IE 3000 スイッチ アラームの概要
IE 3000 スイッチ ソフトウェアは、スイッチの状態を、ポート単位またはスイッチ単位でモニタします。スイッチまたはポートの現在の状態と設定されているパラメータとが一致しない場合、スイッチ ソフトウェアはアラームを発生させるかシステム メッセージを表示します。デフォルトでは、スイッチ ソフトウェアは、システム メッセージ ロギング ファシリティ(syslog ファシリティ)にシステム メッセージを送信します。また、Simple Network Management Protocol(SNMP; 簡易ネットワーク管理プロトコル)トラップを SNMP サーバに送信するようにスイッチを設定することもできます。独立した 2 つのアラーム リレー(メジャーまたはマイナー)を使用すると、外部のアラーム装置をトリガーするようにスイッチを設定することもできます。アラームの設定方法の詳細については、「IE 3000 スイッチ アラームの設定」を参照してください。
ここでは、次の内容について説明します。
• 「グローバル ステータス モニタリング アラーム」
• 「FCS エラー ヒステリシス スレッシュホールド」
• 「ポート ステータス モニタリング アラーム」
• 「アラーム発生のオプション」
グローバル ステータス モニタリング アラーム
IE 3000 スイッチでは、グローバル アラームまたはファシリティ アラームと呼ばれる、温度と電源装置の状態に関連するアラームを処理できます。 表 3-1 に、グローバル アラームの一覧、その説明、および機能を示します。
表 3-1 IE 3000 グローバル ステータス モニタリング アラーム
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電源装置アラーム |
スイッチは、デュアル DC 電源装置レベルをモニタします。システムがデュアル電源モードで動作するように設定されていると、片方の電源装置が故障するか欠けた場合にアラームが発生します。両方の電源装置が揃うか稼動状態になると、アラームは自動的にクリアされます。電源装置アラームをハードウェア リレーに接続するように設定できます。詳細については、「電源装置アラームの設定」を参照してください。 |
温度アラーム |
スイッチは、スイッチ内部の環境条件をモニタする温度センサーを 2 つ備えています。 • プライマリ アラームは、低温時(-20 ℃)および高温時(95 ℃)で、発生し自動的にイネーブルになります。これをディセーブルにはできません。デフォルトでは、プライマリ温度アラームはメジャー リレーに関連付けられています。 • セカンダリ アラームは、設定されている高温と低音の温度スレッシュホールドよりシステムの温度が高くなった場合もしくは低くなった場合に発生します。デフォルトでは、セカンダリ アラームはディセーブルになっています。 詳細については、「スイッチの温度アラームの設定」を参照してください。 |
FCS エラー ヒステリシス スレッシュホールド
イーサネット標準コールの最大ビット エラー レートは 10-8 です。IE 3000 スイッチのビット エラー レートは、10-6 ~ 10-11 の範囲内です。ビット エラー レートをスイッチに入力するには、正の指数を使用します。ビット エラー レートを 10-9 に設定する場合、指数の値として 9 を入力します。デフォルトの FCS ビット エラー レートは 10-8 です。
実際のビット エラー レートが設定値付近を変動する場合に、FCS エラー ヒステリシス スレッシュホールドを設定することによってアラームの切り替えを防ぐことができます。ヒステリシス スレッシュホールドは、アラーム設定スレッシュホールドに対するアラーム クリア スレッシュホールドの値を比率(%)で定義します。
たとえば、FCS ビット エラー レートのアラーム値が 10-8 に設定されている場合、この値がアラーム設定スレッシュホールドです。アラーム クリア スレッシュホールドを 5*10-10 に設定するには、ヒステリシス、つまり値 h を次のように設定します。
h = アラーム クリア スレッシュホールド / アラーム設定スレッシュホールド
h = 5*10-10 / 10-8 = 5*10-2 = 0.05 = 5%
FCS ヒステリシス スレッシュホールドは、スイッチのすべてのポートに適用されます。指定できる範囲は 1 ~ 10% です。デフォルト値は 10% です。詳細については、「FCS Bit Error Rate アラームの設定」を参照してください。
ポート ステータス モニタリング アラーム
IE 3000 スイッチでは、イーサネット ポートのステータスをモニタし、 表 3-2 に示すアラームに基づくアラーム メッセージを生成することもできます。ユーザの時間と手間を省くため、このスイッチはアラーム プロファイルを使用したアラーム設定の変更をサポートしています。プロファイルを複数作成し、各イーサネット ポートに 1 つずつ割り当てることができます。
アラーム プロファイルを使用すると、ポートのアラーム条件をイネーブルまたはディセーブルにしたり、1 つまたは両方のアラーム リレーにアラーム条件を関連付けたりできます。また、アラーム プロファイルを使用してアラーム条件を設定すると、アラーム トラップを SNMP サーバに送信することや、システム メッセージを Syslog サーバに送信することもできます。出荷時の設定(デフォルト)では、すべてのインターフェイスにアラーム プロファイル defaultPort が適用されています。
(注) 1 つのリレーに対し複数のアラームを関連付けることも、両方のリレーに対し 1 つのアラームを関連付けることもできます。
表 3-2 に、ポート ステータス モニタリング アラームの一覧、その説明、および機能を示します。各障害には、Cisco IOS システム エラー メッセージ重大度に基づく重大度が割り当てられています。
表 3-2 IE 3000 ポート ステータス モニタリング アラーム
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Link Fault アラーム |
