イメージの概要
Cisco IOS ソフトウェアは、システム イメージにパッケージされています。ルータには出荷時に、すでにイメージが入っています。しかし、ある時点で、別のイメージをルータにロードする必要が発生する可能性があります。たとえば、ソフトウェアを最新リリースにアップグレードしたり、ネットワーク上のすべてのルータで同じバージョンのソフトウェアを使う必要が発生したりする可能性があります。システム イメージが異なれば、入っている Cisco IOS 機能のセットも異なります。使用しているシステムで実行されている Cisco IOS ソフトウェアのバージョン(リリース番号)と、このシステム イメージのファイル名を判断するには、ユーザ EXEC、または特権 EXEC モードで show version コマンドを使用します。たとえば、「Version 12.4」は Cisco IOS Release 12.4 を、「c7200-js-mz」は「enterprise」機能セット(jz)を含む Cisco 7200 シリーズ ルータ(c7200)のシステム イメージを示します。
イメージのタイプ
ルータで使用される可能性のあるイメージのタイプは主に次の 2 種類です。
• システム イメージ:Cisco IOS ソフトウェアすべて。このイメージは、ルータの起動時にロードされ、ほとんど常に使用されます。
大半のプラットフォームでは、イメージはフラッシュ メモリに入っています。複数のフラッシュ メモリ ファイル システム(フラッシュ、ブート フラッシュ、スロット 0、スロット 1 など)を持つプラットフォームでは、イメージは既存のフラッシュ ファイル システムのいずれにでも保存可能です。使用しているルータでサポートされているファイル システムを判断するには、 show file systems 特権 EXEC モード コマンドを使用します。これらのイメージがデフォルトで入っている場所については、ハードウェア マニュアルを参照してください。
• ブート イメージ:Cisco IOS ソフトウェアのサブセット。このイメージは、ネットワークの起動や、ルータへの Cisco IOS イメージのロードに使用されます。また、このイメージは、ルータが有効なシステム イメージを見つけられなかった場合にも使用されます。使用しているプラットフォームによっては、このイメージは xboot イメージ、rxboot イメージ、ブートストラップ イメージ、またはブート ローダ イメージ、ヘルパー イメージと呼ばれることもあります。
一部のプラットフォームでは、ブート イメージは ROM に入っています。また、ブート イメージがフラッシュ メモリに格納されているプラットフォームもあります。このようなプラットフォームでは、 boot bootldr グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用して、ブート イメージとして使用するイメージを指定できます。使用しているルータで使用されているブート イメージについての情報は、ハードウェア マニュアルを参照してください。
イメージの命名規則
プラットフォーム、機能、イメージの場所は、イメージの名前から判断できます。命名規則は、イメージの platform-featureset-type です。
platform 変数は、このイメージを使用できるプラットフォームを示します。たとえば、rsp(RSP7000 搭載 Cisco 7000 シリーズ、および Cisco 7500 シリーズ)、c1600(Cisco 1600 シリーズ)、および c1005(Cisco 1005)などを platform 変数に使用できます。
featureset 変数は、イメージに含まれる機能パッケージを表します。Cisco IOS ソフトウェアは、特定の動作環境に合わせて設定、または特定の Cisco ハードウェア プラットフォーム用にカスタマイズされた機能セットに入っています。
type 変数は、次のように、イメージの特徴を示すコードです。
• f:イメージはフラッシュ メモリから実行されます。
• m:イメージは RAM から実行されます。
• r:イメージは ROM から実行されます。
• l:イメージは再配置可能です。
• z:イメージは zip 圧縮されています。
• x:イメージは mzip 圧縮されています。
コピー操作における一般的な出力規則
コピー操作中、次のいずれかの文字が画面に表示されることがあります。
• ポンド記号(#)は通常、フラッシュ メモリ デバイスがクリア、初期化されることを意味します(フラッシュメモリをクリアしていることを示す方法は、プラットフォームによって異なります)。
• 感嘆符(!)は、10 個のパケットが転送されたことを意味します。
• 連続する「V」文字は、ファイルをフラッシュ メモリに書き込んだ後で、ファイルのチェックサム検証が行われていることを意味します。
• 「O」1 個は、順番がずれているパケットを表します。
• ピリオド(.)は、タイムアウトを意味します。
出力の最終行は、コピーが成功したかどうかを示します。
フラッシュ メモリからネットワーク サーバにイメージをコピー
イメージ ファイルをバックアップ コピーとしてリモート サーバにコピーしたり、後日、フラッシュ メモリ内のコピーを保存されているコピーと比較して、チェックしたりする必要が生じることがあります。
フラッシュ メモリからリモート サーバにシステム イメージをコピーするには、FTP、Remote Copy Protocol(RCP; リモート コピー プロトコル)、または TFTP を使用します。Cisco IOS Software Release 12.4 では、HTTP または HTTPS を使用したサーバへのアップロード(または、サーバからのダウンロード)もサポートされています。これ以降の項では、次の作業について説明します。
• 「TFTP を使用してフラッシュ メモリからイメージをコピー」
• 「フラッシュ メモリから rcp サーバにイメージをコピー」
• 「フラッシュ メモリから FTP サーバにイメージをコピー」
使用するプロトコルは、使用しているサーバのタイプによって異なります。FTP および rcp のトランスポート メカニズムは、TFTP よりも高速でデータ配信の信頼性も優れています。これらの改善は、FTP および rcp のトランスポート メカニズムがコネクション型の TCP/IP スタック上に構築されており、これを使用しているために可能になりました。
コピー処理を中止するには、 Ctrl + ^ 、または Ctrl+Shift+6 を押します。
出力では、感嘆符(!)は、コピー処理が行われていることを示します。感嘆符(!)はそれぞれ、10 個のパケットが転送されたことを示します。
フラッシュ メモリの問題を解決する手順については、『 Internetwork Troubleshooting Guide 』を参照してください。
TFTP を使用してフラッシュ メモリからイメージをコピー
システム イメージを TFTP ネットワーク サーバにコピーできます。一部の TFTP の実装では、最初に TFTP サーバで「ダミー」ファイルを作成し、これに読み書きおよび実行権限を与えてから、この上にファイルをコピーする必要があります。詳細については、ご使用の TFTP のマニュアルを参照してください。
TFTP ネットワーク サーバにシステム イメージをコピーするには、EXEC モードで次のコマンドを使用します。
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ステップ 1 |
Router# show flash-filesystem : |
(任意)フラッシュ メモリ内のシステム イメージ ファイル名を表示します。このコマンドを使用して、この次のコマンドで使用するために、ファイルの URL パスとシステム イメージ ファイル名の正確なスペルを確認します。 |
ステップ 2 |
Router# copy flash-url tftp :[[[ // location ] / directory ] / filename ] |
フラッシュ メモリから TFTP サーバにシステム イメージをコピーします。ファイルの場所とファイル名を flash-url 引数として指定します。 |
copy 特権 EXEC コマンドの発行後、追加情報の入力や、アクションの確認を求めるプロンプトが表示されることがあります。このプロンプトは、 copy コマンドで入力した情報量および file prompt グローバル コンフィギュレーション コマンドの現在の設定によって異なります。
フラッシュ メモリから TFTP サーバにイメージをコピーする例
次に、 show flash: EXEC コマンドを使用して、システム イメージ ファイルの名前を調べ、 copy flash: tftp: EXEC コマンドを使用して、システム イメージを TFTP サーバにコピーする例を示します。
1 4137888 c3640-c2is-mz.Feb24
[4137952 bytes used, 12639264 available, 16777216 total]
16384K bytes of processor board System flash (Read/Write)\
Router# copy flash: tftp:
IP address of remote host [255.255.255.255]? 172.16.13.110
filename to write on tftp host? c3640-c2is-mz.Feb24
writing c3640-c2is-mz.Feb24 !!!!...
