アラームの設定
この章では、Serviceability のアラームの設定手順を説明します。この章の構成は、次のとおりです。
• 「サービスに対するアラームの設定または更新」
• 「クラスタ内のすべてのノードに対するアラーム設定の適用」
• 「アラーム宛先の設定」
• 「アラーム イベント レベルの設定」
Cisco CallManager Serviceability のアラームには、2 つの主要な機能を持つ Web ベースのインターフェイスが用意されています。この 2 つの機能とは、アラームおよびイベントの設定と、アラーム メッセージの定義です。どちらの機能も、システム管理者やサポート担当者が Cisco CallManager の問題のトラブルシューティングを行うときに役立ちます。クラスタ内の Cisco CallManager サーバ、および各サーバのサービス(たとえば、Cisco CallManager、Cisco TFTP、および Cisco CTIManager)に対して、アラームを設定できます(「サービスに対するアラームの設定または更新」を参照)。
アラームを使用すれば、システムの実行時の状況と状態を表示して、問題を解決する修正処置をとることができます。たとえば、電話機が登録済みで機能しているかどうか判別できます。アラームには、説明や推奨の対処法などの情報があります。また、アラームの情報には、アプリケーション名、マシン名、およびクラスタ名が含まれているため、ローカル以外で起こった Cisco CallManager の問題をトラブルシューティングするときに役立ちます。
アラーム インターフェイスを設定する際には、アラーム情報を複数の宛先に送信することと、それぞれの宛先に固有のアラーム イベント レベル(Debug から Emergency まで)を指定することができます。
アラームは、Serviceability トレース ファイルに転送可能です。システム管理者は、アラームとトレースのパラメータを設定して、この情報をシスコ TAC のエンジニアに提供します。アラームの転送先には、Win2000 イベント ログ、Syslog、SDI トレース ログ ファイル、SDL トレース ログ ファイル(Cisco CallManager および CTIManager の場合のみ)、またはこれらすべての宛先のいずれかを指定できます。アラーム情報を収集し、分析するには、トレースを使用します。
サービスがアラームを発行すると、アラーム インターフェイスはアラームを選択されたモニタ(たとえば SDI トレースや Cisco RIS Data Collector)に送信します。モニタは、アラームを転送するか、または、最終的な宛先(ログ ファイルなど)に書き込みます。
(注) SDI トレース ログ ファイル内のアラームをログに記録するには、トレース設定のチェックボックス 2 つ、アラーム設定のチェックボックス 1 つをオンにします。つまり、トレース設定の Trace on チェックボックス、トレース設定の Enable trace file log チェックボックス、アラーム設定の SDI alarm destination チェックボックスです。
サービスに対するアラームの設定または更新
ここでは、Cisco CallManager サービスに対してアラームを設定する方法を説明します。
(注) アラーム設定の Web ページを使用して Java ベースのアプリケーションを設定することはできません。アラームの設定の表示や、レジストリ エントリの変更を行うには、オペレーティング システムに付属の標準のレジストリ エディタを使用してください。RegEdt32.exe または RegEdit.exe というレジストリ エディタを実行すると、レジストリにアクセスできます。レジストリ エントリについては、次の例を参照してください。
HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Cisco Systems, Inc.\Cisco Java Applications\ Monitors\Event Log に移動します。イベント ログを使用不可にするには Enabled キーの値を 0 に、使用可能にするには 1 に設定します。
HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Cisco Systems, Inc.\Cisco Java Applications\ Monitors\Event Log に移動します。アラーム イベント レベルを設定するには、Enabled the Severity キーの値を 0 ~ 7 のいずれかに設定します。イベント レベルの設定については、「アラーム イベント レベルの設定」を参照してください。
レジストリ エントリを変更した場合は、設定の変更を有効にするため、
JavaApplications を再起動する必要があります。
(注) SNMP トラップおよびカタログの設定は、変更しないことをお勧めします。
標準のレジストリ エディタの使用方法の詳細については、OS のオンライン マニュアルを参照してください。
手順
ステップ 1 Cisco CallManager Administration ウィンドウから、 Application > Cisco CallManager Serviceability の順に選択します。
Cisco CallManager Serviceability ウィンドウが表示されます。
ステップ 2 Alarm > Configuration の順に選択します。
ステップ 3 Servers 列で、サーバを選択します。
選択したサーバが表示され、アラームに対して選択可能なサービスを示すボックスが表示されます。
ステップ 4 Available Services for Alarm リストから、アラームを設定するサービスを選択します。
選択したサービスは、選択済みの現行サーバとともに、Current Service というタイトルの下に表示されます。Alarm Configuration ウィンドウには、アラーム モニタとイベント レベルのリストが表示されます。
(注) Cisco CallManager サービスと CTIManager サービスを選択した場合のみ Enable Alarm for SDL Trace チェックボックスが表示されます。
