SIP ルート パターンの設定
Cisco Unified CallManager は、SIP ルート パターンを使用して内部コールと外部コールの両方をルーティングまたはブロックします。
ルーティングの判断基準となるのは、ドメイン名または IP アドレスです。管理者は、ドメイン、IP アドレス、および IP ネットワーク(サブネット)アドレスを追加して、それらを SIP トランク(のみ)に関連付けることができます。この方法によって、これらのドメインを宛先とする要求が、特定の SIP トランク インターフェイスを通じてルーティングされるようになります。
(注) Cisco Unified CallManager にはデフォルトの SIP ルート パターンが存在しないため、管理者がセットアップする必要があります。
ドメイン名の例:cisco.com、my-pc.cisco.com、*.com、rtp-ccm[1-5].cisco.com
ドメイン名で有効となる文字:[、-、.、0 ~ 9、A ~ Z、a ~ z、*、]
IP アドレスの例:172.18.201.119 または 172.18.201.119/32(明示的 IP ホスト アドレス)、172.18.0.0/16(IP サブネット)、172.18.201.18.21(IP サブネット)
IP アドレスで有効となる文字:0 ~9、.、および /
SIP ルート パターンの検索
ネットワーク内にはいくつかの SIP ルート パターンが存在することがあるので、Cisco Unified CallManager では、固有の条件を指定して、特定の SIP ルート パターンを見つけることができます。SIP ルート パターンを見つける手順は、次のとおりです。
(注) ブラウザ セッションでの作業中は、検索/リストの検索設定がクライアント マシンの cookie に保存されます。別のメニュー項目に移動してからこのメニュー項目に戻ってくる場合や、ブラウザを閉じてから再び新しくブラウザ ウィンドウを開いた場合でも、検索に変更を加えない限り、Cisco Unified CallManager の検索設定は保持されます。
手順
ステップ 1 [コールルーティング]>[SIPルートパターン] の順に選択します。
[SIPルートパターンの検索と一覧表示(Find and List SIP Route Patterns)]ウィンドウが表示されます。2 つのドロップダウン リスト ボックスを使用して、SIP ルート パターンを検索します。
ステップ 2 [SIPルートパターンの検索と一覧表示(Find and List SIP Route Patterns)]ウィンドウの最初のドロップダウン リスト ボックスから、次の条件のいずれかを選択します。
• [パターン]
• [説明]
• [ルートパーティション]
[SIPルートパターンの検索と一覧表示(Find and List SIP Route Patterns)]ウィンドウの 2 番目のドロップダウン リスト ボックスから、次の条件のいずれかを選択します。
• [が次の文字列で始まる]
• [が次の文字列を含む]
• [が次の文字列と等しい]
• [が次の文字列で終わる]
• [が空である]
• [が空ではない]
ステップ 3 必要に応じて適切な検索テキストを指定し、 [検索] をクリックします。
ヒント データベースに登録されている SIP ルート パターンをすべて検索するには、検索テキストを入力せずに[検索]をクリックします。
検出された SIP ルート パターンのリストが、次の項目別に表示されます。
• [パターン(Pattern)]
• [説明(Description)]
• [ルートパーティション(Route Partition)]
(注) 該当する SIP ルート パターンの横にあるチェックボックスをオンにして[選択項目の削除]をクリックすると、[SIPルートパターンの検索と一覧表示(Find and List SIP Route Patterns)]ウィンドウから複数の SIP ルート パターンを削除できます。検索結果表示のタイトルバーにあるチェックボックスをオンにして[選択項目の削除]をクリックすると、ウィンドウ内のすべての SIP ルート パターンを削除できます。
(注) 検索によって返された件数が非常に多い場合、目的の SIP ルート パターンを簡単に見つけるには、[絞り込み]チェックボックスをオンにし、[検索]をクリックします。このチェックボックスをオンにして[検索]ボタンをクリックすると、前回のクエリーの結果を対象にして検索が実行されます。検索結果を対象にして検索する必要がなくなった場合は、チェックボックスをオフにすると、次回のクエリーは新規検索として実行されます。
ステップ 4 レコードのリストで、検索条件と一致する SIP ルート パターンをクリックします。
選択した SIP ルート パターンがウィンドウに表示されます。
追加情報
「関連項目」を参照してください。
SIP ルート パターンの設定
SIP ルート パターンを追加、更新、またはコピーする手順は、次のとおりです。
手順
ステップ 1 次のいずれかの作業を行います。
• SIP ルート パターンを追加するには、 [コールルーティング] > [SIPルートパターン]の順に選択し、[新規追加] をクリックします。
• SIP ルート パターンを更新するには、「SIP ルート パターンの検索」の手順を使用してパターンを検索します。
• SIP ルート パターンをコピーするには、「SIP ルート パターンの検索」の手順を使用して、コピーするパターンを検索します。コピーするパターンに対応する[コピー]アイコンをクリックします。
