サポートされている Cisco IP Phone
表 35-1 では、Cisco CallManager でサポートされている次の Cisco IP Phone について、それぞれのモデルがもつ機能の概要を説明しています。
• Cisco IP Phone 7900 ファミリー(モデル 7960、7940、および 7910)
• Cisco IP Phone 7914 拡張モジュール
• Cisco IP Conference Station 7935
• Cisco IP Phone モデル 30 VIP
• Cisco IP Phone モデル 12 Series
表 35-1 サポートされている Cisco IP Phone と機能
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Cisco IP Phone 7960 |
Cisco IP Phone モデル 7960 は、多機能をもつ、6 回線を備えたビジネス用電話機。次の機能をサポートしています。 • help ( ? ) ボタン • プログラム可能な回線ボタンまたは短縮ダイヤル ボタン(6 つ) • ボイスメール メッセージへのアクセス、電話機の設定値、サービス、およびディレクトリの調整用の固定ボタン(4 つ) • その他のコールの詳細と機能にアクセスするための 4 つのソフト キー(ソフト キーは、合計 16 個で、コール状態に応じて変わる) • コールの詳細とソフト キーの機能を表示する、大型 LCD ディスプレイ • 内蔵双方向全二重スピーカフォンとマイクロフォンのミュート機能 |
Cisco IP Phone 7940 |
Cisco IP Phone モデル 7940 は、Cisco IP Phone モデル 7960 とほぼ同等の機能をもつ、2 回線を備えたビジネス用電話機。次の機能をサポートしています。 • help ( ? ) ボタン • プログラム可能ボタン 2 つ(このボタンは、2 回線、または 1 回線と 1 短縮ダイヤルとして設定できる) • ボイスメール メッセージへのアクセス、電話機の設定値、サービス、およびディレクトリの調整用の固定ボタン(4 つ) • その他のコールの詳細と機能にアクセスするための 4 つのソフト キー(ソフト キーは、合計 16 個で、コール状態に応じて変わる) • コールの詳細とソフト キーの機能を表示する、大型 LCD ディスプレイ • 内蔵双方向全二重スピーカフォンとマイクロフォンのミュート機能 |
Cisco IP Phone 7914 拡張モジュール |
Cisco IP Phone 7914 拡張モジュールは、14 個の独自の回線表示ボタンを供えることにより、Cisco IP Phone 7960 の機能を拡張。これらのボタンは、回線または短縮ダイヤルとして設定できます。 Cisco IP Phone 7914 拡張モジュールは、ボタンの機能と回線の状態を示す LCD を備えています。 2 台の Cisco IP Phone 7914 拡張モジュールをデイジーチェーン接続すると、28 個の回線または短縮ダイヤルを追加できます。 |
Cisco IP Phone 7910 |
Cisco IP Phone 7910 は、基本機能を備えた単一回線を備えた電話機。主にロビーや休憩室などの、中程度の電話トラフィックがある共用の場所用に設計されています。次の機能をサポートしています。 • 4 つの専用機能ボタン(Line、Hold、Transfer、および Settings) • Cisco CallManager 中の電話ボタン テンプレートを使用して設定可能な、6 つのプログラム可能な機能ボタン 利用可能な機能には、Call Park、Redial、Speed Dial、Call Pickup、Conference、Forward All、Group Call Pickup、Message Waiting、および Meet-Me Conference があります。 • 電話番号、コール状況、日付と時刻を表示する、2 行 LCD ディスプレイ(1 行当たり 24 文字) • ハンドフリー ダイヤル用に設計されている内蔵スピーカ |
Cisco IP Conference Station 7935 |
Cisco IP Conference Station 7935 は、多機能型の IP ベース全二重のハンドフリー電話会議用の端末であり、デスクトップやオフィス、中小規模の会議室で使用。次の機能をサポートしています。 • ユーザがコール機能を使えるようにガイドする、3 つのソフト キーとメニュー ナビゲーション キー 使用可能な機能には、Call Park、Call Pick Up、Group Call Pick Up、Transfer、および Conference(Ad Hoc および Meet-Me)があります。 • 日付と時刻、発信側の名前、発信側の番号、ダイヤルされた数字、機能、および回線状況を知らせる LCD ディスプレイ • 会議の参加者が会話中に移動できるようにする、デジタル調整スピーカと 3 つのマイクロフォン • マイクロフォン ミュート機能 |
Cisco IP Phone 12 SP+ |
Cisco IP Phone モデル 12 SP+ は、PBX または POTS 電話機と同じ機能を多く備えている。次の機能をサポートしています。 • プログラム可能な回線ボタンと機能ボタン(12 個) • 12 個の機能ボタンと回線ボタンのそれぞれに対応していて、機能と回線状況を知らせる LED • コール状況と ID を表示するための 2 行表示の LCD ディスプレイ(1 行当たり 20 文字) • 内蔵 2 ウェイ スピーカフォンとマイクロフォンのミュート機能 |
Cisco IP Phone 30 VIP |
Cisco IP Phone モデル 30 VIP は、PBX または POTS 電話機と同じ機能を多く備えている。次の機能をサポートしています。 • プログラム可能な回線ボタンと機能ボタン(26 個) • 26 個の機能ボタンと回線ボタンのそれぞれに対応していて、機能と回線状況を知らせる LED • 日付と時刻、発信側の名前、発信側の番号、およびダイヤルされた数字を表示するための、2 行表示の LCD • マイクロフォン ミュート機能付き、内蔵 2 ウェイ スピーカフォン • Transfer、Hold、および Redial 用の専用機能ボタン |
H.323 クライアントと CTI ポート
Cisco CallManager Administration を使用すると、H.323 クライアントや CTI ポートなどのソフトウェア ベース デバイスを設定できます。ソフトウェア ベースの Cisco CallManager アプリケーション(たとえば、Cisco SoftPhone、
Cisco AutoAttendant、および Cisco IP IVR)は、仮想デバイスである CTI ポートを使用します。
H.323 クライアントには、Microsoft NetMeeting デバイス、および NetVision Symbol 電話機が含まれます。
H.323 クライアントと CTI ポートは、電話機の設定と同じように、Cisco CallManager Administration 内の Phone Configuration ウィンドウを使用して設定します。しかし多くの場合、設定に必要な項目数は、電話機より少なくて済みます。
H.323 クライアントと CTI ポートの設定方法については、『 Cisco CallManager アドミニストレーション ガイド 』の 「Cisco IP Phone の設定」 を参照してください。
