Cisco ASR 9000 シリーズ ルータでのサテライト ネットワーク仮想化(nV)システムの設定
このモジュールでは、Cisco ASR 9000 シリーズ アグリゲーション サービス ルータでのサテライト ネットワーク仮想化システムの設定について説明します。
Cisco ASR 9000 シリーズ ルータでのサテライト システム設定の機能履歴
|
|
リリース 4.2.1 |
• サテライト ネットワーク仮想化(サテライト nV)サービスのサポートが Cisco ASR 9000 シリーズ ルータで追加されました。 |
リリース 4.2.3 |
• 36 ポート 10 ギガビット イーサネット ラインカードのサポートが追加されました。 |
リリース 4.3.0 |
• ホストとしての Cisco ASR 9001 および Cisco ASR 9922 シリーズ ルータのサポートが追加されました。 • サテライト デバイスとしての Cisco ASR 901 および Cisco ASR 903 のサポートが追加されました。 |
設定の前提条件
適切なタスク ID を含むタスク グループに関連付けられているユーザ グループに属している必要があります。 このコマンド リファレンスには、各コマンドに必要なタスク ID が含まれます。 ユーザ グループの割り当てが原因でコマンドを使用できないと考えられる場合、AAA 管理者に連絡してください。
サテライト nV システムを設定する前に、次のハードウェアおよびソフトウェアがシャーシにインストールされている必要があります。
• ハードウェア:Cisco ASR 9000 シリーズ アグリゲーション サービス ルータと ASR 9000 Enhanced イーサネット ラインカード(シャーシ間リンクのロケーションとして)、および Cisco ASR9000v、Cisco ASR 901、Cisco ASR 903 ルータ(サテライト ボックスとして)。
• ソフトウェア:Cisco IOS XR ソフトウェア Release 4.2.1 以降。
その他のハードウェア要件の詳細については、『 Cisco ASR 9000 Series Aggregation Services Router Hardware Installation Guide 』を参照してください。
サテライト nV スイッチング システムの概要
Cisco ASR 9000 シリーズ ルータ サテライト ネットワーク仮想化(nV)サービスまたはサテライト スイッチング システムを使用すると、1 つ以上のサテライト スイッチが 1 つ以上の Cisco ASR 9000 シリーズ ルータを補完するトポロジを構成でき、全体で 1 つの仮想スイッチング システムを実現することができます。このシステムでは、サテライト スイッチはルータによる管理制御の下で動作します。サテライト シャーシおよび機能の設定および管理はすべて、Cisco ASR 9000 シリーズ ルータのコントロール プレーンおよび管理プレーンを通して実行され、このルータはホストと呼ばれます。
(注) Cisco ASR 9001 および Cisco ASR 9922 シリーズ ルータも、サテライト nV サービスのホストとして使用できます。
Cisco ASR 9000 シリーズ ルータとそのサテライトとの相互接続は、標準のイーサネット インターフェイスを介して行われます。サテライト nV サービスが Cisco IOS XR Release 4.2.x で導入されたときは、
Cisco ASR 9000v がサテライト デバイスとして使用されていました。4 個の 10 ギガビット ポートが ICL として使用されていました。一方、Cisco ASR 901 では、2 個の 1 ギガビット ポートが ICL として使用されます。一般的に、ホストで使用されるインターフェイスのタイプは、使用するサテライト デバイスに基づいて決定されます。図 35を参照してください。
(注) 1 Gig と 10 GigE の両方のイーサネット インターフェイスを ICL として使用することは、Cisco ASR 9000 Enhanced イーサネット ラインカードではサポートされますが、Cisco ASR 9000 イーサネット ラインカードではサポートされません。
図 35 Cisco ASR 9000 シリーズ サテライト nV スイッチング システム
このタイプのアーキテクチャは、キャリア イーサネット転送ネットワークで実現できます。サテライト スイッチは、アクセス スイッチとして使用することも、プリアグリゲーション/アグリゲーション スイッチとして使用することもできます。これらのスイッチからの接続先は、より高度な L2、L3 サービスがプロビジョニングされた、Cisco ASR 9000 シリーズ ルータや Cisco CRS 3 ルータなどのエッジ ルータです。
このモデルは、FTTB(Fiber To The Business)ネットワーク アプリケーションにも利用できます。このようなアプリケーションでは、企業向けインターネットおよび VPN サービスが商用ベースで提供されます。他にも、ワイヤレス/RAN バックホール集約ネットワークなどに使用できます。
サテライト nV システムの利点
Cisco ASR 9000 シリーズ サテライト nV システムには、次の利点があります。
1. ポートの拡張性と密度の向上: 400 個を超える物理ギガビット イーサネット ポートから 1 つの仮想ラインカードを作成できます。生成される論理的な Cisco ASR 9000 シリーズ ルータの、イーサネット ポート密度が大幅に増加します。たとえば、Cisco ASR 9000 シリーズ ルータの 24 ポート TenGigE ラインカード 1 つで最大 24 台のサテライト スイッチ(1 台につき 44 個の GigE ポート)を統合できるので、実質的なポート密度は、Cisco ASR 9000 シリーズ ルータのラインカード スロットあたりギガビット イーサネット ポート 1056 個となります。その他の構成では、さらに高いポート密度を達成できます。このことが利点となるのは、Cisco ASR 9000 シリーズ ルータではスロットあたりのノンブロッキング キャパシティが最大 400 Gbps ですが(適切な RSP を使用する場合)、物理的に数百個ものギガビット イーサネット ポート/SFP を 1 つの Cisco ASR 9000 シリーズ ラインカードの前面プレートに収容する手段は他にはないからです。その結果、Cisco ASR 9000 シリーズ ラインカードのキャパシティを最大限に活用するには、イーサネット ポートを物理的に分けると同時に、論理的な管理制御を維持することが必要になります。このようにすると、すべてのポートが物理的に Cisco ASR 9000 シリーズ ルータの 1 つの大きなラインカード上に存在しているように見えます。
2. コスト削減 :Cisco IOS XR ソフトウェアのエッジ ルーティング能力およびアプリケーション機能のすべてを、低コストのアクセス スイッチで使用できます。
3. 運用費の削減 :ソフトウェア イメージをシームレスにアップグレードできます。また、シャーシおよびサービスを 1 か所から管理できます。たとえば、全体を 1 つの論理的ルータとして見ることができ、CLI または XML のインターフェイスを 1 か所からスイッチのシステム全体に対して適用できます。また、スイッチのシステム全体のモニタリングや、システム全体のイメージ管理とソフトウェア アップグレードを、1 か所から行うことができます。
