イーサネットの設定に関する情報
イーサネットは IEEE 802.3 国際規格によって定義されています。イーサネットによって、同軸ケーブル、ツイストペアケーブル、または光ファイバケーブルで、最大 1024 ノードの接続が可能になります。
Cisco ASR 9000 シリーズ ルータは、ギガビット イーサネット(1000 Mbps)インターフェイスおよび 10 ギガビット イーサネット(10 Gbps)インターフェイスをサポートしています。
この項では、次の情報について説明します。
• 「16 ポート 10 ギガビット イーサネット SFP+ ラインカード」
• 「ギガビット イーサネットおよび 10 ギガビット イーサネットのデフォルト設定値」
• 「イーサネット インターフェイスでのレイヤ 2 VPN」
• 「ギガビット イーサネット プロトコル規格の概要」
• 「MAC Address」
• 「MAC アカウンティング」
• 「イーサネット MTU」
• 「イーサネット インターフェイスでのフロー制御」
• 「802.1Q VLAN」
• 「VRRP」
• 「HSRP」
• 「イーサネット インターフェイスのリンクのオートネゴシエーション」
• 「Cisco ASR 9000 シリーズ ルータのサブインターフェイス」
• 「LLDP」
• 「単方向リンク ルーティング」
16 ポート 10 ギガビット イーサネット SFP+ ラインカード
16 ポート 10 ギガビット イーサネット SFP+ ラインカードは、Small Form Factor(SFP トランシーバ)光ラインカードの 1 つであり、Cisco IOS XR Release 3.9.1 で Cisco ASR 9000 シリーズ ルータに導入されました。16 ポート 10 ギガビット イーサネット SFP+ ラインカードは、ルータで現在サポートされているギガビット イーサネットのコマンドと設定すべてをサポートします。
16 ポート 10 ギガビット イーサネット SFP+ ラインカードは、Cisco ASR 9000 シリーズ ルータの既存のすべてのラインカード、ルート/スイッチ プロセッサ(RSP)、およびシャーシと互換性があります。
機能
16 ポート 10 ギガビット イーサネット SFP+ ラインカードでは次の機能がサポートされます。
• 16 個の 10 ギガビット イーサネット ポート
• システムごとに 128 個の 10 ギガビット イーサネット ポート
• システムごとに 1.28 Tbps
• 160 Gbps の転送
• 120 Gbps 双方向パフォーマンス
• SR/LR/ER SFP+ 光
• 既存のラインカードと同等の機能
• 160 Gbps でのユニキャストおよびマルチキャスト転送(RSP スイッチオーバー中のパケット損失ゼロ)
制約事項
次の機能は 16 ポート 10 ギガビット イーサネット SFP+ ラインカードでサポートされません。
• DWDM(G.709)
ギガビット イーサネットおよび 10 ギガビット イーサネットのデフォルト設定値
表 3 は、ギガビット イーサネットまたは 10 ギガビット イーサネットのモジュラ サービス カードおよび PC の脅威対策 PLIM でインターフェイスをイネーブルにしたときに表示される、デフォルトのインターフェイス設定パラメータを示します。
(注) インターフェイスを管理上のダウン状態にするには、shutdown コマンドを使用する必要があります。インターフェイスのデフォルトは no shutdown です。ルータにモジュラ サービス カードを初めて挿入したときに、プリコンフィギュレーションが行われていない場合、設定マネージャによって shutdown 項目が設定に追加されます。この shutdown を削除できるのは、no shutdown コマンドを入力している場合のみです。
表 3 ギガビット イーサネットおよび 10 ギガビット イーサネット モジュラ サービス カードのデフォルト設定値
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MAC アカウンティング |
mac-accounting |
off |
フロー制御 |
flow-control |
出力オン 入力オフ |
MTU |
mtu |
• 1514 バイト(通常のフレーム) • 1518 バイト(802.1Q タグ付きフレーム) • 1522 バイト(Q-in-Q フレーム) |
MAC アドレス |
mac address |
ハードウェア BIA(バーンドイン アドレス) |
表 4 ファスト イーサネットのデフォルト設定値
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MAC アカウンティング |
mac-accounting |
off |
デュプレックス操作 |
duplex full duplex half |
Auto-negotiates duplex operation |
MTU |
mtu |
1500 バイト |
インターフェイス速度 |
speed |
100 Mbps |
オートネゴシエーション |
negotiation auto |
disable |
イーサネット インターフェイスでのレイヤ 2 VPN
レイヤ 2 バーチャル プライベート ネットワーク(L2VPN)接続は、L2 スイッチド、IP または MPLS 対応の IP ネットワーク上で LAN の動作をエミュレートするものであり、この接続を利用すると、イーサネット デバイス同士が、共通の LAN セグメントに接続されているかのように通信できます。
L2VPN の機能によって、サービス プロバイダー(SP)は地理的に離れたカスタマー サイトにレイヤ 2 サービスを提供できるようになります。通常、SP はアクセス ネットワークを使用して、カスタマーをコア ネットワークに接続します。Cisco ASR 9000 シリーズ ルータでこのアクセス ネットワークは、通常、イーサネットです。
カスタマーからのトラフィックは、このリンク上で SP コア ネットワークのエッジへ伝送されます。このトラフィックは、SP コア ネットワーク上の L2VPN を介して別のエッジ ルータへ伝送されます。エッジ ルータはこのトラフィックを、別の接続回線(AC)を通してカスタマーのリモート サイトまで送信します。
Cisco ASR 9000 シリーズ ルータで AC は、ブリッジ ドメイン、疑似回線またはローカル接続などの L2VPN コンポーネンに接続するインターフェイスです。
L2VPN 機能を利用すると、さまざまなタイプのエンドツーエンド サービスを実装することができます。
Cisco IOS XR ソフトウェアは、ポイントツーポイント エンドツーエンド サービスをサポートしています。つまり、2 つのイーサネット回路が相互に接続されます。L2VPN イーサネット ポートは、次の 2 モードのいずれかで動作します。
• ポート モード:このモードでは、ポートに到達するすべてのパケットは、パケット上に存在する VLAN タグに関係なく、PW(疑似回線)上で送信されます。VLAN モードでは、l2transport コンフィギュレーション モードで設定が実行されます。
• VLAN モード:CE(カスタマー エッジ)の各 VLAN または PE(プロバイダー エッジ)リンクへのアクセス ネットワークは個別の L2VPN 接続として設定できます(VC タイプ 4 または VC タイプ 5 を使用する)。VLAN モードでは、個別のサブインターフェイスで設定を実行します。
切り替えは次の 3 つの方法で実行できます。
• AC-to-PW:PE に到達したトラフィックは PW を介してトンネリングされます(反対に、PW を介して到達したトラフィックは AC を介して送信されます)。これが最も一般的なシナリオです。
• ローカルの切り替え - 1 つの AC 上で到達するトラフィックは、疑似接続を介さずに別の AC へ送出されます。
• PW 切り替え - PW に到達するトラフィックは AC へ送信されませんが、別の PW 上でコアに返信されます。
イーサネット インターフェイスで L2VPN を設定する場合、次の点に気を付けてください。
• L2VPN リンクは QoS(Quality of Service)および MTU(最大伝送単位)の設定をサポートしています。
• ネットワークの要件として、パケットを透過的に伝送することが必須の場合は、サービス プロバイダー(SP)ネットワークのエッジにおいてパケットの宛先 MAC(メディア アクセス コントロール)アドレスを変更することが必要になる可能性があります。こうすることで、SP ネットワークのデバイスによるパケットの消費が回避されます。
AC と PW の情報を表示するには、 show interfaces コマンドを使用します。
AC のポイントツーポイント疑似回線 xconnect を設定するには、次のマニュアルを参照してください。
• 『Cisco ASR 9000 Series Aggregation Services Router L2VPN and Ethernet Services Configuration Guide』
• 『Cisco ASR 9000 Series Aggregation Services Router L2VPN and Ethernet Services Command Reference』
レイヤ 2 サービス ポリシー、たとえば QoS をイーサネット インターフェイスにアタッチするには、該当する Cisco IOS XR ソフトウェアのコンフィギュレーション ガイドを参照してください。
IEEE 802.3 物理イーサネット インフラストラクチャ
IEEE 802.3 プロトコル規格では、接続するイーサネットの物理層とデータリンク層の MAC 下位層が定義されています。IEEE 802.3 では、多様な物理メディアで、また多様な速度でキャリア検知多重アクセス/衝突検出(CSMA/CD)アクセスを使用します。IEEE 802.3 規格は 10 Mbps イーサネットに対応します。IEEE 802.3 規格の拡張では、ギガビット イーサネット、10 ギガビット イーサネット、およびファスト イーサネットの実装を規定しています。
IEEE 802.3ab 1000BASE-T ギガビット イーサネット
IEEE 802.3ab プロトコル規格、つまり銅線上のギガビット イーサネット(別名 1000BaseT)は、既存のファスト イーサネット規格の拡張です。この拡張は、すでに設置されているカテゴリ 5e/6 ケーブル配線システム上のギガビット イーサネットの動作を規定しており、費用有効性の高いソリューションを実現できます。結果として、ファスト イーサネットを実行する銅線ベースの環境では既存のインフラストラクチャ上でギガビット イーサネットも実行できるため、要求の厳しいアプリケーションでもネットワークのパフォーマンスが大幅に向上します。
IEEE 802.3z 1000 Mbps ギガビット イーサネット
ギガビット イーサネットはイーサネット プロトコルの上で構築されますが、速度はファスト イーサネットの 10 倍で、1000 Mbps(1 Gbps)に上がります。ギガビット イーサネットを使用すると、デスクトップで 10 Mbps または 100 Mbps、データセンターで最高 1000 Mbps までイーサネットを拡張できます。ギガビット イーサネットは IEEE 802.3z プロトコル規格に準拠します。