電話ボタン テンプレート
Cisco CallManager には、デフォルトの電話ボタン テンプレートがいくつか組み込まれています。電話機を追加するときに、これらのテンプレートから 1 つを選んで電話機に割り当てることができます。または、テンプレートを新規に作成することもできます。
新規に作成したテンプレートを使用することを応用すると、共通するボタン設定を大量の電話機に容易に割り当てることができます。たとえば、ある会社のユーザが使用していない会議機能を別の機能(たとえば、短縮ダイヤル)ボタンに割り当て直すテンプレートを作成することができます。
テンプレートを作成するには、既存のテンプレートのコピーを作成し、そのテンプレートに固有の名前を割り当てます。一度作成したカスタム テンプレートを変更できます。また、デフォルトの電話ボタン テンプレートのラベルを変更することもできます。しかし、デフォルトのボタン テンプレートの機能を変更することはできません。既存のテンプレートの名前を変更したり、既存のテンプレートを変更して新しいテンプレートを作成することができます。また、カスタム テンプレートを更新して、機能、回線または短縮ダイヤルを、追加または削除することができます。使用しなくなったテンプレートを削除することもできます。テンプレートを更新すると、その変更は、そのテンプレートを使用するすべての電話機に反映されます。
テンプレート自体の名前を変更しても、そのテンプレートを使用している電話機に影響を与えることはありません。このテンプレートを使用するすべての Cisco IP Phone は、テンプレートの名前が変更された後も、このテンプレートを引き続き使用します。
どの電話機にも、最低 1 回線が割り当てられていることを確認してください。通常、この回線はボタン 1 です。Cisco IP Phone のモデルによっては、電話機に回線を追加して割り当てることができます。また、電話機には、一般に短縮ダイヤルや自動転送などのいくつかの機能がありますが、この機能は残りのボタンに割り当てられます。
電話テンプレートを削除できるのは、その電話テンプレートが、システム内の電話機に現在割り当てられてなく、所定の電話機モデルに対して別のテンプレートがある場合です。デバイスに割り当てられているテンプレートを削除することはできません。また、Device Defaults Configuration ウィンドウで指定されている見本のデフォルト テンプレートを削除することはできません。使用中のテンプレートを削除するには、そのテンプレートを使用しているすべての Cisco IP Phone を別の電話ボタン テンプレートに割り当て直してから、そのテンプレートを削除します。
Cisco CallManager は、電話ボタン テンプレートを使用して Cisco IP Phone のすべての機能を直接制御するわけではありません。個々の Cisco IP Phone 7900 ファミリー モデルの詳細は、『Cisco IP Phone Administration Guide for Cisco CallManager』およびその他の電話機資料を参照してください。
デフォルトの電話ボタン テンプレート
すべての Cisco IP Phone は、ほぼ同等の機能をサポートしますが、モデルごとに、これらの機能の実装方法が異なっています。たとえば、Hold または Transfer などの機能を、電話ボタン テンプレートを使用して設定しているモデルもあれば、他のモデルでは、設定することができないこれらの機能に対しては、固定ボタンやオンスクリーン プログラム キーを備えています。また、サポートされている回線または短縮ダイヤルの最大数も、一部の電話機のモデルでは異なっています。こうした設定の違いがあるので、個々のモデルに対応する固有の電話ボタン テンプレートが必要になります。
各 Cisco IP Phone モデルは、デフォルトの電話ボタン テンプレートを備えています。デフォルトのテンプレートをそのまま使用すると、簡単に電話機を設定できます。また、デフォルトのテンプレートをコピーし、変更を加えて、カスタム テンプレートを作成することも可能です。
カスタム テンプレートを使用すると、電話機の用途に応じて、一部またはすべての電話機で各種の機能を使用可能にしたり、特定の電話機に対して特定の機能を使用制限したり、一部またはすべての電話機に対して設定する回線数、または短縮ダイヤル数を変えたりすることができます。たとえば、会議室で使用される電話機に適用できるカスタム テンプレートを作成できます。 表 35-2 では、Cisco IP Phone のモデルごとにデフォルトの電話ボタン テンプレートを説明しています。
表 35-2 モデルごとのデフォルト電話ボタン テンプレート
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Cisco IP Phone 7960 |
Cisco IP Phone 7960 のデフォルト テンプレートでは、回線用にボタン 1 と 2 を使用し、短縮ダイヤル用にボタン 3~6 を割り当てている。その他の電話機能(たとえば、コール パーク、自動転送、リダイヤル、保留、再開、コール バック、会議など)を利用するには、Cisco IP Phone 7960 上のソフト キーを使用します。 |
Cisco IP Phone 7940 |
Cisco IP Phone 7940 は、1 回線用の事前設定済み電話ボタン テンプレートを備えている(回線 1 にはボタン 1、短縮ダイヤルにはボタン 2)。 他の電話機能(たとえば、コール パーク、自動転送、リダイヤル、保留、再開、コール バック、会議など)を利用するには、Cisco IP Phone 7940 上のソフト キーを使用します。 |
Cisco IP Phone 7914 拡張モジュール |
Cisco IP Phone 7914 拡張モジュールのデフォルト テンプレートでは、短縮ダイヤルにボタン 1~11 を使用し、ボタン 12~14 は未定義の状態である。 他の電話機能(たとえば、コール パーク、自動転送、リダイヤル、保留、再開、会議など)を利用するには、Cisco IP Phone 7960 上のソフト キーを使用します。 各 Cisco IP Phone 7914 拡張モジュールには、別々のテンプレートを使用できます。 |
Cisco IP Phone 7910 |
Cisco IP Phone 7910 用のデフォルトの電話ボタン テンプレート(Default 7910 と呼ばれます)では、メッセージの受信にボタン 1、会議にボタン 2、自動転送にボタン 3、短縮ダイヤルにボタン 4 と 5、リダイヤルにボタン 6 を使用する。 Cisco IP Phone 7910 には、Line、Hold、Transfer、および Settings 用の固定ボタンがあります。 |
Cisco IP Conference Station 7935 |
この電話機は 1 回線だけであるため、デフォルトの電話ボタン テンプレートが用意されている。 |
Cisco IP Phone 30 SP+ |
Cisco IP Phone モデル 30 SP+ 用のデフォルトのテンプレートでは、回線にボタン 1~4、コール パークにボタン 5、リダイヤルにボタン 6、短縮ダイヤルにボタン 8~13 と 22~25 を使用する。また、メッセージ受信のインディケータにボタン 14、自動転送にボタン 15、会議にボタン 16 を使用します。
(注) Cisco IP Phone モデル 30 SP+ の場合のみ、ボタン 26 を Automatic Echo Cancellation (AEC)に割り当ててください。