4. 機能の一貫性の向上 :Cisco ASR 9000 シリーズ ルータの通常の GigE ポートのすべての機能を、サテライト アクセス スイッチのアクセス ポートでも使用でき、機能的な統一を図ることができます。サテライト システムは、ネットワークのアクセス レイヤや集約レイヤで使用されるのが一般的です。アクセス スイッチを集約またはコア スイッチとともに統合することによって、アクセス スイッチと集約/コア スイッチとの間の機能のギャップをなくすことができます。すべての機能(キャリア イーサネット機能、QoS、および OAM など)が、アクセスでもコアでも同じように動作するのは、この統合アプローチが採用されているからです。
5. 各機能導入のスピードの向上 :このサテライト ソリューションでは、Cisco ASR 9000 シリーズ ルータ上で実装されるすべての機能が、即座にアクセス スイッチでも利用可能になるので、エッジ スイッチに対して理想的な速さで各機能が導入されるようになります。
6. 復元力の向上 : nV サテライト ソリューションでは、マルチシャーシ復元力が高まり、エンドツーエンド QoS も向上します。QoS 機能の詳細については、『 Cisco ASR 9000 Series Aggregation Services Router QoS Configuration Guide 』を参照してください。
ポート エクステンダ モデルの概要
ポート エクステンダ サテライト スイッチング システムでは、サテライト スイッチはその親である Cisco ASR 9000 シリーズ ルータに、物理イーサネット ポートを通してアタッチされます。
(注) Cisco IOS XR ソフトウェア Release 4.2.1 よりも後のリリースでは、このポート エクステンダ モデルを越えるアタッチ モデルもサポートされます。
このモデルでは、親の Cisco ASR 9000 シリーズ ルータはホストと呼ばれます。管理やプロビジョニングという点で見ると、サテライト スイッチの物理アクセス ポートは、Cisco ASR 9000 シリーズ ルータ上の物理イーサネット ポートと同等です。サテライト スイッチング システムを管理するために、専用のコンソール接続を用意する必要はありません(デバッグ目的の場合を除く)。サテライトのインターフェイスおよびシャーシ レベルの機能は、ホスト上で稼働する Cisco IOS XR ソフトウェアのコントロール プレーンで認識されます。したがって、サテライトおよびホストを 1 つの論理ルータとして完全に管理できます。
図 36 ポート エクステンダ サテライト スイッチング システム
このモデルでは、単一の Cisco ASR 9000 シリーズ ルータが 2 台のサテライト スイッチ SAT1 および SAT2 をホスティングし、全体的な仮想 Cisco ASR 9000 スイッチング システムを形成します。図 36 の Cisco ASR 9000 シリーズ ルータ、SAT1、および SAT2 を囲む点線がこれを表しています。
この構造は、外部ネットワークからは実質的に単一の論理的な Cisco ASR 9000 シリーズ ルータに見えます。外部アクセス スイッチ A1、A2、A3 をこの全体的な仮想スイッチに接続するには、通常のイーサネット リンクを使用して SAT1 および SAT2 に物理的に接続します。サテライト スイッチと Cisco ASR 9000 シリーズ ルータとの間のリンクはイーサネット リンクであり、シャーシ間リンク(ICL)と呼ばれます。Cisco ASR 9000 シリーズ ルータは、このシステムではホストと呼ばれます。シャーシ間リンク上で輻輳が発生したときは、内蔵 QoS 保護メカニズムをトラフィックに対して使用できます。
(注) SAT1、SAT2 およびホスト Cisco ASR 9000 シリーズ ルータを、地理的に同じ場所に配置する必要はありません。つまり、ICL の距離は、特定の場所または建物の中だけで使用するための公称長である必要はありません。ICL の長さは数十、数百、あるいは数千 km とすることもできるので、地理的に広範囲に広がる論理サテライト スイッチを作成できます。
(注) Cisco ASR 9000 シリーズ ルータ マルチシャーシ クラスタ システムでは、複数の Cisco ASR 9000 シリーズ ルータ システムが 1 つの仮想スイッチ システム内に存在します。ただし、論理的には、これも単一ホスト システムと見なされます。
サテライト nV システムでサポートされる機能
ここでは、サテライト システムの機能の詳細を示します。
サテライト システムの物理トポロジ
サテライト システムでは、サテライト スイッチとホスト Cisco ASR 9000 シリーズ ルータとの間の ICL に対して、ポイントツーポイント ハブ アンド スポーク物理トポロジがサポートされます。このトポロジでは、サテライトから Cisco ASR 9000 シリーズ ルータへの物理イーサネット MAC レイヤ接続が可能です。これを実現するには、Ethernet over Fiber または Ethernet over Optical を介しての直接的な転送を利用します(Ethernet over SONET/SDH/CWDM/DWDM ネットワークなど)。
このトポロジでは、サテライト スイッチを地理的にホスト Cisco ASR 9000 シリーズ ルータとは別の場所に配置することもできます。距離の制限はなく、このソリューションはサテライトがホストから数十、数百、あるいは数千 km 離れた場所に配置されていても機能します。
シャーシ間リンク冗長モードとロード バランシング
Cisco ASR 9000 シリーズ サテライト システムでは、次の冗長モードがサポートされます。
• 非冗長シャーシ間リンク モード :このモードでは、1 つのサテライトの複数のシャーシ間リンクの間にリンク レベルの冗長性はありません。
• 冗長シャーシ間リンク モード :このモードでは、シャーシ間リンクの間のリンク レベルの冗長性を、単一リンク集約(LAG)バンドルを使用して実現します。
冗長 ICL モードでは、IC バンドルのメンバー間のトラフィックのロード バランシングを行うために、サテライト アクセス ポート ID に基づく単純なハッシュ関数が使用されます(パケットからの L2 または L3 ヘッダーの内容を使用するフロー ベース ハッシュに基づくものではありません)。したがって、1 つのサテライト アクセス ポートのすべてのパケットで確実に同じ ICL が使用されるようになります。その結果、QoS などの機能のアクションを適用するときに、同じサテライト アクセス ポートに属するすべてのパケットが対象となります。
(注) Cisco IOS XR ソフトウェアは、冗長と非冗長の両方の ICL モードが同じ nV サテライト シェルフに共存することをサポートしています(Cisco IOS XR ソフトウェア Release 4.3.x 以降)。
QoS の適用と ICL に対する設定の詳細については、『 Cisco ASR 9000 Series Aggregation Services Router Modular Quality of Service Configuration Guide 』を参照してください。
サテライト検出および制御プロトコル
シスコ独自の検出と制御のプロトコルが、サテライト スイッチとホスト Cisco ASR 9000 シリーズ ルータ デバイスの間で使用されます。これは、サテライト デバイスの検出、プロビジョニング、およびモニタリングを、ホスト Cisco ASR 9000 シリーズ サテライト システムからインバンドで ICL を介して行うためのものです。サテライト検出および制御(SDAC)プロトコルは、サテライト デバイスとそのホストの間の関係の動作、意味、構文的定義です。
