自動登録処理の概要
自動登録の目的は、Cisco UMG で正規の Cisco Unity Express 3.1 エンドポイントを自動的に「検出」することです。
(注) 現在、自動登録できるエンドポイントのタイプは Cisco Unity Express 3.1 だけです。この項では、特に指定がない限り「エンドポイント」とは、このタイプのエンドポイントだけを指しています。
メッセージング ゲートウェイは、エンドポイントから送信された自動登録メッセージにある共有秘密情報を検証することで、エンドポイントが正規のものかどうかを検出します。検証に成功すると、VPIM メッセージは信頼できるピア間だけで交換されるようになります。
自動登録処理は、エンドポイントの起動後に開始されます。正しく設定されたエンドポイントは自動登録が可能で、次の情報を持っています。
• そのエンドポイントのプライマリ(場合によってはセカンダリ)メッセージング ゲートウェイのロケーション ID と IP アドレスまたはドメイン名。
• メッセージング ゲートウェイが認識している登録 ID とパスワード。
– Cisco UMG での ID およびパスワードの設定については、『 Cisco UMG 1.0 CLI Administrator Guide 』を参照してください。
– Cisco Unity Express 3.1 での ID およびパスワードの設定については、次の Cisco UMG への自動登録の設定で説明します。
処理を開始すると、エンドポイントはプライマリ Cisco UMG メッセージング ゲートウェイ、セカンダリ メッセージング ゲートウェイ(セカンダリが設定されている場合)の順に、登録要求を送信します。登録メッセージとは、独自のロケーション ID、ブロードキャスト ID など、エンドポイント自体に関する情報です。プライマリ メッセージング ゲートウェイで、登録中に設定上の問題が発生すると(ロケーション ID がないなど)、処理に失敗し、エンドポイントはセカンダリ メッセージング ゲートウェイへの登録を試みません。異なる性質の問題(接続の問題など)が発生した場合、エンドポイントは処理を続行し、セカンダリ メッセージング ゲートウェイへの登録を試みます。
エンドポイントが自動登録を行うと、メッセージング ゲートウェイは、信頼できるエンドポイント テーブルにそのエンドポイントを追加します。エンドポイントは、登録されたメッセージング ゲートウェイとの間で VPIM メッセージを送受信したり、リモート ユーザ情報を取得できるようになります。
登録の数分後に実行される自動ディレクトリ情報交換によって、メッセージング ゲートウェイはエンドポイントのプロパティを学習できます。
タイプが Cisco Unity Express 3.0 以降、Cisco Unity、および Avaya Interchange のエンドポイントは、自動登録をサポートしていないため、メッセージング ゲートウェイから個別にプロビジョニングする必要があります。この手順については、『 Cisco UMG 1.0 CLI Administrator Guide 』を参照してください。実行している Cisco Unity Express 3.1 で自動登録が有効になっていないエンドポイントは、他のタイプのエンドポイントと同様に扱われます。
Cisco UMG への自動登録の設定
Cisco Unity Express 3.1 以降を実行しているエンドポイントは、Cisco Unified Messaging Gateway に自動登録できます。エンドポイントがオンラインになると、そのエンドポイントはメッセージング ゲートウェイ(設定されている場合にはプライマリとセカンダリの両方)を検索して自分自身を登録します。それに対して、自動登録とは対照的に手動のプロビジョニングでは、そのメッセージング ゲートウェイ上で各エンドポイントのすべての関連する詳細情報を設定する必要があります。Cisco Unity Express 3.1 を実行していないエンドポイントでは、使用可能なオプションはこれだけです。
メッセージング ゲートウェイはエンドポイントを承認すると、ピアとディレクトリを交換することで、そのエンドポイントが現在オンラインであることをシステム全体に知らせます。自動登録を有効にすると、エンドポイントまたはメッセージング ゲートウェイがオフラインになった場合に、エンドポイントは両方がオンラインに戻るとすぐに自動的に再登録します。
自動登録を有効にするには、その前にプライマリ メッセージング ゲートウェイ、次にセカンダリ メッセージング ゲートウェイの順にアクセス情報を指定する必要があります。この指定の後に、自動登録を有効にします。これらのコマンドを実行すると、メッセージング ゲートウェイのプロファイルが Cisco Unity Express 3.1 の実行コンフィギュレーションに保存されます。
(注) エンドポイントは、messaging-gateway registration コマンドを実行するまで自動登録されません。
注意 設定を永続的なものにするには、設定を startup-config にコピーする必要があります。
write コマンドを次のように使用して、現在の設定をスタートアップ コンフィギュレーションに保存します。
概略手順
1. config t
2. messaging-gateway registration
3. messaging-gateway primary location-id umg-ip-addr [ port umg-port ]
4. username umg-reg-id password encryption-level umg-passwd
5. (オプション) retry-interval retry-interval
6. end
7. (オプション) messaging-gateway secondary location-id umg-ip-addr [ port umg-port ]
8. (オプション) username umg-reg-id password encryption-level umg-password
