ポリシー マップに属するクラスに割り当てられる帯域幅を指定または変更するには、あるいは ATM オーバーヘッド アカウンティングを有効にするには、QoS ポリシーマップ クラス コンフィギュレーション モードで bandwidth コマンドを使用します。クラスに指定されている帯域幅を削除するか、または ATM オーバーヘッド アカウンティングをディセーブルにするには、このコマンドの no 形式を使用します。
bandwidth { kbps | [ remaining ] percent percentage } [ account { qinq | dot1q } aal5 subscriber-encapsulation ]
no bandwidth
Cisco 10000 シリーズ ルータ(PRE3)
bandwidth { kbps | [ remaining ] percent percentage } account { qinq | dot1q } { aal5 | aal3 } subscriber-encapsulation user-defined offset [atm]
no bandwidth
構文の説明
kbps
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クラスに割り当てる帯域幅の量(kbps)。帯域幅の量は、使用中のインターフェイスとプラットフォームに応じて変わります。値は 1 ~ 2,000,000 kbps である必要があります。
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remaining
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(オプション)保証帯域幅の割合は、使用可能な帯域幅の相対パーセントに基づくように指定します。
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percent percentage
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プライオリティ クラスのために確保される利用可能な帯域幅の絶対パーセントまたは使用可能な帯域幅の相対パーセントに基づいて、保証帯域幅のパーセンテージを指定します。有効な指定範囲は 1 ~ 100 です。
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account
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(任意)ATMオ ーバーヘッド アカウンティングをイネーブルにします。
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qinq
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(任意)ATM オーバーヘッド アカウンティングのデジタル加入者線アクセス マルチプレクサ(DSLAM)のカプセル化タイプに対して、キューインキューのカプセル化をブロードバンド アグリゲーション システム(BRAS)として指定します。
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dot1q
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(任意)ATM オーバーヘッド アカウンティングの BRAS-DSLAM カプセル化タイプとして IEEE 802.1Q VLAN カプセル化を指定します。
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aal5
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(オプション)ATM オーバーヘッド アカウンティングの加入者線で ATM アダプテーション層とカプセル化タイプを指定します。AAL5 は、コネクション型の可変ビット レート(VBR)サービスをサポートします。有効なカプセル化タイプについては、「使用上のガイドライン」を参照してください。
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subscriber-encapsulation
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加入者線のカプセル化のタイプ。有効なカプセル化タイプについては、「使用上のガイドライン」を参照してください。
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aal3
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コネクションレス型リンクとコネクション型リンクの両方をサポートする ATM アダプテーション層 5 を指定します。aal3 または aal5 のいずれかを指定する必要があります。
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user-defined offset
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ルータでの ATM オーバーヘッド計算に使用するオフセット サイズを指定します。 有効な値は、–127 ~ 127 バイトです。0 は有効な値ではありません。
(注)
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user-defined offset オプションを指定していない場合、ルータはオフセット サイズを設定します。
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atm
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ATM オーバーヘッドの計算に ATM セル タックスを適用します。
(注)
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offset オプションと atm オプションの両方を設定すると、オフセット サイズに合わせてパケット サイズが調整されてから、ATM セル タックスが追加されます。
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コマンド デフォルト
帯域幅は指定されていません。
