Cisco Web ブラウザ ユーザ インターフェイスの使用
Cisco IOS ソフトウェアには、Cisco IOS コマンドを発行できる Web ブラウザ ユーザ インターフェイス(UI)が含まれています。Cisco IOS Web ブラウザ UI はルータのホーム ページからアクセスでき、ビジネス環境に合わせてカスタマイズできます。たとえば、異なる言語でページを表示したり、フラッシュ メモリにページを保存して簡単に取得したりできます。この章では、Cisco Web ブラウザ UI の使用方法とカスタマイズに関する作業について説明します。
この章の Cisco Web ブラウザ UI コンフィギュレーション コマンドの完全な説明については、『Release 12.2 Cisco IOS Configuration Fundamentals Command Reference 』の「Cisco IOS Web Browser User Interface Commands」の章を参照してください。この章で説明される他のコマンドの資料を検索するには、『 Cisco IOS Command Reference Master Index 』を使用するかオンラインで検索します。
Cisco Web ブラウザ UI 作業リスト
システムの Cisco IOS ソフトウェアが生成したホーム ページに接続して、Web ブラウザを使用して、Cisco IOS コマンドのほとんどを発行できます。大部分の Cisco ルータとアクセス サーバは HTTP サーバがデバイスでイネーブルになるときに、自動的にパスワード保護されたホーム ページを生成します。ホーム ページにアクセスするには、コンピュータがルータと同じネットワークになければなりません。
Cisco Web ブラウザ UI を使用するには、ワールド ワイド ウェブ ブラウザ アプリケーションが必要です。Cisco Web ブラウザ UI は、Internet Explorer や Netscape Navigator をはじめとするほとんどの Web ブラウザで動作します。Web ブラウザはフォームの読み込みと送信ができなければなりません。
Cisco Web ブラウザ UI を使用するには、次の項の作業を実行します。
• Cisco Web ブラウザ UI のイネーブル化(必須)
• Cisco Web ブラウザ UI へのアクセス設定(必須)
• Cisco Web ブラウザ UI のアクセスと使用(必須)
• Cisco Web ブラウザ UI のカスタマイズ(任意)
Cisco Web ブラウザ UI のイネーブル化
Web ブラウザ UI は Cisco 1003、Cisco 1004、Cisco 1005 ルータで自動的にイネーブルになり、ClickStart を使用してルータを設定できます。その他のすべてのシスコ デバイスでは、このマニュアルで説明する方法で Cisco Web ブラウザ UI をイネーブルにする必要があります。
Cisco Web ブラウザ UI をイネーブルにするには、ルータ上で HTTP サーバをイネーブルにする必要があります。HTTP サーバをイネーブルにするには、グローバル コンフィギュレーション モードで次のコマンドを使用します。
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Router(config)# ip http server |
システムで HTTP サーバ(Web サーバ)をイネーブルにします。 |
Cisco Web ブラウザ UI へのアクセス設定
Cisco Web ブラウザ UI へのアクセスを制御するには、HTTP サーバの認証方式を指定し、HTTP サーバにアクセス リストを適用してから、次の項で説明する方法で HTTP サーバのポート番号を割り当てます。
ユーザ認証方式の指定
HTTP サーバのユーザ認証方式を指定するには、グローバル コンフィギュレーション モードで次のコマンドを使用します。
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Router(config)# ip http authentication { aaa | enable | local | tacacs } |
HTTP サーバのユーザ認証方式を指定します。 |
ip http authentication コマンドは、クライアントが HTTP サーバに接続するときにログインで使用する認証方式を指定します。 ip http authentication aaa コマンド オプションの使用を推奨します。 enable 、 local 、および tacacs 方式は aaa authentication login コマンドを使用して指定する必要があります。
このコマンドを使用しない場合は、デフォルトの認証方式が使用されます。HTTP サーバのデフォルトの認証方式は、設定された「enable」パスワードを使用することです。「enable」パスワードは enable password グローバル コンフィギュレーション コマンドで設定されます。enable password を HTTP サーバ ログイン認証方式として使用する場合は、クライアントはデフォルトの特権レベル 15 を使用して HTTP サーバに接続します。