9. (オプション) retry-interval retry-interval
10. end
11. exit
12. show messaging-gateway
詳細手順
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ステップ 1 |
config t
se-10-0-0-0# config t |
設定モードを開始します。 |
ステップ 2 |
messaging-gateway registration
se-10-0-0-0(config)# messaging-gateway registration |
エンドポイント(Cisco Unity Express)が、プライマリ メッセージング ゲートウェイに登録メッセージを送信し、場合によってはセカンダリ メッセージング ゲートウェイに登録メッセージを送信します(プライマリ側への登録が設定エラーのため失敗した場合を除きます)。 |
ステップ 3 |
messaging-gateway primary location-id umg-ip-addr [ port umg-port ]
se-10-0-0-0(config)# messaging-gateway primary 100 192.0.2.0 port 8080 |
ゲートウェイ設定モードを開始し、プライマリ メッセージング ゲートウェイの次の情報を指定します。 • location-id :プライマリ メッセージング ゲートウェイのロケーション ID。 • umg-ip-addr :プライマリ メッセージング ゲートウェイの IP アドレスまたはドメイン名。 • (オプション) port :プライマリ メッセージング ゲートウェイがリッスンするポート。デフォルト ポートは 80 です。 プライマリ Cisco UMG は、セカンダリの前に設定する必要があります。このように設定しないと、エラー メッセージ「Primary messaging gateway needs to be configured first.」が表示されます。 |
ステップ 4 |
username umg-reg-id password encryption-level umg-password
se-10-0-0-0(config-gateway)# username cue31 password text herein |
(オプション)メッセージング ゲートウェイへの登録の承認に必要なユーザ名とパスワードを指定します。 • umg-reg-id :メッセージング ゲートウェイに登録するためにエンドポイントが使用する登録 ID。 複数のエンドポイントに同じ umg-reg-id が割り当てられることがあるため、ロケーション ID と同じにする必要はありません。 暗号化されたパスワードと、暗号化されていないパスワードのいずれかを指定できます。つまり、使用するのは暗号化されたパスワードおよびテキスト トークンです。 • encryption-level :この変数に指定可能な値は次の 2 つです。 – text – encrypted • umg-password :メッセージング ゲートウェイに登録するためのパスワードは、最大長 x の英数字の文字列です。 |
ステップ 5 |
retry-interval retry-interval
se-10-0-0-0(config-gateway)# retry-interval 2 |
(オプション)再試行間隔とは、エンドポイントがメッセージング ゲートウェイへの再登録を試みるまでの時間です。この値は分単位で表します。デフォルトは 5 分間です。 |
ステップ 6 |
end
se-10-0-0-0(config-gateway)# end |
ゲートウェイ設定モードを終了し、設定モードを開始します。 |
ステップ 7 |
(オプション) messaging-gateway secondary location-id umg-ip-addr [ port umg-port ]
se-10-0-0-0(config)# messaging-gateway secondary 200 192.0.2.1 port 8080 |
ゲートウェイ設定モードを開始し、セカンダリ メッセージング ゲートウェイの次の情報を指定します。 • location-id :セカンダリ メッセージング ゲートウェイのロケーション ID。 • umg-ip-addr :セカンダリ メッセージング ゲートウェイの IP アドレスまたはドメイン名。 • (オプション) port :セカンダリ メッセージング ゲートウェイがリッスンするポート。デフォルト ポートは 80 です。 セカンダリ Cisco UMG は、プライマリの後で設定する必要があります。このように設定しないと、エラー メッセージ「Primary messaging gateway needs to be configured first.」が表示されます。 |
ステップ 8 |
(オプション) username umg-reg-id password encryption-level umg-password
se-10-0-0-0(config-gateway)# username cue31 password text herein |
(オプション)メッセージング ゲートウェイへの登録の承認に必要なユーザ名とパスワードを指定します。 • umg-reg-id :メッセージング ゲートウェイに登録するためにエンドポイントが使用する登録 ID。 複数のエンドポイントに同じ umg-reg-id が割り当てられることがあるため、ロケーション ID と同じにする必要はありません。 暗号化されたパスワードと、暗号化されていないパスワードのいずれかを指定できます。つまり、使用するのは暗号化されたパスワードおよびテキスト トークンです。 • encryption-level :この変数に指定可能な値は次の 2 つです。 – text – encrypted • umg-password :メッセージング ゲートウェイに登録するためのパスワードは、最大長 x の英数字の文字列です。 |
