コンフィギュレーション ファイルの管理
この章では、コンフィギュレーション ファイルを作成、ロード、および保守する方法について説明します。コンフィギュレーション ファイルには、現在のシスコ製ルーティング デバイスの機能性をカスタマイズする、ユーザ設定コマンド セットが含まれます。
この章で説明する作業は、現在のシステムで少なくとも最小限の設定を実行していることが前提となっています。 setup コマンドを使用して基本的なコンフィギュレーション ファイルを作成できます(詳細については、『 Using Setup Mode to Configure a Cisco Networking Device 』を参照してください)。
この章で扱うコンフィギュレーション ファイル管理コマンドの詳細については、『 Cisco IOS Configuration Fundamentals Command Reference 』を参照してください。
特定の機能がサポートされているハードウェアまたはソフトウェアを識別するには、Cisco.com にある Feature Navigator を使用して機能に関する情報を検索するか、または特定のリリースのソフトウェア リリース ノートを参照してください。詳細については、『 About Cisco IOS Software Documentation 』の章を参照してください。
この章で紹介する機能情報の入手方法
使用する Cisco IOS ソフトウェア リリースで、このモジュールで説明されるすべての機能がサポートされているとは限りません。最新の機能情報と注意事項については、ご使用のプラットフォームとソフトウェア リリースに対応したリリース ノートを参照してください。この章に記載されている特定の機能に関する説明へのリンク、および各機能がサポートされているリリースのリストについては、「コンフィギュレーション ファイルの管理の機能情報」を参照してください。
プラットフォームと Cisco IOS および Catalyst OS ソフトウェア イメージのサポート情報の入手方法
Cisco Feature Navigator を使用すると、プラットフォーム、Cisco IOS ソフトウェア イメージ、および Cisco Catalyst OS ソフトウェア イメージの各サポート情報を検索できます。Cisco Feature Navigator には、 http://www.cisco.com/go/cfn からアクセスします。Cisco.com のアカウントは必要ありません。
コンフィギュレーション ファイルの概要
コンフィギュレーション ファイルには、現在のシスコ製ルーティング デバイス(ルータ、アクセス サーバ、スイッチなど)の機能をカスタマイズするために使用される、Cisco IOS ソフトウェア コマンドが含まれています。コマンドは、システムを起動したとき(startup-config ファイルから)、またはコンフィギュレーション モードで CLI にコマンドを入力したときに、Cisco IOS ソフトウェアによって解析(変換および実行)されます。
コンフィギュレーション ファイルのタイプ
スタートアップ コンフィギュレーション ファイル(startup-config)は、ソフトウェアを設定するためにシステムの起動時に使用されます。実行コンフィギュレーション ファイル(running-config)には、ソフトウェアの現在の設定が含まれています。2 つのコンフィギュレーション ファイルは異なっている可能性があります。たとえば、コンフィギュレーションを永続的ではなく短期間で変更する場合があります。このような場合、 configure terminal EXEC コマンドを使用して実行コンフィギュレーションを変更しますが、 copy running-config startup-config EXEC コマンドを使用して設定を保存することはありません。
実行コンフィギュレーションを変更するには、この章のCLI でのコンフィギュレーション ファイルの変更の項の説明に従って、 configure terminal コマンドを使用します。Cisco IOS コンフィギュレーション モードの使用時には、通常コマンドはすぐに実行され、入力直後またはコンフィギュレーション モードを終了した時点で実行コンフィギュレーション ファイルに保存されます。
スタートアップ コンフィギュレーション ファイルを変更するには、 copy running-config startup-config EXEC コマンドを使用してスタートアップ コンフィギュレーションに実行コンフィギュレーション ファイルを保存するか、ファイル サーバからスタートアップ コンフィギュレーションへコンフィギュレーション ファイルをコピーします(詳細については、ネットワーク サーバからルータへのコンフィギュレーション ファイルのコピーの項を参照してください)。
コンフィギュレーション ファイルの場所
コンフィギュレーション ファイルは、次の場所に格納されます。
• 実行コンフィギュレーションは RAM に格納されます。
• クラス A フラッシュ ファイル システム プラットフォーム以外のすべてのプラットフォーム上では、スタートアップ コンフィギュレーションは Nonvolatile Random-Access Memory(NVRAM; 不揮発性 RAM)に格納されます。
• クラス A フラッシュ ファイル システムのプラットフォーム上では、スタートアップ コンフィギュレーションは CONFIG_FILE 環境変数で指定された場所に格納されます(詳細については、クラス A フラッシュ ファイル システムでの CONFIG_FILE 環境変数の指定の項を参照してください)。CONFIG_FILE 変数は、デフォルトでは NVRAM になりますが、次のファイル システムのファイルも指定できます。
– nvram: (NVRAM)
– bootflash: (内部フラッシュ メモリ)
– slot0: (PCMCIA の第 1 スロット)
– slot1: (PCMCIA の第 2 スロット)
コンフィギュレーション ファイル情報の表示
コンフィギュレーション ファイルに関する情報を表示するには、必要に応じて EXEC モードで次のコマンドを使用します。
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Router# show bootvar |
BOOT 環境変数の内容、CONFIG_FILE 環境変数によって指定されているコンフィギュレーション ファイルの名前、および BOOTLDR 環境変数の内容を示します。 |
Router# more file-url |
指定されたファイルの内容を表示します。 |
Router# show running-config |
実行コンフィギュレーション ファイルの内容を表示します( more system:running-config コマンドのコマンド エイリアス)。 |
Router# show startup-config |
スタートアップ コンフィギュレーション ファイルの内容を表示します( more nvram:startup-config コマンドのコマンド エイリアス)。 クラス A フラッシュ ファイル システム プラットフォーム以外のすべてのプラットフォーム上では、通常、デフォルトの startup-config ファイルは NVRAM に格納されます。クラス A フラッシュ ファイル システム プラットフォーム上では、CONFIG_FILE 環境変数はデフォルトの startup-config ファイルを指定します。CONFIG_FILE 変数のデフォルトは NVRAM になります。 |
コンフィギュレーション モードの開始とコンフィギュレーション ソースの選択
ルータ上でコンフィギュレーション モードを開始するには、特権 EXEC プロンプトで configure コマンドを入力します。Cisco IOS ソフトウェアは次のプロンプトで応答し、端末、メモリ、またはネットワーク サーバ(ネットワーク)上に格納されたファイルのいずれかを、コンフィギュレーション コマンドのソースとして指定するように要求されます。
Configuring from terminal, memory, or network [terminal]?
端末からの設定では、コマンドラインにコンフィギュレーション コマンドを入力できます(次の項を参照してください)。メモリからの設定では、スタートアップ コンフィギュレーション ファイルがロードされます。詳細については、スタートアップ コンフィギュレーション ファイルでのコンフィギュレーション コマンドの再実行の項を参照してください。ネットワークからの設定では、ネットワーク経由でコンフィギュレーション コマンドをロードして実行できます。詳細については、ネットワーク サーバからルータへのコンフィギュレーション ファイルのコピーの項を参照してください。
CLI でのコンフィギュレーション ファイルの変更
Cisco IOS ソフトウェアは、1 行につき 1 つのコンフィギュレーション コマンドを受け入れます。コンフィギュレーション コマンドは、必要なだけ入力できます。
コンフィギュレーション ファイルには、入力したコマンドを説明するコメントを追加できます。コメントの先頭には、感嘆符(!)を付けます。コメントは NVRAM にもコンフィギュレーション ファイルのアクティブ コピーにも格納 されない ため、 show running-config または more system:running-config EXEC コマンドでアクティブな設定のリストを表示しても、コメントは表示されません。また、 show startup-config または more nvram:startup-config EXEC モード コマンドでスタートアップ コンフィギュレーションのリストを表示しても、コメントは表示されません。コメントは、コンフィギュレーション ファイルがルータにロードされたときにコンフィギュレーション ファイルから削除されます。ただし、File Transfer Protocol(FTP; ファイル転送プロトコル)、Remote Copy Protocol(RCP; リモート コピー プロトコル)、または Trivial File Transfer Protocol(TFTP; 簡易ファイル転送プロトコル)サーバ上に格納されているコンフィギュレーション ファイルのコメントのリストは表示できます。
CLI を使用してソフトウェアは設定するときは、ユーザの入力に従ってソフトウェアによりコマンドが実行されます。CLI を使用してソフトウェアを設定するには、特権 EXEC モードを開始して次のコマンドを使用します。
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ステップ 1 |
Router# configure terminal |
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 2 |
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必要なコンフィギュレーション コマンドを入力します。Cisco IOS マニュアル セットに、テクノロジー別に編成されたコンフィギュレーション コマンドが説明されています。 |
ステップ 3 |
Router(config)# end または Router(config)# ^Z |
コンフィギュレーション セッションを終了し、EXEC モードに戻ります。 (注) Ctrl キーと Z キーを同時に押すと、画面に ^Z と表示されます。 |
ステップ 4 |
Router# copy system:running-config nvram:startup-config |
実行コンフィギュレーション ファイルをスタートアップ コンフィギュレーション ファイルとして保存します。 copy running-config startup-config コマンド エイリアスも使用できますが、このコマンドは精度が高くないため、注意する必要があります。ほとんどのプラットフォーム上では、このコマンドによりコンフィギュレーションは NVRAM に保存されます。クラス A フラッシュ ファイル システムのプラットフォーム上では、この手順によりコンフィギュレーションは CONFIG_FILE 環境変数によって指定された場所に保存されます(デフォルトの CONFIG_FILE 変数では、ファイルの保存先は NVRAM に指定されています)。 |
次の例では、ルータのルータ プロンプト名が設定されています。感嘆符(!)で示されたコメント行では、いずれのコマンドも実行されません。
この例では、 hostname コマンドはルータ名を Router から new_name に変更するために使用されています。Ctrl+Z(^Z)キーを押すか、 end コマンドを入力すると、コンフィギュレーション モードが終了します。 copy system:running-config nvram:startup-config コマンドにより、現在のコンフィギュレーションがスタートアップ コンフィギュレーションに保存されます。
Router# configure terminal
Router(config)# !The following command provides the router host name.