(注) 「enable」パスワードを HTTP サーバ ログイン認証方式として使用する場合は、入力したユーザ名は無視され、サーバは「enable」パスワードだけを検証します。このため攻撃者によるルータへのアクセスが簡単になる可能性があります。ユーザ名とパスワードの組み合わせは認証でパスワードだけを使用する場合に比べよりセキュアなため、認証で「enable」パスワードだけを使用することは決して推奨しません。代わりに、グローバル Authentication, Authorization, and Accounting(AAA; 認証、認可、アカウンティング)フレームワークの一部で設定されている local または tacacs 認証オプションを使用することを推奨します。
AAA ポリシーの一部として HTTP アクセスを設定するには、ip http authentication aaa コマンド オプションを使用します。「local」、「tacacs」、「enable」認証方式は、aaa authentication login コマンドを使用して設定する必要があります。
ローカル ユーザ名データベースにユーザを追加する方法については、『 Cisco IOS Security Configuration Guide 』を参照してください。
例:HTTP サーバ認証方式の設定
次に、AAA で設定した方式を使用して HTTP サーバ ユーザ認証を実行するように指定する例を示します。AAA ログイン方式は、「local」ユーザ名/パスワード認証方式として設定されます。
Router(config)# ip http authentication aaa
Router(config)# aaa authentication login default local
HTTP サーバへのアクセス リストの適用
Cisco Web ブラウザ UI が使用する HTTP サーバにアクセスするホストを制御するには、HTTP サーバにアクセス リストを適用します。HTTP サーバにアクセス リストを適用するには、グローバル コンフィギュレーション モードで次のコマンドを使用します。
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Router(config)# ip http access-class { access-list-number | access-list-name } |
Cisco IOS ClickStart ソフトウェアまたは Cisco Web ブラウザ ユーザ インターフェイスが使用する HTTP サーバにアクセス リストを適用します。 |
例:HTTP サーバ アクセスのアクセス リストの設定
次に、「20」として指定されたアクセス リストを定義して HTTP サーバに割り当てる例を示します。
Router(config)# ip access-list standard 20
Router(config-std-nacl)# permit 209.165.202.0 0.0.0.255
Router(config-std-nacl)# permit 209.165.0.0 0.0.255.255
Router(config-std-nacl)# permit 209.0.0.0 0.255.255.255
! (Note: all other access implicitly denied)
Router(config-std-nacl)# exit
Router(config)# ip http access-class 20
HTTP サーバ ポート番号の変更
デフォルトでは、HTTP サーバはルータ上でポート 80 を使用します。Cisco Web ブラウザ UI を別のポートに割り当てるには、グローバル コンフィギュレーション モードで次のコマンドを使用します。
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Router(config)# ip http port number |
Cisco Web ブラウザ インターフェイスが使用するポート番号を割り当てます。 |
Cisco Web ブラウザ UI のアクセスと使用
この項では、Cisco Web ブラウザ UI にアクセスし、コマンドを発行するための作業について説明します。
ルータ ホーム ページへのアクセス
ルータ ホーム ページにアクセスするには、次の手順を実行します。
ステップ 1 Web ブラウザの URL フィールドに http:// router-name / と入力し、 Return キーを押します(たとえば、cacophony という名前の Cisco ルータにアクセスする場合は http://cacophony/ )。この後、ブラウザはパスワード プロンプトを表示します。
