QoS について
QoS は、ネットワーク トラフィックを分類して、輻輳を防ぐようにポリシングおよびプライオリティ付けすることを可能にします。トラフィックは、ユーザが指定した分類方法とユーザが設定した QoS ポリシーに基づいて処理されます。分類、マーキング、およびポリシングが、QoS の 3 つの主要機能です。
• トラフィックの分類:定義された基準に基づいてネットワーク トラフィックをグループ化します。
• トラフィックのマーキング:クラスごとに DSCP、COS、Precedence などのトラフィック属性を変更します。
• ポリシング:特定のクラスのトラフィックについて、データ速度とバースト サイズをモニタします。ネットワークでの QoS ポリシングは、ネットワーク トラフィックが指定したプロファイル(規約)内にあるかどうかを決定します。
QoS の詳細については、『 Cisco Nexus 1000V Quality of Service Configuration Guide, Release 4.2(1)SV1(5.1) 』を参照してください。
QoS 設定の制限事項
表 16-1 と 表 16-2 に、QoS の設定上の制限事項の一覧を示します。
表 16-1 QoS 設定の制限事項
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クラス マップ |
1000 |
64(ポリシー付き) |
ポリシー マップ |
128 |
16 |
サービス ポリシー |
- |
128 |
表 16-2 QoS 設定の制限事項
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クラス マップごとの一致基準 |
32 |
ポリシー マップごとのクラス マップ数 |
64 |
QoS トラブルシューティング コマンド
ここに挙げるコマンドは、インターフェイスに対して設定され適用されているポリシーを見るために VSM 上で使用できるものです。
次のコマンドで、設定済みのポリシーとクラス マップを表示できます。
• Show policy-map [policy-map-name]
• Show class-map [class-map-name]
次のコマンドで、インストールされているポリシーを表示できます。
• Show policy-map interface brief
次のコマンドを VSM で使用して、設定エラーの発生中に QOSMGR および ACLCOMP のランタイム情報を表示できます。
QOSMGR プロセス ランタイム情報設定エラーを収集するコマンドは、次のとおりです。
• show system internal ipqos event-history errors
• show system internal ipqos event-history msgs
• show system internal ipqos port-node
• show system internal ipqos mem-stats (メモリの使用状況とリークのデバッグのために)
• show system internal ipqos status
• show system internal ipqos log (中止されたプラン情報を表示するために)
• show system internal ipqos
ACLCOMP プロセス ランタイム情報設定エラーを収集するコマンドは、次のとおりです。
• show system internal aclcomp event-history errors
• show system internal aclcomp event-history msgs
• show system internal aclcomp pdl detailed
• show system internal aclcomp mem-stats (メモリの使用状況とリークのデバッグのために)
VEM のトラブルシューティング
ここに挙げるコマンドは、VEM 上で設定されている QoS ポリシーを表示するためのものです。
次のコマンドで、サーバ上で使用中のすべてのクラス マップおよびポリシーのリストを表示できます。
• module vem module-number execute vemcmd show qos node
~ # module vem 3 execute vemcmd show qos node
-------- -------- --------
cir/pir units 1 bc/be units 3 flags 2
次のコマンドで、サーバ上で使用中のすべてのインストール済みポリシー マップのリストを表示できます。
• module vem module-number execute vemcmd show qos policy
~ # module vem 3 execute vemcmd show qos policy
policyid classid policerid set_type value
-------- -------- -------- -------- --------
次のコマンドで、サーバ上にインストールされているすべてのサービス ポリシーのリストを表示できます。
• module vem module-number execute vemcmd show qos pinst
~ # module vem 3 execute vemcmd show qos pinst
class bytes matched pkts matched
-------- -------------------- --------------------
policer stats: conforming (85529, 572)
policer stats: exceeding (0, 0)
policer stats: violating (0, 0)
ポリシング検証エラーのデバッグ
VSM 上で処理することにより、ポリシー検証に失敗した原因をデバッグするには、次の手順を実行します。
ステップ 1 ポリシーが ACL を参照している場合は、 debug aclmgr all コマンドを入力します。
ステップ 2 debug ipqos all コマンドを入力します。
ステップ 3 debug aclcomp all コマンドを入力します。
ステップ 4 デバッグ トレースをコンソールに出力しながらもう一度コマンドを実行する service-policy コマンドを入力します。このコマンドでは、すべての操作のログを収集できます。
ステップ 5 Telnet SSH セッション バッファをファイルに保存します。
ポート プロファイルのポリシーをデバッグしている場合は、おそらく、まずそれをインターフェイスに直接インストールした方が簡単です。
VEM 上でのポリシー検証の失敗をデバッグするには、次の手順を実行します。
ステップ 1 module vem module-number execute vemdpalog clear コマンドを入力します。
ステップ 2 module vem module-number execute vemdpalog sfqosagent all コマンドを入力します。
ステップ 3 module vem module-number execute vemdpalog start コマンドを入力します。
ステップ 4 DPA デバッグ トレースを vemdpalog に出力しながらもう一度コマンドを実行する service-policy コマンドを入力します。
ステップ 5 module vem module-number execute vemdpalog stop コマンドを入力します。
ステップ 6 module vem module-number execute vemdpalog show all コマンドを入力して、コンソールに表示されたログを見ます。
次のような出力が表示されます。
calling add policy 81610ac len 220 classmaps 3- --> Session actions
Adding classmap 1 (108) with op 1 and 2 filters
Adding classmap 2 (116) with op 2 and 2 filters
Adding classmap 3 (56) with op 0 and 0 filters
init pinst ltl 11 policy id 0 if_index 1a020200 --> Service-policy being applied
installing pinst type 0 17 for policy 0
dpa_sf_qos_verify returned 0
Session commit complete and successful --> Session ending