ステップ 5 表 2-1 の説明に従って、使用するアラームの宛先のチェックボックス(1 つまたは複数)をオンにします。
ステップ 6 Alarm Event Level 選択ボックスの下向き矢印をクリックします。
イベント レベルを示すリストが表示されます。
ステップ 7 表 2-2 の説明に従って、使用するアラーム イベント レベルをクリックします。
ステップ 8 Update ボタンをクリックして、設定を保存します。
(注) デフォルトを設定するには、SetDefault ボタンをクリックした後で、
Update をクリックします。選択したサービスの現在の設定値をクラスタ内のすべてのノードに適用するには、Apply to all Nodes チェックボックスをオンにします。
関連項目
• 「クラスタ内のすべてのノードに対するアラーム設定の適用」
• 「アラーム宛先の設定」
• 「アラーム イベント レベルの設定」
• 『 Cisco CallManager Serviceability System Guide 』の「 Alarms」
クラスタ内のすべてのノードに対するアラーム設定の適用
ここでは、Cisco CallManager クラスタ内のすべてのノードに対してアラーム設定を適用する方法を説明します。
手順
ステップ 1 Cisco CallManager Administration ウィンドウから、
Application > Cisco CallManager Serviceability の順に選択します。
Cisco CallManager Serviceability ウィンドウが表示されます。
ステップ 2 Alarm > Configuration の順に選択します。
ステップ 3 Servers 列で、サーバを選択します。
選択したサーバが表示され、アラームに対して利用可能なサービスを示すボックスが表示されます。
ステップ 4 Available Services for Alarm リストから、アラーム設定を更新するサービスを選択します。
選択したサービスは、選択済みの現行サーバとともに、Current Service というタイトルの下に表示されます。Alarm Configuration ウィンドウには、アラーム モニタとイベント レベルのリストが表示されます。
(注) Cisco CallManager サービスと CTIManager サービスを選択した場合のみ Enable Alarm for Trace (SDL) のチェックボックスが表示されます。
ステップ 5 表 2-1 の説明に従って、使用するアラームの宛先のチェックボックス(1 つまたは複数)をオンにします。
ステップ 6 Alarm Event Level 選択ボックスの下向き矢印をクリックします。
8 つのイベント レベルを示すリストが表示されます。
ステップ 7 表 2-2 の説明に従って、使用するアラーム イベント レベルをクリックします。
ステップ 8 Apply to all Nodes チェックボックスをオンにします。
ステップ 9 Update ボタンをクリックして、設定を保存します。
(注) デフォルトを設定するには、SetDefault ボタンをクリックします。
関連項目
• 「サービスに対するアラームの設定または更新」
• 「アラーム宛先の設定」
• 「アラーム イベント レベルの設定」
アラーム宛先の設定
表 2-1 では、アラーム宛先の設定値について説明します。
表 2-1 アラームの宛先
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Enable Alarm for Event Viewer |
Windows 2000 イベント ビューア プログラム。Cisco CallManager のエラーはイベント ビューア内のアプリケーション ログに記録され、アラームの説明と推奨の対処法が提供されます。 |
Enable Alarm for SDI Trace |
SDI トレース ライブラリ。Cisco CallManager Serviceability のトレース コンフィギュレーション内で、このアラーム宛先を必ず設定するようにします。 |
Enable Alarm for Syslog |
Syslog ファイル。Syslog メッセージを使用可能にして、Syslog サーバ名を設定するには、このチェックボックスをオンにします。この宛先を使用可能にして、サーバ名を指定しない場合、Cisco CallManager は Syslog メッセージをローカル ホストに送信します。デフォルトでは、このチェックボックスはオフになっています。 |
Enable Alarm for SDL Trace |
SDL トレース ライブラリ。この宛先は、 Cisco CallManager サービスと CTIManager サービスにだけ適用されます。Trace SDL 設定を使用してこのアラーム宛先を設定します。詳細については、「トレース分析の設定」を参照してください。 |
関連項目
• 「サービスに対するアラームの設定または更新」
• 「クラスタ内のすべてのノードに対するアラーム設定の適用」
• 「アラーム イベント レベルの設定」
アラーム イベント レベルの設定
表 2-2 では、アラーム イベント レベルの設定値について説明します。
表 2-2 アラーム イベント レベル
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Emergency |
このレベルは、システムが使用不能であることを示します。 |
Alert |
このレベルは、ただちに処置が必要であることを示します。 |
Critical |
このレベルは、クリティカル条件が検出されたことを示します。 |
Error |
このレベルは、エラー状況が存在することを示します。 |
Warning |
このレベルは、警告状況が検出されたことを示します。 |
Notice |
このレベルは、正常ではあるが重要な状況を示します。 |
Informational |
このレベルは、情報メッセージだけを示します。 |
Debug |
このレベルは、シスコ TAC のエンジニアがデバッグに使用するための詳細なイベント情報を示します。 |
関連項目
• 「サービスに対するアラームの設定または更新」
• 「クラスタ内のすべてのノードに対するアラーム設定の適用」
• 「アラーム宛先の設定」