システム転送の概要
社内には、通常、宛先検索サービスにない番号をダイヤルできるようにすると考える発信者がいます。たとえば、ユーザおよび外部の発信者は、Cisco Unity Connection に電話をかけ、ガイダンスまたはその他のコール ハンドラからロビーの内線番号、会議室の内線番号、または Connection ユーザではない組織の人員(別のサイトから訪問し、ゲスト用オフィスを使用している従業員など)に割り当てられた内線番号に転送できると便利だと考えることがあります。また、メッセージをチェックした後で電話を切らずに別の電話をかけることができたり、出張中に長距離電話料金が発生しないように、Connection に電話をかけて組織外の電話番号(頻繁に電話をかける顧客またはベンダーなど)に転送したりできることを希望するユーザもいます。
発信者を Connection ユーザやコール ハンドラに関連付けられていない番号に転送できるように、個々のユーザやコール ハンドラ グリーティングを設定できます。また、発信者を 2 つの「システム転送」カンバセーションのいずれかに転送できます。どちらも、Connection ユーザに関連付けられていない番号に発信者を転送できます。
[発信者のシステム転送(Caller System Transfer)]
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このカンバセーションでは、発信者に対して、転送先の番号の入力が要求されます。 不正使用から組織を保護するために、Connection は、Default System Transfer 規制テーブルで許可されている場合に限り、転送を実行します。 |
[ユーザ システム転送(User System Transfer)]
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このカンバセーションでは、Connection にログオンするように発信者に要求します。発信者が Connection ID とパスワードを入力すると、Connection は、転送先の番号を入力するように要求します。 不正使用から組織を保護するために、Connection は、ログオンしたユーザのサービス クラスに関連付けられている転送規制テーブルで許可されている場合に限り、転送を実行します。 |
発信者は、次のようないくつかの方法で、どちらかのシステム転送カンバセーションに転送できます。
• 「短縮ダイヤル」オプションとしてシステム転送を提供する。発信者がグリーティングの途中で特定のキーを押したときに Connection が実行するアクションとして、どちらかのシステム転送を指定できます(任意のコール ハンドラまたはユーザ グリーティングの[発信者入力(Caller Input)]ページ)。
たとえば、すべての発信者がガイダンスからロビーの電話、ゲスト用オフィス、または会議室に転送できるように、発信者が 3 を押したときに Connection が発信者のシステム転送を提供するように指定できます。特定のユーザにシステム転送を提供するには、ユーザがガイダンスまたは自分のグリーティングの途中で特定のキーを押したときに Connection がユーザ システム転送を提供するように指定します。
• (使用している電話システムの)新しい電話番号と、それに対応するコール ルーティングを作成し、発信者をどちらかのシステム転送カンバセーションに送信する。発信者が番号をダイヤルしたときに、Connection は指定されたシステム転送カンバセーションに通話を転送します。
どちらのタイプのシステム転送をどのように発信者に提供するかにかかわらず、発信者によって入力された番号が Default System Transfer 規制テーブルで許可されている限り、Connection は、特定の番号への転送を処理する電話システムに通話をリリースします。つまり、ユーザおよび外部発信者は、転送が発生した後に Connection の電話メニューに戻ることはできません。
適切なタスク リストの説明に従って、発信者およびユーザ システム転送を設定します。
• 「タスク リスト:発信者のシステム転送を提供する」
• 「タスク リスト:ユーザ システム転送を提供する」
発信者のシステム転送カンバセーションまたはユーザ システム転送カンバセーションのいずれかを使用する場合、Connection は転送を実行する前に、ユーザと発信者が入力した電話番号の確認を求めるメッセージを再生します。確認要求を無効にするには、Cisco Unity Connection の管理の[システム設定(System Settings)]>[詳細設定(Advanced)]>[カンバセーション(Conversations)]ページにある[システム転送: 転送前に番号を確認する(System Transfers: Confirm Number Before Transfer)]設定を変更します。詳細については、『 Cisco Unity Connection Administrator インターフェイス リファレンスガイド For Cisco Unity Connection 』の「詳細設定」の章の「カンバセーションの設定」の項を参照してください。
タスク リスト:発信者のシステム転送を提供する
1. Default System Transfer 規制テーブルを修正して、管理者が許可した番号を発信者がダイヤルできるようにします。規制テーブルの動作および修正方法の詳細については、 「規制テーブルの管理」 の章を参照してください。
2. 次のいずれかの方法で、グリーティング、短縮ダイヤル オプション、または発信者がシステム転送に使用できる(ご使用の電話システムの)新しい電話番号を設定します。
–グリーティングの設定:ユーザやコール ハンドラのグリーティングごとに、システム転送を有効にすることができます。「システム転送を許可するグリーティングの設定」を参照してください。
