通話管理の概念の概要
Cisco Unity Connection には、次の着信および発信管理用のツールが用意されています。
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電話に応答してメッセージを録音したり、メニュー オプション(「お客様サービスは 1、営業は 2 を押してください。」など)を使用して通話をユーザや他のコール ハンドラへ転送したり、オーディオ テキスト(あらかじめ録音しておいたメッセージ)を再生したりできます。 |
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ユーザや外部発信者がユーザに連絡したりメッセージを残したりするために使用する、音声による登録リストを再生することによって、宛先検索サービスを提供します。 |
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一連の質問を再生し、回答を録音して発信者の情報を収集します。 |
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発信者の電話番号やスケジュールなどの基準に従って通話を最初に転送する方法を設定できます。ユーザの内線電話の他にコール ハンドラ、インタビュー ハンドラ、ディレクトリ ハンドラを設定した場合、コール ルーティングを修正することで適切な相手やハンドラへ通話を転送できます。 |
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ユーザが Connection で通話の転送、ユーザへのメッセージの通知、およびファックスの送信を行うときにダイヤルできる電話番号を指定して、発信通話を制御します。 |
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どのコール ルーティング、グリーティング、転送オプションを有効にするかを制御するために、組織の営業日、休業日、祝日とその時間帯を定義します。 |
これらは、すべて基本的な構成要素として使用できます。Connection のデフォルト オブジェクトをそのまま使用することも、カスタマイズすることもできます。または、新しいオブジェクトを追加して、これらを組み合せて発信者応対システムを構築することも可能です。
コール ハンドラ
コール ハンドラは、着信の応答、あらかじめ録音してあるガイダンスによる応答および情報とオプションの提供、電話の転送、およびメッセージの録音を行います。コール ハンドラは Cisco Unity Connection の基本的なコンポーネントです。コール ハンドラのプランは簡単です。定義済みのコール ハンドラを使用したり、新しいコール ハンドラをいくつでも作成したりできます。コール ハンドラは、次のように使用できます。
• 自動受付として:コール ハンドラを人間のオペレータの代わりに使用できます。グリーティングを再生したり発信者のキー入力に応答したりすることで、着信に応答したり直接通話したりできます。自動受付で、オプション メニュー(たとえば、「販売については 1、サービスについては 2、営業時間については 3 を押してください」)を提供できます。
• 録音済みのオーディオ テキストの提供:コール ハンドラを使用して、ユーザが頻繁に要求する情報(たとえば、「通常の営業時間は月曜日から金曜日の午前 8 時から午後 5 時までです」)を提供できます。
• メッセージ受信者として:組織用のメッセージ(たとえば、「カスタマー サービス担当者は現在席を離れております。お名前、電話番号、アカウント番号をお知らせください。早急に当社から連絡いたします」)の受信にコール ハンドラを使用できます。
• 電話の転送:コール ハンドラを使用して、発信者をユーザに転送したり(たとえば、しばらくしてから、テクニカル サポート コール ハンドラにかかってきた電話を、通話が可能な担当者の携帯電話に直接転送できます)、別のコール ハンドラに転送したりできます。
コール ハンドラを作成およびカスタマイズする方法については、「コール ハンドラの管理」の章を参照してください。
ディレクトリ ハンドラ
ディレクトリ ハンドラは、ディレクトリにリストされている Cisco Unity Connection ユーザ(メールボックスを持つユーザ)に発信者がアクセスする際に使用できる宛先検索サービスを提供します。発信者がユーザの名前または名前の一部による検索を行う場合、ディレクトリ ハンドラは内線番号を調べ、その通話を該当するユーザに経路指定します。発信者は内線番号を入力して、ディレクトリ ハンドラから電話をかけることもできます。この内線番号は、ユーザの適切な発信規制テーブル(または外部発信者のデフォルトのアウトダイヤル規制テーブル)と照合されます。
ディレクトリ ハンドラには、次の 2 つのタイプがあります。
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発信者は、電話機のキーパッドを使用して、検索情報または内線番号を入力します。このタイプのディレクトリ ハンドラでは、名前の検索方法、1 つまたは複数の一致が見つかったときの処理、および発信者の入力が検出されないときの処理を指定できます。 |
