Service Activation
この章では、Serviceability Service Activation ツールについて説明します。この章の構成は、次のとおりです。
• 「Cisco CallManager サービスのアクティブ化」
• 「Cisco CallManager サービスの非アクティブ化」
• 「サービスの考慮事項」
• 「サービスの削除」
Cisco CallManager Serviceability は、Web ベースの Service Activation ツールを提供しています。このツールは、サーバに対する Cisco CallManager サービスをアクティブまたは非アクティブにするために使用します。
図 10-1 は、特定のサーバに対するサービスのアクティベーション状況の例を示しています。
図 10-1 Service Activation を使用したサービスのアクティベーション状況
(注) Cisco CallManager サーバで作業している場合は、[スタート] メニューから Service Activation Web ページに進むことができます。[スタート] > Cisco CallManager X.X > Cisco Service Configuration の順に選択します。
Cisco CallManager サービスのアクティブ化
Service Activation ツールを使用すると、特定のサーバに対する Cisco CallManager サービスをアクティブにできます。
注意 サービスをアクティブ/非アクティブにする場合は、Service Activation ページからだけ実行してください。Service Activation ページを使用せずに Windows Service Control Manager からサービスをアクティブ/非アクティブにすると、データベース テーブルのエントリが追加または削除されないため、サービスが正しく設定または開始されず、Cisco CallManager データベースとの同期が正常に行われません。
(注) Cisco CallManager サービスは、Service Activation を使ってアクティブにしない限り開始されません。
手順
ステップ 1 Cisco CallManager Administration ウィンドウから、 Application > Cisco CallManager Serviceability の順に選択します。
Cisco CallManager Serviceability ウィンドウが表示されます。
ステップ 2 Tools > Service Activation の順に選択します。
Service Activation ウィンドウに、サーバのリストが表示されます。
ステップ 3 Servers ペインで、サーバを選択します。
選択したサーバのサービス名、サービスのアクティベーション状況、および Tomcat Web Service 情報がウィンドウに表示されます。
(注) Cisco Tomcat は、Cisco CallManager のインストール時に開始される NT サービスを指定します。デスクトップ インターフェイスまたは IP Phone インターフェイスが、サービスを取得するために初めて Cisco Tomcat への接続を試行すると、Tomcat は Cisco IP Manager Assistant サービスをロードします。
ステップ 4 アクティブにするサービスの横にあるチェックボックスをオンにします。
ステップ 5 アクティブにするサービスを選択したら、 Update をクリックします。
選択したサービスと、Activated というアクティベーション状況がウィンドウに表示されます。
ヒント Set Default ボタンをクリックすると、Cisco CallManager の実行に必要なサービスをすべてアクティブにできます。この操作を行うと、必要なサービスがすべて選択されるだけでなく、サービスの依存関係もチェックされます。SetDefault ボタンをクリックすると、単一サーバの設定に基づいてアクティブにされるデフォルト サービスが選択されます。複数サーバのクラスタ設定の場合は、表 10-1 でサービスの考慮事項を確認してください。
(注) アクティブにされたサービスは、Control Center から開始または停止できます。Control Center Web ページにアクセスするには、Control Center リンクをクリックします。Control Center の詳細については、「Control Center」を参照してください。
関連項目
• 「Cisco CallManager サービスの非アクティブ化」
• 「サービスの考慮事項」
• 「サービスの削除」
• 「Control Center」
• 『 Cisco CallManager Serviceability System Guide 』の第 5 章「 Service Activation」
• 『 Cisco CallManager Serviceability System Guide 』の第 6 章「 Control Center」
Cisco CallManager サービスの非アクティブ化
Service Activation ツールを使用すると、特定のサーバに対する Cisco CallManager サービスを非アクティブ化できます。
注意 サービスをアクティブ/非アクティブにする場合は、Service Activation ページからだけ実行してください。Service Activation ページを使用せずに Windows Service Control Manager からサービスをアクティブ/非アクティブにすると、データベース テーブルのエントリが追加または削除されないため、サービスが正しく設定または開始されず、Cisco CallManager データベースとの同期が正常に行われません。
手順
ステップ 1 Cisco CallManager Administration ウィンドウから、 Application > Cisco CallManager Serviceability の順に選択します。
Cisco CallManager Serviceability ウィンドウが表示されます。
ステップ 2 Tools > Service Activation の順に選択します。
Service Activation ウィンドウに、サーバのリストが表示されます。
ステップ 3 Servers ペインで、サーバを選択します。
選択したサーバのサービス名、サービスのアクティベーション状況、および Tomcat Web Service 情報がウィンドウに表示されます。
(注) Cisco Tomcat は、Cisco CallManager のインストール時に開始される NT サービスを指定します。デスクトップ インターフェイスまたは IP Phone インターフェイスが、サービスを取得するために初めて Cisco Tomcat に接続を試行したときに、Tomcat は Cisco IP Manager Assistant サービスをロードします。Cisco IP Manager Assistant サービスの詳細については、「Cisco IP Manager Assistant (IPMA) の概要」を参照してください。