[SIPルートパターンの設定(SIP Route Pattern Configuration)]ウィンドウが表示されます。
ステップ 2 適切な設定値を入力します( 表38-1 を参照)。
ステップ 3 ウィンドウ左上のツールバーに表示されている [保存] アイコンをクリックして(または、ウィンドウの一番下に表示されている [保存] ボタンをクリックして)、データを保存し、サーバをデータベースに追加します。
追加情報
「関連項目」を参照してください。
SIP ルート パターンの設定値
始める前に
SIP ルート パターンを設定するには、少なくとも 1 つの SIP プロファイルと SIP トランクを設定する必要があります。
表38-1 では、SIP ルート パターンの設定値について説明します。関連する手順については、「関連項目」を参照してください。
表38-1 SIP ルート パターンの設定値
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[パターン定義(Pattern Definition)]
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[パターンの使い方(Pattern Usage)] |
(必須)ドロップダウン リストから、[Domain Routing]または[IP Address Routing]のいずれかを選択します。 |
[パターン] |
(必須)ドメイン、サブドメイン、IP アドレス、または IP サブネットワーク アドレスを入力します。
(注) IP サブネットワーク アドレスの場合は、Classless Inter-Domain Routing(CIDR; クラスレス ドメイン間ルーティング)表記の X.X.X.X/Y にします。Y は、ネットワーク アドレスとなるアドレスのビット数を示します。
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[説明] |
このオプション エントリには、SIP ルート パターンの説明を入力します。 |
[ルートパーティション] |
パーティションを使用して SIP ルート パターンへのアクセスを制限する場合は、ドロップダウン リスト ボックスから適切なパーティションを選択します。SIP ルート パターンへのアクセスを制限しない場合は、パーティションの代わりに[<None>]を選択します。パーティションの使用方法の詳細については、「パーティションの設定」を参照してください。 Max List Box Items エンタープライズ パラメータを使用して、このドロップダウン リスト ボックスで表示するパーティションの数を設定することができます。
(注) リスト ボックスの最大項目を設定するには、[システム]>[エンタープライズパラメータ]の順に選択し、[CCMAdmin Parameters]を選択します。
(注) SIP ルート パターン、ルート フィルタ、およびパーティションの組み合せが、Cisco Unified CallManager クラスタ内で固有であることを確認してください。
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[SIPトランク(SIP Trunk)] |
(必須)ドロップダウン リストを使用して、SIP ルート パターンの関連付け先となる SIP トランクを選択します。 |
[パターンのブロック(Block Pattern)] |
このパターンをコールのルーティングに使用しない場合は、[パターンのブロック(Block Pattern)]オプション ボタンを選択します。 |
[発呼側変換(Calling Party Transformations)]
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[発呼側の外線電話マスクを使用(Use Calling Party's External Phone Mask)] |
発信コールで完全な外線電話番号を CLID(発呼側回線 ID)に使用する場合は、このチェックボックスをオンにします。また、すべての電話機で外線電話番号マスクを設定することもできます。 |
[発呼側変換マスク(Calling Party Transformation Mask)] |
変換マスク値を入力します。有効となるエントリは、数字(0 ~ 9)、ワイルドカード文字(X)、アスタリスク(*)、およびシャープ(#)です。このフィールドがブランクのときに、上記のフィールド([発呼側の外線電話マスクを使用(Use Calling Party's External Phone Mask)])がオフの場合、発信側変換は行われません。詳細については、『 Cisco Unified CallManager システム ガイド 』の「発信側番号の変換設定値」を参照してください。 |
[プレフィックス番号 (Prefix Digits、発信コール)] |
[プレフィックス番号(Prefix Digits、発信コール)]フィールドに、プレフィックス番号を入力します。有効となるエントリは、数字(0 ~ 9)、ワイルドカード文字、アスタリスク(*)、およびシャープ(#)です。
(注) 付加されたプレフィックス番号は、割り当てられたデバイスにルート指定される電話番号に影響を与えません。
