ルート フィルタの特定
ネットワーク内にはいくつかのルート リストが存在することがあるので、Cisco CallManager では、固有の基準を指定して、固有のルート リストを特定することができます。ルート リストを特定する手順は、次のとおりです。
手順
ステップ 1 Route Plan > Route Filter の順に選択します。
Find and List Route Filters ウィンドウが表示されます。
ステップ 2 ドロップダウン リスト ボックスから、次の基準のいずれかを選択します。
• begins with(前方一致)
• contains(中間一致)
• ends with(後方一致)
• is exactly(完全一致)
ステップ 3 必要に応じて、適切な検索テキストを指定し、 Find をクリックします。また、ページごとに表示する項目の数も指定できます。
(注) データベースに登録されているルート フィルタをすべて検索するには、検索テキストを入力せずに Find をクリックします。
検出されたルート フィルタのリストが、次の項目別に表示されます。
• Route filter name(ルート フィルタ名)
• Clause(クローズ)
(注) 該当するルート フィルタの横にあるチェックボックスをオンにして、Delete Selected をクリックすると、Find and List Route Filters ウィンドウから複数のルート フィルタを削除できます。Matching Records タイトルバーにあるチェックボックスをオンにして Delete Selected をクリックすると、ウィンドウ内のルート フィルタをすべて削除できます。
ステップ 4 レコードのリストから、検索基準と一致するルート フィルタをクリックします。
選択したルート フィルタがウィンドウに表示されます。
関連トピック
• 「ルート フィルタの追加」
• 「ルート フィルタの更新」
• 「ルート フィルタのコピー」
• 「ルート フィルタ クローズの追加」
• 「ルート フィルタ クローズの削除」
• 「ルート フィルタの削除」
• 「ルート フィルタ タグの説明」
• 「ルート フィルタの設定値」
ルート フィルタの追加
ルート フィルタを追加する手順は、次のとおりです。
手順
ステップ 1 Cisco CallManager Administration から、 Route Plan > Route Filter の順に選択します。
ステップ 2 Add a New Route Filter をクリックします。
ステップ 3 適切な設定値を入力します( 表 16-1 を参照)。
ステップ 4 Continue をクリックします。
ステップ 5 このルート フィルタのクローズ(文節)を作成するには、必要に応じて、ルート フィルタのタグと演算子を選択し、データを入力します。
(注) ルート フィルタのタグと演算子にデータを入力する場合は、「ルート フィルタ タグの説明」を参照してください。
ステップ 6 Insert をクリックして、フィルタを追加します。
関連トピック
• 「ルート フィルタの特定」
• 「ルート フィルタの更新」
• 「ルート フィルタ タグの説明」
• 『 Cisco CallManager システム ガイド 』の「ルート プランの概要」
ルート フィルタの更新
ルート フィルタを更新する手順は、次のとおりです。
手順
ステップ 1 Cisco CallManager Administration から、 Route Plan > Route Filter の順に選択します。
ステップ 2 更新するルート フィルタを特定します。「ルート フィルタの特定」を参照してください。
ステップ 3 Dial Plan ドロップダウン リスト ボックスで、North American Numbering Plan を選択します。
ステップ 4 該当する設定値を更新します( 表 16-1 を参照)。
ステップ 5 Update をクリックします。
ステップ 6 Reset Devices をクリックします。ルート フィルタに関連付けられたデバイスをリセットすると、該当ゲートウェイのコールが欠落します。
関連トピック
• 「ルート フィルタの特定」
• 「ルート フィルタの追加」
• 「ルート フィルタ クローズの追加」
• 「ルート フィルタのコピー」
• 「ルート フィルタ タグの説明」
• 「ルート フィルタの設定値」
• 『 Cisco CallManager システム ガイド 』 の「 ルート プランの概要」
ルート フィルタのコピー
ルート フィルタをコピーし追加する手順は、次のとおりです。
手順
ステップ 1 Cisco CallManager Administration から、 Route Plan > Route Filter の順に選択します。
ステップ 2 コピーするルート フィルタを特定します。「ルート フィルタの特定」を参照してください。
ステップ 3 コピーするルート フィルタの横にあるチェックボックスをオンにします。
ステップ 4 そのルート フィルタの Copy アイコンをクリックします。
ウィンドウに、そのルート フィルタのコピーが表示されます。
ステップ 5 Route Filter Name フィールドに、このルート フィルタの名前を入力します。
ステップ 6 該当する設定値を更新します(表 16-1 を参照)。