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Cisco IP Phone 30 VIP |
Cisco IP Phone モデル 30 VIP 用のデフォルトのテンプレートでは、回線にボタン 1~4、コール パークにボタン 5、リダイヤルにボタン 6、短縮ダイヤルにボタン 8~13 と 22~25 を使用する。また、メッセージ受信のインディケータにボタン 14、自動転送にボタン 15、会議にボタン 16 を使用します。 |
Cisco IP Phone 12 Series |
すべての Cisco IP Phone モデル 12 Series 電話機(12 S、12 SP、12 SP+)には、Cisco IP Phone モデル 12 SP+ 用のデフォルト テンプレートを使用する。 Cisco IP Phone モデル 12 SP+ 用のデフォルト テンプレートでは、回線にボタン 1 と 2、リダイヤルにボタン 3、短縮ダイヤルにボタン 4~6、保留にボタン 7 を使用します。また、任意転送にボタン 8、自動転送にボタン 9、コール パークにボタン 10、メッセージの受信にボタン 11、会議にボタン 12 を使用します。 |
電話ボタン テンプレートのカスタマイズのガイドライン
カスタム電話ボタン テンプレートを作成する際は、次のガイドラインに従ってください。
• 電話機のユーザが、カスタム テンプレートの最も基本的な機能を説明するクイック リファレンス カード、またはスタート アップ ガイドを受け取っていることを確認する。社員が使用するカスタム テンプレートを作成する場合は、そのテンプレートに次の機能が含まれていることを確認してください。また、ユーザ用に作成するクイック リファレンス カードに、その機能を説明していることも確認してください。
–Cisco IP Phone 7960、7940:回線(1 つ以上)
–Cisco IP Phone 7910:Forward all
–Cisco IP Phone モデル 12 SP+:回線(1 つ以上)、保留、コール パーク、および forward all
–Cisco IP Phone モデル 30 VIP:回線(1 つ以上)、コール パーク、および forward all
• 電話ボタン テンプレートをどのように設定するかは、各機能の特性を考慮し決定する。短縮ダイヤルと回線に複数のボタンを割り当てることができます。しかし、 表 35-3 で説明されているこれら以外の機能に必要なボタンは、1 つだけです。
表 35-3 電話機能の説明
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AEC |
Cisco IP Phone モデル 30 VIP 用のテンプレートを設定する場合は、この機能を 1 つ実装し、それをボタン 26 に割り当てる必要がある。Auto Echo Cancellation(AEC)は、発信側がスピーカフォンを使用するときに、着信側が受信するフィードバックの量を減らします。ユーザは、スピーカフォンの使用時に、Cisco IP Phone モデル 30 SP+ 上の AEC ボタンを押す必要があります。スピーカフォンを使用していないときは、ユーザはこのボタンを押す必要はありません。この機能が作動するために必要な設定はありません。 |
Answer/release |
ユーザがヘッドセット上のボタンを押すと、ヘッドセット機器と連動して、コールの応答と解除(接続解除)ができる。 |
Auto answer |
この機能がテンプレート上でプログラムされる場合、このボタンをアクティブにすると、着信コールの受信時にスピーカフォンが自動的にオフフックとなる。 |
コール パーク |
ユーザがこのボタンを押すと、コール パーク番号またはその番号の範囲と連動して、コールが電話番号に保留され、後で取り出せる。このボタンを機能させるには、システム内でコール パーク番号またはその番号の範囲を設定する必要があります。コール パーク番号またはその番号の範囲をユーザに提供し、ユーザがその番号をダイヤルして、コールを取り出せるようにします。 |
Call pickup |
コール ピックアップを使用すると、ユーザは、自分のグループ内の着信コールを受けることができる。ユーザがこの機能をアクティブにすると、電話機は、該当するコール ピックアップ グループ番号を自動的にダイヤルします。 |
Conference |
ユーザがこのボタンを押すと、Ad-Hoc 会議を開始し、続いてボタンを押して、他の参加者を一度に一人ずつ会議に加えることができる。Conference ボタンが必要なのは、Ad-Hoc 会議を開始するユーザだけです。このボタンが機能するためには、Ad-Hoc 会議デバイスが Cisco CallManager Administration で設定されていることを確認する必要があります。 |
Forward all |
ユーザは、このボタンを押して、指定した電話番号にすべてのコールを転送する。ユーザが、Cisco IP Phone Configuration ウィンドウで forward all を指定するか、管理者が、Cisco CallManager Administration 中でユーザごとに forward all 番号を指定できます。 |
Group call pickup |
グループ コール ピックアップを使用すると、ユーザは、自分のグループ内または他のグループ内の着信コールを受けることができる。ユーザは、この機能を使用する際に、該当するコール ピックアップ グループ番号をダイヤルする必要があります。 |
Hold |
ユーザは、このボタンを押して、アクティブ コールを保留にする。コールの保留を解除するには、ユーザが、その保留コール用の点滅する回線のボタンを押すか、受話器を持ち上げて、点滅する回線のボタンを押します。保留中の発信者には、保留状況を示すトーンが 10 秒ごとに聞こえます。または(Music On Hold 機能が設定されている場合)音楽が聞こえます。保留トーン機能を作動させるために必要な設定はありません。 |
Line |
ユーザは、このボタンを押して番号をダイヤルするか、着信コールに応答する。このボタンを機能させるには、管理者が、ユーザの電話機上に電話番号を追加しておく必要があります。 |
Meet-Me conference |
ユーザは、このボタンを押して Meet-Me 会議を開始し、会議への参加を要請した他のユーザがその会議にダイヤルするのを待つ。Meet-Me ボタンが必要なのは、Meet-Me 会議を開始するユーザだけです。このボタンを機能させるには、Cisco CallManager Administration 中で Meet-Me 会議デバイスを設定しておく必要があります。 |
Message waiting |
ユーザはこのボタンを押して、ボイスメール システムに接続する。 |
None |
ボタンに何も割り当てない場合は、None を使用する。 |
Redial |
このボタンを押すと、Cisco IP Phone で最後にダイヤルされた番号を再度ダイヤルします。この機能を作動させるために必要な設定はありません。 |
Speed-dial |
このボタンを押すと、指定された番号を短縮ダイヤルする。システム管理者は、Cisco CallManager Administration 中で短縮ダイヤル番号を指定できます。ユーザは、Cisco IP Phone Configuration ウィンドウ上で短縮ダイヤル番号を指定できます。 |
Transfer |
