はじめに
対象読者
このマニュアルは、Catalyst 3750スイッチ(以降、 スイッチ と記載)を管理するネットワーキングの専門家を対象としたものです。このマニュアルを使用する場合は、Cisco IOSでの作業経験があり、イーサネットおよびLANの概念や専門用語を十分理解していることが前提です。
説明
Catalyst 3750スイッチは、Standard Multilayer Image(SMI;標準マルチレイヤ イメージ)またはEnhanced Multilayer Image(EMI;拡張マルチレイヤ イメージ)のどちらかによってサポートされます。SMIは、Access Control List(ACL;アクセス制御リスト)、Quality of Service(QoS;サービス品質)、スタティック ルーティング、Routing Information Protocol(RIP)を含むレイヤ2+機能を提供します。EMIは、より豊富なエンタープライズクラスの機能セットを提供します。それには、レイヤ2+機能と完全なレイヤ3ルーティング(IPユニキャスト ルーティング、IPマルチキャスト ルーティング、およびフォールバック ブリッジング)が含まれます。EMIには、レイヤ2+スタティック ルーティングやRIPと区別される特長として、Enhanced Interior Gateway Routing Protocol(EIGRP)およびOpen Shortest Path First(OSPF)などのプロトコルが含まれています。
このマニュアルでは、Catalyst 3750スイッチで使用するために作成または変更されたコマンドの使用手順を扱っています。これらのコマンドについては、詳しい説明は行っていません。コマンドの詳細については、このリリースの『 Catalyst 3750 Switch Command Reference 』を参照してください。標準のCisco IOS 12.1コマンドについては、Cisco.comのホーム ページでService and Support > Technical DocumentsからCisco IOSマニュアル セットを参照してください。Cisco Product DocumentationのページでCisco IOS Softwareドロップダウン リストから Release 12.1 を選択します。
また、このマニュアルでは、Webベース スイッチ管理インターフェイスであるCluster Management Suite(CMS)の概要について説明します。CMSはスイッチのクラスタの作成および管理に役立ちます。CMSウィンドウのフィールドレベルの説明や、CMSでのスイッチおよびスイッチ クラスタの設定手順については取り扱っていません。すべてのCMSウィンドウの説明および手順については、ソフトウェア イメージに組み込まれているCMSオンライン ヘルプを参照してください。
また、表示されるシステム メッセージやスイッチの設置方法については取り扱っていません。詳細については、このリリースの『 Catalyst 3750 Switch System Message Guide 』および『 Catalyst 3750 Switch Hardware Installation Guide 』を参照してください。
表記法
このマニュアルでは、次の表記法を使用しています。
コマンドの説明では、次の表記法を使用しています。
• コマンドおよびキーワードは、 太字 で示しています。
• ユーザが値を指定する引数は、 イタリック体 で示しています。
• 角カッコ([ ])の中の要素は、省略可能です。
• 必ずどれか1つを選択しなければならない必須キーワードは、波カッコ({})で囲み、縦棒
( | )で区切って示しています。
• 任意で選択する要素の中で、必ずどれか1つを選択しなければならない要素は、角カッコと波カッコで囲み、縦棒で区切って示しています([{ | }])。
対話形式の例では、次の表記法を使用しています。
• コンソール画面に表示される端末セッションおよび例は、 screen
フォントで示しています。
• ユーザが入力する情報は、 太字 の screen フォントで示しています。
• パスワードやタブのように、出力されない文字は、かぎカッコ(< >)で囲んで示しています。
注釈、注意、およびワンポイント アドバイスには、次の表記法および記号を使用しています。
(注) 「注釈」です。役立つ情報や、このマニュアル以外の参照資料などを紹介しています。
注意 「
要注意」の意味です。機器の損傷またはデータ損失を予防するための注意事項が記述されています。
ワンポイント・アドバイス 「問題の解消に役立つ操作」です。記述されている操作を実行すると時間を節約することができます。ヒントは、トラブルシューティングまたは何らかの措置とは限りませんが、有益な情報です。
関連資料