サテライト検出および制御プロトコルの IP 接続
SDAC プロトコルの接続は、ICL を経由する通常のインバンド IP ルーテッド パスを通して行われ、これにはキャリア ネットワークに応じて適切なプライベートとパブリックの IP アドレスが使用されます。
ホスト CLI で、各サテライト スイッチの管理 IP アドレスや、ICL 上の対応する IP アドレスを設定できます。プライベート IPv4 アドレス空間からアドレスを選択できます(たとえば 10.0.0.0/8 や 192.1.168.0/24)。これは、IPv4 FIB で使用されている通常のサービス レベル IPv4 アドレスとの競合を防ぐためです。サテライト管理トラフィックだけに使用するプライベート VRF を設定することもできます。サテライトに割り当てられる IP アドレスがこのプライベート VRF 内に収まるようになります。このようにすると、アドレス競合のリスクや IP アドレス管理の複雑さは、ルータで使用される他の IP アドレスや VRF と比べて軽減されます。
レイヤ 2 および L2VPN の機能
物理イーサネットまたはバンドル イーサネット インターフェイスでサポートされる L2 および L2VPN の機能はすべて、サテライト イーサネット インターフェイスでもサポートされます。Cisco ASR 9000 シリーズ サテライト システムでサポートされる L2VPN 機能の詳細については、『 Cisco ASR 9000 Series Aggregation Services Router L2VPN and Ethernet Services Configuration Guide 』を参照してください。
レイヤ 3 および L3VPN の機能
イーサネット インターフェイスでサポートされる MPLS L3VPN の機能(GRE、NetFlow など)はすべて、Cisco ASR 9000 シリーズ サテライト システムでもサポートされます。これらの機能の詳細については、『 Cisco ASR 9000 Series Aggregation Services Router MPLS Layer 3 VPN Configuration Guide 』および『 Cisco ASR 9000 Series Aggregation Services Router Netflow Configuration Guide 』を参照してください。
レイヤ 2 およびレイヤ 3 マルチキャストの機能
レイヤ 2 およびレイヤ 3 マルチキャストの機能(IGMP、IGMP スヌーピング、PIM、mLDP、MVPN、P2MP TE など)はすべて、サテライト イーサネット インターフェイスでも、標準のイーサネットおよびバンドル イーサネット インターフェイスと同様にサポートされます。サテライト システムでサポートされるこれらの機能の詳細については、『 Cisco ASR 9000 Series Aggregation Services Routers Multicast Configuration Guide 』を参照してください。
Quality of Service
レイヤ 2、レイヤ 3 QoS および ACL の機能のほとんどは、サテライト イーサネット インターフェイスでも、通常の物理イーサネット インターフェイスと同様にサポートされますが、キューイング アクションを伴う入力ポリシーを除きます。ただし、QoS については、動作における機能的な相違があります。Cisco IOS XR ソフトウェア Release 4.2.1 では、ユーザによって設定された MQC ポリシーは Cisco ASR 9000 シリーズ ルータでは適用されますが、サテライト スイッチ インターフェイスでは適用されないからです。QoS ポリシーの属性、機能、および設定の詳細については、『 Cisco ASR 9000 Series Aggregation Services Router Modular Quality of Service Configuration Guide 』を参照してください。
(注) ユーザ設定の QoS ポリシーは、IC リンク輻輳およびオーバーサブスクリプションのシナリオを処理するために適用される、デフォルトのポート レベル QoS からは独立しています。サテライト システム ポートに適用されるデフォルトのポート レベル QoS に加えて、Cisco ASR 9000 シリーズ ルータ側では、サテライト イーサネット ポートとの間で送受信される入力および出力のトラフィックに対して適用されるデフォルト QoS もあります。
クラスタのサポート
Cisco ASR 9000 シリーズ ルータのクラスタは、サテライト モードとともにサポートされます。単一クラスタ システムは、サテライト スイッチのグループのための、1 個の論理 Cisco ASR 9000 シリーズ ルータ ホスト システムであるかのように機能します。クラスタ システムでは、1 つのサテライト スイッチで、ある ICL をラック 0 に接続し、他の ICL をラック 1 に接続することもできます。詳細については、「 Cisco ASR 9000 シリーズ ルータでの nV エッジ システムの設定 」の章を参照してください。
(注) サテライト イーサネット インターフェイスは、クラスタのラック間リンクとしては使用できません。
時刻の同期
サテライト スイッチの時刻パラメータは、ホストの時刻と同期されます。これによって、デバッグ メッセージやその他のサテライト イベント ログのタイムスタンプがホストとの間で、およびネットワーク上のすべてのサテライト スイッチとの間で整合していることを保証できます。このことは、ICL が検出されたときに、ホストからのサテライト スイッチへの SDAC 検出プロトコルを通して実現されます。
サテライト シャーシ管理
サテライトのシャーシ レベルの管理は、ホストを介して行われます。サテライト スイッチは、全体的な仮想スイッチの論理的な一部分であるからです。したがって、サービス プロバイダーは、ボックス レベル管理に加えて、サービス レベルを含むあらゆる面を単一の論理デバイスとして管理できるようになります。その結果、ネットワークの運用が単純になります。この運用とは、サテライト シャーシのインベントリ管理、環境センサー モニタリング、障害/アラーム モニタリングなどであり、ホスト Cisco ASR 9000 シリーズ ルータの、対応する CLI、SNMP および XML インターフェイスを介して行われます。
(注) サテライト システム ハードウェアの機能、SFP のサポート、および互換性のあるトポロジについては、『Cisco ASR 9000 Series Aggregation Services Router Hardware Installation Guide』を参照してください。
サテライト nV システムの制限事項
現在のソフトウェア リリースでは、サテライト nV システムに関して次のような制限事項があります。これらの制限は、将来のリリースで解消される予定です。
• シャーシ間リンク冗長性がサポートされるのはスタティック EtherChannel のみであり、LACP ベース リンクではサポートされません。最小および最大リンク コマンドは、ICL がバンドルの場合には適用されません。
• サテライト システムが冗長 ICL モードで動作している場合は、どのような形態のリンク バンドルも(LACP の有無に関係なく)、その同じサテライト スイッチのアクセス ポート上では設定できません。
• サテライト システムが冗長 ICL モードで動作している場合は、そのサテライトのアクセス ポートではイーサネット OAM の機能はサポートされません。