ステップ 9 |
(オプション) retry-interval retry-interval
se-10-0-0-0(config-gateway)# retry-interval 2 |
(オプション)再試行間隔とは、エンドポイントがメッセージング ゲートウェイへの再登録を試みるまでの時間です。この値は分単位で表します。デフォルトは 5 分間です。 |
ステップ 10 |
end
se-10-0-0-0(config-gateway)# end |
ゲートウェイ設定モードを終了し、設定モードを開始します。 |
ステップ 11 |
messaging-gateway registration
se-10-0-0-0(config)# messaging-gateway registration |
エンドポイントが、プライマリ メッセージング ゲートウェイに登録メッセージを送信し、場合によってはセカンダリ メッセージング ゲートウェイに登録メッセージを送信します(プライマリ側への登録が設定エラーのため失敗した場合を除きます)。 |
ステップ 12 |
end
se-10-0-0-0(config)# end |
設定モードを終了し、EXEC モードを開始します。 |
ステップ 13 |
show messaging-gateway
se-10-0-0-0# show messaging-gateway |
(オプション)メッセージング ゲートウェイへの登録に関連する詳細情報、成功または成功以外を表示します。詳細については、「Cisco Unity Express エンドポイントの登録ステータスの確認」を参照してください。 |
ステップ 14 |
write memory
se-10-0-0-0# write memory |
running-config を startup-config にコピーし、エンドポイントがダウンした場合でも、上記の自動登録設定が失われないようにします。 |
例
Cisco Unity Express 3.1 エンドポイントで次のコマンドを実行すると、Cisco UMG に自動登録するように設定してから、自動登録を有効にして、最後に設定を startup-config に書き込みます。
se-10-0-0-0(config)# messaging-gateway primary 100 192.0.2.0 port 8080
se-10-0-0-0(config-gateway)# username cue31 password text herein
se-10-0-0-0(config-gateway)# retry-interval 2
se-10-0-0-0(config-gateway)# end
se-10-0-0-0(config)# messaging-gateway secondary 200 192.0.2.1 port 8080
se-10-0-0-0(config-gateway)# username cue31 password text herein
se-10-0-0-0(config-gateway)# retry-interval 2
se-10-0-0-0(config-gateway)# end
se-10-0-0-0(config)# messaging-gateway registration
se-10-0-0-0# write memory
Cisco Unity Express エンドポイントの手動登録
Cisco UMG システムに Cisco Unity Express エンドポイントを追加する必要があるときに、次の 2 つの場合があります。
• Cisco Unity Express 3.0 以降を実行している。
• Cisco Unity Express 3.1 を実行しているエンドポイントで自動登録処理を使用しない。
このような場合は、Cisco UMG から手動でプロビジョニングする必要があります。先にエンドポイントを設定してから、次に Cisco UMG でそのエンドポイントをプロビジョニングしてください。
(注) この手順を実行する必要があるのは、エンドポイントの初期設定をまだ行っていない場合だけです。エンドポイントがすでに動作している場合は、以下のすべての手順が済んでいるはずです。その場合は、エンドポイントでこれ以上何も実行する必要がありません。
概略手順
1. config t
2. network location-id number
3. (オプション) name location-name
4. (オプション) abbreviation name
5. email domain domain-name
6. voicemail phone-prefix digit string
7. (オプション)voicemail extension-length number [min number | max number]
8. (オプション)voicemail vpim-encoding {dynamic | G711ulaw | G726}
9. (オプション)voicemail spoken-name
10. end
リモート ロケーションごとにステップ 2 ~ 10 を繰り返します。
11. network local location-id number
12. exit
13. show network locations configured
14. show network detail location-id number
15. show network detail local
16. show network queues
詳細手順
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ステップ 1 |
config t
se-10-0-0-0# config t |
設定モードを開始します。 |
ステップ 2 |
network location-id number
se-10-0-0-0(config)# network location-id 9 |