スイッチの詳細については、以下のマニュアルも参照してください。これらの資料は次のCisco.comのサイトでご利用になれます。
http://www.cisco.com/univercd/cc/td/doc/product/lan/cat3750/index.htm
(注) スイッチの取り付け、設定、アップグレードを行う前に、次のマニュアルを参照してください。
• 初期設定情報については、ハードウェア インストレーション ガイドの「Using Express Setup」の章または付録「Configuring the Switch with the CLI-Based Setup Program」を参照してください。
• CMS要件については、ソフトウェア コンフィギュレーション ガイドの「Getting Started with CMS」の章を参照してください。
• クラスタ要件については、リリース ノートを参照してください。
• アップグレード情報については、リリース ノートの「Downloading Software」の章を参照してください。
印刷されたマニュアルは、DOC-xxxxxx=番号でCisco.comのサイトから発注することができます。 「マニュアルの発注方法」 を参照してください。
• 『 Release Notes for the Catalyst 3750 Switch 』(発注はできませんが、Cisco.comから入手できます)
• 『 Catalyst 3750 Switch Software Configuration Guide 』(Customer Order Number DOC-7815164=)
• 『 Catalyst 3750 Switch Command Reference 』(Customer Order Number DOC-7815165=)
• 『 Catalyst 3750 Switch System Message Guide 』(Customer Order Number DOC-7815166=)
• CMSオンライン ヘルプ(スイッチCMSソフトウェアでのみ利用できます)
• 『 Catalyst 3750 Switch Hardware Installation Guide 』(Customer Order Number DOC-7815136=)
• 『Cisco Small Form-Factor Pluggable Modules Installation Notes』 (Customer Order Number DOC-7815160=)
• 『 Cisco CWDM GBIC and CWDM SFP Installation Note 』(発注はできませんが、Cisco.comから入手できます)
マニュアルの入手方法
シスコ製品のマニュアルおよびその他の資料はCisco.comから入手できます。また、シスコのテクニカル サポートおよびその他のリソースは、さまざまな方法で入手することができます。ここでは、シスコ製品に関する技術情報を入手する方法について説明します。
テクニカル サポート
Technical Assistance Center(TAC)では、シスコシステムズとサービス契約を結んでいるお客様、パートナー、リセラー、販売店を対象として、評価の高い24時間体制のテクニカル サポート サービスをオンラインおよび電話で提供しています。Cisco.comでは、技術支援のオンライン窓口として、TAC Webサイトを提供しています。シスコシステムズとサービス契約を結んでいない場合、製品を購入された代理店へお問い合わせください。
Japan TAC Webサイト
Japan TAC Webサイトでは、利用頻度の高いTAC Webサイト(http://www.cisco.com/tac)のドキュメントを日本語で提供しています。Japan TAC Webサイトには、次のURLからアクセスしてください。
http://www.cisco.com/jp/go/tac
サポート契約を結んでいない方は、「ゲスト」としてご登録いただくだけで、Japan TAC Webサイトのドキュメントにアクセスできます。
Japan TAC Webサイトにアクセスするには、Cisco.comのログインIDとパスワードが必要です。ログインIDとパスワードを取得していない場合は、次のURLにアクセスして登録手続きを行ってください。
http://www.cisco.com/jp/register/
TACレベル情報の参照
オンラインTAC Case Openツール( http://www.cisco.com/tac/caseopen )では、P3およびP4の問題について最も迅速にテクニカル サポートを受けられます(ネットワークの障害が軽微である場合、あるいは製品情報が必要な場合)。状況をご説明いただくと、TAC Case Openツールはすみやかな問題解決に役立つリソースを自動的に推奨します。これらの推奨リソースを使用しても問題が解決しない場合は、TACの技術者が対応します。TAC Case Openツールには、次のURLからアクセスしてください。
