デバイス プールの設定
デバイス プールの設定では、複数のデバイスに共通の特性がまとめて指定されます。デバイス プールの構造では、ユーザ情報と位置情報の分離が可能です。デバイス プールには、デバイスと位置に関連する情報のみが格納されます。[共通デバイス設定(Common Device Configuration)]ウィンドウには、使用されるソフトキー テンプレートの種類、ロケール情報などの、ユーザ向けの情報がすべて記録されます。ユーザ向けの情報を得るためには、各デバイスが、デバイス プールに関連付けられ、共通のデバイス設定に関連付けられている必要があります。
デバイス プールを追加、更新、または削除するには、次のトピックを参照してください。
• 「デバイス プールの検索」
• 「デバイス プールの設定」
• 「デバイス プールの設定値」
• 「デバイス プールの削除」
• 「関連項目」
デバイス プール、およびデバイス プールを通じて割り当てられるデバイス設定値の詳細については、『 Cisco Unified Communications Manager システム ガイド 』の「システム レベルのコンフィギュレーション設定」を参照してください。
共通のデバイス設定パラメータの詳細については、「共通デバイス設定」を参照してください。
デバイス プールの検索
ネットワーク内にはいくつかのデバイス プールが存在することがあるので、Cisco Unified Communications Manager の管理ページでは、固有の条件を指定して、特定のデバイス プールを見つけることができます。デバイス プールを見つける手順は、次のとおりです。
(注) Cisco Unified Communications Manager の管理ページでは、ブラウザ セッションでの作業中は、デバイス プールの検索設定が保持されます。別のメニュー項目に移動してからこのメニュー項目に戻ってくる場合でも、検索に変更を加えたり、ブラウザを閉じたりしない限り、デバイス プールの検索設定は保持されます。
手順
ステップ 1 [システム] >[デバイスプール] の順に選択します。
[デバイス プールの検索と一覧表示(Find and List Device Pools)]ウィンドウが表示されます。アクティブな(前回の)クエリーのレコードも、ウィンドウに表示されることがあります。
ステップ 2 データベース内のすべてのレコードを検索するには、ダイアログボックスが空であることを確認し、ステップ 3 に進んでください。
レコードをフィルタリングまたは検索する手順は、次のとおりです。
• 最初のドロップダウン リスト ボックスから、検索パラメータを選択します。
• 2 番目のドロップダウン リスト ボックスから、検索パターンを選択します。
• 必要に応じて、適切な検索テキストを指定します。
(注) 検索条件を追加するには、[+]ボタンをクリックします。条件を追加すると、指定したすべての条件に一致するレコードが検索されます。条件を削除するには、[-]ボタンをクリックして最後に追加した条件を削除するか、[フィルタのクリア]ボタンをクリックして、追加したすべての検索条件を削除してください。
ステップ 3 [検索] をクリックします。
一致するすべてのレコードが表示されます。[ページあたりの行数]ドロップダウン リスト ボックスから別の値を選択して、各ページに表示する項目の数を変更できます。
(注) 該当するレコードの横にあるチェックボックスをオンにして[選択項目の削除]をクリックすると、複数のレコードをデータベースから削除できます。[すべてを選択]をクリックして[選択項目の削除]をクリックすると、この選択対象として設定可能なすべてのレコードを削除できます。
ステップ 4 表示されたレコードのリストで、表示するレコードのリンクをクリックします。
(注) リストのヘッダーに上矢印または下矢印がある場合、その矢印をクリックして、ソート順序を逆にします。
選択した項目がウィンドウに表示されます。
追加情報
「関連項目」を参照してください。
デバイス プールの設定
デバイス プールを Cisco Unified Communications Manager データベースに追加、コピー、または更新する手順は、次のとおりです。新しいデバイス プールをデータベースに追加した後、そのデバイス プールを使用して、Cisco Unified IP Phone、ゲートウェイ、会議ブリッジ、トランスコーダ、メディア ターミネーション ポイント、ボイスメール ポート、CTI ルート ポイントなどのデバイスを設定できます。
始める前に
デバイス プールに対して次の項目を選択する場合は、デバイス プールを設定するとき、事前に、その項目を設定しておく必要があります。
• Cisco Unified Communications Manager グループ(必須)。「Cisco Unified Communications Manager グループの設定」を参照してください。
• 日付/時間グループ(必須)。「日付/時間グループの設定」を参照してください。
• リージョン(必須)。「リージョンの設定」を参照してください。
• SRST リファレンス(オプション)。「SRST リファレンスの設定」を参照してください。
• メディア リソース グループ リスト(オプション)。「メディア リソース グループ リストの設定」を参照してください。
• 自動登録用のコーリング サーチ スペース(オプション)。「コーリング サーチ スペースの設定」を参照してください。
• 復帰コール フォーカス優先度(オプション)。『 Cisco Unified Communications Manager 機能およびサービス ガイド 』の「保留復帰」を参照してください。
• デバイス モビリティ グループ(オプション)。「デバイス モビリティ グループの設定」を参照してください。
• デバイス モビリティ コーリング サーチ スペース。「コーリング サーチ スペースの設定」を参照してください。
• 物理ロケーション(オプション)。「物理ロケーションの設定」を参照してください。
• ロケーション。「ロケーションの設定」を参照してください。
• AARグループ。「AAR グループの設定」を参照してください。
• AARコーリング サーチ スペース。「コーリング サーチ スペースの設定」を参照してください。
手順
ステップ 1 [システム] > [デバイスプール] の順に選択します。
