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多様性、公平性、インクルージョン

シスコは DE&I(多様性、公平性、インクルージョン)を優先しています。あらゆる経験やバックグラウンドを持つ人々をつなぐことでイノベーションとコラボレーションの向上が可能になると考えているからです。

シスコで働く私たちにとって、インクルージョンは単なる行動ではなく私たちの本質そのものです。

多様性、公平性、インクルージョンを推進するシスコの戦略により、潮流が起こることを狙っています。人々がつながろうとする動き、あらゆる多様性を尊重して人々のアイデンティティやニーズ、課題を深く知ろうとする動き、人材の募集、育成、昇進において、公平性と公正性をさらに推し進めようとする動き、さらには、人々が改めて一丸となり、すべての人が成功する「コンシャスカルチャー」を創ろうとする動きがこの潮流を生み出します。

性別、民族、人種、志向、年齢、能力、退役軍人の地位、宗教、文化、背景、経験、強み、観点などあらゆる多様性を尊重する取り組みはさらに勢いを増しています。

シスコはインクルーシブな代表候補を確保し、無意識の偏見をなくすために、人材の供給経路を拡大することに重点を置いています。データが示すように、このアプローチによって多様性は増しています。

2023 年度は、全世界において従業員の多様化をさらに推し進めた結果、測定するカテゴリ(性別、人種、民族)で、これまでで最も多様性に富んだシスコが実現しました。これは 8 年連続です。年ごとの増加率は物足りないかもしれませんが、業界を長い間悩ませてきた課題の解決を予見させる指標であるとシスコは考えています。

この変化は、あらゆる多様性を尊重して雇用の拡大や若手リーダーの育成と昇進を行う包括的な戦略によるものです。

多様な人材の募集と採用

シスコは、あらゆる多様性を尊重して人材の可能性を最大限に引き出すというビジョンを共有する組織と提携しています。創設メンバーとして OneTen Coalition に参加しました。OneTen の使命は、今後 10 年間で大学の学位を持たない AA/B 労働者 100 万人にスキルアップと再教育を行うことです。2020 年度以降、シスコは OneTen を通じて 138 人の従業員を新たに雇用しました。

Cisco Veteran Talent Incubation Program を通じて退役軍人や現役軍人の転業とスキルアップを支援し、シスコサービスの新任エンジニアとしてのスキルを身に付けてもらいました。また、Talent Hub チームと提携して、軍事基地から最近除隊した人材の採用を進めています。

多様な人材アクセラレータ

シスコの多様な人材アクセラレータ(DTA)ソリューションは、プロセスの中で公正性、公平性、説明責任を実現するためにどのようにテクノロジーを活用しているかを示す一例です。DTA は、意思決定の時点でインテリジェンスが活用できるデジタルソリューションのスイートで、多様で優秀な人材の発掘、募集、選択、育成に用いることができます。DTA には以下のソリューションが含まれます。

  • Smart Insights:ベンチマークとなり多様な人に開かれた就業機会を提供するソリューション
  • Smart Start:求人情報や求職者向けのメッセージから中立性に欠ける内容を見つけその偏向を緩和する Textio 社との共同開発によるソリューション
  • Smart Tracker:多様な人材を探すのに最適な場所を特定するのに役立つソリューション
  • Smart Select:多様な面接担当者をそろえることで偏向を緩和し、多様な人材の雇用機会を広げるのに役立つ採用担当マネージャ向けのソリューション

世界中の 12,507 人を超えるシスコのリーダーと人事担当者が DTA のソリューションにアクセスして、公平な条件で採用決定を行っています。従業員グループの多くで多様化が着実に進展しています。

シスコは常に平等な権利と機会の公平な利用を求め、不当な扱いに立ち向かうことを信条としてきました。2020 年、シスコは社会正義を主張する長年の活動から、行動を喚起し永続的な変化を生み出すグローバルで全社的な取り組みへとシフトしました。

社会正義の信念に基づいて、シスコのテクノロジー、人材、エコシステムを最大限に活用するために、社会正義のための 12 の行動(アクション)を策定しました。シスコは 3 億米ドルをかけた 5 ヵ年計画に着手しました。体系上の課題に対処し、コミュニティ全体の軌道を変える機会を創出する新しい方法を模索することで、すべての人にインクルーシブな未来をもたらします。