ポートの物理層に問題があり、データ伝送の信頼性が低い場合、スイッチは Link Fault アラームを生成します。一般的なリンク障害は信号またはクロック消失です。リンク障害がクリアされると、Link Fault アラームも自動的にクリアされます。このアラームの重大度は、レベル 3、エラー状態です。 |
Port not Forwarding アラーム |
ポートでパケット転送が行われていない場合、スイッチは Port not Forwarding アラームを生成します。ポートでパケット転送が開始されると、このアラームは自動的にクリアされます。このアラームの重大度は、レベル 4、警告です。 |
Port not Operating アラーム |
起動時のセルフテスト中にポート障害が発生すると、スイッチは Port not Operating アラームを生成します。発生した Port not Operating アラームは、スイッチの再起動時にポートが動作可能である場合にだけ、クリアされます。このアラームの重大度は、レベル 3、エラー状態です。 |
FCS Bit Error Rate アラーム |
設定されている FCS ビット エラー レートに実際のレートが近づくと、スイッチは FCS Bit Error Rate アラームを生成します。各ポートの FCS ビット エラー レートは、インターフェイス コンフィギュレーション CLI を使用して設定できます。詳細については、「FCS Bit Error Rate アラームの設定」を参照してください。このアラームの重大度は、レベル 3、エラー状態です。 |
アラーム発生のオプション
スイッチでは、次のアラーム発生方法がサポートされています。
• リレー設定
スイッチは、2 つの独立したアラーム リレーを備えています。アラーム リレーは、グローバル ステータスおよびポート ステータスの状態によって発生させることができます。リレーを設定すると、外部のアラーム装置(ベル、ライト、その他の信号装置など)に障害信号を送信できます。任意のアラーム条件を、アラーム リレーのいずれかまたは両方に関連付けることができます。各障害には、Cisco IOS システム エラー メッセージ重大度に基づく重大度が割り当てられています。
リレーを設定する方法については、「IE 3000 スイッチ アラームの設定」を参照してください。
• SNMP トラップ
SNMP は、マネージャとエージェントの間の通信のメッセージのフォーマットを提供する、アプリケーション層のプロトコルです。SNMP システムは、SNMP マネージャ、SNMP エージェント、および management information base(MIB; 管理情報ベース)で構成されます。
snmp-server enable traps コマンドを変更すると、アラーム トラップを SNMP サーバに送信できるようになります。アラーム プロファイルを使用して、SNMP アラーム トラップを送信するための環境またはポート ステータス アラーム条件を設定できます。詳細については、「SNMP トラップのイネーブル化」を参照してください。
• Syslog メッセージ
アラーム プロファイルを使用すると、システム メッセージを Syslog サーバに送信できます。詳細については、「IE 3000 スイッチ アラームの設定」を参照してください。
IE 3000 スイッチ アラームの設定
• 「IE 3000 スイッチ アラームのデフォルト設定」
• 「電源装置アラームの設定」
• 「スイッチの温度アラームの設定」
• 「FCS Bit Error Rate アラームの設定」
• 「アラーム プロファイルの設定」
• 「SNMP トラップのイネーブル化」
IE 3000 スイッチ アラームのデフォルト設定
表 3-3 IE 3000 スイッチ アラームのデフォルト設定
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グローバル |
電源装置アラーム |
スイッチのシングル電源モードの場合にイネーブルになります。アラームはありません。 デュアル電源装置モードの場合、デフォルトのアラーム通知として、システム メッセージがコンソールに表示されます。 |
プライマリ温度アラーム |
スイッチ温度が最高 95 oC から最低 -20oC の範囲のときにイネーブルになります。 スイッチのプライマリ温度アラームは、メジャー リレーに関連付けられています。 |
セカンダリ温度アラーム |
ディセーブル。 |
Port |
Link Fault アラーム |
すべてのインターフェイスでディセーブル。 |
Port not Forwarding アラーム |
すべてのインターフェイスでディセーブル。 |
Port not Operating アラーム |
すべてのインターフェイスでイネーブル。 |
FCS Bit Error Rate アラーム |
すべてのインターフェイスでディセーブル。 |
電源モードの設定
IE 3000 スイッチには DC 電源入力が 2 つあります。デフォルトでは、システムはシングル電源モードで稼動します。power-supply dual グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用すると、デュアル モードで稼動するように設定できます。デュアル電源モードでは、プライマリ電源装置が故障すると、2 番めの電源装置からスイッチに電源が供給されます。
デュアル電源モードでスイッチが稼動するように設定するには、特権 EXEC モードで次の手順を実行します。
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ステップ 1 |
configure terminal |
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 2 |
power-supply dual |
デュアル モードで稼動するようにシステムを設定します。 |
ステップ 3 |
end |
特権 EXEC モードに戻ります。 |
ステップ 4 |
show alarm settings |
設定を確認します。 |
ステップ 5 |
copy running-config startup-config |
(任意)設定をコンフィギュレーション ファイルに保存します。 |
