Cisco vWAAS について
Cisco Virtual WAAS(vWAAS)は、企業とサービス プロバイダーの両方に向けた仮想アプライアンスであり、プライベートおよび仮想プライベート クラウド インフラストラクチャから配信されるビジネス アプリケーションを加速させます。Cisco vWAAS を使用すると、最小限のネットワーク設定または中断で、WAN 最適化サービスを迅速に作成できます。Cisco vWAAS は、物理データセンター、プライベート クラウド、およびサービス プロバイダーによって提供される仮想プライベート クラウドに展開できます。
Cisco vWAAS サービスは、インスタンス化または移動されたときに、アプリケーション サーバの仮想マシンに関連付けられます。これにより、クラウド プロバイダーはネットワーク設定やクラウドベース環境の中断をほとんど伴うことなく、WAN 最適化サービスを迅速に提供できます。
Cisco vWAAS を使用して、ビジネス アプリケーションをクラウドに移行できます。これにより、クラウドベースのアプリケーションのエンドユーザへの配信パフォーマンスに対する悪影響を軽減できます。サービス プロバイダーは、クラウド サービスのカテゴリの付加価値サービスとして、WAN 経由で優れたアプリケーション体験を提供できます。
ISR-WAAS は、Cisco ISR4400 シリーズ ルータ(ISR-4321、ISR-4331、ISR-4351、ISR-4431、ISR-4451、ISR-4461)上の Cisco IOS-XE ソフトウェア コンテナ内で実行される vWAAS の特定の実装です。この文脈で「コンテナ」とは、Cisco ISR-4000 シリーズ ルータで仮想化アプリケーションを実行するハイパーバイザを指します。
(注) ISR-4461 は、WAAS 6.4.1b 以降の vWAAS でサポートされています。
表 1-1 Cisco vWAAS でサポートされるハイパーバイザを示します。これらの各ハイパーバイザの詳細については、この章の Cisco vWAAS および vCM でサポートされるハイパーバイザと、表 1-1 に記載する章を参照してください。
表 1-1 Cisco vWAAS でサポートされるハイパーバイザ
Cisco vWAAS は、通常は物理 WAE デバイスを展開できないクラウド環境での WAN 最適化をサポートします。また、仮想化によって、弾力性、メンテナンスの容易さ、ブランチ オフィスやデータセンターの設置面積削減など、さまざまな利点が得られます。
Cisco vWAAS では、次のハードウェアとプラットフォームがサポートされます。サポートされる各プラットフォームの詳細については、vWAAS でサポートされるシスコ ハードウェア プラットフォームを参照してください。
- Cisco Unified Computing System(UCS)
- Cisco UCS E-Series Servers
- Cisco UCS E シリーズ ネットワーク コンピューティング エンジン(NCE)
- Cisco ISR-4000 シリーズ
- Cisco ENCS 5400 シリーズ
- Microsoft Azure クラウド
vWAAS でサポートされるハイパーバイザとプラットフォームの相互運用性の詳細は、表 1-12 を参照してください。
図 1-1 に示すように、ブランチとデータセンターで vWAAS を有効にできます。
- ブランチ:Cisco 4000 シリーズ サービス統合型ルータ(ISR)または Cisco ISR G2 ブランチ ルータのいずれかで Cisco ENCS 5400 シリーズ、Cisco ユニファイド コンピューティング システム(USC)E シリーズ サーバ、E シリーズ ネットワーク コンピューティング エンジン(NCE)を使用。
- データセンター:Cisco UCS サーバを使用。
vWAAS は、ブランチ オフィスとデータセンターの設置面積を削減するオンデマンドのプロビジョニングとティアダウンをサポートしています。Cisco vWAAS ソフトウェアは、データセンターのアプリケーションおよびサービスを展開するための推奨プラットフォームとして VMware ESXi 標準に準拠します。
図 1-1 ブランチオフィスとデータセンターの WAN エッジにおける仮想プライベートクラウドの vWAAS
Cisco vWAAS の利点
次に、システムに Cisco vWAAS を展開する利点の一部を示します。
- WAN 最適化のオンデマンド オーケストレーション
- 仮想マシン(VM)モビリティ認識による耐障害性
- アプリケーションをクラウドに移行するお客様の運用コストの削減
- プライベートおよび仮想プライベート クラウド環境
– vWAAS を使用して、リモートのブランチ オフィス ユーザへの最適な配信に向けて、アプリケーション単位で付加価値 WAN 最適化サービスを作成します。
– アプリケーション サーバの仮想マシンがクラウドの動的な負荷の需要に対応して移動したときに vWAAS サービスを関連付け、最小限のネットワーク設定と中断で迅速にWAN 最適化サービスを配信します。
– CisCisco Nexus 1000V シリーズを使用して vWAAS をパブリック クラウドに展開して、vWAAS によるプライベート クラウド環境での利点と同様の利点を得ることができます。
WAAS バージョン 6.4.1a 以降の vWAAS のサイズ変更
ここでは、次の内容について説明します。
