概要:シスコ ネットワーキング デバイスの基本設定
Cisco IOS ソフトウェアでは、Cisco IOS ベースのネットワーキング デバイスの設定を単純化するために、自動インストールとセットアップ モードの 2 つの機能が提供されています。自動インストールを使用すると、デバイス コンフィギュレーション ファイルを離れた場所から自動的にロードし、それを使用して複数のデバイスを同時に設定できます。セットアップは、システムの基本(スタートアップとも呼びます)設定をガイドする対話型の Cisco IOS ソフトウェア Command-Line Interface(CLI; コマンドライン インターフェイス)モードですが、一度に設定できるのは 1 台のデバイスに制限されます。自動インストールは、設定するデバイスに対する自動的なプロセスですが、セットアップは設定するデバイスに対する手動のプロセスです。
このモジュールでは、それぞれの機能の概要を説明し、機能についての詳しい説明とその使用方法が記載されているモジュールを示します。
初期設定という用語とスタートアップ コンフィギュレーションという用語は、同じ意味で使用されます。
シスコ ネットワーキング デバイスの基本設定における制約事項
Cisco IOS 自動インストールの制約事項
• (シリアル インターフェイスだけ)HDLC またはフレーム リレーを使用したシリアル インターフェイスでは、新しいデバイスの最初のシリアル ポート(シリアル インターフェイス 0 またはシリアル インターフェイス x/0)上だけで自動インストールを実行できます。
• (LAN インターフェイスだけ)物理的なジャンパを使用してリング速度を設定した LAN トークン リング インターフェイスだけで自動インストールがサポートされます。
Cisco IOS セットアップ モードの制約事項
• セットアップ モードはハードウェア依存です。設定する製品のマニュアルに記載されている手順に従う必要があります。
• 一部のコンフィギュレーション パラメータは、ネットワーキング デバイスにプロトコル変換オプションがインストールされている場合にだけ適用されます。デバイスにプロトコル変換オプションがインストールされていない場合、これらのパラメータに対するプロンプトは表示されません。
シスコ ネットワーキング デバイスの基本設定について
基本設定を使用してネットワーキング デバイスを設定する前に、次の概念について理解し、要件に基づいて、自動インストールとセットアップ モードのどちらが最適な方法なのかを判断する必要があります。
• 「Cisco IOS 自動インストールと Cisco IOS セットアップ モードの比較」
• 「Cisco IOS 自動インストール」
• 「Cisco IOS セットアップ モード」
Cisco IOS 自動インストールと Cisco IOS セットアップ モードの比較
Cisco IOS 自動インストールを使用すると、デバイス コンフィギュレーション ファイルを離れた場所から自動的にロードし、それを使用して複数のデバイスを同時に設定できます。セットアップは、システムの基本(スタートアップとも呼びます)設定をガイドする対話型の Cisco IOS ソフトウェア CLI モードですが、一度に設定できるのは 1 台のデバイスに制限されます。自動インストールは自動的なプロセスですが、セットアップは手動のプロセスです。
Cisco IOS 自動インストール
自動インストールは、リモートのネットワーキング デバイスを中央から設定できる、Cisco IOS ソフトウェアの機能です。コンフィギュレーション ファイルは、自動インストールを使用して設定するデバイスがアクセス可能な TFTP サーバに格納する必要があります。
自動インストールは、LAN、High-Level Data Link Control(HDLC; ハイレベル データリンク コントロール)カプセル化を使用したシリアル インターフェイス、WAN 用のフレーム リレー カプセル化を使用したシリアル インターフェイス、および WIC-1-DSU-T1v2 カード(他の T1E1 カードでは自動インストールはサポートされていません)に対し、イーサネット、トークンリング、FDDI インターフェイス上でサポートされています。
自動インストールは、リモート サイトでの設置の中央での管理を容易にするように設計されています。自動インストール プロセスは、Cisco IOS ソフトウェアベースのデバイスの電源をオンにし、NVRAM に有効なコンフィギュレーション ファイルがない場合に開始されます。ネットワーキング デバイスに Cisco ルータと Security Device Manager(SDM)または Cisco Network Assistant がすでにインストールされている場合には、自動インストールは開始されません。この場合、自動インストールをイネーブルにするには、SDM をディセーブルにする必要があります。
『 Using AutoInstall to Remotely Configure Cisco Networking Devices 』モジュールでは、AutoInstall の動作、SDM をディセーブルにする方法、AutoInstall を使用するようにデバイスを設定する方法が説明されています。
Cisco IOS セットアップ モード
Cisco IOS セットアップ モードを使用すると、Cisco IOS CLI またはシステム設定ダイアログを使用して初期設定ファイルを作成できます。初期設定手順がダイアログに表示されるため、シスコの製品や CLI に慣れておらず、CLI によって提供される詳細なレベルでの設定変更が不要な場合に便利です。
