テクニカル サポートへ問い合わせるための情報の収集
追加の支援を受けるために、カスタマー サポート担当者または Cisco TAC への問い合わせが必要になることがあります。ここでは、次のレベルのサポートに問い合わせる前に実行する必要がある手順の概要について説明します。この手順に従うことにより、問題の解決にかかる時間が短縮されます。
(注) 少なくとも次のステップ 1 が完了するまでは、モジュールやスイッチをリロードしないでください。一部のログとカウンタは揮発性ストレージに保持されているので、リロードを実行すると消去されてしまいます。
テクニカル サポート担当者に問い合わせる前に必要な準備を行うには、次の手順に従います。
ステップ 1
スイッチの情報とコンフィギュレーションを収集します。この作業は、問題解決の前と後で行う必要があります。
Telnet または SSH アプリケーションを設定して、画面出力をテキスト ファイルに記録します。terminal length 0 コマンドライン インターフェイス(CLI)コマンドを実行し、続いて show tech-support details CLI コマンドを実行します。
ステップ 2 次のいずれかのコマンドを使用して、CLI に表示されている正確なエラー コードをメッセージ ログにキャプチャします。
• show logging log CLI(エラー メッセージを表示する)
• show logging last number(ログの最後の行数を表示する)
ステップ 3 テクニカル サポートに問い合わせる前に、次の質問に回答します。
• どのスイッチまたはポートで問題が発生しているか。
• ファブリック内の Cisco Nexus 1000V ソフトウェア、ドライバのバージョン、オペレーティング システムのバージョン、およびストレージ デバイスのファームウェア。
• 実行している ESX Server および vCenter Server ソフトウェア。
• どのようなネットワーク トポロジが使用されているか。
• このイベントの発生前または発生時に、環境に変更(VLAN、モジュールの追加、アップグレード)が加えられたか。
• 同様の設定がされた他のデバイスで、この問題が発生したか。
• 問題の発生したデバイスの接続先はどこか(どのスイッチまたはインターフェイスか)。
• この問題が最初に発生したのはいつか。
• この問題が最後に発生したのはいつか。
• この問題の発生頻度はどの程度か。
• 何台のデバイスでこの問題が発生していたか。
• 問題発生時にキャプチャした出力のトレースまたはデバッグを行ったか。どのようなトラブルシューティングの手順を試みたか。次のどのツールを使用したか(使用した場合)。
– Ethanalyzer、ローカルまたはリモート SPAN
– CLI デバッグ コマンド
– traceroute、ping
ステップ 4 問題はソフトウェアをアップグレードしようとしたことに関係していますか。
• Cisco Nexus 1000V の元のバージョンは何であったか。
• Cisco Nexus 1000V の新しいバージョンは何か。
コア メモリ情報のファイルの取得
シスコのカスタマー サポート担当者は、ユーザ システムのファイルを分析用に使用することがあります。このようなファイルの 1 つに、コア ダンプと呼ばれる、メモリ情報が含まれるファイルがあります。このファイルは、TFTP サーバ、またはローカル スイッチの slot0: にあるフラッシュ カードに送信されます。カスタマー サポート担当者の指導に基づいて、このファイルが生成されるようにスイッチをセットアップし、サポート担当者に E メールで送信できるように、生成されたファイルを TFTP サーバへ送信する必要があります。
コア メモリ情報のファイル(コア ダンプ)を生成するには、次の例に示すコマンドを使用します。
n1000v# system cores tftp://10.91.51.200/jsmith_cores
n1000v# show system cores
Cores are transferred to tftp://10.91.51.200/jsmith_cores
(注) ファイル(この例では jsmith_cores)が TFTP サーバのディレクトリ内に存在する必要があります。
ファイルのコピー
ファイルをスイッチとの間で移動することが必要になる場合もあります。このようなファイルには、ログ ファイル、コンフィギュレーション ファイル、ファームウェア ファイルなどがあります。
Cisco Nexus 1000V は、常にクライアントとして動作します。つまり、ftp、scp、tftp セッションは常にスイッチで発生し、ファイルは外部システムにプッシュされるか、外部システムからプルされます。
File Server: 172.22.36.10
File to be copied to the switch: /etc/hosts
copy CLI コマンドは、4 つの転送プロトコルと 12 の異なるファイル ソースをサポートしています。
bootflash: Select source filesystem
core: Select source filesystem
debug: Select source filesystem
ftp: Select source filesystem
licenses Backup license files
log: Select source filesystem
modflash: Select source filesystem
nvram: Select source filesystem
running-config Copy running configuration to destination
scp: Select source filesystem
sftp: Select source filesystem
slot0: Select source filesystem
startup-config Copy startup configuration to destination
system: Select source filesystem
tftp: Select source filesystem
volatile: Select source filesystem
転送メカニズムとしてセキュアなコピー(scp)を使用するには、次の構文を使用します。
"scp:[//[username@]server][/path]"
ユーザ user1
を使用して 172.22.36.10 から /etc/hosts
をコピーする(コピー先は hosts.txt
)には、次のコマンドを使用します。
n1000v# copy scp://user1@172.22.36.10/etc/hosts bootflash:hosts.txt
user1@172.22.36.10's password:
hosts 100% |*****************************| 2035 00:00
スタートアップ コンフィギュレーションを sftp サーバにバックアップするには、次のコマンドを使用します。
n1000v# copy startup-config sftp://user1@172.22.36.10/test/startup-configuration.bak1
Connecting to 172.22.36.10...
User1@172.22.36.10's password:
ヒント サーバへのスタートアップ コンフィギュレーションのバックアップは、毎日および変更を行う前に実施する必要があります。コンフィギュレーションの保存およびバックアップを行う短いスクリプトを記述して、Cisco Nexus 1000V 上で実行することもできます。このスクリプトには、copy running-configuration startup-configuration と copy startup-configuration tftp://server/name の 2 つのコマンドだけを含める必要があります。スクリプトを実行するには、run-script filename コマンドを使用します。