シスコの信念

「すべての人にインクルーシブな未来を実現する」というシスコのパーパスを達成するには、持続可能で公平なビジネスを行うことが唯一の方法であるという信念が原動力となっています。

シスコの社会正義の信念は、インクルージョンの機会を生み出し、あらゆる場所で人々の生活を向上させるための革新的な措置を講じる際に、ビジネスに情報を提供し、正しく導くことを目的として作成されました。

シスコの 6 つの信念は、シスコと 社会正義アクション事務局のリーダーに一貫して受け継がれており、 社会正義アクションに組み込まれています。シスコのテクノロジー、広範なエコシステム、従業員の専門知識を活用することで、長年の課題に取り組み、機会均等の実現にむけて意欲的に取り組んでいます。

優れたテクノロジーの活用

テクノロジーは私たちをつなぎ、世界をより良いものにします。シスコは人々が新たな可能性を切り拓けるようなテクノロジーを構築するよう取り組んでいます。そして誰に対しても、検閲、抑圧、不正のために私たちのテクノロジーが悪用されないようにします。

触れ合い

シスコは、ありのままの自分であるというだけで不当な扱いや嫌悪、偏見、差別を受けながら生きてきた人々に寄り添い、自らも学んでいます。共感と理解こそが、私たちの果敢な行動の原動力になります。

連携

シスコは、従業員、サプライヤ、コミュニティ、パートナーが連携して行動を起こし、有意義な変化を推進する文化を創造しています。

公平性

社会正義は政治的なものではありません。不公平に対峙し、誰もが成功できる経済、文化、コミュニティを創造する公平性と解決策を求めています。

存在の安全

シスコは偏見、ヘイト、暴力の対象となっている人々を保護するために、人権の最も基本的な部分である「存在の安全」を支持しています。

あらゆる多様性

シスコは、性自認、年齢、人種、民族、性的指向、障がいの有無、国籍、宗教、軍歴、経歴、文化、経験、長所、考え方など、あらゆる多様性を考慮して取り組むことが、最終的な社会正義であると考えています。

社会正義アクション事務局

同時に、社会正義アクションには一段と高いレベルの一貫性、厳密さ、説明責任が求められています。さらに、シスコの各層からのより一層の支援を必要としています。

2021 年 5 月、シスコは社会正義とアクションチームへの取り組みを統括する社会正義アクション事務局(AO)を設立しました。アクション事務局の役割は、シスコの社会正義アクションの戦略立案と実行を主導することです。つまり、部門や地域を越えて人材を集め、各自の視点、専門知識、スキルを結集して、目標とコミットメントを推進し、可能性の拡大を図るよう求められています。

どのアクションも単独では実行できません。AA/B コミュニティに約束した社会正義アクションの初期 12 項目を達成する取り組みは、多様性の促進から後援関係の拡大、多様なサプライヤからの調達額の倍増にいたるまで、多様性、公平性、インクルージョンに関するシスコの包括的な戦略に組み込まれています。シスコのエグゼクティブ リーダーシップ チームの各メンバーは、少なくとも 1 つの社会正義アクションに責任を負います。

さまざまな視点、経験、アイデンティティに触れ、より良いインサイトを得て「コンシャスカルチャー」を育むことができます。触れ合いイニシアチブでは、さまざまな多様性を持つリーダーと従業員を集め、 1 対 1 で対話を行います。従業員は臆することなく会話して互いの経験について学び、協力してビジネス全体にインクルーシブな行動を浸透させます。

2022 年度に実施したリーダーシップ調査によると、リーダーの 95% が触れ合いミーティングでの会話の結果、これまでとは違う行動をしたと回答しています。2023 年度には触れ合いミーティングの範囲を拡大しました。アジア太平洋、日本、中国(APJC)、ヨーロッパ、中東、アフリカ(EMEA)、カナダ、中南米(LATAM)の各地域の責任者レベルのリーダーと、シスコのグローバルなインクルーシブコミュニティの参加者を対象としました。初めてのポッドキャスト「Let's Get Proxymate」では、違いを超えてつながるというメッセージを発信し、シスコ社員が語る体験談や事例を詳しく取り上げています。2019 年度に触れ合いイニシアチブを開始して以来、500 人を超えるリーダーと 1,250 人を超える参加者が 2,100 回以上の触れ合いミーティングを行っています。

