メディア ターミネーション ポイントの設定
メディア ターミネーション ポイント ソフトウェア デバイスを使用すると、Cisco CallManager は、SIP または H.323 エンドポイントまたは H.323 ゲートウェイ経由でルーティングされるコールをリレーできます。
メディア ターミネーション ポイントは、ソフトウェアのインストレーション中にサーバにインストールされる Cisco ソフトウェア アプリケーションです。メディア ターミネーション ポイント デバイスを設定するサーバ上で Cisco IP Voice Media Streaming App サービスをアクティブにして開始する必要があります。サービスのアクティブ化と開始については、『 Cisco CallManager Serviceability アドミニストレーション ガイド 』を参照してください。
データベースに定義されている各メディア ターミネーション ポイント デバイスは、Media Resource Manager(MRM; メディア リソース マネージャ)に登録されます。MRM は、システム内で使用可能なメディア ターミネーション ポイント デバイスの総数、および使用可能なリソースがあるデバイスを把握しています。
リソースの予約時に、MRM はリソース数を決定し、メディア リソース タイプ(この場合はメディア ターミネーション ポイント)および登録済みメディア ターミネーション ポイント デバイスのロケーションを特定します。MRM は、登録情報を使用して共有リソース テーブルを更新し、クラスタ内の他の Cisco CallManager に登録情報を伝搬します。
メディア ターミネーション ポイントとトランスコーダは同一の
Cisco CallManager に登録できます。詳細については、「トランスコーダの設定」を参照してください。
各メディア ターミネーション ポイントは、登録先の Cisco CallManager を、優先順に並べたリストを受け取ります。各メディア ターミネーション ポイントは、一度に 1 台の Cisco CallManager にしか登録できません。
(注) Cisco CallManager では、SIP コールを行うのに、RFC 2833 DTMF 準拠のメディア ターミネーション ポイント デバイスが必要です。
メディア ターミネーション ポイントを追加、更新、および削除するには、次のトピックを参照してください。
• 「メディア ターミネーション ポイントの検索」
• 「メディア ターミネーション ポイントの追加」
• 「メディア ターミネーション ポイントの更新」
• 「メディア ターミネーション ポイントの削除」
• 「ソフトウェア メディア ターミネーション ポイントの設定値」
• 「Cisco IOS MTP の設定値」
メディア ターミネーション ポイントの検索
ネットワーク内にはいくつかのメディア ターミネーション ポイントが存在することがあるので、Cisco CallManager では、固有の条件を指定して、特定のメディア ターミネーション ポイントを見つけることができます。メディア ターミネーション ポイントを見つける手順は、次のとおりです。
(注) Cisco CallManager Administration では、ブラウザ セッションでの作業中は、メディア ターミネーション ポイントの検索設定が保持されます。別のメニュー項目に移動してからこのメニュー項目に戻ってくる場合でも、検索に変更を加えたり、ブラウザを閉じたりしない限り、メディア ターミネーション ポイントの検索設定は保持されます。
手順
ステップ 1 Service > Media Resource > Media Termination Point の順に選択します。
Find and List Media Termination Points ウィンドウが表示されます。2 つのドロップダウン リスト ボックスを使用して、メディア ターミネーション ポイントを検索します。
ステップ 2 最初の Find Media Termination Points where ドロップダウン リスト ボックスから、次の条件のいずれかを選択します。
• Name
• Description
• Device Pool
(注) このドロップダウン リスト ボックスで選択する条件によって、検索時に生成されるメディア ターミネーション ポイントのリストのソート方法が決まります。たとえば、Device Pool を選択すると、Device Pool 列が結果リストの左側の列に表示されます。
2 番目の Find Media Termination Points where ドロップダウン リスト ボックスから、次の条件のいずれかを選択します。
• begins with(前方一致)
• contains(中間一致)
• ends with(後方一致)
• is exactly(完全一致)
• is not empty(非空白)
• is empty(空白)
ステップ 3 必要に応じて適切な検索テキストを指定し、 Find をクリックします。また、ページごとに表示する項目の数も指定できます。
ヒント データベースに登録されているメディア ターミネーション ポイントをすべて検索するには、検索テキストを入力せずに Find をクリックします。
検出されたメディア ターミネーション ポイントのリストが、次の項目別に表示されます。
• Media Termination Point icon
• Media Termination Point name
• Description
• Device Pool
• Status(状況)
• IP Address