[デバイス プールの検索と一覧表示(Find and List Device Pools)]ウィンドウが表示されます。
ステップ 2 次のいずれかの作業を行います。
• 既存のデバイス プールをコピーするには、対象となるデバイス プールを見つけて(「デバイス プールの検索」を参照)、コピーするデバイス プールの横にある [コピー(Copy)] ボタンをクリックし、ステップ 3 に進みます。
• 新しいデバイス プールを追加するには、 [新規追加] ボタンをクリックし、ステップ 3 に進みます。
• 既存のデバイス プールを更新するには、対象となるデバイス プールを見つけて(「デバイス プールの検索」を参照)、ステップ 3 に進みます。
ステップ 3 適切なフィールドに値を入力します( 表9-1 を参照)。
ステップ 4 デバイス プール情報をデータベースに保存するには、 [保存] をクリックします。
追加情報
「関連項目」を参照してください。
デバイス プールの設定値
表9-1 では、デバイス プールの設定値を一覧表示し、説明します。関連する手順については、「関連項目」を参照してください。
表9-1 デバイス プールの設定値
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[デバイスプールの設定(Device Pool Settings)]
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[デバイスプール名] |
作成する新規デバイス プールの名前を入力します。 |
[Cisco Unified CMグループ] |
このデバイス プール内のデバイスに割り当てる Cisco Unified Communications Manager グループを選択します。Cisco Unified Communications Manager グループでは、最高 3 つの Cisco Unified Communications Manager の優先順位をリストで指定しています。リストの最初にある Cisco Unified Communications Manager はそのグループのプライマリ Cisco Unified Communications Manager となり、残りは冗長性を確保するためのバックアップ Cisco Unified Communications Manager となります。 |
[自動登録用コーリングサーチスペース(Calling Search Space for Auto-registration)] |
Cisco Communications Manager に自動登録されるこのデバイス プール内のデバイスに割り当てる、コーリング サーチ スペースを選択します。コーリング サーチ スペースは、コールを完了しようとするときにデバイスが検索できるパーティションを指定します。 |
[復旧されたコールフォーカスプライオリティ(Reverted Call Focus Priority)] |
保留復帰機能から起動される復帰コールに対する、クラスタ全体の優先度設定を選択します。この設定によって、どのコール タイプ(着信コールか復帰コール)がユーザの操作(オフフックにするなど)に対して優先されるかが指定されます。 • [デフォルト] :このオプションを選択すると、着信コールが優先されます。 • [最高] :このオプションを選択すると、復帰コールが優先されます。 [未選択] に設定すると、インストール時のデフォルト デバイス プールに対する復帰コール フォーカス優先度設定が指定されます。インストール時には、着信コールが優先されます。Cisco Unified Communications Manager の管理ページでは、この設定を選択できません。
(注) この設定は、特に保留復帰コールに対して適用され、パークされた復帰コールには適用されません。
詳細については、『 Cisco Unified Communications Manager 機能およびサービス ガイド 』の「保留復帰」を参照してください。 |
[重要設定のローミング(Roaming Sensitive Settings)]
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[日時グループ(Date/Time Group)] |
このデバイス プール内のデバイスに割り当てる日付/時間グループを選択します。日付/時間グループは、タイム ゾーン、および日付と時刻の表示形式を指定します。 |
[リージョン] |
このデバイス プール内のデバイスに割り当てる Cisco Unified Communications Manager リージョンを選択します。Cisco Unified Communications Manager リージョンの設定値は、リージョン内および他のリージョン間でコールに使用できる音声コーデックを指定します。 |
[メディアリソースグループリスト(Media Resource Group List)] |
ドロップダウン リスト ボックスから、メディア リソース グループ リストを選択します。メディア リソース グループ リストは、優先順位順に並べられたメディア リソース グループのリストを指定します。アプリケーションは、メディア リソース グループ リストに定義されている優先順位に従って、使用可能なメディア リソース グループから、必要なメディア リソース(たとえば、保留音サーバ、トランスコーダ、会議ブリッジ)を選択します。 |
[ロケーション(Location)] |
ロケーションは、コール アドミッション制御を中央集中型コール処理システムに実装する際に使用します。コール アドミッション制御では、ロケーション間のリンクを経由する際にオーディオ コールとビデオ コールで使用できる帯域幅を制限することにより、オーディオ品質とビデオのアベイラビリティを調整できます。 |
[ネットワークロケール(Network Locale)] |
ドロップダウン リスト ボックスから、電話機とゲートウェイに関連したロケールを選択します。そのネットワーク ロケールは、特定地域にあるデバイス プールの電話機とゲートウェイが使用するトーンおよび断続周期の定義を含んでいます。このデバイス プールを使用する電話機とゲートウェイのすべてがサポートしているネットワーク ロケールを選択してください。