(注) ルート フィルタのタグと演算子にデータを入力する場合は、「ルート フィルタ タグの説明」を参照してください。
ステップ 7 Insert をクリックして、新規ルート フィルタを追加します。
ヒント ルート フィルタのコピーは、コピーするルート フィルタを特定して表示し、Copy をクリックすることによっても実行できます。この場合は、コピーした後に、前述のステップ 5 およびステップ 6 の手順を実行してください。
関連トピック
• 「ルート フィルタの特定」
• 「ルート フィルタの追加」
• 「ルート フィルタ クローズの追加」
• 「ルート フィルタ クローズの削除」
• 「ルート フィルタ タグの説明」
• 「ルート フィルタの設定値」
• 『 Cisco CallManager システム ガイド 』の「ルート プランの概要」
ルート フィルタの設定値
表 16-1 では、ルート フィルタの設定値について説明します。
表 16-1 ルート フィルタの設定値
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Dial Plan |
ドロップダウン リストから、North American Numbering Plan を選択する。 |
Route Filter Name |
Route Filter Name フィールドに名前を入力する。この名前には、最長 50 文字の英数字を指定することができ、スペース、ピリオド(.)、ハイフン(-)、および下線文字(_)を任意に組み合わせて使用することが可能です。各ルート フィルタ名が、そのルート プランに固有の名前であることを確認してください。
(注) ルート フィルタには、内容を簡潔に表す名前を使用してください。通常、 CompanynameLocationCalltype の形式が、内容を簡潔に表し、ルート フィルタをすばやくかつ簡単に識別できる方式です。たとえば、 CiscoDallasMetro は、Dallas の Cisco オフィスからの LATA(Local Access and Transport Area)間の無料コール用のルート フィルタを特定します。
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関連トピック
• 「ルート フィルタの追加」
• 「ルート フィルタの更新」
ルート フィルタ クローズの追加
ルート フィルタのクローズ(文節)を追加すると、論理 OR を使用して既存のタグに追加演算子と項目を組み込むことによって、既存のルート フィルタをさらに詳細に指定できます。ルート フィルタのクローズを追加できるのは、最初に新規のルート フィルタを追加するとき、または既存のルート フィルタを更新するときのどちらかです。既存のルート フィルタにルート フィルタ クローズを追加する手順は、次のとおりです。
手順
ステップ 1 Cisco CallManager Administration から、 Route Plan > Route Filter の順に選択します。
ステップ 2 ルート フィルタ クローズを追加する先のルート フィルタを特定します。「ルート フィルタの特定」を参照してください。
ステップ 3 Add Clause をクリックして、新しいルート フィルタ クローズのデータ入力ウィンドウを表示します。この新しいクローズのすべての演算子フィールドには、NOT-SELECTED と表示されます。
ステップ 4 このルート フィルタの追加クローズを作成するために、必要に応じて、ルート フィルタのタグと演算子を選択し、データを入力します。
(注) ルート フィルタのタグと演算子にデータを入力する場合は、「ルート フィルタ タグの説明」を参照してください。
ステップ 5 Insert をクリックして、クローズを追加します。
新しいクローズは、ウィンドウ内の既存のクローズの下に表示されます(必要に応じて下方にスクロールして、新しい情報を表示してください)。
関連トピック
• 「ルート フィルタの特定」
• 「ルート フィルタの追加」
• 「ルート フィルタ クローズの削除」
• 「ルート フィルタ タグの説明」
• 『 Cisco CallManager システム ガイド 』 の「ルート プランの概要」
ルート フィルタ クローズの削除
ルート フィルタのクローズ(文節)を削除できるのは、新規ルート フィルタのセットアップ時、または既存ルート フィルタの更新時のどちらかです。既存のルート フィルタからルート フィルタ クローズを削除する手順は、次のとおりです。
手順
ステップ 1 Cisco CallManager Administration から、 Route Plan > Route Filter の順に選択します。
ステップ 2 削除するルート フィルタ クローズが含まれているルート フィルタを特定します。
ステップ 3 削除するクローズの先頭までスクロール ダウンし、 Remove Clause をクリックします。
このルート フィルタ クローズを削除すると取り消せないことを警告するダイアログボックスが表示されます。
注意 各 Remove Clause ボタンは、そのボタンのすぐ下にあるクローズに適用されます。クローズを削除するときは、削除するクローズが正しいか慎重に確認してください。削除したクローズを元に戻すことはできません。不用意に削除すると削除したクローズを作成し直す必要があります。