パーティションされたフラッシュ メモリから TFTP サーバにイメージをコピーする例
この例では、your-ios という名前のファイルを、スロット 0 にあるフラッシュ メモリ PC カードのパーティション 1 から、172.23.1.129 にある TFTP サーバにコピーします。このファイルは、リモート ユーザ名を持つディレクトリに対する dirt/sysadmin ディレクトリに your-ios という名前で保存されます。
Router# copy slot0:1:your-ios tftp://172.23.1.129/dirt/sysadmin/your-ios
Verifying checksum for 'your-ios' (file # 1)... OK
Copy 'your-ios' from Flash to server
as 'dirt/sysadmin/ios-2'? [yes/no] yes
!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
Flash device copy took 00:00:23 [hh:mm:ss]
フラッシュ メモリから rcp サーバにイメージをコピー
システム イメージをフラッシュ メモリから rcp ネットワーク サーバにコピーできます。
ファイル サーバとして使用されている PC にコンフィギュレーション ファイルをコピーする場合、このコンピュータでは Remote Shell(RSH; リモート シェル)プロトコルがサポートされている必要があります。
rcp プロトコルでは、クライアントは rcp 要求ごとにリモート ユーザ名をサーバに送信する必要があります。rcp を使用して、ルータからサーバにイメージをコピーする場合、Cisco IOS ソフトウェアは、次のうち、最初に発見した有効なユーザ名を送信します。
1. copy 特権 EXEC コマンドでリモート ユーザ名が指定されている場合は、そのユーザ名。
2. ip rcmd remote-username グローバル コンフィギュレーション コマンドで設定されたユーザ名(コマンドが設定されている場合)。
3. 現在の TTY(端末)プロセスに関連付けられているリモート ユーザ名。たとえば、ユーザが Telnet 経由でルータに接続しており、 username グローバル コンフィギュレーション コマンドで認証された場合、ルータ ソフトウェアにより Telnet ユーザ名がリモート ユーザ名として送信されます。
4. ルータのホスト名。
rcp コピー要求が実行されるためには、ネットワーク サーバ上でリモート ユーザ名のアカウントが定義されている必要があります。このサーバがディレクトリ構造をとっている場合、コンフィギュレーション ファイルまたはイメージは、サーバ上のリモート ユーザ名と関連付けられたディレクトリに関連して書き込まれるか、そのディレクトリからコピーされます。コピーされるすべてのファイルおよびイメージのパスは、リモート ユーザのホーム ディレクトリで始まります。たとえば、システム イメージがサーバ上のあるユーザのホーム ディレクトリに常駐している場合は、このユーザの名前をリモート ユーザ名に指定します。
サーバに書き込む場合、ルータ上のユーザからの rcp 書き込み要求を受け入れるように、rcp サーバを適切に設定する必要があります。UNIX システムの場合は、rcp サーバ上のリモート ユーザの .rhosts ファイルに対しエントリを追加する必要があります。たとえば、ルータに次の設定行が含まれているとします。
ip rcmd remote-username User0
ルータの IP アドレスが Router1.domain.com に変換される場合、rcp サーバ上の User0 の .rhosts ファイルには、次の行が含まれます。
詳細については、ご使用の rcp サーバのマニュアルを参照してください。
システム イメージをフラッシュ メモリから rcp サーバにコピーするには、次のコマンドを使用します。
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ステップ 1 |
Router# show flash-filesystem : |
(任意)フラッシュ メモリ内のシステム イメージ ファイル名を表示します。このコマンドを使用して、 copy 特権 EXEC コマンドで使用するために、ファイルの url-path とシステム イメージ ファイル名の正確なスペルを確認します。 |
ステップ 2 |
Router# configure terminal |
(任意)端末からグローバル コンフィギュレーション モードを開始します。この手順は、デフォルトのリモート ユーザ名またはパスワードを変更する場合にだけ必要です(ステップ 3 を参照)。 |
ステップ 3 |
Router(config)# ip rcmd remote-username username |
(任意)リモート ユーザ名を設定します。 |
ステップ 4 |
Router(config)# end |
(任意)グローバル コンフィギュレーション モードを終了します。この手順は、デフォルトのリモート ユーザ名またはパスワードを変更する場合にだけ必要です(ステップ 3 を参照)。 |
ステップ 5 |
Router# copy flash-url rcp: [[[ // [ username @ ] location ] / directory ] / filename ] |
rcp を使用して、フラッシュ メモリからネットワーク サーバにシステム イメージをコピーします。 |
copy 特権 EXEC コマンドの発行後、追加情報の入力や、アクションの確認を求めるプロンプトが表示されることがあります。このプロンプトは、 copy コマンドで入力した情報量および file prompt グローバル コンフィギュレーション コマンドの現在の設定によって異なります。
フラッシュから RCP サーバへのコピーの例
次に、172.16.1.111 にあるネットワーク サーバに rcp とユーザ名 netadmin1 を使用して、c5200-ds-l という名前のシステム イメージをコピーする例を示します。
Router# copy flash:c5200-ds-l rcp:netadmin1@172.16.1.111/c5200-ds-l
Verifying checksum for ‘c5200-ds-l’ (file # 1)...[OK]
Slot1 から RCP サーバへのコピーの例
次に、rcp を使用して、test という名前のシステム イメージ ファイルを 2 つ目の Personal Computer Memory Card International Association(PCMCIA; パーソナル コンピュータ メモリ カード国際協会)スロットからネットワーク サーバにコピーする例を示します。リモート ユーザ名は netadmin1 です。コピー先のアドレスとファイル名が指定されていないため、ルータからこれらの情報を求めるプロンプトが表示されます。
Router# configure terminal
Router(config)# ip rcmd remote-username netadmin1
Router# copy slot1:test rcp:
Address or name of remote host [UNKNOWN]? 172.16.1.111
File name to write to? test
Verifying checksum for ‘test’ (file # 1)...[OK]
!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
Flash device copy took 00:00:08 [hh:mm:ss]
フラッシュ メモリから FTP サーバにイメージをコピー
システム イメージをフラッシュ メモリから FTP ネットワーク サーバにコピーできます。
FTP ユーザ名およびパスワードの概要
FTP プロトコルでは、クライアントは FTP 要求ごとにリモート ユーザ名およびパスワードをサーバに送信する必要があります。FTP を使用して、ルータからサーバにコンフィギュレーション ファイルをコピーする場合、Cisco IOS ソフトウェアは、次のうち、最初に発見した有効なユーザ名を送信します。
1. copy 特権 EXEC コマンドでユーザ名が指定されている場合は、そのユーザ名。
2. ip ftp username グローバル コンフィギュレーション コマンドで設定されたユーザ名(コマンドが設定されている場合)。
3. 匿名。
ルータは次のうち、最初に発見した有効なパスワードを送信します。
1. copy 特権 EXEC コマンドでパスワードが指定されている場合は、そのパスワード。
2. ip ftp password グローバル コンフィギュレーション コマンドで設定されたパスワード(コマンドが設定されている場合)。
ルータは、 username @ routername . domain というパスワードを生成します。変数 username は現在のセッションに関連付けられたユーザ名、 routername は設定済みのホスト名、 domain はルータのドメインです。
ユーザ名およびパスワードは、FTP サーバ上のアカウントと関連付けられている必要があります。サーバに書き込む場合、ルータ上のユーザからの FTP 書き込み要求を受け入れるように、FTP サーバを適切に設定する必要があります。
このサーバがディレクトリ構造をとっている場合、コンフィギュレーション ファイルまたはイメージは、サーバ上のユーザ名と関連付けられたディレクトリに書き込まれるか、そのディレクトリからコピーされます。たとえば、システム イメージがサーバ上のあるユーザのホーム ディレクトリに常駐している場合は、このユーザの名前をリモート ユーザ名に指定します。
詳細については、ご使用の FTP サーバのマニュアルを参照してください。
ip ftp username および ip ftp password コマンドを使用して、すべてのコピーに対してユーザ名とパスワードを指定します。当該のコピー操作だけに対してユーザ名を指定する場合は、 copy コマンドにユーザ名を含めます。
フラッシュ メモリから FTP サーバにコピーする作業
FTP ネットワーク サーバにシステム イメージをコピーするには、特権 EXEC モードで始まる次のコマンドを使用します。
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ステップ 1 |
Router# configure terminal |
(任意)グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。この手順は、デフォルトのリモート ユーザ名またはパスワードを上書きする場合にだけ必要です(ステップ 2 および 3 を参照)。 |
ステップ 2 |
Router(config)# ip ftp username username |
(任意)デフォルトのリモート ユーザ名を変更します。 |
ステップ 3 |
Router(config)# ip ftp password password |
(任意)デフォルトのパスワードを変更します。 |
ステップ 4 |
Router(config)# end |
(任意)グローバル コンフィギュレーション モードを終了します。この手順は、デフォルトのリモート ユーザ名またはパスワードを上書きする場合にだけ必要です(ステップ 2 および 3 を参照)。 |
ステップ 5 |
Router# show flash-filesystem : |
(任意)指定されたフラッシュ ディレクトリのシステム イメージ ファイルを表示します。フラッシュ メモリ内のシステム イメージ ファイル名を知らない場合は、このファイル名の正確なスペルをメモしておきます。 |
ステップ 6 |
Router# copy flash-filesystem : filename ftp: [[[ // [ username [ : password ] @ ] location ] / directory ] / filename ] |
このイメージを FTP サーバにコピーします。 |
copy 特権 EXEC コマンドの発行後、追加情報の入力や、アクションの確認を求めるプロンプトが表示されることがあります。このプロンプトは、 copy コマンドで入力した情報量および file prompt グローバル コンフィギュレーション コマンドの現在の設定によって異なります。
フラッシュ メモリから FTP サーバへのコピーの例
次に、 show flash: 特権 EXEC コマンドを使用して、システム イメージ ファイルの名前を調べ、 copy flash: tftp: 特権 EXEC コマンドを使用して、システム イメージ(c3640-c2is-mz)を TFTP サーバにコピーする例を示します。ルータはデフォルトのユーザ名とパスワードを使用します。
[4137952 bytes used, 12639264 available, 16777216 total]
16384K bytes of processor board System flash (Read/Write)\
Router# copy flash: tftp:
IP address of remote host [255.255.255.255]? 172.16.13.110
filename to write on tftp host? c3600-c2is-mz
writing c3640-c2is-mz !!!!...