• マルチシャーシ リンク集約がサポートされるのは、2 つの独立した Cisco ASR 9000 シリーズ ルータが、PoA(接続ポイント)として機能している場合です。これらのそれぞれに専用のサテライト スイッチがあり、各サテライト スイッチを通して DHD(デュアル ホーム デバイス)接続が行われます。ただし、MC-LAG は、1 つのサテライト スイッチが 2 つの独立した Cisco ASR 9000 シリーズ ルータに ICL LAG を介して接続されている場合はサポートされません。
(注) ソフトウェアのその他の制限事項については、『Cisco ASR 9000 Series Aggregation Services Router Release Notes』を参照してください。
サテライト nV システムの実装
インターフェイス コントロール プレーン エクステンダ(ICPE)インフラストラクチャには、サテライト デバイスに物理的に存在するインターフェイスのコントロール プレーンを Cisco IOS XR ソフトウェアの中で提供するメカニズムがあります。このインフラストラクチャが確立された後は、インターフェイスはルータ上の他の物理イーサネット インターフェイスと同様に機能します。
ICPE の設定は、これらの機能領域をカバーします。これらの設定は、サテライト デバイスとの接続を設定するのに必要です。
• 「サテライト nV システムの定義」
• 「ホスト IP アドレスの設定」
• 「シャーシ間リンクと IP 接続の設定」
• 「プラグ アンド プレイ サテライト nV スイッチの起動(Rack, Plug, and Go インストール)」
サテライト nV システムの定義
Cisco IOS XR ソフトウェアにアタッチされるサテライトはそれぞれ、ホスト上で設定されている必要があり、それぞれに一意の ID も必要です。設定および機能を適切に検証するには、サテライトのタイプとその機能も指定する必要があります。
さらに、サテライトと接続できるようにするには、IP アドレスを設定する必要があります。このアドレスはサテライトまで、検出プロトコルを通してプッシュされ、これによって制御プロトコルの接続が可能になります。
ここでは、サテライト システムを定義するために ID と基本的な識別情報を割り当てる方法について説明します。
手順の概要
1. configure
2. nv
3. satellite <Satellite ID>
4. serial-number <string> (任意)
5. description <string> (任意)
6. type <type>
7. ipv4 address <address>
8. end
または
commit
手順の詳細
|
|
|
ステップ 1 |
configure
RP/0/RSP0/CPU0:router# configure |
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 2 |
nv
RP/0/RSP0/CPU0:router(config)# nv |
nV コンフィギュレーション サブモードを開始します。 |
ステップ 3 |
satellite id
RP/0/RSP0/CPU0:router(config-nV)# satellite <100-65534> |
ホストにアタッチされる新しいサテライトを宣言し、サテライト コンフィギュレーション サブモードを開始します。 |
ステップ 4 |
serial-number <string>
RP/0/RSP0/CPU0:router(config-nV)# serial-number CAT1521B1BB |
(任意)シリアル番号は、サテライト認証に使用されます。 |
ステップ 5 |
description id
RP/0/RSP0/CPU0:router(config-nV)# description Milpitas Building12 |
(任意)サテライトに関連付けられる説明の文字列がある場合は指定します(場所など)。 |
ステップ 6 |
type type_name
RP/0/RSP0/CPU0:router(config-nV)# satellite 200 type ? asr9000v Satellite type |
アタッチされるサテライトのタイプを定義します。サテライトのタイプは、ASR9000v、ASR901v、および ASR 903v です。 |
ステップ 7 |
ipv4 address address
RP/0/RSP0/CPU0:router(config-nV)# ipv4 address 10.22.1.2 |
サテライトに割り当てる IP アドレスを指定します。 指定した IP アドレスへの接続ルートが ICPE によってセットアップされます。このルートは、設定済みのすべての ICL を経由します。 |
ステップ 8 |
end または commit
RP/0/0RSP0/CPU0:router(config)# end または RP/0/RSP0/CPU0:router(config)# commit |
設定変更を保存します。 • end コマンドを実行すると、変更をコミットするように要求されます。
Uncommitted changes found, commit them before exiting(yes/no/cancel)?
– yes と入力すると、実行コンフィギュレーション ファイルに設定変更が保存され、コンフィギュレーション セッションが終了し、ルータが EXEC モードに戻ります。 – no と入力すると、コンフィギュレーション セッションが終了して、ルータが EXEC モードに戻ります。変更はコミットされません。 – cancel と入力すると、現在のコンフィギュレーション セッションが継続します。コンフィギュレーション セッションは終了せず、設定変更もコミットされません。 • 実行コンフィギュレーション ファイルに変更を保存し、コンフィギュレーション セッションを継続するには、 commit コマンドを使用します。 |
ホスト IP アドレスの設定
この手順では、ループバック インターフェイスのホスト IP アドレスを設定する手順を提供します。
手順の概要
1. configure
2. interface Loopback0
3. ipv4 address 8.8.8.8 255.255.255.255
4. end
または
commit
手順の詳細
|
|
|
ステップ 1 |
configure
RP/0/RSP0/CPU0:router# configure |
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 2 |
interface loopback0
RP/0/RSP0/CPU0:router(config)# interface loopback0 |
インターフェイスのループバック アドレスを指定します。 |
ステップ 3 |
ipv4 address
RP/0/RSP0/CPU0:router(config-int)# ipv4 address 8.8.8.8 255.255.255.255 |
ループバック インターフェイスのホスト IP アドレスを設定します。 |
ステップ 4 |
end または commit
RP/0/RSP0/CPU0:router(config)# end または RP/0/RSP0/CPU0:router(config)# commit |
設定変更を保存します。 • end コマンドを実行すると、変更をコミットするように要求されます。
Uncommitted changes found, commit them before exiting(yes/no/cancel)?