Router(config)# hostname new_name
new_name# copy system:running-config nvram:startup-config
スタートアップ コンフィギュレーションが NVRAM にある場合は、スタートアップ コンフィギュレーションには現在の設定情報がコンフィギュレーション コマンドとしてテキスト形式で格納され、デフォルト以外の設定だけが記録されます。破損データから保護するために、メモリはチェックサム算出されます。
(注) 一部の特定のコマンドは、NVRAM に保存されない場合があります。これらのコマンドは、マシンをリブートしたときに再入力する必要があります。これらのコマンドは、マニュアルに記載されています。リブート後にすばやくルータを再設定できるように、これらの設定のリストを持っておくことを推奨します。
ルータからネットワーク サーバへのコンフィギュレーション ファイルのコピー
FTP、rcp、または TFTP を使用して、ルータからファイル サーバへコンフィギュレーション ファイルをコピーできます。たとえば、内容を変更する前に現在のコンフィギュレーション ファイルのバックアップをサーバに作成するためにこの作業を実行します。これにより、後で元のコンフィギュレーション ファイルをサーバから復元できます。
ルータからサーバへコンフィギュレーション ファイルをコピーするには、次の項で説明する作業を実行します。
• ルータから TFTP サーバへのコンフィギュレーション ファイルのコピー
• ルータから rcp サーバへのコンフィギュレーション ファイルのコピー
• ルータから FTP サーバへのコンフィギュレーション ファイルのコピー
使用するプロトコルは、使用しているサーバのタイプによって異なります。FTP および rcp のトランスポート メカニズムは、TFTP よりも高速でデータ配信の信頼性も優れています。これは、FTP および rcp がコネクション型の TCP/IP スタックを使用しているためです。
ルータから TFTP サーバへのコンフィギュレーション ファイルのコピー
一部の TFTP 実装では、TFTP サーバ上にダミー ファイルを作成し、読み取り、書き込み、および実行を許可してから、ダミー ファイルを上書きする形でファイルをコピーする必要があります。詳細については、ご使用の TFTP のマニュアルを参照してください。
設定情報を TFTP ネットワーク サーバ上にコピーするには、必要に応じて EXEC モードで次のコマンドを使用します。
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Router# copy system:running-config tftp: [[[ // location ] / directory ] / filename ] |
TFTP サーバへ実行コンフィギュレーション ファイルをコピーします。 |
Router# copy nvram:startup-config tftp: [[[ // location ] / directory ] / filename ] |
TFTP サーバへスタートアップ コンフィギュレーション ファイルをコピーします。 |
copy コマンドを発行した後、追加情報またはアクションの確認を求めるプロンプトが表示される場合があります。このプロンプトは、 copy コマンドで入力した情報量および file prompt グローバル コンフィギュレーション コマンドの現在の設定によって異なります。
次に、ルータから TFTP サーバへコンフィギュレーション ファイルをコピーする例を示します。
Tokyo# copy system:running-config tftp://172.16.2.155/tokyo-confg
Write file tokyo-confg on host 172.16.2.155? [confirm] y
Writing tokyo-confg!!! [OK]
ルータから rcp サーバへのコンフィギュレーション ファイルのコピー
ルータから rcp サーバへコンフィギュレーション ファイルをコピーできます。
ネットワークを UNIX コミュニティでリソースとして使用する最初の試みの 1 つは、Remote Shell(RSH; リモート シェル)およびリモート コピー(rcp)機能が含まれた、リモート シェル プロトコルの設計および実装につながりました。rsh および rcp により、ユーザはリモートでコマンドを実行し、ネットワーク上のリモート ホストまたはサーバにあるファイル システムからまたはファイル システムへファイルをコピーすることが可能になります。シスコの rsh および rcp 実装は、標準実装と相互運用できます。
rcp の copy コマンドは、リモート システム上の rsh サーバ(またはデーモン)に依存します。rcp を使用してファイルをコピーするために、TFTP のようにファイル配布用のサーバを作成する必要はありません。必要なのは、リモート シェル(rsh)をサポートするサーバへのアクセスだけです(ほとんどの UNIX システムは rsh をサポートしています)。ファイルをある場所から別の場所へコピーするため、コピー元ファイルに対する読み取り権限と、コピー先ファイルに対する書き込み権限が必要です。コピー先ファイルが存在しない場合は、rcp により作成されます。
シスコの rcp 実装は UNIX の rcp 実装(ネットワーク上のシステム間でファイルをコピー)の関数をエミュレートしたものですが、シスコのコマンド構文は UNIX の rcp コマンド構文とは異なります。シスコの rcp サポートは、rcp をトランスポート メカニズムとして使用する copy コマンドのセットを提供しています。これらの rcp copy コマンドは、シスコの TFTP copy コマンドに類似していますが、高速で信頼性の高いデータ配信を実現する代替方法を備えている点が異なります。これらの改善は、rcp のトランスポート メカニズムがコネクション型の TCP/IP スタック上に構築されており、これを使用しているために可能になりました。rcp コマンドを使用して、ルータからネットワークサーバ(またはその逆)へシステム イメージおよびコンフィギュレーション ファイルをコピーできます。
また、rcp サポートをイネーブルにし、リモート システムのユーザがルータからまたはルータへファイルをコピーできるようにすることも可能です。
リモート ユーザがルータからまたはルータへファイルをコピーできるように Cisco IOS ソフトウェアを設定するには、 ip rcmd rcp-enable グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用します。
rcp ユーザ名について
rcp プロトコルでは、クライアントは rcp 要求ごとにリモート ユーザ名をサーバに送信する必要があります。rcp を使用してルータからサーバへコンフィギュレーション ファイルをコピーする場合、Cisco IOS ソフトウェアは次の順番で最初に発見した有効なユーザ名を送信します。
1. copy EXEC コマンドで指定されたユーザ名(ユーザ名が指定されている場合)。
2. ip rcmd remote-username グローバル コンフィギュレーション コマンドで設定されたユーザ名(コマンドが設定されている場合)。
3. 現在の TTY(端末)プロセスに関連付けられているリモート ユーザ名。たとえば、ユーザが Telnet 経由でルータに接続しており、 username コマンドで認証された場合、ルータ ソフトウェアにより Telnet ユーザ名がリモート ユーザ名として送信されます。
4. ルータのホスト名。
rcp コピー要求が正常に実行されるためには、ネットワーク サーバ上でリモート ユーザ名のアカウントが定義されている必要があります。このサーバがディレクトリ構造をとっている場合、コンフィギュレーション ファイルまたはイメージは、サーバ上のリモート ユーザ名と関連付けられたディレクトリに書き込まれるか、そのディレクトリからコピーされます。たとえば、システム イメージがサーバ上のユーザのホーム ディレクトリにある場合は、そのユーザの名前をリモート ユーザ名として指定できます。
ip rcmd remote-username コマンドを使用して、すべてのコピーに対してユーザ名を指定します(rcmd は、スーパーユーザ レベルで使用される UNIX ルーチンで、予約されたポート番号に基づいた認証スキームを使用してリモート マシン上でコマンドを実行します。rcmd は「Remote Command(リモート コマンド)」の略です)。当該のコピー操作だけに対してユーザ名を指定する場合は、 copy コマンドにユーザ名を含めます。
サーバに書き込む場合、ルータ上のユーザからの rcp 書き込み要求を受け入れるように、rcp サーバを適切に設定する必要があります。UNIX システムの場合は、rcp サーバ上のリモート ユーザの .rhosts ファイルに対しエントリを追加する必要があります。たとえば、ルータに次の設定行が含まれているとします。
ip rcmd remote-username User0
ルータの IP アドレスが Router1.company.com に変換される場合、rcp サーバ上の User0 の .rhosts ファイルには、次の行が含まれているはずです。
詳細については、ご使用の rcp サーバのマニュアルを参照してください。
ルータから rcp サーバへのコンフィギュレーション ファイルのコピー
ルータから rcp サーバへスタートアップ コンフィギュレーション ファイルまたは実行コンフィギュレーション ファイルをコピーするには、特権 EXEC モードを開始して次のコマンドを使用します。
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ステップ 1 |
Router# configure terminal |
(任意)グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 2 |
Router(config)# ip rcmd remote-username username |
(任意)デフォルトのリモート ユーザ名を変更します。 |
ステップ 3 |
Router(config)# end |
(任意)グローバル コンフィギュレーション モードを終了します。 |
ステップ 4 |
Router# copy system:running-config rcp: [[[ // [ username @ ] location ] / directory ] / filename ] または Router# copy nvram:startup-config rcp :[[[ // [ username @ ] location ] / directory ] / filename ] |
ルータの実行コンフィギュレーション ファイルが rcp サーバ上に格納されることを指定します。 または ルータのスタートアップ コンフィギュレーション ファイルが rcp サーバ上に格納されることを指定します。 |
copy EXEC コマンドを発行した後、追加情報またはアクションの確認を求めるプロンプトが表示される場合があります。このプロンプトは、 copy コマンドで入力した情報量および file prompt グローバル コンフィギュレーション コマンドの現在の設定によって異なります。
rcp サーバ上に実行コンフィギュレーション ファイルを格納する例
次に、rtr2-confg という名前の実行コンフィギュレーション ファイルを、IP アドレスが 172.16.101.101 のリモート ホスト上の netadmin1 ディレクトリにコピーする例を示します。
Router# copy system:running-config rcp://netadmin1@172.16.101.101/Rtr2-confg
Write file rtr2-confg on host 172.16.101.101?[confirm]
Building configuration...[OK]
Connected to 172.16.101.101
rcp サーバ上にスタートアップ コンフィギュレーション ファイルを格納する例
次に、rcp を使用してファイルをコピーすることによって、サーバ上にスタートアップ コンフィギュレーション ファイルを格納する例を示します。
Rtr2(config)# ip rcmd remote-username netadmin2
Rtr2# copy nvram:startup-config rcp:
Remote host[]? 172.16.101.101
Name of configuration file to write [rtr2-confg]?