vWAAS のサイズ変更について
WAAS バージョン 6.4.1a 以降の vWAAS では、追加のリソースが必要です。そのため、表 1-8 に示すように CPU とメモリ リソースのサイズを変更し、表 1-9 に示すように DRE オブジェクト キャッシュと Akamai Connect キャッシュのサイズを変更することを強く推奨します。
注意
すべてのハイパーバイザでの vWAAS モデルで CPU とメモリ リソースのサイズ変更は強く推奨されますが、任意です。WAAS 6.4.1b 以降の vWAAS では、vWAAS を展開する際にオプションが提示され、元のリソースかサイズ変更したリソースを選択できます。
WAAS バージョン 6.4.1b の vWAASでは、元のリソースを使用して Microsoft Hyper-V に vWAAS-12000 または vWAAS-50000 を展開することはできません。元のリソースを使用して Microsoft Hyper-V に vWAAS-12000 または vWAAS-50000 を展開するには、WAAS バージョン 6.4.1 以前を使用して新しい展開を実行して、その後 WAAS バージョン 6.4.1 に bin アップグレードを実行します。
(注) WAAS Version 6.4.1a の vWAAS では、ISR-WAAS と vCM はサイズ変更されません。
推奨されるプラットフォームで vWAAS をサイズ変更すると、vWAAS は関連するデバイスに最適な TCP 接続に拡張し、CPU と RAM の使用率を低減できます。
(注) 最適なパフォーマンスを得るために、表 1-8 に記載される UCS モデルでは SSD ディスクを使用することをお勧めします。
表 1-8 WAAS バージョン 6.4.1a 以降の変更された vWAAS CPU およびメモリの仕様
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vWAAS-150 |
1 個のCPU |
2 個の CPU |
1.7 GHz |
3 GB |
4 GB |
E140N-M2 |
vWAAS-200 |
1 個のCPU |
2 個の CPU |
1.8 GHz |
3 GB |
4 GB |
UCS-E140S-M2 |
vWAAS-750 |
2 個の CPU |
4 個の CPU |
1.8 GHz |
4 GB |
8 GB |
UCS-E140S-M2 |
vWAAS-1300 |
2 個の CPU |
4 個の CPU |
1.9 GHz |
6 GB |
12 GB |
UCS-E160S-M3 |
vWAAS-2500 |
4 個の CPU |
6 個の CPU |
1.9 GHz |
8 GB |
16 GB |
UCS-E160S-M3 |
vWAAS-6000 |
4 個の CPU |
8 個の CPU |
2.0 GHz |
11 GB |
24 GB |
UCS-E180D-M3 |
vWAAS-6000R |
4 個の CPU |
8 個の CPU |
2.0 GHz |
11 GB |
24 GB |
UCS-E180D-M3 |
vWAAS-12000 |
4 個の CPU |
12 個の CPU |
2.6 GHz |
12 GB |
48 GB |
UCS-C220 または UCS-C240 |
vWAAS-50000 |
8 個の CPU |
16 個の CPU |
2.6 GHz |
48 GB |
72 GB |
UCS-C220 または UCS-C240 |
表 1-9 vWAAS モデルごとのデフォルトおよびサイズ変更された DRE ディスク容量、オブジェクト キャッシュ容量、Akamai Connect キャッシュ容量を示します。
表 1-9 vWAAS モデルごとのデフォルトおよびサイズ変更された DRE ディスク容量、OC、Akamai Connect キャッシュ容量
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デフォルトの Akamai Connect キャッシュ容量
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vWAAS-150 |
52.3 GB |
52 GB |
30 GB |
vWAAS-150 サイズ変更済み |
51.25 GB |
52 GB |
30 GB |
vWAAS-200 |
52.23 GB |
82 GB |
100 GB |
vWAAS-200 サイズ変更済み |
51.25 GB |
82 GB |
100 GB |
vWAAS-750 |
96.75 GB |
122 GB |
250 GB |
vWAAS-750 サイズ変更済み |
92.75 GB |
122 GB |
250 GB |
vWAAS-1300 |
140 GB |
122 GB |
300 GB |
vWAAS-1300 サイズ変更済み |
136.25 GB |
122 GB |
300 GB |
vWAAS-2500 |
238 GB |
122 GB |
350 GB |
vWAAS-2500 サイズ変更済み |
223.25 GB |
122 GB |
350 GB |
vWAAS-6000 |
320 GB |
122 GB |
400 GB |
vWAAS-6000 サイズ変更済み |
302.05 GB |
122 GB |
400 GB |
vWAAS-6000R |
320 GB |
122 GB |
350 GB |
