- はじめに
- Cisco vWAAS の概要
- Cisco vWAAS の設定と vWAAS コンポーネントの表示
- Cisco ISR-WAAS での Cisco vWAAS
- Cisco vWAAS on VMware ESXi
- Cisco vWAAS on Microsoft Hyper-V
- Cisco vWAAS on RHEL KVM および KVM CentOS
- Cisco ENCS 5400-W シリーズ上の Cisco vWAAS
- Cisco CSP 5000-W シリーズ上の Cisco vWAAS
- Cisco vWAAS と Cisco Enterprise NFVIS
- Cisco vWAAS with Akamai Connect
- クラウド コンピューティング システムでの Cisco vWAAS
- Cisco vWAAS のトラブルシューティング
Cisco Virtual Wide Area Application Services コンフィギュレーション ガイド（WAAS 6.4.3x 用）
偏向のない言語
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翻訳について
このドキュメントは、米国シスコ発行ドキュメントの参考和訳です。リンク情報につきましては、日本語版掲載時点で、英語版にアップデートがあり、リンク先のページが移動/変更されている場合がありますことをご了承ください。あくまでも参考和訳となりますので、正式な内容については米国サイトのドキュメントを参照ください。
- Updated:
- 2019年6月18日
章のタイトル： Cisco vWAAS と Cisco Enterprise NFVIS
Cisco vWAAS と Cisco Enterprise NFVIS
このセクションでは、シスコ エンタープライズ ネットワーク機能仮想化インフラストラクチャ ソフトウェア（Enterprise NFVIS）での vWAAS について説明します。ここで説明する内容は、次のとおりです。
Cisco Enterprise NFVIS
シスコ エンタープライズ ネットワーク機能仮想化インフラストラクチャ ソフトウェア（NFVIS）は、KVM ハイパーバイザが組み込まれた Lunux ベースのソフトウェア ホスティング レイヤーです。
Cisco Enterprise NFVIS には、次の機能が搭載されています。
- Cisco Enterprise NFVIS を使用する vWAAS は、Cisco ENCS 5400-W シリーズに展開されます。ENCS 5400-W シリーズの詳細は、第 「Cisco ENCS 5400-W シリーズ上の Cisco vWAAS」 章を参照してください。
- シスコ エンタープライズ ネットワーク機能仮想化（NFV）は、ライフサイクル管理、モニタリング、デバイス プログラマビリティ、サービス チェーンの構築、ハードウェア アクセラレーションをサポートする仮想ネットワーク機能（VNF）の追加機能をパッケージ化することで、Linux を拡張します。
また、Cisco Enterprise NFV は、仮想ルータ、ファイアウォール、WAN アクセラレーションなどの仮想化ネットワーク機能をサポートされるシスコ デバイスに動的に展開することを可能にするローカル ネットワーク管理機能を提供します。そのため、すべてのネットワーク機能に対して物理デバイスを追加する必要はありません。
Enterprise NFVIS での vWAAS
NFVIS での vWAAS によって、WAAS は ENCS 5400-W シリーズ プラットフォームで vWAAS をスタンドアロン仮想マシン（VM）として実行できます。これにより、WAN アプリケーションの最適化と、オプションで Akamai Connect によるアプリケーションの最適化を提供します。
パフォーマンスを保証するために、WAAS サイズ ガイドに列挙され、WAAS および vWAAS ユーザ ガイドと WAAS リリース ノートに具体的に記載された ENCS 5400-W シリーズ、UCS-C シリーズ、UCS-E シリーズ、ENCS 5100、CSP-2100、ISR の設定のみが、vWAAS との使用が推奨されるデバイスです。vWAAS モデルはその他のシスコまたはサードパーティのハードウェアで動作できる可能性がありますが、これらの設定では優れたパフォーマンスと拡張性は保証されません。
Cisco Enterprise NFV に向けてサポートされるプラットフォームの詳細は、 シスコ エンタープライズ ネットワーク機能仮想化インフラストラクチャ ソフトウェア、リリース 3.9.x のリリース ノートを参照してください。
表 9-1 NFVIS での vWAAS に向けてサポートされるプラットフォームとソフトウェアを示します。
表 9-1 NFVIS での vWAAS に向けてサポートされるプラットフォームとソフトウェア
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ENCS の NFVIS での vWAAS では、次の機能が提供されます。