ネットワーク管理者は、現在のイーサネット規格と、すでに設置されているイーサネットおよびファスト イーサネットのスイッチおよびルータのベースを利用することで、ギガビット イーサネットをサポートするために新しいテクノロジーのトレーニングや学習をし直す必要はなくなります。
IEEE 802.3ae 10 Gbps イーサネット
国際標準化組織の開放型システム間相互接続(OSI)モデルでは、イーサネットは基本的にレイヤ 2 プロトコルです。10 ギガビット イーサネットでは、IEEE 802.3 イーサネット MAC プロトコル、IEEE 802.3 イーサネット フレーム形式、および IEEE 802.3 の最小および最大フレーム サイズを使用します。10 Gbps イーサネットは IEEE 802.3ae プロトコル規格に準拠します。
イーサネット モデルに忠実だった 1000BASE-X と 1000BASE-T(ギガビット イーサネット)と同様に、10 ギガビット イーサネットも速度と距離の点でイーサネットが自然に発展した結果です。10 ギガビット イーサネットは全二重方式でファイバのみのテクノロジーなので、低速で半二重方式のイーサネット テクノロジーを定義する CSMA/CD プロトコルを使用した、通信事業者に影響される多重アクセスは必要ありません。他のどの点でも、10 ギガビット イーサネットは元のイーサネット モデルに忠実です。
IEEE 802.3ba 100 Gbps イーサネット
IEEE 802.3ba は、Cisco IOS XR 4.0.1 から、シスコの 1 ポート 100 ギガビット イーサネット PLIM でサポートされます。
MAC Address
MAC アドレスは、レイヤ 2 のインターフェイスを識別する固有の 6 バイト アドレスです。
MAC アカウンティング
MAC アドレス アカウンティング機能を使用すると、LAN インターフェイスの発信元および宛先の MAC アドレスに基づいた IP トラフィックのアカウンティング情報がわかります。この機能では、LAN インターフェイスが固有の MAC アドレスとの間で送受信する IP パケットの合計パケット数および合計バイト数が計算されます。また、最終受信または最終送信のタイム スタンプも記録されます。
これらの統計情報はトラフィック モニタリング、デバッグ、および課金に使用されます。たとえば、この機能を利用すると、NAPS/ピアリング ポイントにおいてさまざまなピアとの間で送受信されるトラフィックの量を特定できます。この機能が現時点でサポートされているのは、イーサネット、ファスト イーサネット、およびバンドル インターフェイス上です。この機能は、シスコ エクスプレス フォワーディング(CEF)、分散 CEF(dCEF)、フロー、および最適なスイッチングをサポートします。
(注) トランク インターフェイスごとに最大 512 個の MAC アドレスが MAC アドレス アカウンティングに対してサポートされます。
イーサネット MTU
イーサネットの最大伝送単位(MTU)は、最大フレームのサイズから 4 バイトのフレーム チェック シーケンス(FCS)を引いた値です。この MTU がイーサネット ネットワークで伝送できるサイズです。パケットの宛先に到達するまでに経由する各物理ネットワークは、MTU が異なる可能性があります。
Cisco IOS XR ソフトウェアは、2 種類のフレーム転送プロセスをサポートしています。
• IPV4 パケットのフラグメンテーション:このプロセスでは、ネクスト ホップの物理ネットワークの MTU 内に収まるように、必要に応じて IPv4 パケットが分割されます。
(注) IPv6 はフラグメンテーションをサポートしません。
• MTU の検出プロセスによる最大パケット サイズの決定:このプロセスは、すべての IPV6 デバイスと発信側の IPv4 デバイスに使用できます。このプロセスでは、分割せずに送信できる IPv6 または IPv4 パケットの最大サイズを、発信側の IP デバイスが決定します。最大パケットは、IP 発信元デバイスおよび IP 宛先デバイス間にあるすべてのネットワークの中で、最小 MTU と等値です。このパス内にあるすべてのネットワークの最小 MTU よりもパケットが大きい場合、そのパケットは必要に応じて分割されます。このプロセスによって、発信側のデバイスから大きすぎる IP パケットが送信されなくなります。
標準フレーム サイズを超えるフレームの場合、ジャンボ フレームのサポートが自動的にイネーブルになります。デフォルト値は標準フレームの場合は 1514、802.1Q タグ付きフレームの場合は 1518 です。この数値に 4 バイトの FCS は含まれません。
イーサネット インターフェイスでのフロー制御
10 ギガビット イーサネット インターフェイスでのフロー制御は、フロー制御ポーズ フレームを定期的に送信する処理で構成されます。この処理は、標準の管理インターフェイスで使用される通常の全二重および半二重のフロー制御とは根本的に異なります。フロー制御は、入トラフィックについてのみアクティブ化または非アクティブ化することができます。出トラフィックについては自動的に実装されます。
802.1Q VLAN
VLAN とは、実際は異なる LAN セグメント上のデバイスでも、同じセグメントで接続している場合と同様に通信できるように設定された、1 つまたは複数の LAN 上にあるデバイスのグループです。VLAN は、物理接続ではなく論理接続に基づいているため、ユーザ管理、ホスト管理、帯域割り当て、およびリソースの最適化がとても柔軟です。
IEEE の 802.1Q プロトコル規格では、ブロードキャストおよびマルチキャストのトラフィックが必要以上の帯域を消費しないように、大規模なネットワークを小規模なパーツに分割することで問題に対処しています。また、内部ネットワークのセグメント間に、より高レベルのセキュリティを実現できます。
802.1Q 仕様は、イーサネット フレームに VLAN メンバーシップ情報を挿入する標準方式を確立します。
VRRP
仮想ルータ冗長プロトコル(VRRP)によって、静的なデフォルトのルーティング環境に固有の単一障害点が除外されます。VRRP は、仮想ルータの役割を LAN 上の VPN コンセントレータの 1 つに動的に割り当てるという、選択プロトコルを規定します。仮想ルータに割り当てる IP アドレスを制御する VRRP VPN コンセントレータはマスターと呼ばれ、送信されたパケットをその IP アドレスに転送します。マスターが使用不可になると、バックアップ VPN コンセントレータがマスターの役割を引き継ぎます。
VRRP の詳細については、『 Cisco ASR 9000 Series Router IP Addresses and Services Configuration Guide 』の「 Implementing VRRP 」モジュールを参照してください。
HSRP
Hot Standby Routing Protocol(HSRP)はシスコの独自プロトコルです。HSRP は障害の発生時にルータのバックアップを用意するルーティング プロトコルです。複数のルータが同じセグメントのイーサネット、FDDI、またはトークンリング ネットワークに接続し、LAN 上にある単一の仮想ルータにとして連携します。これらのルータは同じ IP アドレスおよび MAC アドレスを共有するため、ルータのいずれかに障害が発生した場合でも、LAN 上のホストはそのまま同じ IP アドレスおよび MAC アドレスにパケットを転送できます。ルーティングの担当デバイスの切り替えは、ユーザには検知されません。
HSRP は、特定の状況で IP トラフィックを中断しない切り替えをサポートし、ホストからは単一のルータを使用しているように見え、使用している第 1 ホップのルータに障害が発生した場合でも接続を維持できるように設計されています。つまり、HSRP は、発信元のホストが第 1 ホップのルータの IP アドレスを動的に取得できない場合でも、第 1 ホップのルータの障害に対処できます。複数のルータが HSRP に参加し、連携して単一の仮想ルータであるように見せます。HSRP によって、確実に単一のルータが仮想ルータの代わりにパケットを転送します。エンド ホストがそのパケットを仮想ルータに転送します。
パケットを転送するルータは、 アクティブ ルータ と呼ばれます。アクティブ ルータに障害が発生した場合、代わりになるスタンバイ ルータが選択されます。HSRP には、参加するルータの IP アドレスを使用して、アクティブ ルータとスタンバイ ルータを決定するメカニズムがあります。アクティブ ルータに障害が発生した場合、スタンバイ ルータが引き継ぐことができます。ホストの接続が長く切断することはありません。
HSRP はユーザ データグラム プロトコル(UDP)上で実行され、ポート番号 1985 を使用します。ルータは、プロトコル パケットの発信元アドレスとして仮想アドレスではなく実際の IP アドレスを使用するため、HSRP ルータは相互を識別できます。
HSRP の詳細については、『 Cisco ASR 9000 Series Router IP Addresses and Services Configuration Guide 』の「 Implementing HSRP 」モジュールを参照してください。
イーサネット インターフェイスのリンクのオートネゴシエーション
リンクのオートネゴシエーションによって、リンク セグメントを共有するデバイスは、最高のパフォーマンス モードの相互運用で自動的に設定されます。イーサネット インターフェイスでリンクのオートネゴシエーションをイネーブルにするには、インターフェイス コンフィギュレーション モードで negotiation auto コマンドを使用します。ラインカードのイーサネット インターフェイスで、リンクのオートネゴシエーションはデフォルトでディセーブルです。
(注) negotiation auto コマンドは、ギガビット イーサネット インターフェイスだけで使用できます。
表 5 は、速度モードのさまざまな組み合わせ別のシステム パフォーマンスの説明です。指定された speed コマンドによってこのとおりにシステムが動作するには、インターフェイス上で自動ネゴシエーションが設定済みであることが条件となります。
表 5 duplex コマンドと speed コマンドの関係
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no duplex |
no speed |
速度モードとデュプレックス モードの両方がオートネゴシエーションされます。 |
no duplex |
speed 1000 |
デュプレックス モードがオートネゴシエーションされ、強制的に 1000 Mbps が指定されます。 |
no duplex |
speed 100 |
デュプレックス モードがオートネゴシエーションされ、強制的に 100 Mbps が指定されます。 |
no duplex |
speed 10 |
デュプレックス モードがオートネゴシエーションされ、強制的に 10 Mbps が指定されます。 |
full-duplex |
no speed |
強制的に全二重モードが指定され、速度はオートネゴシエーションされます。 |
full-duplex |
speed 1000 |
強制的に全二重モードと 1000 Mbps が指定されます。 |
full-duplex |
speed 100 |
強制的に全二重モードと 100 Mbps が指定されます。 |