vWAAS-6000 サイズ変更済み |
302.05 GB |
122 GB |
350 GB |
vWAAS-12000 |
450 GB |
226 GB |
750 GB |
vWAAS-12000 サイズ変更済み |
407.25 GB |
226 GB |
750 GB |
vWAAS-50000 |
1000 GB |
227 GB |
850 GB |
vWAAS-50000 サイズ変更済み |
1000 GB |
227 GB |
850 GB |
vWAAS-150000 |
1.95 T |
700 GB |
1500 GB |
サイズ変更ガイドライン:WAAS バージョン 6.4.1a 以降へのアップグレード
ここでは、次の手順について説明します。
既存の CPU およびメモリを使用した WAAS バージョン 6.4.1a 以降へのアップグレード
CLI または Central Manager を使用して、既存の CPU とメモリで WAAS バージョン 6.4.1a にアップグレードできます。
CLI を使用した既存の CPU およびメモリでのアップグレードの実行
1. アップグレード中に vCPU とメモリ リソースが不足した場合は、アップグレードの前にこれらの vWAAS パラメータのサイズを変更するように指示されます。
2. アップグレード手順を続行し、引き続き既存の vWAAS リソースを使用できます。
(注) WAAS 6.4.1a の vWAAS の場合のみ、アップグレード後に vWAAS デバイスの vCPU とメモリに対するリソース不足アラームが発生します。show alarms コマンドを使用して、vWAAS モデルに対する不足アラームの情報を表示します。
Central Manager を使用した既存の CPU およびメモリでのアップグレードの実行
1. アップグレード中に vCPU とメモリ リソースが不足した場合は、アップグレード ページに情報メモが表示されるものの、アップグレード前にこれらの vWAAS パラメータのサイズを変更するように指示はされません。
2. アップグレード手順を続行し、引き続き既存の vWAAS リソースを使用できます。
(注) WAAS 6.4.1a の vWAAS の場合のみ、アップグレード後に vWAAS デバイスの vCPU とメモリに対するリソース不足アラームが発生します。show alarms コマンドを使用して、vWAAS モデルに対する不足アラームの情報を表示します。
サイズ変更された CPU とメモリを使用した WAAS バージョン 6.4.1a 以降へのアップグレード
CLI または Central Manager を使用して、サイズ変更した CPU とメモリで WAAS バージョン 6.4.1a にアップグレードできます。
CLI を使用したサイズ変更済み CPU およびメモリでのアップグレードの実行
1. アップグレード中に vCPU とメモリ リソースが不足した場合は、アップグレードの前にこれらの vWAAS パラメータのサイズを変更するようにプロンプトが表示されます。
2. その後、アップグレード手順をキャンセルできます。
3. vWAAS インスタンスをシャットダウンした後、ハイパーバイザから手動で vCPU とメモリを増加し、仕様を充します。
- VMware ESXi で設定を変更するには、[Edit Settings...] > [Hardware] タブに進みます。
- Microsoft Hyper-V で設定を変更するには、[Virtual Machine] > [Settings..] > [Hardware] に進みます。
- RHEL KVM/CentO での設定の変更
a. [Virtual Manager] を開きます。
b. [Virtual Machine] > [CPUs] に進みます。
c. [Virtual Machine] > [Memory] に進みます。
- Cisco vBranch ソリューションの Cisco NFVIS での設定の変更
a. [VM Life Cycle] > [Image Repository] > [Profiles] に進み、サイズ変更した CPU、メモリ、同じディスク サイズで別のプロファイルを追加します。
b. [VM Life Cycle] > [Deploy] > [VM Details] に進み、作成した変更ずみプロファイルを選択します。
c. [Deploy] をクリックします。
(注) vBranch でルート マネージャ デバッグ(RMD)を使用する場合:vBranch の展開で RMD プロセスが正常に開始されるように、vWAAS を起動する前に両方のインターフェイスを手動で接続する必要があります。
a. [Deployments] > [Microsoft Template Overview] > [Custom Deployment] に進みます。
b. [Home] > [Virtual Machines] > [vWAAS Instance] > [Size] に進みます。
4. アップグレード手順を再度開始します。サイズ変更した vCPU とメモリを使用する場合、正常なアップグレードのためにホストに十分なリソースが必要です。
5. システム変更のその後のアップグレードまたはダウングレードでリソースは自動的に変更されないため、手動で介入してリソースを変更する必要があります。
Central Manager を使用したサイズ変更済み CPU およびメモリでのアップグレードの実行