– yes と入力すると、実行コンフィギュレーション ファイルに設定変更が保存され、コンフィギュレーション セッションが終了し、ルータが EXEC モードに戻ります。 – no と入力すると、コンフィギュレーション セッションが終了して、ルータが EXEC モードに戻ります。変更はコミットされません。 – cancel と入力すると、現在のコンフィギュレーション セッションが継続します。コンフィギュレーション セッションは終了せず、設定変更もコミットされません。 • 実行コンフィギュレーション ファイルに変更を保存し、コンフィギュレーション セッションを継続するには、 commit コマンドを使用します。 |
シャーシ間リンクと IP 接続の設定
シャーシ間リンク(ICL)は、明示的に設定する必要があります。どのサテライトが接続されるかを指定するためです。また、アクセス ポートも指定する必要があります。これはダウンストリーム GigE ポートであり、設定済みの ICL を介してホストにクロスリンクされます。ホストとサテライトの間の接続を確立するには、適切な IP アドレスを両側で設定する必要があります。サテライト IP アドレスは、検出プロトコルを通して転送されます。この設定については、「サテライト nV システムの定義」で説明しています。
(注) この設定では、グローバル デフォルト VRF が使用されます。推奨されるオプションは、プライベート VRF を nV の IP アドレスに使用することです。 サテライト システムの設定:例の プライベート VRF を使用するサテライト管理を参照してください。
手順の概要
1. configure
2. interface <interface_name>
3. description To Sat5 1/46
4. ipv4 point-to-point
5. ipv4 unnumbered Loopback0
6. nv
7. satellite-fabric-link satellite <id>
8. remote-ports interface-type
9. end
または
commit
手順の詳細
|
|
|
ステップ 1 |
configure
RP/0/RSP0/CPU0:router# configure |
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 2 |
interface interface-name
RP/0/RSP0/CPU0:router(config)# interface TenGigE0/2/1/0 |
サポートされるシャーシ間リンク インターフェイスのタイプは、サポートされるサテライトでの接続方法によって決まります。GigabitEthernet、TenGigE および Bundle-Ether インターフェイスのみが ICL タイプをサポートします。 |
ステップ 3 |
description
RP/0/RSP0/CPU0:router(config-interface)# description To Sat5 1/46 |
サポートされるシャーシ間リンク インターフェイス タイプの説明を指定します。 |
ステップ 4 |
ipv4 point-to-point
RP/0/RSP0/CPU0:router(config-interface)# ipv4 point-to-point |
IPv4 ポイント ツー ポイント アドレスを設定します。 |
ステップ 5 |
ipv4 unnumbered loopback0
RP/0/RSP0/CPU0:router(config-interface)# interface unnumbered loopback0 |
インターフェイスの IPv4 ループバック アドレスを設定します。 |
ステップ 6 |
nv
RP/0/RSP0/CPU0:router(config)# nv |
nV コンフィギュレーション サブモードを開始します。 |
ステップ 7 |
satellite-fabric-link satellite <id>
RP/0/RSP0/CPU0:router(config-int-nv)# satellite-fabric-link satelite 200 |
インターフェイスが ICPE シャーシ間リンクであることを指定します。 |
ステップ 8 |
remote-ports interface type
RP/0/RSP0/CPU0:router(config-int-nv)# remote-ports GigabitEthernet 0/0/0-30 |
リモート サテライト ポート 0 ~ 30 を設定します。 |
ステップ 9 |
end または commit
RP/0/RSP0/CPU0:router(config)# end または RP/0/RSP0/CPU0:router(config)# commit |
設定変更を保存します。 • end コマンドを実行すると、変更をコミットするように要求されます。
Uncommitted changes found, commit them before exiting(yes/no/cancel)?
– yes と入力すると、実行コンフィギュレーション ファイルに設定変更が保存され、コンフィギュレーション セッションが終了し、ルータが EXEC モードに戻ります。 – no と入力すると、コンフィギュレーション セッションが終了して、ルータが EXEC モードに戻ります。変更はコミットされません。 – cancel と入力すると、現在のコンフィギュレーション セッションが継続します。コンフィギュレーション セッションは終了せず、設定変更もコミットされません。 • 実行コンフィギュレーション ファイルに変更を保存し、コンフィギュレーション セッションを継続するには、 commit コマンドを使用します。 |
(注) ICL に対する QoS 設定については、『Cisco ASR 9000 Series Aggregation Services Router Modular Quality of Service Configuration Guide』を参照してください。
サテライト nV アクセス インターフェイスの設定
サテライトのアクセス GigabitEthernet インターフェイスを Cisco IOS XR ソフトウェアの中でローカルに表現するために、GigabitEthernet という名前のインターフェイスが使用されます。これは、サテライトではない他の GigabitEthernet インターフェイスに似ています。唯一の違いは、サテライト アクセス GigabitEthernet インターフェイスに使用されるラック ID は、そのサテライトに対して設定されたサテライト ID であることです。
このインターフェイスでは、GigabitEthernet インターフェイス(物理 IC リンクを介して実行される場合)または Bundle-Ether インターフェイス(仮想 IC リンクを介して実行される場合)で通常設定されるすべての機能がサポートされます。
プラグ アンド プレイ サテライト nV スイッチの起動(Rack, Plug, and Go インストール)
1. サテライト ラックを開梱し、スタックし、電源ケーブルに接続します。
2. 正しいタイプの認定光モジュールを 1 つ以上の SFP+ スロットに差し込み、適切な認定光モジュールをホストの SFP+ または XFP スロットに差し込みます。SMF/MMF ファイバで接続します。
(注) ホストからの 10GigE ファイバを、サテライト デバイスの任意の 10G SFP+ ポートに任意の順序で接続します。
(注) サテライト nV サービスでは、Cisco ASR 9000 シリーズ ルータまたは Cisco ASR 9001 および Cisco ASR 9922 シリーズ ルータをホストとして使用できます。Cisco ASR 9000v、Cisco ASR 901、または Cisco ASR 903 ルータをサテライト デバイスとして使用できます。
3. サテライト nV システムの設定を、ホストの 10GigE ポートで CLI または XML を使用して行います。ホストを nV 動作用に設定します。手順については、 サテライト nV システムの定義、 ホスト IP アドレスの設定、および シャーシ間リンクと IP 接続の設定を参照してください。
4. サテライト デバイスのシャーシの電源を投入します。
5. サテライト シャーシのステータスは、前面プレートのシャーシ エラー LED に基づいてチェックできます。
– 重大エラー LED が点灯しているときは、重大なハードウェア障害を示します。
– メジャー エラー LED が点灯しているときは、ハードウェアは機能しているがホストに接続できないことを示します。
– 重大とメジャーの LED が消灯しているときは、サテライト デバイスは稼働中であり、ホストに接続されています。
– 必要に応じて、サテライト イーサネット ポート パケット ループバック テストを、ホストを通して行います。この目的は、エンド ツー エンドのデータ パスをチェックすることです。
(注) サテライト ソフトウェアのアップグレードが必要な場合は、ホストに通知が送られます。必要に応じて、ホストからのインバンド ソフトウェア アップグレードを実行できます。サテライトのステータスをチェックするには、ホストで show nv satellite status を使用します。
サテライト nV ソフトウェアのアップグレードおよび管理