このボタンを押すと、別の電話番号にアクティブ コールを転送する。この機能を作動させるために必要な設定はありません。 |
ソフトキー テンプレート
Cisco IP Phone モデル 7940 および 7960 上で、Cisco IPMA などのアプリケーション、または Cisco Call Back などのコール処理機能に関連付けられているソフトキーを管理するには、ソフトキー テンプレートを使用します。管理者は、Cisco CallManager Administration の Softkey Template Configuration ウィンドウを使用して、ソフトキー テンプレートを作成および更新します。
Cisco CallManager は、標準と非標準の 2 つのタイプのソフトキー テンプレートをサポートしています。Cisco CallManager データベース内の標準のソフトキー テンプレートには、アプリケーション ソフトキーの推奨される選択および位置付けが含まれています。Standard User、Standard IPMA Assistant、Standard IPMA Manager などが、標準ソフトキー テンプレートです。
(注) デフォルトのプロセスでは、Cisco CallManager のコール処理ソフトキー(Standard User と呼ばれる)が Cisco IP Phone に割り当てられます。管理者は、他の標準または非標準のソフトキー テンプレートを Cisco IP Phone に割り当てる必要があります。
管理者は、Cisco CallManager Administration の Softkey Template Configuration ウィンドウを使用して、非標準のソフトキー テンプレートを作成します。非標準のソフトキー テンプレートを作成するには、標準のソフトキー テンプレートをコピーして、変更を加えます。管理者は、どの非標準のソフトキー テンプレートに対してでも、関連付けるアプリケーションを追加したり、関連付けられているアプリケーションを削除したりできます。さらに、非標準のソフトキー テンプレートに、各コール状態用のソフトキー セットを設定できます。
Softkey Template Configuration ウィンドウには、標準および非標準のソフトキー テンプレートが一覧表示されます。このウィンドウでは、異なるアイコンを使用して、標準のテンプレートと非標準のテンプレートが区別されています。
管理者は、Cisco CallManager Administration で次の設定ウィンドウを使用して、ソフトキー テンプレートを割り当てます。
• Device Pool Configuration
• Phone Configuration(Cisco IP Phone 7940 および 7960)
• デバイス プロファイルの設定
• User Device Profile Configuration
Add Application ボタン
管理者は、Cisco アプリケーションに関連付けられている標準のソフトキー テンプレートを、非標準のソフトキー テンプレートに追加できます。Softkey Template Configuration ウィンドウから Add Application ボタンをクリックすると、別のウィンドウが表示されます。このウィンドウで、非標準のソフトキー テンプレートの末尾に追加する標準のソフトキー テンプレートを選択できます。重複するソフトキーは、ソフトキー セットの末尾から順に削除されます。
ヒント 非標準のソフトキー テンプレートでアプリケーションのソフトキーをリフレッシュするには、すでにその非標準のソフトキー テンプレートに関連付けられている標準のソフトキー テンプレートを選択します。たとえば、管理者が当初 Standard User テンプレートをコピーしていくつかのボタンを削除した場合は、Add Application ボタンをクリックして、Standard User ソフトキー テンプレートを選択します。この結果、選択したソフトキー テンプレートに含まれているボタンが追加されます。
どのコール状態でも、ソフトキーの最大数は 16 です。ソフトキーの最大数に達すると、エラー メッセージが表示され、アプリケーション追加手順が停止します。管理者は、テンプレートに別のアプリケーションを追加する前に、コール状態からいくつかのソフトキーを手動で削除する必要があります。
Delete Application ボタンを使用して、非標準のソフトキー テンプレートに関連付けられているアプリケーション ソフトキー テンプレートを削除できます。選択したアプリケーションに関連付けられているソフトキーだけが削除されます。アプリケーション間で共有されているソフトキーは、そのソフトキーを共有するアプリケーションがソフトキー テンプレートからすべて削除されるまで、ソフトキー テンプレートに残ります。
ソフトキー レイアウトの設定
管理者は、非標準のソフトキー テンプレートに、各コール状態用のソフトキー セットを設定できます。Softkey Template Configuration ウィンドウから Configure Softkey Layout リンクをクリックすると、Softkey Layout Configuration ウィンドウが表示されます。
Softkey Layout Configuration ウィンドウには、次のフィールドがあります。
• Call states:Cisco IP Phone のさまざまなコール状態を一覧表示します。コール状態の追加、更新、削除を行うことはできません。強調表示されているコール状態は、選択されているコール状態を示し、そのコール状態で使用可能なソフトキーが表示されます。 表 35-4 は、コール状態を示しています。
表 35-4 コール状態
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Connected |
コールが接続されている場合に表示 |
Connected Conference |
接続コール状態での会議のコンサルテーション コール |
Connected Transfer |
接続コール状態での転送のコンサルテーション コール |
Digits After First |
ユーザが最初の数字を入力した後のオフフック コール状態 |
Off Hook |
電話機にダイヤル トーンが提供されている状態 |
Off Hook With Feature |
転送または会議のコンサルテーション コールのオフフック コール状態 |
On Hold |
保留のコール |
On Hook |
その電話機にコールがない場合に表示 |
Remote In Use |
同じ回線を共有する別のデバイスがコールを使用している状態 |
Ring In |
コールを受信し、呼び出し音が鳴っている状態 |
Ring Out |
コールが開始され、宛先の呼び出し音が鳴っている状態 |
• Unselected softkeys:コール状態に関連付けられているソフトキーを一覧表示します。コール状態が強調表示されている場合、選択されていないオプション ソフトキーがこのフィールドに一覧表示されます。このフィールド内のソフトキーを、選択されているソフトキーのフィールドに追加するには、右矢印を使用します。選択されているソフトキーのリストに、Undefined ソフトキーを複数回追加できます。Undefined を選択すると、Cisco IP Phone に空白のソフトキーが表示されます。