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[発呼側回線IDの表示(Calling Line ID Presentation)] |
Cisco Unified CallManager は補助的なサービスとして、CLIP/CLIR(発信側の回線 ID 表示)を使用します。これは、コールごとに発信者の電話番号を許可、または制限します。 この SIP ルート パターンに対して、Cisco Unified CallManager が発信側電話番号を着信側の番号表示画面で表示するかどうかを選択します。 発信側の回線 ID 表示を変更しない場合は、[Default]を選択します。Cisco Unified CallManager で発信側の電話番号が表示されるようにする場合は、[Allowed]を選択します。Cisco Unified CallManager が発信側の電話番号を表示しないようにする場合は、[Restricted]を選択します。 このフィールドの詳細については、『 Cisco Unified CallManager システム ガイド 』の「発信側番号の変換設定値」の項にある表 17-6 を参照してください。 |
[発呼側回線名の表示(Calling Line Name Presentation)] |
Cisco Unified CallManager は補助的なサービスとして、CNIP/CNIR(発信側の名前表示)を使用します。これは、コールごとに発信者の名前を許可、または制限します。 この SIP ルート パターンに対して、Cisco Unified CallManager が発信側の名前を着信側の番号表示画面で表示するかどうかを選択します。 発信側の名前表示を変更しない場合は、[Default]を選択します。Cisco Unified CallManager で発信側の名前情報が表示されるようにする場合は、[Allowed]を選択します。Cisco Unified CallManager が発信者名情報を表示しないようにする場合は、[Restricted]を選択します。 このフィールドの詳細については、『 Cisco Unified CallManager システム ガイド 』の「発信側番号の変換設定値」の項にある表 17-6 を参照してください。 |
[接続側変換(Connected Party Transformations)]
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[接続回線IDプレゼンテーション(Connected Line ID Presentation)] |
Cisco Unified CallManager は補助的なサービスとして、COLP/COLR(接続側の回線 ID 表示)を使用します。これは、コールごとに発信者の電話番号を許可、または制限します。 この SIP ルート パターンに対して、Cisco Unified CallManager が接続側電話番号を発信側の番号表示画面で表示するかどうかを選択します。 接続側の回線 ID 表示を変更しない場合は、[Default]を選択します。接続側の電話番号を表示する場合は、[Allowed]を選択します。Cisco Unified CallManager が接続側の電話番号を表示しないようにする場合は、[Restricted]を選択します。 このフィールドの詳細については、『 Cisco Unified CallManager システム ガイド 』の「接続先情報の表示設定と制限設定」の項にある表 17-9 を参照してください。 |
[接続側回線名の表示(Connected Line Name Presentation)] |
Cisco Unified CallManager は補助的なサービスとして、CONP/CONR(接続側の名前表示)を使用します。これは、コールごとに着信側の名前を許可、または制限します。 この SIP ルート パターンに対して、Cisco Unified CallManager が接続側の名前を発信側の番号表示画面で表示するかどうかを選択します。 接続側の名前表示を変更しない場合は、[Default]を選択します。接続側の名前を表示する場合は、[Allowed]を選択します。Cisco Unified CallManager が接続側の名前を表示しないようにする場合は、[Restricted]を選択します。 このフィールドの詳細については、『 Cisco Unified CallManager システム ガイド 』の「接続先情報の表示設定と制限設定」の項にある表 17-9 を参照してください。 |
SIP ルート パターンの削除
Cisco Unified CallManager データベースから SIP ルート パターンを削除する手順は、次のとおりです。
手順
ステップ 1 「SIP ルート パターンの検索」の手順を使用して、SIP ルート パターンを検索します。
ステップ 2 一致するレコードのリストから、削除する SIP ルート パターンを選択します。
ステップ 3 ウィンドウ左上のツールバーに表示されている [選択項目の削除] アイコンをクリックして(または、ウィンドウの一番下に表示されている [選択項目の削除] ボタンをクリックして)、SIP ルート パターンを削除します。
SIP ルート パターンが使用中でない場合、Cisco Unified CallManager がパターンを削除します。SIP ルート パターンが使用中である場合は、メッセージが表示されます。
追加情報
「関連項目」を参照してください。