シングル電源モードで稼動するようにスイッチの設定を戻すことによって、このアラームをディセーブルにするには、no power-supply dual コマンドを使用します。
電源装置アラーム オプションの設定
電源装置アラームをリレーに関連付けるには、alarm facility power-supply グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用します。電源装置アラームに関連付けたすべてのアラームとトラップを、Syslog サーバおよび SNMP サーバに送信するように設定することもできます。
電源装置アラームをリレーに関連付けるには、特権 EXEC モードで次の手順を実行します。
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ステップ 1 |
configure terminal |
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 2 |
alarm facility power-supply relay { major | minor } |
電源装置アラームをメジャー リレーまたはマイナー リレーに関連付けます。 |
ステップ 3 |
alarm facility power-supply notifies |
電源装置アラーム トラップを SNMP サーバに送信します。 |
ステップ 4 |
alarm facility power-supply syslog |
電源装置アラーム トラップを Syslog サーバに送信します。 |
ステップ 5 |
end |
特権 EXEC モードに戻ります。 |
ステップ 6 |
show alarm settings |
設定を確認します。 |
ステップ 7 |
copy running-config startup-config |
(任意)設定をコンフィギュレーション ファイルに保存します。 |
リレー、Syslog サーバ、または SNMP サーバへのアラーム送信をディセーブルにするには、no alarm facility power-supply relay、no alarm facility power-supply notifies、no alarm facility power-supply syslog の各グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用します。
(注) notifies コマンドを使用してアラーム トラップを SNMP サーバに送信するには、まず snmp-server enable traps alarms グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用して SNMP サーバをセットアップする必要があります。「SNMP トラップのイネーブル化」を参照してください。
次に、電源装置モニタリング アラームをマイナー リレーに設定する例を示します。
Switch(config) # alarm facility power-supply relay minor
スイッチのプライマリ温度スレッシュホールドの設定
alarm facility temperature primary グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用すると、プライマリ温度モニタリング アラームの低温スレッシュホールドおよび高温スレッシュホールドを設定できます。
高温スレッシュホールドを設定するには、特権 EXEC モードで次の手順を実行します。
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ステップ 1 |
configure terminal |
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 2 |
alarm facility temperature primary high threshold |
プライマリ高温スレッシュホールド値を設定します。スレッシュホールドは、-150 ℃~ 300 ℃の範囲に設定します。 |
ステップ 3 |
alarm facility temperature primary low threshold |
プライマリ低温スレッシュホールド値を設定します。スレッシュホールドは、-200 ℃~ 250 ℃の範囲に設定します。 |
ステップ 4 |
end |
特権 EXEC モードに戻ります。 |
ステップ 5 |
show alarm settings |
設定を確認します。 |
ステップ 6 |
copy running-config startup-config |
(任意)設定をコンフィギュレーション ファイルに保存します。 |
温度モニタリング アラーム設定を削除してデフォルト設定に戻すには、 no alarm facility temperature primary high threshold グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用します。
次に、プライマリ温度モニタリング アラーム設定を削除してデフォルト設定に戻す例を示します。
Switch(config) # no alarm facility temperature primary high 45
スイッチのセカンダリ温度スレッシュホールドの設定
alarm facility temperature secondary グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用すると、セカンダリ温度モニタリング アラームの低温スレッシュホールドおよび高温スレッシュホールドを設定できます。
低温スレッシュホールドを設定するには、特権 EXEC モードで次の手順を実行します。
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ステップ 1 |
configure terminal |
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 2 |
alarm facility temperature secondary high threshold |