(注) 該当するメディア ターミネーション ポイントの横にあるチェックボックスをオンにして、Delete Selected をクリックすると、Find and List Media Termination Points ウィンドウから複数のメディア ターミネーション ポイントを削除できます。Matching Records タイトルバーにあるチェックボックスをオンにして Delete Selected をクリックすると、ウィンドウ内のすべてのメディア ターミネーション ポイントを削除できます。
ステップ 4 レコードのリストから、検索条件と一致する Media Termination Point icon、Media Termination Point name、Description、または関連する Device Pool をクリックします。
選択したメディア ターミネーション ポイントがウィンドウに表示されます。
関連項目
• 「メディア ターミネーション ポイントの追加」
• 「トランスコーダの設定」
• 「メディア ターミネーション ポイントの更新」
• 「メディア ターミネーション ポイントの削除」
• 「ソフトウェア メディア ターミネーション ポイントの設定値」
• 「Cisco IOS MTP の設定値」
メディア ターミネーション ポイントの追加
メディア ターミネーション ポイントを追加する手順は、次のとおりです。
(注) この手順を実行するには、Cisco CallManager Serviceability を使用して Cisco IP Voice Media Streaming App サービスをアクティブにする必要があります。サービスのアクティブ化については、『Cisco CallManager Serviceability アドミニストレーション ガイド』を参照してください。
始める前に
次の条件を満たしていることを確認してから手順に進んでください。
• サーバが設定済みであること。
• デバイス プールが設定済みであること。
• SIP 用に RFC 2833 DTMF 準拠のメディア ターミネーション ポイント デバイスがあること。
(注) メディア ターミネーション ポイントのアプリケーションごとに、1 つのメディア ターミネーション ポイント デバイスだけを追加してください。
手順
ステップ 1 Service > Media Resource > Media Termination Point の順に選択します。
Find and List Media Termination Point ウィンドウが表示されます。
ステップ 2 ウィンドウの右上にある Add a New Media Termination Point リンクをクリックします。
Media Termination Point ウィンドウが表示されます。
ステップ 3 適切な設定値を入力します( 表34-1 を参照)。
ステップ 4 Insert をクリックします。
変更を有効にするには、メディア ターミネーション ポイント デバイスをリセットする必要があることを確認するメッセージが表示されます。
ステップ 5 OK をクリックします。
関連項目
• 「メディア ターミネーション ポイントの設定」
• 「メディア ターミネーション ポイントの検索」
• 「トランスコーダの設定」
• 「トランスコーダの設定」
• 「メディア ターミネーション ポイントの更新」
• 「メディア ターミネーション ポイントの削除」
• 「ソフトウェア メディア ターミネーション ポイントの設定値」
• 「Cisco IOS MTP の設定値」
メディア ターミネーション ポイントの更新
メディア ターミネーション ポイントを更新する手順は、次のとおりです。
(注) この手順を実行するには、Cisco CallManager Serviceability を使用して Cisco IP Voice Media Streaming App サービスをアクティブにする必要があります。サービスのアクティブ化については、『Cisco CallManager Serviceability アドミニストレーション ガイド』を参照してください。
始める前に
次の条件を満たしていることを確認してから手順に進んでください。
• サーバが設定済みであること。
• デバイス プールが設定済みであること。
• メディアの停止ポイントが設定済みであること。
手順
ステップ 1 「メディア ターミネーション ポイントの検索」の手順を使用して、メディア ターミネーション ポイントを見つけます。
ステップ 2 更新するメディア ターミネーション ポイントをクリックします。
ステップ 3 該当する設定値を更新します( 表34-1 を参照)。
ステップ 4 Update をクリックします。
デバイスへのストリーミングがアイドル状態であるときに、変更内容が有効になることを確認するメッセージが表示されます。
ステップ 5 OK をクリックします。
ステップ 6 Reset ボタンをクリックします。
Reset Device ダイアログボックスが表示されます。
ステップ 7 メディア ターミネーション ポイント デバイスをシャットダウンしないで再起動するには、 Restart ボタンをクリックします。メディア ターミネーション ポイント デバイスをシャットダウンしてから起動するには、 Reset ボタンをクリックします。
関連項目
• 「メディア ターミネーション ポイントの設定」
• 「メディア ターミネーション ポイントの検索」
• 「トランスコーダの設定」
• 「メディア ターミネーション ポイントの追加」
• 「メディア ターミネーション ポイントの削除」
• 「ソフトウェア メディア ターミネーション ポイントの設定値」
• 「Cisco IOS MTP の設定値」
メディア ターミネーション ポイントの削除
メディア ターミネーション ポイントを削除する手順は、次のとおりです。
始める前に