この取り組みの詳細については、以下のリソースをご覧ください。

2100 回以上 2019 年度の開始以来、触れ合いミーティングが開催された回数
95% 触れ合いミーティングの結果、これまでとは違う行動をしたと回答したリーダーの割合(2022 年度に実施したリーダーシップ調査より)
97% のリーダーと 84% の参加者が、ディスカッションに驚くべき価値を発見

インクルーシブコミュニティが影響力を急拡大

シスコには、グローバル インクルーシブ コミュニティと呼ばれる従業員主体のグループが 29 あり、シスコの従業員がコミュニティ内およびコミュニティ間でつながるのを支援しています。インクルーシブコミュニティは現在 77 ヵ国以上に 316 の支部を設けており、シスコの従業員の 3 人に 1 人が少なくとも 1 つのコミュニティに参加しています。インクルーシブコミュニティはシスコの従業員の 30% 以上を占めます。調査によると、全人口の 25% がカルチャー全体の変化をもたらすような考え方の転機を迎えていることが示されています。シスコのインクルーシブコミュニティは、カルチャーシフトを推進し、イノベーションを生み出し、組織全体のパートナーシップを深めるためのきっかけとなっています。

シスコのグローバルなインクルーシブコミュニティは、シスコの多様性、公平性、インクルージョンのアプローチに沿った独自の戦略を推進し、あらゆる多様性をサポートします。グローバルな企業全体で連携することで、より多くの人に参画を促し、高度な「コンシャスカルチャー」を醸成しています。このコミュニティは多様な人材の募集、定着、育成、昇進の施策や、ビジネスの結果につながる施策、世界各地のコミュニティの人々にプラスの影響を与えるための施策で、毎年影響力を拡大し続けています。2023 年は、コネクテッド ブラック プロフェッショナル(CBP)インクルーシブコミュニティが主催する第 1 回 Cisco Radate Conference で幕を開けました。このカンファレンスには、シスコの黒人人材の開発、定着、育成、発掘、採用のため、世界中のシスコから 200 人を超える黒人のプロフェッショナルが集まりました。コミュニティからも 100 人を超える黒人のプロフェッショナルが参加しました。

シスコのグローバル インクルーシブ コミュニティは、社会正義の推進においても重要な役割を果たしています。多くのコミュニティでは、年間計画に社会正義を取り入れています。さまざまなコミュニティが、ゲストスピーカーによる講演、パネルディスカッション、個人的な体験談などを織り込んだイベントを毎月開催しています。触れ合いを深め、迅速な行動により従業員の協力関係を変革することを狙った企画です。2021 年、Connected Disability Action Network(CDAN)インクルーシブコミュニティは、シスコが The Valuable 500 に参加し、障がいをビジネスリーダーシップの議題とするための世界的な運動を支援するよう働きかけました。グローバル アクセシビリティ アウェアネス デー(GAAD)2023 に関連して CDAN は、障がいや神経多様性のある従業員を対象としたシスコ初のイベントを開催しました。これは、コミュニティを中心としたニューロインクルーシブな取り組みへの移行が進んでいることを示しています。コミュニティは Cisco TV と連携し、障がい者がシスコのリーダーやプレゼンターになるのを想定していない場合に生じるアクセシビリティの問題に取り組みました。

メンバーは、全社規模のチェックイン、Cisco IMPACT、シスコのライブイベントに頻繁にゲストとして参加することで影響力を大幅に拡大できます。臆することなく会話を行うよう促し、人種やアイデンティティなどのトピックスや、コミュニティの中だけでなく世界各地にはびこる構造的な不正や不平等の影響について理解を深める手助けをします。2021 年には、インクルーシブコミュニティの Women of Cisco が初のイベント「The Bridge」を開催しました。28 ヵ国、300 社から 5,000 人が集まり、IT におけるジェンダーギャップの解消について議論しました。The Bridge では、Cisco Networking Academy の Women Rock-IT プログラムを通じて、科学、技術、工学、数学(STEM)への女性の参加を促進することをコミットしました。今年は The Bridge で、Unified Action プログラムを発表しました。本プログラムはすべての人にインクルーシブな未来を実現するために、多様性、公平性、インクルージョン、持続可能性のインターセクショナリティ(複数のマイノリティな属性が交差したときに生じる差別を理解する枠組み)に焦点を当てています。The Bridge の目的は、STEM 分野の若者に投資し、コミュニティ、組織、社会のイノベーションと持続可能性を促進することです。Intel 社、Ford Next 社、Amazon Web Services 社などの著名な企業のエグゼクティブが The Bridge と Unified Action プログラムにコミットしています。