full-duplex |
speed 10 |
強制的に全二重モードと 10 Mbps が指定されます。 |
half-duplex |
no speed |
強制的に半二重モードが指定され、速度はオートネゴシエーションされます。 |
half-duplex |
speed 1000 |
強制的に半二重モードと 1000 Mbps が指定されます。 |
half-duplex |
speed 100 |
強制的に半二重モードと 100 Mbps が指定されます。 |
half-duplex |
speed 10 |
強制的に半二重モードと 10 Mbps が指定されます。 |
Cisco ASR 9000 シリーズ ルータのサブインターフェイス
Cisco IOS XR では、インターフェイスは、デフォルトではメイン インターフェイスです。メイン インターフェイスは、VLAN トランキングのコンテキストでのトランクという単語の用法と混同しないように、トランク インターフェイスとも呼ばれます。
3 種類のトランク インターフェイスがあります。
• 物理
• バンドル
Cisco ASR 9000 シリーズ ルータでは、物理インターフェイスはルータがカードとその物理インターフェイスを認識する際、自動的に作成されます。ただし、バンドル インターフェイスは自動作成されません。これらはユーザに設定されたときに作成されます。
次の設定例は、作成されるトランク インターフェイスの例です。
• interface gigabitethernet 0/5/0/0
• interface bundle-ether 1
サブインターフェイスとは、トランク インターフェイスの下に作成される論理インターフェイスです。
サブインターフェイスを作成するには、最初にトランク インターフェイスを指定する必要があります。サブインターフェイスは、この下に配置されます。バンドル インターフェイスについては、バンドル インターフェイスがまだ存在していない場合は作成する必要があります。これで、その下にサブインターフェイスを作成できるようになります。
作成するサブインターフェイスにサブインターフェイス番号を割り当てます。サブインターフェイス番号は、ゼロ以上の正の整数でなければなりません。1 つのトランク インターフェイスの下の各サブインターフェイスに一意の値が必要です。
サブインターフェイス番号は、連続している必要はなく、数値順でなくてもかまいません。たとえば、1 つのトランク インターフェイスの下で次のサブインターフェイス番号を指定できます。
1001、0、97、96、100000
サブインターフェイスは、1 個のトランクの下に同じサブインターフェイス番号を設定できません。
次の例では、スロット 5 のカードにトランク インターフェイス GigabitEthernet 0/5/0/0 があります。この下に、サブインターフェイス GigabitEthernet 0/5/0/0.0 が作成されます。
RP/0/RSP0/CPU0:router# conf
Mon Sep 21 11:12:11.722 EDT
RP/0/RSP0/CPU0:router(config)# interface GigabitEthernet0/5/0/0.0
RP/0/RSP0/CPU0:router(config-subif)# encapsulation dot1q 100
RP/0/RSP0/CPU0:router(config-subif)# commit
RP/0/RSP0/CPU0:Sep 21 11:12:34.819 : config[65794]: %MGBL-CONFIG-6-DB_COMMIT : Configuration committed by user 'root'.Use 'show configuration commit changes 1000000152' to view the changes.
RP/0/RSP0/CPU0:router(config-subif)# end
RP/0/RSP0/CPU0:Sep 21 11:12:35.633 : config[65794]: %MGBL-SYS-5-CONFIG_I : Configured from console by root
show run コマンドは、トランク インターフェイスを最初に表示し、次に昇順の数値順にサブインターフェイスを表示します。
RP/0/RSP0/CPU0:router# show run | begin GigabitEthernet0/5/0/0
Mon Sep 21 11:15:42.654 EDT
Building configuration...
interface GigabitEthernet0/5/0/0
interface GigabitEthernet0/5/0/0.0
interface GigabitEthernet0/5/0/1
サブインターフェイスが初めて作成されたときは、Cisco ASR 9000 シリーズ ルータはそのインターフェイスがトランク インターフェイスと交換可能であると認識します(いくつかの例外があります)。新しいサブインターフェイスの設定をさらに行った後で、 show interface コマンドを実行すると、そのサブインターフェイスが一意のカウンタとともに表示されます。
次に、トランク インターフェイス GigabitEthernet 0/5/0/0 の表示出力を、その後にサブインターフェイス GigabitEthernet 0/5/0/0.0 の表示出力の例を示します。
RP/0/RSP0/CPU0:router# show interface gigabitEthernet 0/5/0/0
Mon Sep 21 11:12:51.068 EDT
GigabitEthernet0/5/0/0 is administratively down, line protocol is administratively down
Interface state transitions: 0
Hardware is GigabitEthernet, address is 0024.f71b.0ca8 (bia 0024.f71b.0ca8)
Internet address is Unknown
MTU 1514 bytes, BW 1000000 Kbit
reliability 255/255, txload 0/255, rxload 0/255
Encapsulation 802.1Q Virtual LAN,
Full-duplex, 1000Mb/s, SXFD, link type is force-up
output flow control is off, input flow control is off
ARP type ARPA, ARP timeout 04:00:00
Last input never, output never
Last clearing of "show interface" counters never
5 minute input rate 0 bits/sec, 0 packets/sec
5 minute output rate 0 bits/sec, 0 packets/sec
0 packets input, 0 bytes, 0 total input drops
0 drops for unrecognized upper-level protocol
Received 0 broadcast packets, 0 multicast packets
0 runts, 0 giants, 0 throttles, 0 parity
0 input errors, 0 CRC, 0 frame, 0 overrun, 0 ignored, 0 abort
0 packets output, 0 bytes, 0 total output drops
Output 0 broadcast packets, 0 multicast packets
0 output errors, 0 underruns, 0 applique, 0 resets
0 output buffer failures, 0 output buffers swapped out
RP/0/RSP0/CPU0:router# show interface gigabitEthernet0/5/0/0.0
Mon Sep 21 11:12:55.657 EDT
GigabitEthernet0/5/0/0.0 is administratively down, line protocol is administratively down
Interface state transitions: 0
Hardware is VLAN sub-interface(s), address is 0024.f71b.0ca8
Internet address is Unknown
MTU 1518 bytes, BW 1000000 Kbit
reliability 255/255, txload 0/255, rxload 0/255
Encapsulation 802.1Q Virtual LAN, VLAN Id 100, loopback not set,
ARP type ARPA, ARP timeout 04:00:00
Last input never, output never
Last clearing of "show interface" counters never
5 minute input rate 0 bits/sec, 0 packets/sec
5 minute output rate 0 bits/sec, 0 packets/sec
0 packets input, 0 bytes, 0 total input drops
0 drops for unrecognized upper-level protocol
Received 0 broadcast packets, 0 multicast packets
0 packets output, 0 bytes, 0 total output drops
Output 0 broadcast packets, 0 multicast packets
この例では、2 つのインターフェイスが同時に作成されます。最初にバンドル トランク インターフェイスが作成され、その後でサブインターフェイスがトランクにアタッチされます。
RP/0/RSP0/CPU0:router# conf
Mon Sep 21 10:57:31.736 EDT
RP/0/RSP0/CPU0:router(config)# interface Bundle-Ether1
RP/0/RSP0/CPU0:router(config-if)# no shut
RP/0/RSP0/CPU0:router(config-if)# interface bundle-Ether1.0
RP/0/RSP0/CPU0:router(config-subif)# encapsulation dot1q 100
RP/0/RSP0/CPU0:router(config-subif)# commit
RP/0/RSP0/CPU0:Sep 21 10:58:15.305 : config[65794]: %MGBL-CONFIG-6-DB_COMMIT : C
onfiguration committed by user 'root'.Use 'show configuration commit changes 10
00000149' to view the changes.
