シスコ以外の SIP 電話機の設定
Cisco Unified CallManager Release 5.0 は、Cisco SIP IP Phone、および RFC3261 に準拠しているサードパーティ製 SIP 電話機をサポートしています。この付録では、Cisco Unified CallManager の管理ページを使用して、サードパーティ製 SIP 電話機を設定する方法について説明します。
この付録は、次の項で構成されています。
• 「SIP 電話機設定の相違点」
• 「サードパーティ製 SIP 電話機の設定チェックリスト」
• 「参考情報」
SIP 電話機設定の相違点
表C-1 では、Cisco SIP IP Phone とサードパーティ製 SIP 電話機の設定を比較してその相違点の概要を示します。
表C-1 SIP 電話機モデルの設定比較
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Cisco Unified CallManager のフェールオーバーとフェールバックのサポート
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Cisco SIP IP Phone モデル 7911、7941、7961、7970、7971 |
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Cisco SIP IP Phone モデル 7940、7960 |
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Cisco SIP IP Phone モデル 7905、7912 |
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サードパーティ製 SIP 電話機 |
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管理者が Cisco Unified CallManager の管理ページを使用してサードパーティ製 SIP 電話機を設定するときに、Cisco Unified CallManager データベースが更新されます。また、管理者はサードパーティ製 SIP 電話機上で設定手順を実行する必要もあります。次の例を参照してください。
• 電話機のプロキシ アドレスを Cisco Unified CallManager の IP アドレスまたは Fully Qualified Domain Name(FQDN; 完全修飾ドメイン名)にする必要がある。
• 電話機の電話番号を、Cisco Unified CallManager の管理ページでデバイスに設定した電話番号と一致させる必要がある。
• 電話機のダイジェスト ユーザ ID(認可 ID とも呼ばれる)を、Cisco Unified CallManager の管理ページで設定したダイジェスト ユーザ ID と一致させる必要がある。
詳細については、サードパーティ製 SIP 電話機に付属のマニュアルを参照してください。Cisco Unified CallManager の管理ページでの設定手順については、「サードパーティ製 SIP 電話機の設定チェックリスト」を参照してください。
Cisco Unified CallManager がサードパーティ製電話機を識別する方法
サードパーティ製 SIP 電話機は MAC アドレスを送信しないため、ダイジェスト認証を使用して自分自身の身元を証明する必要があります。
REGISTER メッセージには次のヘッダーが含まれています。
Authorization: Digest username="swhite",realm="ccmsipline",nonce="GBauADss2qoWr6k9y3hGGVDAqnLfoLk5",uri="sip:172.18.197.224",algorithm=MD5,response="126c0643a4923359ab59d4f53494552e"
ユーザ名 swhite は、Cisco Unified CallManager の管理ページの[エンドユーザの設定(End User Configuration)]ウィンドウに設定されているエンド ユーザと一致する必要があります(「エンド ユーザの追加」を参照)。管理者は、[電話の設定(Phone Configuration)]ウィンドウの[ダイジェストユーザ(Digest User)]フィールドで、サードパーティ製 SIP 電話機にユーザ(たとえば swhite)を設定します(「Cisco Unified IP Phone の設定」を参照)。
(注) 各エンド ユーザ ID は、([電話の設定(Phone Configuration)]ウィンドウの[ダイジェストユーザ(Digest User)]フィールドで)1 つのサードパーティ製電話機だけに割り当てることができます。同じエンド ユーザ ID がダイジェスト ユーザとして複数の電話機に割り当てられている場合、そのエンド ユーザ ID が割り当てられているサードパーティ製電話機は正しく登録されません。
サードパーティ製 SIP 電話機と TFTP
サードパーティ製 SIP 電話機は、Cisco Unified CallManager TFTP サーバを使用して設定されません。お客様が、ネイティブ電話機設定メカニズム(通常は、Web ページまたは tftp ファイル)を使用して、電話機を設定します。お客様は、Cisco Unified CallManager データベース内のデバイスおよび回線の設定と、ネイティブ電話機設定の同期を保つ必要があります(たとえば、電話機の内線番号 1002、Cisco Unified CallManager で 1002)。さらに、回線の電話番号が変更された場合、Cisco Unified CallManager の管理ページとネイティブ電話機設定メカニズムの両方でその電話番号が変更されていることを確認してください。
サードパーティ製 SIP 電話機のダイジェスト認証の使用可能化