ステップ 2 パスワードを入力します。必要なパスワードは HTTP サーバで( ip http authentication グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用して)設定されたユーザ認証方式によって異なります。
パスワードを入力した後、ルータ ホーム ページがブラウザに表示されます。図 7 にルータ ホーム ページの例を示します。
図 7 Cisco 7200 シリーズ ルータのホーム ページの例
ルータ ホーム ページにアクセスするときのデフォルト特権レベルは 15(グローバル アクセス)です。特権レベルがルータで設定され、15 以外の特権レベルが割り当てられている場合は、特権レベルを指定して、ルータ ホーム ページにアクセスする必要があります。
特権レベルを指定すると、Cisco Web ブラウザ UI が表示され、ユーザ レベルで定義されたコマンドだけを許可します(特権レベルの詳細については、『Release 12.2 Cisco IOS Security Configuration Guide 』の「Configuring Passwords and Privileges」の章を参照してください)。
デフォルトの 15 以外に割り当てられた特権レベルのルータ Web ページにアクセスするには、次の手順を実行します。
ステップ 1 Web ブラウザの URL フィールドに http:// router-name /level/ level /exec と入力し、 Return キーを押します。たとえば、cacophony という名前の Cisco ルータでユーザ特権レベル 12 で EXEC モードへのアクセス要求をするには、 http://cacophony/level/12/exec と入力します。ブラウザはユーザ名とパスワード入力プロンプトを表示します。
ステップ 2 ユーザ名とパスワードを入力して、 Return キーを押します。必要なパスワードは HTTP サーバで設定されたユーザ認証方式によって異なります。Web ブラウザはユーザ特権レベルに合った Web ページを表示します。
Cisco Web ブラウザ UI を使用したコマンドの発行
ルータ ホーム ページから、[Monitor the Router] というハイパーテキスト リンクをクリックします。このリンクで [Command] フィールドがある Web ページに移動します。例を 図 8 に示します。Cisco IOS コマンドライン インターフェイスを使用してコマンドを入力する場合と同じ方法で、コマンド フィールドにコマンドを入力できます。ページにはコマンドのリストも表示されます。ハイパーテキスト リンクをクリックするように、コマンドをクリックして実行できます。
図 8 example という名前のルータのコマンド フィールド Web ページ
ハイパーテキスト リンクを使用したコマンドの入力
ハイパーテキスト リンクを使用してコマンドを入力するには、画面の下部のコマンド一覧をスクロールして、実行するコマンドをクリックします。リンクが完全なコマンドの場合は実行されます。コマンドにパラメータが必要な場合は、別のコマンド ハイパーテキスト リンクのリストが表示されます。この次のリストをスクロールして実行するものをクリックします。
show EXEC コマンドなどコマンドが情報要求の場合は、情報が Web ブラウザ ウィンドウに表示されます。
コマンドに変数が必要な場合は、変数入力フォームが表示されます。
コマンド フィールドを使用したコマンドの入力
コマンド フィールドを使用したコマンドの入力は端末コンソールでの入力方法と類似しています。『Cisco IOS Command Reference』にある構文を使用してコマンドを入力します。特定のコマンドで利用可能なオプションがわからない場合は、疑問符( ? )を入力します。
たとえば、コマンド フィールドに show ? と入力すると、 show EXEC コマンドのパラメータが表示されます。Cisco Web ブラウザ UI にはハイパーテキスト リンクとしてパラメータが表示されます。パラメータを選択するには、リンクのいずれかをクリックするか、コマンド フィールドにパラメータを入力します。
URL ウィンドウを使用したコマンドの入力
Web ブラウザの URL ウィンドウを使用してコマンドを発行できます。URL ウィンドウを使用してコマンドを発行するには、次の構文を使用します。
http:// router-name / [ level/ level / ] command-mode / command
表 13 に、Web ページを要求するときに使用する必要がある URL 引数の一覧を示します。
表 13 Web ブラウザ URL 引数の説明
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router-name |
設定するルータ名。 |
level/ level |
(任意)アクセス要求時に要求している特権レベル。 |
mode |
EXEC、コンフィギュレーション、インターフェイスなどコマンドを実行するモード。 |
command |
