CMC および FAC の設定チェックリスト
表 53-1 は、Cisco Unified Communications Manager 一括管理(BAT)を使用して CMC と FAC を実装する手順を示しています。関連する手順については、「関連項目」を参照してください。
BAT の重要な考慮事項
BAT を使用して CMC または FAC を設定する前に、次の情報を確認します。
• CMC と FAC で別々の CSV ファイルを作成します。1 つの CSV ファイルにこの 2 つの機能を混在させないでください。
• CMC または FAC の設定を初めて追加する場合は、BAT.xlt を使用して CSV ファイルを作成するか、カスタムのテキストベース CSV ファイルを作成することができます。
• CMC または FAC の設定を更新、削除、または追加する(初めての追加ではない)場合は、既存の CSV ファイルを編集するか、カスタムのテキストベース CSV ファイルを作成することができます。
• ファイルおよびスプレッドシートでは、1 行に 2 つ以上のコード(およびそれに対応する設定値)を入力しないでください。各コード(およびそれに対応する設定値)に 1 行を指定します。たとえば、強制承認コード用のコードを入力する場合は、次の形式になります。
(承認コード,承認コード名,承認レベル)
1234,John Smith,20
1235,Lisa Mendez,10
5551,Debbie Dunn,30
• ファイルから情報を削除してブランクにしても、その情報は Cisco Unified Communications Manager データベースから削除されません。つまり、ブランクの値ではデータベース内の既存の値は上書きされません。データベース内の既存の値は、値を更新すると上書きされます。
• 該当する CSV ファイルを、Cisco Unified Communications Manager サーバの最初のノードにアップロードしたことを確認します。詳細については、「ファイルのアップロード」を参照してください。
• CSV ファイルを作成または変更する際には、「BAT を使用した CUCM データベースの更新」で説明されているように、必ずその CSV ファイルを BAT に挿入する必要があります。
BAT.xlt を使用した CSV ファイルの作成
BAT.xlt を使用して CMC 用または FAC 用の CSV ファイルを作成するには、次の手順を実行します。
手順
ステップ 1 BAT.xlt ファイルは Cisco Unified Communications Manager サーバの最初のノード上にありますが、通常、このサーバには Microsoft Excel がインストールされていません。その場合は、最初のノードからこのファイルをコピーして、Microsoft Excel がインストールされているローカル マシンに移動する必要があります。
ステップ 2 サーバから BAT.xlt ファイルをダウンロードします。Microsoft Excel がインストールされているローカル マシンについては、「ファイルのダウンロード」を参照してください。
ステップ 3 Microsoft Excel で BAT.xlt を開きます。プロンプトが表示されたら、[マクロを有効にする] をクリックします。
ヒント 個別に 2 つの CSV ファイル(CMC 用と FAC 用の CSV ファイル)を作成する必要があることに注意してください。
ステップ 4 次のタブのいずれかをクリックします。
• [Insert CMC]:CMC 用の CSV ファイルを作成する場合
• [Insert FAC]:FAC 用の CSV ファイルを作成する場合
ステップ 5 表 53-2 に従って、各カラムに CMC または FAC の設定値を入力します。
ステップ 6 ステップ 5 を繰り返し、すべてのコードを入力します。
ステップ 7 Excel スプレッドシート形式を CSV ファイルに変換するために、[Export to BAT Format] をクリックします。
CSV ファイルが自動的にローカル マシンの C:¥XlsDatafiles に保存されます。別のロケーションを選択するには、[Browse] をクリックします。
ステップ 8 CSV ファイルを Cisco Unified Communications Manager サーバの最初のノードにアップロードします。詳細については、「ファイルのアップロード」を参照してください。
ステップ 9 CSV ファイルを BAT に追加します。CSV ファイルを BAT に挿入する方法については、「BAT を使用した CUCM データベースの更新」を参照してください。
追加情報
「関連項目」を参照してください。
テキスト エディタを使用したクライアント識別コードおよび強制承認コードの CSV データ ファイルの作成