Write file rtr2-confg on host 172.16.101.101?[confirm]
ルータから FTP サーバへのコンフィギュレーション ファイルのコピー
ルータから FTP サーバへコンフィギュレーション ファイルをコピーできます。
FTP ユーザ名およびパスワードの概要
FTP プロトコルでは、クライアントは FTP 要求ごとにリモート ユーザ名およびパスワードをサーバに送信する必要があります。FTP を使用してルータからサーバへコンフィギュレーション ファイルをコピーする場合、Cisco IOS ソフトウェアは次の順番で最初に発見した有効なユーザ名を送信します。
1. copy EXEC コマンドで指定されたユーザ名(ユーザ名が指定されている場合)。
2. ip ftp username グローバル コンフィギュレーション コマンドで設定されたユーザ名(コマンドが設定されている場合)。
3. 匿名。
ルータは次の順番で最初に発見した有効なパスワードを送信します。
1. copy コマンドで指定されたパスワード(パスワードが指定されている場合)。
2. ip ftp password コマンドで設定されたパスワード(コマンドが設定されている場合)。
3. ルータは、 username @ routername . domain というパスワードを生成します。変数 username は現在のセッションに関連付けられたユーザ名、 routername は設定済みのホスト名、 domain はルータのドメインです。
ユーザ名およびパスワードは、FTP サーバ上のアカウントと関連付けられている必要があります。サーバに書き込む場合、ルータ上のユーザからの FTP 書き込み要求を受け入れるように、FTP サーバを適切に設定する必要があります。
このサーバがディレクトリ構造をとっている場合、コンフィギュレーション ファイルまたはイメージは、サーバ上のユーザ名と関連付けられたディレクトリに書き込まれるか、そのディレクトリからコピーされます。たとえば、システム イメージがサーバ上のユーザのホーム ディレクトリにある場合は、そのユーザの名前をリモート ユーザ名として指定します。
詳細については、ご使用の FTP サーバのマニュアルを参照してください。
ip ftp username および ip ftp password グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用して、すべてのコピーに対してユーザ名とパスワードを指定します。当該のコピー操作だけに対してユーザ名を指定する場合は、 copy EXEC コマンドにユーザ名を含めます。
ルータから FTP サーバへのコンフィギュレーション ファイルのコピー
ルータから FTP サーバへスタートアップ コンフィギュレーション ファイルまたは実行コンフィギュレーション ファイルをコピーするには、特権 EXEC モードを開始して次のコマンドを使用します。
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ステップ 1 |
Router# configure terminal |
(任意)端末からコンフィギュレーション モードを開始します。この手順は、デフォルトのリモート ユーザ名またはパスワードを上書きする場合にだけ必要です(ステップ 2 および 3 を参照)。 |
ステップ 2 |
Router(config)# ip ftp username username |
(任意)デフォルトのリモート ユーザ名を指定します。 |
ステップ 3 |
Router(config)# ip ftp password password |
(任意)デフォルトのパスワードを指定します。 |
ステップ 4 |
Router(config)# end |
(任意)グローバル コンフィギュレーション モードを終了します。この手順は、デフォルトのリモート ユーザ名またはパスワードを上書きする場合にだけ必要です(ステップ 2 および 3 を参照)。 |
ステップ 5 |
Router# copy system:running-config ftp: [[[ // [ username [ : password ] @ ] location ] / directory ] / filename ] または Router# copy nvram:startup-config ftp: [[[ // [ username [ : password ] @ ] location ] / directory ] / filename ] |
FTP サーバへ実行コンフィギュレーションまたはスタートアップ コンフィギュレーション ファイルをコピーします。 |
copy EXEC コマンドを発行した後、追加情報またはアクションの確認を求めるプロンプトが表示される場合があります。このプロンプトは、 copy コマンドで入力した情報量および file prompt グローバル コンフィギュレーション コマンドの現在の設定によって異なります。
FTP サーバ上に実行コンフィギュレーション ファイルを格納する例
次に、rtr2-confg という名前の実行コンフィギュレーション ファイルを、IP アドレスが 172.16.101.101 のリモート ホスト上の netadmin1 ディレクトリにコピーする例を示します。
Router# copy system:running-config ftp://netadmin1:mypass@172.16.101.101/Rtr2-confg
Write file rtr2-confg on host 172.16.101.101?[confirm]
Building configuration...[OK]
Connected to 172.16.101.101
FTP サーバ上にスタートアップ コンフィギュレーション ファイルを格納する例
次に、FTP を使用してファイルをコピーすることによって、サーバ上にスタートアップ コンフィギュレーション ファイルを格納する例を示します。
Rtr2(config)# ip ftp username netadmin2
Rtr2(config)# ip ftp password mypass
Rtr2# copy nvram:startup-config ftp:
Remote host[]? 172.16.101.101
Name of configuration file to write [rtr2-confg]?
Write file rtr2-confg on host 172.16.101.101?[confirm]
ネットワーク サーバからルータへのコンフィギュレーション ファイルのコピー
TFTP、rcp、または FTP サーバからルータの実行コンフィギュレーションまたはスタートアップ コンフィギュレーションへコンフィギュレーション ファイルをコピーできます。この機能は、次のいずれかの理由により実行する場合があります。
• バックアップしたコンフィギュレーション ファイルを復元するため。
• 別のルータにコンフィギュレーション ファイルを使用するため。たとえば、別のルータをネットワークに追加して、そのルータのコンフィギュレーションを元のルータと同様にする場合です。新しいルータにファイルをコピーすることにより、ファイル全体を再作成するのではなく、該当部分を変更できます。
• 同一のコンフィギュレーション コマンドをネットワーク内のすべてのルータにロードして、すべてのルータのコンフィギュレーションを同様にするため。
コマンドラインにコマンドを入力した場合と同様に、 copy { ftp: | rcp: | tftp: } system:running-config EXEC コマンドはルータにコンフィギュレーション ファイルをロードします。コマンドを追加する前に、ルータにより既存の実行コンフィギュレーションが消去されることはありません。コピーされたコンフィギュレーション ファイル内のコマンドによって既存のコンフィギュレーション ファイル内のコマンドが置き換えられた場合、既存のコマンドは消去されます。たとえば、コピーされたコンフィギュレーション ファイルに含まれている特定のコマンドの IP アドレスが、既存のコンフィギュレーションと異なる場合は、コピーされたコンフィギュレーション内の IP アドレスが使用されます。ただし、既存のコンフィギュレーション内の一部のコマンドには、置き換えられたり無効になったりしないものもあります。このような場合、既存のコンフィギュレーション ファイルとコピーされたコンフィギュレーション ファイルで混成されたコンフィギュレーション ファイルが作成され、コピーされたコンフィギュレーション ファイルが優先されます。
コンフィギュレーション ファイルをサーバ上に格納されているファイルの正確なコピーとして復元するには、そのコンフィギュレーション ファイルをスタートアップ コンフィギュレーションに直接コピーし( copy { ftp: | rcp: | tftp: } nvram:startup-config コマンドを使用)、ルータをリロードする必要があります。
サーバからルータへコンフィギュレーション ファイルをコピーするには、次の項で説明する作業を実行します。
• TFTP サーバからルータへのコンフィギュレーション ファイルのコピー
• rcp サーバからルータへのコンフィギュレーション ファイルのコピー
• FTP サーバからルータへのコンフィギュレーション ファイルのコピー
使用するプロトコルは、使用しているサーバのタイプによって異なります。FTP および rcp のトランスポート メカニズムは、TFTP よりも高速でデータ配信の信頼性も優れています。これらの改善は、FTP および rcp のトランスポート メカニズムがコネクション型の TCP/IP スタック上に構築されており、これを使用しているために可能になりました。
TFTP サーバからルータへのコンフィギュレーション ファイルのコピー
TFTP サーバからルータへ コンフィギュレーション ファイルをコピーするには、 必要に応じて EXEC モードで次のコマンドを使用します。
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Router# copy tftp: [[[ // location ] / directory ] / filename ] system:running-config |
TFTP サーバから実行コンフィギュレーションへコンフィギュレーション ファイルをコピーします。 |
Router# copy tftp: [[[ // location ] / directory ] / filename ] nvram:startup-config |
TFTP サーバからスタートアップ コンフィギュレーションへコンフィギュレーション ファイルをコピーします。 |
copy EXEC コマンドを発行した後、追加情報またはアクションの確認を求めるプロンプトが表示される場合があります。このプロンプトは、 copy コマンドで入力した情報量および file prompt グローバル コンフィギュレーション コマンドの現在の設定によって異なります。
次に、IP アドレス 172.16.2.155 にある、tokyo-config という名前のファイルからソフトウェアを設定する例を示します。
Router1# copy tftp://172.16.2.155/tokyo-confg system:running-config
Configure using tokyo-confg from 172.16.2.155? [confirm] y
Booting tokyo-confg from 172.16.2.155:!!! [OK - 874/16000 bytes]
rcp サーバからルータへのコンフィギュレーション ファイルのコピー
rcp サーバからルータへコンフィギュレーション ファイルをコピーできます。
rcp ユーザ名の概要
rcp プロトコルでは、クライアントは rcp 要求ごとにリモート ユーザ名をサーバに送信する必要があります。rcp を使用してルータからサーバへコンフィギュレーション ファイルをコピーする場合、Cisco IOS ソフトウェアは次の順番で最初に発見した有効なユーザ名を送信します。
1. copy EXEC コマンドで指定されたユーザ名(ユーザ名が指定されている場合)。
2. ip rcmd remote-username グローバル コンフィギュレーション コマンドで設定されたユーザ名(コマンドが設定されている場合)。
3. 現在の TTY(端末)プロセスに関連付けられているリモート ユーザ名。たとえば、ユーザが Telnet 経由でルータに接続しており、 username コマンドで認証された場合、ルータ ソフトウェアにより Telnet ユーザ名がリモート ユーザ名として送信されます。
4. ルータのホスト名。
rcp コピー要求が実行されるためには、ネットワーク サーバ上でリモート ユーザ名のアカウントが定義されている必要があります。このサーバがディレクトリ構造をとっている場合、コンフィギュレーション ファイルまたはイメージは、サーバ上のリモート ユーザ名と関連付けられたディレクトリに書き込まれるか、そのディレクトリからコピーされます。たとえば、システム イメージがサーバ上のユーザのホーム ディレクトリにある場合は、そのユーザの名前をリモート ユーザ名として指定します。
rcp サーバからルータへのコンフィギュレーション ファイルのコピー
rcp サーバから実行コンフィギュレーションまたはスタートアップ コンフィギュレーションへコンフィギュレーション ファイルをコピーするには、特権 EXEC モードを開始して次のコマンドを使用します。
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ステップ 1 |
Router# configure terminal |
(任意)端末からコンフィギュレーション モードを開始します。この手順は、デフォルトのリモート ユーザ名またはパスワードを上書きする場合にだけ必要です(ステップ 2 を参照)。 |
ステップ 2 |
Router(config)# ip rcmd remote-username username |
(任意)リモート ユーザ名を指定します。 |
ステップ 3 |
Router(config)# end |
(任意)グローバル コンフィギュレーション モードを終了します。この手順は、デフォルトのリモート ユーザ名またはパスワードを上書きする場合にだけ必要です(ステップ 2 を参照)。 |
ステップ 4 |
Router# copy rcp: [[[ // [ username @ ] location ] / directory ] / filename ] system:running-config または Router# copy rcp: [[[ // [ username @ ] location ] / directory ] / filename ] nvram:startup-config |