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(音声認識オプションを備えた Cisco Unity Connection システムの場合のみ) このタイプのディレクトリ ハンドラの場合、発信者は、連絡したい Connection ユーザの姓と名を読み上げるか、または内線番号の数字を 1 つずつ発声して内線番号を入力します。姓と名による検索のほか、音声ディレクトリ ハンドラには、代行ユーザ名による検索も用意されています。 ディレクトリに登録されている Connection ユーザは、到達可能な名前として、外部発信者が利用できます。システム連絡先は、Connection にログオンしている Connection ユーザだけが利用でき、個人連絡先は、その連絡先を定義した Connection ユーザだけが利用できます。 このタイプのディレクトリ ハンドラでは、ディレクトリ ハンドラを使用してユーザにアクセスできるのは、[ユーザの基本設定(User Basics)]ページでユーザの表示名が指定され、[ディレクトリに登録(List in Directory)]チェックボックスがオンになっている場合のみです。 |
ディレクトリ ハンドラを作成およびカスタマイズする方法については、 「ディレクトリ ハンドラの管理」 の章を参照してください。
インタビュー ハンドラ
インタビュー ハンドラは、録音された一連の質問を再生することにより、発信者からの情報を収集し、発信者の応答を録音します。たとえば、インタビュー ハンドラを使用した受注処理、および製品サポート ラインに関する情報収集を行うことができます。
通話がインタビュー ハンドラに転送されると、インタビュー ハンドラは、最初の録音済みの質問を再生し、次に録音通知音を再生してから、答えを録音します。Cisco Unity Connection は、応答の長さが指定した最大録音時間に達したとき、または発信者が話し終わったときに録音を停止します。その後、Connection は 2 番目の質問を再生し、以降同様に動作します。すべての答えが録音されると、指定された送信先にボイス メッセージとして送信されます。送信されるボイス メッセージは 1 つですが、その中で個々の答えは発信音で区切られます。
インタビュー ハンドラを作成およびカスタマイズする方法については、 「インタビュー ハンドラの管理」 の章を参照してください。
コール ルーティング
コール ルーティングは、オペレータまたは特定のユーザ、コール ハンドラ、ディレクトリ ハンドラ、インタビュー ハンドラに着信を転送する場合に使用されます。また、ユーザをユーザ ログオン カンバセーションへ転送する際にも使用されます。
Cisco Unity Connection には 2 種類のコール ルーティング(直接ルーティング用と転送ルーティング用)があり、ユーザと外部発信者からの着信を処理します。どちらのテーブルにもコール ルーティングがあらかじめ設定されていますが、必要に応じて着信を転送するための新しいサービスを作成できます。まず、ディレクトリ ハンドラ、コール ハンドラ、インタビュー ハンドラを設定し、着信を正しく転送するために必要な場合は、各テーブルでコール ルーティングを修正または作成します。
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直接ルーティング ルールは、Connection に直接ダイヤルされた、ユーザと外部発信者からの通話を処理します。あらかじめ設定されている直接ルーティング ルールは、次のとおりです。 • [サインイン試行(Attempt Sign In)]:ユーザからの着信はユーザ ログオン カンバセーションへ転送されます。 • [ガイダンス(Opening Greeting)]:外部発信者からの着信はガイダンスへ転送されます。 |
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転送ルーティング ルールは、ユーザの内線番号またはユーザ アカウントに関連付けられていない内線番号(会議室など)から Connection へ転送される着信が対象となります。あらかじめ設定されている転送ルーティング ルールは、次のとおりです。 • [転送試行(Attempt Forward)]:ユーザの内線番号から転送された着信はすべてユーザ グリーティングへ転送されます。 • [ガイダンス(Opening Greeting)]:ユーザ アカウントに関連付けられていない内線番号から転送された着信はガイダンスへ転送されます。 |
新しいサービスを追加することや、各コール ルーティング内でサービスの順序を変更することができます。追加のサービスに対する[サインイン試行(Attempt Sign In)]と[転送試行(Attempt Forward)]の相対的な順序はそれぞれのコール ルーティングで変更できますが、[ガイダンス(Opening Greeting)]はどちらのテーブルでも必ず最後のエントリになります。あらかじめ設定されているサービスの修正や削除はできません。
コール ルーティングの詳細については、次の「コール ルーティングの機能」の項および 「次のコール ルーティング ルールからルーティング(Route from Next Call Routing Rule)アクションを設定したコール ルーティングの使用方法」を参照してください。コール ルーティングを作成およびカスタマイズする準備ができた後、 「コール ルーティングの管理」 の章を参照してください。
コール ルーティングの機能
