システム ブロードキャスト メッセージの機能
システム ブロードキャスト メッセージは、標準のボイス メッセージに似ているように思われますが、単純に大規模な同報リストに送信されるだけのボイス メッセージではありません。このメッセージには、次のような特性があります。
• システム ブロードキャスト メッセージは、ユーザが電話から Cisco Unity Connection にログオンした直後に再生されます。この再生は、新規および開封済みメッセージの件数が再生される前に行われます。ログオンすると、システム ブロードキャスト メッセージの件数がユーザに再生され、Connection がメッセージを再生し始めます。
• システム ブロードキャスト メッセージごとに、送信者は、Connection がメッセージをブロードキャストする期間を指定します。システム ブロードキャスト メッセージの「アクティブ」な期間として、1 日、1 週間、1 か月、または無期限のいずれかを指定できます。ユーザにシステム ブロードキャスト メッセージが再生されるのは、メッセージがアクティブになっている期間中にユーザが初めて Connection にログオンしたときです。
• ユーザは、システム ブロードキャスト メッセージ全体を聞いた場合に限り、Connection で新規および開封済みのメッセージを聞くことや、設定オプションを変更することが可能になります。システム ブロードキャスト メッセージを早送りまたはスキップすることはできません。
• システム ブロードキャスト メッセージ全体が再生される前に電話を切った場合は、ユーザが次回電話から Connection にログオンしたときに、メッセージがもう一度再生されます(ただし、メッセージがまだアクティブになっている場合)。
• システム ブロードキャスト メッセージの再生が終了した後、ユーザはメッセージを繰り返し再生するか、完全に削除することができます。システム ブロードキャスト メッセージに対して応答、転送、または保存を行うことはできません。
• ユーザが受信できるシステム ブロードキャスト メッセージの数に制限はありません。
• メールボックスのサイズ制限を超えたために他のメッセージを受信できなくなった場合でも、システム ブロードキャスト メッセージは受信されます。Connection サーバ上でのメッセージの保管方法が異なるため、このメッセージは各ユーザのメールボックスのサイズ合計には含まれません。
• 新しいユーザが Connection ユーザとして登録されるとすぐに、すべてのアクティブなシステム ブロードキャスト メッセージが、新しいユーザに再生されます。
• 仕様上、システム ブロードキャスト メッセージによって、ユーザの電話機の Message Waiting Indicator(MWI; メッセージ受信インジケータ)が点灯することはありません。さらに、ポケットベルや別の電話機などの代替デバイスへのメッセージ通知がトリガーされることもありません。
• ユーザが Cisco Unity Inbox にシステム ブロードキャスト メッセージを受信することはありません。
• ユーザが RSS リーダにシステム ブロードキャスト メッセージを受信することはありません。
ユーザにブロードキャスト メッセージ機能を提供するためのタスク リスト
ユーザがブロードキャスト メッセージの送信または更新(あるいはその両方)を行うことができるようにするには、次のタスクを記載どおりの順序で実行します。
1. ユーザがブロードキャスト メッセージ管理にアクセスする方法を設定します。「ブロードキャスト メッセージ管理への電話アクセスの有効化」を参照してください。
2. システム ブロードキャスト メッセージの送信および更新を行うことができるように、ユーザ アカウントまたはテンプレートを設定します。『 Cisco Unity Connection ユーザの移動、追加、変更 ガイド 』の「ユーザ アカウントの設定によって制御される機能の設定」の章の「ブロードキャスト メッセージ」の項を参照してください。
ブロードキャスト メッセージ管理への電話アクセスの有効化
システム ブロードキャスト メッセージを送信する場合、Cisco Unity Connection ユーザは、システム ブロードキャスト メッセージの送信と更新を行うための特別なカンバセーションであるブロードキャスト メッセージ管理にログオンする必要があります。
ブロードキャスト メッセージ管理へのアクセス権をユーザに与えるには、次のいずれかの方法を使用します。
• 「ブロードキャスト メッセージ管理にユーザを転送するためのコール ハンドラの作成」
• 「ブロードキャスト メッセージ管理にユーザを転送するための短縮ダイヤル オプションの設定」
• 「ブロードキャスト メッセージ管理にユーザを転送するための専用電話番号とコール ルーティングの設定」