値がカンマで区切られた ASCII テキストを複数行使用して、カンマ区切り値(CSV)データ ファイルを作成することができます。カンマ区切り値(CSV)ファイルでは、テキスト情報は表形式で与えられます。クライアント識別コードと強制承認コードのテキストベースの CSV データ ファイルの詳細については、「クライアント識別コードと強制承認コードのテキストベースのカスタム CSV ファイルの作成」を参照してください。
追加情報
「関連項目」を参照してください。
既存の CMC 用または FAC 用の CSV ファイルの編集
既存のコードを更新する場合は、メモ帳で既存の CSV ファイルを手動で更新するか、またはメモ帳で新規のファイルを作成します。
次の手順を実行します。
手順
ステップ 1 以前にコードを挿入した既存の CSV ファイルを編集するには、Cisco Unified Communications Manager サーバの最初のノードから CSV ファイルをダウンロードします。詳細については、「ファイルのアップロード」を参照してください。
ステップ 2 メモ帳で既存の CSV ファイルを開いて編集します。 表 53-2 のテキストベースの表現を使用して、既存の設定の削除、新規コードの追加、または既存の設定の更新を行います。
CMC 用 CSV ファイルを更新する場合は、たとえば、5555,Acme Toys のように入力することができます。ここで、5555 は Client Matter Code(必須)、Acme Toys は Description にそれぞれ相当します。
FAC 用 CSV ファイルを更新する場合は、たとえば、1234,John Smith,20 のように入力することができます。ここで、1234 は Forced Authorization Code、John Smith は Authorization Code Name、20 は Authorization Level にそれぞれ相当します。
注意 新規コードの追加やコードの更新を行う場合は、必要な情報をすべて入力してください。既存のレコードでは、任意の部分を変更できますが、認証に必要な強制承認コードやクライアント識別コードなどは必ず含めなければなりません。情報を削除したりブランクにしたりしても、その情報はデータベースから削除されません。データベース内の既存の値は、ブランクの値では上書きされませんが、前述の例にある値を Acme Toys, Inc. や John L. Smith などに更新すると上書きされます。
ステップ 3 CSV ファイルを Cisco Unified Communications Manager サーバの最初のノードにアップロードします。詳細については、「ファイルのアップロード」を参照してください。
ステップ 4 CSV ファイルを BAT に追加します。CSV ファイルを BAT に挿入する方法については、「BAT を使用した CUCM データベースの更新」を参照してください。
追加情報
「関連項目」を参照してください。
CMC 用および FAC 用の CSV ファイルの設定値
次の各項と 表 53-2 を併せて参照してください。
• 「BAT.xlt を使用した CSV ファイルの作成」
• 「テキスト エディタを使用したクライアント識別コードおよび強制承認コードの CSV データ ファイルの作成」
• 「既存の CMC 用または FAC 用の CSV ファイルの編集」
• 「コードの設定の削除」
関連する手順については、「関連項目」を参照してください。
表 53-2 CMC および FAC の設定値
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[Client Matter Code] |
ユーザがコールを発信するときに入力する 16 桁以内の固有のコードを入力します。クライアント識別コードは、このコードを使用するコールの CDR に表示されます。 |
[Description] |
このオプションのフィールドは、クライアント コードとクライアントの関連付けに役立ちます。説明には、任意の言語で最大 50 文字を指定できますが、二重引用符(")、パーセント記号(%)、アンパサンド(&)、バックスラッシュ(¥)、または山カッコ(<>)は使用できません。 |
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[Forced Authorization Code] |
16 桁以内の固有の承認コードを入力します。ユーザは FAC 対応のルート パターンでコールを発信するときにこのコードを入力します。 |
[Authorization Code Name] |