–短縮ダイヤル オプションの設定:コール ハンドラの発信者の入力設定を使用して、コール ハンドラ グリーティングの途中で発信者が指定されたキーを押したときに、発信者を発信者のシステム転送カンバセーションに転送します。次に、適切なグリーティングで発信者の入力を有効にし、コール ハンドラ グリーティングで押すことのできるキーを通知するグリーティングを再録音します(たとえば、「会議室におかけになる場合には、3 を押してください」)。
–「システム転送」電話番号の設定:電話システムのドキュメントを参照して、新しい電話番号を設定します。次に、Cisco Unity Connection の管理の[コール管理(Call Management)]>[コール ルーティング(Call Routing)]>[直接ルーティング ルール(Direct Routing Rules)]ページで、この新しい番号に着信したすべての通話を発信者のシステム転送カンバセーションに転送するコール ルーティングを作成します。発信者のシステム転送を使用する発信者に、新しい番号を通知します。
システム転送を許可するグリーティングの設定
組織内でシステム転送を提供するための最も簡単な方法は、システム転送を許可するようにユーザやコール ハンドラのグリーティングを設定することです。次のいずれかの手順を実行します。
• 「システム転送を許可するように個々のグリーティングを設定する」
• 「システム転送を許可するように複数のグリーティングを設定する」
システム転送を許可するように個々のグリーティングを設定する
ステップ 1 Cisco Unity Connection の管理で、該当するユーザ、ユーザ テンプレート、コール ハンドラ、またはコール ハンドラ テンプレートの[グリーティング(Greetings)]ページに移動します。
ステップ 2 該当するグリーティングを選択します。
ステップ 3 [グリーティングの編集(Edit Greeting)]ページで、[ユーザまたはコール ハンドラに関連付けられていない番号への転送を許可する(Allow Transfers to Numbers Not Associated with Users or Call Handlers)]チェックボックスをオンにします。
ステップ 4 [保存(Save)]をクリックします。
システム転送を許可するように複数のグリーティングを設定する
ステップ 1 Cisco Unity Connection の管理で、 [ツール(Tools)] を展開し、 [一括編集ユーティリティ(Bulk Edit Utility)] をクリックします。
ステップ 2 一括編集ユーティリティで、編集するユーザまたはコール ハンドラのアカウントを検索します。
ステップ 3 [次へ(Next)] をクリックします。
ステップ 4 [グリーティング(Greetings)]タブをクリックします。
ステップ 5 適切なグリーティング タブで、[ユーザまたはコール ハンドラに関連付けられていない番号への転送を許可する(Allow Transfers to Numbers Not Associated with Users or Call Handlers)]チェックボックスをオンにして、リストの[はい(Yes)]をクリックします。
ステップ 6 システム転送を許可するグリーティングごとに、ステップ 5 を繰り返します。
ステップ 7 [次へ(Next)]をクリックして、[終了(Finish)]をクリックします。
タスク リスト:ユーザ システム転送を提供する
1. ユーザ システム転送を使用するユーザごとに、そのユーザが Connection エンティティに関連付けられていない番号をダイヤルできるように、ユーザ サービス クラスに関連付けられた転送規制テーブルを修正します。転送規制テーブルの動作、および必要な番号を許可するように修正する方法の詳細については、 「規制テーブルの管理」 の章を参照してください。
ヒント 1 つのサービス クラスのうち一部のユーザにのみシステム転送を提供する場合は、適切な番号にダイヤルできる転送規制テーブルを持つ新しいサービス クラスに、該当するユーザを割り当て直します。
2. 次のいずれかの方法で、カスタム キーパッド マッピング カンバセーション、短縮ダイヤル オプション、または発信者がシステム転送に使用できる新しい電話番号を設定します。
–カスタム キーパッド マッピング カンバセーションの設定:カスタム キーパッド マッピング ツールを使用して、ユーザ システム転送カンバセーションにキーをマッピングし、ユーザがメイン メニューから利用できるようにします。詳細については、 「カスタム キーパッド マッピング ツール」 を参照してください。
–短縮ダイヤル オプションの設定:コール ハンドラまたはユーザ グリーティングの発信者の入力設定を使用して、グリーティングの途中で発信者が指定されたキーを押したときに、発信者をユーザ システム転送カンバセーションに転送します。次に、適切なグリーティングで発信者の入力を有効にします。グリーティングを聞いているときにユーザ システム転送カンバセーションにアクセスするキーをユーザに伝えます。または、他の発信者がオプションを聞いてもよく、他の発信者がオプションを使用できない場合は、キーを伝えるグリーティングを再録音します(たとえば、「会議室におかけになる場合には、3 を押してください」)。
–「システム転送」電話番号の設定:電話システムのドキュメントを参照して、新しい電話番号を設定します。次に、Cisco Unity Connection の管理の[コール管理(Call Management)]>[コール ルーティング(Call Routing)]>[直接ルーティング ルール(Direct Routing Rules)]ページで、この新しい番号に着信したすべての通話をユーザ システム転送カンバセーションに転送するコール ルーティングを作成します。ユーザ システム転送を使用するユーザにだけ、新しい番号を伝えます。