セカンダリ高温スレッシュホールド値を設定します。スレッシュホールドは、-150 ℃~ 300 ℃の範囲に設定します。 |
ステップ 3 |
alarm facility temperature secondary low threshold |
セカンダリ低温スレッシュホールド値を設定します。スレッシュホールドは、-200 ℃~ 250 ℃の範囲に設定します。 |
ステップ 4 |
end |
特権 EXEC モードに戻ります。 |
ステップ 5 |
show alarm settings |
設定を確認します。 |
ステップ 6 |
copy running-config startup-config |
(任意)設定をコンフィギュレーション ファイルに保存します。 |
セカンダリ温度スレッシュホールド アラームをディセーブルにするには、 no alarm facility temperature secondary threshold グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用します。
次に、セカンダリ温度スレッシュホールド アラームをディセーブルにする例を示します。
Switch(config) # no alarm facility temperature secondary 45
温度アラームのリレーへの関連付け
デフォルトでは、プライマリ温度アラームはメジャー リレーに関連付けられています。alarm facility temperature グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用すると、マイナー リレー、SNMP トラップ、Syslog メッセージにプライマリ温度アラームを関連付けたり、メジャー リレー、マイナー リレー、SNMP トラップ、Syslog メッセージにセカンダリ温度アラームを関連付けたりできます。
セカンダリ温度アラームをリレーに関連付けるには、特権 EXEC モードで次の手順を実行します。
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ステップ 1 |
configure terminal |
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 2 |
alarm facility temperature { primary | secondary } relay { major | minor } |
プライマリ温度アラームまたはセカンダリ温度アラームをリレーに関連付けます。 |
ステップ 3 |
alarm facility temperature { primary | secondary } notifies |
プライマリ温度アラーム トラップまたはセカンダリ温度アラーム トラップを SNMP サーバに送信します。 |
ステップ 4 |
alarm facility temperature { primary | secondary } syslog |
プライマリ温度アラーム トラップまたはセカンダリ温度アラーム トラップを Syslog サーバに送信します。 |
ステップ 5 |
end |
特権 EXEC モードに戻ります。 |
ステップ 6 |
show alarm settings |
設定を確認します。 |
ステップ 7 |
copy running-config startup-config |
(任意)設定をコンフィギュレーション ファイルに保存します。 |
(注) notifies コマンドを使用してアラーム トラップを SNMP サーバに送信するには、まず snmp-server enable traps alarms グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用して SNMP サーバをセットアップする必要があります。「SNMP トラップのイネーブル化」を参照してください。
セカンダリ温度アラームをディセーブルにするには、 no alarm facility temperature secondary グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用します。
次に、高温スレッシュホールド値を 45oC にして、セカンダリ温度アラームをマイナー リレーに設定する例を示します。このアラームに関連付けられたすべてのアラームとトラップは、Syslog サーバと SNMP サーバに送信されます。
Switch(config) # alarm facility temperature secondary high 45
Switch(config) # alarm facility temperature secondary relay minor
Switch(config) # alarm facility temperature secondary syslog
Switch(config) # alarm facility temperature secondary notifies
次に、1 番めの(プライマリ)温度アラームをメジャー リレーに設定する例を示します。このアラームに関連付けられたすべてのアラームとトラップは、Syslog サーバに送信されます。
Switch(config) # alarm facility temperature primary syslog
Switch(config) # alarm facility temperature primary relay major
FCS エラー スレッシュホールドの設定
設定されているレートに実際のレートが近づくと、スイッチは FCS Bit Error Rate アラームを生成します。FCS エラー スレッシュホールドを設定するには、fcs-threshold インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを使用します。
ポートのビット エラー レート値を設定するには、特権 EXEC モードで次の手順を実行します。
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ステップ 1 |
configure terminal |