ステップ 4 非アクティブにするサービスの横にあるチェックボックスをオフにします。
ステップ 5 非アクティブ化するサービスを選択したら、 Update をクリックします。
選択したサービスと、Deactivated というアクティベーション状況がウィンドウに表示されます。
ヒント Set Default ボタンをクリックすると、Cisco CallManager の実行に必要なサービスをすべてアクティブにできます。この操作を行うと、必要なサービスがすべてアクティブになるだけでなく、サービスの依存関係がチェックされます。
(注) これで、アクティブになったサービスを Control Center から開始または停止できます。Control Center Web ページにアクセスするには、Control Center リンクをクリックします。Control Center の詳細については、「Control Center」を参照してください。
関連項目
• 「Cisco CallManager サービスのアクティブ化」
• 「サービスの考慮事項」
• 「サービスの削除」
• 「Control Center」
• 『 Cisco CallManager Serviceability System Guide 』の第 5 章「 Service Activation」
• 『 Cisco CallManager Serviceability System Guide 』の第 6 章「 Control Center」
サービスの考慮事項
表 10-1 は、すべての Cisco CallManager サービスと、各サービスの設定に関する有用な情報や考慮事項を示しています。Service Activation でサービスをアクティブにすると、そのサービスのノードで必要な従属サービスもすべてアクティブになります。サービスの詳細については、『 Cisco CallManager システム ガイド 』を参照してください。
表 10-1 サービスの考慮事項
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Cisco CallManager |
コール処理を可能にします。 |
N/A |
このサービスを実行するサーバ上で、Cisco Database Layer Monitor と Cisco RIS Data Collector がアクティブになっていることを確認します。 |
Cisco TFTP |
デバイスに関するファイルの作成と処理を行います。 |
クラスタ内で Cisco TFTP サービス専用になっている 1 つのサーバ上でアクティブにします。 |
クラスタ内の複数のサーバ上でこのサービスをアクティブにする場合は、Option 150 を設定します。 |
Cisco Messaging Interface |
SMDI インターフェイスを使用するボイスメール システムに使用されます。 |
クラスタ内の 1 つのサーバ上でアクティブにします。 |
Cisco Unity システムを使用する予定がある場合は、このサービスをアクティブにしないでください。 |
Cisco IP Voice Media Streaming Application |
会議通話、Music On Hold、および Media Termination Point(MTP; メディア終端点)を可能にします。 |
クラスタごとに 1 つまたは 2 つのサーバ上でアクティブにします。 Music On Hold 専用のサーバ上でアクティブにすることもできます。 |
Cisco CallManager サービスを実行するパブリッシャ データベース サーバやその他のサーバ上では、このサービスをアクティブにしないでください。 このサービスを使用するには、クラスタ内の 1 つのサーバ上で Cisco TFTP をアクティブにする必要があります。 |
Cisco Telephony Call Dispatcher (TCD) |
ハント グループと Cisco CallManager Attendant Console に使用されます。 |
クラスタ内で Cisco CallManager サービスを実行するすべてのサーバ上でアクティブにします。 |
考慮事項はありません。 |
Cisco Database Layer Monitor |
データベースのフェールオーバーとフェールバックの管理、CDR の削除、変更通知の提供、および Cisco エクステンション モビリティを使用した電話機のログアウトを行います。 |
クラスタ内のすべてのサーバ上でアクティブにします。 |
サービスはすべて Cisco Database Layer Monitor に依存します。 |
Cisco CTIManager |
ハント グループと Cisco CallManager Attendant Console に使用されます。 |
クラスタ内で Cisco RIS Data Collector を実行する 1 つのサーバ上でアクティブにします。 |
考慮事項はありません。 |
Cisco CTL Provider |
Cisco CTL Client と連携して、セキュリティ モードをノンセキュアからセキュアに変更します。 |
Cisco CallManager サービスおよび Cisco TFTP サービスを実行するすべてのサーバ上でアクティブにします。 |
Cisco CTL Provider サービスは、アクティブにするとデフォルトの CTL ポート(2444)に戻ります。ポートを変更する方法の詳細については、 Cisco CallManagerの セキュリティ マニュアルを参照してください。クラスタ全体のセキュリティ モードをノンセキュアからセキュアに変更するには、Cisco CTL Client をインストールして設定し、このサービスをアクティブにする必要があります。 |
Cisco MOH Audio Translator |
Music On Hold で個別設定されたメッセージを使用する場合などに、wave ファイルやその他のオーディオ ソース ファイルを Music On Hold 用に変換します。 |
セキュリティの問題を最小限に抑えるため、Cisco TFTP サービスを実行しているサーバ上でアクティブにしてください。 |
Cisco TFTP サービスを実行していないサーバ上でこのサービスをアクティブにする場合は、書き込み特権を手動で設定する必要があります。 このサービスを使用するには、クラスタ内の 1 つのサーバ上で Cisco TFTP をアクティブにする必要があります。 CPU の使用率を最小限に抑えるため、 Cisco CallManager サービスを実行するパブリッシャ データベース サーバやその他のサーバ上では、このサービスをアクティブにしないでください。 |
Cisco RIS Data Collector |
電話機の IP アドレスなどのリアルタイム情報を収集および提供します。 |
クラスタ内のすべてのサーバ上でアクティブにします。 |
考慮事項はありません。 |
Cisco Extension Mobility Logout |