1. アップグレード中に vCPU とメモリ リソースが不足した場合は、アップグレード ページに情報メモが表示されるものの、アップグレード前にこれらの vWAAS パラメータのサイズを変更するように指示はされません。
(注) Central Manager から、処理中のアップグレード手順はキャンセルできません。
2. システムのその後のアップグレードまたはダウングレードで、リソースは変更されません。
サイズ変更のガイドライン:WAAS 6.4.1a のインストール
ここでは、次の内容について説明します。
既存の CPU とメモリを使用した新しいインストール
1. WAAS バージョン 6.4.1a 以前を使用して vWAAS OVA をインストールします。これは、デフォルトでサイズ変更済みのリソースで展開されます。
2. WAAS バージョン 6.4.1a にアップグレードし、引き続き既存の CPU およびメモリ リソースを使用します。
3. インストールが完了すると、vWAAS デバイスの CPU とメモリに対するリソース不足アラームが発生します。show alarms コマンドを使用して、vWAAS モデルに対する不足アラームの情報を表示します。
4. リソースがアップグレードされた後、システムのその後のアップグレードまたはダウングレードで、リソースは自動的に変更されません。
サイズ変更済みの CPU とメモリを使用した新しいインストール
1. WAAS バージョン 6.4.1a を使用して vWAAS OVA をインストールします。
2. 正常に展開するには、ホストに変更した CPU とメモリの十分なリソースが必要です。
3. リソースがアップグレードされた後、システムのその後のアップグレードまたはダウングレードで、リソースは自動的に変更されません。
WAAS 6.4.1b 以降のハイパーバイザごとのサイズ変更のガイドライン
ここでは、次の内容について説明します。
vWAAS on VMware ESXi のサイズ変更
VWAAS on VMware ESXi の CPU とメモリのサイズを変更するには、次の手順に従ってください。
ステップ 1 vSphere クライアントから、[Deploy OVF Template] > [Deployment Configuration](図 1-2)に進みます。
図 1-2 vSphere クライアントの展開設定画面
ステップ 2 [Configuration] ドロップダウン メニューで、このハイパーバイザの vWAAS モデルを選択します(図 1-2)。
たとえば、vWAAS-6000 を選択している場合、[vWAAS-6000-Original] または [vWAAS-6000-Resized] を選択できます。
vWAAS on Microsoft Hyper-V のサイズ変更
VWAAS on Microsoft Hyper-v の CPU とメモリのサイズを変更するには、次の手順に従ってください。
ステップ 1 Microsoft Hyper-v の WAAS インストーラにログインします。ここには、サポートされている WAAS モデルのリストが表示されます(図 1-3)。
図 1-3 vWAAS on Hyper-v の vWAAS および vCM リソース
ステップ 2 [Enter vWAAS/vCM model to install] のプロンプトで、インストールするモデルの行番号を入力します。たとえば、図 1-3 のリストから、7と入力すると vWAAS-6000 が選択されます。
ステップ 3 [Do you want to install vWAAS-6000 with resized resources [y/n]] のプロンプトで、Y を入力してサイズ変更したリソースを選択します。
ステップ 4 「Y」を選択すると、システムに関連するスクリプトが表示されます。次に例を示します。
Script: C:\Users\Administrator\Desktop]platform-hv\6.4.3-b55\Cisco-HyperV-vWAAS-unified-6.4.3-b55
Loading System Center Virtual Machine Manager Powershell Module...
Powershell module loaded.
vWAAS on RHEL CentOS または SUSE Linux のサイズ変更
VWAAS on RHEL CentOS または SUSE Linux の CPU とメモリのサイズを変更するには、次の手順に従ってください。
ステップ 1 [root@localhost] 画面で、サイズ変更開始スクリプトを入力します。
[root@localhost]#./launch.sh nresized macvtap br-ex br-extl
ステップ 2 システムに、各 vWAAS モデルの元のリソースとサイズ変更されたリソースが表示されます(図 1-4)。
図 1-4 CentOS または SUSE Linux の vWAAS および vCM リソース
ステップ 3 [Select the model type] プロンプトで、システムのモデル タイプの行番号を入力します。たとえば、7 を選択すると、vWAAS-6000 が選択されます。
システムに次のメッセージが表示されます。
Do you want to install vWAAS-6000 with resized resources [y/n]
Enter Y to select resized resources.
