変換パターンの設定
Cisco Unified CallManager は変換パターンを使用して、ダイヤルされた番号を操作した後でコールをルーティングします。場合によってシステムは、ダイヤルされた番号を使用しないことがあります。また、公衆電話交換網(PSTN)が、ダイヤルされた番号を認識できない場合もあります。
変換パターンを追加、更新、コピー、または削除するには、次のトピックを参照してください。
• 「変換パターンの検索」
• 「変換パターンの設定」
• 「変換パターンの削除」
• 「変換パターンの設定値」
変換パターンの検索
ネットワーク内にはいくつかの変換パターンが存在することがあるので、Cisco Unified CallManager では、固有の条件を指定して、特定の変換パターンを見つけることができます。変換パターンを特定する手順は、次のとおりです。
(注) Cisco Unified CallManager の管理ページでは、ブラウザ セッションでの作業中は、変換パターンの検索設定が保持されます。別のメニュー項目に移動してからこのメニュー項目に戻ってくる場合でも、検索に変更を加えたり、ブラウザを閉じたりしない限り、変換パターンの検索設定は保持されます。
手順
ステップ 1 [コールルーティング]>[変換パターン] の順に選択します。
[変換パターンの検索と一覧表示(Find and List Translation Patterns)]ウィンドウが表示されます。
ステップ 2 最初のドロップダウン リスト ボックスから、次の条件のいずれかを選択します。
• [パターン](変換パターンの名前で検索する場合)
• [説明](変換パターンの説明で検索する場合)
• [パーティション](パーティション名で検索する場合)
(注) このドロップダウン リスト ボックスで選択する条件によって、検索時に生成される変換パターン リストのソート方法が決まります。たとえば、[説明]を選択すると、[説明(Description)]列が結果リストの左側の列に表示されます。
2 番目のドロップダウン リスト ボックスから、次の条件のいずれかを選択します。
• [が次の文字列で始まる]
• [が次の文字列を含む]
• [が次の文字列と等しい]
• [が次の文字列で終わる]
• [が空である]
• [が空ではない]
ステップ 3 必要に応じて適切な検索テキストを指定し、 [検索] をクリックします。また、ページごとに表示する項目の数も指定できます。
(注) データベースに登録されている変換パターンをすべて検索するには、検索テキストを入力せずに[検索]をクリックします。
検出された変換パターンのリストが、次の項目別に表示されます。
• [変換パターン(Translation Pattern)]
• [パーティション(Partition)]
• [説明(Description)]
• [ルートフィルタ(Route Filter)]
(注) 該当する変換パターンの横にあるチェックボックスをオンにして[選択項目の削除]をクリックすると、[変換パターンの検索と一覧表示(Find and List Translation Patterns)]ウィンドウから複数の変換パターンを削除できます。[すべてを選択]をクリックして[選択項目の削除]をクリックすると、ウィンドウ内のすべての変換パターンを削除できます。
ステップ 4 レコードのリストで、検索条件と一致する変換パターンをクリックします。
[変換パターンの設定(Translation Pattern Configuration)]ウィンドウに、選択した変換パターンが表示されます。
追加情報
「関連項目」を参照してください。
変換パターンの設定
変換パターンを設定する手順は、次のとおりです。
始める前に
変換パターンを設定する場合は、事前に、次の Cisco Unified CallManager 項目を設定してください。
• パーティション
• ルート フィルタ
• コーリング サーチ スペース
手順
ステップ 1 [コールルーティング]>[変換パターン] の順に選択します。
[変換パターンの検索と一覧表示(Find and List Translation Patterns)]ウィンドウが表示されます。
ステップ 2 次のいずれかの作業を行います。
• 既存の変換パターンをコピーするには、対象となる変換パターンを見つけて(「変換パターンの検索」を参照)、コピーする変換パターンの横にある [コピー] ボタンをクリックし、ステップ 3 に進みます。
• 新しい変換パターンを追加するには、 [新規追加] ボタンをクリックし、ステップ 3 に進みます。
• 既存の変換パターンを更新するには、対象となる変換パターンを見つけて(「電話機の検索」を参照)、ステップ 3 に進みます。
ステップ 3 表示される[変換パターンの設定(Translation Pattern Configuration)]ウィンドウで、適切な設定値を入力します( 表45-1 を参照)。
ステップ 4 [保存] をクリックします。
(注) 選択したパーティション、ルート フィルタ、および番号計画の組み合せを使用する変換パターンが固有のものであることを確認してください。重複エントリを示すエラーが表示された場合は、ルート パターンおよびハント パイロット、変換パターン、電話番号、コール パーク番号、コール ピックアップ番号、またはミートミー番号の設定ウィンドウをチェックしてください。
[変換パターンの設定(Translation Pattern Configuration)]ウィンドウに、新しく設定した変換パターンが表示されます。
追加情報
「関連項目」を参照してください。
変換パターンの設定値
表45-1 では、[変換パターンの設定(Translation Pattern Configuration)]ウィンドウ内の使用可能なフィールドについて説明します。
表45-1 変換パターンの設定値