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 2 |
interface interface-id |
設定するインターフェイスを入力して、インターフェイス コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 3 |
fcs-threshold value |
FCS エラー レートを設定します。 value に 6 ~ 11 の範囲の値を指定することにより、最大ビット エラー レート 10-6 ~ 10-11 を設定できます。 デフォルトの FCS ビット エラー レートは 10-8 です。 |
ステップ 4 |
end |
特権 EXEC モードに戻ります。 |
ステップ 5 |
show fcs-threshold |
設定を確認します。 |
ステップ 6 |
copy running-config startup-config |
(任意)設定をコンフィギュレーション ファイルに保存します。 |
デフォルトの FCS スレッシュホールド値に戻すには、no fcs-threshold インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを使用します。
次に、ポートの FCS ビット エラー レートを 10-10 に設定する例を示します。
Switch# configure terminal
Switch(config)# interface fastethernet1/1
Switch(config-if) # fcs-threshold 10
FCS エラー ヒステリシス スレッシュホールドの設定
実際のビット エラー レートが設定値付近を変動する場合に、ヒステリシスを設定することによってアラームの切り替えを防ぐことができます。FCS エラー ヒステリシス スレッシュホールドを設定するには、alarm facility fcs-hysteresis グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用します。
(注) FCS ヒステリシス スレッシュホールドは、IE 3000 スイッチのすべてのポートに適用されます。
スイッチの FCS エラー ヒステリシス スレッシュホールドを設定するには、特権 EXEC モードで次の手順を実行します。
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ステップ 1 |
configure terminal |
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 2 |
alarm facility fcs-hysteresis percentage |
スイッチのヒステリシスをパーセント値で設定します。 percentage に指定できる範囲は 1 ~ 10 です。デフォルト値は 10% です。 |
ステップ 3 |
end |
特権 EXEC モードに戻ります。 |
ステップ 4 |
show running config |
設定を確認します。 |
ステップ 5 |
copy running-config startup-config |
(任意)設定をコンフィギュレーション ファイルに保存します。 |
FCS エラー ヒステリシス スレッシュホールドをデフォルト値に設定するには、 no alarm facility fcs-hysteresis コマンドを使用します。
(注) show running config コマンドを使用すると、デフォルト値以外の FCS エラー ヒステリシスが表示されます。
次に、FCS エラー ヒステリシスを 5% に設定する例を示します。
Switch(config)# alarm facility fcs-hysteresis 5
アラーム プロファイルの作成または変更
alarm profile グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用すると、アラーム プロファイルを作成したり、既存のプロファイルを変更したりできます。新しいアラーム プロファイルを作成した時点では、いずれのアラームもイネーブルになっていません。
(注) defaultPort プロファイルでイネーブルになるアラームは、Port not Operating アラームだけです。
アラーム プロファイルを作成するには、特権 EXEC モードで次の手順を実行します。
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ステップ 1 |
configure terminal |
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 2 |
alarm profile name |
新しいプロファイルを作成するか、既存のプロファイルを指定して、アラーム プロファイル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 3 |
alarm alarm-id |
特定アラームのアラーム パラメータを追加または変更します( 表 3-4 を参照)。指定できる値は 1 ~ 4 です。スペースで区切ることにより、複数のアラーム ID を入力できます。 |
ステップ 4 |
notifies alarm-id |
(任意)SNMP トラップを SNMP サーバに送信するようにアラームを設定します。 |
ステップ 5 |
relay-major alarm-id relay-minor alarm-id |
(任意)アラーム トラップをメジャー リレーに送信するようにアラームを設定します。 (任意)アラーム トラップをマイナー リレーに送信するようにアラームを設定します。 |
ステップ 6 |
syslog alarm-id |
(任意)アラーム トラップを Syslog サーバに送信するようにアラームを設定します。 |
ステップ 7 |
end |
特権 EXEC モードに戻ります。 |
ステップ 8 |
show alarm profile name |
設定を確認します。 |
ステップ 9 |
copy running-config startup-config |