シスコは、インクルーシブコミュニティが果たす重要な役割をサポートする方法を改善し続けます。シスコは最近、構造化された運用モデルを作成しました。このモデルでは、採用、定着、育成、ビジネスやスや社会への貢献を推進できるプログラムをインクルーシブコミュニティが提供します。拡張された資金調達モデルとリーダー継承計画がその例です。2022 年度には、グローバル、地域、支部のコミュニティリーダーに対して表彰・報奨のプログラムを実施しました。今年は四半期に一度の表彰プログラムを実施し、コミュニティのボランティアも対象としました。このプログラムでは、インクルーシブなコミュニティを支援するために従業員が自分の時間と才能を献身的に提供し続けているのに対して、リーダーが感謝の意を表すことができます。

シスコは、インクルージョンとダイバーシティに関する最重要課題に取り組むためにソリューションの革新を進めています。さらに、シスコのエコシステム全体に影響を与えられるようイニシアチブの拡大を続けています。

多様な後援関係の力を活用

2017 年、シスコは前例のない The Multiplier Effect(TME)プログラムを構築して導入しました。これは、従業員の間に後援関係を築いて多様性を促進していこうという大胆な取り組みです。あらゆるレベルのリーダーに、個人的な誓いとして、自分とは異なる優れた従業員を 1 人以上後援してキャリアアップを支援し、この取り組みを同僚にも促すことを勧めています。導入以来 2,451 人が後援者になり、3,783 人が後援を受けています。

迅速に効果を上げるために、すべてのレベルのリーダーの参加を全社目標に設定しました。この 3 年間で、シスコのバイスプレジデントの 100% がこの誓いを立てています。このプログラムは、後援する側とされる側の双方にメリットをもたらします。データによると、TME の後援者や後援を受けたシスコの従業員は、そうでない従業員よりも昇進する可能性が高くなっています。

賃金格差の縮小を超えた革新

また、従業員に公正な賃金を支払うことはシスコの長年の約束であり、その実現に向けた取り組みの革新と拡大を継続しています。2016 年、シスコは、White House Equal Pay Pledge(ホワイトハウスの公正な賃金の誓約)に署名した 28 人の創設署名者の一員として全国的なリーダーシップの役割を担い、すべての人への公正な賃金支払いを推進しました。シスコはさまざまな業界の企業と協力して、Employers for Pay Equity Consortium(雇用者のための賃金公正化コンソーシアム)を立ち上げました。コンソーシアムは、すべての従業員に公正な賃金を支払うという約束を履行できるよう支援を提供します。

シスコの賃金格差の縮小イニシアチブは、性別(世界的に)や民族(米国では連邦政府の定義による)に関係なく、すべての人々に公正な賃金が支払われることを目的としています。シスコは、新入社員の条件提示から個人に対する報奨にいたるまで、公平な処遇に影響を与える重要な要素について定期的に見直しを行っています。シスコの従業員に対し、公正でインクルーシブでありながら他社に負けない賃金を設定して支払い続けられるようにすることが目的です。2022 年度からは、性別と民族にまたがる交差分析を見直しの要素に組み入れるようになりました。

2021 年度には、「社会正義アクション 3:賃金格差の縮小を促進する」の一環としてシスコのプログラムを拡大して、基本給だけでなく昇進、賞与、報酬プログラムで付与される株式などのさまざまな形の報酬でも公正さを保つようにしています。

