Cisco CallManager システム ガイド リリース 3.3(2)

CDR Analysis and Reporting（CAR）

CAR は、Cisco CallManager Serviceability に組み込みのウェブベースのレポート生成アプリケーションです。音声品質に関する報告書を作成します。また、ゲートウェイのパフォーマンスに関する報告書も作成します。

• サービス品質

• トラフィックの詳細

• ユーザ コール量およびその詳細

• 課金の詳細

• ゲートウェイ情報

• コール詳細レコード

Cisco CallManager は、各コールに関連した情報を、call detail record（CDR; コール詳細レコード）、および call management record（CMR; コール管理レコード）に記録します。CDR と CMR は CAR の基本的な情報源であり、CAR データベースに保管されます。

CAR へのアクセスは、Cisco CallManager Serviceability Tools メニューに保護されているログインが必要になります。CAR へのアクセス用のユーザ ID とパスワード、および Cisco CallManager に設定されているユーザ プロファイル用のユーザ ID とパスワードは同じで、両方の場所に適用されます。

レポートを表示するには、Adobe Acrobat Reader を使用する必要があります。Acrobat Reader は CAR メインウィンドウからダウンロードし、インストールができます。

詳細は、『 Cisco CallManager Serviceability アドミニストレーション ガイド 』および『 Cisco CallManager Serviceability System Guide 』を参照してください。

CDR に関連するサービス パラメータおよびエンタープライズ パラメータ

CDR には、次のサービス パラメータが適用されます。

• Max CDR Records：システム上の CDR の最大数を制御する Cisco Database Layer Monitor サービス パラメータ。この制限を超過すると、最も古い CDR から、関連した CMR レコードとともに 1 日 1 回自動的に削除されます。デフォルトは 150 万レコードです。

• CDR Enabled Flag：CDR を生成するかどうかを制御する Cisco CallManager サービス パラメータ。クラスタ内のそれぞれの Cisco CallManager に対して、このパラメータを設定します。変更内容を有効にするために、Cisco CallManager を再起動する必要はありません。

• CDR Log Calls With Zero Duration Flag：継続時間ゼロのコールを CDR に記録するかどうかを制御する Cisco CallManager サービス パラメータ。デフォルトは False（継続時間ゼロのコールを記録しない）です。

CDR には、次のエンタープライズ パラメータが適用されます。

• Local CDR Path：Cisco CallManager が書き込むローカル CDR ファイルのディレクトリ。値が空または無効の場合、Cisco CallManager は CDR を書き込むことができません。

• Primary CDR UNC Path：CDR ファイルのセントラル収集ポイント。値が空欄または不正確の場合は、Cisco Database Layer Monitor は CDR ファイルをプライマリ CDR サーバに移動することはありません。このパラメータは、インストーラが設定します。

• CDR Format：このファイルをデータベースに挿入するか決定するパラメータ。デフォルト値は、「Database」とする。

• CDR Flat File Interval：CDR ファイルを書き込んだ時に、Cisco CallManager がその CDR ファイルを閉じ、次の CDR 開く前に、必要な時間を秒単位で指定するパラメータ。

• Primary CDR DSN：CDR を挿入する先のプライマリ CDR サーバを指すオプションのパラメータ。このマシンは、パラメータはポイントはしますが、Cisco CallManager install を必要としません。ただし、SQL サーバ および CDR データベースを必要とします。この設定により、現在の Cisco CallManager クラスタ外に CDR を移動することができます。

（注） Primary CDR DSN パラメータが未指定の場合、CDR は Primary CDR UNC Path にローカルで書き込まれます。

CDR レコードの削除

Cisco CallManager アプリケーションは、CAR や他のサードパーティ製パッケージなどの後処理アプリケーションを使用して、CDR データを分析します。管理者は、すべての後処理アプリケーションによるデータ処理が完了したときに、CDR データを削除する必要があります。そのためにはデータベースの変更が必要なので、SQL ユーザ CiscoCCMCDR を使用してください。

CDR レコードが、設定された最大数（Max CDR Records サービス パラメータによって設定され、デフォルトは 150 万レコード）まで累積されると、最も古い CDR レコードから、関連した CMR レコードとともに 1 日 1 回削除されます。

分析後の CDR データを削除する際には、関連した CMR レコードもすべて必ず削除してください。

ヒント システムが大規模の場合は、日に一度か週に一度よりも頻繁に CDR レコードおよび CMR レコードを削除してください。レコードを削除するためのクエリーは、テーブルのサイズに比例した CPU 時間とトランザクション ログ スペースを消費します。テーブルが小さいほど、クエリーは高速になります。活動中のデータベースに対する大規模なクエリーは、コール処理に悪影響を及ぼす可能性があります。

CDR データベースへのアクセス

SQL データベースからデータを簡単に読み取るには、ODBC を使用します。コンフィギュレーション データ、または CDR のどちらにアクセスする必要があるかによって、適切な接続ストリングは、次の例のいずれかのようになります。

DRIVER={SQL Server};SERVER=machineX;DATABASE=CCM0300

DRIVER={SQL Server};SERVER=machineX;DATABASE=CDR

DSN=CiscoCallManager;SERVER=machineX;DATABASE=CCM030_0;Trusted_Connection=yes

DSN=CiscoCallManager;SERVER=machineX;DATABASE=CDR;Trusted_Connection=yes

必ず、正しいデータベース名を使用してください。旧バージョンの製品では、CCM0300 データベースに CDR テーブルを保管していましたが、現在このテーブルは CDR データベース内にあります。また、CDR 情報を適切に分析するには、コンフィギュレーション データベース、および CDR データベースの両方にアクセスする必要があります。

プライマリ CCM0300 データベースを提供しているマシンが、CDR 情報収集の中心となります。現在クラスタによって使用されているパブリッシャ データベース（マシンおよび名前）を判別するには、次の手順で行います。

1. Help > About Cisco CallManager の順に選択する。

2. Delete ボタンをクリックする。

Database Information エリアの Database フィールドに、クラスタのパブリッシャ データベースである Cisco CallManager サーバの名前が表示されます。

CDR レコードへのアクセスは、SQL ユーザによって制御されます。 表 38-2 は、Cisco CallManager データベースへのアクセス用のユーザ ID とパスワードを示しています。