セットアップは、デバイスの NVRAM にコンフィギュレーション ファイルがなく、Cisco SDM を使用するように工場で事前設定されていない場合に開始されます。セットアップが完了すると、システム設定ダイアログが表示されます。ダイアログに従ってデバイスとネットワークに関する基本的な情報を入力することで初期設定が行われ、初期設定ファイルが作成されます。ファイルが作成された後、CLI を使用して追加の設定を行うことができます。
『 Using Setup Mode to Configure a Cisco Networking Device 』では、セットアップを使用して基本設定を作成する方法と、設定を変更する方法について説明しています。
その他の関連資料
このセクションでは、シスコ ネットワーキング デバイスの基本設定に関する参考資料について説明します。
シスコのテクニカル サポート
|
|
右の URL にアクセスして、シスコのテクニカル サポートを最大限に活用してください。 以下を含むさまざまな作業にこの Web サイトが役立ちます。 • テクニカル サポートを受ける • ソフトウェアをダウンロードする • セキュリティの脆弱性を報告する、またはシスコ製品のセキュリティ問題に対する支援を受ける • ツールおよびリソースへアクセスする – Product Alert の受信登録 – Field Notice の受信登録 – Bug Toolkit を使用した既知の問題の検索 • Networking Professionals(NetPro)コミュニティで、技術関連のディスカッションに参加する • トレーニング リソースへアクセスする • TAC Case Collection ツールを使用して、ハードウェアや設定、パフォーマンスに関する一般的な問題をインタラクティブに特定および解決する この Web サイト上のツールにアクセスする際は、Cisco.com のログイン ID およびパスワードが必要です。 |
http://www.cisco.com/cisco/web/support/index.html |
概要:シスコ ネットワーキング デバイスの基本設定の機能情報
表 1 に、このモジュールに記載されている機能および具体的な設定情報へのリンクを示します。<
ご使用の Cisco IOS ソフトウェア リリースによっては、コマンドの中に一部使用できないものがあります。特定のコマンドに関するリリース情報については、コマンド リファレンス マニュアルを参照してください。
Cisco Feature Navigator を使用すると、プラットフォームおよびソフトウェア イメージのサポート情報を検索できます。Cisco Feature Navigator を使用すると、Cisco IOS ソフトウェア イメージおよび Catalyst OS ソフトウェア イメージがサポートする特定のソフトウェア リリース、機能セット、またはプラットフォームを確認できます。Cisco Feature Navigator には、 http://www.cisco.com/go/cfn からアクセスします。Cisco.com のアカウントは必要ありません。
(注) 表 1 には、一連の Cisco IOS ソフトウェア リリースのうち、特定の機能が初めて導入された Cisco IOS ソフトウェア リリースだけが記載されています。特に明記していない限り、その機能は、一連の Cisco IOS ソフトウェア リリースの以降のリリースでもサポートされます。
表 1 概要:シスコ ネットワーキング デバイスの基本設定の機能情報
|
|
|
概要:シスコ ネットワーキング デバイスの基本設定 |
12.4(3) |
Cisco IOS ソフトウェアでは、Cisco IOS ベースのネットワーキング デバイスの設定を単純化するために、自動インストールとセットアップ モードの 2 つの機能が提供されています。自動インストールを使用すると、デバイス コンフィギュレーション ファイルを離れた場所から自動的にロードし、それを使用して複数のデバイスを同時に設定できます。セットアップは、システムの基本(スタートアップとも呼びます)設定をガイドする対話型の Cisco IOS ソフトウェア Command-Line Interface(CLI; コマンドライン インターフェイス)モードですが、一度に設定できるのは 1 台のデバイスに制限されます。自動インストールは、設定するデバイスに対する自動的なプロセスですが、セットアップは設定するデバイスに対する手動のプロセスです。 |
Cisco and the Cisco Logo are trademarks of Cisco Systems, Inc. and/or its affiliates in the U.S. and other countries. A listing of Cisco's trademarks can be found at www.cisco.com/go/trademarks . Third party trademarks mentioned are the property of their respective owners. The use of the word partner does not imply a partnership relationship between Cisco and any other company. (1005R)
このマニュアルで使用している IP アドレスおよび電話番号は、実際のアドレスおよび電話番号を示すものではありません。マニュアル内の例、コマンド出力、ネットワーク トポロジ図、およびその他の図は、説明のみを目的として使用されています。説明の中に実際のアドレスおよび電話番号が使用されていたとしても、それは意図的なものではなく、偶然の一致によるものです。
© 2008-2010 Cisco Systems, Inc.
All rights reserved.
Copyright © 2008-2011, シスコシステムズ合同会社.
All rights reserved.