セルフ ID を通じて私たちの多様性を理解

データに基づくインサイトは、シスコの多様性、公平性、インクルージョンの戦略に不可欠な役割を果たしてきました。シスコのアプローチが進化するにつれて、指標も進化させる必要があります。2021 年の初めに、シスコはセルフ ID を開始しました。これは、従業員が会社と共有する個人データのカテゴリを拡大する取り組みで、従業員は政府が要求している分類以外のアイデンティティの重要な側面を共有することができます。たとえば詳細な性自認、詳細な人種および民族、性的指向、ジェンダー代名詞、軍歴などがあります。

セルフ ID のおかげで、公平な給与および報酬、福利厚生、人材ライフサイクル全体での従業員エンゲージメントといったトピックについてより詳細なインサイトを得られるようになりました。従業員が共有したすべてのデータは最高レベルのセキュリティとプライバシーが確保された環境で管理されています。セルフ ID は現在 39 ヵ国で導入されており、従業員が自身のアイデンティティをシスコと共有する新しい機会となっています。

2023 年 5 月、シスコはセルフ ID プログラムに代名詞イニシアチブを導入しました。現在 25 の国と地域の従業員は、社内の従業員ディレクトリ(名簿)で他のシスコの従業員と自分のジェンダー代名詞を共有できます。これはインクルーシブな文化を醸成するのが目的であり、ジェンダー代名詞を共有することで、職場における多様性の複雑さと全体性を把握できるようにするものです。「コンシャスカルチャー」は、多様性、インクルージョン、コラボレーションを重視しています。これはシスコのあり方の基本であり、最高のチームを創造するための方法でもあるからです。ジェンダー代名詞を追加できるようになったことで、私たち全員が互いの唯一のアイデンティティを認識し、それに配慮しなければならないという環境が生まれました。

現在、社内の従業員ディレクトリで自分のジェンダー代名詞を共有するシスコの従業員の数は、この取り組みが開始されてから 4 倍以上になり、さらに増え続けています。

サプライヤへの影響の拡大

「すべての人にインクルーシブな未来を実現する」というパーパスにはサプライヤに多様性、公平性、インクルージョンを拡大していくことも含まれます。サプライヤには、シスコと同じ厳密さで従業員の多様性を追跡して報告することを求めています。その見返りとして、多様性の促進を目的としたイノベーションと実績のあるソリューションを提供しています。2022 年度は、シスコで大きな成果を挙げている「コンシャスカルチャーに適応できるスキルの構築」トレーニングを主要なサプライヤに提供し始めました。

シスコは、多様性の促進、インクルージョンの推進、「コンシャスカルチャー」での真のつながりの構築を担うリーダーをあらゆるレベルで育成しています。

シスコの「コンシャスカルチャー」は、その担い手が学び、探求し、進歩し続けることで繁栄します。能力開発の機会の目的は、あらゆるレベルのリーダーがインクルーシブな考え方、スキルセット、ツールセットを身に付けられるようサポートすることです。

参加者のフィードバックによれば、能力開発の機会の質と有効性が、従業員がシスコに留まってキャリアを積み、昇進を手にする理由の 1 つになっています。コロナ禍の間に、ほとんどの取り組みを完全な仮想環境に移行しました。その結果、世界のどこからでも参加できるようになりました。リモートに対応した仮想環境は効果的でしたが、参加者のフィードバックによると、対面での参加機会をもっと増やしたいという強い要望が明らかになりました。上記を踏まえて、注目すべきリーダーシップ能力開発プログラムは以下のとおりです。