- エンタープライズ アプリケーションの最適化：IWAN ソリューションの内側または外側で、ブランチからブランチ、またブランチからデータセンターへのアプリケーション トラフィックを最適化します。これには、従来の WAAS WAN 最適化機能、および IOS-XE プラットフォームに固有の他の IWAN ソリューション機能の展開が含まれます。
- XaaS（クラウド サービス全般）の最適化：ブランチからクラウド、データセンターからクラウド（バックアップおよびリカバリ目的）など、接続の一方を制御できるクラウド展開における片側のユースケースに向けられています。最適化はピアに依存せずに、片側のみに適用されます。
- サービス ノード：サービス ノードは Cisco WAAS アプリケーション アクセラレータであり、デバイスに設定されている最適化ポリシーに従ってトラフィックを最適化および加速化します。これは、vWAAS インスタンスまたは Cisco ENCS アプライアンスにすることができます。
（注） vWAAS をアップグレードする場合は、1 つの UCS ボックスで同時に 5 つを超える vWAAS ノードをアップグレードしないでください。同時に 5 つを超える vWAAS ノードをアップグレードすると、vWAAS デバイスがオフラインになり、ディスクレス モードに移行する可能性があります。
- ENCS の NFVIS での vWAAS は、WAN 最適化、パフォーマンス ルーティング、専用回線のセキュリティ レベル、MLS VPN サービスをインターネットにもたらすコンポーネントのスイートである、Cisco Intelligent WAN（IWAN）の一部です。Cisco NFVIS と Cisco NFV の詳細は、 Cisco Intelligent WAN - SD-WAN ソリューション を参照してください。
WAAS バージョン 6.4.1 以降の NFVIS での vWAAS に向けた統一 OVA パッケージ
WAAS バージョン 6.4.x の NFVIS での vWAAS の場合、vWAAS は Cisco ENCS 5400-W シリーズ デバイスの RHEL KVM ハイパーバイザに展開されます。
WAAS バージョン 6.4.x 以降の NFVIS での vWAAS の場合、シスコではハイパーバイザ タイプごとに単一の統合 OVA または NPE OVA パッケージを提供します。このパッケージは、各ハイパーバイザのすべての vWAAS モデルで使用できます。
Cisco Enterprise NFV に向けてサポートされるプラットフォームの詳細は、 シスコ エンタープライズ ネットワーク機能仮想化インフラストラクチャ ソフトウェア、リリース 3.9.x のリリース ノートを参照してください。
各統一 OVA パッケージ ファイルは、特定のハイパーバイザでの実行準備が整った事前設定済みの仮想マシン イメージです。各統一 OVA パッケージに向けた起動スクリプトは、要求される設定の WAAS で vWAAS を起動するためのモデルおよびその他のパラメータを提供します。
次に、vWAAS on RHEL KVM 用の統一 OVA および NPE OVA パッケージのファイル名の例を示します。
CentOS での vWAAS on RHEL KVM/KVM の統一 OVA パッケージには次のファイルが含まれています。
- フラッシュ ディスク イメージ
- データ システム ディスク
- Akamai ディスク
- INSTRUCTIONS.TXT — 仮想インスタンスを展開し、launch.sh ファイルを使用する手順を説明します。
- package.mf テンプレート ファイルおよび bootstrap-cfg.xml — これらの 2 つのファイルは、Day-0 の設定テンプレートとして、Cisco NFVIS プラットフォーム上で image_properties.xml ファイルと連携して動作します。
- ezdeploy.sh — UCS-E に vWAAS を展開するために使用されるスクリプトです。
- exdeploy_qstatus.exp — ezdeploy.sh script image_properties.xml の依存ファイル Cisco NFVIS プラットフォームで使用される VM 設定テンプレート ファイル。
- launch.sh — Linux KVM に Cisco vWAAS を展開するための起動スクリプトです。
- vm_macvtap.xml — macvtap ドライバを使ったホスト マシン インターフェイスでの vWAAS 展開に向けた設定ファイルです。
- vm_tap.xml — ホスト マシン内に、仮想ブリッジもしくは OVS（オープン仮想スイッチ）を用意した上での vWAAS 展開に向けた設定ファイルです。
Cisco NFVIS のファームウェア アップグレード
Cisco NFVIS 向けの Complex Programmable Logic Device（CPLD）と Field Programmable Gate Array（FPGA）を最新のバージョンにアップグレードするには、次の手順に従ってください。