Slot1 から FTP サーバへのコピーの例
次に、 show slot1: 特権 EXEC コマンドを使用して、2 つ目の PCMCIA スロットにあるシステム イメージ ファイルの名前を表示し、ファイル(test)を FTP サーバにコピーする例を示します。
-#- ED --type-- --crc--- -seek-- nlen -length- -----date/time------ name
1 .. 1 46A11866 2036C 4 746 May 16 1995 16:24:37 test
Router# copy slot1:test ftp://thisuser:thatpass@172.16.13.110/test
パーティションされたフラッシュ メモリから FTP サーバへのコピーの例
この例では、your-ios という名前のファイルを、スロット 0 にあるフラッシュ メモリ PC カードのパーティション 1 から、172.23.1.129 にある TFTP サーバにコピーします。このファイルは、リモート ユーザ名を持つディレクトリに対する dirt/sysadmin ディレクトリに your-ios という名前で保存されます。
Router# show slot0: partition 1
PCMCIA Slot0 flash directory, partition 1:
[1711152 bytes used, 2483152 available, 4194304 total]
Router# copy slot0:1:your-ios ftp://myuser:mypass@172.23.1.129/dirt/sysadmin/your-ios
Verifying checksum for 'your-ios' (file # 1)... OK
Copy 'your-ios' from Flash to server
as 'dirt/sysadmin/ios-2'? [yes/no] yes
!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
Flash device copy took 00:00:23 [hh:mm:ss]
イメージをネットワーク サーバからフラッシュ メモリへコピー
TFTP、rcp、または FTP サーバからフラッシュ メモリ ファイル システムへシステム イメージ、またはブート イメージをコピーし、ルータ上の Cisco IOS ソフトウェア、またはブート イメージをアップグレード、または変更できます。
使用するプロトコルは、使用しているサーバのタイプによって異なります。FTP および rcp のトランスポート メカニズムは、TFTP よりも高速でデータ配信の信頼性も優れています。これらの改善は、FTP および rcp のトランスポート メカニズムがコネクション型の TCP/IP スタック上に構築されており、これを使用しているために可能になりました。
これ以降の項では、次のコピーに関する作業について説明します。最初の 2 つの作業と最後の作業は必須です。フラッシュから実行するシステムを使用している場合は、3 つ目の項の作業が必須です。使用しているファイル転送プロトコルに応じて、残りの作業の 1 つを実行します。
• 「ファイルの名前付けに関する制約事項」
• 「フラッシュ メモリ領域に関する考慮事項の概要」
• 「イメージのダウンロード プロセスに対する出力」
• 「フラッシュから実行されるシステムでのフラッシュ メモリへのコピー」
• 「TFTP サーバからフラッシュ メモリ ファイル システムへのイメージのコピー」
• 「rcp サーバからフラッシュ メモリ ファイル システムにイメージをコピー」
• 「FTP サーバからフラッシュ メモリ ファイル システムにイメージをコピー」
• 「フラッシュ メモリ内のイメージの確認」
(注) 別の Cisco IOS リリースにアップグレード、または変更する場合は、該当するリリース ノートを参照して、システム要件および制約事項を確認してください。
ファイルの名前付けに関する制約事項
フラッシュ メモリ内のファイル名は最大 63 文字です。大文字、小文字は区別されませんが、常に小文字に変換されます。
(注) 宛先ファイル名は英数字で表す(すべて英字、または英字と数字の組み合わせ)必要があります。たとえば、「1」は無効なファイル名です。
ファイル名は大文字でも、小文字でもかまいません。システムは大文字小文字の違いを無視します。大文字小文字に関係なく、フラッシュに同じ名前のファイルを複数個コピーした場合、最後にコピーしたファイルが有効なファイルになります。
フラッシュ メモリ領域に関する考慮事項の概要
フラッシュ メモリにファイルをコピーする前に、十分な領域が使用できることを確認してください。 show flash-filesystem : 特権 EXEC コマンドを使用して、コピーするファイルのサイズと、使用可能なフラッシュ メモリの領域のサイズを比較します。使用可能な領域が必要なサイズよりも小さい場合、 copy 特権 EXEC コマンドは部分的に実行されますが、ファイル全体がフラッシュ メモリにコピーされることはありません。エラーメッセージ「buffer overflow - xxxx / xxxx 」が表示されます。ここで、 xxxx / xxxx には、ソース ファイルから読み込まれたバイト数とコピー先デバイスで使用可能なバイト数が入ります。
注意 フラッシュ メモリに有効なイメージがない場合、ルータをリブートしないでください。
(注) Cisco 3600 シリーズのルータで、ネットワーク サーバにアクセスできないときに、システム イメージをダウンロードしなければならない場合、Xmodem または Ymodem プロトコルを使用して、ローカルまたはリモート コンピュータ(PC、UNIX ワークステーション、または Macintosh)からイメージをコピーする必要があります。この章の「Xmodem または Ymodem を使用したシステム イメージの回復」を参照してください。
Cisco 2500、Cisco 3000、および Cisco 4000 システムでは、フラッシュ メモリにダウンロードされるファイルが圧縮されていないシステム イメージである場合、 copy コマンドはダウンロード中のファイルのサイズを自動的に判断し、フラッシュ メモリで使用できる領域に適したサイズであるかどうかを確認します。
クラス B フラッシュ ファイル システムでは、書き込み前に、フラッシュ メモリ内の既存のコンテンツを消去するかどうかを確認するメッセージが表示されます。空いているフラッシュ メモリがない場合、またはこれまでフラッシュ メモリにファイルを書き込んだことがない場合、新しいファイルをコピーできるようにするには、消去ルーチンが必要です。フラッシュ メモリに十分な空きがある場合、書き込み前に、既存のフラッシュ メモリを消去するかどうかを確認するメッセージが表示されます。システムはこのメッセージでこのような条件を知らせ、ユーザからの応答を求めます。
(注) 「Erase flash before writing?」プロンプトに続けて n と入力すると、コピー処理が続行されます。y と入力し、消去を確認すると、消去ルーチンが開始されます。フラッシュ メモリに十分な領域があることを確認してから、消去プロンプトに n を入力してください。
フラッシュ メモリにすでに入っているファイルをコピーしようとすると、同じ名前のファイルがすでに存在することを知らせるプロンプトが表示されます。先にフラッシュ メモリに入っていたファイルは、新しいファイルをコピーすると削除されます。
• クラス A および B フラッシュ ファイル システムでは、最新バージョンが優先されるため、先に入っていたファイルはそのままフラッシュ メモリに残りますが使用できない状態になり、 show flash-filesystem : 特権 EXEC コマンドを実行すると、「deleted」タグつきでリストされます。コピー処理を打ち切ると、ファイル全体がコピーされず、有効にはならないため、新しいファイルが「deleted」とマークされます。この場合、フラッシュ メモリに先に入っていたファイルが有効で、システムはこのファイルを使用できます。
• クラス C フラッシュ ファイル システムでは、先に入っていたファイルが削除されます。
フラッシュ メモリには、通常のイメージ、または圧縮したイメージをコピーできます。圧縮したシステム イメージは、どのような UNIX プラットフォームでも、 compress インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを使用して作成できます。 compress コマンドの正確な使用方法については、ご使用の UNIX プラットフォームのマニュアルを参照してください。
一部のプラットフォームでは、フラッシュ メモリに書き込みできるようにするには、フラッシュ セキュリティ ジャンパの設定が必要です。さらに、一部のプラットフォームには、書き込み保護スイッチがあり、フラッシュ メモリに書き込むためには、このスイッチを unprotected に設定する必要があります。
イメージのダウンロード プロセスに対する出力
出力とダイアログは、プラットフォームによって異なります。
パーティションされたフラッシュ メモリに対する出力
コマンドの入力後、ファイルのダウンロード方法を示すために、次のプロンプトの 1 つが表示されます。
• None:このファイルはコピーできません。
• RXBOOT-Manual:イメージをコピーするには、ROM 内の rxboot イメージを手動でリロードする必要があります。
• RXBOOT-FLH:コピーは、ブート ROM に入っているフラッシュ ロード ヘルパー ソフトウェア経由で自動的に行われます。
• Direct:コピーは直接行われます。
ファイルを複数のパーティションにダウンロードできる場合は、パーティション番号の入力が求められます。ヘルプを表示するには、パーティション番号の代わりに、次の文字のいずれかを入力します。
• ? :すべてのパーティションのディレクトリ リストを表示します。
• ?1 :1 つ目のパーティションのディレクトリを表示します。
• ?2 :2 つ目のパーティションのディレクトリを表示します。
• q : copy コマンドを終了します。
フラッシュから実行されるシステムでのフラッシュ メモリへのコピー
フラッシュ メモリからシステムを実行し、同時にこのメモリにコピーすることはできません。したがって、フラッシュから実行されるシステムでは、フラッシュにコピーする前に、次の作業のいずれかを実行します。
• フラッシュ メモリからコピーしている間に、フラッシュ メモリからシステムを実行できるようにするには、フラッシュ メモリをパーティションするか、フラッシュ ロード ヘルパーを使用します。
• システムをリロードして、ブート ROM にあるシステム イメージを使用します。
フラッシュから実行されるシステムの詳細については、このマニュアルの「 Maintaining System Memory 」の章にある「Understanding Memory Types and Functions」の項を参照してください。
使用しているコンフィギュレーションで必要なジャンパ設定に関する詳細については、該当するハードウェアの設置および保守に関するマニュアルを参照してください。
TFTP サーバからフラッシュ メモリ ファイル システムへのイメージのコピー
システム イメージ、またはブート イメージをフラッシュ メモリにコピーする前に、現在のソフトウェア イメージ、またはブートストラップ イメージのバックアップ コピーを作成しておく必要があります。詳細は「フラッシュ メモリからネットワーク サーバにイメージをコピー」を参照してください。
システム イメージを TFTP サーバからフラッシュ メモリ ファイル システムへコピーするには、EXEC モードで次のコマンドを使用します。
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Router# copy tftp: [[[ // location ] / directory ] / filename ] flash-filesystem : [ filename ] |
システム イメージまたはブート イメージをフラッシュ メモリにコピーします。 |
copy 特権 EXEC コマンドの発行後、追加情報の入力や、アクションの確認を求めるプロンプトが表示されることがあります。このプロンプトは、 copy コマンドで入力した情報量および file prompt グローバル コンフィギュレーション コマンドの現在の設定によって異なります。
TFTP サーバからフラッシュ メモリへのコピー:例
次の例では、TFTP サーバから Slot1 にファイルをコピーしています。
Router# copy tftp://theserver/tftpboot/space2/sub2/c7200-js-mz slot1:
Destination filename [c7200-js-mz]?
Accessing tftp://theserver/tftpboot/space2/sub2/c7200-js-mz...Translating "theserver"...domain server (192.168.2.132) [OK]
Loading tftpboot/space2/sub2/c7200-js-mz from 192.168.2.132 (via Ethernet3/0): !!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
4823492 bytes copied in 264.312 secs (18270 bytes/sec)
次に、フラッシュ メモリがいっぱいでファイルをコピーできない場合に、igs-p-l というシステム イメージを TFTP サーバから クラス B フラッシュ ファイル システムにコピーする例を示します。
Router# copy tftp: flash:
IP address or name of remote host [255.255.255.255]? dirt
Translating “DIRT”...domain server (255.255.255.255) [OK]
Name of file to copy? igs-p-l
Copy igs-p-l from 172.16.13.111 into flash memory? [confirm]
Flash is filled to capacity.
Erasure is needed before flash may be written.
Erase flash before writing? [confirm]
Erasing flash EPROMs bank 0
Zeroing bank...zzzzzzzzzzzzzzzz
Verify zeroed...vvvvvvvvvvvvvvvv
Erasing bank...eeeeeeeeeeeeeeee
Erasing flash EPROMs bank 1
Zeroing bank...zzzzzzzzzzzzzzzz
Verify zeroed...vvvvvvvvvvvvvvvv
Erasing bank...eeeeeeeeeeeeeeee
Erasing flash EPROMs bank 2
Zeroing bank...zzzzzzzzzzzzzzzz
Verify zeroed...vvvvvvvvvvvvvvvv
Erasing bank...eeeeeeeeeeeeeeee
Erasing flash EPROMs bank 3
Zeroing bank...zzzzzzzzzzzzzzzz
Verify zeroed...vvvvvvvvvvvvvvvv
Erasing bank...eeeeeeeeeeeeeeee
Loading from 172.16.1.111:!!!!...