コール ルーティングは、発信電話番号(ANI または発信者 ID)、着信先のトランクまたはポート、ダイヤル番号(DNIS)、転送元内線番号、スケジュールなど、Cisco Unity Connection に提供される通話の情報に基づいて着信を転送する、一連のサービスで構成されます。
Connection で電話が受信されると、まず、電話システムによって送信されたシリアル パケットまたは DTMF パケットに含まれている情報に基づいて、一般の着信か転送呼かが判断され、次に該当するコール ルーティングが適用されます。通話情報のすべての設定が 1 番目のサービスの設定と一致すると、着信はそのサービスの指定に従って転送されます。通話情報の中に 1 番目のサービスで指定されている設定と一致しないものがあると、次に 2 番目のサービスの設定と照合され、同様に通話の特徴がすべて一致するサービスが見つかるまで次の設定との照合が続けられます。
電話システムと Connection 間の連動により、提供された着信に関する情報(発信元種別、ポート、トランク、発信番号、ダイヤル番号など)が確認されます。スケジュールは受信日時で判断されます。
正しくコール ルーティングを設定するには、連動によって提供される情報を知る必要があります。この情報については、ご使用の電話システムに対応する Cisco Unity Connection インテグレーション ガイドの「Call Information」の項を参照してください。Connection インテグレーション ガイドは、
http://www.cisco.com/en/US/products/ps6509/products_installation_and_configuration_guides_list.html から入手可能です。
次の例に Connection で着信を転送する場合のコール ルーティングの使用方法を示します。
例 1
表4-1 では、[Operator]で指定した基準を満たす着信(平日(Weekdays)に受信する一般の外線着信)はすべてオペレータへ転送されます。この基準を満たさない着信は、テーブル内のそれ以外のコール ルーティングによる指定に従って転送されます。この場合、週末に受信した一般の外線着信はすべて[Opening Greeting]コール ルーティングに従ってガイダンスへ転送されます。
表4-1 直接コール ルーティング
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Operator |
有効 |
外線通話 |
すべて |
すべて |
すべて |
すべて |
週日 |
オペレータへの転送を試みる |
Attempt Sign In |
有効 |
両方 |
すべて |
すべて |
すべて |
すべて |
常に緊急にする |
サインイン試行 |
Opening Greeting |
有効 |
両方 |
すべて |
すべて |
すべて |
すべて |
常に緊急にする |
ガイダンスへの転送を試みる |
例 2
表4-2 では、指定した内線番号(1234 と 5678)から転送される通話は、それぞれ[Product Info]と[Customer Service]の設定に従って転送されます。内線番号(転送元内線番号)が最初の 2 つのサービスのどちらとも一致しない着信は、残りの 2 つのサービスに従って転送されます。
表4-2 転送コール ルーティング
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Customer Service |
有効 |
両方 |
すべて |
すべて |
5678 |
常に緊急にする |
カスタマー サービスへの転送を試みる |
Product Info |
有効 |
両方 |
すべて |
すべて |
1234 |
常に緊急にする |
製品情報用のグリーティングに送信 |
Attempt Forward |
有効 |
両方 |
すべて |
すべて |
すべて |
常に緊急にする |
転送を試みる |
Opening Greeting |
有効 |
両方 |
すべて |
すべて |
すべて |
常に緊急にする |
ガイダンスへの転送を試みる |
次のコール ルーティング ルールからルーティング(Route from Next Call Routing Rule)アクションを設定したコール ルーティングの使用方法
ユーザ プロファイルやコール ハンドラでは、[グリーティング後(After Greeting)]アクション、[メッセージ後(After Message)]アクション、または発信者入力キーのアクションを設定して、[次のコールルーティング ルールからルーティング(Route from Next Call Routing Rule)]アクションを通話に適用できます。このアクションによって、Cisco Unity Connection では、該当するコール ルーティング(直接または転送。電話システムからの通話の受信方法に応じて異なります)に従って通話処理が続行されます。この処理は、Connection が通話に適用していたコール ルーティングの次のルーティングから始まります。通話がすでにテーブルの最終ルーティングに従って処理されている場合は、その最終ルーティングが再び適用されます。
