アラームについて
Cisco Unified Serviceability のアラームを使用すると、システムの実行時の状況と状態を表示して、システムに関連する問題をトラブルシューティングできます。たとえば、Disaster Recovery System に関する問題を特定できます。アラームの情報には、説明と推奨処置、およびアプリケーション名、マシン名などが含まれているため、ローカルの Cisco Unified Communications Manager 以外で起こった問題をトラブルシューティングするときにも役立ちます。
アラーム インターフェイスを設定する際には、アラーム情報を複数の場所に送信することと、それぞれの場所に固有のアラーム イベント レベル(Debug から Emergency まで)を指定することができます。アラームは、Syslog Viewer(ローカル syslog)、Syslog ファイル(リモート syslog)、SDI トレース ログ ファイル、SDL トレース ログ ファイル(Cisco CallManager サービスおよび CTIManager サービスのみ)、またはすべての宛先に送信できます。あるサービスからアラームが発行されると、設定した場所(およびアラーム定義のルーティング リストで指定された場所)に、アラーム インターフェイスからアラーム情報が送信されます(たとえば SDI トレースなど)。システムは、SNMP トラップの場合と同様にアラーム情報を転送することも、最終宛先(ログ ファイルなど)に書き込むこともできます。
ヒント リモート Syslog サーバとして Cisco Unified Communications Manager サーバを指定しないでください。このサーバは他のサーバからの syslog メッセージを受信できません。
SDI トレース ログ ファイルまたは SDL トレース ログ ファイルに送信されるアラームを収集するには、Cisco Unified Communications Manager Real-Time Monitoring Tool(RTMT)で Trace and Log Central オプションを使用します。ローカル syslog に送信されるアラーム情報を表示するには、RTMT で SysLog Viewer を使用します。
アラームの設定
特定のノード上で Cisco Database Layer Monitor などのサービスにアラームを設定したり、クラスタ内のすべてのノード上で特定のサービスにアラームを設定できます。
サービスにアラームを設定するには、アラーム イベント レベル(Error など)、およびシステムがアラーム情報を送信する場所(Syslog Viewer、つまりローカル syslog など)を選択します。イベント レベルを選択すると、収集されるアラームのタイプを絞り込み、Syslog ファイルおよびトレース ファイルが過負荷になるのを回避できます。アラーム設定とアラーム定義の関連付けの詳細については、「アラーム定義」を参照してください。
アラーム定義
参照のために使用されるアラーム定義は、アラーム メッセージの内容を説明します。つまり、メッセージの意味とその回復方法を示します。アラームに関する情報を入手するには、[Alarm Definitions]ウィンドウを検索します。いずれかのサービス固有のアラーム定義をクリックすると、そのアラーム情報の説明(管理者が追加したユーザ定義のテキストを含む)と推奨処置が表示されます。
Cisco Unified Serviceability に表示されるアラームすべての定義を検索できます。問題のトラブルシューティングを支援するため、対応するカタログに存在する定義の内容には、アラーム名、記述、説明、推奨処置、重大度、パラメータ、モニタなどが含まれています。
システムでアラームが生成されるときにはアラーム情報内のアラーム定義名が使用されるので、アラームを特定できます。アラーム定義では、アラーム情報が送信される場所を指定するルーティング リストを表示できます。ルーティング リストには、次に示す場所を含めることができます。これらの場所は、[Alarm Configuration]ウィンドウで設定できる場所に対応しています。
• SDL:このオプションに対してアラームを有効にし、[Alarm Configuration]ウィンドウで適切なイベント レベルを指定すると、アラーム情報が SDL トレースに送信されます。
• SDI:このオプションに対してアラームを有効にし、[Alarm Configuration]ウィンドウで適切なイベント レベルを指定すると、アラーム情報が SDI トレースに送信されます。
• Sys Log:このオプションに対してアラームを有効にし、[Alarm Configuration]ウィンドウで適切なイベント レベルを指定し、リモート syslog サーバのサーバ名または IP アドレスを入力すると、アラーム情報がリモート syslog サーバに送信されます。
• Event Log:このオプションに対してアラームを有効にし、[Alarm Configuration]ウィンドウで適切なイベント レベルを指定すると、アラーム情報がローカル syslog に送信されます。情報は、Cisco Unified Communications Manager Real-Time Monitoring Tool(RTMT)の Syslog Viewer で表示できます。