実行するコマンド。フォワード スラッシュを使用してコマンド構文のスペースを置換します。URL でコマンドを指定しない場合は、ブラウザには指定されたコマンド モードで利用可能なすべてのコマンド一覧 Web ページが表示されます。 |
たとえば、example という名前のルータで show running-configuration EXEC コマンドを実行するには、URL ウィンドウに次を入力します。
http://example/exec/show/running-configuration
このコマンドを発行すると、Cisco Web ブラウザ UI がルータの実行コンフィギュレーションを表示します。
[Command] フィールドでのコマンドの入力と URL ウィンドウでの入力の違いは、URL ウィンドウではコマンド構文のスペースの代わりにフォワード スラッシュを使用する必要があるという点です。
Cisco Web ブラウザ UI のカスタマイズ
Cisco Web ブラウザ UI が使用する HTML ページをカスタマイズして、Cisco IOS コマンド出力と Cisco IOS プラットフォーム固有の変数(ルータのホスト名やルータのアドレスなど)を表示できます。カスタム HTML ページに挿入される HTML 形式の Server Side Include(SSI)を使用してこの情報を表示できます。主に PDS の FEAT-106(IOS インターナショナル)および FEAT-108(HTTP セキュリティ)を参照してください。EDCS の機能仕様書の『ENG-11035』も参照してください。詳細な計画については、『ENG-84169』を参照してください。
SSI の概要
SSI は HTML 形式のコマンドまたは変数で、Web ブラウザの Cisco IOS プラットフォーム コンフィギュレーション ページをカスタマイズするときに HTML ページに挿入します。これらの SSI コマンドと SSI 変数は Cisco IOS コマンド出力と Cisco IOS プラットフォーム固有の変数を表示します。
(注) この項で説明するカスタマイズ機能の大部分は、Cisco 1000 シリーズ、Cisco 1003/1004 シリーズ、Cisco 1005 シリーズ ルータ専用の ClickStart EZsetup 機能向けです。
Cisco IOS ソフトウェアは HTML ページのカスタマイズ用の 2 つの HTML SSI コマンド(SSI EXEC コマンドと SSI ECHO コマンド)をサポートしています。SSI EXEC コマンドの HTML 形式は、 <!--#exec cmd=" xxx "--> であり、SSI ECHO コマンドの HTML 形式は、 <!--#echo var=" yyy "--> です(これらのコマンドの使用方法については、この章の後半の「SSI を使用した HTML ページのカスタマイズ」の項を参照してください)。
この 2 つの SSI コマンドに加え、Cisco IOS ソフトウェアは HTML ページのカスタマイズ用に定義された複数の SSI 変数をサポートします。SSI 変数は SSI ECHO コマンドとともに使用します。1 つの SSI 変数はすべての Cisco IOS プラットフォーム(SERVER_NAME)に対して定義され、その他の SSI 変数は特に ISDN、フレーム リレー、非同期シリアル プラットフォーム向けに定義されています。すべての利用可能な SSI 変数の形式と説明については、 表 14 を参照してください(SSI ECHO コマンドとともにこれらの SSI 変数を使用する方法については、この章の後半の「SSI を使用した HTML ページのカスタマイズ」の項を参照してください)。
SSI EXEC コマンドはすべてのプラットフォームでサポートされています。SSI 変数と使用する SSI ECHO コマンドは、 表 14 の一覧にあるすべてのプラットフォームでサポートされています。
表 14 SSI 変数の説明
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Cisco IOS プラットフォーム。この SSI は次でサポートされています。
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SERVER_NAME |
HTTP サーバのホスト名。 |
すべての Cisco IOS プラットフォーム |
EZSETUP_PASSWORD |
パスワードをイネーブルにします(現在はブランク)。 |
Cisco 1000 シリーズ |
EZSETUP_PASSWORD_VERIFY |
enable password を繰り返し正確性を検証します(現在はブランク)。 |
Cisco 1000 シリーズ |
EZSETUP_ETHERNET0_ADDRESS |
イーサネット インターフェイス 0 の IP アドレス。 |
Cisco 1000 シリーズ |
EZSETUP_ETHERNET0_MASK |
イーサネット インターフェイス 0 の IP マスク。 |
Cisco 1000 シリーズ |
EZSETUP_DNS_ADDRESS |