rcp サーバから実行コンフィギュレーションまたはスタートアップ コンフィギュレーションへコンフィギュレーション ファイルをコピーします。 |
copy EXEC コマンドを発行した後、追加情報またはアクションの確認を求めるプロンプトが表示される場合があります。このプロンプトは、 copy コマンドで入力した情報量および file prompt グローバル コンフィギュレーション コマンドの現在の設定によって異なります。
rcp の Running-Config をコピーする例
次に、host1-confg という名前のコンフィギュレーション ファイルを、IP アドレスが 172.16.101.101 のリモート サーバ上の netadmin1 ディレクトリからコピーし、ルータ上でコマンドをロードし実行する例を示します。
Router# copy rcp://netadmin1@172.16.101.101/host1-confg system:running-config
Configure using host1-confg from 172.16.101.101? [confirm]
Connected to 172.16.101.101
Loading 1112 byte file host1-confg:![OK]
%SYS-5-CONFIG: Configured from host1-config by rcp from 172.16.101.101
rcp の Startup-Config をコピーする例
次に、リモート ユーザ名 netadmin1 を指定する例を示します。この例では、次に host2-confg という名前のコンフィギュレーション ファイルを、IP アドレスが 172.16.101.101 のリモート サーバ上の netadmin1 ディレクトリからスタートアップ コンフィギュレーションへコピーします。
Rtr2(config)# ip rcmd remote-username netadmin1
Rtr2# copy rcp: nvram:startup-config
Address of remote host [255.255.255.255]? 172.16.101.101
Name of configuration file[rtr2-confg]? host2-confg
Configure using host2-confg from 172.16.101.101?[confirm]
Connected to 172.16.101.101
Loading 1112 byte file host2-confg:![OK]
%SYS-5-CONFIG_NV:Non-volatile store configured from host2-config by rcp from 172.16.101.101
FTP サーバからルータへのコンフィギュレーション ファイルのコピー
FTP サーバからルータへコンフィギュレーション ファイルをコピーできます。
FTP ユーザ名およびパスワードの概要
FTP プロトコルでは、クライアントは FTP 要求ごとにリモート ユーザ名およびパスワードをサーバに送信する必要があります。FTP を使用してルータからサーバへコンフィギュレーション ファイルをコピーする場合、Cisco IOS ソフトウェアは次の順番で最初に発見した有効なユーザ名を送信します。
1. copy EXEC コマンドで指定されたユーザ名(ユーザ名が指定されている場合)。
2. ip ftp username グローバル コンフィギュレーション コマンドで設定されたユーザ名(コマンドが設定されている場合)。
3. 匿名。
ルータは次の順番で最初に発見した有効なパスワードを送信します。
1. copy EXEC コマンドで指定されたパスワード(パスワードが指定されている場合)。
2. ip ftp password グローバル コンフィギュレーション コマンドで設定されたパスワード(コマンドが設定されている場合)。
3. ルータは、 username @ routername . domain というパスワードを生成します。変数 username は現在のセッションに関連付けられたユーザ名、 routername は設定済みのホスト名、 domain はルータのドメインです。
ユーザ名およびパスワードは、FTP サーバ上のアカウントと関連付けられている必要があります。サーバに書き込む場合、ルータ上のユーザからの FTP 書き込み要求を受け入れるように、FTP サーバを適切に設定する必要があります。
このサーバがディレクトリ構造をとっている場合、コンフィギュレーション ファイルまたはイメージは、サーバ上のユーザ名と関連付けられたディレクトリに書き込まれるか、そのディレクトリからコピーされます。たとえば、システム イメージがサーバ上のユーザのホーム ディレクトリにある場合は、そのユーザの名前をリモート ユーザ名として指定します。
詳細については、ご使用の FTP サーバのマニュアルを参照してください。
ip ftp username および ip ftp password グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用して、すべてのコピーに対してユーザ名とパスワードを指定します。当該のコピー操作だけに対してユーザ名を指定する場合は、 copy コマンドにユーザ名を含めます。
FTP サーバからルータへのコンフィギュレーション ファイルのコピー
FTP サーバから 実行コンフィギュレーションまたはスタートアップ コンフィギュレーションへコンフィギュレーション ファイルをコピーするには、 特権 EXEC モードを開始して次のコマンドを使用します。
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ステップ 1 |
Router# configure terminal |
(任意)グローバル コンフィギュレーション モードを開始できます。この手順は、デフォルトのリモート ユーザ名またはパスワードを上書きする場合にだけ必要です(ステップ 2 および 3 を参照)。 |
ステップ 2 |
Router(config)# ip ftp username username |
(任意)デフォルトのリモート ユーザ名を指定します。 |
ステップ 3 |
Router(config)# ip ftp password password |
(任意)デフォルトのパスワードを指定します。 |
ステップ 4 |
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(任意)グローバル コンフィギュレーション モードを終了します。この手順は、デフォルトのリモート ユーザ名またはパスワードを上書きする場合にだけ必要です(ステップ 2 および 3 を参照)。 |
ステップ 5 |
Router#
copy ftp: [[[
// [
username [
:
password ]
@ ]
location ]
/
directory ]
/
filename ]
system:running-config
または Router# copy ftp: [[[ // [ username [ : password ] @ ] location ] / directory ] / filename ] nvram:startup-config |
FTP を使用して、ネットワーク サーバから実行メモリまたはスタートアップ コンフィギュレーションへコンフィギュレーション ファイルをコピーします。 |
copy EXEC コマンドを発行した後、追加情報またはアクションの確認を求めるプロンプトが表示される場合があります。このプロンプトは、 copy コマンドで入力した情報量および file prompt グローバル コンフィギュレーション コマンドの現在の設定によって異なります。
FTP の Running-Config をコピーする例
次に、host1-confg という名前のホスト コンフィギュレーション ファイルを、IP アドレスが 172.16.101.101 のリモート サーバ上の netadmin1 ディレクトリからコピーし、ルータ上でコマンドをロードし実行する例を示します。
Router# copy rcp://netadmin1:mypass@172.16.101.101/host1-confg system:running-config
Configure using host1-confg from 172.16.101.101? [confirm]
Connected to 172.16.101.101
Loading 1112 byte file host1-confg:![OK]
%SYS-5-CONFIG: Configured from host1-config by ftp from 172.16.101.101
FTP の Startup-Config をコピーする例
次に、リモート ユーザ名 netadmin1 を指定する例を示します。この例では、次に host2-confg という名前のコンフィギュレーション ファイルを、IP アドレスが 172.16.101.101 のリモート サーバ上の netadmin1 ディレクトリからスタートアップ コンフィギュレーションへコピーします。
Rtr2(config)# ip ftp username netadmin1
Rtr2(config)# ip ftp password mypass
Rtr2# copy ftp: nvram:startup-config
Address of remote host [255.255.255.255]? 172.16.101.101
Name of configuration file[rtr2-confg]? host2-confg
Configure using host2-confg from 172.16.101.101?[confirm]
Connected to 172.16.101.101
Loading 1112 byte file host2-confg:![OK]
%SYS-5-CONFIG_NV:Non-volatile store configured from host2-config by ftp from 172.16.101.101
NVRAM より大きいコンフィギュレーション ファイルの保守
NVRAM のサイズを超えるコンフィギュレーション ファイルを保守するには、以降の項で説明する作業を実行します。
• コンフィギュレーション ファイルの圧縮
• コンフィギュレーションのクラス A フラッシュ ファイル システム上のフラッシュ メモリへの格納
• ネットワークからのコンフィギュレーション コマンドのロード
コンフィギュレーション ファイルの圧縮
service compress-config グローバル コンフィギュレーション コマンドは、コンフィギュレーション ファイルを圧縮して NVRAM に格納することを指定します。コンフィギュレーション ファイルが圧縮されると、ルータは正常に機能します。システムの起動時に、システムはコンフィギュレーション ファイルが圧縮されていることを認識し、圧縮されたコンフィギュレーション ファイルを展開して、正常に処理を進めます。 more nvram:startup-config EXEC コマンドにより、コンフィギュレーションが展開されてから表示されます。
コンフィギュレーション ファイルを圧縮する前に、適切なハードウェアのインストレーションおよびメンテナンス マニュアルを参照してください。現在のシステムの ROM がファイル圧縮をサポートしていることを確認します。サポートしていない場合、ファイル圧縮をサポートしている新しい ROM をインストールできます。
コンフィギュレーション ファイルを圧縮するには、グローバル コンフィギュレーション モードを開始して次のコマンドを使用します。
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ステップ 1 |
Router(config)# service compress-config |
コンフィギュレーション ファイルを圧縮することを指定します。 |
ステップ 2 |
Router(config)# end |
グローバル コンフィギュレーション モードを終了します。 |
ステップ 3 |
FTP、rcp、または TFTP を使用して、新しいコンフィギュレーションをコピーします。NVRAM サイズの 3 倍を超える大きさのコンフィギュレーションをロードしようとすると、次のエラー メッセージが表示されます。 「[buffer overflow - file-size/buffer-size bytes]」 または Router# configure terminal |
新しいコンフィギュレーションを入力します。 |
ステップ 4 |
Router(config)# copy system:running-config nvram:startup-config |
実行コンフィギュレーションの変更が終わったら、新しいコンフィギュレーションを保存します。 |
コンフィギュレーションのサイズは、NVRAM のサイズの 3 倍を超えてはいけません。NVRAM のサイズが 128 KB の場合、展開できる最大のコンフィギュレーション ファイルのサイズは 384 KB です。
service compress-config グローバル コンフィギュレーション コマンドは、Cisco IOS ソフトウェア Release 10 以降のブート ROM を使用している場合に限り実行できます。新しい ROM をインストールするのは 1 回限りの操作で、ROM に Cisco IOS Release 10 がない場合だけ必要です。ブート ROM が圧縮コンフィギュレーションを認識しない場合は、次のメッセージが表示されます。
Boot ROMs do not support NVRAM compression Config NOT written to NVRAM
次に、129 KB のコンフィギュレーション ファイルを 11 KB に圧縮する例を示します。
Router# configure terminal
Router(config)# service compress-config
Router# copy tftp://172.16.2.15/tokyo-confg system:running-config
Configure using tokyo-confg from 172.16.2.155? [confirm] y
Booting tokyo-confg from 172.16.2.155:!!! [OK - 874/16000 bytes]
Router# copy system:running-config nvram:startup-config
Building configuration...