• Selected softkeys:選択されているコール状態に関連付けられているソフトキーを一覧表示します。コール状態が強調表示されている場合、選択されているソフトキー(必須とオプション)がこのフィールドに一覧表示されます。ソフトキー名の隣に ** が表示されている必須ソフトキーを削除することはできません。たとえば、New Call ソフトキーや End Call ソフトキーを削除することはできません。このフィールドに指定できるソフトキーの最大数は、16 です。ソフトキーのレイアウトについては、図 35-1 を参照してください。
(注) コール状態ごとにソフトキーの位置を変えないことをお勧めします。一貫性が保たれ、ユーザの操作性が向上します。たとえば、各コール状態で、More ソフトキーを必ず左から 4 番目の位置に置くようにします。
図 35-1 ソフトキー レイアウト
ソフトキー の英日対応表
この章で説明した画面では、ソフトキーは英語で表示されます。日本語表示の IP Phone のレイアウトを変更する場合は、 表 35-5 を参考にしてください。
表 35-5 ソフトキー英日対応表
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Answer |
オウトウ |
more |
ツギヘ |
Barge |
ワリコミ |
New Call |
ハッシン |
CallBack |
オリカエシ |
Next |
ツギヘ |
Cancel |
キャンセル |
No |
No |
CFwdALL |
フザイ |
Ok |
OK |
CFwdBusy |
ワチュウ |
Park |
パーク |
CFwdNoAnsw |
ムオウトウ |
PickUp |
ピック |
Clear |
クリア |
Play |
サイセイ |
Confrn |
カイギ |
QRT |
ヒンシツ |
Delete |
サクジョ |
Redial |
リダイヤル |
Dial |
ダイヤル |
Restore |
フクゲン |
DivAll |
アシスタント |
Resume |
フッキ |
DND |
サイレント |
RmLstC |
ドロップ |
Down |
ダウン |
Save |
ホゾン |
Edit |
ヘンシュウ |
Search |
ケンサク |
EditDial |
ヘンシュウ |
Select |
センタク |
EndCall |
シュウリョウ |
SetWtch |
モニター |
Exit |
シュウリョウ |
Submit |
サブミット |
Factory |
ファクトリ |
Transfer |
テンソウ |
GPickUp |
Gピック |
TrnsfVM |
VMテンソウ |
Hold |
ホリュウ |
Up |
アップ |
ImmDiv |
ソクテンソウ |
Update |
コウシン |
Info |
ジョウホウ |
Validat |
カクニン |
Intrcpt |
キャッチ |
Voicemail |
メッセージ |
Join |
サンカ |
Yes |
Yes |
MeetMe |
ミートミー |
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ソフトキー テンプレートの動作
Cisco IPMA などのアプリケーションがソフトキーをサポートするためには、そのアプリケーションを使用するデバイスごとに、データベース内にソフトキーおよびソフトキー セットが設定されている必要があります。
どのソフトキー テンプレートでも、アプリケーション ソフトキーとコール処理ソフトキーを混在させることができます。スタティック ソフトキー テンプレートは、データベース内でデバイスと関連付けられます。デバイスが Cisco CallManager に登録されると、スタティック ソフトキー テンプレートがデータベースからコール処理に読み込まれ、デバイスに渡されて、セッションの間中(デバイスが登録解除されるかリセットされるまで)使用されます。デバイスがリセットされた場合は、管理者によって行われた更新のために、そのデバイスが別のソフトキー テンプレートまたはソフトキー レイアウトを取得することがあります。
ソフトキーは、application ID と呼ばれるフィールドをサポートしています。Cisco IPMA などのアプリケーションは、Cisco CTIManager およびコール処理を介して、特定のアプリケーション ID とともにデバイスに要求を送信することにより、アプリケーション ソフトキーを有効または無効にします。
ユーザが Cisco IPMA サービスにログインしてサービスのアシスタントを選択すると、アプリケーションは Cisco CTIManager およびコール処理を介してデバイスに要求を送信し、そのアプリケーション ID を持つすべてのアプリケーション ソフトキーを有効にします。
いつでも、Cisco IP Phone に複数のソフトキー セットを表示できます(コールごとに 1 つのソフトキー セット)。
データベース内でデバイス(Cisco IP Phone など)に関連付けられているソフトキー テンプレートは、デバイスがコール処理に登録するときに使用されるものです。ソフトキー テンプレートとデバイスの関連付けは、Cisco CallManager Administration の Softkey Template configuration を使用して行います。
『 Cisco CallManager アドミニストレーション ガイド 』の 「ソフトキー テンプレートの設定」 を参照してください。
電話機を追加する方法
Cisco CallManager データベースに電話機を追加する方法には、自動登録を使用した自動的な追加、Phone Configuration ウィンドウを使用した手動による追加、または BAT を使用したグループ単位の追加があります。
電話機をインストールする前に、自動登録を使用可能にしておくと、IP テレフォニー ネットワークに Cisco IP Phone を接続するときに、その IP Phone を Cisco CallManager データベースに自動的に追加できます。自動登録を使用可能にする方法については、『 Cisco CallManager アドミニストレーション ガイド 』の 「自動登録の使用可能化」 を参照してください。自動登録時に、Cisco CallManager は、次に使用可能な電話番号を順に電話機に割り当てます。しかし、自動登録を使用したくない場合もあります。たとえば、特定の電話番号を電話機に割り当てたい場合です。
自動登録を使用しない場合は、手動で Cisco CallManager データベースに電話機を追加するか、BAT を使用する必要があります。BAT は、プラグイン アプリケーションであり、BAT を使用すると、システム管理者は、大量の Cisco IP Phone に対して追加、変更、および削除の操作を一括で実行できます。BAT の使用法の詳細は、『Cisco CallManager Bulk Administration Tool ユーザ ガイド』を参照してください。
電話番号
Cisco CallManager を使用すると、個々の電話機に割り当てられる電話番号(回線)の設定、および変更が可能です。
共有の回線表示を使用して、1 つ以上の回線をセットアップできます。Cisco CallManager システムでは、電話番号が同じパーティション内の複数のデバイスに表示される場合、その電話番号は共有回線であると見なされます。
たとえば、共有の回線表示では、ある電話番号が、マネージャの電話機の回線 1、およびアシスタントの電話機の回線 2 に表示されるように、共有回線をセットアップできます。共有回線のもう一つの例では、1 つの着信 800 番を、オフィス内のどの販売員の電話機にも、回線 2 として表示されるようにセットアップできます。