Verifying via checksum...
vvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvv
vvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvv
vvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvv
vvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvv
vvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvv
Flash verification successful. Length = 1906676, checksum = 0x12AD
同じ名前のファイルがすでに存在するときに、TFTP サーバからフラッシュへコピー:例
次に、igs-p-l というシステム イメージを、igs-p-l というファイルがすでに存在する現在のフラッシュ コンフィギュレーションにコピーする方法の例を示します。
Router# copy tftp://172.16.13.111/igs-p-l flash:igs-p-l
File igs-p-l already exists; it will be invalidated!
Copy igs-p-l from 172.16.13.111 into flash memory? [confirm]
2287500 bytes available for writing without erasure.
Erase flash before writing? [confirm]n
Loading from 172.16.1.111:!!!!...
Verifying via checksum...
vvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvv
vvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvv
vvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvv
vvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvv
vvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvv
Flash verification successful. Length = 1902192, checksum = 0x12AD
セキュリティ ジャンパが設定されていないときに、TFTP サーバからフラッシュへコピー:例
次の例では、フラッシュ セキュリティ ジャンパが設定されていないため、フラッシュ メモリへファイルを書き込めません。
Router# copy tftp: flash:
Flash: embedded flash security jumper(12V)
must be strapped to modify flash memory
TFTP サーバからパーティションされたフラッシュへのコピー:例
次の例では、172.23.1.129 にある TFTP サーバ上の c3600-i-mz というファイルを、内蔵フラッシュ メモリの 1 つ目のパーティションにコピーします。
Router# copy tftp://172.23.1.129/c3600-i-mz flash:1:c3600-i-mz/c3600-i-mz
Accessing file 'c3600-i-mz' on 172.23.1.129...
Loading c3600-i-mz from 172.23.1.129 (via Ethernet1/0): ! [OK]
Erase flash device before writing? [confirm]
Flash contains files. Are you sure you want to erase? [confirm]
Copy 'c3600-i-mz' from server
as 'c3600-i-mz' into Flash WITH erase? [yes/no] yes
Erasing device... eeeeeeeeeeeeeeee ...erased
Loading c3600-i-mz from 172.23.1.129 (via Ethernet1/0): !!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
Verifying checksum... OK (0xF89A)
Flash device copy took 00:00:17 [hh:mm:ss]
rcp サーバからフラッシュ メモリ ファイル システムにイメージをコピー
rcp ネットワーク サーバからフラッシュ メモリ ファイル システムへシステム イメージをコピーできます。
ファイル サーバとして使用されている PC にコンフィギュレーション ファイルをコピーする場合、このコンピュータでは rsh がサポートされている必要があります。
rcp ユーザ名の概要
rcp プロトコルでは、クライアントは rcp 要求ごとにリモート ユーザ名をサーバに送信する必要があります。rcp を使用して、ルータからサーバにイメージをコピーする場合、Cisco IOS ソフトウェアは、次のうち、最初に発見した有効なユーザ名を送信します。
1. copy 特権 EXEC コマンドでリモート ユーザ名が指定されている場合は、そのユーザ名。
2. ip rcmd remote-username グローバル コンフィギュレーション コマンドで設定されたユーザ名(コマンドが設定されている場合)。
3. 現在の TTY(端末)プロセスに関連付けられているリモート ユーザ名。たとえば、ユーザが Telnet 経由でルータに接続しており、 username グローバル コンフィギュレーション コマンドで認証された場合、ルータ ソフトウェアにより Telnet ユーザ名がリモート ユーザ名として送信されます。
4. ルータのホスト名。
rcp コピー要求が実行されるためには、ネットワーク サーバ上でリモート ユーザ名のアカウントが定義されている必要があります。このサーバがディレクトリ構造をとっている場合、コンフィギュレーション ファイルまたはイメージは、サーバ上のリモート ユーザ名と関連付けられたディレクトリに関連して書き込まれるか、そのディレクトリからコピーされます。コピーされるすべてのファイルおよびイメージのパスは、リモート ユーザのホーム ディレクトリで始まります。たとえば、システム イメージがサーバ上のあるユーザのホーム ディレクトリに常駐している場合は、このユーザの名前をリモート ユーザ名に指定します。
rcp サーバからフラッシュ メモリへのコピー
rcp サーバからフラッシュ メモリにイメージをコピーするには、特権 EXEC モードで始まる次のコマンドを使用します。
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ステップ 1 |
フラッシュ メモリからネットワーク サーバにイメージをコピーの項の手順を参照してください。 |
現在のシステム、またはブートストラップ ソフトウェア イメージのバックアップ コピーを作成します。 |
ステップ 2 |
Router# configure terminal |
(任意)端末からグローバル コンフィギュレーション モードを開始します。この手順は、デフォルトのリモート ユーザ名を上書きする場合にだけ必要です(ステップ 3 を参照)。 |
ステップ 3 |
Router(config)# ip rcmd remote-username username |
(任意)リモート ユーザ名を指定します。 |
ステップ 4 |
Router# end |
(任意)グローバル コンフィギュレーション モードを終了します。この手順は、デフォルトのリモート ユーザ名を上書きする場合にだけ必要です(ステップ 3 を参照)。 |
ステップ 5 |
Router# copy rcp: [[[ // [ username @ ] location ] / directory ] / filename ] flash-filesystem : [ filename ] |
rcp サーバからフラッシュ メモリ ファイル システムにイメージをコピーします。 |
copy 特権 EXEC コマンドの発行後、追加情報の入力や、アクションの確認を求めるプロンプトが表示されることがあります。このプロンプトは、 copy コマンドで入力した情報量および file prompt グローバル コンフィギュレーション コマンドの現在の設定によって異なります。
rcp サーバからフラッシュ メモリへのコピーの例
次に、mysysim1 というシステム イメージを IP アドレスが 172.16.101.101 のリモート サーバ SERVER1.CISCO.COM にある netadmin1 ディレクトリからフラッシュ メモリにコピーする例を示します。コピーするシステム イメージを保存するために十分な領域をフラッシュ メモリに確保するために、Cisco IOS ソフトウェアでは、まず、フラッシュ メモリの内容を消去できます。
Router1# configure terminal
Router1(config)# ip rcmd remote-username netadmin1
[2076072 bytes used, 21080 bytes available]
Address or name of remote host[UNKNOWN]? 172.16.101.101
Name of file to copy? mysysim1
Copy mysysim1 from SERVER1
.CISCO.COM?[confirm]
Checking for file ‘mysysim1
’ on SERVER1.CISCO.COM...[OK]
Erase Flash device before writing?[confirm]
Erasing device...ezeeze...erased.
Connected to 172.16.101.101
Loading 2076007 byte file mysysim1
:!!!!...
Verifying checksum... (0x87FD)...[OK]
rcp サーバからパーティションされた Slot0 へのコピー:例
次の例では、IP アドレス 172.23.1.129 の rcp サーバにある c3600-i-mz というファイルを、スロット 0 のパーティション 3 にコピーします。ユーザ名が指定されていないため、ルータはデフォルトの rcp リモート ユーザ名を使用します。
Router# show slot0: partition 3
PCMCIA Slot0 flash directory, partition 3:
[492 bytes used, 4193812 available, 4194304 total]
Router# copy rcp://172.23.1.129/tftpboot/gate/c3600-i-mz slot0:3:/tftpboot/gate/c3600-i-mz
Accessing file '/tftpboot/gate/c3600-i-mz' on 172.23.1.129...