ロケーションを追加または変更するためのロケーション設定モードを開始します。 • number:ロケーションに割り当てる一意の ID 番号。この番号は、ロケーションを識別するために使用され、ユーザが TUI でアドレス指定機能を実行するときに入力されます。この番号の最大長は 7 桁の数字です。Cisco Unity Express は、システムあたり最大 500 のロケーションをサポートします。 • ロケーションを削除するには、このコマンドの no 形式を使用します。 |
ステップ 3 |
name location-name
se-10-0-0-0(config-location)# name “San Jose” |
(オプション)ロケーションを識別するための説明的な名前。スペースを使用する場合は、名前を二重引用符で囲みます。 • ロケーション名の説明を削除するには、このコマンドの no 形式を使用します。 |
ステップ 4 |
abbreviation name
se-10-0-0-0(config-location)# abbreviation sjcal |
(オプション)ユーザが TUI でアドレス指定機能を実行するときに再生されるロケーションの英数字の短縮形を作成します。6 文字以上入力することはできません。 • 短縮形を削除するには、このコマンドの no 形式を使用します。 |
ステップ 5 |
email domain domain-name
se-10-0-0-0(config-location)# email domain mycompany.com |
ロケーションの電子メール ドメイン名または IP アドレスを設定します。ドメイン名は、リモート ロケーションに VPIM メッセージを送信するときに追加されます(たとえば、「4843000@mycompany.com」)。ドメイン名も IP アドレスも設定しない場合、このロケーションの Cisco Unity Express システムはネットワーク メッセージを受信できません。 • 電子メール ドメイン名または IP アドレスを削除してネットワーキングを無効にするには、このコマンドの no 形式を使用します。
注意 ネットワーク ロケーションから電子メール ドメインを削除すると、Cisco Unity Express モジュールからそのロケーションへのネットワーキングは自動的に無効になります。
ローカル ロケーションの電子メール ドメインを削除すると、その Cisco Unity Express モジュール上のネットワーキングは無効になります。
ロケーションを再び有効にするには、有効な電子メール ドメインをそのロケーションに割り当てます。
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ステップ 6 |
voicemail phone-prefix digit-string
se-10-0-0-0(config-location)# voicemail phone-prefix 484 |
(オプション)ロケーションのユーザの VPIM アドレスを作成するために内線番号に追加される電話番号プレフィックスを設定します。プレフィックスは、電子メール ドメインが複数のロケーションをサポートし、ロケーション間の内線番号が一意でない場合にだけ必要です。有効な値は 1 ~ 15 桁です。デフォルト値は空白です。 • 電話プレフィックスを削除するには、このコマンドの no 形式を使用します。 |
ステップ 7 |
voicemail extension-length {number | min number max number}
se-10-0-0-0(config-location)# voicemail extension-length 8 se-10-0-0-0(config-location)# voicemail extension-length min 5 max 9 |
(オプション)ロケーションに対するボイスメールの内線番号の桁数を設定します。 • number:ロケーションの内線番号の桁数を設定します。 • max number:内線番号の最小桁数を設定します。デフォルト値は 2 です。 • min number:内線番号の最大桁数を設定します。デフォルト値は 15 です。 • 内線番号の桁数に関する設定を削除するには、このコマンドの no 形式を使用します。 |
ステップ 8 |
voicemail vpim-encoding {dynamic | G711ulaw | G726}
se-10-0-0-0(config-location)# voicemail vpim-encoding G711ulaw |
(オプション)このロケーションにボイスメール メッセージを転送するときに使用する符号化方式を設定します。 • dynamic:Cisco Unity Express は、ロケーションとネゴシエートして符号化方式を決定します。 • G711ulaw:Cisco Unity Express は、常にメッセージを G.711 mu-law の .wav ファイルとして送信します。これは、受信システムが G.711 mu-law 符号化をサポートしている場合(Cisco Unity など)にだけ設定します。 • G726:Cisco Unity Express は、常にメッセージを G726(32K ADPCM)として送信します。これは、低帯域幅接続の場合、または Cisco Unity Express の接続先のシステムが G.711 u-law をサポートしていない場合に使用します。 • デフォルト値は dynamic です。 • 符号化をデフォルト値に戻すには、このコマンドの no または default 形式を使用します。 |
ステップ 9 |
voicemail spoken-name
se-10-0-0-0(config-location)# voicemail spoken-name |
(オプション)ボイスメール発信者の音声名をメッセージの一部として送信する機能を有効にします。音声名が送信された場合、音声名は受信されたメッセージの冒頭に再生されます。デフォルトでは有効になっています。 • 音声名の送信を無効にするには、このコマンドの no 形式を使用します。 |