ブロードキャスト メッセージ管理にユーザを転送するためのコール ハンドラの作成
新しいコール ハンドラを作成して、一意の内線番号を割り当て、Cisco Unity Connection によるグリーティング再生後のユーザ転送先としてブロードキャスト メッセージ管理を指定することができます。ユーザを迅速かつシームレスに転送するには、コール ハンドラに対して空白のグリーティングを選択します。
ブロードキャスト メッセージ管理にユーザを転送するためのコール ハンドラを作成する
ステップ 1 Cisco Unity Connection の管理で、 [コール管理(Call Management)] を展開し、 [システム コール ハンドラ(System Call Handlers)] をクリックします。
ステップ 2 [コール ハンドラの検索(Search Call Handlers)]ページで、 [新規追加(Add New)] をクリックします。
ステップ 3 [コール ハンドラの新規作成(New Call Handler)]ページで、表示名、およびユーザがこのコール ハンドラに到達するためにダイヤルする内線番号を入力します。
ステップ 4 新しいコール ハンドラの基礎となるコール ハンドラ テンプレートを選択します。
ステップ 5 [保存(Save)] をクリックします。作成するコール ハンドラの[コール ハンドラの基本設定の編集(Edit Call Handler Basics)]ページが表示されます。
ステップ 6 必要に応じて、その他の設定を入力します。いずれかの設定を追加または変更した場合は、 [保存(Save)] をクリックします。
ステップ 7 このコール ハンドラに短縮ダイヤル オプションを設定して、グリーティング再生中に発信者がキーを押すとブロードキャスト メッセージ管理に到達できるようにする場合は、「コール ハンドラからブロードキャスト メッセージ管理にアクセスするための短縮ダイヤル オプションを設定する」に進みます。
ブロードキャスト メッセージ管理にユーザを転送するための短縮ダイヤル オプションの設定
発信者がグリーティングの途中で特定のキーを押したときに Cisco Unity Connection が発信者をブロードキャスト メッセージ管理に転送するように指定できます(任意のコール ハンドラまたはユーザ グリーティングの[発信者入力(Caller Input)]ページ)。
ブロードキャスト メッセージ管理にアクセスするための短縮ダイヤル オプションを設定するには、次のいずれかの手順に従います。
• 「コール ハンドラからブロードキャスト メッセージ管理にアクセスするための短縮ダイヤル オプションを設定する」
• 「ユーザ グリーティングからブロードキャスト メッセージ管理にアクセスするための短縮ダイヤル オプションを設定する」
コール ハンドラからブロードキャスト メッセージ管理にアクセスするための短縮ダイヤル オプションを設定する
ステップ 1 Cisco Unity Connection の管理で、 [コール管理(Call Management)] を展開し、 [システム コール ハンドラ(System Call Handlers)] をクリックします。
ステップ 2 [コール ハンドラの検索(Search Call Handlers)]ページの検索結果テーブルで、対象となるコール ハンドラの表示名をクリックします。
ガイダンスからブロードキャスト メッセージ管理へのアクセスを設定する場合は、 [ガイダンス(Opening Greeting)] コール ハンドラをクリックします。または、この目的で作成した他のコール ハンドラの表示名をクリックします。
(注) 修正しようとするコール ハンドラが検索結果テーブルに表示されていない場合は、ページ上部の検索フィールドに必要なパラメータを設定して、[検索(Find)]をクリックします。
ステップ 3 [コール ハンドラの基本設定の編集(Edit Call Handler Basics)]ページで、[編集(Edit)]メニューの [発信者入力(Caller Input)] をクリックします。
ステップ 4 [発信者入力キー(Caller Input Keys)]テーブルで、電話機のキーパッドの該当するキーをクリックします。
ステップ 5 選択したキーの[発信者入力の編集(Edit Caller Input)]ページで、 [ロック(Locked)] チェックボックスをオンにします。
(注) ガイダンスからの短縮ダイヤル オプションを設定する場合は、ロック対象として選択する電話機のキーパッドのキーが、システムのどの内線番号の 1 桁目とも一致していないことを確認してください。キーがいずれかの内線番号の 1 桁目と一致している場合、キーをロックすると、ガイダンス再生中に発信者が内線番号をダイヤルできなくなります。代わりに、どの内線番号の 1 桁目とも一致していないキーを選択してください。
