自動回線選択について
着信コールと発信コールの自動回線選択
マルチライン IP Phone では、受話器を上げると、電話機で呼び出し中の最初の回線が自動的に選択されます。どの回線も呼び出し中でない場合は、アイドル状態で使用可能な最初の回線が発信コール用に選択されます。これは、すべての複数回線 IP Phone のデフォルトの動作です。
ただし、状況によっては、発信回線を選択したり、着信通話に応答したりするために、回線ボタンを明示的に押す必要がある場合があります。そのため Cisco CME 3.0 以降では、各 IP Phone で使用される回線のタイプを柔軟に割り当てられるようになっています。
自動回線選択機能では、電話機の受話器を上げたときに選択される回線を、電話機ごとに指定することができます。
個々の電話機に対して、次の動作を割り当てることが可能です。
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自動回線選択:受話器を上げると、呼び出し中の最初の回線に応答します。どの回線も呼び出し中でない場合は、アイドル状態の最初の回線が選択されます。キーワードまたは引数がない auto-line コマンドを使用します。これはデフォルトです。
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手動回線選択(自動回線選択なし):[応答(Answer)] ソフトキーを押すと、呼び出し中の最初の回線に応答し、回線ボタンを押すと発信コール用の回線が選択されます。受話器を取り上げても、コールへの応答やダイヤル トーンの提供は行いません。no auto-line コマンドを使用します。
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着信コールのみ自動回線選択:受話器を上げると、呼び出し中の最初の回線に応答します。呼び出し中でない場合、発信コール用にアイドル状態の回線は選択されません。回線ボタンを押して、発信コールの回線を選択します。 auto-line incoming コマンドを使用します。
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発信通話のみの自動回線選択 ー 発信通話でハンドセットをあげると、button-number 引数に関連付けられている回線が選択されます。ボタン番号が指定されていても、(別の電話機で使用中の共有回線になっているために)そのボタンに関連付けられている回線が使用できない場合は、受話器を上げたときにダイヤル トーンは聞こえません。発信コールを行うには、使用可能な回線ボタンを押す必要があります。着信コールに応答するには、[応答(Answer)] ソフトキーを押すか、または呼び出し中の回線のボタンを押します。button-number 引数がある auto-line コマンドを使用します。
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着信および発信コールの自動回線選択:[応答(Answer)] ソフトキーを押すか、または受話器を上げて、指定のボタンに関連付けられている回線の着信コールに応答します。発信コールに対して受話器を上げると、指定されたボタンに関連付けられている回線が選択されます。button-number 引数と answer-incoming キーワードがある auto-line コマンドを使用します。