メディア リソース グループ内の最後のデバイスは、削除できません。メディア ターミネーション ポイントを使用しているメディア リソース グループを検索するには、Media Termination Point Configuration ウィンドウの Dependency Records リンクをクリックします。Dependency Records がシステムで使用可能になっていない場合、Dependency Records Summary ウィンドウにメッセージが表示されます。Dependency Records の詳細については、「Dependency Records へのアクセス」を参照してください。使用されているメディア ターミネーション ポイントを削除しようとすると、Cisco CallManager はメッセージを表示します。最後のデバイスを削除しようとすると、Cisco CallManager は 2 番目のエラー メッセージを表示し、デバイスは削除されません。
現在使用されている、メディア リソース グループ内の最後のデバイスであるメディア ターミネーション ポイントを削除する場合は、事前に、次の作業のどちらか一方または両方を実行しておく必要があります。
• 削除するメディア ターミネーション ポイントを使用しているメディア リソース グループに、別のメディア ターミネーション ポイントを割り当てる。「メディア リソース グループの削除」を参照してください。
• 削除するメディア ターミネーション ポイントを使用しているメディア リソース グループを削除する。「メディア リソース グループの削除」を参照してください。
手順
ステップ 1 「メディア ターミネーション ポイントの検索」の手順を使用して、メディア ターミネーション ポイントを見つけます。
ステップ 2 削除するメディア ターミネーション ポイントをクリックします。
ステップ 3 Delete をクリックします。
次の警告メッセージが表示されます。
You are about to permanently delete this Media Termination Point.This action cannot be undone.
Continue?
ステップ 4 OK をクリックして、メディア ターミネーション ポイントを削除します。
このデバイスがメディア リソース グループ内の最後のデバイスである場合は、2 番目のメッセージが表示され、メディア ターミネーション ポイントを削除できません。
ステップ 5 OK をクリックします。
関連項目
• 「メディア ターミネーション ポイントの設定」
• 「メディア ターミネーション ポイントの検索」
• 「トランスコーダの設定」
• 「メディア ターミネーション ポイントの追加」
• 「メディア ターミネーション ポイントの更新」
ソフトウェア メディア ターミネーション ポイントの設定値
表34-1 では、ソフトウェア メディア ターミネーション ポイントの設定値について説明します。
表34-1 ソフトウェア メディア ターミネーション ポイントの設定値
|
|
Media Termination Point Type |
Cisco Media Termination Point Software を選択します。 このメディア ターミネーション ポイントのタイプの詳細については、『 Cisco CallManager システム ガイド 』の「メディア終端ポイント」を参照してください。 |
Host Server |
このフィールドは、Cisco Media Termination Point Software type 用に表示されます。メディア ターミネーション ポイントを実行するサーバを選択します。 |
Media Termination Point Name |
メディア ターミネーション ポイントの名前を、15 文字以下の英数字で入力します。 |
Description |
メディア ターミネーション ポイントの説明を入力します。 |
Device Pool |
使用している Cisco CallManager グループの中で一番高い優先度をもつデバイス プールを選択するか、または Default を選択します。 |
関連項目
• 「メディア ターミネーション ポイントの検索」
• 「メディア ターミネーション ポイントの追加」
• 「メディア ターミネーション ポイントの更新」
• 『 Cisco CallManager システム ガイド 』の「メディア終端ポイント」
Cisco IOS MTP の設定値
表34-2 では、Cisco IOS Media Termination Point の設定値について説明します。
表34-2 Cisco IOS MTP の設定値
|
|
Media Termination Point Type |
Cisco IOS Enhanced Software Media Termination Point を選択します。 このメディア ターミネーション ポイントのタイプの詳細については、『 Cisco CallManager システム ガイド 』の「メディア終端ポイント」を参照してください。 |
Media Termination Point Name |
メディア ターミネーション ポイントの名前を、15 文字以下の英数字で入力します。
ヒント ゲートウェイのコマンドライン インターフェイス(CLI)で既存の同じメディア ターミネーション ポイントの名前を入力してください。
|
Description |
メディア ターミネーション ポイントの説明を入力します。 |
Device Pool |
使用している Cisco CallManager グループの中で一番高い優先度をもつデバイス プールを選択するか、または Default を選択します。 |
関連項目
• 「メディア ターミネーション ポイントの検索」
• 「メディア ターミネーション ポイントの追加」
• 「メディア ターミネーション ポイントの更新」
• 『 Cisco CallManager システム ガイド 』の「メディア終端ポイント」
• 『 Cisco CallManager システム ガイド 』の「トランスコーダ」