Cisco CallManager で共有の回線表示を使用する場合は、次のガイドラインが適用されます。
• 共有の回線表示を作成するには、同じ電話番号とパーティションを、異なるデバイス上の異なる回線に割り当てる。
• 回線が他のデバイスと共有される場合、Cisco CallManager Administration の Configure a Line Number ウィンドウで、電話番号の隣に赤で、Shared Line という語が表示される。
• 共有回線を使用する任意のデバイスで、Calling Search Space、Call Waiting、Call Forward、または Call Pickup の設定値を変更すると、その変更は、その共有回線を使用するすべてのデバイスに適用される。
• デバイス上で回線表示の共有を停止するには、その回線の電話番号またはパーティション番号を変更し、デバイスを更新します。
• 共有の回線表示の場合、Delete をクリックすると、現在のデバイス上の電話番号だけが削除される。この削除は、他のデバイスに影響しません。
• Attendant Console と連携して使用される電話機上で、共有の回線表示を使用しない。
• 自動応答機能が必要な Cisco IP Phone 7960 では、共有の回線表示を使用しない。
• 共有の回線表示に対して、自動応答(どの Cisco IP Phone 7960 でも使用可能な機能)を有効にしない。
• 複数の電話機のプライマリ回線上に共有の回線表示を設定しない。たとえば、2 台の電話機が回線表示を共有する場合、1 台の電話機に対してのみプライマリ回線を共有として設定します(もう 1 台の電話機にはセカンダリ回線を共有として設定します)。
電話機能
Cisco CallManager を使用すると、バージ、コール バック、コール ウェイティング、自動転送、コール パーク、コール ピックアップといった電話機能を Cisco IP Phone に設定できます。
バージ(Barge)
バージは、進行中のコールにユーザを追加します。バージ機能は、共有回線だけのサポートです。バージ ソフトキーを押すと、ユーザ(initiator)は、自動的に共有回線コール(target) に追加されます。現在コール中のユーザにはトーンが聞こえます。
バージ イニシエータが電話を切ると、他のユーザには切断音が聞こえ、最初のコールは進行中のコールとなります。バージを開始した相手にユーザがコールを開放すると、バージ イニシエータと他のユーザは切断されます。また、バージ イニシエータかバージ ターゲット以外のユーザがコールを開放すると、すべてのパーティも切断されます。
バージ ターゲットがそのコールを保留、会議、または転送すると、バージ イニシエータはコールから切断されます。その他のユーザは、接続されたままです。他のユーザがそのコールを保留、会議、または転送すると、バージ イニシエータおよびバージ ターゲットは、接続されたままです。
サービス パラメータ BargeEnabled を使用することにより、Cisco CallManager Administration で、システム全体の機能であるバージを使用可能または使用不可にします。非活動化は、バージ サービス パラメータに対するデフォルト設定値を指定します。バージ機能をCisco CallManager クラスタ上に有効にするには、システム管理者は「BargeEnabled」サービス パラメータを使用可能にする必要があります。
「BargeEnabled」サービス パラメータを設定するには、Cisco CallManager Administration ウィンドウから Service > Service Parameters を選択します。サービス パラメータ 設定ウィンドウが表示されると、システム管理者は Cisco CallManager サーバおよび Cisco CallManager サービスを選択します。Service Wide Parameters は、BargeEnabled サービス パラメータをリストします。パラメータ値をバージを有効にする「true」に変更し、 Update ボタンをクリックします。この変更が有効になると、クラスタ内のすべての Cisco CallManager サーバはバージ機能をサポートします。『 Cisco CallManager アドミニストレーション ガイド 』の 第 32 章「サービス パラメータの設定」 を参照してください。
バージ機能には、次の制限があります。
• Cisco IP Phone モデル 7940 と 7960 のみのサポート。
• G.711 音声コーデングのみのサポート。
コール バック
Cisco Call Back 機能を使用すると、着信側の回線が使用可能になったときに、Cisco IP Phone 上でコール バック通知を受信できます。コール バック通知を受信するには、ビジー音または呼び出し音が聞こえているときに CallBack ソフトキーを押します。自分の電話機と同じ Cisco CallManager クラスタ内にある Cisco IP Phone モデル 7960 または 7940 上の回線に対して、コール バック通知を有効にすることができます。着信側がすべてのコールを別の内線番号に転送している場合は、コール バック通知を有効にすることはできません。
Call Back 機能の詳細は、『 Cisco CallManager Features and Services Guide 』および『 Cisco IP Phone Models 7960 and 7940 User Guide 』を参照してください。
コール ウェイティング
コール ウェイティングを使用すると、ユーザは、最初に受けたコールの接続を解除することなく、同一回線上で 2 番目に着信したコールを受けることができます。2 番目のコールが着信すると、コール ウェイティングを知らせる短いトーンが聞こえます。
自動転送は、Cisco CallManager Administration 内の Directory Number Configuration ウィンドウで設定します。
自動転送
自動転送を使用すると、ユーザは、Cisco IP Phone に着信するすべてのコールが、別の電話機で呼び出し音を鳴らすように設定できます。自動転送には、次の 3 つのタイプがあります。
• Call forward all:すべてのコールを転送する。
• Call forward busy:回線が使用中である場合だけ、コールを転送する。
• Call forward no answer:設定された数の呼び出し音の後で電話機が応答しない場合に、コールを転送する。
自動転送は、Cisco CallManager Administration 内の Directory Number Configuration ウィンドウで設定します。
コール パーク
コール パーク機能を使用すると、あるユーザがコールを保留にした後、Cisco CallManager システムに接続されている任意のユーザが、そのコールを取り出せるように設定できます。
たとえば、あるユーザが内線番号 1000 でアクティブ コールを受けている場合、コール パーク専用内線番号(たとえば、1234)にそのコールを保留することができます。システムに接続している任意のユーザは、1234 にダイヤルすると、そのコールを取り出すことができます。
コール パークを使用するには、電話機能の設定時に、Cisco CallManager Administration 中にコール パーク専用内線番号(この場合、1234)を追加する必要があります。コール パークの詳細は、「コール パーク」を参照してください。