たとえば、発信者が Connection を直接呼び出すか、内線番号で転送されるかに関係なく、すべての発信者に対して常に標準グリーティングまたは免責事項が再生されるように Connection を設定できます。グリーティングは、発信者が他のアクション(メッセージを残す、サイン インするなど)を実行できるようになる前に再生されます。そのためには、新しいコール ハンドラを作成して、メッセージをオプション グリーティングとして録音します。 オプション グリーティングを有効にし、グリーティング中の発信者入力を無視するように設定してから、[グリーティング後(After Greeting)]アクションに[次のコールルーティング ルールからルーティング(Route From Next Call Routing Rule)]アクションを設定します。次に、新しい直接コール ルーティングを追加して、([グリーティングへ直接移行する(Go Directly to Greetings)]が選択された状態で)すべての直接コールを新しいコール ハンドラに送信し、そのルールが直接コール ルーティングの先頭に現れるかどうかを確認します。最後に、新しい転送コール ルーティングを追加して、(再び[グリーティングへ直接移行する(Go Directly to Greetings)]が選択された状態で)すべての転送コールを同じ新しいコール ハンドラに送信し、そのルールが転送コール ルーティングの先頭に現れるかどうかを確認します。いったんシステムがこのように設定されると、発信元やシステムへの到達方法に関係なく、すべての通話でこのグリーティング全体が再生された後、元の通知先に直接送信されます。
規制テーブル
規制テーブルを使用すると、ユーザおよび管理者が次の目的に使用できる電話番号を制御できます。
• 通話の転送:ユーザが通話の転送で入力できる番号と、外部発信者が発信者のシステム転送を使用するときに入力できる番号の両方を含みます(発信者のシステム転送の詳細については、「システム転送の概要」を参照してください)。
• 電話が Media Master で指定された録音/再生デバイスである場合の、Cisco Unity Connection アプリケーションからの電話による録音と再生。
• ファックス機へのファックスの送信。
• メッセージ到着通知の送信。
たとえば、ユーザが通話を内部の内線番号だけに転送するように指定したり、ファックスがローカル電話番号だけに送信されるように指定したりすることができます。規制テーブルは、ユーザまたは管理者の Connection へのアクセス方法に関係なく適用されます。Connection にログオンしていないときにユーザがダイヤルできる電話番号には、影響しません。
各サービスクラスでは、メンバーに対して電話転送用、メッセージの到着通知用、およびファックス送信用の規制テーブルが指定されています。規制テーブルは、3 つの用途に対してすべて同一の場合や、それぞれ異なる場合があります。メールボックスを持たないユーザ(通常は管理者)はサービス クラスに割り当てられないので、Connection では、このタイプのユーザによって実行されたアクションに対しては、デフォルトの規制テーブル(デフォルトの転送、デフォルトの発信ダイヤル、またはデフォルトのファックス)が適用されます。これには、他のユーザに代わって実行されたアクションも含まれます。
規制テーブルの詳細については、「規制テーブルの機能」の項を参照してください。規制テーブルを作成およびカスタマイズする準備ができた後、 「規制テーブルの管理」 の章を参照してください。
規制テーブルの機能
ユーザが Cisco Unity Assistant または Cisco Unity Connection のカンバセーションを使用して、着信転送用、メッセージの到着通知用、またはファックス転送用の電話番号を変更しようとする場合、あるいはユーザが発信者のシステム転送を使用して指定した番号に転送する場合、Connection は、適切な規制テーブルを適用して、入力された電話番号が許可されているかどうか確認します。同じ確認は、管理者が Cisco Unity Connection の管理を使用してメッセージの到着通知用または着信転送用の電話番号を変更しようとするときにも行われます。いずれの場合も、規制テーブルは、番号を変更しようとしているユーザまたは管理者に関連付けられているテーブルが使用されます。
たとえば、ユーザがメッセージの到着通知デバイスを設定するために Cisco Unity Assistant を使用して電話番号を入力すると、Connection は、そのユーザのサービス クラスに関連付けられている規制テーブルを適用し、電話番号が許可されていない場合にはエラー メッセージを表示します。ただし、管理者が Cisco Unity Connection の管理を使用してユーザ用のメッセージの到着通知番号を変更する場合、Connection は、ユーザのサービス クラスに関連付けられている規制テーブルではなく、デフォルトの規制テーブル(この例ではデフォルトの発信ダイヤル規制テーブル)を適用します。したがって、管理者は、必要に応じて、特定のユーザのサービス クラスの制限を無効にできます。
規制テーブルの各行は、パターン番号で構成されます。各パターン番号は、ダイヤル パターンと、そのダイヤル パターンに一致する番号の使用が許可されるかどうかを示す設定で構成されます。規制テーブルは、ユーザまたは管理者が規制テーブルによって制御される番号の変更を試みる場合に適用されます。Connection が転送または送信の完了を試みる場合には適用されません。ユーザが発信者のシステム転送を使用するとき、電話不正利用および不正使用から Connection を保護するには、Connection にログオンして転送先の番号を入力し、Connection が Default System Transfer 規制テーブルで許可されている場合に限り、転送を実行するようにする必要があります。
