ライセンス マネージャ サービスの開始
ライセンス ファイルのロード先となる Cisco Unified Communications Manager サーバは、ライセンス マネージャの役割を果たします(ライセンス ファイルは、パブリッシャ サーバだけにロードされます)。ライセンス ファイルについては、「ライセンス ファイルの取得」を参照してください。
ライセンス マネージャは、購入され、使用されるライセンスを追跡する論理コンポーネントとして機能します。ライセンスのチェックインとチェックアウトを制御するプロセスです。各電話機およびアプリケーション タイプで必要となるライセンス ユニットの数を追跡します。ライセンス マネージャは、ライセンスの発行と再要求、およびライセンス超過が発生しているかどうかの検出を行います。
ライセンス マネージャ サービスを開始するには、Cisco Unified Serviceability を使用します。この項では、サービスを開始、停止、または再起動する手順について説明します。
(注) ライセンス マネージャはネットワーク サービスであるため、インストール後に起動し、実行する必要があります。
手順
ステップ 1 Cisco Unified Serviceability で、 [Tools] > [Control Center - Network Services] の順に選択します。
[Control Center-Network Services]ウィンドウが表示されます。
ステップ 2 [Server]ドロップダウン リスト ボックスから、Cisco Unified Communications Manager サーバを選択します。
Cisco License Manager は、[Platform Services]の[Service Name]列のリストに表示されます。
ステップ 3 Cisco License Manager に対応するオプション ボタンをクリックします。
ステップ 4 ライセンス マネージャ サービスを起動する場合は、 [Start] をクリックします。
サービスが開始され、「Service Started Successfully」というメッセージが表示されます。
ステップ 5 ライセンス マネージャ サービスを停止する場合は、 [Stop] をクリックします。
サービスが停止し、「Service Stopped Successfully」というメッセージが表示されます。
ステップ 6 ライセンス マネージャ サービスを再開する場合は、 [Restart] をクリックします。
サービスが再起動し、「Service Restarted Successfully」というメッセージが表示されます。
追加情報
「関連項目」を参照してください。
Cisco Unified Communications Manager 4.2(3)から 6.0(1)への移行
Cisco Unified Communications Manager リリース 4.2(3)からリリース 6.0(1)に移行する場合は、既存の電話機および既存の Cisco Unified Communications Manager ノードに対して要求されるライセンスが計算され、Cisco Unified Communications Manager 移行プロセス中にこれらのライセンスを格納する中間ファイル(XML ファイル)が生成されます。Cisco Unified Communications Manager リリース 4.2(3)で電話機をすでに使用しているので、これらのライセンスは無料で受け取ることができます。Cisco Unified Communications Manager リリース 6.0(1)に移行した後に新しい電話機およびノードを追加する場合は、Cisco Connection Online (CCO)の[License Registration]ウィンドウに中間ライセンス ファイルを貼り付ける必要があります。
既存のライセンスを登録し、新しいライセンスを要求する手順は、次のとおりです。
手順
ステップ 1 Cisco Unified Communications Manager の管理ページで、 [システム] >[ライセンス] >[ライセンスファイルのアップロード] の順に選択します。
[ライセンスファイルのアップロード(License File Upload)]ウィンドウが表示されます。
ステップ 2 [ファイルの表示] をクリックします。既存の電話機およびノードのライセンス情報を示すポップアップ ウィンドウが表示されます。この情報をコピーします。このウィンドウの内容をコピーするには、 Ctrl+A (すべて選択)および Ctrl+C (コピー)を使用します。
ステップ 3 CCO Web サイトの[License Registration]ウィンドウに表示されるテキスト ボックスに、 Ctrl+V を押してファイルの内容を貼り付けます。(「ライセンス ファイルの取得」を参照してください)。
ステップ 4 ライセンスを要求する Cisco Unified Communications Manager サーバの MAC アドレスと有効な電子メール ID を入力する必要があります。
ステップ 5 実際のライセンス ファイルを取得するには、 [Submit] をクリックします。ライセンス ファイルが生成されます。
ステップ 6 ライセンス ファイルは、ステップ 4 で入力した MAC アドレスを持つサーバにアップロードする必要があります。「ライセンス ファイルのアップロード」を参照してください。このノードは、ライセンス マネージャの役割を果たします。
追加情報
「関連項目」を参照してください。
Cisco Unified Communications Manager リリース 6.0(1)へのアップグレード
リリース 6.0(1)へ正しくアップグレードする手順は、次のとおりです。
手順
ステップ 1 リリース 6.0(1)のライセンス ファイルを取得します(「ライセンス ファイルの取得」を参照してください)。