Compressing configuration from 129648 bytes to 11077 bytes
コンフィギュレーションのクラス A フラッシュ ファイル システム上のフラッシュ メモリへの格納
クラス A フラッシュ ファイル システムのルータ上では、内部フラッシュ メモリのファイルまたは PCMCIA スロットのフラッシュ メモリのファイルに CONFIG_FILE 環境変数を設定することにより、スタートアップ コンフィギュレーションをフラッシュ メモリに格納できます。
スタートアップ コンフィギュレーションをフラッシュ メモリに格納するには、特権 EXEC モードを開始して次のコマンドを使用します。
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ステップ 1 |
Router# copy nvram:startup-config flash-filesystem:filename |
新しい場所に現在のスタートアップ コンフィギュレーションをコピーして、コンフィギュレーション ファイルを作成します。 |
ステップ 2 |
Router# configure terminal |
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 3 |
Router(config)# boot config flash-filesystem: filename |
CONFIG_FILE 環境変数を設定することにより、フラッシュ メモリにスタートアップ コンフィギュレーション ファイルを格納することを指定します。 |
ステップ 4 |
Router(config)# end |
グローバル コンフィギュレーション モードを終了します。 |
ステップ 5 |
FTP、rcp、または TFTP を使用して、新しいコンフィギュレーションをコピーします。NVRAM サイズの 3 倍を超える大きさのコンフィギュレーションをロードしようとすると、次のエラー メッセージが表示されます。 「[buffer overflow - file-size/buffer-size bytes]」 または Router# configure terminal |
新しいコンフィギュレーションを入力します。 |
ステップ 6 |
Router# copy system:running-config nvram:startup-config |
実行コンフィギュレーションの変更が終わったら、新しいコンフィギュレーションを保存します。 |
詳細については、クラス A フラッシュ ファイル システムでの CONFIG_FILE 環境変数の指定の項を参照してください。
次に、コンフィギュレーション ファイルをスロット 0 に格納する例を示します。
Router# copy nvram:startup-config slot0:router-config
Router# configure terminal
Router(config)# boot config slot0:router-config
Router# copy system:running-config nvram:startup-config
大きいコンフィギュレーションを編集または変更する場合は、注意する必要があります。 copy system:running-config nvram:startup-config EXEC コマンドが発行されるたびにフラッシュ メモリ領域が使用されます。空き領域の最適化などのフラッシュ メモリのファイル管理は自動的に行われないため、利用可能なフラッシュ メモリに十分注意を払う必要があります。 squeeze コマンドを使用して、使用済み領域を再要求します。20 MB 以上の大容量フラッシュ カードを使用することを推奨します。
ネットワークからのコンフィギュレーション コマンドのロード
大きいコンフィギュレーションを FTP、rcp、TFTP のいずれかのサーバに格納しておき、システムの起動時にそのコンフィギュレーションをダウンロードすることもできます。ネットワーク サーバを使って大きいコンフィギュレーションを保存するには、特権 EXEC モードを開始して次のコマンドを使用します。
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ステップ 1 |
Router# copy system:running-config { ftp: | rcp: | tftp: } |
実行コンフィギュレーションを FTP、rcp、TFTP のいずれかのサーバに保存します。 |
ステップ 2 |
Router# configure terminal |
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 3 |
Router(config)# boot network { ftp: [[[ // [ username [ : password ] @ ] location ] / directory ] / filename ] | rcp: [[[ // [ username @ ] location ] / directory ] / filename ] | tftp: [[[ // location ] / directory ] / filename ]} |
起動時にスタートアップ コンフィギュレーション ファイルをネットワーク サーバからロードすることを指定します。 |
ステップ 4 |
Router(config)# service config |
システムの起動時にコンフィギュレーション ファイルをダウンロードするように、ルータをイネーブルにします。 |
ステップ 5 |
Router(config)# end |
グローバル コンフィギュレーション モードを終了します。 |
ステップ 6 |
Router# copy system:running-config nvram:startup-config |
コンフィギュレーションを保存します。 |
これらのコマンドの詳細については、ルータからネットワーク サーバへのコンフィギュレーション ファイルのコピーおよびコンフィギュレーション ファイルをダウンロードするルータの設定の項を参照してください。
パーサー キャッシュの制御
Cisco IOS ソフトウェアの Cisco IOS コマンドライン パーサーは、コマンドラインを変換および実行(解析)します。パーサー キャッシュ機能は、大きいコンフィギュレーション ファイルを迅速に処理するために開発されました。これにより、ロード時間が大幅に改善されます。
パーサー キャッシュ機能では、簡略化された解析グラフをダイナミックに作成、キャッシュ、および再使用することにより、コンフィギュレーション ファイル内の、前回使用された設定行と微妙に異なる設定行(たとえば pvc 0/100、pvc 0/101 など)が、迅速に認識および変換できるようになります。この改善は、主に同じようなコマンドを何百回、何千回と繰り返すコンフィギュレーション ファイルに役立ちます。このようなコンフィギュレーション ファイルには、サブインターフェイス用に何千もの仮想回線を設定する必要のある場合や、何百ものアクセス リストを設定する必要のある場合などがあります。数値の引数だけが異なる同一のコマンドが繰り返し使用されているファイルのほとんどで、性能が向上します。
パーサー キャッシュは、Cisco IOS Release 12.1(5)T 以降のリリースを使用するすべてのプラットフォームで、デフォルトでイネーブルにされています。ただし、大きいコンフィギュレーション ファイルを必要としないシスコ デバイスを使用しているユーザの場合は、パーサー キャッシュをディセーブルにし、この機能で使用されるリソースを解放できます(この機能により使用されるメモリは、解析されるコンフィギュレーション ファイルのサイズに依存しますが、通常は 512 KB 未満です)。
パーサー キャッシュ機能を制御するには、次の項で説明する作業を実行します。これらの作業はすべて任意です。
• パーサー キャッシュのクリア
• パーサー キャッシュのディセーブル化
• パーサー キャッシュの再イネーブル化
• パーサーのモニタリング
パーサー キャッシュのクリア
リソースを解放またはパーサー キャッシュのメモリをリセットするために、パーサー キャッシュ機能に格納されている解析エントリおよびヒット数とミス数の統計情報をクリアする場合があります。パーサー キャッシュ機能に格納されている情報をクリアするには、特権 EXEC モードで次のコマンドを使用します。
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Router# clear parser cache |
パーサー キャッシュ機能に格納されている解析キャッシュ エントリおよびヒット数とミス数の統計情報をクリアします。 |
パーサー キャッシュのディセーブル化
パーサー キャッシュ機能は、デフォルトでイネーブルにされています。パーサー キャッシュ機能をディセーブルにするには、グローバル コンフィギュレーション モードで次のコマンドを使用します。
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Router(config)# no parser cache |
パーサー キャッシュ機能をディセーブルにします。 |
パーサー キャッシュがディセーブルになると、 no parser cache コマンドラインが実行コンフィギュレーション ファイルに書き込まれます。
ヒント システム リソースを解放するためにパーサー キャッシュをディセーブルにする場合は、no parser cache コマンドを発行する前にパーサー キャッシュをクリアする必要があります。パーサー キャッシュをディセーブルにした後は、パーサー キャッシュをクリアできません。
パーサー キャッシュの再イネーブル化
パーサー キャッシュ機能をディセーブルにした後、再度イネーブルにするには、グローバル コンフィギュレーション モードで次のコマンドを使用します。
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Router(config)# parser cache |
パーサー キャッシュ機能をイネーブルにします。 |
パーサーのモニタリング
最後に解析されたコンフィギュレーション ファイルに関する統計情報は、パーサー キャッシュ機能により解析されたコマンドのヒット数とミス数の統計情報とともにシステム メモリに格納されます。「hits(ヒット数)」および「misses(ミス数)」は、前回使用された類似するコマンドに対し、コンフィギュレーション セッション中にパーサー キャッシュが検出した一致数を示しています。一致したコマンド(「hits」)は、より効率的に解析されます。一致しなかったコマンド(「misses」)の解析時間は、パーサー キャッシュにより改善されることはありません。
パーサーの統計情報を表示するには、特権 EXEC モードで次のコマンドを使用します。
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Router# show parser statistics |
最後に解析されたコンフィギュレーション ファイルに関する統計情報およびパーサー キャッシュ機能のステータスを表示します。 |
次に、 show parser statistics コマンドからの出力例を示します。
Router# show parser statistics
Last configuration file parsed:Number of Commands:1484, Time:1272 ms
Parser cache:disabled, 0 hits, 0 misses
show parser statistics コマンドにより、次の 2 セットのデータが表示されます。
• コンフィギュレーション ファイル内のコマンドのうち、最後に実行コンフィギュレーションにコピーされたコマンドの数、およびシステムがこれらのコマンドを解析するために要した時間(コンフィギュレーション ファイルはシステムの起動時または copy source running-config EXEC コマンドなどのコマンドを発行することによって実行コンフィギュレーションにロードされます)。
• パーサー キャッシュのステータス(イネーブルまたはディセーブル)、およびシステムの起動以降またはパーサー キャッシュのクリア以降に一致したコマンドの数(ヒット数またはミス数)。
前述の例では、ヒット数とミス数の統計情報(0/0)が最後に解析されたコンフィギュレーション ファイル内のコマンド数(1484)と一致していません。これは、コンフィギュレーション ファイルが最後にロードされたときに、パーサー キャッシュがディセーブルになっていたことを示しています。