http://www.cisco.com/tac/caseopen
問題がP1またはP2(運用中のネットワークがダウンした場合、あるいは重大な障害が発生した場合)であるか、インターネットにアクセスできない場合は、電話でTACにご連絡ください。P1およびP2の問題にはTACの技術者がただちに対応し、業務を円滑に運営できるよう支援します。
電話でテクニカル サポートを受ける際は、次の番号のいずれかをご使用ください。
アジア太平洋:+61 2 8446 7411(オーストラリア: 1 800 805 227)
EMEA: +32 2 704 55 55
米国: 1 800 553-2447
TACの連絡先一覧については、次のURLにアクセスしてください。
http://www.cisco.com/warp/public/687/Directory/DirTAC.shtml
TACプライオリティの定義
すべての問題を標準形式で報告するために、問題のプライオリティを定義しました。
プライオリティ1(P1) ― ネットワークがダウンし、業務に致命的な損害が発生する場合。24時間体制であらゆる手段を使用して問題の解決にあたります。
プライオリティ2(P2) ― ネットワークのパフォーマンスが著しく低下、またはシスコ製品のパフォーマンス低下により業務に重大な影響がある場合。通常の業務時間内にフルタイムで問題の解決にあたります。
プライオリティ3(P3) ― ネットワークのパフォーマンスが低下しているが、ほとんどの業務運用が機能している場合。通常の業務時間内にサービスの復旧を行います。
プライオリティ4(P4) ― シスコ製品の機能、インストレーション、基本的なコンフィギュレーションについて、情報または支援が必要で、業務への影響がほとんどまたは全くない場合。
その他の資料および情報の入手方法
シスコの製品、テクノロジー、およびネットワーク ソリューションに関する情報について、さまざまな資料をオンラインおよび印刷物で入手することができます。
• Cisco Marketplaceでは、さまざまなシスコ製品に関する書籍、リファレンス ガイド、ロゴ商品を提供しています。直営店へは、次のURLにアクセスしてください。
http://www.cisco.com/go/marketplace/
• 『 Cisco Product Catalog 』には、シスコシステムズが提供するネットワーキング製品のほか、発注方法やカスタマー サポート サービスについての情報が記載されています。『Cisco Product Catalog』には、次のURLからアクセスしてください。
http://cisco.com/univercd/cc/td/doc/pcat/
• Cisco Press では、ネットワーク、トレーニング、認定関連の出版物を幅広く発行しています。初心者から上級者まで役立つ情報を提供します。Cisco Pressの最新の出版情報などについては、次のURLからアクセスしてください。
http://www.ciscopress.com
• 『 Packet 』は、シスコシステムズが発行する季刊誌で、業界の専門家向けにネットワーク分野の最新動向、テクノロジーの進展、およびシスコの製品やソリューションに関する情報を提供し、ネットワークへの投資を最大限に活用するのに役立ちます。ネットワークの配置やトラブルシューティングのヒント、設定例、お客様の事例研究、チュートリアル、教育や認定に関する情報、および多数の詳細なオンライン リソースを紹介しています。『Packet』には、次のURLからアクセスしてください。
http://www.cisco.com/packet
• 『 iQ Magazine 』は、シスコシステムズが発行する隔月刊誌で、ビジネス リーダーや経営幹部向けにネットワーク業界の最新情報を提供します。『iQ Magazine』には、次のURLからアクセスしてください。
http://www.cisco.com/go/iqmagazine
• 『 Internet Protocol Journal 』は、インターネットおよびイントラネットの設計、開発、運用を担当するエンジニア向けに、シスコシステムズが発行する季刊誌です。『Internet Protocol Journal』には、次のURLからアクセスしてください。
http://www.cisco.com/ipj
• トレーニング ― シスコシステムズは最高水準のネットワーク関連のトレーニングを実施しています。トレーニングの最新情報については、次のURLからアクセスしてください。
http://www.cisco.com/en/US/learning/index.html