RP/0/RSP0/CPU0:router# show run | begin Bundle-Ether1
Mon Sep 21 10:59:31.317 EDT
Building configuration...
interface Bundle-Ether1.0
no interface コマンドを使用してサブインターフェイスを削除します。
RP/0/RSP0/CPU0:router# show run | begin GigabitEthernet0/5/0/0
Mon Sep 21 11:42:27.100 EDT
Building configuration...
interface GigabitEthernet0/5/0/0
interface GigabitEthernet0/5/0/0.0
interface GigabitEthernet0/5/0/1
RP/0/RSP0/CPU0:router# conf
Mon Sep 21 11:42:32.374 EDT
RP/0/RSP0/CPU0:router(config)# no interface GigabitEthernet0/5/0/0.0
RP/0/RSP0/CPU0:router(config)# commit
RP/0/RSP0/CPU0:Sep 21 11:42:47.237 : config[65794]: %MGBL-CONFIG-6-DB_COMMIT : Configuration committed by user 'root'.Use 'show configuration commit changes 1000000159' to view the changes.
RP/0/RSP0/CPU0:router(config)# end
RP/0/RSP0/CPU0:Sep 21 11:42:50.278 : config[65794]: %MGBL-SYS-5-CONFIG_I : Configured from console by root
RP/0/RSP0/CPU0:router# show run | begin GigabitEthernet0/5/0/0
Mon Sep 21 11:42:57.262 EDT
Building configuration...
interface GigabitEthernet0/5/0/0
interface GigabitEthernet0/5/0/1
レイヤ 2、レイヤ 3、および EFP
Cisco ASR 9000 シリーズ ルータでは、トランク インターフェイスはレイヤ 2 またはレイヤ 3 インターフェイスにする必要があります。レイヤ 2 インターフェイスで l2transport キーワードを指定した interface コマンドを使用して設定します。 l2transport キーワードを使用しない場合、インターフェイスはレイヤ 3 インターフェイスです。サブインターフェイスは、レイヤ 2 またはレイヤ 3 サブインターフェイスで同じように設定されます。
レイヤ 3 トランク インターフェイスまたはサブインターフェイスは、ルーテッド インターフェイスであり、IP アドレスを割り当てることができます。そのインターフェイスで送信されるトラフィックはルーティングされます。
レイヤ 2 トランク インターフェイスまたはサブインターフェイスはスイッチド インターフェイスであり、IP アドレスを割り当てることができません。レイヤ 2 インターフェイスは、L2VPN コンポーネントに接続する必要があります。これが接続されている場合、アクセス接続と呼ばれます。
サブインターフェイスは、レイヤ 3 トランク インターフェイスの下にのみ作成できます。サブインターフェイスは、レイヤ 2 トランク インターフェイスの下に作成できません。
レイヤ 3 トランク インターフェイスは、レイヤ 2 とレイヤ 3 インターフェイスを組み合わせて使用できます。
次に、レイヤ 2 トランクの下にサブインターフェイスを設定しようとして、コミット エラーが発生する例を示します。レイヤ 2 トランク インターフェイスをレイヤ 3 インターフェイスに変更しようとして、インターフェイスにすでに IP アドレスが関連付けられているためにエラーが発生する例も示します。
RP/0/RSP0/CPU0:router# config
Mon Sep 21 12:05:33.142 EDT
RP/0/RSP0/CPU0:router(config)# interface GigabitEthernet0/5/0/0
RP/0/RSP0/CPU0:router(config-if)# ipv4 address 10.0.0.1/24
RP/0/RSP0/CPU0:router(config-if)# commit
RP/0/RSP0/CPU0:Sep 21 12:05:57.824 : config[65794]: %MGBL-CONFIG-6-DB_COMMIT : Configuration committed by user 'root'.Use 'show configuration commit changes 1000000160' to view the changes.
RP/0/RSP0/CPU0:router(config-if)# end
RP/0/RSP0/CPU0:Sep 21 12:06:01.890 : config[65794]: %MGBL-SYS-5-CONFIG_I : Configured from console by root
RP/0/RSP0/CPU0:router# show run | begin GigabitEthernet0/5/0/0
Mon Sep 21 12:06:19.535 EDT
Building configuration...
interface GigabitEthernet0/5/0/0
ipv4 address 10.0.0.1 255.255.255.0
interface GigabitEthernet0/5/0/1
RP/0/RSP0/CPU0:router# conf
Mon Sep 21 12:08:07.426 EDT
RP/0/RSP0/CPU0:router(config)# interface GigabitEthernet0/5/0/0 l2transport
RP/0/RSP0/CPU0:router(config-if-l2)# commit
% Failed to commit one or more configuration items during a pseudo-atomic operation.All changes made have been reverted.Please issue 'show configuration failed' from this session to view the errors
RP/0/RSP0/CPU0:router(config-if-l2)# no ipv4 address
RP/0/RSP0/CPU0:router(config-if)# commit
RP/0/RSP0/CPU0:Sep 21 12:08:33.686 : config[65794]: %MGBL-CONFIG-6-DB_COMMIT : Configuration committed by user 'root'.Use 'show configuration commit changes 1000000161' to view the changes.
RP/0/RSP0/CPU0:router(config-if)# end
RP/0/RSP0/CPU0:Sep 21 12:08:38.726 : config[65794]: %MGBL-SYS-5-CONFIG_I : Configured from console by root
RP/0/RSP0/CPU0:router# show run interface GigabitEthernet0/5/0/0
Mon Sep 21 12:09:02.471 EDT
interface GigabitEthernet0/5/0/0
RP/0/RSP0/CPU0:router# conf
Mon Sep 21 12:09:08.658 EDT
RP/0/RSP0/CPU0:router(config)# interface GigabitEthernet0/5/0/0.0
RP/0/RSP0/CPU0:router(config)# interface GigabitEthernet0/5/0/0.0
RP/0/RSP0/CPU0:router(config-subif)# commit
% Failed to commit one or more configuration items during a pseudo-atomic operation.All changes made have been reverted.Please issue 'show configuration failed' from this session to view the errors
RP/0/RSP0/CPU0:router(config-subif)#
RP/0/RSP0/CPU0:router(config-subif)# interface GigabitEthernet0/5/0/0
RP/0/RSP0/CPU0:router(config-if)# no l2transport
RP/0/RSP0/CPU0:router(config-if)# interface GigabitEthernet0/5/0/0.0
RP/0/RSP0/CPU0:router(config-subif)# encapsulation dot1q 99
RP/0/RSP0/CPU0:router(config-subif)# ipv4 address 11.0.0.1/24
RP/0/RSP0/CPU0:router(config-subif)# interface GigabitEthernet0/5/0/0.1 l2transport
RP/0/RSP0/CPU0:router(config-subif)# encapsulation dot1q 700
RP/0/RSP0/CPU0:router(config-subif)# commit
RP/0/RSP0/CPU0:Sep 21 12:11:45.896 : config[65794]: %MGBL-CONFIG-6-DB_COMMIT : Configuration committed by user 'root'.Use 'show configuration commit changes 1000000162' to view the changes.
RP/0/RSP0/CPU0:router(config-subif)# end
RP/0/RSP0/CPU0:Sep 21 12:11:50.133 : config[65794]: %MGBL-SYS-5-CONFIG_I : Configured from console by root
RP/0/RSP0/CPU0:router# show run | b GigabitEthernet0/5/0/0
Mon Sep 21 12:12:00.248 EDT
Building configuration...