サテライト ソフトウェア イメージは、Cisco ASR 9000 シリーズ ルータ パッケージの中にある asr9k-9000v-nV-p.pie という PIE の中にバンドルされています。Cisco IOS XR ソフトウェア プロダクション SMU ツールを使用すると、サテライト イメージのパッチを現場で生成できます。バグ修正や小規模な機能強化を、正式なソフトウェア アップグレードを必要とせずに行うことができます。
(注) Cisco ASR 901 ルータを使用するサテライト ソフトウェア イメージについては、『Network Virtualization Using Cisco ASR 901 Series Aggregation Services Router as a Satellite』を参照してください。
ここでは、サテライト nV ソフトウェアを管理するコマンドを示します。
サテライトのインストール
サテライトにソフトウェア イメージをダウンロードしてアクティブにするには、 install nv satellite <satellite ID / all> transfer/activate コマンドを使用します transfer コマンドは、サテライトにイメージをダウンロードします 。 transfer コマンドの後に activate コマンドを実行すると、ソフトウェアがそのサテライト上でアクティブになります。
例
RP/0/RSP0/CPU0:sat-host#install nv satellite 100 transfer
Install operation initiated successfully.
RP/0/RSP0/CPU0:sat-host#RP/0/RSP0/CPU0:May 3 20:12:46.732 : icpe_gco[1146]: %PKT_INFRA-ICPE_GCO-6-TRANSFER_DONE : Image transfer completed on Satellite 100
RP/0/RSP0/CPU0:sat-host#install nv satellite 100 activate
Install operation initiated successfully.
LC/0/2/CPU0:May 3 20:13:50.363 : ifmgr[201]: %PKT_INFRA-LINK-3-UPDOWN : Interface GigabitEthernet100/0/0/28, changed state to Down
RP/0/RSP0/CPU0:May 3 20:13:50.811 : invmgr[254]: %PLATFORM-INV-6-OIROUT : OIR: Node 100 removed
(注) activate コマンドを直接実行した場合は、ソフトウェア イメージがサテライトに転送されて、アクティブ化も行われます。
例
RP/0/RSP0/CPU0:sat-host#install nv satellite 101 activate
Install operation initiated successfully.
RP/0/RSP0/CPU0:sat-host#RP/0/RSP0/CPU0:May 3 20:06:33.276 : icpe_gco[1146]: %PKT_INFRA-ICPE_GCO-6-TRANSFER_DONE : Image transfer completed on Satellite 101
RP/0/RSP0/CPU0:May 3 20:06:33.449 : icpe_gco[1146]: %PKT_INFRA-ICPE_GCO-6-INSTALL_DONE : Image install completed on Satellite 101
RP/0/RSP0/CPU0:May 3 20:06:33.510 : invmgr[254]: %PLATFORM-INV-6-OIROUT : OIR: Node 101 removed
(注) サテライト イメージのアップグレードを適切に行うには、管理プレーン CLI が Cisco ASR 9000 シリーズ ルータ上で設定されていないことを確認してください。設定されている場合は、この例外を 10GigE インターフェイス(これはサテライト ICL です)ごとに追加する必要があります。
この例外を追加するには、次の CLI を使用します。
interface TenGigE0/0/0/5 <=== To enable TFTP on nV satellite ICL
この例外が追加されていない場合は、イメージのダウンロードとアップグレードは失敗します。
サテライト ソフトウェアのモニタリング
• 基本的なステータス チェックを実行するには、 show nv satellite status brief コマンドを使用します。
RP/0/RSP0/CPU0:shanghai# show nv satellite status brief
Sat-ID Type IP Address MAC address State
------ -------- ------------ -------------- --------------------------------
100 asr9000v 101.102.103.105 dc7b.9426.1594 Connected (Stable)
200 asr9000v 101.102.103.106 0000.0000.0000 Halted; Conflict: no links configured
400 194.168.9.9 0000.0000.0000 Halted; Conflict: satellite has no type configured
• サテライトでのアップグレードが必要かどうかを調べるには、 show nv satellite status satellite satellite_id を実行します。
例
RP/0/RSP0/CPU0:sat-host#show nv satellite status satellite 100
State: Connected (Stable)
MAC address: dc7b.9427.47e4
Configured Serial Number: CAT1521B1BB
Received Serial Number: CAT1521B1BB
Remote version: Compatible (latest version)
Configured satellite fabric links:
Port range: GigabitEthernet0/0/0-9
Port range: GigabitEthernet0/0/30-39
Port range: GigabitEthernet0/0/10-19
(注) この例に示した出力では、Remote version、ROMMON、FPGA、および IOS に最新バージョンが表示されている必要があります。そうでない場合は、サテライトでのアップグレードが必要です。表示されるバージョン番号は、ASR 90000v にインストールされているバージョンです。前述の出力で、latest というキーワードの代わりにバージョン番号が表示されている場合は、その番号はサテライト PIE の中の ASR9000v イメージ バンドルに対応しています。
サテライト プロトコル ステータスのモニタリング
• サテライト検出プロトコルのステータスを調べるには、 show nv satellite protocol discovery コマンドを使用します。
RP/0/RSP0/CPU0:router# show nv satellite protocol discovery brief
Interface Sat-ID Status Discovered links
-------------- ------ ------------------------------ -----------------------
Te0/1/0/0 100 Satellite Ready Te0/1/0/0
Te0/1/0/1 100 Satellite Ready Te0/1/0/1
(または)
RP/0/RSP0/CPU0:router# show nv satellite protocol discovery interface TenGigE 0/1/0/0
Remote ports: GigabitEthernet0/0/0-15
Host IPv4 Address: 101.102.103.104
Satellite IPv4 Address: 101.102.103.105
Vendor: cisco, ASR9000v-DC-E
Remote MAC address: dc7b.9426.15c2
Chassis MAC address: dc7b.9426.1594
• サテライト制御プロトコルのステータスを調べるには、 show nv satellite protocol control コマンドを使用します。
RP/0/RSP0/CPU0:shanghai# sh nv satellite protocol control brief
Sat-ID IP Address Protocol state Channels
------ ------------ -------------- -----------------------------------
101.102.103.105 Connected Ctrl, If-Ext L1, If-Ext L2, X-link, Soft Reset, Inventory, EnvMon, Alarm
RP/0/RSP0/CPU0:shanghai# sh nv satellite protocol control
IP address: 101.102.103.105
Messages sent: 24 (24 control), received: 23 (23 control).
