トラブルシューティングのガイドライン
マルチキャスト IGMP の問題をトラブルシューティングする際には、次のガイドラインに従ってください。
• show ip igmp snooping コマンドを使用して、IGMP スヌーピングがイネーブルになっていることを確認します。
• アップストリーム スイッチの IGMP が設定されていることを確認します。
• show ip igmp snooping groups コマンドを使用して、Nexus 1000V スイッチが正しく設定され、マルチキャスト トラフィックを転送できる状態になっていることを確認します。表示されたコマンド出力のポート見出しの下で、R という文字を探します。R は、VSM がアップストリーム スイッチによって送信された IGMP クエリーからアップリンク ルータ ポートを学習したということを示しており、Nexus 1000V がマルチキャスト トラフィックを転送できる状態になっているということを意味します。
トラブルシューティング コマンド
マルチキャスト IGMP スヌーピングに関する問題をトラブルシューティングするには、次のコマンドを使用できます。
• show cdp neighbor
IGMP はパケット VLAN を使用して IGMP パケットを VSM に転送していますが、これは Cisco Discovery Protocol(CDP; シスコ検出プロトコル)が使用するメカニズムと同じであるため、このトラブルシューティングにも show cdp neighbor コマンドを使用できます。ただし、アップストリーム スイッチで no cdp enable コマンドを使用して CDP プロトコルをディセーブルにしていた場合は、 show cdp neighbor コマンドを実行しても何も情報は表示されません。
例 18-1 show cdp neighbor コマンド
n1000V# show cdp neighbor
Capability Codes: R - Router, T - Trans-Bridge, B - Source-Route-Bridge
S - Switch, H - Host, I - IGMP, r - Repeater,
V - VoIP-Phone, D - Remotely-Managed-Device,
Device ID Local Intrfce Hldtme Capability Platform Port ID
n1000V Eth3/2 179 R S I WS-C6506-E Gig5/16
n1000V Eth3/4 179 R S I WS-C6506-E Gig5/23
• show ip igmp groups
show ip igmp groups コマンドでは、VLAN 上で IGMP スヌーピングがイネーブルになっていることを確認できます。
例 18-2 show ip igmp snooping vlan コマンド
n1000V# show ip igmp snooping vlan 159
IGMP Snooping information for vlan 159
IGMP snooping enabled <-- IGMP SNOOPING is enabled for vlan 159
IGMPv3 Explicit tracking enabled (initializing, time-left: 00:03:20)
IGMPv2 Fast leave disabled
IGMPv1/v2 Report suppression enabled
IGMPv3 Report suppression disabled
Router port detection using PIM Hellos, IGMP Queries
Number of router-ports: 0
Number of groups: 0show ip igmp snooping
• show ip igmp snooping groups
• debug ip igmp snooping vlan
例 18-3 debug ip igmp snooping vlan コマンド
n1000V(config)# debug ip igmp snooping vlan
2008 Sep 2 13:29:36.125661 igmp: SNOOP: <vlan 159> Process a valid IGMP packet
2008 Sep 2 13:29:36.126005 igmp: SNOOP: <vlan 159> Received v2 report: group 224.0.0.251 fro 7.159.159.54 on Vethernet3
2008 Sep 2 13:29:36.126086 igmp: SNOOP: <vlan 159> Added oif Vethernet3 for (*, 224.0.0.251) entry
2008 Sep 2 13:29:36.126157 igmp: SNOOP: <vlan 159> Forwarding report for (*, 224.0.0.251) came on Vethernet3
2008 Sep 2 13:29:36.126225 igmp: SNOOP: <vlan 159> Forwarding the packet to router-ports
2008 Sep 2 13:29:36.126323 igmp: SNOOP: <vlan 159> Forwarding packet to router-port Ethernet3/6 (iod 42)
VSM 上で、次のコマンドを使用します。
• module vem module-number execute vemcmd show vlan
例 18-4 の出力では、LTL 18 が vmnic3 に対応し、LTL 47 が VM fedora8, interface eth0 に対応することがわかります。
224.1.2.3 のマルチキャスト グループ テーブルは、VEM がグループ 224.1.2.3 のマルチキャスト トラフィックを受信したときに転送先とするインターフェイスを示します。fedora8 がその eth0 インターフェイス上にマルチキャスト グループ 224.1.2.3 を持つ場合、LTL 47 が 224.1.2.3 のマルチキャスト グループ テーブルに入っている必要があります。
LTL 18 は、マルチキャスト グループ 224.1.2.3 内にもあります。これは、LTL 18 が VM であり、224.1.2.3 へのマルチキャスト トラフィックを生成するということを意味します。トラフィックは、アップストリーム スイッチへのアップリンクである vmnic3 に転送されます。
0.0.0.0 のマルチキャスト グループ テーブル エントリは、デフォルト ルートを提供します。どのマルチキャスト グループにも一致しないマルチキャスト グループ トラフィックがあった場合、そのアドレスにはデフォルト ルートが使用されます。つまり、この場合、トラフィックは vmnic3 を介してアップストリーム スイッチに転送されます。
例 18-4 module vem module-number execute vemcmd show vlan コマンド
n1000V# module vem 3 execute vemcmd show vlan 159
BD 159, vdc 1, vlan 159, 3 ports
Group 224.1.2.3 RID 1 Multicast LTL 4408
Group 0.0.0.0 RID 2 Multicast LTL 4407