ステップ 1 システムで次が実行されていることを確認します。
ステップ 2 Field Programmable Gate Array（FPGA）をアップグレードするには、次の CLI EXEC コマンドを使用します。
（注） ファームウェア パッケージをアップグレードした後、すべてのシャーシの電源を再投入して、FPGA を有効にする必要があります。
ステップ 3 Cisco Wide Area Application Services（WAAS）ソフトウェア 6.4.3 ダウンロード ページ からファームウェア パッケージをダウンロードします。
ステップ 4 CPLD/FPGA のバージョンを確認するには、CIMC GUI または CLI を使用します。
- CIMC GUI から CPLD/FPGA のバージョンを確認するには、[シャーシ（Chassis）] > [概要（Summary）]（図 9-1）に移動します。
図 9-1 CIMC を使用した CPLD/FPGA のバージョン確認
ENCS-W# scope cimc
ENCS-W# /cimc # show firmware detail
Firmware Image Information:
Update Stage: NONE
Update Progress: 0%
Current FW Version: 3.2(6.20180817145819)
FW Image 1 Version: 3.2(6.20180817145819)
FW Image 1 State: RUNNING ACTIVATED
FW Image 2 Version: 3.2(3.20171215104530)
FW Image 2 State: BACKUP INACTIVATED
Boot-loader Version: 3.2(6.20180817145819).36
CPLD Version: 1.7
Hardware Version: 2
vWAAS と vWAAS のトラフィック代行受信
ENCS の NFVIS での vWAAS は、WCCP トラフィック代行受信をサポートしています。
Web Cache Communication Protocol（WCCP）は、1 つ以上のルータと 1 つ以上の WAE 間の通信を規定し、選択したトラフィック タイプの透過的なリダイレクションをリアルタイムで確立し、維持します。特定されたトラフィックは、リソースの使用状況の最適化と応答時間の短縮のため、WAE のグループにリダイレクトされます。WCCP 対応のルータと WAE は、WCCP プロトコル パケットを交換し、WCCP サービス グループのメンバーシップをネゴシエートします。
WCCP を使用した Cisco ENCS での vWAAS では、トラフィックを代行受信するように設定可能な 2 つのイーサネット ギガビット ポートがあります。ネットワーク代行受信モジュール カードを使用していて、インライン代行受信方式が設定されていない場合、ポートを使用して WCCP トラフィックを代行受信できます（LAN および WAN インターフェイスでポート チャネルを設定）。
WCCP の設定の詳細については、『 Cisco Wide Area Application Services Configuration Guide 』の「Configuring Traffic Interception」の章を参照してください。
表 9-2 NFVIS での vWAAS の WCCP トラフィック代行受信を設定するために使用する CLI コマンドを示します。
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WCCP バージョン 2 TCP 無差別モード サービスを設定し、アプリケーション アクセラレータとして設定されたデバイスでの WCCP サービスに向けて ID のペアを指定します。 |
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これらのコマンドの詳細については、『 Cisco Wide Area Application Services Command Reference 』を参照してください。
NFVIS での vWAAS のアップグレード ガイドライン
（注） ENCS 5400-W での vWAAS のアップグレード/ダウングレード ガイドラインについては、「Cisco vWAAS on ENCS 5400-W Device」の章のセクション ENCS-W 上の vWAAS のアップグレードまたはダウングレードのガイドラインを参照してください。CSP 5000-W での vWAAS のアップグレード/ダウングレードのガイドラインについては、「Cisco vWAAS on CSP 500-W」の章のセクション CSP 5000-W 上の vWAAS のアップグレードまたはダウングレードのガイドラインを参照してください。
Cisco NFVIS 3.9.1 へのアップグレード