Connected to 172.23.1.129
Loading 1711088 byte file c3600-i-mz: ! [OK]
Erase flash device before writing? [confirm]
Flash contains files. Are you sure you want to erase? [confirm]
Copy '/tftpboot/gate/c3600-i-mz' from server
as '/tftpboot/gate/c3600-i-mz' into Flash WITH erase? [yes/no] yes
Erasing device... eeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeee ...erased
Connected to 172.23.1.129
Loading 1711088 byte file c3600-i-mz: !!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!! [OK]
Verifying checksum... OK (0xF89A)
Flash device copy took 00:00:16 [hh:mm:ss]
FTP サーバからフラッシュ メモリ ファイル システムにイメージをコピー
FTP サーバからフラッシュ メモリ ファイル システムへシステム イメージをコピーできます。
FTP ユーザ名およびパスワードの概要
FTP プロトコルでは、クライアントは FTP 要求ごとにリモート ユーザ名およびパスワードをサーバに送信する必要があります。FTP を使用して、ルータからサーバにコンフィギュレーション ファイルをコピーする場合、Cisco IOS ソフトウェアは、次のうち、最初に発見した有効なユーザ名を送信します。
1. copy 特権 EXEC コマンドでユーザ名が指定されている場合は、そのユーザ名。
2. ip ftp username グローバル コンフィギュレーション コマンドで設定されたユーザ名(コマンドが設定されている場合)。
3. 匿名。
ルータは次のうち、最初に発見した有効なパスワードを送信します。
1. copy 特権 EXEC コマンドでパスワードが指定されている場合は、そのパスワード。
2. ip ftp password コマンドで設定されたパスワード(コマンドが設定されている場合)。
ルータは、 username @ routername . domain というパスワードを生成します。変数 username は現在のセッションに関連付けられたユーザ名、 routername は設定済みのホスト名、 domain はルータのドメインです。
ユーザ名およびパスワードは、FTP サーバ上のアカウントと関連付けられている必要があります。サーバに書き込む場合、ルータ上のユーザからの FTP 書き込み要求を受け入れるように、FTP サーバを適切に設定する必要があります。
このサーバがディレクトリ構造をとっている場合、コンフィギュレーション ファイルまたはイメージは、サーバ上のユーザ名と関連付けられたディレクトリに書き込まれるか、そのディレクトリからコピーされます。たとえば、システム イメージがサーバ上のあるユーザのホーム ディレクトリに常駐している場合は、このユーザの名前をリモート ユーザ名に指定します。
詳細については、ご使用の FTP サーバのマニュアルを参照してください。
ip ftp username および ip ftp password コマンドを使用して、すべてのコピーに対してユーザ名とパスワードを指定します。当該のコピー操作だけに対してユーザ名を指定する場合は、 copy コマンドにユーザ名を含めます。
FTP サーバからフラッシュ メモリへのコピー
システム イメージを FTP サーバからフラッシュ メモリ ファイル システムへコピーするには、特権 EXEC モードで始まる次のコマンドを使用します。
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ステップ 1 |
フラッシュ メモリからネットワーク サーバにイメージをコピーの項の手順を参照してください。 |
現在のソフトウェア イメージ、またはブートストラップ イメージのバックアップ コピーを作成します。 |
ステップ 2 |
Router# configure terminal |
(任意)端末からグローバル コンフィギュレーション モードを開始します。この手順は、デフォルトのリモート ユーザ名またはパスワードを上書きする場合にだけ必要です(ステップ 3 および 4 を参照)。 |
ステップ 3 |
Router(config)# ip ftp username username |
(任意)デフォルトのリモート ユーザ名を変更します。 |
ステップ 4 |
Router(config)# ip ftp password password |
(任意)デフォルトのパスワードを変更します。 |
ステップ 5 |
Router(config)# end |
(任意)グローバル コンフィギュレーション モードを終了します。この手順は、デフォルトのリモート ユーザ名またはパスワードを上書きする場合にだけ必要です(ステップ 3 および 4 を参照)。 |
ステップ 6 |
Router# copy ftp: [[[ // [ username [ : password ] @ ] location ] / directory ] / filename ] flash-filesystem : [ filename ] |
コンフィギュレーション ファイルをネットワーク サーバから稼動中のメモリ、または rcp を使用してスタートアップ コンフィギュレーションにコピーします。 |
copy 特権 EXEC コマンドの発行後、追加情報の入力や、アクションの確認を求めるプロンプトが表示されることがあります。このプロンプトは、 copy コマンドで入力した情報量および file prompt グローバル コンフィギュレーション コマンドの現在の設定によって異なります。
FTP サーバからフラッシュ メモリへのコピーの例
次に、ユーザ名 myuser、パスワード mypass を使用して、FTP サーバから c7200-js-mz というファイルをコピーする例を示します。
Router# copy ftp://myuser:mypass@theserver/tftpboot/sub3/c7200-js-mz slot1:c7200-js-mz
Accessing ftp://theserver/tftpboot/sub3/c7200-js-mz...Translating "theserver"...domain server (192.168.2.132) [OK]
Loading c7200-js-mz from 192.168.2.132 (via Ethernet3/0): !!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
4823492 bytes copied in 264.312 secs (18270 bytes/sec)
フラッシュ メモリ内のイメージの確認
フラッシュ メモリから起動する前に、 verify 特権 EXEC コマンドを使用して、フラッシュ メモリ内のイメージのチェックサムが、システム ソフトウェア イメージとともに配布された README ファイルに記載されているチェックサムと一致することを確認します。フラッシュ メモリ内のイメージのチェックサムは、 copy 特権 EXEC コマンドを発行してイメージをコピーしたときに、画面の下部に表示されます。この README ファイルは、サーバにシステム ソフトウェア イメージをインストールしたときに、自動的にネットワーク サーバにコピーされています。
注意 チェックサムの値が README ファイルの値と一致しない場合、ルータをリブートしてはいけません。代わりに、
copy コマンドを発行して、もう一度、チェックサムを比較してください。何度やっても正しいチェックサムが得られない場合は、フラッシュ メモリからルータをリブートする前に、フラッシュ メモリ オリジナルのシステム ソフトウェア イメージをフラッシュ メモリにコピーしてください。フラッシュ メモリに壊れたイメージが入っている場合に、フラッシュから起動を試みると、ルータは ROM に保存されているシステム イメージを起動します(ネットワーク サーバからの起動が設定されていないことが前提です)。ROM に完全に機能するシステム イメージが入っていない場合、ルータは機能しないため、直接コンソール ポートに接続して再設定する必要があります。
フラッシュ メモリのコンテンツ リストには、個々のファイルのチェックサムは含まれていません。イメージをフラッシュ メモリまたはフラッシュ メモリ デバイスにコピーした後でイメージ チェックサムを再計算し、確認するには、特権 EXEC モードで次のコマンドを使用します。
|
|
Router# verify flash-filesystem : [ partition-number : ] [ filename ] |
イメージをフラッシュ メモリにコピーした後で、イメージ チェックサムを再計算し、確認します。 |
コマンドでファイル名を指定しなかった場合、ルータからプロンプトが表示されます。デフォルトでは、フラッシュ内の最後の(最新の)ファイルの入力が求められます。デフォルト ファイルのチェックサムを再計算するには、Return キーを押すか、プロンプトに別のファイルの名前を入力します。ただし、マイクロコード イメージのチェックサムは、常に 0x0000 です。
次に、slot0 内の c7200-js-mz というイメージを確認する例を示します。
Router# verify slot0:c7200-js-mz
Verified slot0:c7200-js-mz
コンフィギュレーション ファイルでのスタートアップ システム イメージの指定
スタートアップ コンフィギュレーション ファイル、または BOOT 環境変数に複数のブート コマンドを入力して、ルータにシステム イメージをロードするためのバックアップ方法を提供できます。システム イメージをロードする方法には、次の 3 種類があります。
• フラッシュ メモリから:フラッシュ メモリにより、ROM を変更することなく、新しいシステム イメージをコピーできます。フラッシュ メモリに格納されている情報は、サーバからシステム イメージをロードしているときに発生する可能性のあるネットワーク エラーに対して脆弱ではありません。
• ネットワーク サーバから:フラッシュ メモリが破損したときに、Maintenance Operation Protocol(MOP; メンテナンス オペレーション プロトコル)、TFTP、rcp、または FTP を予備の起動方法として使用して、ネットワーク サーバからシステム イメージをロードするように指定できます。一部のプラットフォームでは、TFTP、rcp、または FTP を使用して、ネットワーク サーバからブート イメージをロードするように指定できます。
• ROM から:フラッシュ メモリの破損とネットワーク障害が同時に発生した場合に起動するための最後の手段として、ROM からシステム イメージをロードするように指定します。ROM に格納されたシステム イメージは、フラッシュ メモリや、ネットワーク サーバに格納されたものとは異なり、必ずしも最新の状態ではない可能性があります。
(注) 一部のプラットフォームは ROM から起動できません。
スタートアップ コンフィギュレーション ファイル、または BOOT 環境変数には、さまざまなタイプのブート コマンドを任意の順序で入力できます。複数のブート コマンドが入力されている場合、Cisco IOS ソフトウェアは、これらのコマンドを入力されている順序で試行します。
(注) ROM からの起動は、フラッシュ メモリからの起動よりも高速です。しかし、フラッシュ メモリからの起動は、ネットワーク サーバからの起動よりも、さらに早く、高い信頼性を持っています。
フラッシュ メモリからのシステム イメージのロード
ルータがフラッシュ メモリから起動されるように設定するには、次の項で説明する作業を実行します。フラッシュ メモリにより、ネット経由でしかアクセスできないファイルへの依存度が小さくなるため、ネットワーク障害の影響を受けにくくなります。
フラッシュ メモリの設定
フラッシュ メモリ内のシステム イメージをロードするように、ルータを設定するには、次の手順を実行します。
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ステップ 1 |
(任意)TFTP、rcp、または FTP を使用して、システム イメージ、またはブート イメージをフラッシュ メモリにコピーします。この手順の実行の詳細については、 イメージをネットワーク サーバからフラッシュ メモリへコピーの項を参照してください。 |
ステップ 2 |
フラッシュ メモリ、またはブート フラッシュ メモリ内の希望するファイルおよび場所から、自動的に起動するようにシステムを設定します。 フラッシュ メモリ内のイメージからルータの自動起動を設定を参照してください。 |
ステップ 3 |
(任意)現在のコンフィギュレーション レジスタ設定に応じて、コンフィギュレーション レジスタの値を変更します。コンフィギュレーション レジスタの変更の詳細については、 フラッシュ メモリ内のイメージからルータの自動起動を設定の項を参照してください。 |
ステップ 4 |
(任意)一部のプラットフォームについて、BOOTLDR 環境変数を設定して、ブート イメージの場所を変更します。 |
ステップ 5 |
設定を保存します。 |
ステップ 6 |
電源をオフにしてから再びオンにし、システムをリブートして、すべてが期待しているとおりに動作していることを確認します。 |
フラッシュ メモリ内のイメージからルータの自動起動を設定
フラッシュ メモリ内のイメージから自動的に起動するようにルータを設定するには、特権 EXEC モードで始まる次のコマンドを使用します。
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ステップ 1 |
Router# configure terminal |
端末からグローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 2 |
Router(config)# boot system flash [ flash-filesystem : ] [ partition-number : ] filename |
フラッシュ メモリに格納されている、起動に使用すべきイメージ ファイルの名前を指定します。 |
ステップ 3 |
Router(config)# config-register value |
コンフィギュレーション ファイルで指定されたシステム イメージをロードできるように、コンフィギュレーション レジスタを設定します。 |
ステップ 4 |
Router(config)# end |
コンフィギュレーション セッションを終了し、グローバル コンフィギュレーション モードを終了します。 |
ステップ 5 |
Router# copy system:running-config nvram:startup-config |
システム実行コンフィギュレーションを、デバイス スタートアップ コンフィギュレーション(startup-config ファイル)として保存します。 |
ステップ 6 |
Router# more nvram:startup-config |
(任意)スタートアップ コンフィギュレーションのコンテンツを検証できるようにします。 |
ステップ 7 |
Router# reload |
システムをリブートします。 |
パーティションされているルータについては、パーティションを指定しなかった場合、ルータは 1 つ目のパーティションから起動します。ファイル名を指定しなかった場合、ルータはパーティション内で発見された最初の有効なイメージから起動します。
複数のイメージ ファイル名を入力した場合、ルータはこれらのファイル名を、入力された順に試行します。
コンフィギュレーション ファイルからファイル名を削除するには、 no boot system flash グローバル コンフィギュレーション コマンドを入力し、ファイルの場所を指定します。
(注) no boot system コンフィギュレーション コマンドは、引数に関係なく、すべての boot system コンフィギュレーション コマンドをディセーブルにします。no boot system コマンドに対して flash キーワード、または filename 引数を指定すると、これらの引数で指定されたコマンドだけがディセーブルになります。
フラッシュ メモリからのルータの起動を設定する例
次に、フラッシュ メモリ内のイメージから自動的に起動するようにルータを設定する例を示します。
Router# configure terminal
Router(config)# boot system flash new-image
Router(config)# config-register 0x010F
Router# copy system:running-config nvram:startup-config
%SYS-5-RELOAD: Reload requested
System Bootstrap, Version 12.0(7)W5(15) RELEASE SOFTWARE
Copyright (c) 1986-2001 by Cisco Systems, Inc.