Cisco Extension Mobility Logout ユーザをログアウトします。 |
N/A |
考慮事項はありません。 |
Cisco CDR Insert |
転送されたファイルの読み取り、CDR データベースへの内容の配置、および古いファイルの削除を行います。 |
CDR データベースが収容されたサーバ上でアクティブにします。 |
CDR データベースは、パブリッシャ データベース サーバに収容することをお勧めします。 |
Cisco IP Manager Assistant |
マネージャとアシスタントがより効率的に協業できるようにします。 |
N/A |
考慮事項はありません。 |
Cisco Extended Functions |
Cisco Call Back や Quality Report Tool (QRT) などの Cisco CallManager 機能に対するサポートを提供します。 |
Cisco RIS Data Collector が実行されている 1 つまたは複数のサーバ上でアクティブにします。 |
クラスタ内のサーバ上で Cisco CTIManager サービスをアクティブにしたことを確認してください。 |
Cisco Serviceability Reporter |
ログに記録された情報に基づいて、1 日に一度レポートを生成します。各要約レポートには、その特定のレポートの統計情報を示すさまざまな図が含まれています。 |
Cisco CallManager パブリッシャ ノード上でアクティブにします。 |
コール処理への影響を減らすには、営業時間外にリアルタイムでないレポートを実行します。 |
Cisco WebDialer |
Cisco IP Phone ユーザが Web およびデスクトップベースのアプリケーションからコールを発信できるようにします。 |
通常は、クラスタごとに 1 つのサーバ上でアクティブにする必要があります。 |
クラスタ内のサーバ(必ずしも Cisco WebDialer と同じでなくてもよい)上で実行されている Cisco CTI Manager サービスが必要です。 |
関連項目
• 「Cisco CallManager サービスのアクティブ化」
• 「Cisco CallManager サービスの非アクティブ化」
• 「サービスの削除」
• 「Control Center」
• 『 Cisco CallManager Serviceability System Guide 』の第 5 章「 Service Activation」
• 『 Cisco CallManager Serviceability System Guide 』の第 6 章「 Control Center」
サービスの削除
サーバに対してサービスをアクティブにすると、アクティブにされたサービスごとにデータベース エントリが作成されます。サーバが Cisco CallManager クラスタから永続的に削除されても、その特定のサーバですでにアクティブになっていたサービスのデータベース エントリは存在しているため、Cisco CallManager Serviceability および Administration の Web ページにあるサーバのリストには引き続き表示されます。データベース エントリを永続的に削除するには、Delete Services ユーティリティを使用します。削除されたサーバからサービスを削除する手順は、次のとおりです。
手順
ステップ 1 Cisco CallManager Administration ウィンドウから、 Application > Cisco CallManager Serviceability の順に選択します。
Cisco CallManager Serviceability ウィンドウが表示されます。
ステップ 2 Tools > Service Activation の順に選択します。
Service Activation ウィンドウに、サーバのリストが表示されます。
ステップ 3 Servers ペインで、Cisco CallManager クラスタから永続的に削除されたサーバを選択します。
次のメッセージが表示されます。「Status: Connection to the server could not be established. Note: If this server has been permanently removed from the network, use Delete Services utility to remove the database entries.」図 10-2 は、このリンクの例を示しています。
図 10-2 Delete Services リンク
(注) Delete Services ユーティリティは、サーバがネットワークから永続的に削除された後でデータベース エントリをクリーンアップする場合にだけ使用してください。
ステップ 4 Delete Services リンクをクリックします。
図 10-3 に示す、Delete Services ウィンドウが表示されます。
図 10-3 Delete Services ウィンドウ
ステップ 5 Servers リストで、クラスタから削除されたサーバを選択します。ここで選択したサーバが、サービスを削除する対象となるサーバです。
図 10-4 に示すように、Delete Services ウィンドウには、残留しているデータベース エントリを含むサービスが表示されます。
図 10-4 サービスが表示された Delete Services ウィンドウ
ステップ 6 削除するサービスの横にあるチェックボックスをオンにします。
ステップ 7 Delete をクリックします。
(注) Delete All をクリックすると、すべてのサービスを一度に削除できます。
次の警告メッセージが表示されます。「Deleting services from this page will remove the database entries for the services. Use this option only if the server has already been permanently removed from the network. Click OK to remove the database entries for these service(s) -or- Cancel to keep the database entries.」
(注) Delete Services Web ページを使用して Cisco CallManager サービスを削除することはできません。このサービスを削除するには、Cisco CallManager Web ページを使用する必要があります。
ステップ 8 サービスを削除するには、 OK をクリックします。操作を取り消すには、 Cancel をクリックします。
関連項目
• 「Cisco CallManager サービスのアクティブ化」
• 「Cisco CallManager サービスの非アクティブ化」
• 「サービスの考慮事項」
• 『 Cisco CallManager Serviceability System Guide 』の第 5 章「 Service Activation」