interface GigabitEthernet0/5/0/0
interface GigabitEthernet0/5/0/0.0
ipv4 address 11.0.0.1 255.255.255.0
interface GigabitEthernet0/5/0/0.1 l2transport
interface GigabitEthernet0/5/0/1
すべてのサブインターフェイスで、ルータが正しいサブインターフェイスに着信パケットとフレームを送信できるように、一意のカプセル化ステートメントが必要です。サブインターフェイスのカプセル化ステートメントが存在しない場合、ルータはトラフィックを送信しません。
Cisco IOS XR では、イーサネット フロー ポイント(EFP)がレイヤ 2 サブインターフェイスとして実装されるため、レイヤ 2 サブインターフェイスは EFP とよく呼ばれます。EFP の詳細については、『 Cisco ASR 9000 Series Aggregation Services Router L2VPN and Ethernet Services Configuration Guide 』を参照してください。
レイヤ 2 トランク インターフェイスは、アクセス接続として使用できます。ただし、EFP が、定義上は、トラフィックの全体的なストリームであるサブストリームであるため、レイヤ 2 トランク インターフェイスは EFP ではありません。
Cisco IOS XR には、レイヤ 2 またはレイヤ 3 インターフェイスとして設定可能な内容にその他の制限もあります。特定の設定ブロックは、レイヤ 3 だけを受け入れ、レイヤ 2 は受け入れません。たとえば、OSPF はレイヤ 3 トランクおよびサブインターフェイスだけを受け入れます。その他の制約事項については、適切な Cisco IOS XR のコンフィギュレーション ガイドを参照してください。
レイヤ 2 サブインターフェイス(EFP)の拡張パフォーマンス モニタリング
Cisco IOS XR Release 4.0.1 以降のリリースでは、Cisco ASR 9000 シリーズ ルータはレイヤ 2 サブインターフェイスのパフォーマンス モニタリングの基本的なカウンタのサポートが追加されます。
ここでは、レイヤ 2 インターフェイス カウンタの新しいサポートの概要について説明します。パフォーマンス モニタリングを設定する方法の詳細については、『 Cisco ASR 9000 Series Aggregation Services Router System Monitoring Configuration Guide 』の「 Implementing Performance Management 」の章を参照してください。
interface basic-counters キーワードは、パフォーマンス統計情報収集の新しいエンティティをサポートし、次のコマンドでレイヤ 2 インターフェイスで表示するために追加されています。
• performance-mgmt statistics interface basic-counters
• performance-mgmt threshold interface basic-counters
• performance-mgmt apply statistics interface basic-counters
• performance-mgmt apply threshold interface basic-counters
• performance-mgmt apply monitor interface basic-counters
• show performance-mgmt monitor interface basic-counters
• show performance-mgmt statistics interface basic-counters
performance-mgmt threshold interface basic-counters コマンドは、 show performance-mgmt statistics interface basic-counters および show performance-mgmt monitor interface basic-counters コマンドでも表示される、レイヤ 2 統計情報の属性値をサポートします。
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InOctets |
受信したバイト(64 ビット) |
InPackets |
受信したパケット(64 ビット) |
InputQueueDrops |
入力キューのドロップ(64 ビット) |
InputTotalDrops |
インバウンドの廃棄された適正なパケット(64 ビット) |
InputTotalErrors |
インバウンドの廃棄された不正なパケット(64 ビット) |
OutOctets |
送信したバイト(64 ビット) |
OutPackets |
送信したパケット(64 ビット) |
OutputQueueDrops |
出力キューのドロップ(64 ビット) |
OutputTotalDrops |
アウトバウンドの廃棄された適正なパケット(64 ビット) |
OutputTotalErrors |
アウトバウンドの廃棄された不正なパケット(64 ビット) |
その他のパフォーマンス管理の機能拡張
次の追加のパフォーマンス管理の拡張は、Cisco IOS XR Release 4.0.1 に含まれています。
• performance-mgmt statistics interface コマンドの新しい history-persistent キーワード オプションを使用して、パフォーマンス統計情報の新しいプロセスの再起動やルート プロセッサ(RP)のフェールオーバーを通してパフォーマンス管理の履歴統計情報を保持できます。
• performance-mgmt resources dump local コマンドを使用して、ローカル ファイルにパフォーマンス管理統計情報を保存できます。
• 一致する文字列を指定する複数の正規表現インデックスを含む正規表現グループ( performance-mgmt regular-expression コマンド)の定義で、パフォーマンス管理インスタンスをフィルタリングできます。 performance-mgmt statistics interface または performance-mgmt thresholds インターフェイス コマンドで、1 つまたは複数の統計情報またはしきい値テンプレートに、定義された正規表現グループを適用します。
周波数の同期および SyncE
Cisco IOS XR ソフトウェアは、Cisco ASR 9000 シリーズ ルータ上で SyncE 対応イーサネットをサポートします。周波数の同期はネットワーク全体に正確なクロック信号を配信する機能を提供します。非常に正確なタイミング信号が最初に、外部タイミング テクノロジー(セシウム原子時計、GPS など)からネットワーク内の Cisco ASR 9000 シリーズ ルータに送信され、この信号が、ルータの物理インターフェイスのクロッキングに使用されます。ピア ルータは、回線からのこの正確な周波数を正常に戻し、さらにネットワーク全体にこれを転送できます。この機能は、従来は SONET/SDH ネットワークに適用されていましたが、現在ではイーサネット上でも Cisco ASR 9000 シリーズ アグリゲーション サービス ルータに適用されており、そのための機能が「同期イーサネット」です。詳細については、『Cisco ASR 9000 Series Aggregation Services Router System Management Configuration Guide』を参照してください。
LLDP
Cisco Discovery Protocol(CDP)は、すべてのシスコ デバイス(ルータ、ブリッジ、アクセス サーバ、およびスイッチ)のレイヤ 2(データ リンク層)上で動作するデバイス検出プロトコルです。ネットワーク管理アプリケーションは CDP を使用することにより、ネットワーク接続されている他のシスコ デバイスを自動的に検出し、識別できます。
非シスコ デバイスをサポートし、他のデバイスとの相互運用性を確保するために、Cisco ASR 9000 シリーズ ルータは IEEE 802.1AB LLDP もサポートしています。LLDP は、ネットワーク デバイスがネットワーク上の他のデバイスに自分の情報をアドバタイズするために使用するネイバー探索プロトコルです。このプロトコルはデータ リンク層で動作するため、異なるネットワーク層プロトコルが稼働する 2 つのシステムで互いの情報を学習できます。
LLDP は、ネイバー デバイスに関する情報の学習に使用される属性セットをサポートします。これらの属性には Type-Length-Value(TLV)と呼ばれる定義された形式があります。LLDP をサポートするデバイスは、ネイバーとの情報の送受信に TLV を使用できます。設定情報、デバイスの機能、デバイス ID などの詳細情報は、このプロトコルを使用してアドバタイズできます。
必須 TLV(シャーシ ID、ポート ID、および存続可能時間)に加えて、ルータは、次のオプションの基本管理 TLV もサポートしています。
• Port Description
• System Name
• System Description
• システム機能
• Management Address
これらオプションの TLV は、LLDP がアクティブの場合、自動的に送信されますが、必要に応じて lldp tlv-select disable コマンドを使用してディセーブルにできます。
LLDP フレーム形式
LLDP フレームは次のフィールドで構成される IEEE 802.3 形式を使用します。
• 宛先アドレス(6 バイト):01-80-C2-00-00-0E のマルチキャスト アドレスを使用します。
• 送信元アドレス(6 バイト):送信側デバイスまたはポートの MAC アドレス。
• LLDP Ethertype(2 バイト):88-CC を使用します。
• LLDP PDU(1500 バイト):TLV で構成される LLDP ペイロード。
• FCS(4 バイト):エラー チェック用の巡回冗長検査(CRC)。
LLDP TLV 形式
LLDP TLV は次の基本形式を使用して LLDP PDU 内のネイバー デバイスに関する情報が含まれます。
• 次のフィールドを含む TLV ヘッダー(16 ビット)
– TLV タイプ(7 ビット)
– TLV 情報文字列の長さ(9 ビット)
• TLV 情報文字列(0 ~ 511 バイト)
LLDP 動作
LLDP は一方向のプロトコルです。LLDP の基本動作は、受信デバイスに LLDP フレームの情報の定期的なアドバタイズメントを送信する、LLDP 情報の送信に対応したデバイスで構成されます。
シャーシ ID とポート ID TLV の組み合わせを使用して MSAP(MAC サービス アクセスポイント)を作成し、デバイスが識別されます。受信デバイスは、情報をエージングして削除するまで、TTL TLV で指定された一定時間のネイバーに関する情報を保存します。
LLDP は次の追加の動作特性をサポートします。
• LLDP は送信または受信モードで個別に動作できます。
• LLDP は毎秒 5 フレーム未満の送信速度のタグなしフレームだけを使用して低速プロトコルとして動作します。
• LLDP パケットは次の場合に送信されます。
– lldp timer コマンドで指定したパケット更新頻度に到達した。デフォルトは 30 秒です。
– ローカル システムの LLDP MIB によって管理対象オブジェクトの値が変わった。
– LLDP がインターフェイスでアクティブになった(3 フレームが CDP と同様にアクティベーション時に送信されます)。
