自動登録の設定
Cisco CallManager の自動登録機能を使用すると、新規の電話機を IP テレフォニー ネットワークに接続したときに、電話番号が自動的に割り当てられます。
(注) ネットワークに追加する電話機が 100 に満たない場合は、自動登録機能を使用することを推奨します。100 以上の電話機をネットワークに追加する場合は、Bulk Administration Tool(BAT)を使用してください。
電話機が自動登録された後、システム管理者はその電話機を新しいロケーションに移動し、電話機の電話番号に影響を与えずに別のデバイス プールに割り当てることができます。
ここでは、次の内容について説明します。
• 「自動登録の使用可能化」
• 「自動登録の使用不可」
• 「自動登録の設定値」
• 「自動登録番号の再使用」
自動登録の使用可能化
新規デバイスの自動登録を使用可能にする手順は、次のとおりです。
注意 自動登録は Cisco CallManager のデフォルトでは使用不可になっています。自動登録を使用可能にすると、電話機が不正な Cisco CallManager に自動的に登録されてしまうというセキュリティ上の危険が生じます。自動登録を使用可能にする場合は、電話機を一括して追加する場合に限定してください。
Cisco CTL Client で混合モードをクラスタワイド セキュリティに設定すると、自動登録がすぐに使用不可になります。セキュリティを設定済みで、自動登録を使用する場合、クラスタワイド セキュリティ モードを Cisco CTL Client でノンセキュアに変更する必要があります。
手順
ステップ 1 System > Cisco CallManager の順に選択します。
ステップ 2 Cisco CallManager のリストから、自動登録を使用可能にする Cisco CallManager を選択します。
ステップ 3 適切な自動登録情報を入力します( 表 11-1 を参照)。
ステップ 4 Update をクリックして、すべての変更内容をデータベースに保存します。
ステップ 5 自動登録を使用可能にする Cisco CallManager ごとに、ステップ 2 ~ステップ 4 を繰り返します。自動登録には 1 つのプライマリ Cisco CallManager だけを指定できますが、他の Cisco CallManager を自動登録のためのバックアップとして指定することもできます。『 Cisco CallManager システム ガイド 』の 「冗長化」 を参照してください。
ステップ 6 System > Cisco CallManager Group の順に選択します。
ステップ 7 Cisco CallManager グループのリストから、自動登録を使用可能にするグループを選択します(大部分のシステムでは、このグループの名前は「Default」です)。このグループは、自動登録されるデバイス用のデフォルトの Cisco CallManager グループとして使用できます。このグループの Selected リストに、ステップ 2 で自動登録用に設定した Cisco CallManager が含まれていることを確認してください。Cisco CallManager は、Cisco CallManagers グループに表示されている順序で選択されます。
ステップ 8 グループ設定に変更を加えた場合は、 Update をクリックして、その変更内容をデータベースに保存します。
ステップ 9 System > Device Pool の順に選択します。
ステップ 10 デバイス プールのリストから、Device Defaults で割り当てられたデフォルトのデバイス プールの 1 つを選択します(「デバイス デフォルトの設定」を参照)。Cisco CallManager は、自動登録された各デバイスを、デバイス タイプに基づいてデフォルトのデバイス プールに自動的に割り当てます。
ステップ 11 Cisco CallManager Group のドロップダウン リスト ボックスから、ステップ 7 で自動登録用に設定した Cisco CallManager グループを選択します。このステップは、自動登録用のデフォルト Cisco CallManager グループに、デフォルト デバイス プールを割り当てます。
ステップ 12 Calling Search Space for Auto-Registration のドロップダウン リスト ボックスから、Cisco CallManager に自動登録されるこのデバイス プール内のデバイスへ割り当てる、コール検索スペースを選択します。コール検索スペースでは、プール内のデバイスが使用するルート パーティションが指定されます。
ステップ 13 Update をクリックして、デバイス プールの変更をデータベースに保存します。
ステップ 14 Device Defaults にリストされている各デバイス プールに対して、ステップ 10 ~ステップ 13 を繰り返します。
関連項目
• 「自動登録の使用不可」
• 「自動登録の設定値」
• 「自動登録番号の再使用」
自動登録の使用不可
自動登録を使用不可にする手順は、次のとおりです。
手順
ステップ 1 System > Cisco CallManager の順に選択します。
ステップ 2 Cisco CallManager のリストから、自動登録を使用不可にする Cisco CallManager を選択します。
ステップ 3 Auto-registration Disabled オプションをオンにして、この Cisco CallManager に対して自動登録を使用不可にします(このボックスにチェックマークが付いている場合は、自動登録が使用不可になっています)。
(注) Starting Directory Number と Ending Directory Number を同じ値に設定しても、自動登録は使用不可になります。
ステップ 4 Update をクリックして、変更内容をデータベースに保存します。
ステップ 5 自動登録を使用不可にする Cisco CallManager ごとに、ステップ 2 ~ステップ 4 を繰り返します。
関連項目
• 「自動登録の使用可能化」
• 「自動登録の設定値」
• 「自動登録番号の再使用」
自動登録の設定値
表 11-1 では、自動登録の設定値について説明します。
表 11-1 自動登録の設定値
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Starting Directory Number |
