コール パーク
コール パーク(Call Park)機能を使用すると、コールを保留にし、そのコールにはシステム内の別の電話から応答することができます。たとえば、電話機でアクティブ コールを受けているときに、Park ソフトキーを押し、そのコールをコール パーク内線番号にパーク(保留)することができます。システム内の誰かが別の電話からそのコール パーク内線番号をダイヤルすると、そのパークされているコールを取得できます。
コール パーク機能は、Cisco CallManager クラスタ内で動作します。クラスタ内の各 Cisco CallManager に、コール パーク内線番号を指定する必要があります(クラスタ間でコール パークを使用する方法については、 「クラスタにまたがるコール パークの使用方法」を参照してください)。コール パーク内線番号には、1 つの電話番号またはある範囲の電話番号を指定します。電話番号または番号範囲は固有である必要があります。
有効なコール パーク内線番号は、整数およびワイルドカード文字(X)から構成されます。コール パーク番号には、最大 2 桁のワイルドカード文字(XX)を設定できます(たとえば、80XX)。XX を設定すると、最大 100 個のコール パーク内線番号が提供されます。コールがパークされると、Cisco CallManager は、次に使用可能なコール パーク内線番号を選択し、その番号を電話機に表示します。
Cisco CallManager は、各コール パーク内線番号に、コールを 1 つだけパークすることができます。
(注) ユーザがクラスタ内のサーバにまたがってコール パークを使用する場合は、クラスタ内の各 Cisco CallManager サーバに、コール パーク内線番号を設定する必要があります。設定の詳細は、『Cisco CallManager アドミニストレーション ガイド』の「コール パーク番号の追加」を参照してください。
クラスタにまたがるコール パークの使用方法
コール パーク内線番号(たとえば、80XX)にルート パターンが割り当てられている場合は、別の Cisco CallManager クラスタからパークされているコールを取得できます。コール検索スペースとパーティションが正しく設定されていることを確認することも必要です。次の例を参照してください。
別のクラスタからパークされているコールを取得する例
ネットワークに 2 つのクラスタ(クラスタ A とクラスタ B)があります。クラスタ A には、ユーザ A1 とユーザ A2 があり、クラスタ B には、ユーザ B1 とユーザ B2 があります。クラスタ A には、コール パーク内線番号範囲が設定されています。
ユーザ A1 とユーザ B1 が接続します。ユーザ A1 は、ユーザ B1 とのコールをパークできます(クラスタ A にコール パーク内線番号が設定されているため)。ユーザ B1 がパークされると、ユーザ A2 とユーザ B2 の両方がパークされているコールを取得できます。ユーザ B2 がパークされているコールを取得できるのは、クラスタ B の管理者がコール ルーティングを設定していて、コール パーク内線番号をダイヤルしたとき、クラスタ B からのコールがクラスタ A にルーティングされる場合です。
コール パークのサービス パラメータ
Cisco CallManager のクラスタ全体のサービス パラメータ Call Park Display Timer によって、コールをパークした電話機にコール パーク内線番号が表示される期間が決まります。このタイマーは、クラスタ内の、Cisco CallManager サービスを行っているサーバそれぞれに設定されます。
この章の構成は、次のとおりです。
• 「コール パークの設定チェックリスト」
• 「参考情報」
コール パークの設定チェックリスト
表 27-1 に、コール パークを設定する際のチェックリストを示します。
表 27-1 コール パークの設定チェックリスト
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ステップ 1 |
コール パーク番号を設定するか、コール パーク番号の範囲を指定する。 |
『 Cisco CallManager アドミニストレーション ガイド 』の 「コール パーク番号の追加」 |
ステップ 2 |
コール パーク番号用のパーティションを設定し、コール検索スペース内にそのパーティションを含んでいるユーザだけに対して、そのパーティションを使用可能にする。 |
『 Cisco CallManager アドミニストレーション ガイド 』の 「パーティションの追加」 、および 『 Cisco CallManager アドミニストレーション ガイド 』の 「Media Termination Point の設定」 |
ステップ 3 |
クラスタ内の各 Cisco CallManager に、コール パーク内線番号を設定する。 |
『 Cisco CallManager アドミニストレーション ガイド 』の 「Cisco CallManager グループの設定」 |
ステップ 4 |
コール パーク機能が使用可能であることをユーザに通知する。 |
ユーザが Cisco IP Phone のコール パーク機能にアクセスするための手順については、電話機のマニュアルを参照してください。 |
参考情報
関連トピック
• 『 Cisco CallManager アドミニストレーション ガイド 』の 「電話ボタン テンプレートの設定」
• 『 Cisco CallManager アドミニストレーション ガイド 』の 「Cisco IP Phone の設定」
• 『 Cisco CallManager アドミニストレーション ガイド 』の 「パーティションの設定」
• 『 Cisco CallManager アドミニストレーション ガイド 』の 「コール パークの設定」
• 『 Cisco CallManager アドミニストレーション ガイド 』の 「Media Termination Point の設定」
参考資料
• 『Cisco IP Phone Administration Guide for Cisco CallManager』
• Cisco IP Phone のユーザ資料とリリース ノート(全モデル)