• LLDP フレームを受信すると、LLDP のリモート サービスおよび PTOPO MIB は、TLV の情報で更新されます。
• LLDP は次の TLV の特性に対して次のアクションをサポートします。
– TTL 値の 0 を、送信デバイスの情報を自動的に消去する要求として解釈します。これらのシャットダウン LLDPDU はポートが動作不能になる前に通常送信されます。
– 不正な形式の必須の TLV の LLDP フレームはドロップされます。
– 無効な値の TLV は無視されます。
– TTL がゼロでない場合、不明な組織固有の TLV のコピーがネットワーク管理によるもっと遅いアクセス用に維持されます。
サポートされる LLDP 機能
Cisco ASR 9000 シリーズ ルータは次の LLDP 機能をサポートします。
• IPv4 および IPv6 管理アドレス:一般に、IPv4 と IPv6 アドレスの両方が利用できる場合にアドバタイズされ、環境設定は送信インターフェイスに設定されたアドレスに指定されます。
送信インターフェイスに設定されたアドレスがない場合、TLV は別のインターフェイスのアドレスで読み込まれます。アドバタイズされた LLDP の IP アドレスが、Cisco ASR 9000 シリーズ ルータのインターフェイスの IP アドレスの次の優先順位に従って実装されます。
– ローカルに設定されたアドレス
– MgmtEth0/RSP0/CPU0/0
– MgmtEth0/RSP0/CPU0/1
– MgmtEth0/RSP1/CPU0/0
– MgmtEth0/RSP1/CPU0/1
– ループバック インターフェイス
(注) LLDP の IPv4 と IPv6 アドレス管理にいくつかの違いがあります。
• IPv4 では、IPv4 アドレスがインターフェイスに設定されていれば、LLDP 管理アドレスとして使用できます。
• IPv6 では、IPv6 アドレスがインターフェイスに設定された後、LLDP 管理アドレスとして使用する前に、インターフェイスのステータスがアップになり、DAD(重複アドレス検出)プロセスに合格する必要があります。
• LLDP は、最も近い物理的に接続された非トンネル ネイバーでサポートされます。
• ポート ID TLV は、イーサネット インターフェイス、サブインターフェイス、バンドル インターフェイス、およびバンドル サブインターフェイスでサポートされます。
サポートされない LLDP 機能
次の LLDP 機能は、Cisco ASR 9000 シリーズ ルータではサポートされていません。
• LLDP-MED の組織上一意の拡張:ただし、この拡張をサポートする他のデバイス間の相互運用性はそのままです。
• トンネリングされたネイバー、または 2 ホップ以上離れたネイバー。
• LLDP TLV はインターフェイスごとにディセーブルにできません。ただし、特定のオプションの TLV はグローバルにディセーブルにできます。
• LLDP SNMP トラップ lldpRemTablesChange。
単方向リンク ルーティング
単方向リンク ルーティング(UDLR)とは、1 つのポートで単方向にトラフィックを送信または受信するための機能です。したがって、全二重ギガビット イーサネットまたは 10 ギガビット イーサネット ポート 1 つに 2 本のファイバを使用する代わりに、UDLR ではファイバが 1 本だけ使用され、設定に応じて単方向のトラフィックを送信または受信します。これによって有効性が向上するだけでなく、既存のファイバ インフラストラクチャの帯域幅を倍に増やすことができます。
Cisco IOS XR ソフトウェアは、単方向リンク ルーティング(UDLR)機能を次のラインカードでサポートします。
• A9K- 24T-TR 24 ポート 10 ギガビット イーサネット ラインカード
• A9K- 24T-SE 24 ポート 10 ギガビット イーサネット ラインカード
• A9K- 36T-TR 36 ポート 10 ギガビット イーサネット ラインカード
• A9K- 36T-SE 36 ポート 10 ギガビット イーサネット ラインカード
UDLR の用途の例としては、ビデオ ストリーミングがあります。このアプリケーションでは、トラフィックの大部分が、確認応答なしの単方向ビデオ ブロードキャスト ストリームとして送信されます。
イーサネットの設定方法
ここでは、次の設定手順について説明します。
• 「イーサネット インターフェイスの設定」
• 「LLDP の設定」
ギガビット イーサネット インターフェイスの設定
基本的なギガビット イーサネット インターフェイスまたは 10 ギガビット イーサネット インターフェイスの設定を作成するには、次の手順で操作します。
手順の概要
1. show version
2. show interfaces [ GigabitEthernet | TenGigE ] interface-path-id
3. configure
4. interface [ GigabitEthernet | TenGigE ] interface-path-id
5. ipv4 address ip-address mask
6. flow-control { bidirectional | egress | ingress }
7. mtu bytes
8. mac-address value1.value2.value3
9. negotiation auto (on Gigabit Ethernet interfaces only)
10. no shutdown
11. end
または
commit
12. show interfaces [ GigabitEthernet | TenGigE ] interface-path-id
手順の詳細
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ステップ 1 |
show version
RP/0/RSP0/CPU0:router# show version |
(任意)現在のソフトウェア バージョンを表示します。また、ルータがモジュラ サービス カードを認識していることを確認する場合にも使用できます。 |
ステップ 2 |
show interfaces [ GigabitEthernet | TenGigE ] interface-path-id
RP/0/RSP0/CPU0:router# show interface TenGigE 0/1/0/0 |
(任意)設定済みのインターフェイスを表示し、各インターフェイス ポートのステータスを確認します。 このステップで使用できるインターフェイスの種類は次のとおりです。 • GigabitEthernet • TenGigE |
ステップ 3 |
configure
RP/0/RSP0/CPU0:router# configure terminal |
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 4 |
interface [ GigabitEthernet | TenGigE ] interface-path-id
RP/0/RSP0/CPU0:router(config)# interface TenGigE 0/1/0/0 |
インターフェイス コンフィギュレーション モードを開始し、イーサネット インターフェイス名と rack/slot/module/port 表記を指定します。このステップで使用できるインターフェイスの種類は次のとおりです。 • GigabitEthernet • TenGigE (注) この例は、モジュラ サービス カード スロット 1 の 8 ポート 10 ギガビット イーサネット インターフェイスです。 |
ステップ 5 |
ipv4 address ip-address mask
RP/0/RSP0/CPU0:router(config-if)# ipv4 address 172.18.189.38 255.255.255.224 |
IP アドレスとサブネット マスクをインターフェイスに割り当てます。 • ip-address をインターフェイスのプライマリ IPv4 アドレスに置き換えます。 • mask を関連付けられた IP サブネットのマスクに置き換えます。ネットワーク マスクは、次のいずれかの方法で指定できます。 – 4 分割ドット付き 10 進表記のアドレスでネットワーク マスクを指定します。たとえば、255.0.0.0 は、値が 1 の各ビットは、対応するアドレスのビットがそのネットワーク アドレスに属することを示します。 – スラッシュ(/)と数字による表記。たとえば、/8 は、マスクの最初の 8 ビットが 1 で、対応するアドレスのビットがネットワーク アドレスであることを示します。 |
ステップ 6 |
flow-control { bidirectional | egress | ingress }
RP/0/RSP0/CPU0:router(config-if)# flow control ingress |
(任意)フロー制御のポーズ フレームの送信および処理をイネーブルにします。 • egress :出力でフロー制御のポーズ フレームの送信をイネーブルにします。 • ingress :入力で受信したポーズ フレームの処理をイネーブルにします。 • bidirectional :出力でフロー制御のポーズ フレームの送信をイネーブルにし、入力で受信したポーズ フレームの処理をイネーブルにします。 |
ステップ 7 |
mtu bytes
RP/0/RSP0/CPU0:router(config-if)# mtu 1448 |
(任意)インターフェイスの MTU 値を設定します。 • 通常フレームのデフォルトは 1514 バイト、802.1Q タグ付きフレームのデフォルトは 1518 バイトです。 • ギガビット イーサネットおよび 10 ギガビット イーサネットの mtu 値の範囲は 64 ~ 65535 バイトです。 |
ステップ 8 |
mac-address value1.value2.value3
RP/0/RSP0/CPU0:router(config-if)# mac address 0001.2468.ABCD |
(任意)[Management Ethernet] インターフェイスの MAC 層アドレスを設定します。 • 値は、それぞれ MAC アドレスの上位、中間、および下位の 2 バイト(16 進)です。各 2 バイト値の範囲は 0 ~ ffff です。 |
ステップ 9 |
negotiation auto
RP/0/RSP0/CPU0:router(config-if)# negotiation auto |
(任意)ギガビット イーサネット インターフェイスのオートネゴシエーションをイネーブルにします。 • オートネゴシエーションは接続の両エンドで明示的にイネーブルにするか、接続の両エンドで速度とデュプレックス設定を手動設定する必要があります。 • オートネゴシエーションがイネーブルの場合、手動で設定する速度またはデュプレックス設定が優先されます。 コマンドは、ギガビット イーサネット インターフェイスだけで使用できます。 |
ステップ 10 |
no shutdown
RP/0/RSP0/CPU0:router(config-if)# no shutdown |
shutdown 設定を削除します。こうすることでインターフェイスが強制的に管理上のダウン状態になります。 |
ステップ 11 |
end または commit
RP/0/RSP0/CPU0:router(config-if)# end または RP/0/RSP0/CPU0:router(config-if)# commit |
設定変更を保存します。 • end コマンドを実行すると、変更をコミットするように要求されます。
Uncommitted changes found, commit them before exiting(yes/no/cancel)?