規制テーブルが番号(メッセージ到着通知用のポケットベル番号など)に適用される場合、Connection では、その番号と規制テーブル内の最初のパターン番号のダイヤル パターンが比較されます。入力された番号がダイヤル パターンと一致しない場合は、次にその番号と 2 つ目のダイヤル パターンが Connection によって比較され、以降、一致するまで同様に繰り返されます。Connection によって一致が確認されると、パターン番号の指定に従い、この番号の使用が許可または禁止されます。
規制テーブルは、通常、次を許可または禁止するために使用されます。
• 内線番号など特定の番号
• 特定の長さより大きい、または小さい番号
• 長距離アクセス コード付きの外部アクセス コードなど、特定の数字または数字のパターンが含まれる番号
たとえば、表4-3 の規制テーブルは、ほとんどの長距離電話番号を禁止しますが、「91」で始まる内線番号は許可します。この場合、ユーザが転送番号として「9123」を入力すると、Connection は、まず入力された番号をパターン番号 0 のダイヤル パターン(「91」で始まり最低 7 桁の数字が続くすべての番号を禁止する)と比較します。入力された番号がダイヤル パターンと一致しないため、Connection は次に、この番号をパターン番号 1 のダイヤル パターン(「9011」で始まり、最低 7 桁の数字が続くすべての番号を禁止する)と比較します。最後に、Connection は、入力された番号と最後のパターン番号を比較します。最後のパターン番号には、あらゆる長さのすべての数字と一致するワイルドカード文字が含まれています。このパターン番号の規制欄が「しない」に設定されているため、Connection ではこの番号の使用が許可されます。
表4-3 例 1
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0 |
91???????* |
する |
1 |
9011???????* |
する |
2 |
* |
しない |
表4-4 の規制テーブルは、長距離電話番号と 4 桁より短い番号を禁止します。この例では、「9」が電話システムの外部アクセス コード、「1」が長距離アクセス コードです。パターン番号 0 は「91」で始まる番号をすべて禁止しますが、一方で、4 桁より短い番号はパターン番号 2 によって禁止されます。したがって、この規制テーブルで許可されるのは、長さが 4 桁以上で、長距離電話ではない番号だけです。
表4-4 例 2
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0 |
91* |
する |
1 |
????* |
しない |
2 |
* |
する |
スケジュールと祝日
スケジュール(および関連付けられている一連の祝日)は、Cisco Unity Connection が通話管理に使用する変数の 1 つです。コール ハンドラの転送オプションは、スケジュールに基づいて変化することがあります。スケジュールをコール ルーティングに適用して、さまざまな期間に合せてコール ルーティングのパターンを変更できます。スケジュールは、一部のユーザ グリーティングおよびコール ハンドラ グリーティングがいつ再生されるかにも影響を及ぼします。
Connection では、両方とも修正可能な[All Hours]および[Weekdays]という 2 つの事前定義スケジュールが提供されています。デフォルトでは、[Weekdays]スケジュールは、標準時間の月曜~金曜の午前 8:00 ~午後 5:00、および事前定義[Holidays]祝日スケジュールに従うように設定されています。[Holidays]祝日スケジュールには日付や時刻が含まれていません。
作成または修正する各スケジュールに対して、標準時間と営業外時間を構成する日時範囲を複数指定し、特定の祝日の日時を定義した祝日スケジュールを関連付けることができます。
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組織の通常の営業時間を構成する日時です。標準時間には、複数の時刻範囲、および異なる日の異なる時刻範囲を含めることができます(たとえば、ある組織の標準時間を月曜~金曜の午前 8:00 ~正午および午後 1:00 ~午後 5:00(昼休みを考慮)、および土曜の午前 9:00 ~午後 1:00 に設定できます)。 管理者が標準スケジュールに追加した日時範囲の期間中は、標準転送オプションが有効になります。標準時間中は、標準のユーザ グリーティングおよびコール ハンドラ グリーティングが再生されます。 |
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標準時間と認められない日時が、組織が活動していない営業外時間と見なされます。 標準スケジュールで指定されていないすべての期間中(祝日を含む)は、時間外転送オプションが適用されます。時間外スケジュールに基づいて、時間外のユーザ グリーティングおよびコール ハンドラ グリーティングが再生されます。 |