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[パターン定義(Pattern Definition)]
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[変換パターン(Translation Pattern)] |
[変換パターン(Translation Pattern)]フィールドに、番号とワイルドカード(スペースを使用しない)を含む、変換パターンを入力します。たとえば、NANP では、通常のローカル アクセスの場合は 9.@ を、通常のプライベート ネットワーク番号計画の場合は 8XXX を入力します。大文字の A、B、C、および D を使用できます。このフィールドを空白のままにした場合は、[パーティション(Partition)]ドロップダウン リスト ボックスからパーティションを選択する必要があります。
(注) 選択したパーティション、ルート フィルタ、および番号計画の組み合せを使用する変換パターンが固有のものであることを確認してください。重複エントリを示すメッセージが表示された場合は、ルート パターンおよびハント パイロット、変換パターン、電話番号、コール パーク番号、コール ピックアップ番号、またはミートミー番号を確認してください。重複エントリを示すメッセージが表示された場合のもう 1 つの方法として、ルート プラン レポートも確認してください。
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[パーティション(Partition)] |
パーティションを選択します。パーティションを割り当てない場合は、[<None>]を選択します。[<None>]を選択した場合は、[変換パターン(Translation Pattern)]フィールドに値を入力する必要があります。 Max List Box Items エンタープライズ パラメータを使用して、このドロップダウン リスト ボックスで表示するパーティションの数を設定することができます。
(注) リスト ボックスの最大項目を設定するには、[システム]>[エンタープライズパラメータ]の順に選択し、[CCMAdmin Parameters]を選択します。
(注) 変換パターン、ルート フィルタ、およびパーティションの組み合せが、Cisco Unified CallManager クラスタ内で固有であることを確認してください。
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[説明(Description)] |
変換パターンの説明を入力します。 |
[番号計画(Numbering Plan)] |
番号計画を選択します。 変換パターンにワイルドカード @ が含まれている場合は、番号計画を選択できます。オプションで番号計画を選択すると、所定の番号パターンが制限されます。 |
[ルートフィルタ(Route Filter)] |
オプションのルート フィルタを選択すると、所定の番号パターンが制限されます。詳細については、『 Cisco Unified CallManager システム ガイド 』の「ルート パターンとハント パイロット内のワイルドカードと特殊文字」、および 「ルート フィルタの設定値」を参照してください。 表示されるルート フィルタは、[番号計画(Numbering Plan)]ドロップダウン リスト ボックスで選択する番号計画によって異なります。
(注) リスト ボックスの最大項目を設定するには、[システム]>[エンタープライズパラメータ]の順に選択し、[CCMAdmin Parameters]を選択します。
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[MLPP優先度(MLPP Precedence)] |
ドロップダウン リスト ボックスで、この変換パターンに対する MLPP 優先度の設定を次の中から選択します。 • [Executive Override]:MLPP コールに、一番高い優先度を設定します。 • [Flash Override]:MLPP コールに、2 番目に高い優先度を設定します。 • [Flash]:MLPP コールに、3 番目に高い優先度を設定します。 • [Immediate]:MLPP コールに、4 番目に高い優先度を設定します。 • [Priority]:MLPP コールに、5 番目に高い優先度を設定します。 • [Routine]:MLPP コールに、一番低い優先度を設定します。 • [Default]:着信の優先レベルは上書きされず、そのまま渡されます。
(注) 詳細については、『Cisco Unified CallManager 機能およびサービス ガイド』の「Multilevel Precedence and Preemption」の「優先順位」を参照してください。
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[コーリングサーチスペース(Calling Search Space)] |
必要に応じて、ドロップダウン リスト ボックスから、追加する変換パターン用のコーリング サーチ スペースを選択します。 Max List Box Items エンタープライズ パラメータを使用して、このドロップダウン リスト ボックスで表示するコーリング サーチ スペースの数を設定できます。
(注) リスト ボックスの最大項目を設定するには、[システム]>[エンタープライズパラメータ]の順に選択し、[CCMAdmin Parameters]を選択します。
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[ルートオプション(Route Option)] |