ATM オーバーヘッド アカウンティングはディセーブルです。
コマンド モード
QoS ポリシー マップ クラス コンフィギュレーション(config-pmap-c)
コマンド履歴
リリース
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変更箇所
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12.0(5)T
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このコマンドが導入されました。
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12.0(5)XE
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このコマンドが Cisco IOS Release 12.0(5)XE に統合され、Versatile Interface Processor(VIP)対応型 Cisco 7500 シリーズ ルータに実装されました。
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12.0(7)T
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このコマンドが変更されました。percent キーワードが追加されました。
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12.0(17)SL
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このコマンドは、Cisco IOS Release 12.0(17)SL に統合され、Cisco 10000 シリーズ ルータに実装されました。
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12.0(22)S
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このコマンドが変更されました。percent キーワードのサポートが Cisco 10000 シリーズ ルータに追加されました。
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12.0(23)SX
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このコマンドが変更されました。remaining percent キーワードのサポートが Cisco 10000 シリーズ ルータに追加されました。
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12.1(5)T
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このコマンドが Cisco IOS Release 12.1(5)T に統合され、VIP 対応型 Cisco 7500 シリーズ ルータに実装されました。
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12.2(2)T
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このコマンドが変更されました。remaining percent キーワードが追加されました。
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12.2(28)SB
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このコマンドが、Cisco IOS Release 12.2(28)SB に統合されました。
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12.2(31)SB
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このコマンドは、Cisco IOS Release 12.2(31)SB に統合され、Cisco 10000 シリーズ ルータに実装されました。
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12.2(31)SB2
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このコマンドが、Cisco IOS Release 12.0(17)SL に統合され、Cisco 10000 シリーズ ルータの PRE3 に実装され、PRE3 向け Cisco 10000 シリーズ ルータでの ATM オーバーヘッド アカウンティング用に機能拡張されました。
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12.2(33)SRA
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このコマンドが、Cisco IOS Release 12.2(33)SRA に統合されました。
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12.2SX
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このコマンドは、Cisco IOS Release 12.2SX トレインでサポートされます。このトレインの特定の 12.2SX リリースにおけるサポートは、フィーチャ セット、プラットフォーム、およびプラットフォーム ハードウェアによって異なります。
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12.2(31)SB6
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このコマンドが ATM オーバーヘッドを計算する際のオフセット サイズを指定するように変更され、PRE3 向け Cisco 10000 シリーズ ルータに実装されました。
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12.2(33)SRC
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このコマンドは、Cisco IOS Release 12.2(33)SRC に統合され、Cisco 7600 シリーズ ルータに実装されました。
