コンソール アクセス用予約メモリ
コンソール アクセス機能の予約メモリは、Command-Line Interface(CLI; コマンドライン インターフェイス)およびソフトウェア拡張機能を実装しており、これにより、ルータ コンソールへのログインや、管理作業およびトラブルシューティングを実行するために十分なメモリを予約できます。これらの拡張機能によって、管理者はどのような状況でも、ルータのメモリが不足しているときでさえ、ルータにログインできるようになります。
この章で紹介する機能情報の入手方法
ご使用の Cisco IOS ソフトウェア リリースで、このモジュールで説明されるすべての機能がサポートされているとは限りません。 この章に記載されている特定の機能に関する説明へのリンク、および各機能がサポートされているリリースのリストについては、「Reserve Memory for Console Accessの機能情報」を参照してください。
プラットフォームおよび Cisco IOS ソフトウェア イメージのサポート情報の入手方法
Cisco Feature Navigator を使用すると、プラットフォームおよび Cisco IOS ソフトウェア イメージの各サポート情報を検索できます。 http://www.cisco.com/go/fn にある Cisco Feature Navigator にアクセスしてください。アクセスには、Cisco.com のアカウントが必要です。アカウントを持っていないか、ユーザ名またはパスワードが不明な場合は、ログイン ダイアログボックスの [Cancel] をクリックし、表示される指示に従ってください。
Reserve Memory for Console Accessについて
コンソール アクセス用に予約されたメモリの容量を増やす前に、次の概念を理解しておく必要があります。
• 「コンソール アクセス用のメモリ増設の利点」
• 「コンソール アクセスの予約メモリ増設に関するガイドライン」
コンソール アクセス用のメモリ増設の利点
Cisco IOS 12.0(22)S ソフトウェアのリリースよりも前では、ルータがメモリ不足であったり、非常に小さくフラグメント化されたりしている場合はルータ コンソールにアクセスできませんでした。ルータを最適なパフォーマンス レベルに維持するには、必要な場合にコンソールにアクセスしてトラブルシューティングを実行できる必要があります。
コンソール アクセスの予約メモリ機能のリリースに伴う利点は、ルータがメモリ不足であったり、非常に小さくフラグメント化されたりしても、どのような状況でもルータ コンソールにログインして管理作業やトラブルシューティングを実行するための十分なメモリを予約できることです。
コンソール アクセスの予約メモリ増設に関するガイドライン
Cisco IOS ソフトウェアでは、デフォルトでコンソール アクセス用に 256 KB のメモリが予約されています。この予約メモリは、Reserve Memory for Console Access機能で提供される memory reserved console コマンドを使用して増設できます。
このコマンドの使用上のガイドラインとして、NVRAM の使用バイト数の 3 倍を超える値を設定することを推奨します。 dir nvram: コマンドの出力から、NVRAM の使用バイト数を取得できます。たとえば、コマンド dir nvram: の出力で表示される NVRAM の使用バイト数の合計が 129016 バイトである場合は、四捨五入されて近似値が 129 KB になります。この値に 3 を掛けて 387 KB になります。ガイドラインに従って、 memory reserved console コマンドの number-of-kilobytes 引数の値として、387 を入力します。コンソール アクセス用の予約メモリは、最大 4096 KB まで増設できます。
コンソールに予約されたメモリの現在の使用可能サイズを表示するには、 show memory console reserved コマンドを使用できます。
Reserve Memory for Console Accessの設定方法
ここでは、次の手順について説明します。
• 「コンソール アクセス用の予約メモリの設定」
コンソール アクセス用の予約メモリの設定
コンソール アクセス用の予約メモリを設定するには、次の作業を実行します。ルータがメモリ不足であったり、非常に小さくフラグメント化されたりしている場合は、コンソール アクセス用に予約されたメモリの容量を増設する必要があることがあります。メモリを増設すると、ルータ コンソールにアクセスしてトラブルシューティングや他の管理作業を実行して、ルータを最適なパフォーマンス レベルに維持できます。
手順の概要
1. enable
2. configure terminal
3. memory reserve console number-of-kilobytes
4. exit
5. show memory console reserved
手順の詳細
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ステップ 1 |
enable
Router> enable |
特権 EXEC モードをイネーブルにします。 • プロンプトが表示されたら、パスワードを入力します。 |
ステップ 2 |
configure terminal
Router# configure terminal |
グローバル コンフィギュレーション モードを開始します。 |
ステップ 3 |
memory reserved console number-of-kilobytes
Router(config)# memory reserved console 512 |
コンソール アクセス用に予約されたメモリの容量を増やします。 • number-of-kilobytes 引数は、予約されたメモリの容量です(KB 単位)。有効な値は 1 ~ 4096 KB です。 |
ステップ 4 |
exit
Router(config)# exit |
特権 exit モードを終了します。 |
ステップ 5 |
show memory console reserved