異なる場所の間でのコンフィギュレーション ファイルのコピー
多くのプラットフォーム上では、内部フラッシュ メモリまたは PCMCIA スロット内のフラッシュ メモリ カードなどのフラッシュ メモリ デバイスから他の場所へコンフィギュレーション ファイルをコピーできます。また、FTP、rcp、TFTP のいずれかのサーバからフラッシュ メモリへコンフィギュレーション ファイルをコピーできます。
フラッシュ メモリからスタートアップまたは実行コンフィギュレーションへのコンフィギュレーション ファイルのコピー
フラッシュ メモリから現在の NVRAM にあるスタートアップ コンフィギュレーションまたは実行コンフィギュレーションへコンフィギュレーション ファイルを直接コピーするには、必要に応じて EXEC モードで次のいずれかのコマンドを入力します。
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Router> copy filesystem : [ partition-number : ][ filename ] nvram:startup-config |
NVRAM にコンフィギュレーション ファイルを直接ロードします。 |
Router> copy filesystem : [ partition-number : ][ filename ] system:running-config |
現在の実行コンフィギュレーションにコンフィギュレーション ファイルをコピーします。 |
次に、スロット 0 にあるフラッシュ メモリ PC カードのパーティション 4 からルータのスタートアップ コンフィギュレーションへ ios-upgrade-1 という名前のファイルをコピーする例を示します。
Router# copy slot0:4:ios-upgrade-1 nvram:startup-config
Copy 'ios-upgrade-1
' from flash device
as 'startup-config' ? [yes/no] yes
フラッシュ メモリ ファイル システム間でのコンフィギュレーション ファイルのコピー
複数のフラッシュ メモリ ファイル システムを備えたプラットフォーム上では、内部フラッシュ メモリまたは PCMCIA スロット内のフラッシュ メモリ カードなどのフラッシュ メモリ ファイル システムから他のフラッシュ メモリ ファイル システムへファイルをコピーできます。異なるフラッシュ メモリ ファイル システムへファイルをコピーすることで、使用中のコンフィギュレーションのバックアップ コピーを作成し、他のルータにコンフィギュレーションを複製できます。
フラッシュ メモリ ファイル システム間でコンフィギュレーション ファイルをコピーするには、EXEC モードで次のコマンドを使用します。
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ステップ 1 |
Router> show source-filesystem : |
フラッシュ メモリのレイアウトと内容を表示して、ファイル名を確認します。 |
ステップ 2 |
Router> copy source-filesystem : [ partition-number : ][ filename ] dest-filesystem : [ partition-number : ][ filename ] |
フラッシュ ファイル メモリ デバイス間でコンフィギュレーション ファイルをコピーします。 |
ステップ 3 |
Router> verify dest-filesystem : [ partition-number : ][ filename ] |
コピーしたファイルのチェックサムを検証します。 |
(注) コピー元デバイスとコピー先デバイスは同じにはできません。たとえば、copy slot1: slot1: コマンドは無効です。
ローカル フラッシュ メモリ デバイス間でコンフィギュレーション ファイルをコピーする例
次に、内部フラッシュ メモリのパーティション 1 から Cisco 3600 シリーズ ルータ上のスロット 1 のパーティション 1 へ running-config という名前のファイルをコピーする例を示します。この例では、コピー元のパーティションが指定されていないため、ルータからパーティション番号を要求されます。
Router# copy flash: slot1:
Partition Size Used Free Bank-Size State Copy Mode
1 4096K 3070K 1025K 4096K Read/Write Direct
2 16384K 1671K 14712K 8192K Read/Write Direct
[Type ?<no> for partition directory; ? for full directory; q to abort]
Which partition? [default = 1]
System flash directory, partition 1:
1 3142748 dirt/network/mars-test/c3600-j-mz.latest
[3143728 bytes used, 1050576 available, 4194304 total]
PCMCIA Slot1 flash directory:
1 1711088 dirt/gate/c3600-i-mz
[1712068 bytes used, 2482236 available, 4194304 total]
Source file name? running-config
Destination file name [running-config]?
Verifying checksum for 'running-config' (file # 2)... OK
Erase flash device before writing? [confirm]
Flash contains files. Are you sure you want to erase? [confirm]
Copy 'running-config' from flash: device
as 'running-config' into slot1: device WITH erase? [yes/no] yes
Erasing device... eeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeee ...erased
Flash device copy took 00:00:30 [hh:mm:ss]
Verifying checksum... OK (0x16)
サーバからフラッシュ メモリ デバイスへのコンフィギュレーション ファイルのコピー
FTP サーバからフラッシュ メモリ デバイスへコンフィギュレーション ファイルをコピーするには、特権 EXEC モードで次のコマンドを使用します。
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ステップ 1 |
Router# configure terminal |
(任意)グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。この手順は、デフォルトのリモート ユーザ名またはパスワードを上書きする場合にだけ必要です(ステップ 2 および 3 を参照)。 |
ステップ 2 |
Router(config)# ip ftp username username |
(任意)リモート ユーザ名を指定します。 |
ステップ 3 |
Router(config)# ip ftp password password |
(任意)リモート パスワードを指定します。 |
ステップ 4 |
Router(config)# end |
(任意)コンフィギュレーション モードを終了します。この手順は、デフォルトのリモート ユーザ名を上書きにする場合にだけ必要です(ステップ 2 および 3 を参照)。 |
ステップ 5 |
Router# copy ftp: [[[ // [ username : password @ ] location ] / directory ] / filename ] flash-filesystem : [ partition-number : ][ filename ] |
FTP を使用してネットワーク サーバからフラッシュ メモリ デバイスへコンフィギュレーション ファイルをコピーします。 |
copy EXEC コマンドを発行した後、追加情報またはアクションの確認を求めるプロンプトが表示される場合があります。このプロンプトは、 copy コマンドで入力した情報量および file prompt グローバル コンフィギュレーション コマンドの現在の設定によって異なります。
rcp サーバからフラッシュ メモリ デバイスへコンフィギュレーション ファイルをコピーするには、特権 EXEC モードで次のコマンドを使用します。
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ステップ 1 |
Router# configure terminal |
(任意)グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。この手順は、デフォルトのリモート ユーザ名を上書きにする場合にだけ必要です(ステップ 2 を参照)。 |
ステップ 2 |
Router(config)# ip rcmd remote-username username |
(任意)リモート ユーザ名を指定します。 |
ステップ 3 |
Router(config)# end |
(任意)グローバル コンフィギュレーション モードを終了します。この手順は、デフォルトのリモート ユーザ名またはパスワードを上書きする場合にだけ必要です(ステップ 2 を参照)。 |
ステップ 4 |
Router# copy rcp: [[[ // [ username @ ] location ] / directory ] / filename ] flash-filesystem : [ partition-number : ][ filename ] |
rcp を使用してネットワーク サーバからフラッシュ メモリ デバイスへコンフィギュレーション ファイルをコピーします。追加情報または確認を要求するルータからのプロンプトに対し応答します。このプロンプトは、 copy コマンドで入力した情報量および file prompt コマンドの現在の設定によって異なります。 |
TFTP サーバからルータへコンフィギュレーション ファイルをコピーするには、EXEC モードで次のコマンドを使用します。
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Router> copy tftp: [[[ // location ] / directory ] / filename ] flash-filesystem : [ partition-number : ][ filename ] |
TFTP サーバからフラッシュ メモリ デバイスへファイルをコピーします。追加情報または確認を要求するルータからのプロンプトに対し応答します。このプロンプトは、 copy コマンドで入力した情報量および file prompt コマンドの現在の設定によって異なります。 |
次の例は、TFTP サーバから Cisco 7500 シリーズ ルータの Network Processing Engine(NPE; ネットワーク処理エンジン)または Route Switch Processor(RSP; ルート スイッチ プロセッサ)カードのスロット 0 に挿入されたフラッシュ メモリ カードへ router-config という名前のコンフィギュレーション ファイルをコピーする例を示します。コピーされたファイルの名前は new-config に変更されます。
Router# copy tftp:router-config slot0:new-config
スタートアップ コンフィギュレーション ファイルでのコンフィギュレーション コマンドの再実行
スタートアップ コンフィギュレーション ファイルにあるコマンドを再実行するには、特権 EXEC モードで次のコマンドを使用します。
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Router# configure memory |
スタートアップ コンフィギュレーション ファイルにあるコンフィギュレーション コマンドを再実行します。 |
設定情報のクリア
スタートアップ コンフィギュレーションから設定情報をクリアできます。スタートアップ コンフィギュレーションなしでルータをリブートした場合は、ルータを最初から設定できるように、ルータは Setup コマンド ファシリティに移行します。