ルータが使用する Domain Name System(DNS; ドメイン ネーム システム)アドレス。 |
Cisco 1000 シリーズ |
EZSETUP_STANDARD_DEBUG_Y |
標準デバッグ変数。TRUE に設定すると CHECKED を返します。そうでない場合はブランクです。 |
Cisco 1000 シリーズ |
EZSETUP_STANDARD_DEBUG_N |
標準デバッグ変数。FALSE に設定すると CHECKED を返します。そうでない場合はブランクです。 |
Cisco 1000 シリーズ |
EZSETUP_ISDN_SWITCHTYPE |
ISDN スイッチ タイプ。 |
Cisco 1003 および Cisco 1004 |
EZSETUP_ISDN_REMOTE_NAME |
リモート ISDN システム名。 |
Cisco 1003 および Cisco 1004 |
EZSETUP_ISDN_REMOTE_NUMBER |
リモート ISDN システムの電話番号。 |
Cisco 1003 および Cisco 1004 |
EZSETUP_ISDN_CHAP_PASSWORD |
リモート ISDN システムの CHAP パスワード。 |
Cisco 1003 および Cisco 1004 |
EZSETUP_ISDN_SPID1 |
ISDN SPID 1。 |
Cisco 1003 および Cisco 1004 |
EZSETUP_ISDN_SPID2 |
ISDN SPID 2。 |
Cisco 1003 および Cisco 1004 |
EZSETUP_ISDN_SPEED_56 |
ISDN インターフェイスの速度。56K に設定すると CHECKED を返します。そうでない場合はブランクです。 |
Cisco 1003 および Cisco 1004 |
EZSETUP_ISDN_SPEED_64 |
ISDN インターフェイスの速度。64K に設定すると CHECKED を返します。そうでない場合はブランクです。 |
Cisco 1003 および Cisco 1004 |
EZSETUP_FR_ADDRESS |
フレーム リレー IP アドレス。 |
Cisco 1005 |
EZSETUP_FR_MASK |
フレーム リレー IP マスク。 |
Cisco 1005 |
EZSETUP_FR_DLCI |
フレーム リレー DLCI。 |
Cisco 1005 |
EZSETUP_ASYNC_REMOTE_NAME |
リモート システム名。 |
Cisco 1005 |
EZSETUP_ASYNC_REMOTE_NUMBER |
リモート システムの電話番号。 |
Cisco 1005 |
EZSETUP_ASYNC_CHAP_PASSWORD |
リモート システムの CHAP パスワード。 |
Cisco 1005 |
EZSETUP_ASYNC_LINE_PASSWORD |
非同期回線パスワード。 |
Cisco 1005 |
EZSETUP_ASYNC_MODEM_SPEED |
非同期モデムの速度(14.4K または 28.8K)。 |
Cisco 1005 |
EZSETUP_ASYNC_MODEM_SPEED_144K |
非同期モデムの速度が 14.4K の場合は、CHECKED を返します。そうでない場合はブランクです。 |
Cisco 1005 |
EZSETUP_ASYNC_MODEM_SPEED_288K |
非同期モデムの速度が 28.8K の場合は、CHECKED を返します。そうでない場合はブランクです。 |
Cisco 1005 |
SSI を含む HTML ページ セットを設計したら、これらのページを Cisco IOS プラットフォームのフラッシュ メモリにコピーできます。フラッシュ メモリからこれらのページを取得して、Web ブラウザで表示すると、これらのページに設計された SSI コマンドは Cisco IOS コマンド出力、あるいは現行の変数または 表 14 で定義された ID のいずれかを表示します。たとえば、SSI ECHO コマンドと変数 SERVER_NAME は現在使用している HTTP サーバのホスト名を表示し、SSI ECHO コマンドと変数 EZSETUP_ISDN_SWITCHTYPE は現在使用している ISDN スイッチを表示します。
SSI を使用すると、HTML ページ セットをカスタマイズして、英語以外の言語を表示し、これらのページを複数の Cisco IOS プラットフォーム上のフラッシュ メモリにコピーできます。Cisco IOS プラットフォームのフラッシュ メモリからこれらのページを取得すると、現在使用しているプラットフォームに関連付けられた変数と ID が表示されます。SSI を使用すると、これらの国際ページ(8 ビットまたは複数バイト文字を含む比較的大規模なイメージと見なされます)を複製し、使用している各プラットフォームのソース コードに保存する必要がなくなります。
SSI を使用した HTML ページのカスタマイズ