Router# show memory console reserved |
予約されているメモリの容量を表示します。 |
例
次に、 show memory console reserved コマンドの出力例を示します。
Router# show memory console reserved
Memory reserved for console is 201400
Reserve Memory for Console Accessの設定例
ここでは、次の設定例について説明します。
• 「コンソール アクセス用の予約メモリの設定:例」
コンソール アクセス用の予約メモリの設定:例
次に、コンソール アクセス用の予約メモリを 1024 KB まで増やす例を示します。
memory reserved console 1024
次に、コンソール アクセス用の予約メモリの増設をディセーブルにする例を示します。
no memory reserved console
その他の関連資料
ここでは、Reserve Memory for Console Access機能に関する関連資料について説明します。
規格
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この機能によりサポートされた新規標準または改訂標準はありません。またこの機能による既存標準のサポートに変更はありません。 |
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MIB
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この機能によってサポートされる新しい MIB または変更された MIB はありません。またこの機能による既存 MIB のサポートに変更はありません。 |
選択したプラットフォーム、Cisco IOS リリース、および機能セットの MIB を検索してダウンロードする場合は、次の URL にある Cisco MIB Locator を使用します。 http://www.cisco.com/go/mibs |
RFC
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この機能によりサポートされた新規 RFC または改訂 RFC はありません。またこの機能で既存 RFC のサポートに変更はありません。 |
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シスコのテクニカル サポート
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シスコのテクニカル サポートおよびドキュメンテーション Web サイトには、数千ページに及ぶ検索可能な技術情報があります。製品、テクノロジー、ソリューション、技術的なヒント、およびツールへのリンクもあります。Cisco.com に登録済みのユーザは、このページから詳細情報にアクセスできます。 |
http://www.cisco.com/techsupport |
Reserve Memory for Console Accessの機能情報
表 1 に、この機能のリリース履歴を示します。
ご使用の Cisco IOS ソフトウェア リリースによっては、コマンドの中に一部使用できないものがあります。特定のコマンドに関するリリース情報については、コマンド リファレンス マニュアルを参照してください。
Cisco IOS ソフトウェア イメージは、Cisco IOS ソフトウェア リリース、機能セット、プラットフォームそれぞれに固有です。Cisco Feature Navigator を使用すると、プラットフォームおよび Cisco IOS ソフトウェア イメージの各サポート情報を検索できます。 http://www.cisco.com/go/fn にある Cisco Feature Navigator にアクセスしてください。アクセスには、Cisco.com のアカウントが必要です。アカウントを持っていないか、ユーザ名またはパスワードが不明な場合は、ログイン ダイアログボックスの [Cancel] をクリックし、表示される指示に従ってください。
(注) 表 1 には、一連の Cisco IOS ソフトウェア リリースのうち、特定の機能が初めて導入された Cisco IOS ソフトウェア リリースだけが記載されています。その機能は、特に断りがない限り、以降の Cisco IOS ソフトウェアのメンテナンス リリースでもサポートされます。
表 1 Reserve Memory for Console Accessの機能情報
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コンソール アクセス用予約メモリ |
12.0(22)S 12.2(28)SB 12.4(15)T |
コンソール アクセス機能の予約メモリは、Command-Line Interface(CLI; コマンドライン インターフェイス)およびソフトウェア拡張機能を実装しており、これにより、ルータ コンソールへのログインや、管理作業およびトラブルシューティングを実行するために十分なメモリを予約できます。これらの拡張機能によって、管理者はどのような状況でも、ルータのメモリが不足しているときでさえ、ルータにログインできるようになります。 この機能は、12.0(22)S で初めて導入されました。 この機能は、12.2(28)SB で Cisco IOS 12.2SB リリースに統合されました。 この機能は、12.4(15)T で Cisco IOS 12.2T リリースに統合されました。 この機能に関する詳細については、次の各項を参照してください。 • 「コンソール アクセス用のメモリ増設の利点」 • 「コンソール アクセスの予約メモリ増設に関するガイドライン」 • 「コンソール アクセス用の予約メモリの設定」 この機能により、 memory reserved console および show memory console reserved コマンドが変更されました。 |
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