• Data Collector:アラーム情報がリアルタイム情報システム(RIS Data Collector)に送信されます(アラート目的のみ)。[Alarm Configuration]ウィンドウでこのオプションを設定することはできません。
• SNMP Traps:SNMP トラップが生成されます。[Alarm Configuration]ウィンドウでこのオプションを設定することはできません。
ヒント SNMP トラップの場所がルーティング リストに表示されている場合、アラーム情報は CCM MIB SNMP エージェントに転送されます。CCM MIB SNMP エージェントは、CISCO-CCM-MIB の定義に従って、適切なトラップを生成します。
[Alarm Configuration]ウィンドウで特定の場所に対して設定されたアラーム イベント レベルが、アラーム定義に一覧表示されている重大度以下の場合、アラームが送信されます。たとえば、アラーム定義の重大度が WARNING_ALARM であり、[Alarm Configuration]ウィンドウで特定の宛先に対するアラーム イベント レベルをそれより低いイベント レベルの Warning、Notice、Informational、または Debug として設定した場合、対応する宛先にアラームが送信されます。アラーム イベント レベルを Emergency、Alert、Critical、または Error として設定すると、対応する宛先にアラームが送信されません。
Cisco Unified Serviceability の各アラーム定義には、追加説明または推奨処置を含めることができます。管理者はすべて、追加された情報にアクセスできます。管理者は、[Alarm Details]ウィンドウに表示される[User Defined Text]ペインに直接情報を入力します。標準の水平方向および垂直方向のスクロールバーで、スクロールがサポートされています。Cisco Unified Serviceability によって情報がデータベースに追加されます。
アラーム情報の表示
アラーム情報を表示して、問題が存在するかどうか判断します。アラーム情報を表示するために使用する方法は、アラームの設定時に選択した宛先によって異なります。SDI トレース ログ ファイルまたは SDL トレース ログ ファイルに送信されるアラーム情報を表示するには、RTMT の Trace and Log Central オプションを使用するか、テキスト エディタを使用します。ローカル syslog に送信されるアラーム情報を表示するには、RTMT の SysLog Viewer を使用します。
ヒント Cisco Unified Communications Manager の場合は、CiscoWorks2000 レポート ビューアを使用して、リモート syslog メッセージを表示することもできます。
アラーム設定チェックリスト
表3-1 は、アラームを設定する手順の概要を示しています。
表3-1 アラーム設定チェックリスト
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ステップ 1 |
アラーム情報が必要なサーバおよびサービスを選択します。 |
• 「アラームについて」 • 「サービスに対するアラームの設定」 |
ステップ 2 |
アラームの宛先を選択します。 • SDI ログには、すべてのサービスから送信できます(ただし、[Trace]でも設定する必要があります)。 • SysLog Viewer には、すべてのサービスから送信できます。 • SDL ログを使用できるのは、Cisco CallManager サービスと Cisco CTIManager サービスのみです。 • syslog メッセージをリモート Syslog サーバに送信するには、リモート Syslog 宛先のチェックボックスをオンにし、ホスト名を指定します。 |
• 「サービスに対するアラームの設定」 • 「アラームの設定」 |
ステップ 3 |
アラーム イベント レベルを選択します。 |
• 「サービスに対するアラームの設定」 • 「アラームの設定」 |
ステップ 4 |
必要に応じて、アラームに定義を追加します。 |
• 「アラーム定義」 • 「アラーム定義の表示および更新」 |
ステップ 5 |
アラームの宛先として SDI トレース ファイルまたは SDL トレース ファイルを選択した場合、RTMT の Trace and Log Central オプションを使用してトレースを収集し、情報を表示します。 |
Cisco Unified Communications Manager Real-Time Monitoring Tool アドミニストレーション ガイド |
ステップ 6 |
アラームの宛先としてローカル syslog を選択した場合、RTMT の SysLog Viewer でアラーム情報を表示します。 |
Cisco Unified Communications Manager Real-Time Monitoring Tool アドミニストレーション ガイド |
ステップ 7 |
説明と推奨処置については、対応するアラーム定義を参照します。 |
「アラーム定義の表示およびユーザ指定の記述の追加」 |