Cisco CallManager アドミニストレーション ガイド Release 4.2(1)

Survivable Remote Site Telephony の設定

---

Survivable Remote Site Telephony（SRST）リファレンスは、デバイス用の他のすべての Cisco CallManager サーバが到達不能になった場合に、限定された Cisco CallManager 機能を提供するゲートウェイを構成します。SRST リファレンスは通常、デバイス プールに割り当てられており、Cisco CallManager が到達不能になった場合に、コールを行うデバイスがコールを実行しようとして検索するゲートウェイを決定します。SRST リファレンスの詳細については、
『 Cisco CallManager システム ガイド 』の「SRST リファレンス」を参照してください。

SRST リファレンスを追加、更新、コピー、または削除するには、次のトピックを参照してください。

• 「SRST リファレンスの検索」

• 「SRST リファレンスの追加」

• 「SRST リファレンスの更新」

• 「SRST リファレンスのコピー」

• 「SRST リファレンスの削除」

• 「SRST リファレンスの設定値」

SRST リファレンスの検索

ネットワーク内にはいくつかの SRST リファレンスが存在することがあるので、Cisco CallManager では、固有の条件を指定して、特定の SRST リファレンスを見つけることができます。特定のユーザによって定義された SRST リファレンスを見つけるには、次の手順を実行します。

（注） Cisco CallManager Administration では、ブラウザ セッションでの作業中は、SRST リファレンスの検索設定が保持されます。別のメニュー項目に移動してからこのメニュー項目に戻ってくる場合でも、検索に変更を加えたり、ブラウザを閉じたりしない限り、SRST リファレンスの検索設定は保持されます。

手順

ステップ 1 System > SRST の順に選択します。

Find and List SRST References ウィンドウが表示されます。

ステップ 2 ドロップダウン リスト ボックスから、次の条件のいずれかを選択します。

• begins with（前方一致）

• contains（中間一致）

• ends with（後方一致）

• is exactly（完全一致）

ステップ 3 必要に応じて適切な検索テキストを指定し、 Find をクリックします。また、ページごとに表示する項目の数も指定できます。

（注） データベースに登録されているユーザ定義の SRST リファレンスをすべて検索するには、検索テキストを入力せずに Find をクリックしてください。

検出された SRST リファレンスのリストが、次の項目別に表示されます。

• SRST Reference Name

• IP Address

• Port

（注） 該当する SRST リファレンスの横にあるチェックボックスをオンにして、Delete Selected をクリックすると、Find and List SRST References ウィンドウから複数の SRST リファレンスを削除できます。Matching Records タイトルバーにあるチェックボックスをオンにして Delete Selected をクリックすると、ウィンドウ内の SRST リファレンスをすべて削除できます。

ステップ 4 レコードのリストから、検索条件と一致する SRST リファレンスをクリックします。

ウィンドウに、選択した SRST リファレンスが表示されます。

関連項目

• 「SRST リファレンスの追加」

• 「SRST リファレンスの更新」

• 「SRST リファレンスのコピー」

• 「SRST リファレンスの削除」

• 「SRST リファレンスの設定値」

SRST リファレンスの追加

SRST リファレンスを追加する手順は、次のとおりです。

手順

ステップ 1 メニューバーで System > SRST の順に選択します。

ステップ 2 Add a New SRST Reference をクリックします。

ステップ 3 適切な設定値を入力します（ 表13-1 を参照）。

ステップ 4 Insert をクリックして、新規 SRST リファレンスを追加します。

「Status: Insert completed」というメッセージが表示されます。

ステップ 5 SRST リファレンスをさらに追加するには、 Add a New SRST Reference をクリックしてこの手順を繰り返します。

関連項目

• 「SRST リファレンスの検索」

• 「SRST リファレンスの更新」

• 「SRST リファレンスのコピー」

• 「SRST リファレンスの削除」

• 「SRST リファレンスの設定値」

SRST リファレンスの更新

SRST リファレンスを更新する手順は、次のとおりです。

手順

ステップ 1 メニューバーで System > SRST の順に選択します。

ステップ 2 更新する SRST リファレンスを見つけます。 「SRST リファレンスの検索」 を参照してください。

ステップ 3 該当する設定値を更新します（ 表13-1 を参照）。

ステップ 4 Update をクリックします。

「Status: Update completed」というメッセージが表示されます。

（注） デバイスがこの SRST リファレンスに関連付けられている場合は、更新を有効にするためにデバイスをリセットする必要があるというメッセージが表示されます。ゲートウェイがリセットされると、Cisco CallManager によって、影響を受けるゲートウェイ上で進行中のコールが終了される可能性があります。

影響を受けるデバイスをリセットするには、更新が完了してから Reset Devices ボタンをクリックします。この時点でデバイスをリセットしたくない場合は、いつでもこの項目に戻って Reset Devices ボタンをクリックし、必要なデバイス リセットを実行することができます。

