Cisco vWAAS のトラブルシューティング
この章では、Cisco vWAAS の運用上の問題を特定して解決する方法を説明します。
この章の内容は、次のとおりです。
ディスクレス スタートアップおよびディスク障害の解決
まれな状況においては、ホスト VM サーバ上の他の VM がシステム リソースの制御をリリースしない、または物理ディスクが応答しない場合に、vWAAS VM がディスクレス モードで起動することがあります。vWAAS デバイスは、disk01 に disk_failure クリティカル アラームを発し、disk01 は交換されるまで、 show disk details EXEC コマンドで「Not Used」と表示されます。
この障害から復旧するには、次の手順に従ってください。
ステップ 1 ディスクを再度イネーブルにします。
vwaas(config)# no disk disk-name disk00 shutdown force
ステップ 2 vWAAS をリロードします。
vWAAS デバイス登録のトラブルシューティング
各 vWAAS デバイスを WAAS CM に登録する必要があります。vWAAS デバイスが WAAS CM に登録されていないと、show alarms コマンドを使用したときに、「Not Registered Alarm」(図 12-1)と表示されます。
図 12-1 show alarms コマンドの表示:Not Registered Alarm
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<----- Not registered alarm
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vWAAS 仮想インターフェイスの確認
vWAAS デバイスでは 2 つの仮想インターフェイス、WAAS CM および CLI を利用できます。
WAAS CM に vWAAS 仮想インターフェイスを表示するには、[Device] > [Configure] > [Network] > [Network Interfaces] の順に選択して、図 12-2 に示す画面を表示します。
図 12-2 [Device] ウィンドウのネットワーク インターフェイス
CLI では、show running-config interface コマンドを使用して、仮想インターフェイスを表示します。仮想インターフェイスの詳細を表示するには、show interface virtual 1/0 または show interface virtual 2/0 コマンドを使用します。
vWAAS ネットワーキングのトラブルシューティング
vWAAS デバイス上に接続が表示されない場合は、VMware VSphere Client を使用してネットワーキング設定を表示し、vWAAS デバイスが正しい vSwitch に接続されているかどうかを確認します。
VSphere Client を使用してデバイス ページから vWAAS の接続をトレースするには、次の手順に従います。
ステップ 1 ネットワーク アダプタが接続されているネットワーク ラベルを特定します。
ステップ 2 このネットワークが接続されている仮想スイッチを特定します。
ステップ 3 この仮想スイッチのメンバーである物理 NIC を特定します。
ステップ 4 設定が正しいことを確認します。
ステップ 5 仮想スイッチがネットワークに到達するように正しく設定されていることを確認します。
ステップ 6 vWAAS デバイスで、設定された IP アドレス、ネットマスク、デフォルト ゲートウェイ、およびプライマリ インターフェイスを確認します。これらのパラメータの詳細については、「vWAAS 仮想インターフェイスの確認」を参照してください。
ステップ 7 vWAAS デバイスから、デフォルト ゲートウェイおよび WAAS CM に ping を実行して、到達可能であることを確認します。
Undersized Alarm のトラブルシューティング
適切なメモリおよびハード ディスク リソースが vWAAS デバイスに割り当てられていない場合、show alarms コマンドを使用したときに Undersized alarm が表示されます。図 12-3 に、Undersized alarm が表示されている show alarms コマンドのサンプル出力を示します。
図 12-3 show alarms コマンドのサンプル出力:Undersized Alarm
表 12-1 で、show alarms コマンドの出力に含まれるフィールドについて説明します。
表 12-1 show alarms コマンドのフィールドの説明
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緊急アラーム(Critical Alarms) |
緊急アラームは、WAE を通過する既存のトラフィックに影響を与え、致命的と見なされます(WAE は、回復してトラフィックの処理を継続することができません)。
(注) WAAS および vWAAS では、緊急、メジャー、およびマイナーという 3 種類のアラーム レベルが用意されています。アラームおよび show alarms コマンドの詳細については、『Cisco Wide Area Application Services Command Reference』を参照してください。
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メジャー アラーム(Major Alarms) |
メジャー アラームは、主要なサービス(キャッシュ サービスなど)が破損したか、または失われたことを示します。このサービスを復元するための緊急アクションが必要です。ただし、他のノードのコンポーネントは正常に機能しているため、既存のサービスへの影響は最小限に抑えられます。
(注) WAAS および vWAAS では、緊急、メジャー、およびマイナーという 3 種類のアラーム レベルが用意されています。アラームおよび show alarms コマンドの詳細については、『Cisco Wide Area Application Services Command Reference』を参照してください。
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アラーム ID(Alarm ID) |
アラームの原因となったイベントの種類。 |
モジュール/サブモジュール(Module/Submodule) |
影響を受けたソフトウェア モジュール。 |
インスタンス(Instance) |
このアラームが関連付けられているオブジェクト。図 12-3 に示すように、このアラームのインスタンスはメモリです。[Instance] フィールドには事前定義済みの値はありません。各インスタンスの値はアプリケーションに固有です。 |
有効な OVA ファイルを使用して vWAAS を展開する場合、このアラームは表示されません。x に示すアラームが表示されたら、vWAAS VM を削除し、有効な OVA ファイルを使用して vWAAS VM を再展開してください。