Interface Extension Layer 1
---------------------------
Messages sent: 7 (3 control), received: 14 (2 control).
Interface Extension Layer 2
---------------------------
Messages sent: 11 (3 control), received: 10 (2 control).
Interface Extension Cross-link
------------------------------
Messages sent: 4 (3 control), received: 3 (2 control).
サテライト インベントリのモニタリング
show inventory chassis 、 show inventory fans、show environment temperatures の各コマンドを管理コンフィギュレーション モードで使用すると、サテライト インベントリのステータスをモニタできます。
RP/0/RSP0/CPU0:shanghai(admin)# show inventory chassis
NAME: "module 0/RSP0/CPU0", DESCR: "ASR9K Fabric, Controller, 4G memory"
PID: A9K-RSP-4G, VID: V02, SN: FOC143781GJ
NAME: "fantray SAT100/FT0/SP", DESCR: "ASR9000v"
PID: ASR-9000v-FTA, VID: V00 , SN: CAT1507B228
NAME: "module SAT100/0/CPU0", DESCR: "ASR-9000v GE-SFP Line Card"
PID: ASR-9000v, VID: N/A, SN:
NAME: "module mau GigabitEthernet100/0/CPU0/8", DESCR: "CISCO-AVAGO "
PID: SFP-GE-S, VID: V01, SN: AGM1424P08N
NAME: "module mau TenGigE100/0/CPU0/3", DESCR: "CISCO-FINISAR "
PID: SFP-10G-SR, VID: V02, SN: FNS144502Y3
NAME: "power-module SAT100/PM0/SP", DESCR: "ASR-9000v Power Module"
PID: ASR-9000v, VID: N/A, SN:
NAME: "Satellite Chassis ASR-9000v ID 100", DESCR: "ASR9000v"
PID: ASR-9000v-AC-A, VID: V00 , SN: CAT12345678
RP/0/RSP0/CPU0:sat-host (admin)# show inventory fans
NAME: "fantray 0/FT0/SP", DESCR: "ASR-9006 Fan Tray"
PID: ASR-9006-FAN, VID: V02, SN: FOX1519XHU8
NAME: "fantray 0/FT1/SP", DESCR: "ASR-9006 Fan Tray"
PID: ASR-9006-FAN, VID: V02, SN: FOX1519XHTM
NAME: "fantray SAT100/FT0/SP", DESCR: "ASR9000v"
PID: ASR-9000v-FTA, VID: V01 , SN: CAT1531B4TC
NAME: "fantray SAT101/FT0/SP", DESCR: "ASR9000v"
PID: ASR-9000v-FTA, VID: V01 , SN: CAT1542B0LJ
NAME: "fantray SAT102/FT0/SP", DESCR: "ASR9000v"
PID: ASR-9000v-FTA, VID: V01 , SN: CAT1531B4T7
RP/0/RSP0/CPU0:sat-host(admin)# show inventory | b GigabitEthernet100/
NAME: "module mau GigabitEthernet100/0/CPU0/0", DESCR: "CISCO-FINISAR "
PID: SFP-GE-S, VID: , SN: FNS11350L5E
NAME: "module mau GigabitEthernet100/0/CPU0/1", DESCR: "CISCO-FINISAR "
PID: SFP-GE-S, VID: V01, SN: FNS0934M290
NAME: "module mau GigabitEthernet100/0/CPU0/2", DESCR: "CISCO-FINISAR "
PID: SFP-GE-S, VID: , SN: FNS12280L59
RP/0/RSP0/CPU0:sat-host(admin)# show environment temperatures
R/S/I Modules Sensor (deg C)
サテライト デバイスのリロード
サテライト デバイスをリロードするには、 hw-module satellite satellite id/all reload コマンドを使用します。
例
RP/0/RSP0/CPU0:sat-host# hw-module satellite 101 reload
Reload operation completed successfully.