ステップ 4 EzDeploy スクリプトを開始します。
[root@localhost]#./ezdeploy.sh
EzDeploy スクリプトの場合も、図 1-4 に示すように、元のリソースとサイズ変更されたリソースの両方が表示されます。
ステップ 5 システムは、選択したモデルをサイズ変更したリソースで展開します。
VWAAS on NFVIS のサイズ変更
VWAAS on NFVIS のサイズを変更するには、バージョン WAAS 6.4.1b を使用して vWAAS OVA をインストールします。図 1-5 元の vWAAS リソースとサイズ変更された vWAAS リソースの NFVIS プロファイル リストを示します。
図 1-5 vWAAS on NFVIS の vWAAS プロファイル リスト
vWAAS on NFVIS のサイズ変更の詳細は、 『 Cisco Enterprise Network Function Virtualization Infrastructure Configuration Guide 』を参照してください。
vWAAS でサポートされるシスコ ハードウェア プラットフォーム
ここでは、次の内容について説明します。
ハイパーバイザ タイプごとの、vWAAS でサポートされるプラットフォーム
vWAAS で使用される各ハイパーバイザについては、表 1-12 に最小 WAAS バージョン、ホスト プラットフォーム、ディスク タイプなど、vWAAS でサポートされるプラットフォームのタイプを示します。
(注) ISR-4321 と IOS-XE 16.9.x は、WAAS バージョン 6.4.1b 以降の vWAAS でサポートされています。
表 1-12 ハイパーバイザ タイプごとの、vWAAS でサポートされるプラットフォーム
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Cisco ISR-WAAS |
- PID:OE-VWAAS-KVM
- デバイス タイプ:ISR-WAAS
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- 6.4.1b(ISR-4461)
- 5.4.1
- 5.2.1(ISR-4451)
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- ISR-4461(vWAAS-750、1300、2500)
- ISR-4451(vWAAS-750、1300、2500)
- ISR-4431(vWAAS-750、1300)
- ISR-4351(vWAAS-750)
- ISR-4331(vWAAS-750)
- ISR-4321(vWAAS-200)
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Cisco NFVIS |
- PID:OE-VWAAS-KVM
- デバイス タイプ:OE-VWAAS-KVM
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- 6.2.x(Cisco USC-E シリーズ)
- 6.4.1(Cisco ENCS 5400 シリーズおよび Cisco)
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- Cisco ENCS(エンタープライズ ネットワーク コンピューティング システム)5400 シリーズ
- Cisco UCS-E シリーズ
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VMware vSphere ESXi |
- PID:OE-VWAAS-ESX
- デバイス タイプ:OE-VWAAS-ESX
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- Cisco UCS(ユニファイド コンピューティング システム)
- Cisco UCS-E シリーズ
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Microsoft Hyper-V |
- PID:OE-VWAAS-HYPERV
- デバイス タイプ:OE-VWAAS-HYPERV
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- Cisco UCS
- Cisco UCS-E シリーズ
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- Microsoft Windows 2008 R2
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RHEL KVM |
- PID:OE-VWAAS-KVM
- デバイス タイプ:OE-VWAAS-KVM
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- Cisco UCS
- Cisco UCS-E シリーズ
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SUSE Linux |
- PID:OE-VWAAS-GEN-LINUX
- デバイス タイプ:OE-VWAAS-GEN-LINUX
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- Cisco UCS
- Cisco UCS-E シリーズ
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- SUSE Linux Enterprise Server(SLES)12
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Microsoft Azure |
- PID:OE-VWAAS-AZURE
- デバイス タイプ:OE-VWAAS-AZURE
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OpenStack |
- PID:OE-VWAAS-OPENSTACK
- デバイス タイプ:OE-VWAAS-OPENSTACK
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ハイパーバイザ タイプごとの、vWAAS を展開するためのコンポーネント
vWAAS で使用される各ハイパー バイザについて、表 1-13 にパッケージ形式、展開ツール、事前設定ツール(必要な場合)、ネットワーク ドライバなど、vWAAS の展開に必要なコンポーネントを示します。
表 1-13 ハイパーバイザ タイプごとの、vWAAS を展開するためのコンポーネント
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Cisco ISR-WAAS |
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Cisco NFVIS |
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VMware vSphere ESXi |
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Microsoft HyperV |
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RHEL KVM |
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SUSE Linux |
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Microsoft Azure |
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Openstack |