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[Holiday]設定を有効にすると、Connection は、祝日グリーティングを再生し(有効にしている場合)、時間外転送ルールに従います。数年分の祝日を一度に設定することができます。毎年、多数の祝日が違った日付になるため、年ごとに祝日スケジュールが正確かどうかを確認します。 標準スケジュールで指定されていないすべての期間中(祝日を含む)は、時間外転送オプションが適用されます。また、この期間中には、ユーザおよびコール ハンドラの祝日グリーティングが再生されます。 |
事前定義スケジュールを修正する方法、または独自のスケジュールを作成する方法については、 「スケジュールと祝日の管理」 の章を参照してください。
デフォルトの Cisco Unity Connection 自動受付の動作
ここでは、デフォルトの Cisco Unity Connection 自動受付設定を使用して、さまざまな通話管理要素を通過する通話フローの例を示します。Connection のインストール後に通話管理の設定を変更しなかった場合に発生する可能性のある、いくつかの「想定外」動作についても示します。
外部発信者が、営業時間中に Cisco Unity Connection に電話をかける
Connection メールボックスを持たない発信者が、メインの Connection 電話番号を月曜日の午前 9:00 にダイヤルします。
1. 電話システムからの情報は、この通話が外部発信者からの一般の着信であることを示しています。Connection は、この通話に一致するコール ルーティングがあるかどうかを確認します。[直接(Direct)]コール ルーティングには、[サインイン試行(Attempt Sign In)]と[ガイダンス(Opening Greeting)]の 2 つのエントリが含まれています。[サインイン試行(Attempt Sign In)]サービスの場合、Connection は、発信者の電話番号が Connection ユーザの内線番号または代行内線番号と一致するかどうかを確認します。一致しない場合、Connection は次のコール ルーティングである[ガイダンス(Opening Greeting)]と一致するかどうかを確認します。
2. [ガイダンス(Opening Greeting)]コール ルーティングは、あらゆる時間帯のすべての着信と一致します。このコール ルーティングは、通話をガイダンス コール ハンドラに転送することを試みるように設定されています。
3. Connection が、ガイダンス コール ハンドラの転送オプション設定を確認します。[Weekdays]スケジュールがアクティブになっている期間中に通話が着信したため、標準の転送オプションが適用されます。このオプションでは、通話をこのコール ハンドラのグリーティングに送信するように指定されています。[ガイダンス(Opening Greeting)]コール ルーティングが、通話をガイダンス コール ハンドラに転送するのではなくガイダンス コール ハンドラのグリーティングに送信するように設定されている場合、このステップは省略されます。
4. [Weekdays]スケジュールがアクティブになっている期間中に、内部 Connection ユーザと一致しない電話番号から通話が着信したため、Connection はこのコール ハンドラの標準のグリーティング(「こちらは Cisco Unity Connection メッセージ システムです。ご希望の内線番号をダイヤルしてください。内線番号がわからない場合、またはトーン信号の出せない電話からおかけになっている場合は、オペレータにおつなぎいたします。そのままお待ちください。」)を再生します。
5. グリーティングの再生中は、グリーティングで示されているように、発信者は数字を入力してユーザの内線番号に到達することができます。ガイダンス コール ハンドラの発信者の入力設定では、いくつかの実行可能な短縮ダイヤルのアクションも定義されています。たとえば、発信者によってキー 4 が押され、設定した待機時間以内に追加の数字が押されなかった場合、Connection は通話をシステム ディレクトリ ハンドラに送信するように設定されています。
6. 数字がまったく入力されなかった場合、Connection は、このコール ハンドラの標準グリーティングのグリーティング再生後のアクションに進みます。このアクションは、通話をオペレータ コール ハンドラに転送することを試みるように設定されています。
7. オペレータ コール ハンドラも、[Weekdays]スケジュールがアクティブになっている場合に関して設定されています。Connection は、今度はこのコール ハンドラの標準の転送オプションを確認します。このオプションでは、通話をこのコール ハンドラのグリーティングに転送するように指定されています。このグリーティングでは、「申し訳ありませんが、オペレータはただ今電話に出ることができません。」と再生されます。
8. このグリーティングのグリーティング再生後のアクションでは、Connection がメッセージを録音するように指定されています。このコール ハンドラのメッセージ設定では、オペレータ ユーザがメッセージを受信すること、および発信者がメッセージを残した後に Connection は電話を切ることが指定されています。