50 文字以内の固有の名前を入力します。この承認コード名は、承認コードを特定のユーザまたはユーザのグループに結び付けます。この名前は、このコードを使用するコールの CDR に表示されます。 ヒント システム内のすべてのユーザに承認コードを割り当てる場合は、コード名にユーザの識別情報を含めるようにしてください。この識別情報には、ユーザ名やその他の機密性のない固有の識別情報(たとえば、電子メールのエイリアス、社員番号、学生番号)などを使用してください。承認コード名は CDR に書き込まれ、安全でないため、社会保障番号などの識別情報は使用しないでください。 |
[Authorization Level] |
0 ~ 255 の範囲内の 3 桁の承認レベルを入力します(デフォルトは 0)。承認コードに割り当てるレベルによって、ユーザが FAC 対応のルート パターンでコールをルーティングできるかどうかが決まります。コールを正常にルーティングするには、ユーザの承認レベルがそのコールのルート パターンに指定された承認レベル以上である必要があります。 |
BAT を使用した CUCM データベースの更新
Cisco Unified Communications Manager データベースを更新するには、BAT に CMC 用または FAC 用の CSV ファイルを挿入する必要があります。データベースを更新するには、次の手順を実行します。
始める前に
Cisco Unified Communications Manager を更新する前に、CMC 用または FAC 用の CSV ファイルを作成または編集する必要があります。
手順
ステップ 1 CMC 用と FAC 用のどちらの CSV ファイルを使用したかに応じて、Cisco Unified Communications Manager の管理ページで次のいずれかのオプションを選択します。
• CMC の場合:[一括管理(Bulk Administration)] > [クライアント識別コード(Client Matter Codes)] > [クライアント識別コードの挿入(Insert Client Matter Codes)]
• FAC の場合:[一括管理(Bulk Administration)] > [強制承認コード(Forced Authorization Codes)] > [強制承認コードの挿入(Insert Forced Authorization Codes)]
ステップ 2 [ファイル名(File Name)] ドロップダウン リスト ボックスで、更新されたコードが含まれる CSV ファイルを選択します。
ヒント 挿入するファイルの内容を表示するには、[ファイルの表示(View File)] をクリックします。
ステップ 3 既存のコードのリストを更新する場合は、 表 53-3 で説明されているように、[既存の設定の上書き(Override the existing configuration)] チェックボックスをオンにします。
ステップ 4 [ジョブ情報(Job Information)] 領域に、ジョブの説明を入力します。
ステップ 5 [今すぐ実行(Run Immediately)] オプション ボタンをクリックしてレポートを即座に生成するか、[後で実行(Run Later)] をクリックして後でレポートを生成します。
ステップ 6 [送信(Submit)] をクリックして、FAC と CMC を挿入するジョブを作成します。
ジョブの詳細については、 「ジョブのスケジュール」 を参照してください。
ログ ファイルの詳細については、「BAT ログ ファイル」を参照してください。
追加情報
「関連項目」を参照してください。
Cisco Unified Communications Manager データベースを更新する場合の BAT の設定
「BAT を使用した CUCM データベースの更新」と 表 53-3 を併せて参照してください。関連する手順については、「関連項目」を参照してください。
表 53-3 CSV ファイルを挿入する場合の BAT の設定
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[ファイル名(File Name)] |
ドロップダウン リスト ボックスから、挿入する CMC ファイルまたは FAC ファイルを選択します。 |
[既存の設定の上書き(Override the existing configuration)] |
このチェックボックスは、既存の設定のコードを更新する場合に適用されます。 このチェックボックスをオンにすると、既存の承認コード名(FAC)、承認レベル(FAC)、または説明(CMC)が、挿入するファイルに含まれている情報で上書きされます(既存の承認コードとクライアント識別コードは変更されません)。このチェックボックスをオンにしないと、該当の承認コードまたはクライアント識別コードがすでに存在することを示すエラーがログ ファイルに書き込まれ、更新は行われません。 |