスワードの確認(Confirm Password)(Outlook のみ) |
Microsoft Exchange サーバのアカウント パスワードを確認します。このパスワードは、[アカウント パスワード(Account Password)] エントリと一致している必要があります。 |
プレゼンス ゲートウェイ ポート(Presence Gateway Port)(Outlook のみ) |
Microsoft Exchange サーバの接続先のポート デフォルト値:443 (注) Cisco Unified Presence と Microsoft Exchange との統合は、セキュアな HTTP 接続を介して行う必要があります。ポート 443 を使用し、それ以外のポートに変更しないようにすることを推奨します。 |
ステップ 3 Outlook 予定表連携用に Microsoft Exchange ゲートウェイを選択した場合は、サーバ情報が正確であること、およびサーバが稼動していることを検証します。
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Exchange の到達可能性(ping 可能)(Exchange Reachability (pingable)) |
成功した場合、Exchange サーバは到達可能(ping 可能)です。 |
• ステップ 4 に進みます。 |
Exchange の到達可能性(到達不可能)(Exchange Reachability (unreachable)) |
Exchange サーバの到達可能性チェックに失敗しました。 [プレゼンス ゲートウェイ(Presence Gateway)] フィールドは、Exchange サーバに対して ping を実行する場合に使用します。フィールド値が正しく入力されていないか、またはお客様のネットワークに何らかの問題(ケーブリングなど)があるため、サーバが到達不可になっていると考えられます。 (注) Exchange プレゼンス サーバを初期設定する場合、UI で [プレゼンス ゲートウェイ(Presence Gateway)] フィールドの値を件名 CN 値にする必要はありません。IP アドレスまたは解決可能なホスト名を入力できます。ただし、後の設定プロセスで、この値によって件名 CN 値が解決されます。 |
a. ネットワークを介して Exchange サーバに到達できるように [プレゼンス ゲートウェイ(Presence Gateway)] フィールドに適切な値(FQDN または IP アドレス)が設定されていることを確認します。 b. [保存(Save)] をクリックして変更を確定します。 c. ステップ 4 に進みます。 |
ステップ 4 次の説明に従って、Exchange サーバのステータスを確認し、Exchange SSL 証明書チェーンの正否を判別します。
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Exchange SSL 接続/証明書の確認成功 |
成功した場合は、Exchange サーバへの SSL 接続が確認済みとなります。 |
a. [表示(View)] をクリックして、証明書の詳細を表示します。 b. [閉じる(Close)] をクリックします。 |
Exchange SSL 接続/証明書の確認失敗 - 証明書がチェーンに見つからない |
Exchange へのセキュアな接続を確立するために Cisco Unified Presence から要求された 1 つまたは複数の証明書が欠落しています。 証明書ビューアを使用すると、欠落している証明書の詳細を表示できます。 欠落している証明書を Exchange サーバから手動でダウンロードし、Cisco Unified OS の管理 UI を使用してこれらの証明書をアップロードする必要がある場合があります。 |
a. 欠落している証明書を表示するには、証明書ビューアを使用して次の手順を実行します。 – [設定(Configure)] をクリックして証明書ビューアを開きます。 – [証明書チェーンをそのまま使用(Accept Certificate Chain)] をオンにします。 – [保存(Save)] をクリックします。 – 証明書チェーンの詳細が表示されます。ステータスが [見つかりません(Missing)] になっている証明書を書き留めておきます。 – 証明書ビューアを閉じます。 b. 証明書チェーンを完成させるには、欠落している証明書を Exchange サーバから手動でダウンロードし、Cisco Unified OS の管理 UI を使用してこれらの証明書をアップロードする必要があります。証明書チェーンを完成させるには、次の操作を実行します。 – 欠落している証明書ファイルを Exchange サーバからダウンロードします。 – Cisco Unified Presence を管理する目的に使用しているコンピュータに欠落している証明書ファイルをコピーまたは FTP 転送します。 – [ナビゲーション(Navigation)] ドロップダウン リスト ボックスから [Cisco Unified OS の管理(Cisco Unified OS Administration)] を選択し、信用証明書のユーザ名とパスワードを入力します。 – [セキュリティ(Security)] > [証明書管理(Certificate Management)] を選択します。 – 必要な証明書を Presence Engine(PE; プレゼンス エンジン)信頼証明書として Cisco Unified Presence にアップロードします。 – Cisco Unified Presence の管理ページの [プレゼンス ゲートウェイ(Presence Gateways)] ウィンドウに戻り、証明書ビューアを開き直して、証明書チェーン内のすべての証明書のステータスが [確認が成功しました(Verified)] になっていることを確認します。 |
Exchange SSL 接続/証明書の確認失敗 - 件名 CN が一致しない |
[プレゼンス ゲートウェイ(Presence Gateways)] フィールドの値は、必ず証明書チェーン内のリーフ証明書の件名 CN 値と一致している必要があります。 この問題を解決するには、証明書ビューアを使用するか、または [プレゼンス ゲートウェイ(Presence Gateways)] フィールドに正しい値を入力します。 |