スタートアップ コンフィギュレーションのクリア
スタートアップ コンフィギュレーションの内容をクリアするには、EXEC モードで次のコマンドを使用します。
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Router> erase nvram: |
スタートアップ コンフィギュレーションの内容をクリアします。 |
クラス A フラッシュ ファイル システムのプラットフォーム以外のすべてのプラットフォームでは、このコマンドにより NVRAM が消去されます。スタートアップ コンフィギュレーション ファイルは、いったん削除すると復元できません。
クラス A フラッシュ ファイル システムのプラットフォーム上では、 erase startup-config EXEC コマンドを使用すると、CONFIG_FILE 環境変数により指定されたコンフィギュレーションが、ルータにより削除されます。この変数が NVRAM を指定している場合は、ルータにより NVRAM が消去されます。CONFIG_FILE 環境変数がフラッシュ メモリ デバイスとコンフィギュレーション ファイル名を指定している場合は、ルータによりコンフィギュレーション ファイルが削除されます。つまり、そのコンフィギュレーション ファイルはルータにより消去するのではなく、「削除済み」としてマークされます。この機能では、削除されたファイルを回復できます。
指定されたコンフィギュレーション ファイルの削除
特定のフラッシュ デバイス上にある指定されたコンフィギュレーションを削除するには、EXEC モードで次のコマンドを使用します。
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Router> delete flash-filesystem : filename |
指定されたフラッシュ デバイス上の指定されたコンフィギュレーション ファイルを削除します。 |
クラス A および B フラッシュ ファイル システムでは、フラッシュ メモリ内の特定のファイルを削除すると、そのファイルは削除済みとしてシステムによりマークされます。これにより、 undelete EXEC コマンドを使用して、削除したファイルを後で回復できるようになります。消去されたファイルは回復できません。コンフィギュレーション ファイルを完全に消去するには、 squeeze EXEC コマンドを使用します。
クラス C フラッシュ ファイル システムでは、削除されたファイルは回復できません。
CONFIG_FILE 環境変数で指定されたコンフィギュレーション ファイルを消去または削除しようとした場合、システムにより削除の確認を求めるプロンプトが表示されます。
次に、スロット 0 に挿入されたフラッシュ メモリ カードから myconfig という名前のファイルを削除する例を示します。
Router# delete slot0:myconfig
スタートアップ コンフィギュレーション ファイルの指定
通常、起動時には NVRAM にあるスタートアップ コンフィギュレーション ファイルまたは(クラス A フラッシュ ファイル システムに限り)CONFIG_FILE 環境変数により指定されたフラッシュ ファイル システムがルータにより使用されます。CONFIG_FILE 変数の設定に関する詳細については、クラス A フラッシュ ファイル システムでの CONFIG_FILE 環境変数の指定の項を参照してください。
起動時に 2 つのコンフィギュレーション ファイルを自動的に要求し、ネットワーク サーバから受信するようにルータを設定することもできます。詳細については、コンフィギュレーション ファイルをダウンロードするルータの設定の項を参照してください。
クラス A フラッシュ ファイル システムでの CONFIG_FILE 環境変数の指定
クラス A フラッシュ ファイル システムでは、CONFIG_FILE 環境変数で指定されたスタートアップ コンフィギュレーション ファイルをロードするように Cisco IOS ソフトウェアを設定できます。CONFIG_FILE 変数のデフォルトは NVRAM になります。CONFIG_FILE 環境変数を変更するには、EXEC モードを開始して次のコマンドを使用します。
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ステップ 1 |
Router> copy [ flash-url | ftp-url | rcp-url | tftp-url | system:running-config | nvram:startup-config ] dest-flash-url |
フラッシュ ファイル システムにコンフィギュレーション ファイルをコピーします。再起動時には、ここからルータにファイルがロードされます。 |
ステップ 2 |
Router# configure terminal |
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 3 |
Router(config)# boot config dest-flash-url |
CONFIG_FILE 環境変数を設定します。この手順により、実行時の CONFIG_FILE 環境変数が変更されます。 |
ステップ 4 |
Router(config)# end |
グローバル コンフィギュレーション モードを終了します。 |
ステップ 5 |
Router> copy system:running-config nvram:startup-config |
スタートアップ コンフィギュレーションにステップ 3 で実行されたコンフィギュレーションを保存します。 |
ステップ 6 |
Router> show bootvar |
(任意)CONFIG_FILE 環境変数の内容を確認できます。 |
スタートアップ コンフィギュレーション ファイルの場所を指定すると、 nvram:startup-config コマンドはスタートアップ コンフィギュレーション ファイルの新しい場所のエイリアスとなります。 more nvram:startup-config EXEC コマンドにより、スタートアップ コンフィギュレーションの場所に関係なく、スタートアップ コンフィギュレーションが表示されます。 erase nvram:startup-config EXEC コマンドにより、NVRAM の内容が消去され、CONFIG_FILE 環境変数で指定されたファイルが削除されます。
copy system:running-config nvram:startup-config コマンドを使用してコンフィギュレーションを保存した場合、ルータによりコンフィギュレーション ファイルの完全バージョンは CONFIG_FILE 環境変数により指定された場所に保存され、抽出バージョンは NVRAM に保存されます。抽出バージョンとは、アクセス リスト情報を含まないバージョンです。NVRAM に完全バージョンのコンフィギュレーション ファイルが含まれている場合は、ルータは完全バージョンを抽出バージョンで上書きすることを確認するプロンプトを表示します。NVRAM に抽出コンフィギュレーションが含まれている場合は、ルータは確認のプロンプトを表示しないで NVRAM にある既存の抽出バージョンのコンフィギュレーション ファイルを上書きする処理を進めます。
(注) フラッシュ デバイスにあるファイルを CONFIG_FILE 環境変数として指定した場合、copy system:running-config nvram:startup-config コマンドでコンフィギュレーション ファイルを保存するたびに、古いコンフィギュレーション ファイルは「削除済み」とマークされ、新しいコンフィギュレーション ファイルがそのデバイスに保存されます。それでも古いコンフィギュレーション ファイルはメモリを使用するため、最終的にフラッシュ メモリは一杯になります。squeeze EXEC コマンドを使用して古いコンフィギュレーション ファイルを完全に削除し、領域を解放してください。
次に、Cisco 7500 シリーズ ルータの RSP カードの最初の PCMCIA スロットに実行コンフィギュレーション ファイルをコピーする例を示します。このコンフィギュレーションは、後でシステムを再起動した際にスタートアップ コンフィギュレーションとして使用されます。
Router# copy system:running-config slot0:config2
Router# configure terminal
Router(config)# boot config slot0:config2
Router# copy system:running-config nvram:startup-config
BOOT variable = slot0:rsp-boot-m
CONFIG_FILE variable = nvram:
Current CONFIG_FILE variable = slot0:config2
Configuration register is 0x010F
コンフィギュレーション ファイルをダウンロードするルータの設定
システムの起動時に 1 つまたは 2 つのコンフィギュレーション ファイルをロードするようにルータを設定できます。コンフィギュレーション ファイルは、コマンドラインにコマンドを入力した場合と同様に、メモリにロードされ読み込まれます。したがって、ルータのコンフィギュレーションは、元のスタートアップ コンフィギュレーションと 1 つまたは 2 つのダウンロードされたコンフィギュレーション ファイルで混成されたものになります。
ネットワークとホストのコンフィギュレーション ファイル
歴史的な理由から、ルータが最初にダウンロードするファイルは、ネットワーク コンフィギュレーション ファイルと呼ばれます。ルータが 2 番目にダウンロードするファイルは、ホスト コンフィギュレーション ファイルと呼ばれます。2 つのコンフィギュレーション ファイルは、ネットワーク上のすべてのルータが、同一コマンドの多くを使用する場合に使用できます。ネットワーク コンフィギュレーション ファイルには、すべてのルータを設定するために使用される標準コマンドが含まれます。ホスト コンフィギュレーション ファイルには、特定の 1 つのホストに固有のコマンドが含まれます。2 つのコンフィギュレーション ファイルをロードする場合、ホスト コンフィギュレーション ファイルを、もう 1 つのファイルより優先させる必要があります。ネットワーク コンフィギュレーション ファイルおよびホスト コンフィギュレーション ファイルは、両方とも TFTP、rcp、FTP のいずれかを介して到達可能なネットワーク サーバ上にあり、読み取り可能である必要があります。
rcp ユーザ名の概要
rcp プロトコルでは、クライアントは rcp 要求ごとにリモート ユーザ名をサーバに送信する必要があります。rcp を使用してルータからサーバへコンフィギュレーション ファイルをコピーする場合、Cisco IOS ソフトウェアは次の順番で最初に発見した有効なユーザ名を送信します。
1. boot network または boot host グローバル コンフィギュレーション コマンドで指定されたユーザ名(ユーザ名が指定されている場合)。
2. ip rcmd remote-username グローバル コンフィギュレーション コマンドで設定されたユーザ名(コマンドが設定されている場合)。
3. 現在の TTY(端末)プロセスに関連付けられているリモート ユーザ名。たとえば、ユーザが Telnet 経由でルータに接続しており、 username コマンドで認証された場合、ルータ ソフトウェアにより Telnet ユーザ名がリモート ユーザ名として送信されます。
4. ルータのホスト名。
rcp コピー要求が実行されるためには、ネットワーク サーバ上でリモート ユーザ名のアカウントが定義されている必要があります。このサーバがディレクトリ構造をとっている場合、コンフィギュレーション ファイルまたはイメージは、サーバ上のリモート ユーザ名と関連付けられたディレクトリに書き込まれるか、そのディレクトリからコピーされます。たとえば、システム イメージがサーバ上のユーザのホーム ディレクトリにある場合は、そのユーザの名前をリモート ユーザ名として指定します。
ファイル サーバとして使用されているパーソナル コンピュータにコンフィギュレーション ファイルをコピーする場合、このコンピュータでは rsh がサポートされている必要があります。
FTP ユーザ名およびパスワードの概要
FTP プロトコルでは、クライアントは FTP 要求ごとにリモート ユーザ名およびパスワードをサーバに送信する必要があります。FTP を使用してルータからサーバへコンフィギュレーション ファイルをコピーする場合、Cisco IOS ソフトウェアは次の順番で最初に発見した有効なユーザ名を送信します。