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12.2(33)SB
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このコマンドは、Cisco IOS Release 12.2(33)SB に統合され、Cisco 7300 シリーズ ルータに実装されました。
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12.4(20)T
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このコマンドが変更されました。モジュラ Quality of Service (QoS)CLI(MQC)を使用する階層型キューイング フレームワーク(HQF)に対するサポートが追加されました。
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15.1(1)T
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このコマンドが変更されました。kbps 引数の許容値が変更されました。8 ~ 2000000 の範囲で値を入力する必要があります。
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15.2(1)T
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このコマンドが変更されました。offset 引数と kbps 引数の許容値が変更されました。
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ポリシー マップ コンフィギュレーション
class-map コマンドで定義されたクラスのポリシー マップを設定する場合は、bandwidth コマンドを使用します。bandwidth コマンドは、そのクラス内のトラフィックの帯域幅を指定します。クラス ベース均等化キューイング(CBWFQ)は、クラスに属するパケットのウェイトを、クラスに割り当てられた帯域幅から導出します。次に、CBWFQ はこのウェイトを使用して、このクラスのキューを適正に処理します。
帯域幅を持つ完全プライオリティの設定
完全プライオリティで設定できるクラスは 1 つだけです。その他のクラスは、プライオリティの設定も帯域幅の設定も持てません。他のクラスに最小帯域幅を設定するには、 bandwidth remaining percent コマンドを使用します。
Cisco 10000 シリーズ ルータ以外のサポートされるすべてのプラットフォームに対するパーセンテージとしての帯域幅の指定
kbps 単位で帯域幅の量を指定する以外に、使用可能な帯域幅または総帯域幅に対するパーセント比率で帯域幅を指定することもできます。輻輳の発生中には、そのクラスは、設定されている帯域幅比率に比例した帯域幅で処理されます。帯域幅のパーセンテージは、インターフェイスの帯域幅に基づきます。使用可能な帯域幅とは、インターフェイスの帯域幅からリソース予約プロトコル(RSVP)機能、IP
RTP プライオリティ機能、低遅延キューイング(LLQ)機能に予約されているすべての帯域幅の合計を差し引いた帯域幅です。
(注) |
bandwidth remaining percent コマンドが設定されていると、確実な保証帯域幅が提供されない場合があり、相対的な帯域幅しか確保されないことを念頭に置いておいてください。つまり、クラスの帯域幅は、常にインターフェイスの帯域幅に対する指定されたパーセント比率に比例します。リンク帯域幅が固定されている場合、クラス帯域幅の保証は、設定されているパーセンテージに比例します。リンク帯域幅がわからないか変動する場合、ルータは、kbps
でのクラス保証帯域幅を計算することができません。
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Cisco 10000 シリーズ ルータに対するパーセンテージとしての帯域幅の指定
kbps 単位で帯域幅の量を指定する以外に、使用可能な帯域幅または総帯域幅に対するパーセント比率で帯域幅を指定することもできます。輻輳の発生中には、そのクラスは、設定されている帯域幅比率に比例した帯域幅で処理されます。最小帯域幅のパーセンテージは、至近の親シェーピング
レートに基づきます。
(注) |
bandwidth remaining percent コマンドが設定されていると、確実な保証帯域幅が提供されない場合があり、相対的な帯域幅しか確保されないことを念頭に置いておいてください。つまり、クラスの帯域幅は、常にインターフェイスの帯域幅に対する指定されたパーセント比率に比例します。リンク帯域幅が固定されている場合、クラス帯域幅の保証は、設定されているパーセンテージに比例します。リンク帯域幅がわからないか変動する場合、ルータは、kbps
でのクラス保証帯域幅を計算することができません。
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ルータは、指定された帯域幅をインターフェイス速度の 1/255(ESR–PRE1)または 1/65535(ESR–PRE2)の至近の倍数に変換します。実際の帯域幅を表示するには、show policy-map interface コマンドを使用します。
サポートされているすべてのプラットフォームの制限
bandwidth コマンドには、次の制限事項があります。
-
設定する帯域幅の量は、レイヤ 2 オーバーヘッドも十分処理できる量にする必要があります。
-
ポリシー マップには、同一クラス内で kbps または割合のいずれか(両方ではない)で指定されたすべてのクラスの帯域幅が含まれる場合があります。ただし、プライオリティ クラス内での priority コマンドの単位は、非プライオリティ クラスの帯域幅単位と異なっていてもかまいません。
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bandwidth percent コマンドが設定され、クラス ポリシー設定が含まれているポリシー マップがインターフェイスに付加されて、そのインターフェイスのサービス ポリシーが決定される場合、使用可能な帯域幅が評価されます。インターフェイスの帯域幅が不十分なことが原因で、特定のインターフェイスにポリシー
マップがアタッチできない場合、そのポリシーは、正常にアタッチされていたすべてのインターフェイスから削除されます。この制限事項は、bandwidth remaining percent には適用されません。