[ルートオプション(Route Option)]の指定内容が、この変換パターンをコールのルーティング(9.@ や 8[2-9]XX など)、またはコールのブロックに使用するかどうかを示します。[このパターンをルーティング(Route this pattern)]または[このパターンをブロック(Block this pattern)]オプション ボタンを選択してください。 [このパターンをブロック(Block this pattern)]オプション ボタンを選択した場合、この変換パターンをコールのブロックに使用する理由を選択する必要があります。ドロップダウン リスト ボックスから値を選択します。 • [No Error] • [Unallocated Number] • [Call Rejected] • [Number Changed] • [Invalid Number Format] • [Precedence Level Exceeded] |
[外部ダイヤルトーンの提供(Provide Outside Dial Tone)] |
外部ダイヤルトーンは、Cisco Unified CallManager がローカル ネットワーク外にコールをルーティングすることを示します。ネットワーク外にあると思われる各変換パターンに対してこのチェックボックスをオンにします。 |
[緊急優先(Urgent Priority)] |
Cisco Unified CallManager は、[緊急優先(Urgent Priority)]を指定してすべての変換パターンを設定します。変換パターンの優先順位は変更できません。 |
[発呼側変換(Calling Party Transformations)]
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[発呼側の外線電話番号マスクを使用(Use Calling Party's External Phone Number Mask)] |
発信コールで完全な外線電話番号を CLID(発呼側回線 ID)に使用する場合は、このチェックボックスをオンにします。 |
[発呼側変換マスク(Calling Party Transform Mask)] |
変換マスク値を入力します。NANP で有効となるエントリは、数字(0 ~ 9)、ワイルドカード文字、アスタリスク(*)、シャープ(#)、大文字の A、B、C、D、およびブランクです。このフィールドがブランクのときに、上記のフィールド([発呼側の外線電話番号マスクを使用(Use Calling Party's External Phone Number Mask)])がオフの場合、発信側変換は行われません。詳細については、「ルート リストの追加」を参照してください。 |
[プレフィックス番号 (Prefix Digits、発信コール)] |
プレフィックス番号を入力します。NANP で有効となるエントリは、数字(0 ~ 9)、ワイルドカード文字、アスタリスク(*)、シャープ(#)、大文字の A、B、C、および D です。
(注) 付加されたプレフィックス番号は、割り当てられたデバイスにルート指定される電話番号に影響を与えません。
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[発呼側回線IDの表示 (Calling Line ID Presentation)] |
Cisco Unified CallManager は補助的なサービスとして、CLIP/CLIR(発信側の回線 ID 表示)を使用します。これは、コールごとに発信者の電話番号を許可、または制限します。 この変換パターンに対して、Cisco Unified CallManager が発信側電話番号を着信側の番号表示画面で表示するかどうかを選択します。 発信側の回線 ID 表示を変更しない場合は、[Default]を選択します。Cisco Unified CallManager で発信側の電話番号が表示されるようにする場合は、[Allowed]を選択します。Cisco Unified CallManager が発信側の電話番号を表示しないようにする場合は、[Restricted]を選択します。 このフィールドの詳細については、『 Cisco Unified CallManager システム ガイド 』の「発信側番号の変換設定値」の項にある表 17-6 を参照してください。
(注) コール表示制限を設定するには、このパラメータおよび[接続回線IDプレゼンテーション(Connected Line ID Presentation)]パラメータを[プレゼンテーションインジケータを無視 (Ignore Presentation Indicators、内線コールのみ)]デバイスレベル パラメータと組み合せて使用します。同時に、これらの設定値では、各コールに対して発信側の回線または接続側の回線の表示情報を表示するか、制限するかを選択できます。[プレゼンテーションインジケータを無視(Ignore Presentation Indicators、内線コールのみ)]フィールドの詳細については、「新規ユーザ デバイス プロファイルの設定」および 「電話機の設定値」の表70-1 を参照してください。コール表示制限の詳細については、『Cisco Unified CallManager 機能およびサービス ガイド』の「Call Display Restrictions 機能」の章を参照してください。
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[発呼名プレゼンテーション(Calling Name Presentation)] |
