ループバック コールルーティングについて
ループバック コールルーティング
Cisco Unified CME システムにおけるループバック コールルーティングは、loopback-dn と呼ばれるメカニズムによって提供されます。このメカニズムでは、相互に接続されて音声コールのループバック コールルーティング パスを提供する、バックツーバック物理音声ポートの限定的なエミュレーションをソフトウェア ベースで行います。
ループバック コールルーティングおよび loopback-dn は、ループバックを通したコール転送およびコール自動転送の補足サービス要求の通過を制限します。これらの要求を通過する代わりに、loopback-dn メカニズムは、要求に対してローカルにサービスを行おうとします。これにより、外部デバイスの 1 つがコール転送またはコール自動転送(シスコ独自または H.450 ベース)をサポートしない場合、コール パスで loopback-dn 設定を使用できます。コール転送およびコール自動転送を要求するコントロール メッセージは、ループバック仮想ポートで代行受信され、ローカル音声ゲートウェイで処理されます。このメカニズムは、必要に応じて VoIP-to-VoIP コールルーティング パスを作成します。
ループバック コールルーティングは、H.323 コールを Cisco Unity Express にルーティングするために使用できます。Cisco Unity Express の構成に関する詳細は、「Cisco Unity Express ドキュメント」を参照してください。
(注) |
ループバック コールルーティングに対する優先代替機能は、Cisco CME 3.1 で導入されました。この代替手段は、no supplementary-service h450.2 、no supplementary-service h450.3 、supplementary-service h450.12 のCisco IOS コマンドを使用して、H.450 ベースの補足サービスリクエストをブロックします。詳細については、Call Transfer および Forwarding の構成を参照してください。 |
VoIP 内で loopback-dn 設定を使用するのは、その以外の方法では解決できない、重要なネットワーク相互運用性サービスの問題解決に限定する必要があります。loopback-dn 設定は、代替機能がバックツーパック接続された物理音声ポートを使用する、VoIP ネットワーク インターワーキングで使用することを意図されています。loopback-dn コンフィギュレーションでは、物理的な音声ポート ハードウェアを購入しなくても、バックツーパック物理音声ポート構成の効果がエミュレートされます。デジタル シグナル プロセッサ(DSP)は loopback-dn 構成に含まれないため、この構成はさまざまな音声コーデックを使用するコール間の、インターワーキングまたはトランスコーディングをサポートしません。サポートされているコーデックとコール フローに関する制約が少ないため、多くの場合、DSP で VoIP ネットワーク インターワーキングの問題を解決するバックツーバック物理音声ポートを使用することが推奨されます。
ループバック コールルーティングでは、それぞれ loopback-dn ペアの半分である 2 つの内線番号(ephone-dn)を独自に設定する必要があります。loopback-dn ペアとして定義される ephone-dn は、ループバック コールルーティングに対してのみ使用できます。loopback-dn ペアの定義に加えて、優先順位、ハントストップ、制限クラス(COR)、およびトランスレーション ルールを指定する必要があります。