Cisco Enterprise NFVIS 3.9.1 にアップグレードする手順については、『Cisco Enterprise Network Function Virtualization Infrastructure Software Configuration Guide, Release 3.9.1』の「 Upgrading Cisco Enterprise NFVIS 」の章を参照してください。
（注） nfvis-371-waas-641a または 641b を ENCS 5400-W デバイスで実行している場合：NFVIS をアップグレードする前に、WAAS バージョン 6.4.3 にアップグレードします。Cisco NFVIS と ENCS 5400-W デバイスの詳細は、「Cisco vWAAS on Cisco ENCS 5400-W Series」の章のセクション ENCS-W 上の vWAAS のアップグレードまたはダウングレードのガイドラインを参照してください。
- 表 9-3 NFVIS 3.9.1 のサポートされたアップグレード パスを示します。
（注） NFVIS 3.9.1 のファイルは、WAAS ソフトウェア リリース 6.4.3 ソフトウェア ダウンロード ページにあります。
表 9-3 Cisco NFVIS 3.9.1 のアップグレード パス
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- システムを NFVIS 3.7.1 から NFVIS 3.8.1 にアップグレードした後：NFVIS 3.8.1 では、ENCS 5400-W プラットフォームに向けて、自動的に CIMC と BIOS がアップグレードされます。
– NFVIS 3.8.1 の CIMC は、自動的に CIMC バージョン 3.2.4 にアップグレード
– NFVIS 3.8.1 の BIOS は、自動的に BIOS バージョン 2.5 にアップグレード
- システムを NFVIS 3.8.1 から NFVIS 3.9.1 にアップグレードした後：NFVIS 3.9.1 では、ENCS 5400-W プラットフォームに向けて、自動的に CIMC と BIOS がアップグレードされます。
Cisco NFVIS 3.10.1 へのアップグレード
Cisco Enterprise NFVIS 3.10.1 にアップグレードする手順については、『Cisco Enterprise Network Function Virtualization Infrastructure Software Configuration Guide, Release 3.10.1』の「 Upgrading Cisco Enterprise NFVIS 」の章を参照してください。
（注） nfvis-371-waas-641a または 641b を ENCS 5400-W デバイスで実行している場合：NFVIS をアップグレードする前に、WAAS バージョン 6.4.3 にアップグレードします。Cisco NFVIS と ENCS 5400-W デバイスの詳細は、「Cisco ENCS 5400-W シリーズ上の Cisco vWAAS」の章のセクション ENCS-W 上の vWAAS のアップグレードまたはダウングレードのガイドラインを参照してください。
- 表 9-4 NFVIS 3.10.1 のサポートされたアップグレード パスを示します。
（注） NFVIS 3.10.1 のファイルは、WAAS ソフトウェア リリース 6.4.3a ソフトウェア ダウンロード ページにあります。
表 9-4 Cisco NFVIS 3.10.1 のアップグレード パス
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|---|---|
- システムを NFVIS 3.7.1 から NFVIS 3.8.1 にアップグレードした後：NFVIS 3.8.1 では、ENCS 5400-W プラットフォームに向けて、自動的に CIMC と BIOS がアップグレードされます。
– NFVIS 3.8.1 の CIMC は、自動的に CIMC バージョン 3.2.4 にアップグレード
– NFVIS 3.8.1 の BIOS は、自動的に BIOS バージョン 2.5 にアップグレード
- システムを NFVIS 3.8.1 から NFVIS 3.9.1 にアップグレードした後：NFVIS 3.9.1 では、ENCS 5400-W プラットフォームに向けて、自動的に CIMC と BIOS がアップグレードされます。
– NFVIS 3.9.1 の CIMC は、自動的に CIMC バージョン 3.2.6 にアップグレード
– NFVIS 3.9.1 の BIOS は、自動的に BIOS バージョン 2.6 にアップグレード
- システムを NFVIS 3.9.1 から NFVIS 3.10.1 にアップグレードした後：NFVIS 3.10.1 では、ENCS 5400-W プラットフォームまたは CSP 5000-W プラットフォームに向けて、自動的に CIMC と BIOS がアップグレードされます。
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