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- OpenStack ポータル(Horizon U1)
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(注) シスコの仮想インターフェイス カード(VIC)は、vWAAS で使用できません。
ハイパーバイザ タイプごとの、vWAAS を管理するためのコンポーネント
vWAAS で使用される各ハイパーバイザについて、表 1-14 に vCM モデル、vWAAS モデル、サポートされるインスタンス数、使用されるトラフィック代行受信方式など、vWAAS を管理するために使用されるコンポーネントを示します。
表 1-14 ハイパーバイザ タイプごとの、vWAAS を管理するためのコンポーネント
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Cisco ISR-WAAS |
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Cisco NFVIS |
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- vWAAS-200、750、1300、2500、6000
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- WCCP
- APPNav-XE
- インライン(WAAS v6.2.1 以降を使用)
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VMware vSphere ESXi |
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- vWAAS-150、200、750、1300、2500、6000、12000、50000
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Microsoft Hyper-V |
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- vWAAS-150、200、750、1300、2500、6000、12000、50000
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RHEL KVM |
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- vWAAS-150、200、750、1300、2500、6000、12000、50000
|
|
- WCCP
- APPNav-XE
- インライン(WAAS v6.2.1 以降を使用)
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SUSE Linux |
|
- vWAAS-150、200、750、1300、2500、6000、12000、50000
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Microsoft Azure |
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- vWAAS-200、750、1300、2500、6000、12000
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- ルーテッド モード (WAAS v6.2.1 以降を使用)
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Openstack |
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- vWAAS-150、200、750、1300、2500、6000、12000、50000
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Cisco UCS E シリーズのサーバおよび NCE
ここでは、次の内容について説明します。
vWAAS と Cisco UCS E シリーズの相互運用性
Cisco UCS E シリーズのサーバおよび UCS E シリーズのネットワーク コンピューティング エンジン(NCE)は、Cisco vWAAS および Cisco ISR ルータのプラットフォームを提供します。表 1-15 サポートされるオペレーティング システム、ハイパーバイザ、Cisco ISR ルータ、使用される IOS-XE の最小バージョンを示します。
表 1-15 vWAAS と UCS E シリーズの相互運用性
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vWAAS でサポートされるオペレーティング システム
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vWAAS でサポートされる Cisco ISR ルータ
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UCS E シリーズ サーバ |
- Microsoft Windows Server 2008 R2、2012、2012 R2
- RHEL(Red Hat Enterprise Linux)7.1 以降
- Linux CentOS(Community Enterprise Operating System)7.1 以降
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- Microsoft Hyper-V 2008 R2、2012、2012 R2
- VMware vSphere ESXi 5.5 および 6.0
- RHEL または CentOS 7.1 以降用 KVM
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- ISR-4331、ISR-4351、ISR-4451、ISR-4461
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UCS E シリーズ NCE |
- Microsoft Windows Server(2012 R2)
- RHEL 7.1 以降
- Linux CentOS 7.1 以降
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- Microsoft Hyper-V 2012 R2
- VMware vSphere ESXi 5.5 および 6.0
- RHEL または CentOS 7.1 以降用 KVM
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- ISR-4321、ISR-4331、ISR-4351、ISR-4431、ISR-4451、ISR-4461
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- 3.10(UCS-EN120S)
- 3.15.1(UCS-EN140N)
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vWAAS および Cisco UCS E シリーズ メモリのガイドラインと要件
表 1-16 Cisco UCS E シリーズ NCE のメモリおよびディスク ストレージ容量を示します。vWAAS システムのメモリ要件を計算する場合は、次のパラメータを含めてください。
- VMware v5.0、v5.1、v6.0 には、最低 2 GB のメモリが必要です。
- VMware v5.5 には、最低 4 GB のメモリが必要です。
- また、vCPU メモリのメモリ オーバーヘッドを割り当てる必要があります。この量は、システムの vCPU の数(1、2、4、8 個の vCPU)によって異なります。