プログラム 内容
プログラムコンシャスカルチャーに適応できるスキルの構築 内容 これは、基礎を学ぶインクルーシブな能力開発の E ラーニング ソリューションです。世界の従業員を対象に 6 ヵ国語で提供されるこのトレーニングでは、意識変革によって偏見を軽減し職場に潜むハラスメントを識別できるようになることを目指し、共通の言葉と包括的なアプローチを学びます。無意識の偏見が決定や行動にどのように影響するかを学びます。仕事の割り当て方やミーティングでの意見の取り上げ方など、一部の人々を支援し他の人々を妨害する行動の一般的な例を示します。
プログラム次世代リーダー(NGL) 内容 これは AA/B、ヒスパニック系、ラテン系の従業員を対象とした重要なリーダーシップスキル開発プログラムです。マネージャと配下の従業員は研修を通じて、違いの受容、障壁の克服、才能の発掘、現状を打破する思考の育成に取り組みます。NGL 中級~上級レベルのプログラム、Cohort 20 では、参加者が直接顔を合わせて集まりました。セッション 2 日目の最後には、初の対面での仲間との出会いを祝して修了生の集まりを開催しました。仮想環境でしか同僚の仲間を体験できなかった多くの NGL 修了生にとっては、再会の機会にもなりました。
プログラムDARE 内容 このプログラムは、キャリアの早い段階にあるシスコの女性従業員が抱えている職務上のニーズに焦点を当てています。このプログラムでは数多くの訓練、実践、ツールが用意されています。従業員はこれを利用して、ビジネスにおける自己の価値の明確化、支えあい影響を与えあうコミュニティの構築、お互いの力を利用した大胆なキャリアビジョンの作成、ビジョンを実現するための計画の立案に取り組みます。
プログラムJump 内容 このプログラムはミドルレベルの女性従業員を対象とし、世界クラスのリーダーの育成、リーダー層における男女格差の解消、優秀人材の育成と定着を目標としています。参加者は、権威者としての振る舞い方からリスクの取り方まで、インストラクタ主導による複数日のワークショップを 3 回にわたって受講します。
プログラム10 周年記念 内容 現在、シスコには DARE(900 人以上)と Jump(1,500 人以上)の修了生コミュニティがあり、活発に活動しています。これらのプログラムの修了者にはバッジが付与され、CEC プロフィールに表示することができます。多くの女性が両方のプログラムを修了しています。DARE と Jump の女性リーダーシップ開発プログラムは、2023 年に 10 周年を迎えました。修了生向けの対面式ワークショップやソーシャルイベントのほか、レジリエンス、インポスター症候群、アドボカシーなどのトピックに関するウェビナーなどさまざまな活動を行っています。
プログラムシスコ インクルーシブ コミュニティ 内容 シスコ インクルーシブ コミュニティは、シスコのリーダーシップ能力開発に欠かせない人と人とのつながりです。このコミュニティは、学習や能力開発のためのイベントの企画やプログラムの開発に取り組み、メンバーだけでなく全従業員に提供しています。例としては、LinkedIn Learning/Degreed パスウェイ、コネクテッド ブラック プロフェッショナルの Elevate シリーズ、Conexion の ConexTALK シリーズがあります。シスコの「影響力ある女性」プログラムは、毎年 3 月の 1 ヵ月間を機会として活用しプログラムの価値を高めています。
プログラム外部のパートナーシップとプラットフォーム 内容 シスコは、さまざまな多様性開発戦略の対象としている領域で卓越した世界クラスの組織と提携しています。現在提携している組織としては、American Indian Science and Engineering Society(AISES)、Executive Leadership Council、IT Senior Management Forum、Hispanic IT Executive Council(HITEC)、Leadership Education for Asian Pacifics(LEAP)、Simmons Leadership Conference、Conferences for Women、YWCA、Out & Equal、Lesbians Who Tech、Vets in Tech などがあります。
プログラムWomen of Cisco Global Executive Shadow プログラム 内容 Executive Shadow Program(ESP)では、Women of Cisco のメンバーにまたとない機会を提供します。経験豊富なリーダーにシャドーイング(影のように同行)することで、個人の成長、キャリアへの準備、プロフェッショナルとしての充実を図る変革のプロセスに着手します。

参加者は、エグゼクティブの日々の活動や会議をシャドーイングすることで、さまざまなリーダーシップの役割、事業運営、意思決定プロセスに関する実用的なインサイトを得られます。このプログラムの目的は、自身のパーソナルブランドを確立するなど、女性たちへの必要不可欠なリソースを提供することです。エグゼクティブやそのネットワークに関わり、将来のキャリア機会につながる貴重な人脈を築くことができます。

ハイブリッドワークという新たなスタンダードに合わせて、シスコは対面式だけでなく完全にオンラインの会議、プログラム、イベントも組み合わせた取り組みにシフトしています。2023 年度には、3,000 人を超えるシスコの従業員が参加し、これらの影響力のある能力開発プログラムから恩恵を受けました。これらのプログラムの多くでシスコのテクノロジーが活用されています。