(任意)設定をコンフィギュレーション ファイルに保存します。 |
アラーム プロファイルを削除するには、no alarm profile name グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用します。
次に、fastEthernetPort 用のアラーム プロファイル fastE を、リンクダウン(alarmList ID 3)アラームと 30% の FCS エラー レート(alarmList ID 4)アラームをイネーブルにした状態で作成または変更する例を示します。リンクダウン アラームはマイナー リレーに、FCS エラー レート アラームはメジャー リレーに接続されます。また、これらのアラームは、SNMP サーバに通知を、Syslog サーバにシステム メッセージを送信します。
Switch(config)# alarm profile fastE
Switch(config-alarm- prof)# alarm 3 4
Switch(config-alarm- prof)# relay major 4
Switch(config-alarm- prof)# relay minor 3
Switch(config-alarm- prof)# notifies 3 4
Switch(config-alarm- prof)# syslog 3 4
(注) notifies コマンドを使用してアラーム トラップを SNMP サーバに送信するには、まず snmp-server enable traps alarms グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用して SNMP サーバをセットアップする必要があります。「SNMP トラップのイネーブル化」を参照してください。
表 3-4 に、alarmList ID と、対応するアラーム定義の一覧を示します。こららのアラームの詳細については、「ポート ステータス モニタリング アラーム」を参照してください。
表 3-4 AlarmList ID 番号とアラームの説明
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1 |
リンク障害 |
2 |
ポートで転送が行われていない |
3 |
ポートが動作していない |
4 |
FCS エラー レートがスレッシュホールドを超えている |
特定のポートへのアラーム プロファイルの割り当て
インターフェイス コンフィギュレーション モードで alarm-profile コマンドを使用すると、アラーム プロファイルを特定のポートに割り当てることができます。
アラーム プロファイルをポートに割り当てるには、特権 EXEC モードで次の手順を実行します。
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ステップ 1 |
configure terminal |
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 2 |
interface port interface |
設定するスイッチ ポートの番号を入力して、インターフェイス コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 3 |
alarm-profile name |
指定したプロファイルをインターフェイスに割り当てます。 |
ステップ 4 |
end |
特権 EXEC モードに戻ります。 |
ステップ 5 |
show alarm profile |
設定を確認します。 |
ステップ 6 |
copy running-config startup-config |
(任意)設定をコンフィギュレーション ファイルに保存します。 |
特定のポートからアラーム プロファイルを削除するには、no alarm-profile name インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを使用します。
次に、fastE というアラーム プロファイルをポートに割り当てる例を示します。
Switch(config)# interface fastethernet 1/2
Switch(config-if)# alarm profile fastE
次に、fastE というアラーム プロファイルをポートから削除する例を示します。
Switch(config)# interface fastethernet 1/2
Switch(config-if)# no alarm profile fastE
SNMP トラップのイネーブル化
alarm トラップを送信するようにスイッチをイネーブル化するには、snmp-server enable traps alarms グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用します。
(注) アラーム プロファイルを使用して、SNMP アラーム トラップ通知を SNMP サーバに送信するようにスイッチを設定するには、まず snmp-server enable traps alarms グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用して SNMP をイネーブル化する必要があります。
アラーム トラップを送信するようにスイッチをイネーブル化するには、特権 EXEC モードで次の手順を実行します。
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ステップ 1 |
configure terminal |
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 2 |
snmp-server enable traps alarms |
SNMP トラップを送信するようにスイッチをイネーブル化します。 |
ステップ 3 |
end |
特権 EXEC モードに戻ります。 |
ステップ 4 |
show alarm settings |
設定を確認します。 |
ステップ 5 |
copy running-config startup-config |
(任意)設定をコンフィギュレーション ファイルに保存します。 |