1. copy EXEC コマンドで指定されたユーザ名(ユーザ名が指定されている場合)。
2. ip ftp username グローバル コンフィギュレーション コマンドで設定されたユーザ名(コマンドが設定されている場合)。
3. 匿名。
ルータは、次のリストのうち最初の有効なパスワードを送信します。
1. copy コマンドで指定されたパスワード(パスワードが指定されている場合)。
2. ip ftp password コマンドで設定されたパスワード(コマンドが設定されている場合)。
3. ルータは、 username @ routername . domain というパスワードを生成します。変数 username は現在のセッションに関連付けられたユーザ名、 routername は設定済みのホスト名、 domain はルータのドメインです。
ユーザ名およびパスワードは、FTP サーバ上のアカウントと関連付けられている必要があります。サーバに書き込む場合、ルータ上のユーザからの FTP 書き込み要求を受け入れるように、FTP サーバを適切に設定する必要があります。
このサーバがディレクトリ構造をとっている場合、コンフィギュレーション ファイルまたはイメージは、サーバ上のユーザ名と関連付けられたディレクトリに書き込まれるか、そのディレクトリからコピーされます。たとえば、システム イメージがサーバ上のユーザのホーム ディレクトリにある場合は、そのユーザの名前をリモート ユーザ名として指定します。
詳細については、ご使用の FTP サーバのマニュアルを参照してください。
ip ftp username および ip ftp password コマンドを使用して、すべてのコピーに対してユーザ名とパスワードを指定します。当該のコピー操作だけに対してユーザ名を指定する場合は、 copy コマンドにユーザ名を含めます。
コンフィギュレーション ファイルをダウンロードするルータの設定
ネットワーク コンフィギュレーションおよびホスト コンフィギュレーション ファイル名の順序付きリストを指定できます。Cisco IOS ソフトウェアは、適切なネットワークまたはホスト コンフィギュレーション ファイルをロードするまで、このリストをスキャンします。
システムの起動時にコンフィギュレーション ファイルをダウンロードするようにルータを設定するには、次の項で説明する作業を少なくとも 1 つ実行します。
• ネットワーク コンフィギュレーション ファイルをダウンロードするルータの設定
• ホスト コンフィギュレーション ファイルをダウンロードするルータの設定
起動中にコンフィギュレーション ファイルをロードできなかった場合、要求されたファイルがホストから提供されるまで、ルータは 10 分ごと(デフォルト設定)に再試行します。試行が失敗するたびに、ルータにより次のメッセージがコンソール端末に表示されます。
Booting host-confg... [timed out]
トラブルシューティングの手順については、『Internetwork Troubleshooting Guide』を参照してください。
スタートアップ コンフィギュレーション ファイルに何らかの問題がある場合、またはコンフィギュレーション レジスタが NVRAM を無視するように設定されている場合は、ルータは Setup コマンド ファシリティに移行します。Setup コマンド ファシリティに関する詳細については、マニュアルの「Using the Setup Command Facility for Configuration Changes」の章を参照してください。
ネットワーク コンフィギュレーション ファイルをダウンロードするルータの設定
起動時にサーバからネットワーク コンフィギュレーション ファイルをダウンロードするように Cisco IOS ソフトウェアを設定するには、グローバル コンフィギュレーション モードで次のコマンドを使用します。
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ステップ 1 |
Router# configure terminal |
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 2 |
Router(config)# boot network { ftp: [[[ // [ username [ : password ] @ ] location ] / directory ] / filename ] | rcp: [[[ // [ username @ ] location ] / directory ] / filename ] | tftp: [[[ // location ] / directory ] / filename ]} |
起動時にダウンロードするネットワーク コンフィギュレーション ファイルおよび使用されるプロトコル(TFTP、rcp、FTP のいずれか)を指定します。 |
ステップ 3 |
Router(config)# service config |
再起動時にネットワーク ファイルを自動的にロードするようにシステムをイネーブルにします。 |
ステップ 4 |
Router(config)# end |
グローバル コンフィギュレーション モードを終了します。 |
ステップ 5 |
Router# copy system:running-config nvram:startup-config |
実行コンフィギュレーションをスタートアップ コンフィギュレーション ファイルに保存します。 |
ステップ 2 でネットワーク コンフィギュレーション ファイル名を指定しなかった場合、Cisco IOS ソフトウェアはデフォルトのファイル名 network-confg を使用します。アドレスを省略した場合、ルータはブロードキャスト アドレスを使用します。
複数のネットワーク コンフィギュレーション ファイルを指定できます。ソフトウェアは、ネットワーク コンフィギュレーション ファイルをロードできるまで、入力された順に試行します。この手順は、異なる設定情報を持つ、ネットワーク サーバ上にロードされるファイルを複数保持する場合に役立ちます。
ホスト コンフィギュレーション ファイルをダウンロードするルータの設定
起動時にサーバからホスト コンフィギュレーション ファイルをダウンロードするように Cisco IOS ソフトウェアを設定するには、グローバル コンフィギュレーション モードで次のコマンドを使用します。
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ステップ 1 |
Router# configure terminal |
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 2 |
Router(config)# boot host { ftp: [[[ // [ username [ : password ] @ ] location ] / directory ] / filename ] | rcp: [[[ // [ username @ ] location ] / directory ] / filename ] | tftp: [[[ // location ] / directory ] / filename ] } |
起動時にダウンロードするホスト コンフィギュレーション ファイルおよび使用されるプロトコル(FTP、rcp、TFTP のいずれか)を指定します。 |
ステップ 3 |
Router(config)# service config |
再起動時にホスト ファイルを自動的にロードするようにシステムをイネーブルにします。 |
ステップ 4 |
Router(config)# end |
グローバル コンフィギュレーション モードを終了します。 |
ステップ 5 |
Router# copy system:running-config nvram:startup-config |
実行コンフィギュレーションをスタートアップ コンフィギュレーション ファイルに保存します。 |
ホスト コンフィギュレーション ファイル名を指定しなかった場合、ルータはルータ自身の名前を使用してホスト コンフィギュレーション ファイル名を形成します。このとき、ルータの名前はすべて小文字に変換され、すべてのドメイン情報は削除され、「-confg」が追加されます。ホスト名情報が使用できない場合、ソフトウェアはデフォルトのホスト コンフィギュレーション ファイル名 router-confg を使用します。アドレスを省略した場合、ルータはブロードキャスト アドレスを使用します。
複数のホスト コンフィギュレーション ファイルを指定できます。Cisco IOS ソフトウェアは、ホスト コンフィギュレーション ファイルをロードできるまで、入力された順に試行します。この手順は、異なる設定情報を持つ、ネットワーク サーバ上にロードされるファイルを複数保持する場合に役立ちます。
システムの起動時にコンフィギュレーション ファイルをダウンロードするルータの設定の例
次に、hostfile1 という名前のホスト コンフィギュレーション ファイルおよび networkfile1 という名前のネットワーク コンフィギュレーション ファイルをダウンロードするようにルータを設定する例を示します。ルータは TFTP およびブロードキャスト アドレスを使用してファイルを取得します。
Router# configure terminal
Router(config)# boot host tftp:hostfile1
Router(config)# boot network tftp:networkfile1
Router(config)# service config
Router# copy system:running-config nvram:startup-config
シスコのテクニカル サポート
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右の URL にアクセスして、シスコのテクニカル サポートを最大限に活用してください。 以下を含むさまざまな作業にこの Web サイトが役立ちます。 • テクニカル サポートを受ける • ソフトウェアをダウンロードする • セキュリティの脆弱性を報告する、またはシスコ製品のセキュリティ問題に対する支援を受ける • ツールおよびリソースへアクセスする – Product Alert の受信登録 – Field Notice の受信登録 – Bug Toolkit を使用した既知の問題の検索 • Networking Professionals(NetPro)コミュニティで、技術関連のディスカッションに参加する • トレーニング リソースへアクセスする • TAC Case Collection ツールを使用して、ハードウェアや設定、パフォーマンスに関する一般的な問題をインタラクティブに特定および解決する この Web サイト上のツールにアクセスする際は、Cisco.com のログイン ID およびパスワードが必要です。 |
http://www.cisco.com/techsupport |
コンフィギュレーション ファイルの管理の機能情報
表 1 に、コンフィギュレーション ファイルの管理に関連する機能のリリース履歴を示します。
ご使用の Cisco IOS ソフトウェア リリースによっては、コマンドの中に一部使用できないものがあります。特定のコマンドに関するリリース情報については、コマンド リファレンス マニュアルを参照してください。
(注) 表 1 には、一連の Cisco IOS ソフトウェア リリースのうち、特定の機能が初めて導入された Cisco IOS ソフトウェア リリースだけが記載されています。特に明記していない限り、その機能は、一連の Cisco IOS ソフトウェア リリースの以降のリリースでもサポートされます。
表 1 コンフィギュレーション ファイル管理機能の機能情報
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パーサー キャッシュ |
Cisco IOS |
Cisco IOS ソフトウェアの Cisco IOS コマンドライン パーサーは、コマンドラインを変換および実行(解析)します。パーサー キャッシュ機能は、大きいコンフィギュレーション ファイルを迅速に処理するために開発されました。これにより、ロード時間が大幅に改善されます。 Cisco IOS ソフトウェアの機能サポートに関する情報については、 Feature Navigator を使用してください。 この機能に関する詳細については、次の項を参照してください。 • パーサー キャッシュの制御 |
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