ステップ 6 [カンバセーション(Conversation)] をクリックし、 [ブロードキャスト メッセージ管理者(Broadcast Message Administrator)] をクリックします。
ステップ 7 オプションで、コール ハンドラ グリーティングで発信者が押すことのできるキーを通知するグリーティングを再録音できます(たとえば、「Cisco Unity Connection ブロードキャスト メッセージ管理については、3 を押してください」)。
ステップ 8 [保存(Save)] をクリックします。
ユーザ グリーティングからブロードキャスト メッセージ管理にアクセスするための短縮ダイヤル オプションを設定する
ステップ 1 Cisco Unity Connection の管理で、 [ユーザ(Users)] をクリックします。
ステップ 2 [ユーザの検索(Search Users)]ページの検索結果テーブルで、対象となるユーザのエイリアスをクリックします。
(注) ユーザのエイリアスが検索結果テーブルに表示されていない場合は、ページ上部の検索フィールドに必要なパラメータを設定して、[検索(Search)]をクリックします。
ステップ 3 [ユーザの基本設定(User Basics)]ページで、[編集(Edit)]メニューの [発信者入力(Caller Input)] をクリックします。
ステップ 4 [発信者入力キー(Caller Input Keys)]テーブルで、電話機のキーパッドの該当するキーをクリックします。
ステップ 5 選択したキーの[発信者入力の編集(Edit Caller Input)]ページで、 [ロック(Locked)] チェックボックスをオンにします。
ステップ 6 [カンバセーション(Conversation)] をクリックし、 [ブロードキャスト メッセージ管理者(Broadcast Message Administrator)] をクリックします。
ステップ 7 オプションで、ユーザ グリーティング再生中に発信者が押すことのできるキーを通知するグリーティングを再録音できます(たとえば、「Cisco Unity Connection ブロードキャスト メッセージ管理については、3 を押してください」)。
ステップ 8 [保存(Save)] をクリックします。
ブロードキャスト メッセージ管理にユーザを転送するための専用電話番号とコール ルーティングの設定
電話システムのドキュメントを参照して、新しい電話番号を設定します。次に、下の手順に従って、新しい電話番号に着信するすべての通話をブロードキャスト メッセージ管理カンバセーションに転送するコール ルーティングを作成します。
ブロードキャスト メッセージ管理に発信者を転送するためのコール ルーティングを追加する
ステップ 1 Cisco Unity Connection の管理で、 [コール管理(Call Management)]>[コール ルーティング(Call Routing)] を展開し、 [直接ルーティング ルール(Direct Routing Rules)] をクリックします。
ステップ 2 [直接ルーティング ルール(Direct Routing Rules)]ページで、 [新規追加(Add New)] をクリックします。
ステップ 3 [直接ルーティング ルールの新規作成(New Direct Routing Rule)]ページで、新しいコール ルーティングの表示名を入力し、 [保存(Save)] をクリックします。
ステップ 4 [直接ルーティング ルールの編集(Edit Direct Routing Rule)]ページで、[ステータス(Status)]が [アクティブ(Active)] に設定されていることを確認します。
ステップ 5 [発信番号(Dialed Number)]フィールドに、ブロードキャスト メッセージ管理へのアクセス用として設定した電話番号を入力します。
ステップ 6 [コールの移行先(Send Call To)]フィールドで [カンバセーション(Conversation)] をクリックし、 [ブロードキャスト メッセージ管理者(Broadcast Message Administrator)] をクリックします。
ステップ 7 [保存(Save)] をクリックします。
ステップ 8 [直接ルーティング ルール(Direct Routing Rules)]ページで、テーブルに含まれている新しいコール ルーティングとその他のコール ルーティングとの位置関係が適切であることを確認します。コール ルーティングの順序を変更する場合は、ステップ 9 に進みます。
ステップ 9 [順序の変更(Change Order)] をクリックします。