ステップ 2 Cisco Unified Communications Manager リリース 6.0(1)にアップグレードします(『 Cisco Unified Communications Manager アップグレード手順 リリース 6.0(1) 』のマニュアルを参照してください)。
(注) Cisco CallManager サービスは、ライセンスがなければアクティブになりません。アラームとアラートが生成されます(詳細については Syslog を参照してください)。
ステップ 3 アップグレード後に、前のステップで取得した適切なライセンス ファイルをアップロードします。適切なライセンス ファイルの取得については、「ライセンス ファイルのアップロード」を参照してください。リリース 6.0 ソフトウェア機能ライセンス ファイルを要求します。
ステップ 4 Cisco Unified Serviceability を使用して、Cisco CallManager サービスを再開します。
追加情報
「関連項目」を参照してください。
ライセンス ファイルの取得
新しくインストールする Cisco Unified Communications Manager 電話機およびユーザのライセンス ファイルを取得する手順と、新しい電話機およびユーザを追加した場合にライセンスを更新する手順は、次のとおりです。
手順
ステップ 1 シスコ デバイスをご注文いただいた際に、シスコが製品認可キー(PAK)を発行します。
ステップ 2 http://www.cisco.com/go/license にある License Registration ツールを使用して、PAK を Cisco Unified Communications Manager に登録します。
ステップ 3 ライセンスを要求する Cisco Unified Communications Manager サーバの MAC アドレス、および有効な電子メール ID を入力する必要があります。また、ライセンスが必要となるノードと電話機ユニットの数も入力する必要があります。
(注) 各電話機タイプで必要となる電話機ユニット ライセンスの数を調べるには、Cisco Unified Communications Manager の管理ページの[ライセンス ユニット計算]を使用します。「ライセンス ユニットの計算方法」を参照してください。
ステップ 4 要求されたユニット ライセンスの数に基づいて、CCO がライセンス ファイルを生成し、ステップ 2 で入力された電子メール ID 宛てに電子メールで送信します。
ステップ 5 ライセンス ファイルは、ステップ 3 で入力した MAC アドレスを持つサーバにアップロードする必要があります。「ライセンス ファイルのアップロード」を参照してください。このサーバは、ライセンス マネージャの役割を果たします。
(注) 新しく電話機を購入し、ライセンスを更新する場合は、http://www.cisco.com/go/license で提供されている License Registration ツールにアクセスし、ステップ 3 ~ステップ 5 を実行します。
(注) ライセンス ファイルがデータベースにアップロードされるのは、ライセンス ファイル内に指定されているバージョンが、クラスタの内部で実行されている Cisco Unified Communications Manager のバージョンよりも新しいか、一致している場合のみです。このバージョン チェックに合格しなかった場合は、アラームが生成されます。適切なバージョンを使用して、新しいライセンス ファイルを取得する必要があります。このバージョン チェックは、メジャー リリース番号のみに基づいています。
(注) ライセンス ファイル内に指定されているライセンスを使用できるのは、ライセンス ファイルをアップロードしたクラスタの内部のみです。
追加情報
「関連項目」を参照してください。
ライセンス ファイルの内容
ライセンス ファイルには、次の情報が含まれています。
• ライセンスされる Cisco Unified Communications Manager ノードの数:お客様にライセンスされるクラスタ内の Cisco Unified Communications Manager サーバの数を示します。
• サポートされる Cisco Unified Communications Manager のバージョン。
• ライセンス発行済みの電話機ユニットの数:電話機のタイプごとに個別のライセンスを作成するのではなく、ライセンス ユニットという概念が使用されます。各電話機タイプは、一定数のライセンス ユニットに対応しています。
(注) 各デバイスで必要となるライセンス ユニットの数を調べるには、[システム] >[ライセンス] >[ライセンスユニット計算]の順に選択します。このウィンドウには、各デバイス タイプで必要となるライセンス ユニットの数が表示されます。「ライセンス ユニットの計算方法」を参照してください。
• ライセンス ファイルのインストール先となるサーバの MAC アドレス。
ライセンス ファイルをライセンス サーバにアップロードするには、「ライセンス ファイルのアップロード」を参照してください。
ライセンス ファイルの例
次の例では、パーマネント IP Phone ライセンスおよびパーマネント Cisco Unified Communications Manager ノード ライセンスのライセンス ファイルについて説明します。
例28-1 パーマネント IP Phone ライセンス
INCREMENT PHONE_UNIT cisco 6.0 permanent uncounted \
VENDOR_STRING=<Count>1000</Count><OrigMacId>000BCD4EE59D</OrigMacId><LicFileVersion>1.0</LicFileVersion> \
HOSTID=000bcd4ee59d OVERDRAFT=50 \
NOTICE="<LicFileID>20050826140539162</LicFileID><LicLineID>2</LicLineID> \