Cisco Unified CallManager は補助的なサービスとして、CNIP/CNIR(発信側の名前表示)を使用します。これは、コールごとに発信者の名前を許可、または制限します。 この変換パターンに対して、Cisco Unified CallManager が発信側の名前を着信側の表示画面で表示するかどうかを選択します。 発信側の名前表示を変更しない場合は、[Default]を選択します。Cisco Unified CallManager で発信側の名前情報を表示させる場合は、[Allowed]を選択します。Cisco Unified CallManager が発信側の名前情報を表示しないようにする場合は、[Restricted]を選択します。 このフィールドの詳細については、『 Cisco Unified CallManager システム ガイド 』の「発信側番号の変換設定値」の項にある表 17-6 を参照してください。 |
[接続側変換(Connected Party Transformations)]
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[接続回線IDプレゼンテーション(Connected Line ID Presentation)] |
Cisco Unified CallManager は補助的なサービスとして、COLP/COLR(接続側の回線 ID 表示)を使用します。これは、コールごとに発信者の電話番号を許可、または制限します。 この変換パターンに対して、Cisco Unified CallManager が接続側電話番号を発信側の番号表示画面に表示するかどうかを選択します。 接続側の回線 ID 表示を変更しない場合は、[Default]を選択します。接続側の電話番号を表示する場合は、[Allowed]を選択します。Cisco Unified CallManager が接続側の電話番号を表示しないようにする場合は、[Restricted]を選択します。 このフィールドの詳細については、『 Cisco Unified CallManager システム ガイド 』の「接続先情報の表示設定と制限設定」の項にある表 17-9 を参照してください。 |
[接続名プレゼンテーション(Connected Name Presentation)] |
Cisco Unified CallManager は補助的なサービスとして、CONP/CONR(接続側の名前表示)を使用します。これは、コールごとに着信側の名前を許可、または制限します。 この変換パターンに対して、Cisco Unified CallManager が接続側の名前を発信側の画面表示に表示するかどうかを選択します。 接続側の名前表示を変更しない場合は、[Default]を選択します。接続側の名前を表示する場合は、[Allowed]を選択します。Cisco Unified CallManager が接続側の名前を表示しないようにする場合は、[Restricted]を選択します。 このフィールドの詳細については、『 Cisco Unified CallManager システム ガイド 』の「接続先情報の表示設定と制限設定」の項にある表 17-9 を参照してください。 |
[着信側変換(Called Party Transformations)]
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[番号の削除(Discard Digits)] |
この変換パターンに関連付ける数字破棄命令を選択します。詳細については、『 Cisco Unified CallManager システム ガイド 』の「数字破棄命令」を参照してください。
(注) 表示される数字破棄命令は、[番号計画(Numbering Plan)]ドロップダウン リスト ボックスで選択する番号計画によって異なります。
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[着信側変換マスク(Called Party Transform Mask)] |
変換マスク値を入力します。NANP で有効となるエントリは、数字(0 ~ 9)、ワイルドカード文字、アスタリスク(*)、シャープ(#)、大文字の A、B、C、D、およびブランクです。このフィールドがブランクである場合、変換は行われません。ダイヤルされた番号が、ダイヤルされたとおりに送信されます。 |
[プレフィックス番号 (Prefix Digits、発信コール)] |
プレフィックス番号を入力します。NANP で有効となるエントリは、数字(0 ~ 9)、ワイルドカード文字、アスタリスク(*)、シャープ(#)、大文字の A、B、C、D、およびブランクです。
(注) 付加されたプレフィックス番号は、割り当てられたデバイスにルート指定される電話番号に影響を与えません。
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追加情報
「関連項目」を参照してください。
変換パターンの削除
変換パターンを削除する手順は、次のとおりです。
手順
ステップ 1 [コールルーティング]>[変換パターン] の順に選択します。
ステップ 2 削除する変換パターンを見つけます。「変換パターンの検索」を参照してください。
ステップ 3 削除する変換パターンのチェックボックスをオンにして、 [選択項目の削除] をクリックします。
この操作を実行すると取り消せないことを確認するメッセージが表示されます。
ステップ 4 変換パターンを削除するには、 [OK] をクリックします。削除操作を取り消すには、 [キャンセル] をクリックします。
注意 変換パターンを削除するときは、削除する変換パターンが正しいか慎重に確認してください。削除した変換パターンを元に戻すことはできません。不用意に削除すると、削除した変換パターンを作成し直す必要があります。
ヒント 変換パターンの削除は、削除する変換パターンを見つけて表示し、[削除]をクリックすることによっても実行できます。
追加情報
「関連項目」を参照してください。