コール ピックアップ
コール ピックアップ機能を使用すると、自分の電話機を使用して、指定したコール ピックアップ グループ内の別の(呼び出し音が鳴っている)電話機に応答できます。
コール ピックアップは、Cisco CallManager に電話機能を設定する際に設定します。
一方、コール ピックアップ グループは、ディレクトリ回線を追加するときに指定できます。コール ピックアップ グループには、(指定されたパーティション内で)この電話番号へのコールに応答するためにダイヤル可能な番号を指定します。コール ピックアップの詳細については、「コール ピックアップおよび グループ コール ピックアップ」を参照してください。
電話機の関連付け
ユーザは、電話機などの一部のデバイスをコントロールできます。ユーザとして指定されたアプリケーションは、CTI ポートなど他のデバイスをコントロールします。ユーザが電話機の制御権を持つ場合、その電話機の特定の設定値(たとえば、短縮ダイヤルや自動転送)をコントロールできます。電話機とユーザとの関連付けについての詳細は、『 Cisco CallManager アドミニストレーション ガイド 』の 「ユーザとデバイスとの関連付け」 を参照してください。
電話機管理上のヒント
次の項では、Cisco CallManager Administration 画面で電話機を設定する際に役立つ情報を記載しています。
電話機の検索
次の項では、電話機を検索する方法を変更する方法について説明します。ネットワーク内に数千の Cisco IP Phone がある場合は、必要な電話機を見付けるために、絞り込み検索を行う必要があります。目的の電話機が見付からない場合は、検索対象を拡大して、表示される電話機を増やす必要があります。
(注) 電話機の検索には、大文字小文字の区別はありません。
MAC Address による検索
電話機をその MAC アドレスで検索するには、Device Name および ends with を選択し、MAC アドレスの末尾の 4 桁または 5 桁を入力します。
Description による検索
電話機を追加するときに、Description フィールドにユーザ名または内線番号(もしくはその両方)を入力すると、Find and List Phones ウィンドウでその文字や数値を使用して検索できます。
Calling Search Space または Device Pool による検索
Calling Search Space または Device Pool を選択する場合、データベース内で使用可能なオプションが表示されます。Find ボタンの下にあるドロップダウン リスト ボックスから、これらのオプションのいずれかを選択できます。
デバイス タイプによる検索
電話機をそのデバイス タイプによって検索するには、Device Type を選択し、デバイス タイプを入力するか、または Find ボタンの下にあるドロップダウン リスト ボックスからデバイス タイプを選択します。
コール ピックアップ グループによる検索
電話機をそのコール ピックアップ グループによって検索するには、Call Pickup Group を選択し、コール ピックアップ グループ名を入力するか、または Find ボタンをクリックします。
電話番号による検索
電話機をその電話番号(DN)によって検索するには、Directory Number を選択し、検索条件(begins with や ends with など)を入力するか、または Find ボタンをクリックします。
データベース内のすべての電話機の検出
データベースに登録されているすべての電話機を検出するには、フィールドのリストから Device Name を選択し、パターンのリストから「is not empty」を選択します。次に、Find ボタンをクリックしてください。
(注) Find and List Phones ウィンドウ上のリストには、ゲートウェイ(たとえば、Cisco VG200)に接続されているアナログ電話機、および FAX マシンは含まれません。このリストに表示されるのは、Cisco CallManager Administration 中に設定された電話機だけです。
Messages ボタン
次のアクションを実行すると、Cisco IP Phone 7960/7940 上の Messages ボタンに対して、ボイスメール アクセス番号を設定できます。この設定を行うと、ユーザは Messages ボタンを押すだけで、ボイスメールにアクセスできます。
1. ボイスメール パイロット番号を設定するには、 Feature > Voice Mail > Voice Mail Pilot を順に選択する。
2. ボイスメール プロファイルを設定するには、 Feature > Voice Mail > Voice Mail Profile を順に選択する。
3. Directory Number Configuration ウィンドウ上から Voice Mail Profile フィールドから適切なプロファイルを選択する。デフォルトでは、このフィールドはデフォルトのボイスメール パイロット番号設定を使用するデフォルトのボイスメール プロファイルを使用します。
(注) 通常は、デフォルトのボイスメール パイロットおよびデフォルトのボイスメール プロファイルを編集して、ユーザ サイトのボイスメールを設定します。
ボイスメールの設定の詳細は、「ボイスメールの Cisco CallManager への接続性」を参照してください。
(注) Cisco IP Phone モデル 12 SP+ および 30 VIP の場合、電話ボタン テンプレートを使用して、ボイスメールにアクセスするためのメッセージの受信機能を持つボタンを設定できます。
Directories ボタン
Cisco IP Phone 7960/7940 は、社員の名前と電話番号のディレクトリを表示できます。IP Phone 上の Directories ボタンからこのディレクトリにアクセスできますが、ユーザがアクセスする前に、管理者がこのボタンを設定しておく必要があります。社内ディレクトリを使用するには、Cisco CallManager を使用して設定された LDAP ディレクトリに、ユーザを入力する必要があります。
Directories URL エンタープライズ パラメータは、Cisco IP Phone 7960/7940 Phone 上に表示される、Global Directory を指す URL を定義します。電話機の XML デバイス コンフィギュレーション ファイルに、この URL が保管されます。
ヒント 名前の解決に DNS ではなく IP アドレスを使用する場合は、URL Directories エンタープライズ パラメータ値が、ホスト名にサーバの IP アドレスを使用していることを確認してください。
Directories URL エンタープライズ パラメータを変更した後で、電話機が正しい URL にアクセスするかどうかを検証するには、Cisco IP Phone 上で次の手順を実行してください。settings、3 (Network Configuration) を押し、次に 27 (Directories URL) を押します。
Directories URL パラメータの変更後に電話機の URL が正しく更新されなかった場合、Cisco TFTP サービスをいったん停止した後、再起動を試みてください。その後、電話機をリセットしてください。
MaxStationsInitPerSecond サービス パラメータ