(注) |
CSCsy73939 で bandwidth percent コマンドから有効な範囲よりも低い帯域幅値が得られた場合、この値を指定するポリシー マップをインターフェイスに付加することはできません。ルータから「サービス ポリシー出力の親として設定されているパーセンテージは、範囲外の kbps です。許可された範囲は
min-value–max-value で、現在の CIR 値は n です。(service-policy output parent Configured Percent results in out of range kbps. Allowed
range is min-value–max-value . The present CIR value is n .)」というエラー メッセージが表示されます。
|
帯域割り当ての詳細については、『Cisco IOS Quality of Service Solutions Configuration Guide』の「Congestion Management Overview」モジュールを参照してください。
クラス ポリシー設定が含まれているポリシー マップがインターフェイスにアタッチされて、そのインターフェイスのサービス ポリシーが決定される場合、使用可能な帯域幅が評価されることに注意してください。インターフェイスの帯域幅が不十分なことが原因で、特定のインターフェイスにポリシー
マップがアタッチできない場合、そのポリシーは、正常にアタッチされていたすべてのインターフェイスから削除されます。
モジュラ QoS CLI キューの制限
bandwidth コマンドを MQC で使用すると、特定のクラスの帯域幅を指定できます。MQC で使用される場合、bandwidth コマンドには、クラスにデフォルトのキュー制限があります。このキュー制限は、queue-limit コマンドを使用して変更でき、bandwidth コマンドによって設定されたデフォルトが上書きされます。
(注) |
インターフェイスで必要な最低帯域保証を満たすには、queue-limit コマンドを使用して高速インターフェイスのデフォルトのキュー制限を変更します。
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Cisco 10000 シリーズ ルータ
Cisco 10000 シリーズ ルータでは、発信インターフェイスのみでbandwidth コマンドがサポートされます。着信インターフェイスでは、このコマンドはサポートされません。
PRE2 で、帯域幅値と帯域幅値の単位を指定します。帯域幅の有効な値は 1 ~ 2488320000 です。単位は bps、kbps、mbps、および gbps です。デフォルトの単位は kbps です。たとえば、次のコマンドは 10000 bps
と 10000 kbps の帯域幅を PRE2 に設定します。
bandwidth 10000 bps
bandwidth 10000
PRE3 で指定するのは、帯域幅値のみです。単位は常に kbps であるため、PRE3 は unit 引数をサポートしません。有効な値は 1 ~ 2000000 です。たとえば、次のコマンドは、PRE3 に 128,000 kbps の帯域幅を設定します。
bandwidth 128000
PRE3 は、PRE2 bandwidth コマンドが unit 引数なしで使用される場合に限り、このコマンドを受け入れます。PRE3 は、PRE3 の有効な帯域幅値の範囲外の帯域幅が指定された場合(1 ~ 2000000)、PRE2 bandwidth コマンドを拒否します。
kbps 単位で帯域幅の量を指定する以外に、使用可能な帯域幅または総帯域幅に対するパーセント比率で帯域幅を指定することもできます。輻輳の発生中には、そのクラスは、設定されている帯域幅比率に比例した帯域幅で処理されます。帯域幅のパーセンテージは、インターフェイスの帯域幅に基づきます。ただし、階層型ポリシーでは、最小帯域幅のパーセンテージは至近の親シェーピング
レートに基づきます。
(注) |
bandwidth remaining percent コマンドが設定されていると、確実な保証帯域幅が提供されない場合があり、相対的な帯域幅しか確保されない可能性があります。クラスの帯域幅は、常にインターフェイスの帯域幅に対する指定されたパーセンテージに比例します。リンク帯域幅が固定されている場合、クラス帯域幅の保証は、設定されているパーセンテージに比例します。リンク帯域幅がわからないか変動する場合、ルータは、kbps
でのクラス保証帯域幅を計算することができません。
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ルータは、指定された帯域幅をインターフェイス速度の 1/255(PRE1)または 1/65535(PRE2、PRE3)の至近の倍数に変換します。実際の帯域幅を表示するには、show policy-map interface コマンドを使用します。
ATM のオーバーヘッド アカウンティング(Cisco 10000 シリーズ ルータ)
ATM オーバーヘッド アカウンティングを設定する場合は、BRAS-DSLAM、DSLAM-CPE、および加入者線カプセル化タイプを指定する必要があります。ルータは、次の加入者線カプセル化タイプをサポートします。
-
mux-1483routed
-
mux-dot1q-rbe
-
snap-pppoa
-
mux-rbe
-
snap-1483routed
-
snap-dot1q-rbe
-
mux-pppoa
-
snap-rbe
user-defined offset オプションを指定していない場合、ルータはオフセット サイズを計算します。
階層型ポリシーでは、次の方法で ATM オーバーヘッド アカウンティングを設定します。
カプセル化タイプは、子および親ポリシーと一致する必要があります。
ユーザ定義のオフセット値は、子および親ポリシーと一致する必要があります。
例
次の例では、ポリシー マップ VLAN がクラス Customer1 に帯域幅の 30 % を、クラス Customer2 に帯域幅の 60 % を保証します。VLAN ポリシー マップを 1-Mbps リンクに適用すると、クラス Customer1
に 300 kbps(1 Mbps の 30 %)が保証され、クラス Customer2 に 600 kbps(1 Mbps の 60 %)が保証されて、class-default クラス用に 100 kbps が残ります。class-default
クラスが追加の帯域幅を必要としない場合、未使用の 100 kbps はクラス Customer1 とクラス Customer2 が使用できます。両方のクラスが帯域幅を必要としている場合、設定レートに比例して共有します。次の例では、共有比率は 30:60