RP1 processor with 16384 Kbytes of memory
F3: 1871404+45476+167028 at 0x1000
Booting new-image from flash memory RRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRR
RRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRR
RRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRR
RRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRR
RRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRR
RRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRR [OK - 1916912 bytes]
F3: 1871404+45476+167028 at 0x1000
ネットワーク サーバからのシステム イメージのロード
FTP、TFTP、rcp、または MOP を使用して、ネットワーク サーバからシステム イメージをロードするように、Cisco IOS ソフトウェアを設定できます。
MOP を使用してネットワーク サーバから起動することがなく、FTP、TFTP、または rcp を指定していない場合、デフォルトでは、指定したシステム イメージは、TFTP 経由でネットワーク サーバから起動されます。
(注) ネットワーク サーバとして Sun ワークステーション、ファイルの転送に TFTP を使用している場合は、User Datagram Protocol(UDP; ユーザ データグラム プロトコル)チェックサムの確認と生成ができるように、ワークステーションを設定します。詳細は、Sun のマニュアルを参照してください。
パフォーマンスと信頼性を向上させるには、rcp を使用して、ネットワーク サーバからシステム イメージを起動します。rcp 実装では TCP が使用されます。これにより、データが確実に配信されるようになります。
boot ROM モニタ コマンドを発行する場合、リモート ユーザ名を具体的に指定することはできません。代わりに、ルータのホスト名を使用します。リモート サーバが UNIX システムと同様にディレクトリ構造を持っている場合、rcp を使用して、ネットワーク サーバからルータを起動すると、Cisco IOS ソフトウェアは、このリモート ユーザ名を持つディレクトリに対するサーバ上のシステム イメージを検索します。
また、ネットワーク サーバ上の圧縮されたイメージから起動することもできます。圧縮されたイメージを使用する理由の 1 つは、格納用メモリを十分に確保することにあります。EPROM に ROM から実行されるイメージが含まれていないルータでは、ルータがネットワーク サーバからソフトウェアを起動した場合、起動されるイメージと実行中のイメージの両方がメモリに収まらなければなりません。実行中のイメージが大きい場合、メモリには、ネットワーク サーバから起動されるイメージを使用できる余地がない可能性があります。
ネットワーク サーバから通常のイメージを起動するのに十分な余地がメモリにはない場合、どのような UNIX プラットフォームでも、 compress インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを使用して、圧縮されたソフトウェア イメージを作成できます。 compress コマンドの使用方法については、ご使用の UNIX プラットフォームのマニュアルを参照してください。
FTP ネットワーク サーバからのシステム イメージのロードを指定するには、特権 EXEC モードで始まる次のコマンドを使用します。
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ステップ 1 |
Router# configure terminal |
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 2 |
Router(config)# boot system [ rcp | tftp ] filename [ ip-address ] または Router(config)# boot system mop filename [ mac-address ] [ interface ] |
rcp、TFTP、または MOP を使用して、ネットワーク サーバから起動されるシステム イメージ ファイルを指定します。 |
ステップ 3 |
Router(config)# config-register value |
コンフィギュレーション ファイルで指定されたイメージをロードできるように、コンフィギュレーション レジスタを設定します。 |
ステップ 4 |
Router(config)# exit |
コンフィギュレーション モードを終了します。 |
ステップ 5 |
Router# copy system:running-config nvram:startup-config または Router# copy run start |
コンフィギュレーション ファイルをスタートアップ コンフィギュレーションに保存します。 |
次の例では、ルータは rcp を使用して、IP アドレス 172.16.0.1 のネットワーク サーバにある testme5.tester システム イメージ ファイルを起動しています。
Router# configure terminal
Router(config)# boot system rcp testme5.tester 172.16.0.1
Router(config)# config-register 0x010F
Router# copy system:running-config nvram:startup-config
次の項では、 boot system mop コマンドを使用して起動されるようにシステムを設定した場合に、要求の再試行回数と頻度を変更する方法を説明します。
MOP 要求パラメータの変更
MOP を使用して、ネットワーク サーバから起動( boot system mop グローバル コンフィギュレーション モード コマンドを使用)するようにルータを設定している場合、このルータは、始動中、コンフィギュレーション ファイル要求を MOP ブート サーバに送信します。デフォルトでは、MOP ブート サーバからの応答を必要とする要求を送信したときに、このサーバが応答しなかった場合、このメッセージは 4 秒後に再送信されます。この再送信は最高 8 回行われます。MOP デバイス コードは、デフォルトでシスコ デバイス コードに設定されています。
MOP ブート サーバとルータが低速のシリアル リンクで分断されている場合、ルータがメッセージへの応答を受け取るまでには 4 秒以上かかる可能性があります。したがって、このようなリンクを使用している場合は、4 秒以上待ってからメッセージを再送信するように、ソフトウェアを設定することができます。また、MOP 要求や MOP デバイス コードについては、最大再試行回数を変更することもできます。
MOP サーバへの起動要求の送信に使用される Cisco IOS ソフトウェア要求パラメータを変更するには、特権 EXEC モードで始まる次のコマンドを使用します。
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ステップ 1 |
Router# configure terminal |
端末からグローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 2 |
Router(config)# mop device-code { cisco | ds200 } mop retransmit-timer seconds mop retries count |
MOP サーバ パラメータを変更します。 |
ステップ 3 |
Router(config)# end |
グローバル コンフィギュレーション モードを終了します。 |
ステップ 4 |
Router# copy running-config startup-config |
コンフィギュレーション ファイルをスタートアップ コンフィギュレーションに保存します。 |
次の例では、ルータがメッセージを送信してから 10 秒以内に MOP ブート サーバが応答しなかった場合、メッセージが再送信されます。
Router# configure terminal
Router (config)# mop retransmit-timer 10
Router# copy running-config startup-config
ROM からのシステム イメージのロード
ROM システム イメージをバックアップとしてコンフィギュレーション ファイルのその他のブート指示にロードするには、特権 EXEC モードで始まる次のコマンドを使用します。
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ステップ 1 |
Router# configure terminal |
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 2 |
Router(config)# boot system rom |
バックアップ イメージとして、ROM システム イメージを使用することを指定します。 |
ステップ 3 |
Router(config)# config-register value |
コンフィギュレーション ファイルで指定されたシステム イメージをロードできるように、コンフィギュレーション レジスタを設定します。 |
ステップ 4 |
Router(config)# end |
グローバル コンフィギュレーション モードを終了します。 |
ステップ 5 |
Router# copy system:running-config nvram:startup-config |
コンフィギュレーション ファイルをスタートアップ コンフィギュレーションに保存します。 |
次の例では、ルータは ROM から起動されるように設定されています。
Router# configure terminal
Router(config)# boot system rom
Router(config)# config-register 0x010F
Router# copy system:running-config nvram:startup-config
(注) Cisco 7000 シリーズのルータを ROM からロードすることはできません。
耐障害性のある起動ストラテジの使用
ネットワーク障害により、ネットワーク サーバからの起動が不可能になることがあります。ネットワーク障害の影響を抑えるために、次の起動ストラテジを検討してください。フラッシュを取り付け、設定した後で、次の順序でルータが起動されるように設定します。
1. イメージをフラッシュから起動
2. イメージをネットワーク サーバから起動
3. ROM イメージから起動
この順序で起動すると、最も耐障害性が強くなります。特権 EXEC モードで始まる次のコマンドを使用して、ルータをまずフラッシュから起動し、次にネットワーク サーバのシステム ファイルから、最後に ROM から起動します。
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ステップ 1 |
Router# configure terminal |
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 2 |
Router(config)# boot system flash [ flash-filesystem : ][ partition-number : ] filename |
フラッシュ メモリから起動するようにルータを設定します。 |
ステップ 3 |
Router(config)# boot system [ rcp | tftp ] filename [ ip-address ] |
ネットワーク サーバから起動するようにルータを設定します。 |
ステップ 4 |
Router(config)# boot system rom |
ROM から起動されるようにルータを設定します。 |
ステップ 5 |
Router(config)# config-register value |
コンフィギュレーション ファイルで指定されたシステム イメージをロードできるように、コンフィギュレーション レジスタを設定します。 |
ステップ 6 |
Router(config)# end |
グローバル コンフィギュレーション モードを終了します。 |
ステップ 7 |
Router# copy system:running-config nvram:startup-config |
コンフィギュレーション ファイルをスタートアップ コンフィギュレーションに保存します。 |
次の例では、ルータはまず、内部フラッシュ イメージ gsxx を起動するように設定されています。このイメージが失敗したら、ルータはネットワーク サーバからコンフィギュレーション ファイル gsxx を起動します。この方法も失敗した場合は、ROM から起動します。
Router# configure terminal
Router(config)# boot system flash gsxx
Router(config)# boot system gsxx 172.16.101.101
Router(config)# boot system rom
Router(config)# config-register 0x010F
Router# copy system:running-config nvram:startup-config
このストラテジでは、ルータ 1 つあたり、起動源を 3 種類、使用できることになります。これらの起動源は、ネットワークやファイル サーバの不具合による悪影響の軽減に役立ちます。
Xmodem または Ymodem を使用したシステム イメージの回復