– yes と入力すると、実行コンフィギュレーション ファイルに設定変更が保存され、コンフィギュレーション セッションが終了し、ルータが EXEC モードに戻ります。 – no と入力すると、コンフィギュレーション セッションが終了して、ルータが EXEC モードに戻ります。変更はコミットされません。 – cancel と入力すると、現在のコンフィギュレーション セッションが継続します。コンフィギュレーション セッションは終了せず、設定変更もコミットされません。 • 実行コンフィギュレーション ファイルに変更を保存し、コンフィギュレーション セッションを継続するには、 commit コマンドを使用します。 |
ステップ 12 |
show interfaces [ GigabitEthernet | TenGigE ] interface-path-id
RP/0/RSP0/CPU0:router# show interfaces TenGigE 0/3/0/0 |
(任意)ルータ上のインターフェイスに関する統計情報を表示します。 |
次の作業
• マルチプロトコル ラベル スイッチング(MPLS)や Quality of Service(QoS)など、レイヤ 3 サービス ポリシーをイーサネット インターフェイスに付加する方法については、該当する Cisco ASR 9000 シリーズ ルータのコンフィギュレーション ガイドを参照してください。
イーサネット インターフェイスでの MAC アカウンティングの設定
このタスクでは、イーサネット インターフェイスでの MAC アカウンティングの設定方法について説明します。MAC アカウントには、この手順で説明する特殊な show コマンドがあります。show コマンド以外は、基本的なイーサネット インターフェイスの設定と同じなので、手順を 1 回のコンフィギュレーション セッションにまとめることができます。イーサネット インターフェイスの他の一般的なパラメータの設定方法については、このモジュールの ギガビット イーサネット インターフェイスの設定を参照してください。
手順の概要
1. configure
2. interface [ GigabitEthernet | TenGigE | fastethernet ] interface-path-id
3. ipv4 address ip-address mask
4. mac-accounting { egress | ingress }
5. end
または
commit
6. show mac-accounting type location instance
手順の詳細
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ステップ 1 |
configure
RP/0/RP0/CPU0:router# configure |
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 2 |
interface [ GigabitEthernet | TenGigE | fastethernet ] interface-path-id
RP/0/RP0/CPU0:router(config)# interface TenGigE 0/1/0/0 |
物理インターフェイスまたは仮想インターフェイス。 コマンドを使用します。 ルータ構文の詳細については、疑問符( ? )オンライン ヘルプ機能を使用します。 |
ステップ 3 |
ipv4 address ip-address mask
RP/0/RP0/CPU0:router(config-if)# ipv4 address 172.18.189.38 255.255.255.224 |
IP アドレスとサブネット マスクをインターフェイスに割り当てます。 • ip-address をインターフェイスのプライマリ IPv4 アドレスに置き換えます。 • mask を関連付けられた IP サブネットのマスクに置き換えます。ネットワーク マスクは、次のいずれかの方法で指定できます。 – 4 分割ドット付き 10 進表記のアドレスでネットワーク マスクを指定します。たとえば、255.0.0.0 は、値が 1 の各ビットは、対応するアドレスのビットがそのネットワーク アドレスに属することを示します。 – スラッシュ(/)と数字による表記。たとえば、/8 は、マスクの最初の 8 ビットが 1 で、対応するアドレスのビットがネットワーク アドレスであることを示します。 |
ステップ 4 |
mac-accounting { egress | ingress }
RP/0/RP0/CPU0:router(config-if)# mac-accounting egress
|
LAN インターフェイス上の発信元 MAC アドレスと宛先 MAC アドレスに基づいて、IP トラフィックのアカウンティング情報を生成します。 • MAC アカウンティングをディセーブルにするには、このコマンドの no フォームを使用します。 |
ステップ 5 |
end または commit
RP/0/RP0/CPU0:router(config-if)# end または RP/0/RP0/CPU0:router(config-if)# commit |
設定変更を保存します。 • end コマンドを実行すると、変更をコミットするように要求されます。
Uncommitted changes found, commit them before
– yes と入力すると、実行コンフィギュレーション ファイルに設定変更が保存され、コンフィギュレーション セッションが終了し、ルータが EXEC モードに戻ります。 – no と入力すると、コンフィギュレーション セッションが終了して、ルータが EXEC モードに戻ります。変更はコミットされません。 – cancel と入力すると、現在のコンフィギュレーション セッションが継続します。コンフィギュレーション セッションは終了せず、設定変更もコミットされません。 • 実行コンフィギュレーション ファイルに変更を保存し、コンフィギュレーション セッションを継続するには、 commit コマンドを使用します。 |
ステップ 6 |
show mac-accounting type location instance
RP/0/RP0/CPU0:router# show mac-accounting TenGigE location 0/2/0/4 |
インターフェイスの MAC アカウンティングの統計情報を表示します。 |
L2VPN イーサネット ポートの設定
L2VPN イーサネット ポートを設定するには、次の手順を実行します。
(注) この手順の各操作では、ポート モードで操作する L2VPN イーサネット ポートを設定します。
手順の概要
1. configure
2. interface [ GigabitEthernet | TenGigE ] interface-path-id
3. l2transport
4. l2protocol cpsv { tunnel | reverse-tunnel }
5. end
または
commit
6. show interfaces [ GigabitEthernet | TenGigE ] interface-path-id
手順の詳細
|
|
|
ステップ 1 |
configure
RP/0/RSP0/CPU0:router# |
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 2 |
interface [ GigabitEthernet | TenGigE ] interface-path-id
RP/0/RSP0/CPU0:router(config)# interface TenGigE 0/1/0/0 |
インターフェイス コンフィギュレーション モードを開始し、イーサネット インターフェイス名と rack/slot/module/port 表記を指定します。このステップで使用できるインターフェイスの種類は次のとおりです。 • GigabitEthernet • TenGigE |
ステップ 3 |
RP/0/RSP0/CPU0:router(config-if)# l2transport |
ポートでレイヤ 2 トランスポート モードをイネーブルにし、レイヤ 2 トランスポート コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 4 |
l2protocol cpsv {
tunnel |
reverse-tunnel }
RP/0/RSP0/CPU0:router(config-if-l2)# l2protocol cpsv tunnel
|
プロトコル CDP、PVST+、STP、VTP のイーサネット インターフェイスでのレイヤ 2 プロトコル トンネリングとプロトコル データ ユニット(PDU)フィルタリングを設定します。 • tunnel :インターフェイスに入るときのフレームの L2PT カプセル化と、インターフェイスから出るときのフレームのカプセル化解除を指定します。 • reverse-tunnel :インターフェイスから出るときのフレームの L2PT カプセル化と、インターフェイスに入るときのフレームのカプセル化解除を指定します。 |
ステップ 5 |
end または commit
RP/0/RSP0/CPU0:router(config-if-l2)# end または RP/0/RSP0/CPU0:router(config-if-l2)# commit |
設定変更を保存します。 • end コマンドを実行すると、変更をコミットするように要求されます。
Uncommitted changes found, commit them before exiting(yes/no/cancel)?
– yes と入力すると、実行コンフィギュレーション ファイルに設定変更が保存され、コンフィギュレーション セッションが終了し、ルータが EXEC モードに戻ります。 – no と入力すると、コンフィギュレーション セッションが終了して、ルータが EXEC モードに戻ります。変更はコミットされません。 – cancel と入力すると、現在のコンフィギュレーション セッションが継続します。コンフィギュレーション セッションは終了せず、設定変更もコミットされません。 • 実行コンフィギュレーション ファイルに変更を保存し、コンフィギュレーション セッションを継続するには、 commit コマンドを使用します。 |
ステップ 6 |
show interfaces [ GigabitEthernet | TenGigE ] interface-path-id
RP/0/RSP0/CPU0:router# show interfaces TenGigE 0/3/0/0 |
(任意)ルータ上のインターフェイスに関する統計情報を表示します。 |
次の作業
AC のポイントツーポイント疑似回線 xconnect を設定するには、次のマニュアルを参照してください。
• 『Cisco ASR 9000 Series Aggregation Services Router L2VPN and Ethernet Services Configuration Guide』
• 『Cisco ASR 9000 Series Aggregation Services Router L2VPN and Ethernet Services Command Reference』
レイヤ 2 サービス ポリシー、たとえば Quality of Service(QoS)をイーサネット インターフェイスにアタッチするには、該当する Cisco IOS XR ソフトウェア のコンフィギュレーション ガイドを参照してください。
LLDP のデフォルト設定
表 6 に、Cisco ASR 9000 シリーズ ルータでの LLDP のデフォルトの設定値を示します。デフォルト設定を変更するには、LLDP グローバル コンフィギュレーション コマンドおよび LLDP インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを使用します。
表 6 LLDP のデフォルト設定
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LLDP グローバル ステート |
ディセーブル |
LLDP ホールドタイム(廃棄までの時間) |
120 秒 |
LLDP タイマー(パケット更新頻度) |
30 秒 |
LLDP 再初期化遅延 |
2 秒 |
LLDP TLV の選択 |
すべての TLV は送受信に対してイネーブルです。 |
LLDP インターフェイス ステート |
LLDP をグローバルにイネーブルにすると送受信の両方の動作に対してイネーブルになります。 |
LLDP のグローバルなイネーブル化
ルータ上で LLDP を実行するには、グローバルにイネーブルにする必要があります。LLDP をグローバルにイネーブルにすると、LLDP をサポートするすべてのインターフェイスが、送受信の両方の動作に対して自動的にイネーブルになります。
受信または送信動作をディセーブルにするには、インターフェイスでこのデフォルト動作を上書きできます。インターフェイスの LLDP 受信または送信動作を選択的にディセーブルにする方法の詳細については、「インターフェイスの LLDP 送受信動作のディセーブル化」を参照してください。
LLDP をグローバルにイネーブルにするには、次の手順を実行します。
手順の概要
1. configure
2. lldp
3. end
または
commit
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ステップ 1 |
configure
RP/0/RSP0/CPU0:router# configure |
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 2 |
lldp
RP/0/RSP0/CPU0:router(config)#
lldp
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システム上の送受信の両方の動作に対してグローバルに LLDP をイネーブルにします。 |
ステップ 3 |
end または commit
RP/0/RSP0/CPU0:router(config)# end または RP/0/RSP0/CPU0:router(config)# commit |
設定変更を保存します。 • end コマンドを実行すると、変更をコミットするように要求されます。
Uncommitted changes found, commit them before exiting(yes/no/cancel)?