または 1:2 です。
router(config)# policy-map VLAN
router(config-pmap)# class Customer1
router(config-pmap-c)# bandwidth percent 30
router(config-pmap-c)# exit
router(config-pmap)# class Customer2
router(config-pmap-c)# bandwidth percent 60
例
2 つのクラスを持つポリシー マップを作成する方法、CBWFQ のみが設定されている場合に帯域幅を保証する方法、およびポリシーをシリアル インターフェイス 3/2/1 にアタッチする方法を、次の例で示します。
Router(config)# policy-map policy1
Router(config-pmap)# class class1
Router(config-pmap-c)# bandwidth percent 50
Router(config-pmap-c)# exit
Router(config-pmap)# class class2
Router(config-pmap-c)# bandwidth percent 25
Router(config-pmap-c)# exit
Router(config-pmap)# exit
Router(config)# interface serial3/2/1
Router(config-if)# service output policy1
Router(config-if)# end
show policy-map コマンドからの次の出力は、ポリシー マップ policy1 の設定を示します。
Router# show policy-map policy1
Policy Map policy1
Class class1
Weighted Fair Queuing
Bandwidth 50 (%) Max Threshold 64 (packets)
Class class2
Weighted Fair Queuing
Bandwidth 25 (%) Max Threshold 64 (packets)
show policy-map interface コマンドからの出力は、インターフェイス帯域幅の 50% がクラス class1 に対して保証され、25% がクラス class2 に対して保証されることを示しています。この出力には、帯域幅の量がパーセンテージと kbps の両方で示されています。
Router# show policy-map interface serial3/2
Serial3/2
Service-policy output:policy1
Class-map:class1 (match-all)
0 packets, 0 bytes
5 minute offered rate 0 bps, drop rate 0 bps
Match:none
Weighted Fair Queuing
Output Queue:Conversation 265
Bandwidth 50 (%)
Bandwidth 772 (kbps) Max Threshold 64 (packets)
(pkts matched/bytes matched) 0/0
(depth/total drops/no-buffer drops) 0/0/0
Class-map:class2 (match-all)
0 packets, 0 bytes
5 minute offered rate 0 bps, drop rate 0 bps
Match:none
Weighted Fair Queuing
Output Queue:Conversation 266
Bandwidth 25 (%)
Bandwidth 386 (kbps) Max Threshold 64 (packets)
(pkts matched/bytes matched) 0/0
(depth/total drops/no-buffer drops) 0/0/0
Class-map:class-default (match-any)
0 packets, 0 bytes
5 minute offered rate 0 bps, drop rate 0 bps
Match:any
この例では、シリアル インターフェイス 3/2 に合計 1544 kbps の帯域幅があります。輻輳時には、帯域幅の 50%(772 kbps)がクラス class1 に保証され、リンク帯域幅の 25%(386 kbps)がクラス class2
に保証されます。
例
次の例では、インターフェイスには合計で 1544 kbps の帯域幅があります。輻輳時には、帯域幅の 50%(772 kbps)がクラス class1 に保証され、リンク帯域幅の 25%(386 kbps)がクラス class2 に保証されます。
show policy-map コマンドからの次の出力例は、ポリシー マップ p1 の設定を示します。
Router# show policy-map p1
Policy Map p1
Class voice
Weighted Fair Queuing
Strict Priority
Bandwidth 500 (kbps) Burst 12500 (Bytes)
Class class1
Weighted Fair Queuing
Bandwidth remaining 50 (%) Max Threshold 64 (packets)
Class class2
Weighted Fair Queuing
Bandwidth remaining 25 (%) Max Threshold 64 (packets)
シリアル インターフェイス 3/2 での show policy-map interface コマンドからの次の出力は、500 kbps の帯域幅がクラス voice1 に対して保証されることを示します。クラス class1 とクラス class2 はそれぞれ、残りの帯域幅の 50 % と 25 % を得ることができます。未割り当ての帯域幅は、class1、class2、およびベストエフォート
トラフィック クラス間に比例して分配されます。
(注) |
次の出力例では(この項で前出の多くの出力例とは異なり)、class1 と class2 に対する帯域幅の表示はパーセンテージのみです。kbps の数で表現される帯域幅は、percent キーワードが bandwidth remaining コマンドで使用されたため、表示されていません。bandwidth remaining percent コマンドでは、インターフェイスで使用可能な全帯域幅の相対パーセンテージとして帯域幅を割り当てることができます。