(注) ユーザがネットワーク ロケールを選択しない場合は、Cisco Unified Communications Manager clusterwide パラメータでデフォルト ネットワーク ロケールとして指定されたロケールが適用されます。
(注) 関連するデバイスによってサポートされているインストール済みのネットワーク ロケールのみを選択してください。このリストにはこの設定に使用できるネットワーク ロケールがすべて示されていますが、そのすべてがインストールされているわけではありません。デバイスは、ファームウェアにおいてサポートしていないネットワーク ロケールと関連付けられると、起動に失敗します。
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[SRST参照先 (SRST Reference)] |
ドロップダウン リスト ボックスから、このデバイス プール内のデバイスに割り当てる Survivable Remote Site Telephony(SRST)リファレンスを選択します。次のいずれかのオプションを選択します。 • [Disable] :このオプションを選択すると、このデバイス プール内のデバイスは SRST リファレンス ゲートウェイを使用できなくなります。 • [Use Default Gateway] :このオプションを選択すると、このデバイス プール内のデバイスはデフォルトの SRST ゲートウェイを使用します。 • 既存の SRST リファレンス :ドロップダウン リストから SRST リファレンスを選択すると、このデバイス プール内のデバイスはこの SRST リファレンス ゲートウェイを使用します。 |
[接続モニタ間隔(Connection Monitor Duration)] |
この設定値は、IP Phone が SRST から登録解除され Cisco Unified Communications Manager に再登録される前に、Cisco Unified Communications Manager への接続を監視する時間を定義します。 デフォルト値は 120 秒で、Connection Monitor Duration エンタープライズ パラメータに属します。 コネクション モニタを使用不可にする(値を 0 に変更する)必要がある場合、またはコネクション モニタの時間を延長する場合は、この設定値を変更します。
(注) [接続モニタ間隔(Connection Monitor Duration)]の値を変更した場合、その値は更新されたデバイス プールだけに適用されます。それ以外のすべてのデバイスは、固有の[接続モニタ間隔(Connection Monitor Duration)]フィールドの値またはエンタープライズ パラメータで設定された値を使用します。
詳細については、『 Cisco Unified Communications Manager システム ガイド 』の「SRST リファレンス」を参照してください。 |
[物理ロケーション(Physical Location)] |
このデバイス プールの物理ロケーションを選択します。システムは、物理ロケーションとデバイス モビリティ機能を組み合せて使用することで、特定の地域に関連したパラメータを識別します。 |
[デバイスモビリティグループ(Device Mobility group)] |
デバイス モビリティ グループは、最上位レベルのネットワーク内の地域エンティティを表し、デバイス モビリティ機能をサポートするために使用されます。 |
[デバイスモビリティ関連情報(Device Mobility Related Information)]
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[デバイスモビリティコーリングサーチスペース (Device Mobility Calling Search Space)] |
デバイスがローミングされ、同じデバイス モビリティ グループに含まれている場合に、デバイス コーリング サーチ スペースで使用されるコーリング サーチ スペースを選択します。 |
[AARコーリングサーチスペース(AAR Calling Search Space)] |
自動代替ルーティング(AAR)の実行時にデバイスが使用するコーリング サーチ スペースを選択します。AAR コーリング サーチ スペースは、帯域幅不足によってコールがブロックされないように、収集された(発信)番号のルーティング方法を決定するために検索されるパーティションの集合を指定します。 |
[AARグループ (AAR Group)] |
このデバイスの自動代替ルーティング(AAR)グループを選択します。AAR グループは、帯域幅不足のためにコールがブロックされないように、コールをルーティングするためのプレフィックス番号を提供します。AAR グループ設定を[なし]にすると、ブロックされたコールの再ルーティングは行われません。 |
デバイス プールの削除
Cisco Unified Communications Manager データベースからデバイス プールを削除する手順は、次のとおりです。
始める前に
デバイスが割り当てられているデバイス プール、[デバイスのデフォルト設定(Device Defaults Configuration)]に使用されるデバイス プール、またはデータベース内の唯一のデバイス プールなどは、削除できません。使用中のデバイス プールを削除しようとすると、メッセージが表示されます。現在使用中のデバイス プールを削除する場合は、事前に、次のどちらかまたは両方の作業を実行しておく必要があります。
• デバイスを更新して別のデバイス プールに割り当てる。「電話機の削除」を参照してください。
• 削除するデバイス プールに割り当てられているデバイスを削除する。「電話機の削除」を参照してください。
手順
ステップ 1 「デバイス プールの検索」の手順を使用して、デバイス プールを検索します。
ステップ 2 一致するレコードのリストから、削除するデバイス プールを選択します。
ステップ 3 [選択項目の削除] をクリックします。
ステップ 4 削除操作を確認するように求められたら、 [OK] をクリックして削除します。削除操作を取り消すには、 [キャンセル] をクリックします。
追加情報
「関連項目」を参照してください。