Cisco CallManager は、MaxStationsInitPerSecond パラメータを使用して、1 秒間に登録される電話機数を制御します。Cisco CallManager は、登録メッセージを前もってキューに入れ、指定した速度で処理します。デフォルトでは、毎秒電話機 10 台が指定されます。MaxStationsInitPerSecond パラメータは、Service Parameters Configuration ウィンドウで変更できます。パフォーマンス値の設定が高すぎる場合は、電話機の登録により、Cisco CallManager のリアルタイムの応答が遅くなる場合があります。パフォーマンス値の設定が低すぎる場合は、大規模グループの電話機を登録するのに要する合計時間が、長くなります。
電話機のフェールオーバーとフェールバック
ここでは、電話機が登録されている Cisco CallManager がアクセス不能になる場合に、電話機がフェールオーバーとフェールバックを行う方法について説明します。また、電話機に関連したコールに影響を与える可能性がある状態(たとえば、リセットや再起動)についても説明します。
Cisco CallManager に障害が起きるか、アクセス不能になる
アクティブ Cisco CallManager の指定は、電話機がコール処理サービスを受け取る Cisco CallManager に適用されます。アクティブな Cisco CallManager は、通常、その電話機のプライマリ Cisco CallManager として働きます(プライマリが使用不能である場合を除く)。
アクティブな Cisco CallManager に障害が起きるか、アクセス不能になる場合、電話機は、その電話機が属するデバイス プールに指定されている Cisco CallManager Group 内で、次に使用可能な Cisco CallManager への登録を試みます。
プライマリ Cisco CallManager が障害後に使用可能に戻ると、その電話デバイスは、ただちにプライマリ Cisco CallManager に登録されます。
電話機がリセットされた
コールが進行中の場合、そのコールが終了した後で電話機はリセットされます。
電話機設定チェックリスト
表 35-6 では、Cisco CallManager Administration 画面で手動で電話機を設定する手順を記述しています。自動登録を使用する場合、Cisco CallManager は、自動的に電話機を追加し、電話番号を割り当てます。
表 35-6 電話機設定チェックリスト
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ステップ 1 |
電話機について次の情報を収集する。 • モデル • MAC アドレス • 電話機の物理的なロケーション • その電話機に関連付けられる Cisco CallManager ユーザ • パーティション、コール検索スペース、およびロケーションの情報(使用する場合) • 電話機に割り当てられる回線と関連 DN の数 |
「電話機の検索」 |
ステップ 2 |
電話機を追加し、設定する。 |
『 Cisco CallManager アドミニストレーション ガイド 』の 「電話機の追加」 |
ステップ 3 |
電話機上で回線(DN)を追加し、設定する。また、コール ウェイティング、自動転送、コール パーク、およびコール ピックアップなどの電話機能も設定できます。 |
『 Cisco CallManager アドミニストレーション ガイド 』の 「電話番号の追加」 |
ステップ 4 |
短縮ダイヤル ボタンを設定する。 ユーザに短縮ダイヤル ボタンを指定したい場合、または特定のユーザに割り当てられていない電話機を設定しようとする場合は、電話機に短縮ダイヤル ボタンを設定できます。ユーザは、 Cisco IP Phone Configuration ウィンドウ を使用して、電話機上の短縮ダイヤル ボタンを変更できます。 |
『 Cisco CallManager アドミニストレーション ガイド 』の 「短縮ダイヤル ボタンの設定」 |
ステップ 5 |
Cisco IP Phone サービスを設定する。 ユーザにサービスを指定したい場合、または特定のユーザに割り当てられていない電話機を設定しようとする場合は、Cisco IP Phone 7960/7940 モデルにサービスを設定できます。ユーザは、 Cisco IP Phone Configuration ウィンドウ を使用して、電話機上のサービスを変更できます。 |
『 Cisco CallManager アドミニストレーション ガイド 』の 「Cisco IP Phone サービスの設定」 |
ステップ 6 |
Cisco IP Phone に電源を供給してインストールを行い、ネットワークに接続できるか検証する。次にネットワークの設定を行います。 |
『Cisco IP Phone Administration Guide for Cisco CallManager』 |
ステップ 7 |
ユーザを電話機に関連付けます(必要な場合)。 |
『 Cisco CallManager アドミニストレーション ガイド 』の 「ユーザとデバイスとの関連付け」 |
ステップ 8 |
Cisco IP Phone からコールする。 |
Cisco IP Phone のユーザ ガイドを参照する。 |
参考情報
関連トピック
• 「ボイスメールの Cisco CallManager への接続性」
• 「コール パーク」
• 「コール ピックアップおよび グループ コール ピックアップ」
• 『 Cisco CallManager アドミニストレーション ガイド 』の 「自動登録の使用可能化」
• 『 Cisco CallManager アドミニストレーション ガイド 』の 「Cisco IP Phone の設定」
• 『 Cisco CallManager アドミニストレーション ガイド 』の 「ユーザとデバイスとの関連付け」
• 『 Cisco CallManager アドミニストレーション ガイド 』の 「サービス パラメータの設定」
参考資料
• 『Cisco IP Phone Administration Guide for Cisco CallManager』
http://www.cisco.com/univercd/cc/td/doc/product/voice/c_ipphon/ip_7960/ index.htm
• 『Cisco IP Phone Models 7960 and 7940 User Guide』
http://www.cisco.com/univercd/cc/td/doc/product/voice/c_ipphon/ip_7960/ index.htm
• 『Cisco IP Phone 7910 スタートアップ ガイド』
http://www.cisco.com/univercd/cc/td/doc/product/voice/c_ipphon/ip_7960/ index.htm
• 『Cisco IP Conference Station 7935 Administration Guide』
http://www.cisco.com/univercd/cc/td/doc/product/voice/c_ipphon/ip_7960/ st7935/admingd/index.htm
• 『Cisco CallManager Bulk Administration Tool ユーザ ガイド』
• 『Cisco IP Manager Assistant User Guide』