|
Router# show policy-map interface serial3/2
Serial3/2
Service-policy output:p1
Class-map:voice (match-all)
0 packets, 0 bytes
5 minute offered rate 0 bps, drop rate 0 bps
Match:ip precedence 5
Weighted Fair Queuing
Strict Priority
Output Queue:Conversation 264
Bandwidth 500 (kbps) Burst 12500 (Bytes)
(pkts matched/bytes matched) 0/0
(total drops/bytes drops) 0/0
Class-map:class1 (match-all)
0 packets, 0 bytes
5 minute offered rate 0 bps, drop rate 0 bps
Match:none
Weighted Fair Queuing
Output Queue:Conversation 265
Bandwidth remaining 50 (%) Max Threshold 64 (packets)
(pkts matched/bytes matched) 0/0
(depth/total drops/no-buffer drops) 0/0/0
Class-map:class2 (match-all)
0 packets, 0 bytes
5 minute offered rate 0 bps, drop rate 0 bps
Match:none
Weighted Fair Queuing
Output Queue:Conversation 266
Bandwidth remaining 25 (%) Max Threshold 64 (packets)
(pkts matched/bytes matched) 0/0
(depth/total drops/no-buffer drops) 0/0/0
Class-map:class-default (match-any)
0 packets, 0 bytes
5 minute offered rate 0 bps, drop rate 0 bps
Match:any
例
親ポリシーで ATM オーバーヘッド アカウンティングが有効になっている場合は、bandwidth コマンドまたは shape コマンドを含まない子トラフィック クラス上で ATM オーバーヘッド アカウンティングを有効にする必要はありません。次に、subscriber_classes という名前の子ポリシー マップの gaming クラスと class-default
クラス、および、subscriber_line という名前の親ポリシー マップの class-default クラスで ATM オーバーヘッド アカウンティングが帯域幅に対してイネーブルである設定例を示します。voip クラスおよび video
クラスでは、ATM オーバーヘッド アカウンティングが明示的に有効になっていません。これらのプライオリティ キューは、親ポリシーで ATM オーバーヘッド アカウンティングが有効になっているため、オーバーヘッド アカウンティングは暗黙的に有効になります。親ポリシーと子ポリシーの機能で同じカプセル化タイプが使用されていることに注意してください。
Router(config)# policy-map subscriber_classes
Router(config-pmap)# class voip
Router(config-pmap-c)# priority level 1
Router(config-pmap-c)# police 8000
Router(config-pmap-c)# exit
Router(config-pmap)# class video
Router(config-pmap-c)# priority level 2
Router(config-pmap-c)# police 20
Router(config-pmap-c)# exit
Router(config-pmap)# class gaming
Router(config-pmap-c)# bandwidth remaining percent 80 account aal5 snap-rbe-dot1q
Router(config-pmap-c)# exit
Router(config-pmap)# class class-default
Router(config-pmap-c)# bandwidth remaining percent 20 account aal5 snap-rbe-dot1q
Router(config-pmap-c)# policy-map subscriber_line
Router(config-pmap-c)# exit
Router(config-pmap)# class class-default
Router(config-pmap-c)# bandwidth remaining ratio 10 account aal5 snap-rbe-dot1q
Router(config-pmap-c)# shape average 512 account aal5 snap-rbe-dot1q
Router(config-pmap-c)# service policy subscriber_classes
次の例では、ルータは ATM オーバーヘッドの計算に 20 のオーバーヘッド バイトと ATM セル タックスを使用します。子ポリシーと親ポリシーには必須の一致オフセット値が含まれています。親ポリシーが virtual template 1 に適用されます。
Router(config)# policy-map child
Router(config-pmap)# class class1
Router(config-pmap-c)# bandwidth 500 account user-defined 20 atm
Router(config-pmap-c)# exit
Router(config-pmap)# class class2
Router(config-pmap-c)# shape average 30000 account user-defined 20 atm
Router(config-pmap)# exit
Router(config)# exit
Router(config)#