ステップ 4 クローズを削除するには、 OK をクリックします。削除操作を取り消すには、 Cancel をクリックします。 OK をクリックすると、Cisco CallManager により、クローズがルート フィルタから削除されます。
関連トピック
• 「ルート フィルタの特定」
• 「ルート フィルタの追加」
• 「ルート フィルタの削除」
• 『 Cisco CallManager システム ガイド 』の「ルート プランの概要」
ルート フィルタの削除
ルート フィルタを削除する手順は、次のとおりです。
(注) ルート パターンまたは変換パターンが使用しているルート フィルタは、削除することができません。
手順
ステップ 1 Cisco CallManager Administration から、 Route Plan > Route Filter の順に選択します。
ステップ 2 削除するルート パターンを特定します。「ルート フィルタの特定」を参照してください。
ステップ 3 削除するルート フィルタのチェックボックスをオンにして、 Delete Selected をクリックします。
この操作を実行すると取り消せないことを確認するメッセージが表示されます。
注意 ルート フィルタを削除するときは、削除するルート フィルタが正しいか慎重に確認してください。削除したルート フィルタを元に戻すことはできません。不用意に削除すると、削除したルート フィルタを作成し直す必要があります。
ステップ 4 ルート フィルタを削除するには、 OK をクリックします。削除操作を取り消すには、 Cancel をクリックします。
ヒント ルート フィルタの削除は、削除するルート フィルタを特定して表示し、Delete をクリックすることによっても実行できます。
関連トピック
• 「ルート フィルタの特定」
• 「ルート フィルタの追加」
• 「ルート フィルタ クローズの追加」
• 「ルート フィルタ クローズの削除」
• 『 Cisco CallManager システム ガイド 』の「ルート プランの概要」
ルート フィルタ タグの説明
タグは、ルート フィルタのコア コンポーネントです。タグでは、ダイヤルされる数字列の一部に名前を適用しています。たとえば、NANP 番号 972-555-1234 は、LOCAL-AREA-CODE (972)、OFFICE-CODE (555)、および SUBSCRIBER (1234) ルート フィルタ タグで構成されています。
ルート フィルタ タグには、演算子が必要であり、フィルタに掛けるコールを決定するには、その他の値も必要な場合があります。
ルート フィルタ タグのフィールドでの値には、ワイルドカード文字 X、*、#、
[、]、-、^、および 0 ~ 9 の数字が使用できます(ワイルドカード文字の定義については、 第22章「特殊文字と設定値」 の章の 表 22-1 を参照してください。 表 16-2 の説明では、実際の数字を表すために [2-9] と XXXX という表記を使用しています。この表記では、[2-9] は、2 ~9 の範囲にある任意の 1 桁の数字を表し、X は、0 ~9 の範囲にある任意の 1 桁の数字を表します。したがって、「[2-9]XX という形式の 3 桁のエリア コード」という記述は、実際の数字 200 ~999、つまり、結果としてその範囲のパターンになるあらゆるワイルドカードまたは実際の数字とワイルドカードの任意の組み合わせを入力できるという意味です。
表 16-2 ルート フィルタ タグ
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AREA-CODE |
[2-9]XX の形式のこの 3 桁のエリア コードは、長距離コールのエリア コードを指定する。 |
COUNTRY CODE |
この 1 桁、2 桁、または 3 桁のコードは、国際コールの宛先国を指定する。 |
END-OF-DIALING |
この 1 文字は、ダイヤルされた数字列の末尾を指定する。NANP 内でダイヤルされる国際番号には、# 文字がダイヤル終了信号として使用されます。 |
INTERNATIONAL-ACCESS |
この 2 桁のアクセス コードは、国際ダイヤルを指定する。米国内で発信されるコールでは、このコードに 01 を使用します。 |
INTERNATIONAL-DIRECT-DIAL |
この 1 桁のコードは、直接ダイヤルされる国際コールを指定する。米国内で発信されるコールでは、このコードに 1 を使用します。 |
INTERNATIONAL-OPERATOR |
この 1 桁のコードは、オペレータ経由の国際コールを指定する。米国で発信されるコールでは、このコードに 0 を指定します。 |
LOCAL-AREA-CODE |
[2-9]XX の形式のこの 3 桁のローカル エリア コードは、10 桁のローカル コールのローカル エリア コードを指定する。 |
LOCAL-DIRECT-DIAL |
この 1 桁のコードは、直接ダイヤルされるローカル コールを指定する。NANP コールでは、このコードに 1 を使用します。 |
LOCAL-OPERATOR |
この 1 桁のコードは、オペレータ経由のローカル コールを指定する。NANP コールでは、このコードに 0 を使用します。 |