– yes と入力すると、実行コンフィギュレーション ファイルに設定変更が保存され、コンフィギュレーション セッションが終了し、ルータが EXEC モードに戻ります。 – no と入力すると、コンフィギュレーション セッションが終了して、ルータが EXEC モードに戻ります。変更はコミットされません。 – cancel と入力すると、現在のコンフィギュレーション セッションが継続します。コンフィギュレーション セッションは終了せず、設定変更もコミットされません。 • 実行コンフィギュレーション ファイルに変更を保存し、コンフィギュレーション セッションを継続するには、 commit コマンドを使用します。 |
グローバルな LLDP の動作特性の設定
「LLDP のデフォルト設定」では、LLDP のデフォルト動作特性について説明します。 lldp コマンドを使用してルータ上で LLDP をグローバルにイネーブルにすると、これらのデフォルトがプロトコルに使用されます。
LLDP ネイバー情報のホールドタイム、初期化遅延、パケット レートなどのグローバルな LLDP 動作特性を変更するには、次の手順を実行します。
手順の概要
1. configure
2. lldp holdtime seconds
3. lldp reinit seconds
4. lldp timer seconds
5. end
または
commit
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ステップ 1 |
configure
RP/0/RSP0/CPU0:router# configure |
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 2 |
lldp holdtime seconds
RP/0/RSP0/CPU0:router(config)#
lldp holdtime 60
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(任意)LLDP パケットからの情報をエージングし、削除するまで、その情報を受信デバイスで保持する時間を指定します。 |
ステップ 3 |
lldp reinit seconds
RP/0/RSP0/CPU0:router(config)#
lldp reinit 4
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(任意)インターフェイス上で LLDP の初期化を遅らせる時間を指定します。 |
ステップ 4 |
lldp timer seconds
RP/0/RSP0/CPU0:router(config)#
lldp reinit 60
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(任意)LLDP パケット レートを指定します。 |
ステップ 5 |
end または commit
RP/0/RSP0/CPU0:router(config)# end または RP/0/RSP0/CPU0:router(config)# commit |
設定変更を保存します。 • end コマンドを実行すると、変更をコミットするように要求されます。
Uncommitted changes found, commit them before exiting(yes/no/cancel)?
– yes と入力すると、実行コンフィギュレーション ファイルに設定変更が保存され、コンフィギュレーション セッションが終了し、ルータが EXEC モードに戻ります。 – no と入力すると、コンフィギュレーション セッションが終了して、ルータが EXEC モードに戻ります。変更はコミットされません。 – cancel と入力すると、現在のコンフィギュレーション セッションが継続します。コンフィギュレーション セッションは終了せず、設定変更もコミットされません。 • 実行コンフィギュレーション ファイルに変更を保存し、コンフィギュレーション セッションを継続するには、 commit コマンドを使用します。 |
オプションの LLDP TLV の送信のディセーブル化
特定の TLV は、シャーシ ID、ポート ID、および存続可能時間(TTL)TLV などの LLDP パケットで必須に分類されます。これらの TLV は、すべての LLDP パケットに存在しなければなりません。LLDP パケットでの特定のその他のオプションの TLV の送信を抑制できます。
オプションの LLDP TLV の送信をディセーブルにするには、次の手順を実行します。
手順の概要
1. configure
2. lldp tlv-select tlv-name disable
3. end
または
commit
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ステップ 1 |
configure
RP/0/RSP0/CPU0:router# configure |
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 2 |
lldp tlv-select tlv-name disable
RP/0/RSP0/CPU0:router(config)#
lldp tlv-select system-capabilities disable
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(任意)LLDP パケットの指定した TLV の送信がディセーブルであることを指定します。 tlv-name は、次の LLDP TLV タイプのいずれかにすることができます。 • management-address • port-description • system-capabilities • system-description • system-name |
ステップ 3 |
end または commit
RP/0/RSP0/CPU0:router(config)# end または RP/0/RSP0/CPU0:router(config)# commit |
設定変更を保存します。 • end コマンドを実行すると、変更をコミットするように要求されます。
Uncommitted changes found, commit them before exiting(yes/no/cancel)?
– yes と入力すると、実行コンフィギュレーション ファイルに設定変更が保存され、コンフィギュレーション セッションが終了し、ルータが EXEC モードに戻ります。 – no と入力すると、コンフィギュレーション セッションが終了して、ルータが EXEC モードに戻ります。変更はコミットされません。 – cancel と入力すると、現在のコンフィギュレーション セッションが継続します。コンフィギュレーション セッションは終了せず、設定変更もコミットされません。 • 実行コンフィギュレーション ファイルに変更を保存し、コンフィギュレーション セッションを継続するには、 commit コマンドを使用します。 |
インターフェイスの LLDP 送受信動作のディセーブル化
ルータ上で LLDP をグローバルにイネーブルにすると、サポートされているすべてのインターフェイスが LLDP 受信および送信の動作に対して自動的にイネーブルにされます。特定のインターフェイスに対してこれらの動作をディセーブルにして、このデフォルトを上書きできます。
インターフェイスの LLDP 送受信動作をディセーブルにするには、次の手順を実行します。
手順の概要
1. configure
2. interface [ GigabitEthernet | TenGigE ] interface-path-id
3. lldp
4. receive disable
5. transmit disable
6. end
または
commit
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ステップ 1 |
configure
RP/0/RSP0/CPU0:router# configure |
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 2 |
interface GigabitEthernet 0/2/0/0
RP/0/RSP0/CPU0:router(config)#
interface GigabitEthernet 0/2/0/0
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インターフェイス コンフィギュレーション モードを開始し、イーサネット インターフェイス名と rack/slot/module/port 表記を指定します。このステップで使用できるインターフェイスの種類は次のとおりです。 • GigabitEthernet • TenGigE |
ステップ 3 |
lldp
RP/0/RSP0/CPU0:router(config-if)#
lldp
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(任意)指定されたインターフェイスの LLDP コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 4 |
receive disable
RP/0/RSP0/CPU0:router(config-lldp)#
receive disable
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(任意)インターフェイス上での LLDP 受信動作をディセーブルにします。 |
ステップ 5 |
transmit disable
RP/0/RSP0/CPU0:router(config-lldp)#
transmit disable
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(任意)インターフェイスの LLDP 送信動作をディセーブルにします。 |
ステップ 6 |
end または commit
RP/0/RSP0/CPU0:router(config)# end または RP/0/RSP0/CPU0:router(config)# commit |
設定変更を保存します。 • end コマンドを実行すると、変更をコミットするように要求されます。
Uncommitted changes found, commit them before exiting(yes/no/cancel)?
– yes と入力すると、実行コンフィギュレーション ファイルに設定変更が保存され、コンフィギュレーション セッションが終了し、ルータが EXEC モードに戻ります。 – no と入力すると、コンフィギュレーション セッションが終了して、ルータが EXEC モードに戻ります。変更はコミットされません。 – cancel と入力すると、現在のコンフィギュレーション セッションが継続します。コンフィギュレーション セッションは終了せず、設定変更もコミットされません。 • 実行コンフィギュレーション ファイルに変更を保存し、コンフィギュレーション セッションを継続するには、 commit コマンドを使用します。 |
LLDP コンフィギュレーションの確認
ここでは、グローバルおよび特定のインターフェイスの LLDP 設定を確認する方法について説明します。
LLDP グローバル設定の確認
LLDP グローバル設定のステータスおよび動作特性を確認するには、次の例に示すよう show lldp コマンドを使用します。
RP/0/RSP0/CPU0:router# show lldp
Wed Apr 13 06:16:45.510 DST
LLDP advertisements are sent every 30 seconds
LLDP hold time advertised is 120 seconds
LLDP interface reinitialisation delay is 2 seconds
LLDP がグローバルにイネーブルでない場合、 show lldp コマンドを実行すると、次の出力が表示されます。
RP/0/RSP0/CPU0:router# show lldp
Wed Apr 13 06:42:48.221 DST
LLDP インターフェイス設定の確認
LLDP インターフェイスのステータスおよび設定を確認するには、次の例に示すように、 show lldp interface コマンドを使用します。
RP/0/RSP0/CPU0:router# show lldp interface GigabitEthernet 0/1/0/7
Wed Apr 13 13:22:30.501 DST
次の作業
システム上で LLDP をモニタして維持したり、LLDP ネイバーに関する情報を入手したりするには、次のいずれかのコマンドを使用します。
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clear lldp |
LLDP トラフィック カウンタまたは LLDP ネイバー情報をリセットします。 |
show lldp entry |
LLDP ネイバーの詳細情報を表示します。 |
show lldp errors |
LLDP エラーおよびオーバーフローの統計情報を表示します。 |
show lldp neighbors |
LLDP ネイバーに関する情報を表示します。 |
show lldp traffic |
LLDP トラフィックの統計情報を表示します。 |