(注) vWAAS モデルおよび vCM モデルごとの vCPU、ESXi サーバ データストア メモリ、ディスク容量の詳細は、第 4 章、「Cisco vWAAS on VMware ESXi」の表 4-3 と表 4-4 を参照してください。
例 1:VMware v6.0 を使用した、UCS-E140S での vWAAS-750 の展開。
1. UCS-E140S のメモリのデフォルト値は 8 GB です(48 GB まで拡張可能)。
2. vWAAS-750 には 6 GB のメモリが必要で、VMware v6.0 には 2 GB のメモリが必要です。これは、UCS-E140S のデフォルトのメモリ容量を下回っています。
3. UCS-E140S DRAM に追加のメモリを追加せずに、UCS-E140S に vWAAS-750 を展開できます。
例 1:VMware v6.0 を使用した、UCS-E140S での vWAAS-1300 の展開
1. UCS-E140S の DRAM のデフォルト値は 8 GB です(48 GB まで拡張可能)。
2. vWAAS-1300 には 6 GB のメモリが必要で、VMware v6.0 には 2 GB のメモリが必要です。合計は 8 GB となり、UCS-E140S のメモリ容量と同じです。
3. UCS-E140S に vWAAS-1300 を展開するには、UCS-E140S にメモリを追加する必要があります。
(注) vWAAS データストアの場合、SAN ストレージまたは ESXi サーバ上のローカル ストレージを使用できます。NAS(ネットワーク接続型ストレージ)ストレージは、実稼働以外のシナリオ(たとえばテスト用途)のみで使用してください。
表 1-16 Cisco UCS E シリーズ NCE のメモリおよびディスク ストレージ
Cisco UCS E シリーズ サーバ(E)または NCE(EN)
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UCS-E140S (シングル幅ブレード) |
デフォルト:8 GB 最大値:16 GB |
次のうちの最大 2 つ
- 7200 RPM SATA:1 TB
- 10,000 RPM SAS:900 GB
- 10,000 RPM SAS SED:600 GB
- SAS SSD SLC:200 GB
- SAS SSD eMLC:200 または 400 GB
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UCS-EN120S (シングル幅ブレード) |
デフォルト:4GB 最大値:16 GB |
次のうちの最大 2 つ
- 7200-RPM SATA:500 GB
- 7200 RPM SATA:1 TB
- 10,000 RPM SAS:900 GB
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UCS-E140DP (ダブル幅ブレードと PCIe カード) |
デフォルト:8 GB 最大値:48 GB |
次のうちの最大 2 つ
- 7200 RPM SATA:1 TB
- 10,000 RPM SAS:900 GB
- 10,000 RPM SAS SED:600 GB
- SAS SSD SLC:200 GB
- SAS SSD eMLC:200 または 400 GB
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UCS-E140D (ダブル幅ブレード) |
デフォルト:8 GB 最大値:48 GB |
次のうち最大 3 つ
- 7200 RPM SATA:1 TB
- 10,000 RPM SAS:900 GB
- 10,000 RPM SAS SED:600 GB
- SAS SSD SLC:200 GB
- SAS SSD eMLC:200 または 400 GB
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UCS-EN40N (ネットワーク インターフェイス モジュール) |
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次の mSATA SSD ドライブのいずれか
- mSATA SSD ドライブ:50 GB
- mSATA SSD ドライブ:100 GB
- mSATA SSD ドライブ:200 GB
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UCS-E160DP (ダブル幅ブレードと PCIe カード) |
デフォルト:8 GB 最大値:48 GB |
次のうちの最大 2 つ
- 7200 RPM SATA:1 TB
- 10,000 RPM SAS:900 GB
- 10,000 RPM SAS SED:600 GB
- SAS SSD SLC:200 GB
- SAS SSD eMLC:200 または 400 GB
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UCS-E160D (ダブル幅ブレード) |
デフォルト:8 GB 最大値:96 GB |
次のうち最大 3 つ
- 7200 RPM SATA:1 TB
- 10,000 RPM SAS:900 GB
- 10,000 RPM SAS SED:600 GB
- SAS SSD SLC:200 GB
- SAS SSD eMLC:200 または 400 GB
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UCS-E180D (ダブル幅ブレード) |
デフォルト:8 GB 最大値:96 GB |
次のうち最大 3 つ
- 7200 RPM SATA:1 TB
- 10,000-RPM SAS:1.8 TB
- 10,000 RPM SAS:900 GB
- 10,000 RPM SAS SED:600 GB
- SAS SSD SLC:200 GB
- SAS SSD eMLC:200 または 400 GB
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Cisco ENCS 5400 シリーズ
ここでは、次の内容について説明します。
Cisco ENCS 5400 シリーズについて
シスコ エンタープライズ ネットワーク コンピューティング システム(ENCS)5400 シリーズは、シスコ エンタープライズ ネットワーク機能仮想化(NFV)ソリューションに向けて設計されており、WAAS バージョン 6.4.1 以降の vWAAS で利用可能です。
ENCS 5400 シリーズ(NCS-5406/K9、5408/K9、5412/K9)は、ブランチ展開と WAAS アプリケーションのホスティングに向けた x86 ハイブリッド プラットフォームです。この高性能ユニットは、仮想化されたネットワーク機能を導入するためのインフラストラクチャを提供し、同時に処理、ワークロード、およびストレージに関する課題に対処するサーバとして機能することで、この目標を実現します。
Cisco ENCS 5400 シリーズの詳細については、「 Cisco 5400 エンタープライズ ネットワーク コンピューティング システム データ シート 」[英語] を参照してください。
ENCS 5400 シリーズでの NFVIS を使用した vWAAS の詳細は、第 7 章 「Cisco vWAAS と Cisco Enterprise NFVIS」 を参照してください。
ENCS 5400 シリーズ ハードウェアの機能と仕様
表 1-17 3 つすべての ENCS 5400 シリーズ モデルに当てはまる機能と仕様を示します。Cisco ENCS 5400 シリーズの外観および詳細については、「 Cisco 5400 エンタープライズ ネットワーク コンピューティング システム データ シート 」[英語] を参照してください。
表 1-17 ENCS 5400 シリーズの機能と仕様