関連項目

• 「SRST リファレンスの検索」

• 「SRST リファレンスの追加」

• 「SRST リファレンスのコピー」

• 「SRST リファレンスの削除」

• 「SRST リファレンスの設定値」

SRST リファレンスのコピー

SRST リファレンスをコピーする手順は、次のとおりです。

手順

ステップ 1 メニューバーで System > SRST の順に選択します。

ステップ 2 コピーする SRST リファレンスを見つけます。 「SRST リファレンスの検索」 を参照してください。

ステップ 3 コピーする SRST リファレンスの名前をクリックします。

ウィンドウに SRST リファレンスが表示されます。

ステップ 4 Copy をクリックして SRST リファレンスをコピーします。

ウィンドウに SRST リファレンスのコピーが表示されます。

ステップ 5 該当する設定値を更新します（ 表13-1 を参照）。

ステップ 6 Insert をクリックして、新規 SRST リファレンスを追加します。

関連項目

• 「SRST リファレンスの検索」

• 「SRST リファレンスの追加」

• 「SRST リファレンスの更新」

• 「SRST リファレンスの削除」

• 「SRST リファレンスの設定値」

SRST リファレンスの削除

SRST リファレンスを削除する手順は、次のとおりです。

始める前に

デバイス プールなどの項目が使用している SRST リファレンスは削除できません。SRST リファレンスを使用しているデバイス プールを検索するには、SRST Reference Configuration ウィンドウの Dependency Records リンクをクリックします。Dependency Records がシステムで使用可能になっていない場合、Dependency Records Summary ウィンドウにメッセージが表示されます。Dependency Records の詳細については、「Dependency Records へのアクセス」を参照してください。使用されている SRST リファレンスを削除しようとすると、Cisco CallManager はエラー メッセージを表示します。現在使用されている SRST リファレンスを削除する場合は、事前に、次の作業のどちらか一方または両方を実行しておく必要があります。

• 削除する SRST リファレンスを使用しているデバイス プールすべてに、別の SRST リファレンスを割り当てる。「デバイス プールの更新」を参照してください。

• 削除する SRST リファレンスを使用しているデバイス プールを削除する。「デバイス プールの削除」を参照してください。

手順

ステップ 1 メニューバーで System > SRST の順に選択します。

ステップ 2 削除する SRST リファレンスを見つけます。 「SRST リファレンスの検索」 を参照してください。

ステップ 3 削除する SRST リファレンスのチェックボックスをオンにし、 Delete Selected をクリックします。

この操作を実行すると取り消せないことを確認するメッセージが表示されます。

ステップ 4 SRST リファレンスを削除するには、 OK をクリックします。削除操作を取り消すには、 Cancel をクリックします。

ヒント SRST リファレンスの削除は、削除する SRST リファレンスを見つけて表示し、Delete をクリックすることによっても実行できます。

関連項目

• 「SRST リファレンスの検索」

• 「SRST リファレンスの追加」

• 「SRST リファレンスの更新」

• 「SRST リファレンスのコピー」

• 「SRST リファレンスの設定値」

SRST リファレンスの設定値

表13-1 では、SRST リファレンスの設定値について説明します。

表13-1 SRST リファレンスの設定値

フィールド	説明
SRST Reference Name	名前を SRST Reference Name フィールドに入力します。この名前には、最長 50 文字の英数字を指定することができ、スペース、ピリオド（.）、ハイフン（-）、および下線文字（_）を任意に組み合せて使用することが可能です。SRST リファレンス名はそれぞれ固有の名前にしてください。 （注） SRST リファレンスには、内容を表す簡潔な名前を使用してください。
IP Address	デバイス プール内のデバイス用に、SRST リファレンスとして使用するゲートウェイの IP アドレスを入力します。
Port	この SRST リファレンスのポート番号を入力します。デフォルト値は 2000 です。 （注） この値を変更するのは、この値がゲートウェイのポート設定と一致しない場合のみにしてください。この値とゲートウェイのポート設定は一致している必要があります。
Is SRST Secure?	SRST が使用可能になっているゲートウェイに、自己署名または認証局によって発行された証明書が含まれていることを確認した後、このチェックボックスをオンにします。 SRST を設定し、ゲートウェイと制御されている電話機をリセットした後、Cisco CTL Provider サービスは、SRST が使用可能になっているゲートウェイ上の Certificate Provider サービスから認証されます。Cisco CTL クライアントは、SRST が使用可能になっているゲートウェイから証明書を取得し、Cisco CallManager データベースに保存します。 ヒント SRST の証明書をデータベースと電話機から削除するには、このチェックボックスをオフにして Update をクリックし、制御されている電話機をリセットします。
SRST Certificate Provider Port	このポートでは、SRST が使用可能になっているゲートウェイ上の Certificate Provider サービスに対する要求を監視します。 Cisco CallManager は、このポートを使用して SRST が使用可能になっているゲートウェイから証明書を取得します。Cisco SRST Certificate Provider のデフォルトのポート番号は 2445 です。 SRST が使用可能になっているゲートウェイでこのポートを設定した後、このフィールドにポート番号を入力します。 ヒント このポートが現在使用されている場合、またはファイアウォールを使用していてそのファイアウォール内でこのポートを使用できない場合は、別のポート番号の設定が必要になる場合があります。
Update SRST Certificate	ヒント このボタンは、既存のセキュアな SRST リファレンスに対してのみ表示されます。 このボタンをクリックした後、Cisco CTL クライアントによって Cisco CallManager データベースに保存されている既存の SRST 証明書が置き換えられます。制御されている電話機をリセットした後、TFTP サーバによって cnf.xml ファイルが（新しい SRST 証明書と共に）電話機に送信されます。

関連項目

• 「SRST リファレンスの検索」

• 「SRST リファレンスの追加」

• 「SRST リファレンスの更新」

• 「SRST リファレンスのコピー」

• 「SRST リファレンスの削除」