ステップ 10 |
end
se-10-0-0-0(config-location)# end |
ロケーション設定モードを終了します。 |
ステップ 11 |
network local location-id number
se-10-0-0-0(config)# network local location-id 1 |
ロケーション ID 番号で識別されたローカル Cisco Unity Express システムへのネットワーキングを有効にします。 • ローカル ロケーションを削除するには、このコマンドの no 形式を使用します。
注意 ローカル ネットワーク ロケーションを削除してから設定を保存した場合、Cisco Unity Express をリロードしても、ローカル ネットワーク ロケーションは無効のままになります。Cisco Unity Express の再起動後、
network local location-id コマンドを再入力し、このロケーションでのネットワークを再び有効にします。
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ステップ 12 |
exit
se-10-0-0-0(config)# exit |
設定モードを終了します。 |
ステップ 13 |
show network locations configured
se-10-0-0-0# show network locations configured |
(オプション)設定された Cisco Unity Express ロケーションごとに、ロケーション ID、名前、短縮形、およびドメイン名を表示します。 |
ステップ 14 |
show network detail location-id number
se-10-0-0-0# show network detail location-id 9 |
(オプション)送受信メッセージの数など、指定したロケーション ID のネットワーク情報を表示します。 |
ステップ 15 |
show network detail local
se-10-0-0-0# show network detail local |
(オプション)送受信メッセージの数など、ローカル Cisco Unity Express ロケーションのネットワーク情報を表示します。 |
ステップ 16 |
show network queues
se-10-0-0-0# show network queues |
(オプション)この Cisco Unity Express システムから送信される、発信キュー内のメッセージに関する情報を表示します。キュー情報は、緊急ジョブ キュー情報、通常ジョブ キュー情報、および実行ジョブ情報の 3 つに分けて表示されます。 |
例
次の例は、サンノゼにある Mycompany 社の通話制御システムに対する show network コマンドの出力結果を示しています。ここでは、6 つのリモート Cisco Unity Express サイトからリモート ボイスメールが送信されています。
se-10-0-0-0# show network locations
101 'San Jose' SJC sjc.mycompany.com
102 'Dallas/Fort Worth' DFW dfw.mycompany.com
201 'Los Angeles' LAX lax.mycompany.com
202 'Canada' CAN can.mycompany.com
301 'Chicago' CHI chi.mycompany.com
302 'New York' NYC nyc.mycompany.com
401 'Bangalore' BAN bang.mycompany.com
se-10-0-0-0# show network detail location-id 102
Email domain: dfw.mycompany.com
Minimum extension length: 2
Maximum extension length: 15
Send spoken name: enabled
se-10-0-0-0# show network detail local
Email domain: sjc.mycompany.com
Minimum extension length: 2
Maximum extension length: 15
Send spoken name: enabled
次の例は、show network queues コマンドの出力結果を示しています。出力結果には、次のフィールドが含まれます。
• ID:ジョブ ID。
• Retry:Cisco Unity Express がこのジョブをリモート ロケーションに送信しようとした回数。
• Time:ジョブが再送信される時刻。
se-10-0-0-0# show network queues
ID TYPE TIME RETRY SENDER RECIPIENT
107 VPIM 06:13:26 20 jennifer 1001@sjc.mycompany.com
106 VPIM 06:28:25 20 jennifer 1001@sjc.mycompany.com
ID TYPE TIME RETRY SENDER RECIPIENT
123 VPIM 16:33:39 1 andy 9003@lax.mycompany.com
ID TYPE TIME RETRY SENDER RECIPIENT
122 VPIM 16:33:23 1 andy 9001@lax.mycompany.com
124 VPIM 16:34:28 1 andy 9003@lax.mycompany.com
125 VPIM 16:34:57 1 andy 9002@lax.mycompany.com
126 VPIM 16:35:43 1 andy 9004@lax.mycompany.com