サードパーティ製 SIP 電話機のダイジェスト認証を使用可能にするには、管理者が SIP 電話機のセキュリティ プロファイルを作成する必要があります(「電話機のセキュリティ プロファイルの設定」を参照)。[SIP電話セキュリティプロファイルの設定(SIP Phone Security Profile
Configuration)]ウィンドウで、[ダイジェスト認証を有効化(Enable Digest Authentication)]チェックボックスをオンにします。セキュリティ プロファイルの設定後、管理者は、[電話の設定(Phone Configuration)]ウィンドウを使用して、そのセキュリティ プロファイルを SIP 電話機に割り当てる必要があります。このチェックボックスがオフである場合、Cisco Unified CallManager は、エンド ユーザ ID によって電話機を識別するためにダイジェスト認証を使用し、ダイジェスト パスワードを確認しません。このチェックボックスがオンである場合、Cisco Unified CallManager はパスワードを確認します。
(注) Cisco Unified CallManager は、サードパーティ製 SIP 電話機からの Transport Layer Security(TLS)をサポートしません。
サードパーティ製 SIP 電話機の設定チェックリスト
表C-2 では、Cisco Unified CallManager の管理ページを使用してサードパーティ製 SIP 電話機を手動で設定する手順を示します。
表C-2 サードパーティ製 SIP 電話機の設定チェックリスト
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ステップ 1 |
電話機に関する次の情報を収集します。 • MAC アドレス • 電話機の物理的なロケーション • 電話機に関連付ける Cisco Unified CallManager ユーザ • パーティション、コーリング サーチ スペース、およびロケーションの情報(使用する場合) • 電話機に割り当てる回線および関連 DN の数 |
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ステップ 2 |
ダイジェスト ユーザにするエンド ユーザを設定します。
(注) サードパーティ製 SIP 電話機が認可 ID(ダイジェスト ユーザ)をサポートしない場合は、サードパーティ製電話機の DN と一致するユーザ ID を持つユーザを作成してください。たとえば、1000 という名前のエンド ユーザを作成し、電話機に 1000 という DN を作成します。このユーザを電話機に割り当てます(ステップ 8 を参照)。
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「エンド ユーザの追加」 |
ステップ 3 |
SIP プロファイルを設定します。または、デフォルト プロファイルを使用します。SIP プロファイルは、[電話の設定(Phone Configuration)]ウィンドウを使用して SIP 電話機に追加されます。
(注) サードパーティ製 SIP 電話機は、[SIPプロファイルの設定(SIP Profile Configuration)]ウィンドウの[SIPプロファイル情報(SIP Profile Information)]セクションだけを使用します。
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「SIP プロファイルの設定」 「Cisco Unified IP Phone の設定」 |
ステップ 4 |
電話機のセキュリティ プロファイルを設定します。ダイジェスト認証を使用するには、新しい電話機セキュリティ プロファイルを設定する必要があります。自動登録用に提供されている標準のノンセキュア SIP プロファイルの 1 つを使用する場合は、ダイジェスト認証を使用可能にできません。 |
「サードパーティ製 SIP 電話機のダイジェスト認証の使用可能化」 「電話機のセキュリティ プロファイルの設定」 『Cisco Unified CallManager セキュリティ ガイド』 |
ステップ 5 |
[新規電話を追加]ウィンドウから[Third-party SIP Device (Advanced)]または[Third-party SIP Device (Basic)]を選択して、サードパーティ製 SIP 電話機を追加し、設定します。
(注) [Third-party SIP Device (Basic)]は 1 つの回線をサポートし、3 つのライセンス ユニットを消費します。[Third-party SIP Device (Advanced)]は、8 つの回線とビデオをサポートし、6 つのライセンス ユニットを消費します。
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「Cisco Unified IP Phone の設定」 |
ステップ 6 |
電話機に対して回線(DN)を追加し、設定します。 |
「電話番号の設定」 |
ステップ 7 |
[エンドユーザの設定(End User Configuration)]ウィンドウで、[デバイスの割り当て(Device Associations)]を使用して SIP 電話機を選択し、サードパーティ製 SIP 電話機をユーザに関連付けます。 |
「エンド ユーザとデバイスとの関連付け」 |
ステップ 8 |
[電話の設定(Phone Configuration)]ウィンドウの[ダイジェストユーザ(Digest User)]フィールドで、ステップ 2 で作成したエンド ユーザを選択します。 |
「電話機の設定値」 |
ステップ 9 |
サードパーティ製 SIP 電話機に対して、電源を供給し、ネットワーク接続を装備して確認し、ネットワーク設定値を設定します。 |
SIP 電話機に付属のアドミニストレーション ガイドを参照してください。 |
ステップ 10 |
サードパーティ製 SIP 電話機でコールを発信します。 |
サードパーティ製 SIP 電話機に付属のユーザ ガイドを参照してください。 |