<PAK></PAK>" SIGN="112D 17E4 A755 5EDC F616 0F2B B820 AA9C \
0313 A36F B317 F359 1E08 5E15 E524 1915 66EA BC9F A82B CBC8 \
4CAF 2930 017F D594 3E44 EBA3 04CD 01BF 38BA BF1B"
上のライセンス ファイルには、次の情報が含まれています。
• permanent キーワードは、このライセンスに有効期限がないことを示します。
• このライセンス ファイルは、1,000 の PHONE_UNIT ライセンスを提供します。
• OVERDRAFT=50 は、1,000 のうち 5% のライセンス超過が許可されることを示します。ライセンス超過の値は、シスコが決定します。
• シスコ固有のフィールド LicFileID は、このライセンス ファイルを識別するためのものです。
• 同じ機能(電話機ユニット ライセンスまたはノード ライセンス)に対して、ライセンス ファイルに複数の INCREMENT 行を追加すると、ライセンス数を増やすことができます。同一の INCREMENT 行が存在せず、それぞれが独自の署名を保持している必要があります。
例28-2 パーマネント CCM_Node ライセンス
# Optional usage agreement, legal language, tracking information
INCREMENT CCM_NODE cisco 6.0 permanent uncounted \
VENDOR_STRING=<Count>2</Count><OrigMacId>000e7feeebbd</OrigMacId><LicFileVersion>1.0</LicFileVersion> \
NOTICE="<LicFileID>20060309193216861</LicFileID><LicLineID>1</LicLineID> \
<PAK></PAK>" SIGN="1375 87CA 021E 6ABD C2EF C1D2 1E1A 9A08 \
6A0C 6624 1F21 E5CC 8D83 E154 202F 0A2A 4F75 00D6 C102 E5B9 \
5DA2 A3F9 AE38 CD9A CC86 3F14 9455 28F9 CBC8 31CC“
上のライセンス ファイルには、次の情報が含まれています。
• permanent キーワードは、このライセンスに有効期限がないことを示します。permanent は、ライセンス ファイルが一時的ライセンスではないことを示します。一時的ライセンスでは、ここに日付が記載されます。
• このライセンス ファイルは、機能 CCM_NODE のバージョン 6.0 のライセンス 2 つを提供します。
• Original Mac Id は、ライセンス ファイルが初めに発行された Mac ID を示します。
• Host ID は、パブリッシャ サーバの MAC ID を示します。これは、ライセンス ファイルに対して再ホスト手順が実行された場合にだけ OrigMacID と異なります。
• シスコ固有のフィールド LicFileID は、このライセンス ファイルを識別するためのものです。
• SIGN は、FlexLM によって生成され、ライセンス ファイルが改ざんされたかどうかを検出するために、Cisco Unified Communications Manager の FlexLM 検証パッケージで使用されます。
• 同じ機能に対して、ライセンス ファイルに複数の INCREMENT 行を追加すると、ライセンス数を増やすことができます。どの INCREMENT 行も重複せず、それぞれが独自の署名を保持している必要があります。
追加情報
「関連項目」を参照してください。
ライセンス ファイルのアップロード
ライセンス ファイル要求時に入力した MAC アドレスを持つ Cisco Unified Communications Manager サーバに対して、ライセンス ファイルをアップロードする手順は、次のとおりです。ライセンス ファイルの取得については、「ライセンス ファイルの取得」を参照してください。ライセンス ファイルのロード先となる Cisco Unified Communications Manager サーバは、ライセンス マネージャの役割を果たします。
(注) ライセンス ファイルは、Cisco Unified Communications Manager クラスタの最初のノードにのみアップロードしてください。
手順
ステップ 1 [システム] >[ライセンス] >[ライセンスファイルのアップロード] の順に選択します。
[ライセンスファイルのアップロード(License File Upload)]ウィンドウが表示されます。
ステップ 2 [既存ライセンスファイル(Existing License Files)]ドロップダウン リスト ボックスに、サーバにすでにアップロードされているライセンス ファイルが表示されます。
(注) 既存ファイルの内容を表示するには、[ファイルの表示]をクリックします。
ステップ 3 アップロードする新しいライセンス ファイルを選択するには、 [ライセンスファイルのアップロード] をクリックします。
[ファイルのアップロード(Upload File)]ポップアップ ウィンドウが表示されます。
ステップ 4 サーバにアップロードするには、 [参照] をクリックして、ライセンス ファイルを選択します。
ステップ 5 [アップロード] をクリックします。
アップロード プロセスが完了すると、[アップロード結果(Upload Result)]ファイルが表示されます。
ステップ 6 [閉じる] をクリックします。
ステップ 7 [ライセンスファイルのアップロード(License File Upload)]ウィンドウに、アップロードしたファイルのステータスが表示されます。
追加情報
「関連項目」を参照してください。