ネットワーク サーバにアクセスできないときに、システム イメージをダウンロードする必要がある場合(アップデートが必要な場合、またはフラッシュ メモリ内のシステム イメージがすべて何らかの理由で破損または消去された場合)、Xmodem または Ymodem プロトコルを使用して、PC、UNIX ワークステーション、Macintosh などのローカル コンピュータまたはリモート コンピュータからイメージをコピーすることができます。この機能は主に障害回復のために使用されます。これを図に表すと、図 10 のようになります。
(注) Xmodem または Ymodem を使用したシステム イメージの回復は、Cisco 1600 シリーズ、および Cisco 3600 シリーズ ルータだけで可能です。
Xmodem と Ymodem はファイル転送に使用される一般的なプロトコルで、Windows 3.1(TERMINAL.EXE)、Windows 95(HyperTerminal)、Windows NT 3.5x(TERMINAL.EXE)、Windows NT 4.0(HyperTerminal)、Linux UNIX フリーウェア(minicom)などのアプリケーションに含まれています。
Cisco 3600 シリーズ ルータでは、Cisco IOS ソフトウェアの障害回復技術である XBOOT 機能はサポートされていません。また、ブート ヘルパー(rxboot)イメージも持っていません。
Xmodem や Ymodem によるダウンロードは低速ですから、これらはネットワーク サーバにアクセスできない場合だけ使用してください。転送速度を上げるには、転送ポートの速度を 115200 bps に設定します。
Cisco 3600 シリーズのルータでは、Cisco IOS ソフトウェアを使用して、ファイル転送を行うことができます。また、ローカル システム イメージがすべて破損している、または消去されている場合は、ROM モニタを使用できます。Xmodem または Ymodem ファイル転送に Cisco IOS ソフトウェアを使用する場合、転送は AUX ポート、またはコンソール ポートで行われます。ハードウェア フロー制御をサポートしている AUX ポートの使用を推奨します。ROM モニタからのファイル転送では、コンソール ポートを使用する必要があります。
Cisco 1600 シリーズのルータでは、ROM モニタだけから、コンソール ポート経由でファイル転送を実行できます。
図 10 Xmodem または Ymodem を使用して Cisco 3600 シリーズ ルータにシステム イメージをコピー
Xmodem または Ymodem プロトコルを使用して、コンピュータまたはワークステーションからルータに Cisco IOS イメージをコピーするには、必要に応じて、次のコマンドを使用します。
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ステップ 1 |
Router# copy xmodem: flash-filesystem :[ partition :][ filename ] または Router# copy ymodem: flash-filesystem :[ partition :][ filename ] |
EXEC モードで、Cisco IOS ソフトウェアを使用して、コンピュータからフラッシュ メモリへシステム イメージをコピーします(Cisco 3600 シリーズのルータだけの機能)。 |
ステップ 2 |
ROMMON > xmodem [ -c ] [ -y ] [ -e ] [ -f ] [ -r ] [ -x ] [ -s data-rate ] [ filename ] |
Cisco 1600 シリーズのルータでは、ROM モニタ モードでコンピュータからフラッシュ メモリにシステム イメージをコピーします。 -c オプションは CRC-16 チェックサムを提供します。 -y は Ymodem プロトコルを使用します。 -e はフラッシュ メモリ内の先頭パーティションを消去します。 -f はフラッシュ メモリ全体を消去します。 -r はイメージを DRAM にダウンロードします(デフォルトはフラッシュ メモリです)。 -x は、ダウンロード後にイメージが実行されないようにします。 -s はコンソール ポートのデータ レートを設定します。 |
ステップ 3 |
ROMMON > xmodem [ -c | -y | -r | -x ] [ filename ] |
Cisco 3600 シリーズのルータでは、ROM モニタ モードでコンピュータからフラッシュ メモリにシステム イメージをコピーします。 |
Cisco IOS イメージの転送元コンピュータでは、端末エミュレーション ソフトウェアと Xmodem または Ymodem プロトコルが稼動されている必要があります。
Cisco 1600 シリーズのルータでは、 -r オプション(DRAM へのダウンロード)を指定した場合、転送中のファイルを保存できるだけの容量がルータの DRAM に必要です。フラッシュ メモリから実行する場合、イメージはフラッシュ メモリの先頭ファイルの位置になければなりません。フラッシュ メモリから、起動する新しいイメージをコピーする場合、まず、既存のファイルをすべて削除してください。
Cisco IOS ソフトウェアを使用した Xmodem 転送
次に、Cisco IOS ソフトウェア、および Xmodem プロトコルを使用したファイル転送作業を示します。Ymodem プロトコルの場合も、 copy ymodem: 特権 EXEC コマンドを使用して、同様の手順で行います。
(注) この機能が使用できるのは、Cisco 3600 シリーズのルータだけです。
端末エミュレーション ソフトウェアと Xmodem プロトコルが稼動しているコンピュータから Cisco IOS イメージを転送するには、次の手順を実行します。
ステップ 1 Cisco IOS ソフトウェア イメージをリモート コンピュータのハード ドライブに保存します。イメージは Cisco.com からダウンロードできます。
ステップ 2 リモート コンピュータから転送するには、モデムを Cisco 3600 シリーズ ルータの AUX ポートと標準電話ネットワークに接続します。AUX ポートはデフォルトで速度 9600 bps、2 ストップ ビット、パリティなしに設定されています。最高速度は 115200 bps です。 modem inout ライン コンフィギュレーション コマンドを入力して、受信コールと発信コールの両方についてルータを設定します。
リモート コンピュータと電話ネットワークにモデムを接続します。リモート コンピュータは電話ネットワークにダイヤルして、ルータに接続します。
ローカル コンピュータから転送するには、null モデム ケーブルを使用して、ルータの AUX ポートをコンピュータのシリアル ポートに接続します。ルータで設定されている AUX の速度は、ローカル コンピュータで設定されている転送速度と一致していなければなりません。
ステップ 3 コンピュータの端末エミュレータ ウィンドウの特権 EXEC プロンプトに対して、 copy xmodem: flash: 特権 EXEC コマンドを入力します。
Router# copy xmodem: flash:
x/ymodem is a slow transfer protocol limited to the current speed
settings of the auxiliary/console ports. The use of the auxiliary
port for this download is strongly recommended.
During the course of the download no exec input/output will be
ステップ 4 Enter キーを押して、続行します。
ステップ 5 Cyclic Redundancy Check(CRC; 巡回冗長検査)ブロック チェックサムを使用するかどうかを指定します。CRC はデータがコンピュータからルータに正確に転送されたことを検証するテストです。使用しているコンピュータで CRC ブロック チェックサムがサポートされていない場合は、プロンプトに no と入力します。
Use crc block checksumming? [confirm] no
ステップ 6 ソフトウェアが不良データ ブロックの受信を試行する回数の上限を決定します。この回数を超えると、コピー操作は失敗であると宣言されます。デフォルトの試行回数は 10 回です。ノイズの多い電話回線では、この回数を大きめに設定する必要が生じる場合があります。再試行回数を無制限に設定することができます。
ステップ 7 このファイルが、有効な Cisco 3600 シリーズ イメージであることを確認するかどうかを決定します。
Perform image validation checks? [confirm]
Xmodem download using simple checksumming with image validation
転送の開始後、イメージが有効であれば、ソフトウェアにより転送に必要なフラッシュ メモリの空き容量がルータ上に存在するかどうかが判断されます。
1 1738244 images/c3600-i-mz
[1738308 bytes used, 2455996 available, 4194304 total]
ステップ 8 転送先のファイル名を入力します。
Destination file name ? new-ios-image
ステップ 9 ファイル転送の前に内蔵フラッシュ メモリの内容を消去する必要がない場合は、 no を入力します。
Erase flash device before writing? [confirm] no
as 'new-ios-image' into Flash WITHOUT erase? [yes/no] yes
Ready to receive file...........
ステップ 10 コンピュータ上の、ルータにシステム イメージを送信している端末エミュレーション ソフトウェアを使って、Xmodem または Ymodem 転送操作を開始します。ファイル転送を実行する手順については、使用しているエミュレーション ソフトウェア アプリケーションのマニュアルを参照してください。使用しているアプリケーションによっては、エミュレーション ソフトウェアから、ファイル転送の進捗状況が表示されることがあります。
ROM モニタを使用した Xmodem 転送
ここでは、ROM モニタ、および Xmodem プロトコルを使用したファイル転送について説明します。Ymodem プロトコルを使用して送信するには、 xmodem -y ROM モニタ コマンドを使用します。
Cisco 3600 シリーズのルータでは、コピー先がフラッシュ メモリである場合でも、転送中のファイルを保存できるだけの容量がルータの DRAM に必要です。イメージは内蔵フラッシュ メモリの最初のファイルにコピーされます。フラッシュ メモリ内の既存のファイルは消去されます。フラッシュ パーティション、または 2 番目のファイルの位置にファイルをコピーすることはできません。
注意 電話ネットワークからコンソール ポートにモデムで接続すると、セキュリティ上の問題が発生します。この接続を有効にする前に、この問題について検討してください。たとえば、リモート ユーザはこのモデムにダイヤルインし、ルータの設定にアクセスできます。
ステップ 1 Cisco IOS ソフトウェア イメージをリモート コンピュータのハード ドライブに保存します。イメージは Cisco.com、または Feature Pack(Cisco 1600 シリーズのルータだけの機能)からダウンロードできます。
ステップ 2 リモート コンピュータから転送するには、モデムをルータのコンソール ポートと標準電話ネットワークに接続します。モデムとコンソール ポートの通信速度は同じでなければなりません。これはモデムでサポートされている速度によっても異なりますが、9600 ~ 115200 bps(Cisco 3600 シリーズ ルータ)、または 1200 ~ 115200 bps(Cisco 1600 シリーズ ルータ)になります。ルータのコンソール ポート転送速度の設定には、 confreg ROM モニタ コマンドを使用します。Cisco 1600 シリーズのルータでは、 -s オプションを使用して、転送速度を設定することもできます。
リモート コンピュータと電話ネットワークにモデムを接続します。リモート コンピュータは電話ネットワークにダイヤルして、ルータに接続します。
ローカル コンピュータから転送するには、null モデム ケーブルを使用して、ルータのコンソール ポートをコンピュータのシリアル ポートに接続します。ルータで設定されているコンソール ポートの速度は、ローカル コンピュータで設定されている転送速度と一致していなければなりません。
(注) ローカル コンピュータから転送する場合、Request To Send(RTS; 送信要求)信号または Data Terminal Ready(DTR; データ端末動作可能)信号を無視するように、端末エミュレーション プログラムを設定する必要があります。
ステップ 3 端末エミュレーション ウィンドウに ROM モニタ プロンプトが表示されます。
xmodem ROM モニタ コマンドを入力します。このとき、必要なコピー オプションや、オプションで Cisco IOS イメージのファイル名を指定することができます。デフォルトでは、イメージはフラッシュ メモリにロードされます。代わりに DRAM にダウンロードするには、 -r オプションを使用します。このイメージは、通常、ファイル転送の最後に実行されます。実行されないようにするには、 -x オプションを使用します。 -c オプションは CRC-16 チェックサムの指定を表します。これは標準のチェックサムよりも洗練され、徹底的なチェックサムですが、一部のコンピュータではサポートされていません。
rommon > xmodem -c new-ios-image
Do not start the sending program yet...