LONG-DISTANCE-DIRECT-DIAL |
この 1 桁のコードは、直接ダイヤルされる長距離コールを指定する。NANP コールでは、このコードに 1 を使用します。 |
LONG-DISTANCE-OPERATOR |
この 1 桁または 2 桁のコードは、NANP 内のオペレータ経由の長距離コールを指定する。オペレータ経由のコールでは、このコードに 0 を使用し、オペレータにアクセスするには 00 を使用します。 |
NATIONAL-NUMBER |
このタグは、国際コール用の数字列の中の、各国固有の部分を指定する。 |
OFFICE-CODE |
このタグは、7 桁の電話番号の最初の 3 桁([2-9]XX の形式)を指定する。 |
SATELLITE-SERVICE |
この 1 桁のコードは、国際コール用の衛星接続にアクセスできるようにする。 |
SERVICE |
この 3 桁のコードは、緊急用の 911、修理サービス用の 611、問い合わせ用の 411 を指定する。 |
SUBSCRIBER |
このタグは、7 桁の電話番号の最後の 4 桁(XXXX の形式)を指定する。 |
TRANSIT-NETWORK |
この 4 桁の値は、長距離通信事業者を識別する。 TRANSIT-NETWORK 値には、先行する 101 通信事業者アクセス コード接頭部を指定しないでください。詳細は、 TRANSIT-NETWORK-ESCAPE を参照してください。 |
TRANSIT-NETWORK-ESCAPE |
この 3 桁の値は、長距離通信事業者 ID に先行する。このフィールドの値には 101 を指定します。TRANSIT-NETWORK-ESCAPE 値に、4 桁の通信事業者識別コードを指定しないでください。詳細は、 TRANSIT-NETWORK を参照してください。 |
ルート フィルタ タグの演算子は、そのタグに関連したダイヤル数字列の有無、さらに、場合によってはそのダイヤル数字列の内容に基づいて、コールがフィルタに掛けられるかどうかを決定します。演算子 EXISTS および DOES-NOT-EXIST は、ダイヤル数字列のその部分が存在するかどうかだけをチェックします。演算子 == は、実際にダイヤルされる数字が指定された値またはパターンと一致するかどうか調べます。 表 16-3 では、ルート フィルタ タグで使用される演算子について説明します。
表 16-3 ルート フィルタの演算子
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NOT-SELECTED |
このタグに関連したダイヤル数字列に基づいて、コールをフィルタに掛けないことを指定する。
(注) この演算子が関連付けられるタグの有無により、Cisco CallManager によるコールの転送が妨げられることはありません。
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EXISTS |
このタグに関連したダイヤル数字列が検出されたときに、コールをフィルタに掛けることを指定する。
(注) Cisco CallManager がコールを転送またはブロックするのは、ダイヤルされた数字列に、このタグに関連付けられている数字列がある場合だけです。
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DOES-NOT-EXIST |
このタグに関連したダイヤル数字列が検出されないときに、コールをフィルタに掛けることを指定する。
(注) Cisco CallManager がコールを転送またはブロックするのは、ダイヤルされた数字列に、このタグに関連付けられている数字列がない場合だけです。
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== |
このタグに関連したダイヤル数字列が、指定された値と一致するときに、コールをフィルタに掛けることを指定する。
(注) Cisco CallManager がコールを転送またはブロックするのは、ダイヤルされた数字列に、このタグに関連付けられている数字列があり、その数字列が、付加されているフィールドで指定された番号の範囲内である場合だけです。
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注意 演算子 EXISTS、DOES-NOT-EXIST、または NOT-SELECTED を使用しているタグには、ルート フィルタ タグ値を入力しないでください。
例
例 1:AREA-CODE と演算子 DOES-NOT-EXIST を使用するルート フィルタは、エリア コードを含まないすべてのダイヤル数字列を選択します。
例 2:AREA-CODE、演算子 ==、および項目 515 を使用するルート フィルタは、エリア コード 515 を含むすべてのダイヤル数字列を選択します。
例 3:AREA-CODE、演算子 ==、および項目 5[2-9]X を使用するルート フィルタは、520~599 の範囲のエリア コードを含むすべてのダイヤル数字列を選択します。
例 4:TRANSIT-NETWORK、演算子 ==、および項目 0288 を使用するルート フィルタは、通信事業者アクセス コード 1010288 を持つすべてのダイヤル数字列を選択します。