RP/0/RSP0/CPU0:May 3 20:26:51.883 : invmgr[254]: %PLATFORM-INV-6-OIROUT : OIR: Node 101 removed
サテライトで設定されるポート レベル パラメータ
これらは、サテライト nV システムで設定できるポート レベル パラメータです。
• 管理状態(shut および no shut)
• イーサネット MTU
• イーサネット MAC アドレス。
• イーサネット リンクのオートネゴシエーション、たとえば
– 半/全二重
– Link speed
– フロー制御
• オートネゴシエーション パラメータの静的設定(速度、デュプレックス、フロー制御など)
• キャリア遅延
• レイヤ 1 パケット ループバック、たとえば
– ライン ループバック
– 内部ループバック
• Cisco ASR 9000 シリーズ ルータでのすべてのサテライト アクセス ポート機能。
サテライト ポートでのループバック タイプ
サテライト ポートで設定できるループバック インターフェイスのタイプは 2 つあります。具体的には次のとおりです。
• ライン ループバック
• 内部ループバック
次の図は、サテライトでのこれらのループバック インターフェイス タイプの機能を示します。
図 37 ライン ループバック
図 38 内部ループバック
次の例に示すように、使用するタイプのループバックを指定できます。
Interface GigabitEthernet 100/0/0/0
サテライト nV システムの設定例
ここでは、次の例について説明します。
• 「サテライト システムの設定:例」
– 「サテライト グローバル コンフィギュレーション」
– 「ICL(サテライト ファブリック リンク)インターフェイス設定」
– 「サテライト インターフェイス設定」
– 「プライベート VRF を使用するサテライト管理」
サテライト システムの設定:例
次の例では、サテライト システムの接続を設定するための設定例を示します。
サテライト グローバル コンフィギュレーション
サテライト ID、タイプ、シリアル番号、説明、およびサテライト IP アドレスは、サテライト グローバル コンフィギュレーション サブモードで設定されます。
serial-number CAT1521B1BB
description milpitas bldg20
ICL(サテライト ファブリック リンク)インターフェイス設定
サテライトに接続されたインターフェイス上で(TenGig またはバンドル インターフェイス)、サテライト ID に関連付けられたポートを指定する必要があります。同じサテライトに接続されているすべてのファブリック リンクに、同じ(ホスト)IPv4 アドレスを使用する必要があります。同じホストからさまざまなサテライトへの接続に使用するホスト IPv4 アドレスは、すべて同一でも、それぞれ異なっていてもかまいません。
ipv4 address 10.0.0.1 255.0.0.0
ipv4 unnumbered Loopback1000
satellite-fabric-link satellite 200
remote-ports GigabitEthernet 0/0/0-30
(注) これらの例では、ルータのグローバル VRF からの IP アドレスをサテライト管理トラフィックに使用する方法を示しています。 サテライト検出および制御プロトコルの IP 接続で説明したように、これはプライベート VRF を使用して行うこともできます。このようにすると、グローバル VRF との IP アドレスの競合を防止できます。この場合は、例に示したループバック インターフェイスおよび ICL インターフェイスを、サテライト管理トラフィック専用のプライベート VRF に割り当てる必要があります。
サテライト インターフェイス設定
サテライト インターフェイスは、他の通常の GigabitEthernet インターフェイスと同様に使用できます。
interface GigabitEthernet200/0/0/0
interface GigabitEthernet200/0/0/0
ip address 99.0.0.1 255.255.255.0
interface GigabitEthernet200/0/0/2
bundle id 100 mode active
プライベート VRF を使用するサテライト管理
サテライト管理トラフィックに使用されるループバック インターフェイスと ICL を設定するときに、グローバル デフォルト ルーティング テーブルの代わりに特別なプライベート VRF を使用することができます。この VRF の IP アドレスは、そのルータで使用される他のアドレスと競合することはありません。
router(config)# vrf NV_MGMT_VRF
router(config)# address ipv4 unicast
router(config)# interface Loopback 1000
router(config)# vrf NV_MGMT_VRF
router(config)# ipv4 address 10.0.0.1 / 24
router(config)# interface TenGige 0/1/0/3
router(config)# vrf NV_MGMT_VRF
router(config)# ipv4 point-to-point
router(config)# ipv4 unnumbered Loopback 1000
router(config-nv)# satellite-fabric-link satellite 500
router(config-nv)# remote-ports GigabitEthernet 0/0/28-39
router(config)# nv satellite 500
router(config)# ipv4 address 10.0.0.2 / 24
その他の関連資料
ここでは、関連資料の参照先を示します。
関連資料
|
|
Cisco IOS XR マスター コマンド リファレンス |
『Cisco IOS XR Master Commands List』 |
Cisco IOS XR ソフトウェアでのサテライト システム ソフトウェアのアップグレードとダウングレード |
『 Cisco ASR 9000 Series Aggregation Services Router Getting Started Guide 』 |
Cisco IOS XR インターフェイス コンフィギュレーション コマンド |
『 Cisco ASR 9000 Series Aggregation Services Router Interface and Hardware Component Command Reference 』 |
Cisco IOS XR ソフトウェアのサテライト QoS 設定情報 |
『 Cisco ASR 9000 Series Aggregation Services Router Modular Quality of Service Configuration Guide』 |
サテライト システムでのレイヤ 2 および L2VPN 機能 |
『 Cisco ASR 9000 Series Aggregation Services Router L2VPN and Ethernet Services Configuration Guide 』 |
サテライト システムでのレイヤ 3 および L3VPN 機能 |
『 Cisco ASR 9000 Series Aggregation Services Router MPLS Layer 3 VPN Configuration Guide 』 |
サテライト システムでのマルチキャスト機能 |
『 Cisco ASR 9000 Series Aggregation Services Router Multicast Configuration Guide 』 |
サテライト システムでのブロードバンド ネットワーク ゲートウェイ機能 |
『Cisco ASR 9000 Series Aggregation Services Router Broadband Network Gateway Configuration Guide』 |
AAA 関連の情報およびサテライト システムでの設定 |
『 Cisco ASR 9000 Series Aggregation Services Router System Security Configuration Guide 』 |
Cisco ASR 901 ルータの設定 |
『Network Virtualization Using Cisco ASR 901 Series Aggregation Services Router as a Satellite』 |
ユーザ グループとタスク ID に関する情報 |
『 Cisco IOS XR System Security Configuration Guide 』の「 Configuring AAA Services on Cisco IOS XR Software」モジュール |
標準
|
|
この機能でサポートされる新規の標準または変更された標準はありません。また、既存の標準のサポートは変更されていません。 |
-- |
MIB
|
|
このモジュールに適用できる MIB はありません。 |
Cisco IOS XR ソフトウェアを使用して選択したプラットフォームの MIB を検索およびダウンロードするには、次の URL の Cisco MIB Locator を使用します。 http://cisco.com/public/sw-center/netmgmt/cmtk/mibs.shtml |