File size Checksum File name
1738244 bytes (0x1a8604) 0xdd25 george-admin/c3600-i-mz
WARNING: All existing data in flash will be lost!
Invoke this application only for disaster recovery.
Do you wish to continue? y/n [n]: yes
Ready to receive file new-ios-image ...
ステップ 4 Xmodem 転送操作を開始します。これは、リモート コンピュータ上の、ルータにシステム イメージを送信している端末エミュレーション ソフトウェアから開始されます。Xmodem ファイル転送を実行する手順については、使用しているエミュレーション ソフトウェア アプリケーションのマニュアルを参照してください。
ステップ 5 Cisco IOS イメージが転送、実行されます。リモート コンピュータから転送している場合、新しい Cisco IOS イメージの実行が開始された後でも、このコンピュータはコンソール ポートの制御権を持ち続けます。制御をローカル端末に戻すには、リモート コンピュータのルータ プロンプトから speed bps ライン コンフィギュレーション コマンドを入力して、ルータのコンソール ポートの速度が、ローカル端末の速度と一致するように再構成します。
Router# configure terminal
Router(config-line)# speed 9600
リモート接続が解除されます。この結果、モデムをコンソール ポートから切断し、端末回線を再接続できるようになります。
マイクロコード イメージのロード、アップグレード、および検証
Cisco 7200、7500、12000 シリーズのインターネット ルータを含む一部の Cisco ルータでは、マイクロコードを周辺コンポーネントにロードして、アップデートすることができます。この項では、マイクロコード イメージのロード、アップグレードおよび検証について、次のサブセクションに分けて説明します。
• 「マイクロコード イメージの概要」
• 「マイクロコード イメージの場所の指定」
• 「マイクロコード イメージのリロード」
• 「マイクロコード イメージ情報の表示」
マイクロコード イメージの概要
マイクロコードは ROM に保存され、新しい機械語命令を追加できるようにします。新しい命令が必要になったときに、電子回路に組み込む必要はありません。マイクロコード イメージには、さまざまなハードウェア デバイスから実行できるマイクロコード ソフトウェアが含まれます。たとえば、マイクロコードは、Cisco 7500 シリーズ ルータの Channel Interface Processor(CIP; チャネル インターフェイス プロセッサ)や、Cisco 7200 シリーズ ルータの Channel Port Adapter(CPA; チャネル ポート アダプタ)でアップデートできます。
デフォルトでは、Cisco IOS システム ソフトウェア イメージにバンドルされたマイクロコードがロードされます。このマイクロコードはデフォルト マイクロコード イメージと呼ばれます。しかし、フラッシュに格納されているマイクロコードを使用するようにルータを設定できます。
RSP7000 を搭載した Cisco 7000 シリーズのルータ、および Cisco 7500 シリーズのルータには、マイクロコードを格納するための Writable Control Store(WCS)があります。アップデート後のマイクロコードは、ブート フラッシュ、または Route/Switch Processor(RSP; ルート スイッチ プロセッサ)カードの PCMCIA スロットの 1 つに挿入されたフラッシュ メモリ カードから WCS にロードできます。
copy 特権 EXEC コマンドを使用して、マイクロコードをフラッシュ ファイル システムにコピーすることにより、物理的にルータにアクセスすることなく、マイクロコードをアップデートできます。
マイクロコード イメージの場所の指定
マイクロコード イメージのロード元を指定するには、特権 EXEC モードで始まる次のコマンドを使用します。
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ステップ 1 |
Router# copy tftp: flash: または Router# copy tftp: file-id |
(任意)マイクロコード ファイルをフラッシュにコピーします。この手順は、マイクロコードをフラッシュからロードする必要がある場合だけ実行してください。 イメージをフラッシュ メモリにコピーする方法の詳細については、 イメージをネットワーク サーバからフラッシュ メモリへコピーの項を参照してください。 |
ステップ 2 |
Router# configure terminal |
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 3 |
Router(config)# microcode interface [ flash-filesystem : filename [ slot ] | system [ slot ]] |
メモリの指定された位置から目的のインターフェイスにマイクロコードをロードするようにルータを設定します。 |
ステップ 4 |
Router(config)# end |
グローバル コンフィギュレーション モードを終了します。 |
ステップ 5 |
Router# copy system:running-config nvram:startup-config |
新しい設定情報を保存します。 |
マイクロコード イメージをダウンロードしようとしたときにエラーが発生した場合は、デフォルトのシステム マイクロコード イメージがロードされます。
(注) マイクロコード イメージは圧縮できません。
マイクロコード イメージのリロード
ロードされるマイクロコードを指定するコンフィギュレーション コマンドは次の 3 つのイベントのいずれかに続けて実装されます。
• システムの起動
• カードの挿入、または取り出し
• microcode reload グローバル コンフィギュレーション コマンドの発行
マイクロコード コンフィギュレーション コマンドを入力し、これらのイベントの 1 つが発生した後で、すべてのカードがリセットされ、適切なソースからマイクロコードがロードされます。その後、テストされ、動作可能になります。
マイクロコード コンフィギュレーション コマンドがすべて入力され、プロセッサ カードをリロードすべきであることをシステムに知らせるには、グローバル コンフィギュレーション モードで次のコマンドを使用します。
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Router(config)# microcode reload |
コンフィギュレーションで指定されたソースから、すべてのインターフェイスおよびプロセッサ カードにマイクロコードをリロードします。 |
microcode reload グローバル コンフィギュレーション コマンドを入力した直後、Return キーを押すと、すべてのマイクロコードがリロードされます。グローバル コンフィギュレーション モードはイネーブルのままです。リロードの完了後、 exit グローバル コンフィギュレーション コマンドを入力して、特権 EXEC プロンプトに戻ります。
カードの取り出し、または挿入中でフラッシュ メモリが使用中である場合、またはフラッシュのロック中に microcode reload コマンドを実行した場合、これらのファイルは使用できず、ボード上の ROM マイクロコードがロードされます。フラッシュ メモリが使用可能になったら、もう一度、 microcode reload コマンドを実行すると、適切なマイクロコードがロードされます。 show flash 特権 EXEC コマンドは、別のユーザやプロセスがフラッシュ メモリをロックしているかどうかを表示します。
(注) フラッシュの使用中には、microcode reload コマンドを使用してはいけません。たとえば、copy {ftp: | rcp: | tftp:} flash-filesystem、または show flash-filesystem: 特権 EXEC コマンドがアクティブであるときに、このコマンドを使用してはいけません。
すべてのプロセッサを ROM からロードするというシステムのデフォルト動作を変更するマイクロコード コマンドを発行すると、 microcode reload コマンドが自動的に実行中のコンフィギュレーションに追加されます。
次に、メモリに書き込まれたマイクロコード コンフィギュレーション コマンドに従って、すべてのコントローラをリセットし、指定されたマイクロコードをロードしてから、CxBus complex を再初期化する例を示します。
Router# configure terminal
Router(config)# microcode reload
マイクロコード イメージ情報の表示
マイクロコード イメージ情報を表示するには、特権 EXEC モードで次のコマンドを使用します。
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Router# show microcode |
マイクロコード情報を表示します。 |
Cisco 12000 インターネット ルータへのマイクロコード イメージのロード
インターネット ルータに常駐する Cisco IOS イメージに加えて、Cisco 12000 シリーズのライン カードそれぞれが Cisco IOS イメージを持っています。ルータがリロードされると、指定された Cisco IOS イメージが GRP にロードされ、このイメージがすべてのライン カードに自動的にダウンロードされます。
通常、インターネット ルータとライン カードすべてでは同じ Cisco IOS イメージが使用されます。しかし、テストや不具合の修復を目的として、ライン カードの 1 つを新しいバージョンのマイクロコードでアップグレードする必要がある場合は、そのライン カードにすでに入っているものとは異なるマイクロコード システム イメージをロードすることができます。また、ライン カードの 1 つだけに影響を与えている問題に対処する場合も、このライン カードに新しいイメージをロードする必要があるでしょう。
ライン カードに Cisco IOS イメージをロードするには、まず、 copy tftp 特権 EXEC コマンドを使用して、Cisco IOS イメージを、PCMCIA フラッシュ カードの 1 つにあるスロットにダウンロードします。フラッシュ カードに Cisco IOS イメージをダウンロードしたら、グローバル コンフィギュレーション モードの始めに次のコマンドを使用します。
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ステップ 1 |
Router(config)# microcode { oc12-atm | oc12-pos | oc3-pos-4 } flash file-id slot-number |
ライン カードのタイプ、マイクロコード イメージの場所、イメージのダウンロード先となるライン カードのスロットを指定します。スロット番号を省略した場合、マイクロコード イメージはすべてのライン カードにダウンロードされます。 |
ステップ 2 |
Router(config)# microcode reload slot-number |
指定されたライン カードでマイクロコードをリロードします。 |
ステップ 3 |
Router(config)# exit |
コンフィギュレーション モードを終了します。 |
ステップ 4 |
Router# execute-on slot slot-number show version または Router# attach slot-number |
ライン カードに接続し、ディスプレイ出力のバージョン番号をチェックして、新しい Cisco IOS イメージがこのライン カードに入ったことを確認します。 |
Cisco 12000 シリーズ ルータでの設定情報の詳細については、Cisco IOS Release 11.2、Cisco IOS Release 12.0S、および Cisco IOS Release 12.2S のマニュアルを参照してください。これらは、Cisco.com にあります。プラットフォーム固有のマニュアルについては、http://www.cisco.com/univercd/cc/td/doc/product/core/ を参照してください。
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