エンドポイントで上記の手順の実行後、エンドポイントのプライマリ メッセージング ゲートウェイになる Cisco UMG で、『 Cisco UMG 1.0 CLI Administrator Guide 』の説明に従って、エンドポイントを手動でプロビジョニングします。
エンドポイントのプライマリ メッセージング ゲートウェイで Cisco UMG コマンド location-id cue enabled (『 Cisco UMG 1.0 CLI Administrator Guide 』で詳しく説明)を実行し、エンドポイントを登録します。
そのメッセージング ゲートウェイでコマンド show endpoint local を使用し、エンドポイントが登録されていることを確認します。
Cisco Unity Express エンドポイントの登録ステータスの確認
Cisco Unity Express EXEC モードで show messaging-gateway コマンドを使用すると、現在の Cisco Unity Express 3.1 以降のバージョンのエンドポイントがメッセージング ゲートウェイに登録されているかどうかを確認でき、登録に関連するすべての詳細情報(成功またはその他)も調べることができます。
プライマリ メッセージング ゲートウェイおよびセカンダリ メッセージング ゲートウェイとして設定した Cisco UMG と、それぞれのポート番号を確認できます。ステータス カラムの表示は、エンドポイントがメッセージング ゲートウェイに正常に登録されたかどうかを示しています。
表 22 show messaging-gateway の出力
AutoRegister to messaging gateway(s) |
Enabled または Disabled |
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Remote directory lookup |
Enabled または Disabled |
with TUI prompt または without TUI prompt |
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Primary messaging gateway または Secondary messaging gateway |
IP アドレス(ポート番号) |
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Status |
Registered または Not Registered |
登録済みの場合は、初期登録確認のタイムスタンプ、登録されていない場合は、その理由がコードで表示されます( 表 23 を参照)。 |
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Default route |
Enabled または Disabled |
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Location-id |
メッセージング ゲートウェイのロケーション ID |
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Reg-id |
Cisco UMG が認識するエンドポイントからの登録ユーザ名 |
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Reg-password |
(Not displayed) |
Cisco UMG が認識するエンドポイントからの登録パスワード。表示されません。 |
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エンドポイントが登録を再試行するまでの時間(分)。デフォルトは 5 分間です。 |
設定されていない場合は表示されません。 |
エンドポイントが正常に登録された場合は、ステータス カラムに初期登録の日付と時刻が表示されます。Cisco Unity Express または Cisco UMG のどちらも解決できないボイスメール アドレス宛てのメッセージに関して、デフォルトのルーティング先設定を確認することもできます。たとえば、Cisco Unity Express ローカル検索または Cisco UMG リモート検索で検出できない電話番号を指定した場合、メッセージはデフォルトのルーティング先に転送されます。
エンドポイントが正常に登録されなかった場合は、失敗の理由がステータス カラムに表示されます。
表 23 show messaging-gateway:ステータス コード
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Registered |
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Not registered |
自動登録が有効になっていません。 |
Not configured |
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Not registered (general error) |
この表に示されていないエラーによって、自動登録が失敗しました。 |
Not registered (connection timeout) |
接続がタイムアウトしました。 |
Not registered (authentication failed) |
認証に失敗しました。 |
Not registered (link is down) |
リンクがダウンしています。 |
Not registered (location is forbidden) |
そのロケーション ID の Cisco Unity Express エンドポイントは、Cisco UMG によってブロックされたために登録できません(エンドポイントの登録を禁止する方法については、『 Cisco UMG 1.0 CLI Administrator Guide 』を参照)。 |