Web ブラウザの HTML ページをカスタマイズするときには、HTML ファイルの、ブラウザ ページで Cisco IOS コマンド出力を表示する場所に <!--#exec md= "xxx "-> と入力します。 xxx 変数の部分は任意の Cisco IOS EXEC モード コマンドで置き換えます。
Web ブラウザの HTML ページをカスタマイズするときには、HTML ファイルの、ブラウザ ページで特定の Cisco IOS プラットフォーム(ISDN またはフレーム リレー プラットフォームなど)に関連付ける値または ID を表示する場所に <!--#echo var=" yyy "--> と入力します。 yyy 変数の部分は 表 14 に示す SSI 変数で置き換えます。
HTML ページのフラッシュ メモリへのコピー
SSI を使用して HTML ページをカスタマイズした場合、HTML ページを Cisco IOS プラットフォームのフラッシュ メモリにコピーします。これを行うには、「.shtml」が付いたファイル名( filename .shtml など)を使用してページを保存し、 copy EXEC コマンド( copy tftp flash コマンドなど)を使用してファイルをフラッシュ メモリにコピーします(使用中のプラットフォームに対応する copy コマンドについては、『Cisco IOS Command References』を参照してください)。
SSI を含む HTML ファイルの表示
Cisco Web ブラウザ UI をイネーブルにすると、フラッシュ メモリから HTML ページを取得し、URL ウィンドウに http:// router /flash/ filename と入力して Cisco Web ブラウザで表示できます。 router の部分は現在使用している Cisco IOS プラットフォームのホスト名または IP アドレスで置き換え、 filename は「.shtml」を付けて作成したファイル名(http://myrouter/flash/ssi_file.shtml など)に置き換えます。
Cisco Web ブラウザ UI カスタマイズ例
ここでは、次の例について説明します。
• SSI EXEC コマンドの使用例
• SSI ECHO コマンドの使用例
SSI EXEC コマンドの使用例
次に、HTML SSI EXEC コマンドを使用して、コマンドを実行する例を示します。この例では、Cisco IOS show users EXEC コマンドを実行します。
フラッシュ メモリ内の HTML ファイルの内容は次のとおりです。
<TITLE> SSI EXEC Command Example</TITLE>
This is an example of the SSI EXEC command
<!--#exec cmd=“show users”-->
HTML ファイルをフラッシュ メモリから取得するときに、Web ブラウザが取得する内容は次のとおりです。
<TITLE> SSI EXEC Command Example</TITLE>
This is an example of the SSI EXEC command
Line User Host(s) Idle Location
2 vty 0 idle 0 router.cisco.com
Web ブラウザは次のテキストを表示します。
This is an example of the SSI EXEC command
------------------------------------------
Line User Host(s) Idle Location
2 vty 0 idle 0 router.cisco.com
SSI ECHO コマンドの使用例
次に、HTML SSI ECHO コマンドと SSI 変数 SERVER_NAME (表 5 を参照)を使用して Cisco IOS プラットフォームのホスト名「rain」を表示する例を示します。
フラッシュ メモリ内の HTML ファイルの内容は次のとおりです。
<TITLE>SSI Echo Command Example</TITLE>
This is an example of the SSI echo command
The name of this server is:<BR>
<!--#echo var="SERVER_NAME"-->
HTML ファイルをフラッシュ メモリから取得するときに、Web ブラウザが取得する内容は次のとおりです。
<TITLE>SSI Echo Command Example</TITLE>
This is an example of the SSI echo command
The name of this server is:<BR>
Web ブラウザは次のテキストを表示します。
This is an example of the SSI echo command
------------------------------------------
The name of this server is:
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