ステップ 10 [直接ルーティング ルールの順序の編集(Edit Direct Routing Rule Order)]ページで、並べ替えるコール ルーティングの名前をクリックし、下向きまたは上向きの矢印をクリックして、コール ルーティングが適切な順序で表示されるようにします。 [保存(Save)] をクリックします。
ステップ 11 システム ブロードキャスト メッセージの送信または更新(あるいはその両方)を行うことができるように設定された発信者に、新しい番号を通知します。
ブロードキャスト メッセージ管理の使用方法
システム ブロードキャスト メッセージを送信できるアカウント設定を持つユーザは、ブロードキャスト メッセージ管理を使用して、次のタスクを実行できます。
• システム ブロードキャスト メッセージを録音および送信する。
• システム ブロードキャスト メッセージがアクティブになる時期と期間を定義する。送信者が特に指定しない限り、各メッセージは、デフォルトではただちにブロードキャストされるように設定され、さらに 30 日間アクティブになるように設定されます。送信者はメッセージをブロードキャストする日時を設定できます。また、システム ブロードキャスト メッセージの「アクティブ」な期間として、1 日、1 週間、1 か月、または無期限のいずれかを指定できます。
(注) 日時は、メッセージを受信するユーザのタイム ゾーンではなく、送信するユーザのタイム ゾーンを反映します。
ブロードキャスト メッセージ管理のデフォルトの動作を変更する方法については、「ブロードキャスト メッセージ管理のデフォルトの変更」を参照してください。
ブロードキャスト メッセージを作成している送信者が、送信する前に電話を切った場合や切断された場合、Cisco Unity Connection は録音を削除します。
システム ブロードキャスト メッセージを更新できるように設定されたユーザは、ブロードキャスト メッセージ管理を使用して、ローカル Connection サーバ上で次のタスクを実行できます。
• アクティブなメッセージを確認する。アクティブなメッセージが複数存在する場合、ブロードキャスト メッセージ管理では、開始日時に基づいて最新のメッセージから順に再生されます。
• アクティブなメッセージの終了日時を変更する。
• 将来のメッセージの録音を変更または追加する。Connection では、メッセージに情報を追加する場合でもメッセージ合計長の制限が適用されます。
• 将来のメッセージの開始日時または終了日時を変更する。送信者が開始日時を変更し、終了日時を変更しなかった場合、終了日時が自動的に調整されることはありません。
• アクティブなメッセージと将来のメッセージを削除する。Connection では、どのユーザがアクティブなメッセージをすでに再生したかは報告されません。
ブロードキャスト メッセージ管理のデフォルトの変更
ブロードキャスト メッセージ管理のデフォルト動作は、Cisco Unity Connection の管理の[システム設定(System Settings)] >[詳細設定(Advanced)] >[カンバセーション(Conversations)]ページの設定で制御します。また、次のシステム デフォルト設定を変更することもできます。
• [保存期間(Retention Period)] :Connection が期限切れのシステム ブロードキャスト メッセージをサーバ上に残す期間を指定します。デフォルトでは、Connection はメッセージに関連付けられた WAV ファイルとすべてのデータを、有効期限から 30 日後に削除します。期限切れブロードキャスト メッセージの保有期間を変更するには、1 ~ 60 までの日数を入力します。
• [デフォルトのアクティブ日数(Default Active Days)] :送信者が有効期限を指定しない場合にシステム ブロードキャスト メッセージがアクティブになる日数を指定します。デフォルトは 30 日です。有効期限の指定がないメッセージをアクティブにしておく期間を変更するには、0 ~ 365 までの日数を入力します。値を 0 にすると、有効期限を指定しないまま送信されたメッセージは無期限に有効になります。
• [最長録音時間(Maximum Recording Length)] :システム ブロードキャスト メッセージの許容最大長を指定します。デフォルトでは、メッセージの最大録音時間は 300,000 ミリ秒(5 分)です。最大録音時間を変更するには、30,000 ~ 360,000 ミリ秒までの数値を入力します。
• [最も古いメッセージを最初に再生する(Play Oldest Message First)] :Connection がシステム ブロードキャスト メッセージをユーザに再生する順序を指定します。デフォルトでは、このチェックボックスはオンになっていて、最も古いメッセージが最初に再生されます。最新のメッセージを最初に再生するには、このチェックボックスをオフにします。