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サポートされる vWAAS モデル |
次のいずれかの設定
- ENCS-5406/K9 は vWAAS 200、vWAAS-750 をサポート
- ENCS-5408/K9 は vWAAS-1300 をサポート
- ENCS-5412/K9 は vWAAS-2500、vWAAS-6000-R をサポート
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CPU |
次のいずれかの仕様
- ENCS-5406/K9:
Intel Xeon プロセッサ D-1528(6 コア、1.9 GHz、9 MB キャッシュ)
- ENCS-5408/K9:
Intel Xeon プロセッサ D-1548(8 コア、2.0 GHz、12 MB キャッシュ)
- ENCS-5412/K9:
Intel Xeon プロセッサ D-1557(12 コア、1.5 GHz、18 MB キャッシュ)
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BIOS |
バージョン 2.4 |
KVM ハイパーバイザでの Cisco NFVIS |
KVM ハイパーバイザ バージョン 3.10.0-327.el7.x86_64 |
CIMC |
Version 3.2 |
ネットワーク コントローラ |
Intel FTX710-AM2 |
WAN イーサネット ポート |
Intel i350 デュアル ポート |
DIMM |
次の容量を持つ ENCS モデル用の 2 つの DDR4 デュアル インライン メモリ モジュール(DIMM)スロット。
- ENCS 5406-W:16 GB
- ENCS-5408-W:16 GB
- ENCS-5412-W:32 GB
各スロットのメモリ モジュールは最大 32 GB にアップグレードできます。これにより、最大容量 64 GB の DIMM を使用できるようになります。 |
ギガビット イーサネット ポート |
2 つのギガビット イーサネット ポート:各 RJ45 ポートに対応する光ファイバ ポートがあります。特定の時点で、RJ45 接続または対応する光ファイバ ポートのいずれかを使用できます。 |
NIM |
1 つのネットワーク インターフェイス モジュール(NIM)拡張スロット:NIM スロットに NIM を取り付けることができます。または、スロットが不要な場合は NIM モジュールから NIM を削除できます。各 ENCS 5400 モデルは、Cisco 4 ポート 1G fail-to-wire NIM カード用の 1 つ の NIM スロットをサポートしています。 |
Management Controller |
システム全体の健全性をモニタする Cisco Integrated Management Controller(CIMC)用のイーサネット管理ポート。 |
HDD ストレージ |
ホットスワップ可能な HDD スロットが 2 つありますが、ENCS 5400 シリーズ用の HDD ストレージは推奨されません。 |
SSD ストレージ |
- RAID なしおよび 1 つの 960 GB SSD
- RAID-1 および 2 つの SSD(960 GB SSD)
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オフロード機能 |
VM 間のトラフィックなどの CPU リソースを最適化し、オープン ソフトウェアのサポートを維持するためのオフロード機能を提供するオプションの暗号化モジュール。 |
Cisco vWAAS および vCM でサポートされるハイパーバイザ
Cisco vWAAS および vCM でサポートされるハイパーバイザの概要です。
ISR-WAAS は、Cisco ISR4400 シリーズ ルータ(ISR-4321、ISR-4331、ISR-4351、ISR-4431、ISR-4451、ISR-4461)上の Cisco IOS-XE ソフトウェア コンテナ内で実行される vWAAS の特定の実装です。この文脈で「コンテナ」とは、Cisco ISR-4000 シリーズ ルータで仮想化アプリケーションを実行するハイパーバイザを指します。
(注) ISR-4461 は、WAAS 6.4.1b 以降の vWAAS でサポートされています。
詳細については、第 3 章 「Cisco ISR-WAAS での Cisco vWAAS」 を参照してください。
VMware ESXi 用の Cisco vWAAS は、ESX/ESXi ベースの環境で、WAN 経由でクラウドベースのアプリケーション配信サービスを提供します。Cisco vWAAS on VMware vSphere ESXi に OVA ファイルが配信されます。vSphere クライアントは指定された vWAAS モデルの OVA ファイルを受け取り、その vWAAS モデルのインスタンスを展開します。
詳細については、第 4 章、 「Cisco vWAAS on VMware ESXi」 を参照してください。
WAAS バージョン 6.1.x 以降を使用する vWAAS で利用可能な Microsoft Hyper-V は、ハイパーバイザ ベースのエミュレーションによって仮想化サービスを提供します。
Cisco vWAAS on Microsoft Hyper-V を使用すると、シスコ ネットワーキングの利点を Microsoft Windows Server Hyper-V 展開に拡張できます。
Microsoft Hyper-V、第 5 章 「Cisco vWAAS on Microsoft Hyper-V」 。
Cisco vWAAS on RHEL KVM (Red Hat Enterprise Linux カーネル ベースの仮想マシン) は、RHEL KVM ハイパーバイザで動作する仮想 WAAS アプライアンスです。Cisco vWAAS on RHEL KVM は、Cisco UCS-E シリーズ サーバで動作する ISR-WAAS および vWAAS の機能を拡張します。
– Cisco vWAAS on RHEL KVM は、WAAS バージョン 6.2.1 以降の vWAAS で利用可能です。
– CentOS(Linux Community Enterprise オペレーティング システム)での Cisco vWAAS on KVM は、WAAS バージョン 6.2.3x 以降の vWAAS で利用可能です。
(注) また、Cisco vWAAS on RHEL KVM は、シスコ ネットワーク機能仮想化インフラストラクチャ ソフトウェア(NFVIS)に Cisco vWAAS を展開するために、tar アーカイブ(tar.gz)として展開できます。NFVIS ポータルは、vWAAS を展開するための tar.gz を選択するために使用されます。
詳細については、第 6 章、 「Cisco vWAAS on RHEL KVM および KVM CentOS」 を参照してください。
シスコ エンタープライズ NFV インフラストラクチャ ソフトウェア(NFVIS)は、シスコ エンタープライズ NFV ソリューションの導入およびプラットフォームのオプションを選択できる柔軟性を備えています。NFVIS では、ネットワーク サービスを基盤となるハードウェアから切り離して仮想化および抽象化することによって、仮想ネットワーク機能(VNF)を独立して管理したり、ダイナミックにプロビジョニングしたりすることが可能になります。
– WAAS バージョン 5.x ~ 6.2.x のvWAAS の場合、Cisco NFVIS は、Cisco UCS E シリーズ サーバで実行される vWAAS で利用可能です。
– WAAS バージョン 6.4.1 以降の vWAAS の場合、Cisco NFVIS は、Cisco UCS E シリーズ サーバと Cisco ENCS 5400 シリーズで実行される vWAAS で利用可能です。
詳細については、第 9 章、 「Cisco vWAAS と Cisco Enterprise NFVIS」 を参照してください。