a. 証明書ビューアを使用して件名 CN の不一致を解決する場合は、次の手順を実行します。 – [設定(Configure)] をクリックして証明書ビューアを開きます。 – [証明書チェーンをそのまま使用(Accept Certificate Chain)] をオンにします。 – [保存(Save)] をクリックします。 – 証明書チェーンを保存すると、[プレゼンス ゲートウェイ(Presence Gateway)] フィールドの値が更新されたことが通知された後、[プレゼンス ゲートウェイ(Presence Gateway)] ページが更新されます。[プレゼンス ゲートウェイ(Presence Gateway)] ページの更新が完了したら、証明書ビューアを閉じます。 – [プレゼンス ゲートウェイ(Presence Gateway)] フィールドの値が更新されていることを確認します。 – Exchange SSL 接続/証明書のステータス パラメータの値が [確認が成功しました(Verified)] になっていることを確認します。 b. または、次の手順に従って、[プレゼンス ゲートウェイ(Presence Gateway)] フィールド エントリの正否を確認します。 – [プレゼンス ゲートウェイ(Presence Gateway)] フィールドに正しい件名 CN 値を再入力します。 – [保存(Save)] をクリックします。 (注) [プレゼンス ゲートウェイ(Presence Gateway)] フィールドは、Exchange サーバに対して ping を実行する場合に使用します。入力したホスト(FQDN または IP アドレス)は、IIS 証明書の件名 CN と完全に一致している必要があります。 |
Exchange SSL 接続/証明書 - 不正な証明書 |
証明書に不正な情報が含まれているため、その証明書が無効になっています。 通常、このエラーが発生するのは、証明書に不正な署名が含まれている場合です。この場合、証明書は必要な件名と一致しますが、公開キーと一致しません。この状況は、ピアで証明書が再生成されたにもかかわらず、Cisco Unified Presence サーバにまだ古い証明書が残っている場合に発生すると考えられます。また、証明書に未サポートのコンポーネント(サポートされていないアルゴリズムやキーのタイプなど)が含まれている場合にも、このエラーが発生することがあります。 |
• ログをチェックして、このエラーの原因を特定します。 • このエラーの原因が不正な署名の場合は、Cisco Unified OS の管理 UI を使用して、古い証明書を Cisco Unified Presence から削除し、新しい証明書をアップロードする必要があります。 • このエラーの原因がサポートされていないアルゴリズムの場合は、Cisco Unified OS の管理 UI を使用して、サポートされているアルゴリズムを含む新しい証明書をアップロードする必要があります。 |
Exchange SSL 接続/証明書 - ネットワーク エラー |
無応答タイムアウトなどのネットワーク上の問題が原因で確認が実行されない場合があります。 |
• Exchange サーバへのネットワーク接続を検証し、適切な IP アドレスとポート番号で Exchange サーバに接続できることを確認します。 |
Exchange SSL 接続/証明書の確認失敗 |
何らかの不特定の原因により確認に失敗したか、または到達可能性を実行できなかったため確認に失敗しました。 |
• デバッグ ログ ファイルを調べて詳細を確認してください。 |
ステップ 5 データを保存するには、次のいずれかの操作を実行します。
a. ウィンドウの左上隅にあるツールバーに表示されている [保存(Save)] アイコンをクリックします。
b. ウィンドウの下部にある [保存(Save)] をクリックします。
トラブルシューティングのヒント
• Cisco Unified Presence システム トラブルシュータで予定表連携の問題と解決策の詳細を確認できます。[診断(Diagnostics)] > [システム トラブルシュータ(System Troubleshooter)] の順に選択します。
• システム ダッシュボードを使用すると、Cisco Unified Presence で予定表連携用ゲートウェイを追加したり、予定表連携統合に対応したユーザを表示したりすることもできます。[診断(Diagnostics)] > [システム ダッシュボード(System Dashboard)] の順に選択します。
関連項目
• 『Integration Guide for Configuring Cisco Unified Presence with Microsoft Exchange Server』
• 『 Cisco Unified Communications Operating System Maintenance Guide for Cisco Unified Presence』
プレゼンス ゲートウェイの検索
ネットワークにプレゼンス ゲートウェイ サーバが複数存在する場合があるため、Cisco Unified Presence では、具体的な検索条件に基づいて特定のゲートウェイを検索できます。
手順
ステップ 1 [プレゼンス(Presence)] > [ゲートウェイ(Gateways)] の順に選択します。
ステップ 2 データベースのすべてのレコードを検索するには、ダイアログボックスが空であることを確認して、ステップ 4 に進みます。
ステップ 3 レコードをフィルタリングまたは検索するには、次のいずれかの操作を実行します。
• 最初のリスト ボックスから検索パラメータを選択します。
• 2 番目のリスト ボックスから検索パターンを選択します。
• 必要に応じて適切な検索テキストを指定します。
ステップ 4 [検索(Find)] をクリックします。
ステップ 5 表示されるレコードのリストから、次の 1 つまたは複数の操作を実行します。
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レコードを表示する |
該当するレコードのリンクをクリックします。 |
レコード リストのソート順序を逆にする |
リストのヘッダーにある上向き矢印または下向き矢印をクリックします。 |
関連項目
「Web ブラウザ セッション」
プレゼンス ゲートウェイの削除
手順
ステップ 1 該当するゲートウェイを検索します。
ステップ 2 一致するレコードのリストから、削除するゲートウェイを選択します。
ステップ 3 ゲートウェイを削除するには、次のいずれかの操作を実行します。
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選択したレコードを削除する |
a. 該当するレコードをオンにします。 b. 次のいずれかの操作を実行します。 • ウィンドウの下部にある [選択項目の削除(Delete Selected)] をクリックします。 • ウィンドウの左上隅にあるツールバーに表示されている [選択項目の削除(Delete Selected)] アイコンをクリックします。 |
すべてのレコードを削除する |
a. [すべてを選択(Select All)] をオンにします。 b. [選択項目の削除(Delete Selected)] をクリックします。 |
トラブルシューティングのヒント
ゲートウェイが使用中でない場合は、Cisco Unified Presence により削除されます。使用中の場合は、メッセージが表示されます。
関連項目
「プレゼンス ゲートウェイの検索」