デバイスの自動登録に使用する開始電話番号を入力する。 Starting Directory Number フィールドと Ending Directory Number フィールドで電話番号の範囲を指定すると、自動的に自動登録が使用可能になります。 Starting Directory Number と Ending Directory Number を同じ値に設定すると、自動登録が使用不可になります。 |
Ending Directory Number |
デバイスの自動登録に使用する終了電話番号を入力する。 Starting Directory Number フィールドと Ending Directory Number フィールドで電話番号の範囲を指定すると、自動的に自動登録が使用可能になります。 Starting Directory Number と Ending Directory Number を同じ値に設定すると、自動登録が使用不可になります。 |
Partition |
自動登録された電話番号が属するパーティションを選択する。パーティションを使用しない場合は、<None> を選択してください。 パーティションと外部電話番号マスクを選択する前に、自動登録用の有効な電話番号の範囲を選択しておく必要があります。 自動登録を使用不可にすると、Partition フィールドはリセットされます。 パーティションの数が多い場合は、ドロップダウン リスト ボックスの横に省略記号( ... )ボタンが表示されます。 ... ボタンをクリックすると、Select Partition ウィンドウが表示されます。 List items where Name contains フィールドにパーティション名の一部を入力します。 Select item to use ボックスに表示されるパーティションのリストで希望するパーティション名をクリックし、 OK をクリックします。 |
External Phone Number Mask |
自動登録されたデバイスから発信される外部(発信)コールに対して、発信者番号情報をフォーマットするのに使用するマスクを指定する。このマスクには、最長 50 文字までを指定できます。発信者番号情報に表示する数字列を入力します。自動登録されるデバイスの電話番号を表すには、X を使用します。 たとえば、マスク 972813XXXX を指定し、外部コールに使用されるルート パターンで Use External Phone Number Mask オプションを使用可能にする場合、内線番号 1234 からの外部コールでは、発信者番号 9728131234 と表示されます。代表番号を表すのに、すべて数字列のマスク(たとえば、 9728135000)を指定する場合、その番号が、任意の自動登録されたデバイスからの外部コールに表示される発信者番号になります。 |
Auto-registration Disabled on this Cisco CallManager |
Cisco CallManager は、無許可でネットワークへ接続するのを防止する目的で、デフォルトでは自動登録を使用不可にしている。自動登録が使用不可の場合は、ネットワークに新しいデバイスを追加するたびに、電話番号を手動で設定する必要があります。 • この Cisco CallManager に対して自動登録を使用可能にするには、この Auto-registration Disabled オプションをオフにする。 • この Cisco CallManager に対して自動登録を使用不可にするには、この Auto-registration Disabled オプションをオンにする。 Starting Directory Number と Ending Directory Number を同じ値に設定すると、自動登録を使用不可にすることができます。 このオプションをオンにして自動登録を使用不可にするときに、Starting Directory Number と Ending Directory Number が指定されている場合、Cisco CallManager は、Starting Directory Number と Ending Directory Number を同じ値に設定します。 自動登録を使用不可にすると、パーティションと外部電話マスク情報フィールドもリセットされます。 |
関連項目
• 「自動登録の使用可能化」
• 「自動登録の使用不可」
• 「自動登録番号の再使用」
自動登録番号の再使用
新しいデバイスがネットワークに接続されると、Cisco CallManager は、次に使用可能な(未使用の)自動登録電話番号をそのデバイスに割り当てます。手動で自動登録されたデバイスの電話番号を変更した場合や、そのデバイスをデータベースから削除した場合は、Cisco CallManager は、そのデバイスの自動登録されていた電話番号を再使用することができます。
デバイスの自動登録が開始されると、Cisco CallManager は、管理者が指定した自動登録番号の範囲を検索し、そのデバイスに割り当てるため、次に使用可能な電話番号の検出しようとします。Cisco CallManager は、最後に割り当てられた電話番号の次の番号から順に、検索を開始します。その範囲内の最後の電話番号に達すると、Cisco CallManager は、その範囲内の先頭の電話番号から、引き続き検索を行います。
自動登録電話番号の範囲をリセットし、Cisco CallManager がその範囲内の先頭の番号から検索するように設定する手順は、次のとおりです。
手順
ステップ 1 System > Cisco CallManager の順に選択します。
ステップ 2 自動登録をリセットする Cisco CallManager を選択します。
ステップ 3 Starting Directory Number と Ending Directory Number フィールドの現在の設定値をメモします。
ステップ 4 Auto-registration Disabled on this Cisco CallManager をクリックします。
注意 自動登録が使用不可になっている間は、新しい電話機は自動登録できません。
ステップ 5 Update をクリックします。
ステップ 6 Starting Directory Number と Ending Directory Number をステップ 3 でメモした値(または、必要に応じて別の値)に設定します。
ステップ 7 Update をクリックします。
関連項目
• 「自動登録の使用可能化」
• 「自動登録の使用不可」
• 「自動登録の設定値」