Not Registered (duplicated location) |
Cisco Unity Express のロケーション ID が、グローバルに一意ではありません。システム内に、同じロケーション ID を持つ別のエンティティがあります。 |
Not Registered (invalid configuration) |
セカンダリ メッセージング ゲートウェイのロケーション ID がプライマリ メッセージング ゲートウェイに設定されていない、などの一般的な設定エラー。 |
Not Registered (manually de-registered) |
メッセージング ゲートウェイのアクセス情報の更新など、手動でトリガーされた再登録を示す中間状態。 |
Cisco Unity Express 3.1 以降のバージョンのエンドポイントで次のコマンドを実行すると、その登録ステータスが示されます。
se-10-0-0-0# show messaging-gateway
AutoRegister to messaging gateway(s) : Enabled
Remote directory lookup : Enabled (without TUI prompt)
Primary messaging gateway :
Status : Registered (Sun Jun 10 20:35:43 GMT 2007)
Reg-password : (Not displayed)
Retry-interval : 5 minute(s)
Secondary messaging gateway :
リモート検索の有効化または無効化(TUI による確認付きの場合または確認なしの場合)
リモート ディレクトリ検索の有効化(TUI プロンプトがない場合)
Cisco Unity Express 3.1 エンドポイントで messaging-gateway registration コマンドを実行して自動登録を有効にすると、エンドポイントでリモート検索の自動実行も有効になります。検索に時間がかかる可能性があることをユーザに通知する、短いプロンプトも表示されます。
リモート ディレクトリ検索の有効化(TUI プロンプトがある場合)
リモート ディレクトリ検索機能を有効にしても、TUI フロー機能でのディレクトリ検索の確認は有効になりません。この確認では、ローカルに一致する項目がない場合にリモート検索を実行するかどうかを、Cisco Unity Express 3.1 がユーザに問い合せます。TUI ディレクトリ検索の確認を有効にするには、設定モード コマンド messaging-gateway directory lookup tui-prompt を使用します。
リモート ディレクトリ検索の無効化
リモート検索をまったく実行しないようにするには、 no messaging-gateway directory lookup コマンドを実行してリモート検索を無効にします。
(注) リモート ディレクトリ検索機能を無効にすると、TUI フローでディレクトリ検索の確認も無効になります。反対に、TUI フローでディレクトリ検索の確認を有効にすると、リモート ディレクトリ検索も有効になります。
ステータスの表示
これらの機能のステータスを表示するには、 show messaging-gateway コマンドを使用し、次の出力が表示されます。
リモート ディレクトリ検索のステータス
• 表示なし:リモート ディレクトリ検索が無効です。
• 表示あり:リモート ディレクトリ検索が有効です。
– Enabled (with TUI prompt):TUI 確認プロンプトが有効になっています。
– Enabled (without TUI prompt):TUI 確認プロンプトが無効になっています。
キャッシュと設定済みネットワーク ロケーションの表示
Cisco Unity Express 3.1 上でキャッシュされたすべてのリモート ロケーション エントリのリストを表示するには、EXEC モードの show network locations cached コマンドを使用します。
Cisco Unity Express 3.1 で設定されたすべてのリモート ロケーション エントリのリストを表示するには、 show network locations configured コマンドを使用します。このコマンドは、以前の show network locations コマンドを置き換えるものです。
ロケーションの更新
Cisco Unity Express 3.1 でキャッシュされたロケーション エントリを手動で更新するには、EXEC モードで network location cache refresh id コマンドを使用します。正常に実行された場合、このコマンドは応答を返しません。正常に実行されなかった場合は、エラー メッセージが表示されます。
キャッシュされたロケーションに対する有効期限の設定
Cisco Unity Express 3.1 でキャッシュされたロケーションに対して有効期限を設定するには、設定モードで network location cache expiry int コマンドを使用します。 int 値は、日数を表します。デフォルトでは 4 に設定されます。 no コマンドでは、この値がデフォルト値に戻ります。この値は nvgen メソッドによって保持されます。データベースには保存されません。
NAT デバイスのオーバーロード:エンドポイントでの結果
次の場合は、一方のエンドポイントがプライマリ メッセージング ゲートウェイと完全に接続されるように設定できます。
• IP アドレスが 1 つだけ割り当てられた NAT デバイスの背後に、2 つの Cisco Unity Express エンドポイントがある(オーバーロード状態)。
• この 2 つのエンドポイントには、2 つの異なるメッセージング ゲートウェイが、プライマリ メッセージング ゲートウェイとして設定されている。
(注) もう一方のエンドポイントは、HTTP 関連のアクティビティだけを実行でき(正しく設定されていることが前提)、SMTP アクティビティは実行できません。